JPH11258516A - 複数人で観察可能な実体顕微鏡 - Google Patents

複数人で観察可能な実体顕微鏡

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JPH11258516A
JPH11258516A JP10080545A JP8054598A JPH11258516A JP H11258516 A JPH11258516 A JP H11258516A JP 10080545 A JP10080545 A JP 10080545A JP 8054598 A JP8054598 A JP 8054598A JP H11258516 A JPH11258516 A JP H11258516A
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Toyoji Hanzawa
豊治 榛澤
Toyohiro Kondo
豊浩 近藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多数の観察者による観察が可能で、アイポ
イントが物体に近くなるようにする。 【解決手段】 変倍光学系よりの光束を透過側と反射
側とに分ける光分割部材を有し、一つの反射部の光分割
面もしくはその延長した面と他の反射部の光分割面もし
くはその延長した面とが交差する面が変倍光学系からの
光束の内側にあるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変倍光学系を含む
共通の光学系の後方にて左右の目のための光束に分ける
左右一対の開口絞りを有し、左右の光束を左右の目で立
体観察を行なう実体顕微鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】実体顕微鏡は、物体を拡大観察でき、し
かも立体的情報を得ることができるために、物体に対す
る作業を行なう際に有効であり特に手術用顕微鏡として
用いることが有効である。
【0003】このような実体顕微鏡について、手術用顕
微鏡を例として述べる。
【0004】手術用顕微鏡は、より困難な手術を可能に
するため、複数の観察者が像を同時にしかも自由な方向
より観察し得る構成であることが望まれている。
【0005】この要求に応じるために、左右の目で見る
夫々の像を形成する光束を一つの変倍光学系を通すよう
にした手術用顕微鏡の例として、特開平4−15641
2号公報に記載されている手術用顕微鏡が知られてい
る。この従来例は、変倍光学系の後方に設けられた左右
光路用の開口絞りを変倍光学系の光軸の周りに回転させ
ることにより観察方向を自由に変えることができ、又複
数の観察者による観察が可能な構成のものである。
【0006】又、他の従来例として、特開平9−318
882号公報に記載された実体顕微鏡が知られている。
この従来例は、前述の変倍光学系の後方にリレー系配置
して収差を良好に補正するようにしている。そのために
長くなった光路長を反射部材を設けることにより光束を
折り曲げてアイポイントを物体側に下げるようにしてい
る。又、変倍に伴う立体感の変化を少なくするために、
絞りを開口と共役の位置におくようにしている。
【0007】図10は、自由な方向からの観察を可能に
した実体顕微鏡の一例を示す図である。図において、1
はハーフミラー、2は対物レンズ、3は立体感調整絞
り、4,5,6は夫々反射部材、7はアフォーカルズー
ム系、8は光分割部材、9は反射部材、10はリレー系
第1レンズ、11,12,13は反射部材、14はリレ
ー系第2レンズである。
【0008】このような従来の実体顕微鏡において、ハ
ーフミラー1の物体側とは反対側(図においてハーフミ
ラー1の上方)には観察物体の観察軸と同軸で照明する
ための照明装置が設けられている。この照明装置により
照明された物体よりの光束は、ハーフミラー1により反
射され対物レンズ2を通ってアフォーカル光束になる。
このアフォーカル光束は、変倍に伴う立体感の変化を抑
えるため立体感調整用絞り3と経て、反射部材4,6に
より反射されて図面上方に向かう。反射部材6の後方に
配置されている対物レンズ2と同軸のアフォーカルズー
ム系7を通った後に光分割部材8により分割される。つ
まりアフォーカルズーム系7を射出した光束は、光分割
部材8により反射され、反射部材9により反射され図面
の下方に向けられ、その後アフォーカル光束を結像させ
るリレー系の第1レンズ10により物体像を形成した
後、反射部材11,12,13により夫々反射されて物
体からの入射光軸(ハーフミラー1への入射光軸)の延
長線上を図面上方に向けられ、入射光軸にほぼ平行にな
る。これにより、光路長の長い光学系を用いた場合でも
物体位置と観察者の目の位置とを近づけることができ、
アイポイント位置を下げることができ、普通の実体顕微
鏡と同等に扱うことを可能にしている。この光学系にお
いて、リレー系の結像点付近にレンズを配置すれば瞳位
置の調整が行ないやすい。
【0009】次に、本発明の実体顕微鏡のように複数の
観察者による観察を行なう中間鏡筒部分の従来例として
2人観察用に光束を分割する中間鏡筒部分に関して図1
1をもとに述べる。
【0010】図11において、15は主観察側と副観察
側に分割するビームスプリッター、16は主観察側に設
けられたダハプリズム、17は主観察側の鏡筒である。
又18は平行四辺形のプリズム、19は3回反射のダハ
プリズム、20はイメージローテータ、21は副観察側
鏡筒で、これらにより副観察側の光学系を構成してい
る。
【0011】この図11に示す中間鏡筒部分において
は、1回結像リレー系を射出後の光束のうちビームスプ
リッター15に入射し、このビームスプリッターを透過
する光束は、主観察側へ向う。つまり、ビームスプリッ
ター15を透過した光束は、正立のダハプリズム16に
より正立像とされた後、主観察側鏡筒17に入射して主
観察者により観察される。
【0012】又、ビームスプリッター15にて反射され
た光束は、副観察側へ向うもので平行四辺形のプリズム
18へ入射し、これを射出後ダハプリズム19を通って
正立像になり、イメージローテーター20を通ってから
副鏡筒21に入射して副観察者にて観察される。
【0013】以上の通りの副観察側の中間鏡筒は、主観
察側と適切な距離だけ離すために平行四辺形のプリズム
を用い、リレー系の光軸を回転軸として回転可能にし、
平行四辺形状のプリズム16とダハプリズム19との間
の光軸を回転軸として回転可能にしてダハプリズム19
より後方の光学系を回転させこれと同時にこの回転の2
倍の角度で副観察側鏡筒を回転させることにより、像の
回転なしに覗く方向を変えることができる。また開口部
は、光路長が主観察側とほぼ一致するように、主観察側
と副観察側の鏡筒19と21からはずれた位置にあり、
イメージローテータの小型化を考慮して開口部はイメー
ジローテータ20の前に設置してある。
【0014】この中間鏡筒を用いれば、2人の観察者に
より同時に観察が可能である。又分割部を数段重ね配置
することにより、3人以上の観察者による同時観察も可
能になる。
【0015】この中間鏡筒を用いた実体顕微鏡を手術用
に用いれば複数の手術者の参加が可能である。しかし、
手術者と術部との距離は短い方が望ましい。又手術者が
3人であれば、より高度な手術が可能になり、物体と目
とが3人共近くかつ像の明るい顕微鏡が望まれる。
【0016】しかし、この従来例では、これら要求を十
分に満足するとはいえない。
【0017】また目に見えない光や微弱な光から手術に
有効な情報が得られ、例えば赤外線で観察すると皮膚が
透明になり血管の位置が明確になり、又蛍光観察により
癌細胞が特有の蛍光を発することがある。これらを観察
するためにはテレビ画像が有効であり、テレビ画像は、
輪郭強調や色強調により僅かな差を強調でき判定しやす
くなる。これらテレビ画像は、複数の手術者に立体観察
できる状態で提供して手術時に作業しながら確認できる
ことが望ましい。しかもテレビ撮影位置が、作業の邪魔
にならないように配置され小型であることが望ましい。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、多数の観察者により観察を行なう実体顕微鏡で、ア
イポイントが手術面に近い位置にくるようにした実体顕
微鏡を提供することにある。
【0019】本発明の第2の目的は、観察者の観察方向
に合わせた立体撮像ができる実体顕微鏡を提供すること
にある。
【0020】本発明の第3の目的は、多数の観察者によ
る観察および立体撮像を可能にし、小型な撮像装置とし
た実体顕微鏡を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の実体顕微鏡は、
対物レンズ系と、変倍光学系と、鏡筒光学系とよりな
り、前記対物レンズ系と変倍光学系との光軸が一致しか
つ少なくとも一つの結像点を有し、前記鏡筒光学系は、
左右一対の開口絞りと結像レンズと接眼レンズとよりな
り、前記左右の開口絞りにより夫々決定される左右観察
光軸が変倍光学系の光軸と異なるところを通り、変倍光
学系からの光束を透過と反射とに分ける光分割面を有す
る反射部材を有し、前記反射部材のうちの一つの反射部
の光分割面もしくは光分割面を延長した面と他の反射部
材の光分割面もしくは光分割面を延長した面とが交差す
る面が前記変倍光学系からの光束の内側にあることを特
徴とする。
【0022】即ち、本発明は例えば図10に示すような
対物レンズ系と変倍光学系と更に鏡筒光学系とよりな
り、対物光学系と変倍光学系の光軸が一致しており、か
つ少なくとも一つの結像点を有し、鏡筒光学系が左右一
対の開口絞りと結像レンズと接眼レンズとよりなるもの
で、多数の観察者により同時に観察することを可能とし
たものである。
【0023】そのために、本発明の実体顕微鏡は、例え
ば前記図10に示す対物レンズ2とそれと同軸に設置さ
れたアフォーカル変倍系7と、1回結像アフォーカルリ
レー系10〜14からなる構成のものの、前記アフォー
カルリレー系射出後の光束を例えば図1、2に示すよう
な3分割プリズム22を用いて中央から2分して左方向
透過・反射、右方向透過・反射に3分割したものであ
る。そして左方向に反射する面と右方向に反射する面と
の交線が1回結像のアフォーカルリレー系の射出光軸と
交わるようにしたことを特徴としている。これによって
分割プリズムを小型化でき分割プリズムを透過する側で
ある主観察者のアイポイントが物体から離れないように
することができ、又全体の像の明るさの減少を少なくし
得る。また、分割プリズムによる分割を増やして更に多
くの観察者による観察を可能にした場合も、各分割面の
境界がリレー系の第2レンズ(図2におけるレンズ1
4)より射出する光束内に例えば図1の幅Dの光束内に
位置するようにすれば、同様の効果が得られる。
【0024】又、本発明の実体顕微鏡の他の構成は、前
述の通り対物レンズ、変倍光学系、鏡筒光学系等よりな
るもので、更に立体撮像系を設け、この立体撮像系によ
る立体画像が鏡筒光学系による観察像に対応するように
したことを特徴としている。
【0025】そのため、鏡筒光学系を複数設け、その観
察光学系にそれぞれに対応した立体撮像を行なうように
し撮像された立体像を観察し得るようにした。つまり、
立体テレビ光学系の前に反射回数と瞳の位置とを合わせ
る反射部材を設けた構成とし、これを副観察側の左右の
いずれかの鏡筒の代りに設置して使用する。この場合、
立体テレビ光学系を設置した鏡筒と他の鏡筒とが観察位
置が変らないように連動させることが好ましい。又テレ
ビ撮影系を図10に示す光分割部材8の透過側に配置し
て、これと主観察側鏡筒とが連動して動くようにしても
よい。このようにして、主観察側、副観察側のいずれ
も、テレビ像と観察像とを切り替えても観察位置に差が
ないようにすることができる。
【0026】このように構成することにより、肉眼では
見えない光で形成された像や、暗くて確認しにくい像
や、画像処理により強調した像等を観察像と切り替え観
察し又は重ねることによって、作業上違和感なく間違え
が少なく効率的な作業が可能である。
【0027】次に本発明の実体顕微鏡の他の構成で、前
述の通りの実体顕微鏡に第1の光路と第2の光路からな
る一対の光路を有する立体撮像装置を備えており、この
立体撮像装置は、光束を1回結像する結像光学系を有
し、立体撮像装置の開口絞りが鏡筒光学系の開口絞りと
ほぼ一致するようにしたことを特徴としている。
【0028】即ち、例えば図10に示す構成の光学系に
おける光分割部材8の透過側又は、例えば図1に示す左
右の副観察側鏡筒21のうちの一方にテレビ撮影系を取
り付けるようにしたもので、観察側の瞳と撮影系の開口
絞りとを一致させるようにする必要がある。そのため、
本発明では撮影系内部にて1回結像させて開口絞りを設
けその物体側に開口絞りの共役位置を設けるようにし
た。その際に左右の光路長とを合わせるために図5に示
す通りの構成にした。つまり光路長を調整するため両光
路の光軸が平行になる部分を設け、この光軸が平行な区
間に設けられた反射部材を移動させることにより光路長
を調整し、この移動量の2倍に光路長が延びるようにし
て大きな変更なしに光路長を調整し得るようにした。こ
の部分は、図5に示す構成では、左目用光路の反射部材
37Lの入射光軸から反射部材38Lの射出光軸までで
あり、又右目用光路の反射部材36Rの入射光軸から反
射部材37Rの射出光軸までの部分である。これにより
小型のまま調整が可能になる。更にこの構成を左右の光
学系の両方に採用すれば、平行の光軸により決まる平面
が直交するため小さい容積での配置が可能になる。
【0029】
【発明の実施の形態】次に本発明の実体顕微鏡の第1の
実施の形態について述べる。
【0030】本発明の第1の実施の形態は、変倍光学系
を射出する光束を分割して複数の観察者による観察を可
能にするもので、例えば図10に示す光学系(対物レン
ズや変倍光学系等を含む光学系)のリレー系の第2レン
ズ14より射出する光束を光分割部材によって複数に分
割して多くの観察者により観察することを可能にする構
成のものである。
【0031】図1,図2は、本発明の実体顕微鏡の第1
の実施の形態で変倍光学系を射出する光を主観察側と二
つの副観察側とに分割する分割系を示し、これら図1、
2は一例として光束を3分割する分割系である。
【0032】図1は副観察側を示し、14はリレー系の
第2レンズ、22L,22Rは夫々第2レンズ14より
の光束を分割するための光分割部材(光分割プリズム)
で、この分割部材により透過側つまり主観察側(図2)
と左右の反射により二つの副観察側の3方向に分割す
る。この光分割プリズム22L,22Rの反射面の交わ
る線(交線)とリレー系第2レンズ14の射出光軸とが
交わるように構成されている。これにより、左右の副観
察側に均等に光を分割することが可能になる。この光分
割プリズム22を透過する主観察側への光束は、図2に
示すように主観察側ダハプリズム23へ入射し、このダ
ハプリズム23により180°回転させる鏡筒が取付け
られる。鏡筒は結像レンズと正立光学系と眼幅調整機構
を有し、傾斜角が可変である。この状態で立体観察調整
絞りとアフォーカルズーム系の最高倍率のときの共役の
位置に開口絞り25が配置されており、最高倍率の時に
立体感が大きくなるのを抑えるようにしている。
【0033】光分割プリズム22L,22Rで反射した
左右の副観察側は、リレー系の第2レンズ14の射出光
軸を含む面に対して対称に配置されている。
【0034】次に、この第1の実施の形態の副観察側に
ついて更に詳細に述べる。右副観察側では、リレー系の
第2レンズ14より光分割部材22Rへ入射した光束
が、その内部のハーフミラー面にて反射された後にさら
に1回内部にて反射され光分割部材22Rの入射光軸に
対して45°傾いた方向に射出される。この光分割部材
22Rを射出した光束は、副観察側ダハプリズム28に
入射し、内部で反射面とダハ面により計3回反射された
後光分割部材22Rの入射光軸に対して垂直な方向につ
まり水平面の方向に射出される。続いて楔プリズム30
が配置されこれにより像心の移動を少なくしている。つ
まりこの楔プリズム30によりイメージローテータプリ
ズム29の加工精度不足を補い、イメージローテータプ
リズムを安価になし得る。この楔プリズム30の射出側
には副観察側鏡筒21が設けられている。
【0035】この副観察側鏡筒21は、主観察側鏡筒と
異なり開口絞りを有していないが、それ以外は主観察側
鏡筒と同じである。開口絞りは、例えば図10に示す立
体感調整絞り3のアフォーカルズーム系7が最高倍率の
時の共役位置に設けられ、この実施の形態の光学系では
楔プリズム30と副観察側鏡筒21との間に位置してい
る。尚、左副観察側は、右副観察側と対称であって、そ
の作用は同じである。
【0036】又、開口絞りと鏡筒の像面とにより決まる
光軸(観察光軸)は、光分割部材22Rの主観察側光軸
よりに設定されており、図9に示す通りである。図9は
リレー系の第2レンズ14側から光分割プリズム22
L,22Rを見た図であり、主観察側の左目用開口部5
4L、右目用開口部54R、左副観察側の左右の目用の
開口部55L,55R、左右観察側の目用の開口部56
L,56Rを示している。又、リレー系の第2レンズ1
4の射出光束57は、倍率があがるにつれて立体感調整
絞りにより狭められて最高の倍率では、射出光束58に
なる。このように配置することにより、光分割部材22
L,22Rにより光束が狭められ、視野周辺の減光や像
のけられを少なくすることができる。
【0037】ここで図9に示すように鏡筒の光軸間隔を
Aとし、左右の副観察側の左右観察光軸を含む面の距離
をBとするとき、下記条件を満足すれば視野周辺の減光
が少ない。
【0038】0.6≦B/A≦0.8 視野周辺に多少視野周辺の減光が生じた場合でも、結像
レンズの焦点距離を長くしたり、又は接眼レンズの倍率
を上げる等して鏡筒光学系の倍率を上げることにより視
野を狭くすれば視野周辺の減光をなくすことができる。
【0039】また、副観察側の光学系は、イメージロー
テータプリズム29と楔プリズム30とを一体にして左
目用と右目用の二つの観察光軸の中間の軸を回転軸にし
て回転できるようになっていて、つまり図1の60に示
すように回転し得るようになっていて、第1の回転部を
構成している。また開口絞りを含む副観察側鏡筒21も
左右の観察光軸の中心を回転軸として符号60に示すよ
うに回転できるようにして、第2の回転部を構成してい
る。
【0040】前記の第1の回転部の回転角α1と第2回
転部の回転角α2とを下記の関係で回転させれば像の回
転なしに鏡筒を回転させることができる。
【0041】α1:α2=1:2 これは、主観察側の観察者が鏡体を前後に傾けた場合の
副観察者の像補正として有効である。
【0042】また、光分割部材22Rと副観察側ダハプ
リズム28の間の左右の観察光軸の中間を回転軸に副観
察側ダハプリズム28から副鏡筒21までを、図1の6
7で示すように回転させることにより、観察方向を多少
変えることができる。この場合、反射面の境界は、リレ
ー系の第2レンズ14の射出光軸上にならないが、射出
光束内の反射面にはこの反射面の境界が含まれる。同様
に、光分割部材22Rの入射側の左右観察光軸の中間の
軸を回転軸に光分割部材22Rから副観察用鏡筒21ま
でを一体にして多少回転させることにより観察方向を少
し変えることができる。
【0043】また、左右の副観察側を一体にして、リレ
ー系の第2レンズ14の射出光軸を回転軸として図1の
68に示すように回転させることにより3人の観察位置
を変えることができる。このとき、主観察側は副観察側
の動きに連動して動かない方が好ましい。
【0044】次に、本発明の実体顕微鏡の第1の実施の
形態における主観察側について、その一例としての3人
観察部(3分割)のものについて述べる。
【0045】この第1の実施の形態の主観察部は、図2
に示す通りの構成であって、図10に示すハーフミラー
1の光軸に垂直な方向(以後シフト方向と呼ぶ)にハー
フミラー1への入射光軸の延長上から接眼レンズのアイ
ポイントが離れないようにした例である。つまりハーフ
ミラー1への入射光軸から観察者の目が離れないように
した例である。接眼レンズのアイポイントは、前記入射
光軸より離れてもよいがハーフミラー2の入射光軸方向
は観察者の目に近い方が観察しながらの物体への各種作
業を行なうためには好ましいとの観察者の要望が強いこ
とによる。この第1の実施例は、この要望に沿った構成
にしたものである。即ち、主観察側のダハプリズム23
は、図1に示す副観察側のダハプリズムと同じである
が、主観察側ではこのダハプリズム23より射出する光
束を2回反射の反射プリズム24を通してシフト方向に
反射するようにしている。この反射プリズム24を射出
後に開口絞り25を設置してある。これは、立体感調整
絞りのアフォーカルズーム系の最高倍率でリレーする位
置に設置してある。この開口絞り25の像側には内部に
開口絞りがない主観察側鏡筒21が取付けられている。
【0046】この主観察側の第1の実施の形態は、以上
のような構成にすることによってアイポイントが入射光
軸方向に近づき、シフト方向に離れた位置になる。
【0047】又、左右の開口絞り25の中間の軸を回転
軸にして主観察側鏡筒21を図2に符号62にて示すよ
うに回転させることにより主観察者が任意の向きでの観
察が可能になり楽な姿勢での観察が可能である。
【0048】又、前述の第1の実施の形態の副観察側に
おける左右の副観察用の光束は、光分割部材(22L,
22R,)で別の面を通るので、心や同焦において差が
生じ、これを補正するためには、主観察側の反射部材2
4と鏡筒21の間にアフォーカル変倍レンズを挿入し、
この変倍レンズにより心および同焦の調整をすればよ
い。尚、後に示す第2の実施の形態においても同様であ
る。
【0049】図3、図4は本発明の第2の実施の形態の
主観察側および副観察側の構成を示す図である。
【0050】図3は、第2の実施の形態における3人観
察用を例として主観察側の光学系を示した図である。こ
の光学系は、図4に示す光分割部材31により分割され
反射された後の出射光束を2回反射のための反射面を互
いに平行に配置したものである。つまり光束出射後に二
つの反射部材(反射プリズム)26および27を配置
し、これら反射プリズムをその反射面が互いに平行にな
るように配置した。これによって、ダハプリズム23を
出射した光の光軸と平行のままアイポイント位置の調整
が可能になる。又、2回反射のプリズムを二つのプリズ
ム26,27にて構成することにより立体感調整絞りと
ほぼ共役の位置である両プリズムの間に開口絞り25を
設置し得るようにした。又開口絞り25を通過後プリズ
ム27にて反射してダハプルズム23の出射方向と平行
な方向に出射した光束の位置に主観察側鏡筒21を配置
し、この鏡筒に、第1の実施の形態と同様にアフォーカ
ル変倍レンズを設けることにより、心や同焦の調整を可
能にした。又、反射プリズム27と鏡筒とを反射プリズ
ム26の出射方向に許容範囲内で移動させることが可能
であるが、許容範囲を超えると像のけられが生ずるため
好ましくない。又開口絞り25も許容範囲内での移動が
可能であるが、許容範囲を超えると像面での左右の明る
さの差が大になる。このような鏡筒等の移動により、観
察者はアイポイントの入射光軸方向とシフト方向の位置
を自由に選ぶことができ、適切なアイポイントが得られ
る。この場合、連続な調整ではなく、反射プリズム26
と27の間に間隔を離すための特定のユニットを挿入す
ることにより調整を行なってもよい。この手段によれ
ば、突出部を有する鏡筒の干渉を防止し得る。
【0051】図4は、本発明の実体顕微鏡の第2の実施
の形態における3分割式を例とした分割部(副観察側)
の光学系を示す図である。この実施の形態は、左右の副
観察側のアイポイントが低くなるようにした例で、その
ため光分割部材31より出射する光束の角度が水平に対
して30°になるようにし、又反射プリズム32と副観
察側の2回反射ダハプリズム33により、このダハプリ
ズム33より出射する光束が水平方向になるようにして
ある。又この実施の形態では、ダハプリズム33の出射
後に第1の実施の形態と同様にイメージローテータプリ
ズム29と楔プリズム30を、更に鏡筒21を配置した
構成になっている。
【0052】以上のように、この第2の実施の形態の副
観察側は、光分割の射出角を小さくしたことにより副観
察側のアイポイントが低くなっている。又、分割プリズ
ム31の左右のハーフミラー面の交線は、リレー系第2
レンズ14の射出光軸の延長上にくるようにしてある。
この光軸を回転軸にして副観察側だけを図4の68に示
すように回転させることが出来る。この場合、反射面の
境界は、リレー系の第2レンズ14の射出光軸上になら
ないが射出光束内の反射面内にはこの反射面の境界が含
まれる。
【0053】以上述べた第1、第2の実施の形態を示す
図1乃至図4は、いずれも一つの光軸しか図示していな
いが、いずれも左目用および右目用の光学系よりなり、
したがって左右二つの光路(光軸)を有する光学系であ
る。なお、図1や図4に示した副観察側の光学系と図2
及び図3に示した主観察側の光学系は、それぞれ自由に
組み合わせて使用することができる。また、図4の副観
察側の光学系は、回転軸69で左右に分離した構成にす
ることも可能で、この場合、副観察側の光学系の一つを
図1の副観察側の光学系に置き換えて使用することもで
きる。このように2つの光学系に分けた場合、図1と同
様に、個々の副観察側の光学系を独立して回転させるこ
とも可能になる。なお、図1においても、副観察側の光
学系の一つを図4の副観察側の光学系に置き換えること
もできる。
【0054】次に本発明の実体顕微鏡において、立体撮
影系を用いての立体画像を得るようにしたもので、この
立体画像が観察像に対応するようにした構成の実施の形
態である第3の実施の形態について述べる。
【0055】図5は、この本発明の実体顕微鏡の第3の
実施の形態の斜視図である。この図において34L,3
4Rは左右の観察系の結像レンズ、35L,36L,3
7L,38L,40Lおよび35R,36R,37R,
38R,40Rは夫々左右の観察系の反射部材(反射プ
リズム、全反射プリズム、反射ミラー)、39L,41
Lおよび39R,41Rは夫々左右のリレー光学系であ
る。
【0056】図示する光学系において、左目観察用の光
路は、撮影系結像レンズ34Lを透過し、反射部材(反
射プリズム)35Lにより撮影系結像レンズ34Lの光
軸を含む面に垂直な方向に反射し、反射部材(反射プリ
ズム)36Lにより反射部材35Lの入射と射出の左目
用撮影光軸に垂直方向に反射され次に反射部材36Lに
より反射部材35Lの入射と射出の左目用撮影光軸に垂
直方向に反射し、反射部材37Lにより左目結像レンズ
34L通過の左目用撮影光軸に平行な方向に反射され、
反射部材(反射プリズム)38Lの反射面により反射部
材36Lと反射部材37Lの間の左目用撮影光軸に平行
な方向に向けられ、反射部材(反射プリズム)40Lの
反射面により反射部材35Lと反射部材36Lの間の左
目用撮影光軸に平行な方向に光束を向ける。又反射部材
(反射プリズム)42Lは、テレビカメラの位置に合わ
せて取付けた反射部材で、小型のテレビカメラを取り付
ける場合は設ける必要はなく、反射部材40Lの射出光
軸の延長上に取り付けてもよい。又59Rは左目側の撮
像面である。
【0057】一方右目用観察系は、光束が左目用結像レ
ンズ34Rを透過後反射部材35Rの反射面により反射
部材35Lと反射部材36Lの間の左目用撮影光軸と平
行であって入射する左右撮影用光軸を含む面に対し反対
方向に反射する。この面で反射された光束は、反射部材
36Rの反射面により反射部材36Lと反射部材37L
の間の左目用撮影光軸と平行で同じ向きの方向へ反射さ
れる。次に光束は、反射部材37Rの反射面により反射
部材35Rと反射部材36Rに平行で反対方向に向けら
れ、反射部材38Rにより反射部材37Lと反射部材3
8Lと平行で同じ向きに反射され、反射部材40Rによ
り反射部材40Lと反射部材42Lの間の左目用光軸と
平行で同じ向きに反射される。更に光束は、反射部材4
2Rも左目用反射部材42Lと同様にテレビカメラの大
きさによっては省略してもよい。又59Rは右目側の撮
像面である。
【0058】以上述べたように左右の撮影光学系によ
り、左右両光学系は、左右のプリズム系の回転による像
の回転は一致する。
【0059】前記の左右撮影光学系のレンズ系は、立体
感調整絞り3と共役の位置に開口絞りをおく必要があ
る。したがって開口絞りの像が撮影系の外に形成される
ようにする必要がある。そのため撮影系内部にて1回結
像させ、この像を再度結像させるリレーレンズを配置す
る必要がる。そしてこの2回目の結像点にテレビ撮影系
をおき像を撮影するようにすればよい。この第1の結像
点と第2の結像点の間に開口絞りを置いて像を撮影系の
外部に出して立体感調整絞り3と共役の位置にリレーす
るものである。
【0060】上記リレー系の実施例を示す。
【0061】図6、図7は、このリレー系の左目用の光
路の実施例を示すもので、下記データを有する。実施例
1 r1 =52.2595 d1 =3.8000 n1 =1.52249 ν1 =59.84 r2 =-25.8263 d2 =2.2000 n2 =1.61293 ν2 =36.99 r3 =-92.6980 d3 =4.0000 r4 =∞ d4 =20.0000 n3 =1.56883 ν3 =56.36 r5 =∞ d5 =19.0000 n4 =1.56883 ν4 =56.36 r6 =∞ d6 =40.5000 r7 =∞ d7 =13.0000 n5 =1.56883 ν5 =56.36 r8 =∞ d8 =8.5000 r9 =∞ d9 =12.0000 n6 =1.56883 ν6 =56.36 r10=∞ d10=19.0000 r11=∞ d11=11.0000 n7 =1.56883 ν7 =56.36 r12=∞ d12=5.8000 r13=∞(絞り) d13=7.7000 r14=16.7708 d14=3.1404 n8 =1.69680 ν8 =55.53 r15=144.6710 d15=4.3618 r16=79.2665 d16=1.5331 n9 =1.67270 ν9 =32.10 r17=9.0778 d17=3.0000 r18=12.3898 d18=3.9647 n10=1.58913 ν10=61.14 r19=-62.1435 d19=4.0000 r20=∞ d20=21.7300 n11=1.56883 ν11=56.36 r21=∞ d21=31.5000 r22=∞(像)
【0062】 実施例2 r1 =48.7360 d1 =5.0000 n1 =1.48749 ν1 =70.23 r2 =-30.5370 d2 =2.0000 n2 =1.83400 ν2 =37.16 r3 =-57.0210 d3 =4.0000 r4 =∞ d4 =20.0000 n3 =1.56883 ν3 =56.36 r5 =∞ d5 =20.0000 n4 =1.56883 ν4 =56.36 r6 =∞ d6 =30.5000 r7 =∞ d7 =12.0000 n5 =1.56883 ν5 =56.36 r8 =∞ d8 =10.0000 r9 =∞ d9 =12.0000 n6 =1.56883 ν6 =56.36 r10=∞ d10=18.0000 r11=∞ d11=2.5000 n7 =1.51633 ν7 =64.14 r12=-35.4270 d12=3.0000 r13=∞ d13=12.0000 n8 =1.56883 ν8 =56.36 r14=∞ d14=3.0000 r15=∞(絞り) d15=14.9936 r16=14.4950 d16=3.1000 n9 =1.63980 ν9 =34.46 r17=30.3850 d17=4.0121 r18=-25.5920 d18=2.0000 n10=1.72825 ν10=28.46 r19=10.6910 d19=4.5100 r20=31.4850 d20=1.4500 n11=1.80518 ν11=25.42 r21=17.0410 d21=3.3800 n12=1.81600 ν12=46.62 r22=-17.0410 d22=11.2749 r23=∞ d23=21.2450 n13=1.56883 ν13=56.36 r24=∞ d24=33.5830 r25=∞(像) リレー系の実施例1は、図6に示すもので、34Lは結
像レンズ、平面板35L,36L,37L,38L,4
0Lはいずれも図5に示す反射プリズム、41Lはリレ
ーレンズ、43Lは開口絞りである。
【0063】この実施例1は、結像レンズ34Lにより
アフォーカル系7を射出したアフォーカル光束を反射部
材35L,36Lを通った後に反射部材37Lの内部に
結像する。結像後、反射部材38L、40Lを透過後、
立体感調整絞り3と共役の位置に開口絞り43Lを設
け、その後方に反射部材37L内に形成された像を再結
像するためのリレーレンズ41Lを配置し、このリレー
レンズ41Lにより反射部材42Lを透過して撮像面5
9Lに結像させるように構成されている。
【0064】右目用の観察系も左目用の観察系と構成は
同一であるが、反射部材の配置位置が左目用と若干異な
る。すなわち、実施例1では、反射部材37Rは、反射
部材37Lより7.5mm物体側にある。また、反射部
材38Rは、反射部材38Lより9.5mm像側にあ
る。一方実施例2では、37Rは、37Lより4.5m
m物体側にある。また、38Rは、38Lより13.5
mm像側にある。いずれにせよ、右目用の観察光学系と
左目用の観察光学系の反射部材の配置は、光路長を変え
ずに結像性能への影響なく図5のような配置にすること
ができる。
【0065】この実施例1は、リレー系を射出する主光
線が平行ではないので、モザイクフィルタを使った単板
テレビカメラを用いるには問題がないが、3色分解プリ
ズムを使った3板テレビカメラを用いると色シェーディ
ングが発生する。
【0066】リレー系の実施例2は、図7に示す構成
で、アフォーカルズーム系7を射出するアフォーカル光
束を結像レンズ34Lにより平行平板(反射部材)37
Lと38Lの中間に結像する。この光束は反射部材38
Lを通過後リレーレンズ39Lにより反射部材42Lの
後方に再結像する。この時、リレーレンズ41Lを射出
する光束はテレセントリックになっている。
【0067】このように、実施例2はリレーレンズ41
Lを射出する光束がテレセントリックであることを特徴
とし、これによって、干渉膜による色分解プリズムを用
いても色シェーディングの発生を抑え得る。つまりリレ
ーレンズ39Lはテレセントリックにしてかつ収差の良
好に補正された構成になっている。
【0068】本発明の実体顕微鏡のように、立体撮影系
は、視差による左右の像のずれを除いて倍率がフォーカ
ス位置などの左右の像の差があると観察しにくくなる。
そのために左右の光学系は一般に同じものが用いられ、
したがって左右の光路長を一致させる必要がある。ま
た、テレビカメラの形状により位置が決められる等の制
限のなかで小型化する必要がある。更に本発明の光学系
は、全長が長くなりそのために、機械的な移動が少なく
てしかも光路長を十分とり得るように光学系のレイアウ
トをすることが有効である。
【0069】そのため、二つ以上の反射面を含んでいて
入射から射出までの光軸が平面上に位置し、入射と射出
の光軸が平行になり光の進行方向が逆向きになる構成に
することが好ましい。
【0070】図5に示す光学系は、反射部材(反射プリ
ズム)36Lの射出からリレーレンズの入射までの構成
と反射部材(反射プリズム)35Rの射出から反射部材
36Rへの入射までの光軸までの区間が上記の通りの配
置になっている。これにより、反射部材を光軸方向に動
かしたとき、移動量の2倍の長さだけ光路長が変わり光
路長の調整にとって有効である。
【0071】又図5に示す構成において、左目用光路
は、反射部材37Lと反射部材38Lを平行光軸方向に
移動させ、つまり矢印63、64方向に移動させ、又、
右目用光路は反射部材36Rと反射部材37Rとを移動
させ、つまり矢印65、66方向に移動させ、この部分
を調整箇所として使用することも有効である。更に、左
右の撮影光路で前記平面を直交させるようにすれば立体
的突出を小さく抑えることができ望ましい。又、反射部
材35L、36L、35R、36R等を固定とする場
合、35Lと36L、35Rと36Rは接合させること
が光学系全体の小型化等が可能になり望ましい。尚前記
リレー系の実施例はいずれも35Lと36Lおよび35
Rと36Rを接合させたものである。
【0072】この立体撮影系は、左右の目用の入射光軸
を含む面が、図10に示す光分割部材8の入射光軸と反
射した光軸とを含む面とが平行であって、かつ光分割部
材8の反射部材9の側に撮影系結像レンズ34Rが来る
ようにすれば主観察側と同じ向きに副観察側の像の向き
を合わせることができる。
【0073】本発明における以上のような構成の立体撮
影系は、図10に示す光学系の光分割部材8の後方に配
置することを考えているため撮影系の反射部材による反
射は奇数回である。しかし、この撮影系を図1〜図4に
おける観察用鏡筒21位置に取り付けて撮影するとき、
撮影系に入射するまでの反射回数が偶数回であるため
に、像は裏像になり、又立体感調整絞り3と開口絞りの
位置が合わなくなり、そのため反射回数を合わせ、開口
絞りと立体感調整絞り3とを共役関係を保つために奇数
回の反射の反射部材を立体撮影系の結像レンズ34L,
34Rの前において、鏡筒の代りに取り付けられるよう
にする必要がある。
【0074】次に、本発明の実体顕微鏡の第4の実施の
形態である複数観察者にテレビ画像を提供するようにし
た構成の光学系について説明する。
【0075】前述の3分割により3人の観察者により同
時に観察する本発明の光学系を利用してテレビ画像を観
察し得るようにした構成の実施の形態について述べる。
【0076】図8は、前記テレビ画像を観察し得る構成
について示すもので、図において、44L,44Rは夫
々左右の目用の観察用結像レンズ、45L,45Rは反
射部、46L,47Lおよび46R,47Rはイメージ
ローテータ、48L,48Rおよび49L,49Rは反
射部材、50L,50Rは像挿入部材、51L,51R
は接眼レンズ、52L,52Rは表示装置、53L,5
3Rは結像レンズである。
【0077】図8に示す構成の観察用鏡筒は、左目側の
光学系において結像レンズ44Lにアフォーカル光束が
入射しこのレンズにて結像される。反射部材45により
入射光軸に垂直な方向に反射し、イメージローテータ4
6L,47Lに入射しその内部で5回反射した後入射光
軸の延長線上に射出する。ここでイメージローテータ4
7Lより射出した光束は、反射部材48Lに入射しその
内部で3回反射した後入射光軸と平行であって入射方向
とは逆方向に射出する。この反射プリズム48Lより射
出した光束は反射部材49Lに入射して直角方向に反射
され射出する。この反射部材49Lにて反射した後に結
像レンズ44Lによる結像点が位置する。この結像レン
ズ44Lにより形成された像は、接眼レンズ51Lによ
り左目に拡大観察される。
【0078】又、右目の側についても全く同様の作用に
より接眼レンズ51Rを通して右目にて拡大観察され
る。
【0079】以上の光学系において、イメージローテー
タ46L,47Lおよび46R,47Rにより像は、正
立像になるように、イメージローテータをその光軸を回
転軸として回転することにより正立像になし得る。
【0080】図8においては、その構成がわかり易いよ
うに記載してあるため、この図の状態のイメージローテ
ータでは正立像にならないが、実際には回転軸のまわり
に90°回転した配置である。
【0081】ここで傾斜角を変化させるためにはイメー
ジローテータを回転軸のまわりに角θ回転させることに
よりイメージローテータ以降の反射部材48Lから接眼
レンズ51Lまでを同じ回転軸のまわりに2θ回転させ
ることにより像を回転させることなしに、傾角を可変に
することができる。
【0082】また、接眼レンズの眼幅調整を行なうため
には、反射部材49Lから接眼レンズ51Lまでを、反
射部材29Lの入射光軸の方向に移動させることにより
行なうことができる。
【0083】又、同焦が維持されるようにするために
は、接眼レンズ51Lも眼幅調整の移動にともない光軸
方向に動くようになっている。
【0084】又、立体撮影系で撮影した画像を表示する
ために、鏡筒に表示装置52L、52Rを設置してこれ
をリレーレンズ53L、53Rにより接眼レンズ51
L、51Rの像面に合わせるように構成されている。
【0085】このように像挿入部材50Lにより、撮影
系の画像をそのまま接眼レンズ51Lに観察することが
できる。又表示装置52Lは、液晶モニターのほか反射
型液晶ディスプレイでもよい。また像挿入部材50L
は、切り替えて使用する場合切替ミラー又合成する場合
はハーフミラーが用いられる。
【0086】更にテレビ撮像系は、主観察側に設ける場
合は、反射部材8の後方に配置し、又副観察側に設ける
場合は、3人観察のうちの左右で使わない方の副観察側
に取り付けるようにすればよい。この副観察側のうちの
撮影系を取り付けた副撮影系は、他の副観察側の副観察
系に像の向きを合わせるようにすることが望ましい。そ
のために、この副撮影系の前に取り付ける奇数回反射の
反射部材は、反射部材内部の光軸により形成される面
(光軸を含む面)が、副撮影系の左右の光軸を含む面と
平行になるようにすればよい。更に、副撮影系の右目用
射出光路に副撮影系の左目撮影系を合わせればよい。こ
れにより副観察側で撮影画像に切り替えても同じ向きの
像を得ることができる。この撮影画像は、実際の観察像
と開口位置の差による視差が発生するが、その差は僅か
であり実用上問題はない。
【0087】又主観察側は、鏡筒を鏡筒入射のリレー系
の第2レンズ14の射出光軸の延長上の軸を回転軸にし
て回転し、この回転と連動させて主観察側用撮影光学系
をアフォーカルズーム系7の光軸を回転軸として回転さ
せ、また副観察側は、3分割プリズムを左右の副観察側
を一体にしてリレー系の第2レンズ14射出の光軸を回
転軸として回転させることにより副撮影系と副観察系の
像の関係を維持し得る。また、反射部材28の入射光軸
を回転軸として回転させる場合、副観察系と副撮影系と
の像の向きの差がでないように左右連動して動くことが
できる。
【0088】またイメージローテータ29による鏡筒の
回転は、物体側の光軸は動かないため連動機構は必要な
い。したがって、イメージローテータ29に立体撮影系
を取り付ける場合、イメージローテータ29や撮像装置
は固定させることが望ましい。
【0089】上記のような構成にすることにより左右の
立体撮影系と画像挿入装置を取り付けても観察者のアイ
ポイントが高くなることはなく、主観察者と副観察者の
二人の観察者が共に良好な立体感でのテレビ観察像を得
ることができる。
【0090】本発明の実体顕微鏡において、特許請求の
範囲に記載する構成のほか、次の各項に記載する実体顕
微鏡も発明の目的を達成し得る。
【0091】(1)特許請求の範囲の請求項2に記載す
る実体顕微鏡で、前記鏡筒光学系の観察方向の変更に合
わせて前記立体撮像系の撮像方向が変化するようにした
ことを特徴とする実体顕微鏡。
【0092】(2)前記の(1)の項に記載する実体顕
微鏡で、前記変倍系がアフォーカル変倍系とリレー系よ
りなり、少なくとも一つの立体撮影系がアフォーカル変
倍系と1回結像リレー系の間に配置された光分割部材に
より分割された光束中に配置されたことを特徴とする実
体顕微鏡。
【0093】(3)前記の(2)の項に記載する実体顕
微鏡で、前記1回結像リレー系を射出後の光束に他の撮
像系を備えた撮像装置を設け、該撮像装置と前記光分割
部材により分割された光束中の撮像系を備えた撮像装置
とが共通である実体顕微鏡。
【0094】(4)特許請求の範囲の請求項1に記載す
る実体顕微鏡で、前記光分割部材の光分割面又は光分割
面を延長した面が交差する位置が前記変倍光学系の光軸
と一致するようにしたことを特徴とする実体顕微鏡。
【0095】(5)前記の(4)の項に記載する実体顕
微鏡で、前記光分割部材の光分割面で反射された複数の
反射光束がそれぞれ左右の目の観察用の開口絞りによっ
て決まる光軸を共通に使用するイメージローテーターを
有していることを特徴とする実体顕微鏡。
【0096】(6)特許請求の範囲の請求項3に記載す
る実体顕微鏡で、前記第1の光路と前記第2の光路がい
ずれも結像光学系を有し、前記両結像光学系が同じレン
ズにて構成され、前記立体撮像系中に像の向きおよび倍
率を一致させるための反射部材を備えたことを特徴する
実体顕微鏡。
【0097】(7)前記の(6)の項に記載する実体顕
微鏡で、立体撮像系内部の結像点と像面との間にある開
口と像点との間にレンズを配置して撮影系がテレセント
リックであるようにした実体顕微鏡。
【0098】(8)前記の(7)の項に記載する実体顕
微鏡で、立体撮像系の反射回数が奇数回と偶数回とに切
り替え得るようにしたことを特徴とする実体顕微鏡。
【0099】(9)特許請求の範囲の請求項3に記載す
る実体顕微鏡で、前記第1の光路と前記第2の光路がそ
れぞれ少なくとも二つの反射面を有し、前記反射面の一
つに入射する第1の光軸と、前記反射面から出射する第
2の光軸とが平行になるようにしたことを特徴とする実
体顕微鏡。
【0100】(10)前記の(9)の項に記載する実体
顕微鏡で、前記第1の光路における前記第1の光軸と前
記第2の光軸とを含む第1の平面と、前記第2の光路に
おける前記第1の光軸と第2の光軸を含む第2の平面と
が互いに交差するようにしたことを特徴とする実体顕微
鏡。
【0101】(11)前記の(10)の項に記載する実
体顕微鏡で、前記第1の平面と前記第2の平面とが直交
するようにしたことを特徴とする実体顕微鏡。
【0102】(12)特許請求の範囲の請求項2に記載
する実体顕微鏡で、前記変倍光学系からの光束を透過と
反射とに分割する光分割面を有する光分割部材を複数有
し、前記鏡筒光学系が前記光分割部材のうちの一つに接
続され、前記立体撮像系が他の光分割部材に接続されて
いることを特徴とする実体顕微鏡。
【0103】
【発明の効果】本発明の実体顕微鏡によれば、複数の観
察者により同一の視野で同一の倍率の立体像を夫々見や
すい位置で観察でき、しかも各観察者のアイポイント
が、物体に近い位置に来るようにし得る。又本発明によ
れば小型で像の左右差の少ない観察を行なうことが可能
で、鏡筒の代りに取り付けることも可能な立体撮影装置
を備えた実体顕微鏡を実現し得る。又、この撮像装置を
備えた実体顕微鏡もアイポイントを物体に近づけること
が可能であり、複数の観察者により観察像とかわらない
テレビ画像での観察が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実体顕微鏡の第1の実施の形態の副
観察側の構成を示す図
【図2】 本発明の実体顕微鏡の第1の実施の形態の主
観察側の構成を示す図
【図3】 本発明の実体顕微鏡の第2の実施の形態の主
観察側の構成を示す図
【図4】 本発明の実体顕微鏡の第2の実施の形態の副
観察側の構成を示す図
【図5】 本発明の実体顕微鏡に用いる撮像系の構成を
示す図
【図6】 前記撮像系で用いるリレー系の実施例1の断
面図
【図7】 前記撮像系で用いるリレー系の実施例2の断
面図
【図8】 テレビ画像での観察を可能にした光学系の構
成を示す図
【図9】 3人観察用の分割部の開口の位置関係を示す
【図10】従来の実体顕微鏡の対物レンズからリレー系
までの構成を示す図
【図11】従来の実体顕微鏡の2人観察用の分割部の構
成を示す図
【符号の説明】
21 鏡筒 22L、22R 光分割部材 23、28 ダハプリズム 25 開口絞り 29 イメージローテータ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対物レンズ系と、変倍光学系と、鏡筒光学
    系とよりなり、前記対物レンズ系と変倍光学系との光軸
    が一致しかつ少なくとも一つの結像点を有し、前記鏡筒
    光学系は、左右一対の開口絞りと結像レンズと接眼レン
    ズとよりなり、前記左右の開口絞りにより夫々決定され
    る左右観察光軸が変倍光学系の光軸と異なるところを通
    る実体顕微鏡において、前記変倍光学系からの光束を透
    過と反射とに分ける光分割面を有する反射部材を有し、
    前記反射部材のうちの一つの反射部の光分割面もしくは
    光分割面を延長した面と他の反射部材の光分割面もしく
    は光分割面を延長した面とが交差する面が前記変倍光学
    系からの光束の内側にあることを特徴とする実体顕微
    鏡。
  2. 【請求項2】対物レンズ系と、変倍光学系と、鏡筒光学
    系とよりなり、前記対物レンズ系と変倍光学系とは光軸
    が一致しており、かつ少なくとも一つの結像点を有し、
    前記鏡筒光学系は、左右一対の開口絞りと結像レンズと
    接眼レンズとよりなり、かつ前記一対の開口絞りにより
    夫々決定される左右の観察光軸が前記変倍光学系の光軸
    と異なるところを通る実体顕微鏡において、前記実体顕
    微鏡が立体撮像系を備え該立体撮像系による立体画像が
    前記鏡筒光学系による観察像に対応していることを特徴
    とする実体顕微鏡。
  3. 【請求項3】対物レンズ系と、変倍光学系と、鏡筒光学
    系とよりなり、前記対物レンズ系と変倍光学系との光軸
    が一致しかつ少なくとも一つの結像点を有し、前記鏡筒
    光学系は、左右一対の開口絞りと結像レンズと接眼レン
    ズとよりなり、前記左右の開口絞りにより夫々決定され
    る左右観察光軸が変倍光学系の光軸と異なるところを通
    る実体顕微鏡において、前記実体顕微鏡が第1の光路と
    第2の光路からなる一対の光路を有する立体撮像系を備
    え、前記立体撮像系が光束を1回結像する結像光学系を
    有し、前記立体光学系の開口絞りが前記鏡筒光学系の開
    口絞りとほぼ一致することを特徴とする実体顕微鏡。
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