JPH11262143A - 絶縁スペーサおよびその製造方法 - Google Patents
絶縁スペーサおよびその製造方法Info
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- JPH11262143A JPH11262143A JP7509198A JP7509198A JPH11262143A JP H11262143 A JPH11262143 A JP H11262143A JP 7509198 A JP7509198 A JP 7509198A JP 7509198 A JP7509198 A JP 7509198A JP H11262143 A JPH11262143 A JP H11262143A
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- insulating
- insulation
- dielectric constant
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 絶縁ガスを封入した接地金属容器内で、高電
圧が印加される導体を絶縁支持する絶縁スペーサにおい
て、トリプルジャンクションにおける電界の集中を緩和
し電界強度の低減を図った絶縁スペーサを得る。 【解決手段】絶縁スペーサ20を構成する絶縁支持体4
の内部に、高誘電率の樹脂16を含浸させた樹脂含浸テ
ープ18を巻き付けて高誘電部材6を形成し、誘電率の
勾配を設けることにより、トリプルジャンクション5部
における電界集中を緩和し、電界強度を低減する。
圧が印加される導体を絶縁支持する絶縁スペーサにおい
て、トリプルジャンクションにおける電界の集中を緩和
し電界強度の低減を図った絶縁スペーサを得る。 【解決手段】絶縁スペーサ20を構成する絶縁支持体4
の内部に、高誘電率の樹脂16を含浸させた樹脂含浸テ
ープ18を巻き付けて高誘電部材6を形成し、誘電率の
勾配を設けることにより、トリプルジャンクション5部
における電界集中を緩和し、電界強度を低減する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接地金属容器内に
導体を絶縁支持する絶縁スペーサに関する。
導体を絶縁支持する絶縁スペーサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のガス絶縁機器において、高電圧が
印加された導体は絶縁ガスが封入された密閉金属容器内
に導体接続電極を介して絶縁支持体によって支持されて
いる。(以下、導体接続電極と絶縁支持体で構成される
絶縁部品を絶縁スペーサと定義する。) 絶縁スペーサを構成する絶縁支持体は、一般に酸化アル
ミニウム(以下、アルミナと呼ぶ。)を充填剤として用
いエポキシ樹脂で注型されたモールド注形品であり、そ
の誘電率は6.0程度である。一方、一般的にガス絶縁
機器に用いられるSF6ガスは、遮断時に発生するアー
クやコロナ放電等による高エネルギーにより分解され、
さらに気中および絶縁物中の水分と反応してフッ酸を生
成する。絶縁支持物の絶縁材料として一般に用いられて
いるシリカ粉は、誘電率は低い(ε=4.5)がフッ酸に
腐食されやすい。これに対し、アルミナ粉は誘電率は高
い(ε=9.3)がフッ酸に対して化学反応性は低く腐食
されにくい。つまりシリカ粉を充填剤として使用するこ
とができず、アルミナ粉を充填剤として使用することに
なる。シリカ粉を充填剤として用いたエポキシ樹脂で注
形した絶縁支持体の誘電率は3.6〜3.8であるのに対
して、アルミナ粉を充填剤として用いたエポキシ樹脂で
注形された絶縁支持体の誘電率は6.0前後となってし
まう。一方、絶縁ガスの誘電率は約1であり絶縁支持体
の誘電率の数分の1である。ここで、図4に絶縁支持体
4の構成材料として、アルミナ粉を充填したエポキシモ
ールド材を用いた場合の、等電位線群8を示す。(絶縁
スペーサを構成する導体接続電極は図示せず。)導体2
と絶縁支持体4の接合部分の端部はトリプルジャンクシ
ョン5と称され、導体2と絶縁支持体4と絶縁ガス(図
示せず。)という3つの物質の界面であり、誘電率の大
きさの差により鋭角部に電界が集中し、図4に示すよう
に、トリプルジャンクション5部において等電位線8の
屈曲はかなり大きなものとなってしまう。つまり、単位
距離当たりの電界強度の変化が局部的に大きくなり、耐
電圧性が著しく低下する。この例は、絶縁支持体4が円
錐状に形成されていて、接合部の角は鋭角になっている
場合であるが、その他の、鋭角部がないような絶縁支持
体4の形状においても、トリプルジャンクション5部に
おいては、加工誤差または材質の特性などの差により微
小なギャップが生じやすく、そのギャップに絶縁支持体
4と絶縁ガスの誘電率の差によって電界が集中し、耐電
圧性が著しく低下する。
印加された導体は絶縁ガスが封入された密閉金属容器内
に導体接続電極を介して絶縁支持体によって支持されて
いる。(以下、導体接続電極と絶縁支持体で構成される
絶縁部品を絶縁スペーサと定義する。) 絶縁スペーサを構成する絶縁支持体は、一般に酸化アル
ミニウム(以下、アルミナと呼ぶ。)を充填剤として用
いエポキシ樹脂で注型されたモールド注形品であり、そ
の誘電率は6.0程度である。一方、一般的にガス絶縁
機器に用いられるSF6ガスは、遮断時に発生するアー
クやコロナ放電等による高エネルギーにより分解され、
さらに気中および絶縁物中の水分と反応してフッ酸を生
成する。絶縁支持物の絶縁材料として一般に用いられて
いるシリカ粉は、誘電率は低い(ε=4.5)がフッ酸に
腐食されやすい。これに対し、アルミナ粉は誘電率は高
い(ε=9.3)がフッ酸に対して化学反応性は低く腐食
されにくい。つまりシリカ粉を充填剤として使用するこ
とができず、アルミナ粉を充填剤として使用することに
なる。シリカ粉を充填剤として用いたエポキシ樹脂で注
形した絶縁支持体の誘電率は3.6〜3.8であるのに対
して、アルミナ粉を充填剤として用いたエポキシ樹脂で
注形された絶縁支持体の誘電率は6.0前後となってし
まう。一方、絶縁ガスの誘電率は約1であり絶縁支持体
の誘電率の数分の1である。ここで、図4に絶縁支持体
4の構成材料として、アルミナ粉を充填したエポキシモ
ールド材を用いた場合の、等電位線群8を示す。(絶縁
スペーサを構成する導体接続電極は図示せず。)導体2
と絶縁支持体4の接合部分の端部はトリプルジャンクシ
ョン5と称され、導体2と絶縁支持体4と絶縁ガス(図
示せず。)という3つの物質の界面であり、誘電率の大
きさの差により鋭角部に電界が集中し、図4に示すよう
に、トリプルジャンクション5部において等電位線8の
屈曲はかなり大きなものとなってしまう。つまり、単位
距離当たりの電界強度の変化が局部的に大きくなり、耐
電圧性が著しく低下する。この例は、絶縁支持体4が円
錐状に形成されていて、接合部の角は鋭角になっている
場合であるが、その他の、鋭角部がないような絶縁支持
体4の形状においても、トリプルジャンクション5部に
おいては、加工誤差または材質の特性などの差により微
小なギャップが生じやすく、そのギャップに絶縁支持体
4と絶縁ガスの誘電率の差によって電界が集中し、耐電
圧性が著しく低下する。
【0003】このような現象を防ぐために、絶縁支持物
を形成する絶縁材を低誘電率化することにより電界の集
中を緩和することが従来より考えられている。機器に印
加された電圧は誘電率の逆数に比例した電圧で各々の絶
縁物に分担される。つまり、比誘電率の低い絶縁物に高
い電圧が分担されるが、隣接する2つの物質の誘電率の
差が大きい場合、分担される電圧の差も大きくなる。し
たがって、隣接する2つの物質の界面に鋭角部または微
小ギャップ等があった場合、その部分で電界の集中が起
こりやすい。実際の機器においては、前記のようにトリ
プルジャンクション等に高い電界が集中することにな
る。そこで、絶縁支持物を形成する絶縁材を低誘電率化
して、絶縁ガスの誘電率(ε=1)との差を少なくする
ことができれば、電界の集中が緩和されることになる。
例えば、特開平4-130126においては、充填剤としてア
ルミナとドロマイト(炭酸マグネシウム・カルシウム)
の混合系を用いることにより低誘電率化を図り、また特
開平7-15843においては、絶縁ガスを気泡として含む発
泡絶縁物とすることにより、また特開平5-198208におい
ては、充填剤として中空絶縁物を用いることにより、見
かけ上の実効誘電率を低くすることを目論んでいる。誘
電率を4.0程度まで低くした絶縁材料を用いて作成し
た絶縁支持体4を、上記の例に適用した場合を図5に示
す。図4と図5を比較することにより、図5において等
電位線群8の屈曲がかなり小さくなっているのがわか
る。
を形成する絶縁材を低誘電率化することにより電界の集
中を緩和することが従来より考えられている。機器に印
加された電圧は誘電率の逆数に比例した電圧で各々の絶
縁物に分担される。つまり、比誘電率の低い絶縁物に高
い電圧が分担されるが、隣接する2つの物質の誘電率の
差が大きい場合、分担される電圧の差も大きくなる。し
たがって、隣接する2つの物質の界面に鋭角部または微
小ギャップ等があった場合、その部分で電界の集中が起
こりやすい。実際の機器においては、前記のようにトリ
プルジャンクション等に高い電界が集中することにな
る。そこで、絶縁支持物を形成する絶縁材を低誘電率化
して、絶縁ガスの誘電率(ε=1)との差を少なくする
ことができれば、電界の集中が緩和されることになる。
例えば、特開平4-130126においては、充填剤としてア
ルミナとドロマイト(炭酸マグネシウム・カルシウム)
の混合系を用いることにより低誘電率化を図り、また特
開平7-15843においては、絶縁ガスを気泡として含む発
泡絶縁物とすることにより、また特開平5-198208におい
ては、充填剤として中空絶縁物を用いることにより、見
かけ上の実効誘電率を低くすることを目論んでいる。誘
電率を4.0程度まで低くした絶縁材料を用いて作成し
た絶縁支持体4を、上記の例に適用した場合を図5に示
す。図4と図5を比較することにより、図5において等
電位線群8の屈曲がかなり小さくなっているのがわか
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、絶縁支
持物の比誘電率を低くすることにより、ある程度、電界
の集中を緩和することが可能であるが、実際に、上述の
方法を用いて低誘電率の絶縁物を作成する際において、
以下のような課題が生じる。まず充填剤の種類を変えて
誘電率を低くする方法においては、上述した通り、SF
6分解ガスに対し耐久性を向上させるため、SF6分解
ガスに対して化学反応性が低いアルミナ粉またはドロマ
イト、フッ化アルミ等を、SF6分解ガスに対して化学
反応性が高いシリカ粉の代わりに用いる必要があるが、
アルミナ、ドロマイト、フッ化アルミ等の各々の混合系
において、生成された樹脂が有する誘電率と機械的特性
には相反する関係(トレードオフ)にあり、その点につ
いても考慮する必要がある。すなわち、アルミナの比誘
電率が高い(ε=9.3)ため、比誘電率の低いドロマイ
ト(ε=8.1)、フッ化アルミニウム(ε=5.0)等
を混合すると、線膨張係数が大きいため、曲げ強さ、耐
クラック性といった機械的特性が低下する。よって、線
膨張係数と比誘電率のバランスや作業性の点から充填剤
の混合比と樹脂に対する含有率を最適化することが試み
られているが、内部絶縁耐力、耐ヒートサイクル性、耐
SF6分解ガス性、機械的強度等、ガス絶縁機器として
要求される諸特性を完全に満足させるには至っていない
のが現状である。
持物の比誘電率を低くすることにより、ある程度、電界
の集中を緩和することが可能であるが、実際に、上述の
方法を用いて低誘電率の絶縁物を作成する際において、
以下のような課題が生じる。まず充填剤の種類を変えて
誘電率を低くする方法においては、上述した通り、SF
6分解ガスに対し耐久性を向上させるため、SF6分解
ガスに対して化学反応性が低いアルミナ粉またはドロマ
イト、フッ化アルミ等を、SF6分解ガスに対して化学
反応性が高いシリカ粉の代わりに用いる必要があるが、
アルミナ、ドロマイト、フッ化アルミ等の各々の混合系
において、生成された樹脂が有する誘電率と機械的特性
には相反する関係(トレードオフ)にあり、その点につ
いても考慮する必要がある。すなわち、アルミナの比誘
電率が高い(ε=9.3)ため、比誘電率の低いドロマイ
ト(ε=8.1)、フッ化アルミニウム(ε=5.0)等
を混合すると、線膨張係数が大きいため、曲げ強さ、耐
クラック性といった機械的特性が低下する。よって、線
膨張係数と比誘電率のバランスや作業性の点から充填剤
の混合比と樹脂に対する含有率を最適化することが試み
られているが、内部絶縁耐力、耐ヒートサイクル性、耐
SF6分解ガス性、機械的強度等、ガス絶縁機器として
要求される諸特性を完全に満足させるには至っていない
のが現状である。
【0005】次に、絶縁ガスを気泡として含む発泡絶縁
体とする方法においては、この様な発泡絶縁体を作成す
るためには、液状のプラスチックを絶縁ガスの気体中で
撹拌しつつ固化させる方法が用いられるが、気泡の大き
さおよび位置を制御するのが極めて困難であり、絶縁支
持物の形状がごく単純で絶縁階級が低次の場合を除い
て、実際の作成は困難である。また、充填剤として中空
絶縁物を用いる方法においては、例えばエポキシ樹脂中
に非収縮性の微小な中空絶縁物、つまりガラス、シリ
カ、セラミック等の微小な中空絶縁物に空洞を内胞した
ものを充填剤として分散混入させる方法が用いられる
が、樹脂と中空絶縁物の境界層を起点としてクラックが
発生しやすく、製品の耐クラック性が低下する。
体とする方法においては、この様な発泡絶縁体を作成す
るためには、液状のプラスチックを絶縁ガスの気体中で
撹拌しつつ固化させる方法が用いられるが、気泡の大き
さおよび位置を制御するのが極めて困難であり、絶縁支
持物の形状がごく単純で絶縁階級が低次の場合を除い
て、実際の作成は困難である。また、充填剤として中空
絶縁物を用いる方法においては、例えばエポキシ樹脂中
に非収縮性の微小な中空絶縁物、つまりガラス、シリ
カ、セラミック等の微小な中空絶縁物に空洞を内胞した
ものを充填剤として分散混入させる方法が用いられる
が、樹脂と中空絶縁物の境界層を起点としてクラックが
発生しやすく、製品の耐クラック性が低下する。
【0006】本発明は、上記のような絶縁スペーサにお
いて、絶縁部材よりなる絶縁支持体の内部に高誘電部材
を設けることにより、電界の集中を緩和し、トリプルジ
ャンクションにおける電界強度の低減を図った絶縁スペ
ーサを得ることを目的とするものである。
いて、絶縁部材よりなる絶縁支持体の内部に高誘電部材
を設けることにより、電界の集中を緩和し、トリプルジ
ャンクションにおける電界強度の低減を図った絶縁スペ
ーサを得ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、絶縁ガスを封
入した接地金属容器内に収納され、高電圧が印加される
導体接続電極とその導体接続電極を支持する絶縁支持体
とを有する絶縁スペーサにおいて、前記絶縁支持体の本
体部を構成する絶縁部材と、前記絶縁部材内の前記導体
接続電極の円周上に巻き付けて設けられた前記絶縁部材
より高い誘電率を持った高誘電部材とを備えたことを特
徴とする。また、絶縁スペーサの製造方法は、導体接続
電極の円周上に絶縁部材より高い誘電率を持った樹脂含
浸テープを導体接続電極の円周上に巻き付けて高誘電部
材を形成し、それを絶縁スペーサを成形する金型内に位
置決め配置し、絶縁部材を用いて高誘電部材を真空注型
することにより得られる。本発明によれば、トリプルジ
ャンクション等の電界が集中しやすい場所において、誘
電率の差による等電位線の屈曲を緩和し、その結果とし
て電界の集中を低減することができる。
入した接地金属容器内に収納され、高電圧が印加される
導体接続電極とその導体接続電極を支持する絶縁支持体
とを有する絶縁スペーサにおいて、前記絶縁支持体の本
体部を構成する絶縁部材と、前記絶縁部材内の前記導体
接続電極の円周上に巻き付けて設けられた前記絶縁部材
より高い誘電率を持った高誘電部材とを備えたことを特
徴とする。また、絶縁スペーサの製造方法は、導体接続
電極の円周上に絶縁部材より高い誘電率を持った樹脂含
浸テープを導体接続電極の円周上に巻き付けて高誘電部
材を形成し、それを絶縁スペーサを成形する金型内に位
置決め配置し、絶縁部材を用いて高誘電部材を真空注型
することにより得られる。本発明によれば、トリプルジ
ャンクション等の電界が集中しやすい場所において、誘
電率の差による等電位線の屈曲を緩和し、その結果とし
て電界の集中を低減することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図1にも
とづいて説明する。図1において、絶縁ガスが封入され
て密閉された接地金属容器1内には高電圧が印加される
導体9が導体接続電極3を介して絶縁支持体10により
支持されている。従来、絶縁スペーサの絶縁支持体4
は、図4に示すように円錐状の形状に形成されている。
絶縁支持体4をこのような形状にすると、トリプルジャ
ンクション5において絶縁支持体4と導体2との接合部
の角は鋭角となり、前述したように、隣接する誘電率の
差が大きい2つの物質の界面に鋭角部が存在し、電界集
中が生じやすい。そのため、本発明の絶縁スペーサは本
体部を構成する絶縁部材7と絶縁部材7より高い誘電率
を持った高誘電部材6を有する絶縁支持体10と導体接
続電極3とで構成されている。また、高誘電部材6は絶
縁部材7より高い誘電率をもった樹脂含浸テープを導体
接続電極3の円周上に巻き付けることにより形成されて
いる。
とづいて説明する。図1において、絶縁ガスが封入され
て密閉された接地金属容器1内には高電圧が印加される
導体9が導体接続電極3を介して絶縁支持体10により
支持されている。従来、絶縁スペーサの絶縁支持体4
は、図4に示すように円錐状の形状に形成されている。
絶縁支持体4をこのような形状にすると、トリプルジャ
ンクション5において絶縁支持体4と導体2との接合部
の角は鋭角となり、前述したように、隣接する誘電率の
差が大きい2つの物質の界面に鋭角部が存在し、電界集
中が生じやすい。そのため、本発明の絶縁スペーサは本
体部を構成する絶縁部材7と絶縁部材7より高い誘電率
を持った高誘電部材6を有する絶縁支持体10と導体接
続電極3とで構成されている。また、高誘電部材6は絶
縁部材7より高い誘電率をもった樹脂含浸テープを導体
接続電極3の円周上に巻き付けることにより形成されて
いる。
【0009】ここで、絶縁部材7と高誘電部材6の材料
について説明する。絶縁部材7の低い誘電率の樹脂16
は、例えば比誘電率ε=5.0程度の充填材としてアル
ミナおよびドロマイトの混合系を用いたエポキシ樹脂等
を用いればよく、内部絶縁耐力、耐ヒートサイクル性、
耐SF6分解ガス性、機械的強度等、ガス絶縁機器とし
て要求される諸特性を犠牲にすることのない配合が可能
である。また、絶縁部材7より高い誘電率を持った高誘
電部材6には、例えば、エポキシ、不飽和ポリエステル
などの樹脂16をガラス、カーボン、アラミドなどの強
化繊維17に含浸させた樹脂含浸テープ18を用いると
よい。
について説明する。絶縁部材7の低い誘電率の樹脂16
は、例えば比誘電率ε=5.0程度の充填材としてアル
ミナおよびドロマイトの混合系を用いたエポキシ樹脂等
を用いればよく、内部絶縁耐力、耐ヒートサイクル性、
耐SF6分解ガス性、機械的強度等、ガス絶縁機器とし
て要求される諸特性を犠牲にすることのない配合が可能
である。また、絶縁部材7より高い誘電率を持った高誘
電部材6には、例えば、エポキシ、不飽和ポリエステル
などの樹脂16をガラス、カーボン、アラミドなどの強
化繊維17に含浸させた樹脂含浸テープ18を用いると
よい。
【0010】本実施例の形状については、シミュレーシ
ョンによる検討を行った。その結果、絶縁支持体4の約
半分の高さおよび幅を有する、高誘電部材6(比誘電率
ε=9程度)を円錐状に設け、かつ絶縁部材7の比誘電
率をε=5.0程度にすることにより、最も有効に電界
を緩和できることが分かった。その電界分布のシミュレ
ーション図を図2に示す。図2から明らかなように、高
圧の導体2に近い側より、順次段階的に低圧側に低い誘
電部材を配置して、誘電率の勾配を設けているので、各
部が分担する電圧の差が小さくなり、境界部における電
界の集中が緩和され、トリプルジャンクション5におけ
る電界強度が低減されている。
ョンによる検討を行った。その結果、絶縁支持体4の約
半分の高さおよび幅を有する、高誘電部材6(比誘電率
ε=9程度)を円錐状に設け、かつ絶縁部材7の比誘電
率をε=5.0程度にすることにより、最も有効に電界
を緩和できることが分かった。その電界分布のシミュレ
ーション図を図2に示す。図2から明らかなように、高
圧の導体2に近い側より、順次段階的に低圧側に低い誘
電部材を配置して、誘電率の勾配を設けているので、各
部が分担する電圧の差が小さくなり、境界部における電
界の集中が緩和され、トリプルジャンクション5におけ
る電界強度が低減されている。
【0011】次に、本発明の絶縁スペーサの製造方法に
ついて述べる。最初に定義した通り絶縁スペーサ20は
導体接続電極3と絶縁支持体4により構成される。まず
図6に示すように、導体接続電極3を回転治具11に取
り付け、樹脂16を強化繊維17に含浸させ、含浸させ
た樹脂含浸テープ18を導体接続電極3に巻き付けるこ
とにより高誘電率部材6を形成する。具体的にはガラ
ス、カーボン、アラミドなどの強化繊維17を、エポキ
シ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などの樹脂16に浸漬
した後、1〜10rpm程度の回転数で回転治具11を
回転させ、樹脂含浸テープ18を導体接続電極3に巻き
付けていくものである。この際、高誘電部材6の比誘電
率を9.0程度にするために、例えば、比誘電率の高い
アルミナ粉(ε=9.3)を充填剤として樹脂16に含有
させる。この工程により、図7に示すように、導体接続
電極3の円周上に円錐状に高誘電部材6が巻き付けられ
る。次に、図8に示すように、導体接続電極3および高
誘電部材6を金型12および13に位置決め配置し、高
誘電部材6より低い誘電率の樹脂16を用いて真空注型
することにより本発明の構造が得られる。真空注形は通
常用いられる方法でよい。この際、低い誘電率の樹脂1
6とは、例えば、従来の技術で述べた、充填剤としてア
ルミナとドロマイトの混合系を用いたエポキシ樹脂でよ
い。この際、前述の通り、絶縁部材7の比誘電率を4.
0前後まで低くする必要はなく、ガス絶縁機器として要
求される他の特性を低下させることのない比誘電率5.
0前後の配合を用いる。この時、高誘電部材6と絶縁部
材7の層間で剥離が生じないように、樹脂の種類は同一
のものを用い、また高誘電部材6の硬化反応が進行しな
いうちに、真空注形の工程を行うことが必要である。金
型12および13の金型合わせ面14より、金型を左右
に離型した場合の製品断面を図9に示す。最後に、樹脂
を注ぎ込む際の湯口15をサンドペーパ等で除去するこ
とにより、絶縁スペーサ20が得られる。
ついて述べる。最初に定義した通り絶縁スペーサ20は
導体接続電極3と絶縁支持体4により構成される。まず
図6に示すように、導体接続電極3を回転治具11に取
り付け、樹脂16を強化繊維17に含浸させ、含浸させ
た樹脂含浸テープ18を導体接続電極3に巻き付けるこ
とにより高誘電率部材6を形成する。具体的にはガラ
ス、カーボン、アラミドなどの強化繊維17を、エポキ
シ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などの樹脂16に浸漬
した後、1〜10rpm程度の回転数で回転治具11を
回転させ、樹脂含浸テープ18を導体接続電極3に巻き
付けていくものである。この際、高誘電部材6の比誘電
率を9.0程度にするために、例えば、比誘電率の高い
アルミナ粉(ε=9.3)を充填剤として樹脂16に含有
させる。この工程により、図7に示すように、導体接続
電極3の円周上に円錐状に高誘電部材6が巻き付けられ
る。次に、図8に示すように、導体接続電極3および高
誘電部材6を金型12および13に位置決め配置し、高
誘電部材6より低い誘電率の樹脂16を用いて真空注型
することにより本発明の構造が得られる。真空注形は通
常用いられる方法でよい。この際、低い誘電率の樹脂1
6とは、例えば、従来の技術で述べた、充填剤としてア
ルミナとドロマイトの混合系を用いたエポキシ樹脂でよ
い。この際、前述の通り、絶縁部材7の比誘電率を4.
0前後まで低くする必要はなく、ガス絶縁機器として要
求される他の特性を低下させることのない比誘電率5.
0前後の配合を用いる。この時、高誘電部材6と絶縁部
材7の層間で剥離が生じないように、樹脂の種類は同一
のものを用い、また高誘電部材6の硬化反応が進行しな
いうちに、真空注形の工程を行うことが必要である。金
型12および13の金型合わせ面14より、金型を左右
に離型した場合の製品断面を図9に示す。最後に、樹脂
を注ぎ込む際の湯口15をサンドペーパ等で除去するこ
とにより、絶縁スペーサ20が得られる。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、ガス絶縁電気機器に用
いる絶縁スペーサにおいて、低誘電率材よりなる絶縁支
持体の内部に高誘電部材を設けることにより、電界の集
中を緩和し、トリプルジャンクションにおける電界強度
の低減を図って機器の小型化が図ることができる。
いる絶縁スペーサにおいて、低誘電率材よりなる絶縁支
持体の内部に高誘電部材を設けることにより、電界の集
中を緩和し、トリプルジャンクションにおける電界強度
の低減を図って機器の小型化が図ることができる。
【図1】本発明の実施例の構造を示す断面図である。
【図2】本発明の絶縁スペーサの電界分布のシミュレー
ション図である。
ション図である。
【図3】本発明の絶縁スペーサにおける電界分布を示す
図である。
図である。
【図4】従来の絶縁スペーサにおける電界分布を示す図
である。
である。
【図5】従来の絶縁スペーサにおける電界分布を示す図
である。
である。
【図6】本発明の製造方法を示す図である。
【図7】本発明の製造方法を示す図である。
【図8】本発明の製造方法を示す図である。
【図9】本発明の製造方法を示す図である。
1 接地金属容器 2,9 導体 3 導体接続電極 4 絶縁支持体 5 トリプルジャンクション 6 高誘電部材 7 絶縁部材 8 等電位線群 10 絶縁支持体(絶縁部材7+高誘電部材6) 11 回転治具 12,13 金型 14 金型合わせ面 15 湯口 16 樹脂 17 強化繊維 18 樹脂含浸テープ 20 絶縁スペーサ
Claims (2)
- 【請求項1】絶縁ガスを封入した接地金属容器内に収納
され、高電圧が印加される導体に接続される導体接続電
極と、その導体接続電極を介して前記導体を支持する絶
縁支持体とを有する絶縁スペーサにおいて、前記絶縁支
持体の本体部を構成する絶縁部材と、その絶縁部材内の
前記導体接続電極の円周上に巻き付けて設けられた前記
絶縁部材より高い誘電率を持った高誘電部材とを備えた
ことを特徴とする絶縁スペーサ。 - 【請求項2】絶縁ガスを封入した接地金属容器内に収納
され、高電圧が印加される導体に接続される導体接続電
極と、その導体接続電極を介して前記導体を支持する絶
縁支持体とを有する絶縁スペーサの製造方法において、
前記絶縁部材内の導体接続電極の円周上に巻き付けて前
記高誘電部材を形成し、その高誘電部材を前記絶縁スペ
ーサを成形する金型内に位置決め配置し、前記絶縁部材
で真空注型することを特徴とする絶縁スペーサの製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7509198A JPH11262143A (ja) | 1998-03-10 | 1998-03-10 | 絶縁スペーサおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7509198A JPH11262143A (ja) | 1998-03-10 | 1998-03-10 | 絶縁スペーサおよびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11262143A true JPH11262143A (ja) | 1999-09-24 |
Family
ID=13566162
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7509198A Pending JPH11262143A (ja) | 1998-03-10 | 1998-03-10 | 絶縁スペーサおよびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11262143A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005327580A (ja) * | 2004-05-14 | 2005-11-24 | Hitachi Ltd | 絶縁スペーサおよびガス絶縁機器 |
| JP2016031845A (ja) * | 2014-07-29 | 2016-03-07 | 株式会社東芝 | ガス絶縁開閉装置用の絶縁スペーサ |
| CN108717888A (zh) * | 2018-05-29 | 2018-10-30 | 南方电网科学研究院有限责任公司 | 一种带有高介电常数薄膜的绝缘子及其制备方法 |
| US10910799B2 (en) * | 2016-03-24 | 2021-02-02 | Mitsubishi Electric Corporation | Connecting device with conical interface and flexible insulator |
| JP2021086957A (ja) * | 2019-11-28 | 2021-06-03 | 東京エレクトロン株式会社 | 配管および処理装置 |
-
1998
- 1998-03-10 JP JP7509198A patent/JPH11262143A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005327580A (ja) * | 2004-05-14 | 2005-11-24 | Hitachi Ltd | 絶縁スペーサおよびガス絶縁機器 |
| JP2016031845A (ja) * | 2014-07-29 | 2016-03-07 | 株式会社東芝 | ガス絶縁開閉装置用の絶縁スペーサ |
| US10910799B2 (en) * | 2016-03-24 | 2021-02-02 | Mitsubishi Electric Corporation | Connecting device with conical interface and flexible insulator |
| CN108717888A (zh) * | 2018-05-29 | 2018-10-30 | 南方电网科学研究院有限责任公司 | 一种带有高介电常数薄膜的绝缘子及其制备方法 |
| JP2021086957A (ja) * | 2019-11-28 | 2021-06-03 | 東京エレクトロン株式会社 | 配管および処理装置 |
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