JPH11264008A - 転炉内張り耐火物の溶損防止方法 - Google Patents
転炉内張り耐火物の溶損防止方法Info
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- JPH11264008A JPH11264008A JP6538698A JP6538698A JPH11264008A JP H11264008 A JPH11264008 A JP H11264008A JP 6538698 A JP6538698 A JP 6538698A JP 6538698 A JP6538698 A JP 6538698A JP H11264008 A JPH11264008 A JP H11264008A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
Landscapes
- Carbon Steel Or Casting Steel Manufacturing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、二次燃焼率を高水準に維持しても、
転炉絞り部での雰囲気温度を低下可能な転炉内張り耐火
物の溶損防止方法及び上吹きランスを提供することを目
的としている。 【解決手段】転炉で酸素含有ガスを用いた溶融金属の精
錬を行い、炉内で発生したCOを主成分とするガスを、
該溶融金属の浴面より上方の炉内空間内で該酸素含有ガ
スで燃焼させ、その燃焼排ガスで該溶融金属の熱補償を
するに際して、前記炉内空間に炉中心軸から炉内壁に向
く方向に炭化水素系流体を吹込み、前記燃焼排ガスを冷
却する。
転炉絞り部での雰囲気温度を低下可能な転炉内張り耐火
物の溶損防止方法及び上吹きランスを提供することを目
的としている。 【解決手段】転炉で酸素含有ガスを用いた溶融金属の精
錬を行い、炉内で発生したCOを主成分とするガスを、
該溶融金属の浴面より上方の炉内空間内で該酸素含有ガ
スで燃焼させ、その燃焼排ガスで該溶融金属の熱補償を
するに際して、前記炉内空間に炉中心軸から炉内壁に向
く方向に炭化水素系流体を吹込み、前記燃焼排ガスを冷
却する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、転炉内張り耐火物
の溶損防止方法に係わり、詳しくは、所謂二次燃焼に起
因した転炉内張り耐火物の溶損を抑制する技術に関す
る。
の溶損防止方法に係わり、詳しくは、所謂二次燃焼に起
因した転炉内張り耐火物の溶損を抑制する技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、転炉でのスクラップ溶解量及び鉱
石類還元量の増加を図るため、炉内発生ガスを燃焼(通
常、二次燃焼という)させ、その燃焼熱を炉内に保持し
た溶湯等に付与することが盛んになった。つまり、それ
は、酸素吹錬中に転炉内で発生したCOガスを、炉内の
上部空間で吹錬用酸素ガス又は別に導入した酸素ガスで
燃焼し、その燃焼熱を溶鋼やスラグに着熱させるもので
あり、操業コストや溶鋼中硫黄濃度[S]の上昇を伴わ
ない等の点から、極めて有効な熱エネルギー利用技術と
考えられている。
石類還元量の増加を図るため、炉内発生ガスを燃焼(通
常、二次燃焼という)させ、その燃焼熱を炉内に保持し
た溶湯等に付与することが盛んになった。つまり、それ
は、酸素吹錬中に転炉内で発生したCOガスを、炉内の
上部空間で吹錬用酸素ガス又は別に導入した酸素ガスで
燃焼し、その燃焼熱を溶鋼やスラグに着熱させるもので
あり、操業コストや溶鋼中硫黄濃度[S]の上昇を伴わ
ない等の点から、極めて有効な熱エネルギー利用技術と
考えられている。
【0003】ところで、この二次燃焼反応(CO+1/
2O2 →CO2 )は、気相での発熱反応を利用するた
め、CO2 /(CO+CO2 )で定義する二次燃焼率を
上昇させようとすると、燃焼排ガスの温度が非常に高く
なり、転炉に内張りした耐火物の溶損が激しくなる。こ
の溶損は、特に、転炉の炉口に近い所謂絞り部(炉肩)
で著しく、 日程度で補修が必要になるばかりか、炉寿
命を短くする。また、二次燃焼の結果、排ガス中のCO
が低下してCO2 が上昇するので、排ガスのカロリーが
低下してしまい、該排ガスを別途の燃料ガスに利用でき
ないうという問題も生じる。ちなみに、該二次燃焼を行
わない操業では、1940kcal/Nm 3 程度である
のに、1560kcal/Nm3 まで低下する。
2O2 →CO2 )は、気相での発熱反応を利用するた
め、CO2 /(CO+CO2 )で定義する二次燃焼率を
上昇させようとすると、燃焼排ガスの温度が非常に高く
なり、転炉に内張りした耐火物の溶損が激しくなる。こ
の溶損は、特に、転炉の炉口に近い所謂絞り部(炉肩)
で著しく、 日程度で補修が必要になるばかりか、炉寿
命を短くする。また、二次燃焼の結果、排ガス中のCO
が低下してCO2 が上昇するので、排ガスのカロリーが
低下してしまい、該排ガスを別途の燃料ガスに利用でき
ないうという問題も生じる。ちなみに、該二次燃焼を行
わない操業では、1940kcal/Nm 3 程度である
のに、1560kcal/Nm3 まで低下する。
【0004】そこで、これらの問題を解決するため、特
開昭64−79313号公報は、「特殊な上吹きランス
を介して、転炉の上部空間に石炭粉、コークス粉等の炭
材粉を吹込み、二次燃焼排ガスの温度を下げて内張り耐
火物の溶損速度を低下させたり、該排ガスのカロリーを
高水準に維持する方法」を提案している。また、特開平
1−301812号公報は、「転炉の炉口下部で、且つ
その近傍に、炭化水素系ガスやコークス炉ガスを吹込む
専用の羽口を設け、これらのガスを単独又は混合して吹
き込み、排ガス中のCO2 に吸熱反応を起こさせて、前
記耐火物の溶損を防止する技術」を開示している。
開昭64−79313号公報は、「特殊な上吹きランス
を介して、転炉の上部空間に石炭粉、コークス粉等の炭
材粉を吹込み、二次燃焼排ガスの温度を下げて内張り耐
火物の溶損速度を低下させたり、該排ガスのカロリーを
高水準に維持する方法」を提案している。また、特開平
1−301812号公報は、「転炉の炉口下部で、且つ
その近傍に、炭化水素系ガスやコークス炉ガスを吹込む
専用の羽口を設け、これらのガスを単独又は混合して吹
き込み、排ガス中のCO2 に吸熱反応を起こさせて、前
記耐火物の溶損を防止する技術」を開示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開昭64−79313号公報記載の方法は、確かに排ガ
スの温度を下げて耐火物の溶損速度を低下させるが、以
下のような問題もあった。 (1)排ガスの改質効率が低い。すなわち、吹き込んだ
炭材粉のうち、すべてのカーボン粉が、所謂Solut
ion loss反応(CO2 +C→2CO)を起こす
のではなく、その一部は、未反応のまま排ガス中に捕捉
され、ダストとして回収されてしまう。逆に、吹き込む
炭材粉の供給速度を低下すると、所望の排ガス温度低下
効果が得られない。従って、該公報記載の方法を用いた
のでは、カーボン系ダストの発生量増加が避けられな
い。
開昭64−79313号公報記載の方法は、確かに排ガ
スの温度を下げて耐火物の溶損速度を低下させるが、以
下のような問題もあった。 (1)排ガスの改質効率が低い。すなわち、吹き込んだ
炭材粉のうち、すべてのカーボン粉が、所謂Solut
ion loss反応(CO2 +C→2CO)を起こす
のではなく、その一部は、未反応のまま排ガス中に捕捉
され、ダストとして回収されてしまう。逆に、吹き込む
炭材粉の供給速度を低下すると、所望の排ガス温度低下
効果が得られない。従って、該公報記載の方法を用いた
のでは、カーボン系ダストの発生量増加が避けられな
い。
【0006】(2)操業コストが増加する。炭材粉その
ものが高価であるため、排ガスの冷却にコストがかかり
過ぎる。また、特開平1−301812号公報記載の技
術では、炉口下部に設けた羽口の周辺耐火物が、炭化水
素系ガスの分解吸熱によって著しく冷却されるが、羽口
から離れた位置の耐火物は、冷却され難い。そのため、
内張り耐火物には、大きな温度勾配が生じ、熱歪みを有
することになる。つまり、羽口周辺耐火物は、熱的スポ
ーリングに起因した剥離、脱落を起こし、期待したほど
の溶損防止効果が得られなかった。
ものが高価であるため、排ガスの冷却にコストがかかり
過ぎる。また、特開平1−301812号公報記載の技
術では、炉口下部に設けた羽口の周辺耐火物が、炭化水
素系ガスの分解吸熱によって著しく冷却されるが、羽口
から離れた位置の耐火物は、冷却され難い。そのため、
内張り耐火物には、大きな温度勾配が生じ、熱歪みを有
することになる。つまり、羽口周辺耐火物は、熱的スポ
ーリングに起因した剥離、脱落を起こし、期待したほど
の溶損防止効果が得られなかった。
【0007】本発明は、かかる事情に鑑み、二次燃焼率
を高水準に維持しても、転炉絞り部での雰囲気(排ガ
ス)温度を低下可能な転炉内張り耐火物の溶損防止方法
及び上吹きランスを提供することを目的としている。
を高水準に維持しても、転炉絞り部での雰囲気(排ガ
ス)温度を低下可能な転炉内張り耐火物の溶損防止方法
及び上吹きランスを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明者は、上記目的を達
成するために、炭化水素系流体(冷却剤ともいう)で二
次燃焼排ガスを冷却する従来技術を鋭意見直した。その
結果、該炭化水素系流体の吹込み方向に対する工夫で、
該従来技術が大いに改善されることを見いだし、本発明
として完成させた。
成するために、炭化水素系流体(冷却剤ともいう)で二
次燃焼排ガスを冷却する従来技術を鋭意見直した。その
結果、該炭化水素系流体の吹込み方向に対する工夫で、
該従来技術が大いに改善されることを見いだし、本発明
として完成させた。
【0009】すなわち、本発明は、転炉で酸素含有ガス
を用いた溶融金属の製錬を行い、炉内で発生したCOを
主成分とするガスを、該酸素含有ガスで二次燃焼させ、
その燃焼熱で該溶融金属の熱補償をするに際して、前記
炉内の溶融金属の浴面より上方の空間に、炉中心軸から
炉内壁に向かう方向に炭化水素系流体を吹込むことを特
徴とする転炉内張り耐火物の溶損防止方法である。
を用いた溶融金属の製錬を行い、炉内で発生したCOを
主成分とするガスを、該酸素含有ガスで二次燃焼させ、
その燃焼熱で該溶融金属の熱補償をするに際して、前記
炉内の溶融金属の浴面より上方の空間に、炉中心軸から
炉内壁に向かう方向に炭化水素系流体を吹込むことを特
徴とする転炉内張り耐火物の溶損防止方法である。
【0010】また、本発明は、前記二次燃焼に用いる酸
素含有ガスが前記溶融金属の製錬に用いる酸素含有ガス
とは別途に導入されるものであることを特徴とする転炉
内張り耐火物の溶損防止方法である。さらに、本発明
は、前記炭化水素系流体が、分解により吸熱反応するガ
ス及び液体燃料から選ばれた1種以上であることを特徴
とする転炉内張り耐火物の溶損防止方法である。
素含有ガスが前記溶融金属の製錬に用いる酸素含有ガス
とは別途に導入されるものであることを特徴とする転炉
内張り耐火物の溶損防止方法である。さらに、本発明
は、前記炭化水素系流体が、分解により吸熱反応するガ
ス及び液体燃料から選ばれた1種以上であることを特徴
とする転炉内張り耐火物の溶損防止方法である。
【0011】加えて、本発明は、前記炭化水素系流体の
吹込みを、溶融金属の製錬に使用する酸素含有ガス吹込
みランスに、該炭化水素系流体の流路を別途設けて行っ
たり、あるいは前記炭化水素系流体の吹込み角度が、水
平面を基準に±30°であることを特徴とする転炉内張
り耐火物の溶損防止方法である。本発明では、転炉で排
ガスの所謂二次燃焼を行いながら溶融金属を製錬するに
当たり、溶融金属浴面より上方の炉内空間に、炉中心軸
から炉内壁に向かう方向に炭化水素系流体(以下、単に
流体という)を吹込むようにしたので、その分解吸熱に
よって該空間雰囲気の温度が低下し、内張り耐火物の溶
損が抑制されるようになる。その結果、固体の炭材粉を
吹込む場合よりも飛躍的に反応界面積が稼げるので、排
ガスの改質が効率よく行えるうえ、吹き込んだすべての
流体が改質反応に寄与するため、ダストの発生がなく、
したがって排ガスの除塵設備に全く影響を及ぼさずに、
排ガス温度の低下が達成できる。また、石油や重油等の
安価な流体を使用することで、冷却コストの低減が可能
になった。さらに、酸素吹錬用ランスを利用して炉内に
炭化水素系ガスを吹き込むようにしたので、羽口から吹
込む場合の局所的な冷却が回避でき、耐火物のスポーリ
ングも生じないようになった。
吹込みを、溶融金属の製錬に使用する酸素含有ガス吹込
みランスに、該炭化水素系流体の流路を別途設けて行っ
たり、あるいは前記炭化水素系流体の吹込み角度が、水
平面を基準に±30°であることを特徴とする転炉内張
り耐火物の溶損防止方法である。本発明では、転炉で排
ガスの所謂二次燃焼を行いながら溶融金属を製錬するに
当たり、溶融金属浴面より上方の炉内空間に、炉中心軸
から炉内壁に向かう方向に炭化水素系流体(以下、単に
流体という)を吹込むようにしたので、その分解吸熱に
よって該空間雰囲気の温度が低下し、内張り耐火物の溶
損が抑制されるようになる。その結果、固体の炭材粉を
吹込む場合よりも飛躍的に反応界面積が稼げるので、排
ガスの改質が効率よく行えるうえ、吹き込んだすべての
流体が改質反応に寄与するため、ダストの発生がなく、
したがって排ガスの除塵設備に全く影響を及ぼさずに、
排ガス温度の低下が達成できる。また、石油や重油等の
安価な流体を使用することで、冷却コストの低減が可能
になった。さらに、酸素吹錬用ランスを利用して炉内に
炭化水素系ガスを吹き込むようにしたので、羽口から吹
込む場合の局所的な冷却が回避でき、耐火物のスポーリ
ングも生じないようになった。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施形態を説明する。まず、本発明に係る溶損防止方法
を実施している状況の例を図1に示す。そこでは、上底
吹き転炉1に溶融金属として溶銑3を保持し、底吹き羽
口2及び上吹きランス5を介して、該溶銑3に酸素含有
ガス6を吹込み、該溶銑の脱炭精錬が行われている。そ
の際、脱炭反応によって発生するCOに富む排ガスが溶
銑3及び溶融スラグ4の上に存在するが、それを、上吹
きランス5から吹き込まれる酸素含有ガスの一部で燃焼
させる(これを二次燃焼という)。上吹ランス先端が溶
鋼の浴面に近い場合やランスからの酸素含有ガスの流量
が多い場合は、吹込まれる酸素の多くが溶鋼の脱炭に消
費され、その二次燃焼率は低い。二次燃焼を生じさせる
には、ランス高さを高く保持したり、ランスからの酸素
含有ガスの噴出ノズルを特殊な形状にするなどして、噴
出された酸素含有ガスが拡散するようにすることが通常
行われている。この燃焼状況は図示していないが、溶銑
3や溶融スラグより上方で、且つ転炉1の炉口より下方
の空間で燃焼し、その燃焼熱を溶銑3や溶融スラグに付
与する。一方、この燃焼熱の一部は、該空間を囲む炉壁
をも加熱し、その温度が非常に高い状態が続くと(16
50℃以上)、該炉壁に内張りした耐火物(通常、マグ
ネシアカーボン質のれんがや不定形マグネシア系耐火物
などが使用されている)、特に炉肩14の部分を激しく
溶損させる。そのため、前記したような該燃焼排ガスの
冷却技術が提案されたのである。
実施形態を説明する。まず、本発明に係る溶損防止方法
を実施している状況の例を図1に示す。そこでは、上底
吹き転炉1に溶融金属として溶銑3を保持し、底吹き羽
口2及び上吹きランス5を介して、該溶銑3に酸素含有
ガス6を吹込み、該溶銑の脱炭精錬が行われている。そ
の際、脱炭反応によって発生するCOに富む排ガスが溶
銑3及び溶融スラグ4の上に存在するが、それを、上吹
きランス5から吹き込まれる酸素含有ガスの一部で燃焼
させる(これを二次燃焼という)。上吹ランス先端が溶
鋼の浴面に近い場合やランスからの酸素含有ガスの流量
が多い場合は、吹込まれる酸素の多くが溶鋼の脱炭に消
費され、その二次燃焼率は低い。二次燃焼を生じさせる
には、ランス高さを高く保持したり、ランスからの酸素
含有ガスの噴出ノズルを特殊な形状にするなどして、噴
出された酸素含有ガスが拡散するようにすることが通常
行われている。この燃焼状況は図示していないが、溶銑
3や溶融スラグより上方で、且つ転炉1の炉口より下方
の空間で燃焼し、その燃焼熱を溶銑3や溶融スラグに付
与する。一方、この燃焼熱の一部は、該空間を囲む炉壁
をも加熱し、その温度が非常に高い状態が続くと(16
50℃以上)、該炉壁に内張りした耐火物(通常、マグ
ネシアカーボン質のれんがや不定形マグネシア系耐火物
などが使用されている)、特に炉肩14の部分を激しく
溶損させる。そのため、前記したような該燃焼排ガスの
冷却技術が提案されたのである。
【0013】本発明は、その従来技術のうち、炭化水素
系流体を上記空間に吹込む技術を改良し、その問題点を
解消させたたものである。つまり、該流体7を炉壁側か
らでなく、図1に示すように、炉軸側から炉壁側へ向け
て炉内に吹込むものである。その際、留意すべきは、該
流体7と酸素含有ガスが互いに干渉し合うことがないよ
うにすることである。本発明では、該流体7を酸素で燃
焼させる必要はなく、冷却を必要とする範囲で熱分解さ
せ吸熱反応を起こさせたいからである。そのため、吹込
む流体7の流量は、必要以上に多くなることは避けるべ
きで、目的とする範囲における排ガスの温度を適切(耐
火物15の溶損からみて)にする程度で良い。具体的に
は、多くの操業実績から定められる。なお、上記例で
は、排ガスの二次燃焼を、上吹きランス5からの酸素含
有ガスの一部で行ったが、本発明では、その酸素含有ガ
スを該ランス5とは異なる流路で前記空間内に導入して
も良い。例えば、転炉1の路肩14から別のランスを挿
入する等、公知の手段が利用できる。
系流体を上記空間に吹込む技術を改良し、その問題点を
解消させたたものである。つまり、該流体7を炉壁側か
らでなく、図1に示すように、炉軸側から炉壁側へ向け
て炉内に吹込むものである。その際、留意すべきは、該
流体7と酸素含有ガスが互いに干渉し合うことがないよ
うにすることである。本発明では、該流体7を酸素で燃
焼させる必要はなく、冷却を必要とする範囲で熱分解さ
せ吸熱反応を起こさせたいからである。そのため、吹込
む流体7の流量は、必要以上に多くなることは避けるべ
きで、目的とする範囲における排ガスの温度を適切(耐
火物15の溶損からみて)にする程度で良い。具体的に
は、多くの操業実績から定められる。なお、上記例で
は、排ガスの二次燃焼を、上吹きランス5からの酸素含
有ガスの一部で行ったが、本発明では、その酸素含有ガ
スを該ランス5とは異なる流路で前記空間内に導入して
も良い。例えば、転炉1の路肩14から別のランスを挿
入する等、公知の手段が利用できる。
【0014】次に、図2は、本発明に係る溶損防止方法
の実施に使用した上吹きランス5の拡大した縦断面図で
ある。この上吹きランス5は、通常使用される上吹きラ
ンスと同様、冷却水入側流路8により導入される冷却水
を循環させて、冷却水出側流路より排出する水冷構造の
外周壁を持つ酸素流路10と、酸素ノズル11とを備
え、さらに、該冷却水出側流路9に内包して、本発明に
係る流体7を供給する流路12を有している。この流体
供給流路12の先端には、該流体7を放射状に噴出させ
るノズル13が設置されており、該流体7を転炉1内に
吹き込むようにしてある。なお、この上吹きランス5の
構造は、1例であり、本発明は、炉軸側から放射状に前
記流体7を噴射するものであれば、如何なる構造のもの
でも良い。また、本発明では、前記流体7の吹込み角度
を水平面を基準に±30°が好ましいとした。その理由
は、+30°を超えると、排ガスと流体7との反応が不
十分になり、−30°未満では、排ガスの温度が低下し
過ぎたり、あるいは酸素含有ガスとの接触チャンスが増
すからである。
の実施に使用した上吹きランス5の拡大した縦断面図で
ある。この上吹きランス5は、通常使用される上吹きラ
ンスと同様、冷却水入側流路8により導入される冷却水
を循環させて、冷却水出側流路より排出する水冷構造の
外周壁を持つ酸素流路10と、酸素ノズル11とを備
え、さらに、該冷却水出側流路9に内包して、本発明に
係る流体7を供給する流路12を有している。この流体
供給流路12の先端には、該流体7を放射状に噴出させ
るノズル13が設置されており、該流体7を転炉1内に
吹き込むようにしてある。なお、この上吹きランス5の
構造は、1例であり、本発明は、炉軸側から放射状に前
記流体7を噴射するものであれば、如何なる構造のもの
でも良い。また、本発明では、前記流体7の吹込み角度
を水平面を基準に±30°が好ましいとした。その理由
は、+30°を超えると、排ガスと流体7との反応が不
十分になり、−30°未満では、排ガスの温度が低下し
過ぎたり、あるいは酸素含有ガスとの接触チャンスが増
すからである。
【0015】最後に、本発明に係る溶損防止方法に使用
する流体7、つまり炭化水素系流体は、分解によって吸
熱する炭化水素系物質を含むものであれば、如何なるも
のでも良い。例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタ
ン等の炭化水素系ガス、あるいはこれらを主成分とする
コークス炉ガス、高炉ガス、加熱炉排ガス等である。液
体燃料としては、灯油、軽油、重油等を単独ないし混合
して使用する。また、冷却コストの上昇を考慮しなけれ
ば、アルコール類でも差し支えない。しかし該冷却コス
トの減少を配慮すると、重油等の液体燃料の使用が好ま
しい。
する流体7、つまり炭化水素系流体は、分解によって吸
熱する炭化水素系物質を含むものであれば、如何なるも
のでも良い。例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタ
ン等の炭化水素系ガス、あるいはこれらを主成分とする
コークス炉ガス、高炉ガス、加熱炉排ガス等である。液
体燃料としては、灯油、軽油、重油等を単独ないし混合
して使用する。また、冷却コストの上昇を考慮しなけれ
ば、アルコール類でも差し支えない。しかし該冷却コス
トの減少を配慮すると、重油等の液体燃料の使用が好ま
しい。
【0016】
【実施例】150ton規模の上底吹き転炉1を用い、
本発明の実施効果を確認する操業を行った。予め脱珪・
脱燐を施した処理した溶銑3(温度1220℃)90t
onを、トピード/カーにて搬送し、上記転炉1に装入
した。その際、該転炉1には、スクラップを70ton
前もって投入してある。上吹きランス5としては、図2
に示すものを用い、その先端ノズル11高さは、静止溶
銑面から4.2mとした。その結果、本発明に係る流体
7を吹き出すノズル13の高さは、静止溶銑面から5.
7mの位置となった。かかる状態の下で、上吹酸素量を
550Nm3/min、及び底吹き酸素量を50Nm3
/min、底吹き窒素量を20Nm3/minとして、
前記溶銑3の酸素吹錬を行った。なお、流体7として
は、重油を30kg/minの供給速度で、吹込むよう
にした。また、吹錬中には、溶銑温度が1550℃にな
るまで、該溶銑3に炭材を1.25kg/Nm3 −O2
の比率で投入した。さらに、操業中及び操業終了後に、
排ガス温度、昇熱能力及びカーボン系ダスト発生量を調
査し、該調査の結果で実施効果を評価した。
本発明の実施効果を確認する操業を行った。予め脱珪・
脱燐を施した処理した溶銑3(温度1220℃)90t
onを、トピード/カーにて搬送し、上記転炉1に装入
した。その際、該転炉1には、スクラップを70ton
前もって投入してある。上吹きランス5としては、図2
に示すものを用い、その先端ノズル11高さは、静止溶
銑面から4.2mとした。その結果、本発明に係る流体
7を吹き出すノズル13の高さは、静止溶銑面から5.
7mの位置となった。かかる状態の下で、上吹酸素量を
550Nm3/min、及び底吹き酸素量を50Nm3
/min、底吹き窒素量を20Nm3/minとして、
前記溶銑3の酸素吹錬を行った。なお、流体7として
は、重油を30kg/minの供給速度で、吹込むよう
にした。また、吹錬中には、溶銑温度が1550℃にな
るまで、該溶銑3に炭材を1.25kg/Nm3 −O2
の比率で投入した。さらに、操業中及び操業終了後に、
排ガス温度、昇熱能力及びカーボン系ダスト発生量を調
査し、該調査の結果で実施効果を評価した。
【0017】表1に該調査結果を示す。表1には、同じ
転炉1で実施した比較例での調査結果も同時に示してあ
る。この比較例は、上記実施例と流体7の吹込み条件以
外は同じとした操業であり、特に、比較例1は、流体7
をまったく使用しない場合、比較例2は、流体7に代え
固体の粉コークスを115kg/minの供給速度で噴
射させた場合である。
転炉1で実施した比較例での調査結果も同時に示してあ
る。この比較例は、上記実施例と流体7の吹込み条件以
外は同じとした操業であり、特に、比較例1は、流体7
をまったく使用しない場合、比較例2は、流体7に代え
固体の粉コークスを115kg/minの供給速度で噴
射させた場合である。
【0018】表1より、実施例及び比較例2は、上吹き
ランス5を介して流体7あるいは固体冷却剤を吹込むの
で、昇熱能力を維持しつつ、排ガス温度の低下を達成で
きていることがわかる。しかし、比較例2は、固体のコ
ークス粉を使用しているので、炭化水素系液体である重
油を使用した本発明より、カーボン系ダスト発生量が大
きい点で劣っていた。また、本発明によれば、大幅な冷
却コスト増を招くことなく、排ガス温度を低下できるこ
とも明らかである。
ランス5を介して流体7あるいは固体冷却剤を吹込むの
で、昇熱能力を維持しつつ、排ガス温度の低下を達成で
きていることがわかる。しかし、比較例2は、固体のコ
ークス粉を使用しているので、炭化水素系液体である重
油を使用した本発明より、カーボン系ダスト発生量が大
きい点で劣っていた。また、本発明によれば、大幅な冷
却コスト増を招くことなく、排ガス温度を低下できるこ
とも明らかである。
【0019】耐火物の溶損程度は冷却を行わない比較例
1の6割程度に低減し、粉コークスを使用した比較例2
よりも0.3mm/ch(チャージ)低減できた。排ガ
スのカロリーは、比較例1に対して166kcal/N
m3 高まり、粉コークスを使用した比較例よりもわずか
ではあるが高い値が得られた。なお、上記実施例では、
所謂上底吹き転炉が使用されているが、本発明は、それ
に限らず、通常の上吹き転炉を用いても良い。
1の6割程度に低減し、粉コークスを使用した比較例2
よりも0.3mm/ch(チャージ)低減できた。排ガ
スのカロリーは、比較例1に対して166kcal/N
m3 高まり、粉コークスを使用した比較例よりもわずか
ではあるが高い値が得られた。なお、上記実施例では、
所謂上底吹き転炉が使用されているが、本発明は、それ
に限らず、通常の上吹き転炉を用いても良い。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により、転
炉での所謂二次燃焼に起因した内張り耐火物溶損が従来
より減少した。また、排ガス中のCOの低下、CO2 の
上昇による排ガスのカロリー低下の問題が、転炉本来の
昇温機能を低下させることなく解決できた。さらに、従
来の粉状炭材の吹込みで生じていたカーボン系ダスト発
生量増加もなく、冷却コストの大幅な増加を伴うことな
く、二次燃焼法の目的を十分に達成できるようになっ
た。
炉での所謂二次燃焼に起因した内張り耐火物溶損が従来
より減少した。また、排ガス中のCOの低下、CO2 の
上昇による排ガスのカロリー低下の問題が、転炉本来の
昇温機能を低下させることなく解決できた。さらに、従
来の粉状炭材の吹込みで生じていたカーボン系ダスト発
生量増加もなく、冷却コストの大幅な増加を伴うことな
く、二次燃焼法の目的を十分に達成できるようになっ
た。
【図1】本発明に係る転炉内張り耐火物の溶損防止方法
の実施状況を示す縦断面図である。
の実施状況を示す縦断面図である。
【図2】本発明に係る転炉内張り耐火物の実施に使用す
る上吹きランスの一例を示す縦断面図である。
る上吹きランスの一例を示す縦断面図である。
1 上底吹き転炉(転炉) 2 底吹き羽口 3 溶銑(あるいは溶鋼) 4 溶融スラグ 5 上吹きランス 6 酸素ガス・ジェット 7 炭化水素系流体(流体) 8 冷却水入側流路 9 冷却水出側流路 10 酸素流路 11 酸素ノズル 12 炭化水素系流路 13 炭化水素系流体噴出ノズル 14 炉肩(絞り部) 15 耐火物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野村 寛 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 木村 政彦 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 山口 公治 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 武 英雄 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内
Claims (5)
- 【請求項1】 転炉で酸素含有ガスを用いた溶融金属の
製錬を行い、炉内で発生したCOを主成分とするガス
を、該酸素含有ガスで二次燃焼させ、その燃焼熱で該溶
融金属の熱補償をするに際して、 前記炉内の溶融金属の浴面より上方の空間に、炉中心軸
から炉内壁に向かう方向に炭化水素系流体を吹込むこと
を特徴とする転炉内張り耐火物の溶損防止方法。 - 【請求項2】 前記二次燃焼に用いる酸素含有ガスが、
前記溶融金属の製錬に用いる酸素含有ガスとは別途に導
入されるものであることを特徴とする請求項1記載の転
炉内張り耐火物の溶損防止方法。 - 【請求項3】 前記炭化水素系流体が、分解により吸熱
反応するガス及び液体燃料から選ばれた1種以上である
ことを特徴とする請求項1又は2記載の転炉内張り耐火
物の溶損防止方法。 - 【請求項4】 前記炭化水素系流体の吹込みを、溶融金
属の製錬に使用する酸素含有ガス吹込みランスに、該炭
化水素系流体の流路を別途設けて行うことを特徴とする
請求項1〜3いずれかに記載の転炉内張り耐火物の溶損
防止方法。 - 【請求項5】 前記炭化水素系流体の吹込み角度が、水
平面を基準に±30°であることを特徴とする請求項1
〜4いずれかに記載の転炉内張り耐火物の溶損防止方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6538698A JPH11264008A (ja) | 1998-03-16 | 1998-03-16 | 転炉内張り耐火物の溶損防止方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6538698A JPH11264008A (ja) | 1998-03-16 | 1998-03-16 | 転炉内張り耐火物の溶損防止方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11264008A true JPH11264008A (ja) | 1999-09-28 |
Family
ID=13285504
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6538698A Pending JPH11264008A (ja) | 1998-03-16 | 1998-03-16 | 転炉内張り耐火物の溶損防止方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11264008A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20150092298A (ko) * | 2013-01-18 | 2015-08-12 | 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 | 용선의 예비 처리 방법 |
-
1998
- 1998-03-16 JP JP6538698A patent/JPH11264008A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20150092298A (ko) * | 2013-01-18 | 2015-08-12 | 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 | 용선의 예비 처리 방법 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041001 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051004 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060711 |