JPH11255660A - 生薬抽出物 - Google Patents

生薬抽出物

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JPH11255660A
JPH11255660A JP10336914A JP33691498A JPH11255660A JP H11255660 A JPH11255660 A JP H11255660A JP 10336914 A JP10336914 A JP 10336914A JP 33691498 A JP33691498 A JP 33691498A JP H11255660 A JPH11255660 A JP H11255660A
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JP
Japan
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extract
crude drug
test
solution
crude
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JP10336914A
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English (en)
Inventor
Jinemon Konishi
甚右衞門 小西
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Nippon Zoki Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Nippon Zoki Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】有効成分として可溶性のケイ素化合物を含有す
る生薬抽出物およびその規格化方法を提供することにあ
る。 【解決手段】本発明生薬抽出物は動植物等を起源とする
種々の生薬から抽出して得ることができ、可溶性のケイ
素化合物を指標として生薬抽出物の品質を規定する。 【効果】本発明は薬効に関連した可溶性ケイ素化合物を
指標とすることにより各種の生薬の品質を規定でき、安
定した品質の生薬抽出物の提供に寄与することができる
ため、医薬品の適切な規格化に多大な貢献をするもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有効成分として可
溶性のケイ素化合物を含有する生薬抽出物およびその規
格化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】生命現象を営む生物は細胞より構成さ
れ、細胞における機能異常が生体を病態状態に導く。生
体は内的・外的環境の変化に対応しながら、生体の物理
・化学的状態をある一定の安定な生理的条件内に調節・
維持し、個体としての生命を維持している。細胞は細胞
膜によって外部環境と接し、これを介して種々の物質の
吸収や分泌を行い、外部からの刺激を受容して反応し、
生体内の恒常性を維持している。生体機能の維持・正常
化は、特に細胞表面の各種受容体やナトリウム、カリウ
ム、カルシウム等のイオンチャンネルを通じて行われる
ことはよく知られている。そして何らかの原因でこの生
体機能のバランスがくずれ、それが慢性化すると、いわ
ゆる病態としての各種の疾病が発現することとなる。
【0003】細胞膜はリン脂質二重層よりなり、選択透
過性、能動輸送、生体電気の発生、免疫活性の発現など
生命の維持に重要且つ複雑な機能を担っている。正常な
細胞は流動性を有し傷害に対する自己修復能を有する
が、加齢や種々の疾患並びにウイルスや細菌感染等の過
度なストレス刺激による内的・外的侵襲により、細胞膜
の流動性は低下し、生体の恒常性維持に異常をきたすこ
ととなる。例えば、高脂血症、高血圧症、糖尿病、加
齢、喫煙などにより血管内皮細胞や神経細胞が傷害をう
け、動脈硬化、腎臓疾患、末梢性神経障害などが生ずる
ことはよく知られている。
【0004】生体内の複雑な機能調整機構の一つとして
カリクレイン−キニン系なる酵素系が知られている。こ
の血漿カリクレイン−キニン系に関しては、生体内では
細胞組織に対する傷害や侵害刺激により血液凝固第XII
因子が活性化されることによって、一連の酵素反応系が
引き起こされる。即ち、活性化された活性型血液凝固第
XII因子は、同じく血漿中に存在する血漿プレカリクレ
インに作用して、これを活性型酵素の血漿カリクレイン
に変換し、次いでこの血漿カリクレインが血漿中の高分
子キニノーゲンに作用してブラジキニンを遊離させる。
【0005】血漿カリクレイン−キニン系の生成産物で
あるブラジキニンは、末梢血管拡張、血管透過性亢進、
発痛、起炎、白血球の遊走作用など種々の生理活性を有
し、発痛、起炎、アレルギー反応誘発のメディエーター
として知られている。従って、過度のブラジキニンの遊
離産生を抑制することにより、痛み、炎症、アレルギー
症状等を緩和でき、かかる病態状態を正常化することが
可能となる。
【0006】この血漿カリクレイン−キニン系は生体内
において、他の様々な酵素反応系、例えばレニン−アン
ジオテンシン系、血液凝固系、線溶系、補体系やプロス
タグランジン、ロイコトリエン、トロンボキサンを中心
とするアラキドン酸カスケード並びにカテコールアミン
等と密接な関連性をもって生体の機能調節に重要な意義
を有している。従って、カリクレイン−キニン系は、他
の酵素系と関連することにより血圧調節作用、血液凝固
−線溶−補体系を通じての作用、或いはアラキドン酸カ
スケードにより生成する種々の生体内活性物質による生
体調整作用や末梢循環改善作用等に深く関わっているも
のである。このように生体機能に根元的な血漿カリクレ
イン−キニン系は極めて多様な生体内調整系に関与して
いるものであり、この血漿カリクレイン−キニン系に影
響を及ぼす物質は種々の薬効に関係するものと考えられ
ている。
【0007】本発明者は血漿カリクレイン−キニン系を
利用した手法により神経細胞の自律作用、免疫作用等を
調節する生体内ケイ素化合物に着目し研究を続けてき
た。ケイ素は動植物界に広く分布しており、特に動物組
織においてはケイ酸として皮膚、毛、骨や肺、副腎、胸
腺、膵臓、脾臓等の各臓器に豊富に存在し、骨形成に必
須成分であることなどが知られている。また動物組織中
では、コラーゲン交差結合鎖を形成し、酸性ムコ多糖体
の構成成分として含まれており、皮膚の弾力性はケイ酸
の量に関係していることも示唆されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】生薬は古くから医療に
用いられているが、その品質については主として長年に
わたる経験的抽出法によって確認されている場合が多
く、例えば日本薬局方(第十三改正)に記載された生薬
の品質評価法をみても、呈色反応や薄層クロマトグラフ
ィーのスポットによる確認試験のみのものが多い。従っ
て、生薬につき一定の効力を担保するための物的規格の
設定が強く求められていた。薬効に関連した物的指標に
より各種の生薬の品質を規定することは、安定した品質
の生薬抽出物の提供に寄与することができ、医薬品の適
切な規格化に貢献する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は生体のケイ素
化合物に着目し、生体内で薬効を発現する可溶性のケイ
素化合物を指標として生薬の品質を規定することにより
本発明を完成させた。
【0010】本発明の目的は、有効成分として可溶性の
ケイ素化合物を含有する生薬抽出物およびその規格化方
法を提供することにある。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、乾固物1g当たりケイ
素換算量として0.05mg以上の可溶性ケイ素化合物
を含有する生薬抽出物である。
【0012】本発明生薬抽出物は種々の生薬から抽出し
て得ることができ、例えば丹参、紫霊芝、ユキノシタ、
木賊、杜中、車前草、車前子、猪苓、紫胡、当帰、ニワ
トコ、茯苓、葛根、生アロエ、人参、生姜、沢瀉、五味
子、三七、大棗、陳皮、麦門冬、鹿茸、牛黄、地龍、熊
胆、竜骨などの動植物生薬を用いることができ、本願発
明の規定する条件を満たす動植物・鉱物等を起源とする
如何なる生薬抽出物にも適用可能である。これら生薬原
料を水又はエタノールや、並びにフェノール等の添加剤
を加えた適当な抽出溶媒で抽出を行い、生薬抽出物を製
造することができるが、その際には加熱或いは溶媒のp
Hを変化させて活性物質の抽出・濃縮を促進させること
ができ、例えば次のような製造方法を挙げることができ
る。
【0013】1)生薬原料に精製水を加え煮沸攪拌し、
不溶物を濾過等で除去して抽出液(エキス)を得る。次
いで必要に応じて抽出液を濃縮し、スプレードライ又は
減圧下凍結乾燥を行い粉末化する。 2)生薬原料に精製水を加え煮沸攪拌抽出後、さらに精
製水を加えpHをアルカリ領域(pH8.5乃至10.
5、例えばpH9.5付近)に調整して再び煮沸攪拌抽
出し、この抽出液を中性付近に調整した後、先の抽出液
と合わせる。その後、上記1)と同様に必要に応じて抽
出液を濃縮及び/又は乾固して粉末化を行う。 3)生薬原料に1%フェノール水を加え、上記と同様に
煮沸攪拌して抽出液を得る。そして上記と同様に必要に
応じて抽出液を濃縮及び/又は乾固する。 4)生薬原料に精製水及びエタノールを加え、上記と同
様に煮沸攪拌抽出し、上記と同様に必要に応じて濃縮・
乾固する。 5)上記1)乃至4)の抽出操作を行った後、抽出液の
pHを弱アルカリ(例えばpH8.5付近)に調整して
濃縮し、次いで濃縮液のpHを中性付近に調整してから
上記と同様に粉末化する。
【0014】本願発明は、可溶性ケイ素化合物の含有に
つき特定したことに特徴があり、上記の製造方法で得ら
れた生薬抽出物の乾固物中の可溶性ケイ素化合物の含量
は以下の方法で分析でき、ケイ素換算量として規定する
ことが可能である。生薬抽出物を水に加え(1mg/m
L)、振盪及び超音波処理を行い、好ましくは10分間
室温で振盪させ次いで10分間室温で超音波処理を行っ
た後、不溶物を濾過又は遠心分離等によって除去し、得
られた溶液中のケイ素含量をモリブデンブルー法で測定
する。また同じ試料溶液の血漿カリクレイン生成阻害作
用を測定し、可溶性ケイ素化合物活性の指標として確認
する。上記血漿カリクレイン生成阻害作用は生物活性を
有する可溶性ケイ素化合物の力価(生物活性の強さ)を
測定・確認する指標として重要である。
【0015】本発明生薬抽出物は、エキス状又は乾燥し
た粉末状で医薬若くは医薬用原料として用いることがで
き、添加剤を用いずにそのまま医薬とするか、或いは適
当な医薬用の添加剤と適宜組み合わせて製剤化すること
ができる。製剤化に関しては、通常の如何なる方法によ
っても製剤化でき、経口又は非経口投与するための固
体、半固体又は液体の剤形に処方できる。処方にあたっ
ては、本発明生薬抽出物を単独で又は複数組み合せて、
或いは他の化学合成医薬活性成分と適宜組み合わせた配
合剤としてもよい。
【0016】経口投与剤としては、抽出物エキスをその
ままの形で用いてもよく、また緩衝剤、保存剤、糖類等
の呈味剤、香料などを適宜添加して好ましい剤形に製剤
化できる。抽出物エキスを乾燥して粉末状にした場合
は、乾燥粉末をそのままの形で用いてもよいし、或いは
適当な添加剤、例えば乳糖、マンニット、トウモロコシ
デンプン、バレイショデンプン等の慣用の賦形剤と共
に、結晶セルロース、セルロース誘導体、アラビアゴ
ム、トウモロコシデンプン、ゼラチン等の結合剤、トウ
モロコシデンプン、バレイショデンプン、カルボキシメ
チルセルロースカリウム等の崩壊剤、タルク、ステアリ
ン酸マグネシウム等の滑沢剤、その他の増量剤、湿潤化
剤、緩衝剤、保存剤、呈味剤、香料等を適宜組み合わせ
て錠剤、散剤、顆粒剤又はカプセル剤とすることができ
る。又、疾患の種類に応じて、その治療に最適な上記以
外の剤形、例えば、注射剤、坐剤、吸入剤、エアゾール
剤、点眼剤、軟膏、パップ剤等の薬学的に許容される剤
形に製剤化することも可能である。
【0017】本発明には可溶性のケイ素化合物を特定し
た生薬抽出物の他にもその製法や医薬用途など種々の実
施形態が包含されるものであり、本発明の好ましい実施
態様を以下に挙げる。
【0018】(1)乾固物1g当たりケイ素換算量とし
て0.05mg以上の可溶性ケイ素化合物を含有する生
薬抽出物。 (2)丹参、紫霊芝、ユキノシタ、木賊、杜中、車前
草、車前子、猪苓、紫胡、当帰、ニワトコ、茯苓、葛
根、生アロエ、人参、生姜、沢瀉、五味子、三七、大
棗、陳皮、麦門冬、鹿茸、牛黄、地龍、熊胆及び竜骨等
の動植物生薬よりなる群から選ばれた一種より抽出され
る上記(1)記載の生薬抽出物。 (3)丹参、紫霊芝、ユキノシタ、木賊、杜中、車前
草、車前子、猪苓、紫胡、当帰、ニワトコ、茯苓、葛
根、生アロエ及び人参よりなる群から選ばれた一種より
抽出される上記(1)記載の生薬抽出物。
【0019】(4)生薬抽出物の乾固物に水(1mg/
mL)を加え溶解させ、不溶物を除去した後、該水溶液
中に可溶化して存在するケイ素化合物の量を測定して規
格化した前記(1)、(2)又は(3)記載の生薬抽出物。 (5)pHがアルカリ領域に調整された抽出液を用いる
前記(1)乃至(4)のいずれか一つに記載の生薬抽出物の製
造方法。 (6)pHが8.5乃至10.5に調整された抽出液を
用いる上記(5)記載の製造方法。 (7)中性付近の抽出溶媒で抽出した後、さらに上記
(5)又は(6)記載の抽出法を行う製造方法。 (8)生薬原料を加熱又は沸騰させて抽出した後に溶媒
を除去して乾固物を得る上記(5)乃至(7)のいずれか一つ
に記載の製造方法。 (9)水、エタノール又はそれらの混合液を抽出液とし
て用いる上記(5)乃至(8)のいずれか一つに記載の製造方
法。 (10)フェノール等の添加剤を加えた抽出溶媒を用いる
上記(9)記載の製造方法。
【0020】(11)可溶性ケイ素含量を指標とする生薬
抽出物の規格化方法。 (12)前記(2)又は(3)に記載の生薬を規格化する上記(1
1)記載の方法。 (13)前記(4)記載の方法に従って生薬を規格化する上
記(11)又は(12)記載の方法。 (14)呈色反応等の確認試験を組み合わせて生薬を規格
化する上記(11)乃至(13)のいずれか一つに記載の方法。
【0021】(15)前記(1)乃至(4)のいずれか一つに記
載の生薬抽出物を有効成分として含有する血漿カリクレ
イン生成阻害剤。 (16)抗アレルギー剤である上記(15)記載の血漿カリク
レイン生成阻害剤。 (17)鎮痛剤である上記(15)記載の血漿カリクレイン生
成阻害剤。 (18)抗炎症剤である上記(15)記載の血漿カリクレイン
生成阻害剤。
【0022】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
るが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
【0023】
【実施例】1.可溶性ケイ素化合物の定量 生薬抽出物の乾燥粉末に水を加え(1mg/mL)、1
0分間室温で振盪し、次いで10分間室温で超音波処理
を行った後、メンブランフィルター(0.45μm)を
用いて濾過して不溶物を除いた濾液を被検試料として用
いた。この試料溶液3mLに0.2mLの水酸化ナトリ
ウム試液(1mol/L)を加え一晩放置した後、0.
3mLの塩酸試液(1mol/L)を加えた。次いで
0.1mLのモリブデン酸アンモニウム溶液(モリブデ
ン酸アンモニウム四水和物15gを10倍希釈した塩酸
水溶液64mLとよく混ぜて溶かし、水を加えて200
mLとした溶液)を加えて混和し5分間放置した後、
0.4mLの酒石酸水溶液(170g/L)を加えて混
和し、1分後に0.1mLの1−アミノ−2−ナフトー
ル−4−スルホン酸溶液(無水亜硫酸ナトリウム1.4
g、1−アミノ−2−ナフトール−4−スルホン酸0.
3g及び亜硫酸水素ナトリウム18gを水に溶かし20
0mLとした溶液)を加えて混和して発色させた。約3
0分放置後、波長820nmにおける吸光度を測定し、
ケイ素の定量を行った。以下の実施例においては、定量
試験と略記して結果(μg/mL)を示した。
【0024】2.血漿カリクレイン生成阻害作用 血漿カリクレイン生成に対する本発明生薬抽出物の阻害
作用を文献記載の方法に従って測定した〔「基礎と臨
床」第20巻、第17号、399−405頁(198
6)〕。即ち、生理食塩水で希釈した正常ヒト血漿にカ
オリン懸濁液を加え、一定時間後にリマ豆トリプシンイ
ンヒビターを添加してカリクレイン生成反応を停止させ
た後、生成したカリクレインを合成基質D−Pro−P
he−Arg−p−nitroanilineを用いて
定量する系に被検物質を共存させておくことにより、該
被検物質のカリクレイン生成阻害活性を求めた。阻害活
性の強さは生成したカリクレインにより合成基質より遊
離するp−ニトロアニリン量を指標とし、405nmに
おける吸光度を測定し、上記1の被検試料を加えた場合
と被検物質を加えない場合(対照)との吸光度差によっ
て示した。即ち、吸光度差(ΔOD)が大きい程、カリ
クレイン生成阻害活性が強いということである。尚、本
阻害活性が非常に強い被検物質の場合は、上記被検試料
(1mg/mL)を適宜希釈した試料溶液を用いて本試
験を行い、希釈倍率に基づいて元の試料濃度の活性強度
に換算した結果を示した。以下の実施例においては、活
性試験と略記して結果(ΔOD値)を示した。
【0025】 3.生薬抽出物含有成分の確認試験 (1)ペントースの検出(オルシノール・塩化鉄(III)法) ・試料溶液:生薬抽出物0.1gを水10mLに溶かす。 ・標準溶液:0.1mgのD−リボースを水1mLに溶かす。 ・操作:試料溶液及び標準溶液1mLに塩化鉄(III)溶液3mL及びオルシノー ルのエタノール溶液0.3mLを加えよく撹拌する。水浴中で25分間加熱後、 流水中で冷却したとき、溶液は緑色を呈する。 ・発色試薬:a)塩化鉄(III)0.1mgを塩酸100mLに溶かす。 b)オルシノール0.1mgをエタノール100mLに溶かす。
【0026】(2)ヘキソースの検出(アントロン硫酸
法) ・試料溶液:生薬抽出物0.1gを水10mLに溶か
す。 ・標準溶液:0.1mgのD−グルコースを水1mLに
溶かす。 ・操作:氷冷した試料溶液及び標準溶液1mLに、同様
に氷冷したアントロン硫酸5mLを加え混合する。水浴
中で10分間加熱した後、流水中で冷却したとき、溶液
は緑色を呈する。 ・発色試薬:アントロン0.2gを氷冷した硫酸100
mLに溶かし、氷冷しながら20mLの水に加える。
【0027】(3)ステロイド・サポニンの検出(リー
ベルマン反応) ・操作:生薬抽出物0.1gに無水酢酸2mLを加えよ
く混ぜた後、水浴中で2分間加熱後室温に放置し、上清
の無水酢酸層0.7mLに硫酸2mLを穏やかに加えた
とき、境界面が赤色〜赤褐色を呈するか上層が青色〜緑
色を呈する。
【0028】(4)カルボニル基含有化合物の検出
(2,4−ジニトロフェニルヒドラジン) ・試料溶液:生薬抽出物0.1gに無水エタノール3m
Lを加えよく混ぜた後放置し、上清を試料溶液とする。 ・標準溶液:アニスアルデヒド10mgを無水エタノー
ル3mLに溶かし標準溶液とする。 ・操作:試料溶液及び標準溶液1mLに2,4−ジニト
ロフェニルヒドラジン試液1mLを加えかき混ぜて放置
したとき、黄色〜橙色の沈殿を生じる。 ・試薬:2,4−ジニトロフェニルヒドラジン1.5g
を硫酸10mL及び水10mLの冷却混液に溶かし、水
を加えて100mLとする。
【0029】(5)フェノール基含有化合物の検出(塩
化鉄(III)法) ・試料溶液:生薬抽出物0.1gに無水エタノール3m
Lを加えよく混ぜた後放置し、上清を試料溶液とする。 ・操作:試料溶液1mLに希塩化鉄(III)試液1mLを
加え撹拌後、溶液は青色を帯びる。 ・試薬:希塩化鉄(III)9gを水に溶かし、その溶液の
2mLに水を加えて100mLにする。
【0030】(6)フラボノイドの確認 ・試料溶液:生薬抽出物50mgにメタノール10mL
を加え2〜3分間穏やかに加熱した後、遠心して上澄み
液5mLにリボン状のマグネシウム0.1g及び塩酸1
mLを加えて放置するとき、液は赤色を呈する。
【0031】(7)アルデヒド、ケトン(2,4−ジニ
トロフェニルヒドラジン) ・試料溶液:生薬抽出物0.05gに希エタノール1m
Lを加えよく混ぜた後放置し、上清を試料溶液とする。 ・展開溶媒:n−ブタノール・酢酸・水(4:1:5)
の上層 ・薄層板:シリカゲル(メルク5553) ・試料量:5μL ・呈色試薬:2,4−ジニトロフェニルヒドラジン0.
4gを2N塩酸に溶かし100mLとする。試料液を展
開後、呈色試液を噴霧し放置するとき、黄色〜褐色を呈
する。
【0032】(8)テルペン・ステロイド・糖(アニス
アルデヒド) ・試料溶液:生薬抽出物0.05gに希エタノール1m
Lを加えよく混ぜた後放置し、上清を試料溶液とする。 ・展開溶媒:n−ブタノール・酢酸・水(4:1:5)
の上層 ・薄層板:シリカゲル(メルク5553) ・試料量:5μL ・呈色試薬:p−アニスアルデヒド0.5mLに硫酸1
mLを加え、エタノールで20mLにする。試料液を展
開後、呈色試液を噴霧した後105℃で5分間加熱する
とき、青色〜紫色及び灰色〜黒色を呈する。
【0033】(9)アミン・インド−ル誘導体(p−ジ
メチルアミノベンズアルデヒド) ・試料溶液:生薬抽出物0.05gに希エタノール1m
Lを加えよく混ぜた後放置し、上清を試料溶液とする。 ・展開溶媒:n−ブタノール・酢酸・水(4:1:5)
の上層 ・薄層板:シリカゲル(メルク5553) ・試料量:5μL ・呈色試薬:p−ジメチルアミノベンズアルデヒド1g
を塩酸50mLに溶かし、更に50mLのエタノールを
加える。試料液を展開後、呈色試液を噴霧し放置すると
き、青色〜紫色を呈する。
【0034】 (10)第三級アミンの検出(ドラーゲンドルフ試液) ・試料溶液:生薬抽出物0.05gに50%エタノール1mLを加え分散した後 、超音波で30分間処理した後更に60℃で5分間加熱抽出した。次に遠心分離 にかけ、その上清液を試料溶液とする。 ・展開溶媒:a)n−ブタノール・酢酸・水(4:1:5)の上層 b)メタノール ・薄層板:シリカゲル60F254 ・試料量:5μL ・呈色試薬:日局による ・操作:試料液を展開後、呈色試液を噴霧し放置するとき、黄色〜橙色を呈する 。
【0035】 (11)アルカロイド(塩化白金−ヨウ化カリウム試液) ・試料溶液:生薬抽出物0.05gに50%エタノール1mLを加え、分散した 後、超音波で30分間処理した後更に60℃で5分間加熱抽出した。次に遠心分 離にかけ、その上清液を試料溶液とする。 ・展開溶媒:a)n−ブタノール・酢酸・水(4:1:5)の上層 b)メタノール ・薄層板:シリカゲル60F254 ・試料量:5μL ・呈色試薬:日局による ・操作:試料液を展開後、呈色試液を噴霧し放置するとき、赤褐色を呈する。
【0036】(12)三塩化アンチモン呈色物 ・試料溶液:生薬抽出物100mgに50%エタノール
2mLを加え2〜3分間穏やかに加熱した後、遠心して
上清液を試料溶液とする。 ・薄層板:シリカゲル(蛍光剤入り)、UV=365n
m ・試料量:3μL ・呈色試薬:日局による ・操作:試料液を展開後、呈色試液を噴霧するとき、青
色を呈する。
【0037】(13)ニンヒドリン呈色物 ・試料溶液:生薬抽出物0.1gを水10mLに溶か
す。 ・展開溶媒:n−ブタノール・酢酸・水(4:1:5)
の上層 ・薄層板:シリカゲル(メルク5553) ・試料量:5μL ・呈色試薬:日局による ・操作:試料液を展開後、呈色試液を噴霧後するとき、
青色〜紫色を呈する。
【0038】実施例1. 1)紫霊芝150gに精製水3Lを加え、1時間煮沸攪
拌抽出した後、抽出液を減圧下で約800mLに濃縮
し、スプレードライで粉末化した。 (定量試験)0.650μg/mL (活性試験)0.772 (確認試験)陽性:(3)、(4)、(7)、(8)、(9)、(10)、
(11)、(12)、(13)
【0039】2)紫霊芝150gに精製水3Lを加え、
1時間煮沸攪拌抽出した。さらに残渣に精製水3Lを加
えpHを9.5に調整し、同様に1時間煮沸攪拌抽出し
た後、抽出液をpH7.0に調整し、先の抽出液と合わ
せ、減圧下で約800mLに濃縮し、スプレードライで
粉末化した。 (定量試験)0.737μg/mL (活性試験)1.440 (確認試験)陽性:(3)、(4)、(7)、(8)、(9)、(10)、
(11)、(12)、(13)
【0040】3)紫霊芝150gにフェノール水3Lを
加え、1時間煮沸攪拌抽出した後、抽出液を減圧下で約
800mLに濃縮し、スプレードライで粉末化した。 (定量試験)0.682μg/mL (活性試験)0.608 (確認試験)陽性:(3)、(4)、(7)、(8)、(9)、(10)、
(11)、(12)、(13)
【0041】4)紫霊芝150gにフェノール水3Lを
加え、1時間煮沸攪拌抽出した。抽出液をpH8.5に
調整した後、減圧下で約800mLに濃縮し、濃縮液の
pHを7.0に調整した後にスプレードライで粉末化し
た。 (定量試験)0.627μg/mL (活性試験)0.824 (確認試験)陽性:(3)、(4)、(7)、(8)、(9)、(10)、
(11)、(12)、(13)
【0042】実施例2.ユキノシタ150gに精製水3
Lを加え、1時間煮沸攪拌抽出した。抽出液をpH8.
5に調整した後、減圧下で約800mLに濃縮し、濃縮
液のpHを7.0に調整した後にスプレードライで粉末
化した。 (定量試験)0.388μg/mL (活性試験)1.184 (確認試験)陽性:(1)、(2)、(3)、(6)、(8)、(9)、(1
0)、(11)、(12)、(13)
【0043】実施例3. 1)丹参を生薬原料として実施例1の1)と同様の抽出
・濃縮乾固の操作を行った。 (定量試験)0.304μg/mL (活性試験)1.848 (確認試験)陽性:(2)、(5)、(7)、(8)、(9)、(10)、
(11)、(12)、(13)
【0044】2)丹参を生薬原料として実施例1の2)
と同様の抽出・濃縮乾固の操作を行った。 (定量試験)0.347μg/mL (活性試験)2.268 (確認試験)陽性:(2)、(3)、(5)、(7)、(8)、(9)、(1
0)、(11)、(12)、(13)
【0045】実施例4. 1)木賊を生薬原料として実施例1の1)と同様の抽出
・濃縮乾固の操作を行った。 (定量試験)2.700μg/mL (活性試験)0.716 (確認試験)陽性:(2)、(6)、(8)、(10)、(11)、(1
2)、(13)
【0046】2)木賊を生薬原料として実施例1の2)
と同様の抽出・濃縮乾固の操作を行った。 (定量試験)2.728μg/mL (活性試験)0.876 (確認試験)陽性:(2)、(6)、(8)、(9)、(10)、(11)、
(12)、(13)
【0047】3)木賊を生薬原料として実施例2と同様
の抽出・濃縮乾固の操作を行った。 (定量試験)15.93μg/mL (活性試験)0.996 (確認試験)陽性:(2)、(6)、(8)、(9)、(10)、(11)、
(12)、(13)
【0048】実施例5. 1)杜中を生薬原料として実施例1の1)と同様の抽出
・濃縮乾固の操作を行った。 (定量試験)1.276μg/mL (活性試験)0.688 (確認試験)陽性:(2)、(4)、(7)、(8)、(9)、(10)、
(11)、(12)、(13)
【0049】2)杜中を生薬原料として実施例1の2)
と同様の抽出・濃縮乾固の操作を行った。 (定量試験)1.805μg/mL (活性試験)0.880 (確認試験)陽性:(2)、(3)、(4)、(7)、(8)、(9)、(1
0)、(11)、(12)、(13)
【0050】実施例6.車前草を生薬原料として実施例
2と同様の抽出・濃縮乾固の操作を行った。 (定量試験)0.809μg/mL (活性試験)0.780 (確認試験)陽性:(2)、(3)、(7)、(8)、(10)、(11)、
(12)、(13)
【0051】実施例7.車前子を生薬原料として実施例
1の2)と同様の抽出・濃縮乾固の操作を行った。 (定量試験)0.392μg/mL (活性試験)0.752 (確認試験)陽性:(2)、(4)、(5)、(7)、(8)、(9)、(1
0)、(11)、(12)、(13)
【0052】実施例8. 1)猪苓を生薬原料として実施例1の1)と同様の抽出
・濃縮乾固の操作を行った。 (定量試験)0.725μg/mL (活性試験)0.189 (確認試験)陽性:(2)、(3)、(7)、(8)、(10)、(12)、
(13)
【0053】2)猪苓を生薬原料として実施例1の2)
と同様の抽出・濃縮乾固の操作を行った。 (定量試験)0.964μg/mL (活性試験)0.573 (確認試験)陽性:(2)、(3)、(4)、(5)、(8)、(10)、
(12)、(13)
【0054】実施例9.紫胡を生薬原料として実施例1
の2)と同様の抽出・濃縮乾固の操作を行った。 (定量試験)0.281μg/mL (活性試験)0.434 (確認試験)陽性:(2)、(3)、(8)、(9)、(10)、(11)、
(12)、(13)
【0055】実施例10.当帰を生薬原料として実施例
1の2)と同様の抽出・濃縮乾固の操作を行った。 (定量試験)0.077μg/mL (活性試験)0.164 (確認試験)陽性:(2)、(8)、(9)、(10)、(12)、(13)
【0056】実施例11. 1)ニワトコを生薬原料として実施例1の3)と同様の
抽出・濃縮乾固の操作を行った。 (定量試験)0.203μg/mL (活性試験)0.090 (確認試験)陽性:(2)、(3)、(8)、(9)、(10)、(11)、
(12)、(13)
【0057】2)ニワトコを生薬原料として実施例1の
4)と同様の抽出・濃縮乾固の操作を行った。 (定量試験)0.227μg/mL (活性試験)0.063 (確認試験)陽性:(2)、(3)、(8)、(9)、(10)、(11)、
(12)、(13)
【0058】実施例12. 1)茯苓を生薬原料として実施例1の1)と同様の抽出
・濃縮乾固の操作を行った。 (定量試験)0.969μg/mL (活性試験)0.055 (確認試験)陽性:(2)、(3)、(4)、(7)、(8)、(12)、
(13)
【0059】2)茯苓を生薬原料として実施例1の2)
と同様の抽出・濃縮乾固の操作を行った。 (定量試験)1.711μg/mL (活性試験)0.084 (確認試験)陽性:(2)、(3)、(4)、(8)、(10)、(11)、
(12)、(13)
【0060】実施例13. 1)葛根を生薬原料として実施例1の1)と同様の抽出
・濃縮乾固の操作を行った。 (定量試験)0.118μg/mL (活性試験)0.071 (確認試験)陽性:(2)、(3)、(5)、(6)、(8)、(9)、(1
0)、(11)、(12)、(13)
【0061】2)葛根を生薬原料として実施例1の2)
と同様の抽出・濃縮乾固の操作を行った。 (定量試験)0.122μg/mL (活性試験)0.078 (確認試験)陽性:(2)、(3)、(5)、(6)、(8)、(10)、
(11)、(12)、(13)
【0062】実施例14.生アロエを生薬原料として実
施例1の1)と同様の抽出・濃縮乾固の操作を行った。 (定量試験)0.536μg/mL (活性試験)0.074 (確認試験)陽性:(2)、(5)、(8)、(12)、(13)
【0063】実施例15.人参を生薬原料として実施例
1の1)と同様の抽出・濃縮乾固の操作を行った。 (定量試験)0.087μg/mL (活性試験)0.051 (確認試験)陽性:(2)、(3)、(4)、(7)、(8)、(10)、
(11)、(12)、(13)
【0064】
【発明の効果】上記各種の生薬を用いた実施例の結果か
ら明らかなように、可溶性のケイ素化合物を一定以上に
含有することにより、該生薬抽出物が薬効を発現するこ
とが示され、この可溶性ケイ素化合物を指標に今まで曖
昧であった生薬の規格化を行うことができる。生薬抽出
物中に含有されるケイ素化合物は様々な種類の化合物が
包含されるが、本発明においてはモリブデンブルー法に
より測定したケイ素換算量として包括的に規定すること
が可能である。生薬の種類によっては、その他含有する
物質が種々異なっており、それら含有物質に対する呈色
試験等を適宜組み合わせて更に厳密な生薬の規格化を成
すこともできる。
【0065】実施例の結果より、生薬からの抽出方法と
してpHがアルカリ領域に調整された溶液(pH9.5
付近)を用いて抽出操作を行うことにより、可溶性ケイ
素化合物の抽出効率に増加傾向が認められ、好ましい抽
出方法として挙げることができる。
【0066】このように本発明は薬効に関連した可溶性
ケイ素化合物を指標とすることにより各種の生薬の品質
を規定でき、安定した品質の生薬抽出物の提供に寄与す
ることができるため、医薬品の適切な規格化に多大な貢
献をするものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有効成分として可溶性ケイ素化合物を含
    有する生薬抽出物。
  2. 【請求項2】 可溶性ケイ素含量を指標とする生薬抽出
    物の規格化方法。
JP10336914A 1997-11-28 1998-11-27 生薬抽出物 Pending JPH11255660A (ja)

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JP34434597 1997-11-28
JP9-344345 1997-11-28
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002028404A1 (fr) * 2000-10-03 2002-04-11 Senju Pharmaceutical Co., Ltd. Gouttes oculaires
WO2004030683A1 (ja) * 2002-10-01 2004-04-15 Takara Bio Inc. 治療剤
CN100548317C (zh) 2002-10-01 2009-10-14 宝生物工程株式会社 治疗药

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