JPH11266855A - 培地の分注装置及びその方法 - Google Patents

培地の分注装置及びその方法

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JPH11266855A
JPH11266855A JP7047498A JP7047498A JPH11266855A JP H11266855 A JPH11266855 A JP H11266855A JP 7047498 A JP7047498 A JP 7047498A JP 7047498 A JP7047498 A JP 7047498A JP H11266855 A JPH11266855 A JP H11266855A
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Toshiyuki Wakasa
俊幸 若狭
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衛 白鳥
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 培地の分注量が少量であっても、培地の分注
を良好に行うことができる好適な分注装置及びその方法
を提供する。 【解決手段】 培地の分注装置10は、シャーレ搬送機構
20によって可動テーブル30まで搬送したシャーレ11内
に、培地分注手段50によって培地を分注する。可動テー
ブル30は、水平面から所定の角度傾斜した状態で、所定
の正方向及び逆方向に沿う円運動を水平面内でさせると
共に、該円運動の周方向に沿って傾斜方向を水平面内で
所定の正方向及び逆方向に変化させることにより、該可
動テーブル30に載置されたシャーレ11に前記円運動及び
前記傾斜方向の変化の複合された揺動運動をさせ、培地
を均一に延ばす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の微生物試験
等に用いられる寒天培地等の培地を、シャーレ内に分
注、又は検体と混釈する培地の分注装置及びその方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えば医薬品業界における無菌
性試験、菌数限度試験、環境の落下菌試験、抗生物質の
力価(効能)測定、体液濃度測定、保存効力試験等、G
MPバリデーションに関係する微生物試験や、例えば食
品業界における生菌数試験、真菌数試験等、HACCP
に基づく有害菌による汚染防止対策に関係する微生物試
験などには、寒天培地等の培地が広く用いられている。
【0003】すなわち例えば、医薬品業界において抗生
物質の体液濃度測定を行う場合、シャーレ内に菌を混ぜ
た固形培地5〜10ccを分注し、その分注面にディス
ク又はカップを配置する。次に、ディスク又はカップに
検体を含浸させたり分注し、培養する。その後、菌の発
育する領域の広さで体液濃度を測定する。また例えば、
抗生物質の力価測定を行う場合、シャーレ内に基層培地
(菌が好んで食べ増えるようにした栄養素の入った培
地)20ccを分注固化後、その上に種層培地(菌の入
った培地)4ccを分注する。次に、種層培地の表面に
ディスク又はカップを配置し、ディスク又はカップ中に
濃度の異なる力価の判っている抗生物質と判らない抗生
物質を分注して培養する。その後、菌の発育する領域を
測定し、力価の判らない抗生物質の力価を算出する。そ
して、上述したような各種の微生物試験は、定性試験と
定量試験に大別されるが、定量試験には必ず寒天培地が
使用されている。
【0004】ところで、この様な各種試験において、検
体のサンプリング数が多く、培地の種類も複数あるよう
な場合、検体のサンプリングならびに培地の分注に多大
な時間を要する。また培地の分注作業は、試験精度を高
めるため、無菌状態の室内等において行うことが必要で
あった。そこで、検体のサンプリング及び培地の分注作
業を自動的に行う装置が、例えば特開平5−15396
1号公報、特開平4−248980号公報及び特開平3
−49676号公報等に開示されている。
【0005】図12は、培地の分注・混釈装置100の
概略構成図である。分注・混釈装置100は、培地素材
を分注する培地分注装置101及び培地素材を混釈する
混合攪拌装置102を備えており、検体希釈液103を
寒天培地104と混合して混釈平板を自動的に調製す
る。
【0006】前記分注・混釈装置100においては、先
ず、上下積層状態で収納された空シャーレ106が、ラ
ック112から1枚づつ取り出され、図示しないコンベ
ヤ上に搬出・搬送される。コンベヤによって搬送された
シャーレ106は、蓋を開けられた後、希釈検体液分注
装置109によって検体希釈液103を分注される。希
釈検体液分注装置109は、試験管内の検体を希釈用液
体によって複数段階の希釈倍率に順次希釈し、その検体
希釈液103をマイクロ・ピペット110によりシャー
レ106に分注する。
【0007】次に、培地分注装置101は、溶融した寒
天培地104を、培地溜槽(図示しない)から循環管
(図示しない)及び分岐管(図示しない)を介して、培
地分注ノズル105からシャーレ106内に設定量だけ
供給する。混合攪拌装置102は、攪拌板107を回転
駆動機構108によって回転させることにより、希釈検
体液分注装置109によってシャーレ106内に分注さ
れた検体希釈液103と、培地分注装置101によって
シャーレ106内に分注された溶融寒天培地104とを
混合攪拌する。混合された検体希釈液103及び寒天培
地104は、冷却装置111によって固化され、混釈平
板が作製される。その後、蓋を取り付けられたシャーレ
106は、ラック113に上下積層状態で収納される。
【0008】従って、上述の如き培地の分注・混釈装置
100によれば、所定量の検体希釈液103と寒天培地
104とを混合して、混釈平板を自動的に調製すること
ができる。勿論、検体希釈液103を分注する工程を省
略して、寒天培地104のみを分注すれば、平板培地を
作製することも可能である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、培地の分注
・混釈は、培地が用いられる試験の種類によって処理が
異なり、平板培地、混釈平板、重層培地及び薄層培地の
4種類の培地の分注に大別される。ここで、希釈検体液
と寒天培地とを混合撹拌する混釈工程は、混釈平板の作
成時のみで行われている。
【0010】この内、平板培地及び混釈平板の分注・混
釈については、上述の如き分注・混釈装置100を用い
ることができる。しかしながら、重層培地及び薄層培地
の分注については、培地の分注量が少量である上、分注
した培地が延びにくいこともあり、上述の如き分注・混
釈装置100では自動分注することができなかった。
【0011】即ち、上記重層分注については、積層され
る種層の培地の分注量が少量(例えば4cc程度)であ
り、分注時に培地が均一に延び難い上、先に固化した基
層の温度が室温近く(通常20〜24°C)まで下がっ
ている。このため、分注後素早く均一に延ばさなければ
ならない。また上記薄層分注については、培地の分注量
が少量(例えば5cc程度)である上、プラスチック製
シャーレの型抜きに使用されるシリコン系離型剤の影響
で、シャーレ表面に撥水性があることから、分注時に培
地が均一に延び難いという問題を抱えている。
【0012】更に、上記平板培地及び混釈平板の分注・
混釈についても、上述した分注・混釈装置100では、
シャーレ上の培地の濃度によっては流動性が不十分であ
り、培地の平滑性が問題となることがあった。培地の温
度を高温に保てば、培地の流動性が維持できて少量の分
注も可能であるが、培地を50°C以上に加熱すると検
体の菌が死滅してしまう。このため、混釈平板、重層培
地及び薄層培地の分注・混釈作業時には、培地の温度を
高温に保って培地の流動性を維持することができない。
【0013】そこで、従来の分注・混釈装置100で
は、平板培地及び混釈平板の分注・混釈や、少量(例え
ば7cc未満)の培地による重層培地及び薄層培地の分
注については、自動化することができない。したがっ
て、分注作業を人手に頼らざるを得ず、多大な労力と時
間を要するという問題があった。
【0014】従って、本発明の目的は上記課題を解消す
ることに係り、培地の分注量が少量であっても、培地の
分注を良好に行うことができ、培地の厚みムラ等を確実
に防止することができると共に、平板培地、混釈平板、
重層培地又は薄層培地のいずれの分注にも好適な培地の
分注装置及びその方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、シ
ャーレを所定の経路に沿って搬送する搬送手段と、前記
搬送手段によるシャーレの搬送経路中に設けられ、水平
面から所定の角度傾斜した状態で、所定の正方向及び逆
方向に沿う円運動を水平面内ですると共に、該円運動の
周方向に沿って傾斜方向を水平面内で所定の正方向及び
逆方向に変化させ、載置されたシャーレに前記円運動及
び前記傾斜方向の変化の複合された揺動運動をさせる可
動テーブルと、前記可動テーブルに載置されたシャーレ
内に、所定量の培地を分注する培地分注手段とを備えた
培地の分注装置により達成される。
【0016】又、本発明の目的は、シャーレを搬送手段
によって所定の経路に沿って搬送すると共に、該搬送手
段によるシャーレの搬送経路中に設けられた可動テーブ
ルに前記シャーレを載置し、この状態で可動テーブルに
載置されたシャーレ内に培地分注手段によって所定量の
培地を分注し、更に前記可動テーブルに水平面から所定
の角度傾斜した状態で、所定の正方向及び逆方向に沿う
円運動を水平面内でさせると共に、該円運動の周方向に
沿って前記傾斜方向を水平面内で所定の正方向及び逆方
向に変化させることにより、前記可動テーブルに載置さ
れたシャーレに前記円運動及び前記傾斜方向の変化の複
合された揺動運動をさせることを特徴とする培地の分注
方法により達成される。
【0017】尚、好ましくは前記分注手段が、前記可動
テーブルに載置されたシャーレ内における中央より高所
側に、少なくとも一部がシャーレの側壁内面に接触する
ように所定量の培地を分注する。又、好ましくは前記分
注手段が、前記可動テーブルに載置されたシャーレ内
に、基準位置において所定量の培地を分注する。ここ
で、本発明における「基準位置」とは、水平面内におい
て円運動する前記可動テーブルに対して予め決められた
一定の周方向停止位置である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の一実施形態を詳細に説明する。図1は本発明の一実施
形態である培地の分注装置の可動テーブルを示す概略側
面図であり、図2は図1に示した可動テーブルの傾斜方
向が水平面内で180度変化した状態を示す概略側面図
であり、図3は図1に示した可動テーブルのB矢視概略
側面図であり、図4は図3のIV−IV断面矢視図であ
り、図5は図1に示したベースプレートのシャフトと偏
心回転クランクのボス部との連結部分を示す概略断面図
であり、図6は図1に示したベースプレートと支持ロッ
ドの先端との当接部分を示す概略図であり、図7は図1
に示した培地の分注装置の培地分注手段及び蓋保持機構
を示す概略斜視図であり、図8は図7に示した培地分注
手段の培地分注ノズルの先端形状を示す側面図及び底面
図であり、図9は、薄層平板製作に際して培地分注手段
によって培地を分注されたシャーレを示す平面図及びC
−C断面矢視図であり、図10は図9に示したシャーレ
に分注された培地の状態変化を示す平面図であり、図1
1は重層平板製作に際して培地分注手段によって培地を
分注されたシャーレを示す平面図及びD−D断面矢視図
である。
【0019】図1、図2及び図7に示すように、本発明
の培地の分注装置10は、搬送手段であるシャーレ搬送
機構20によって可動テーブル30まで搬送した直径約
10cmのシャーレ11内に、培地分注手段50によっ
て寒天培地等の培地を分注する。そしてシャーレ11内
の培地を、可動テーブル30の所定の平面円運動及び傾
斜方向の変化の複合された揺動運動によって均一に延ば
す。
【0020】前記シャーレ搬送機構20は、搬送路21
に載置されたシャーレ11を搬送バー部材22によって
押圧することにより、所定の方向(搬送方向A)に沿っ
て搬送する。搬送バー部材22は、スプロケット(図示
しない)に巻回されたエンドレスチェーン23に、所定
の間隔をあけて固定されており、図示しない駆動手段に
よって駆動されるスプロケットの回転に伴うエンドレス
チェーン23の移動によって、所定の経路に沿って移動
する。
【0021】前記可動テーブル30は、シャーレ搬送機
構20によるシャーレ11の搬送経路中において、シャ
ーレ11の搬送方向A下流側に向けて斜め上方に、水平
面から所定の角度θ(例えばθ=4°)傾斜した図2に
示す状態で(以下、基準位置という)、搬送路21の一
部を構成する。更に、前記可動テーブル30は、水平面
内で所定の正方向及び逆方向に沿う円運動をすると共
に、傾斜角θを保ったまま、前記円運動の周方向に沿っ
て傾斜方向を水平面内で前記基準位置から所定の正方向
及び逆方向に変化させる。これにより可動テーブル30
は、載置されたシャーレ11に、前記円運動及び傾斜方
向の変化の複合された揺動運動を正方向及び逆方向にそ
れぞれ所定の時間だけ(例えば正方向に2.5秒間、停
止0.5秒間、逆方向に2.5秒間)させることができ
る。尚、前記可動テーブル30の停止位置は、定位置検
出センサ31(図3)からの信号に基づいて、後述する
モータが制御されることにより、常に基準位置となる。
【0022】すなわち図1〜図4に示すように、前記可
動テーブル30は、支柱32を介してベースプレート3
3に略平行な状態で固定されている。該可動テーブル3
0は、偏心回転クランク34及び支持ロッド35の回転
に伴うベースプレート33の正方向及び逆方向に沿う円
運動及び傾斜方向の変化によって、載置されたシャーレ
11に前記円運動及び傾斜方向の変化の複合された揺動
運動をさせる。
【0023】前記偏心回転クランク34は、モータ39
の回転軸40に連結された軸36と、該軸36に所定量
偏心した状態で固定された偏心回転板38と、偏心回転
板38の上面略中央に突設されたボス部37とからな
る。偏心回転板38及びボス部37は、それぞれモータ
39の回転軸40の回転に伴う軸36の回転によって偏
心回転する。
【0024】支持ロッド35は、偏心回転板の上面にお
ける回転中心から所定の間隔をおいた位置に複数(本実
施形態では図4中仮想三角形の頂点に当たる位置に3
本)立設される。各支持ロッド35の先端までの長さは
手動等により調整可能に構成されており、本実施形態で
は、各支持ロッド35のうちの図4中下側の1本を他の
2本よりも所定量長くなるように設定している。尚、1
本を他の2本よりも所定量短くなるように設定しても良
い。
【0025】各支持ロッド35の先端には、図6に示す
ように、それぞれMCナイロン等の耐磨耗性樹脂からな
るキャップ41が交換可能に螺合されている。なおキャ
ップ41に代えて、耐磨耗性樹脂等からなるローラを、
各支持ロッド35の先端に回転自在に支持してもよい。
【0026】図1〜図4及び図6に示すように、前記ベ
ースプレート33は、キャップ41を介して底面に当接
させた各支持ロッド35により支持されている。また、
該ベースプレート33は、略中央を貫通して固定された
シャフト42を介して、前記偏心回転クランク34のボ
ス部37に相対回転可能かつ所定の角度範囲で傾き可能
に連結されている。
【0027】即ち、例えばベースプレート33のシャフ
ト42は、図5に示すように、下端部が、偏心回転クラ
ンク34のボス部37に形成された凹部43の開口縁部
43aに固定された自動調心玉軸受49によって支持さ
れている。前記シャフト42の下端部は、抜け止めリン
グ44とフランジ部45とで前記自動調心玉軸受49の
内輪に対して位置決めされており、該自動調心玉軸受4
9の外輪は開口縁部43aに嵌合された状態で止めビス
49aによって固定されている。そこで、前記シャフト
42は、ボス部37に対して相対回転可能であると共に
所定の角度範囲で傾き可能である。
【0028】前記可動テーブル30の傾斜角θは、各支
持ロッド35の長さの違いにより決まり、かつ、各支持
ロッド35の長さを調整することにより、適宜変更可能
である。前記ベースプレート33の底面における各支持
ロッド35の当接位置より更に半径方向外側には、複数
(本実施形態では4個)のバネ部材46の一端がそれぞ
れ連結されている。各バネ部材46の他端は、それぞれ
固定柱12の上端部に連結されており、前記ベースプレ
ート33の水平方向の動きを所定の範囲で弾性的に規制
する。
【0029】前記偏心回転板38は、偏心回転クランク
34がモータ39の回転に伴って偏心回転すると、水平
面内で所定の正方向及び逆方向に沿う円運動をする。同
時に、偏心回転板38上の各支持ロッド35及びボス部
37が、それぞれ該偏心回転板38と共に所定の正方向
及び逆方向に沿う円運動を水平面内でする。そこで、前
記ベースプレート33は、前記偏心回転板38の円運動
によって、各支持ロッド35の長さの違いによって水平
面から所定方向に所定の角度θ傾斜された状態で、所定
の正方向及び逆方向に沿う円運動を水平面内でさせられ
ると共に、該円運動の周方向に沿って前記傾斜方向を水
平面内で所定の正方向及び逆方向に変化される。従っ
て、支柱32を介して該ベースプレート33に固定され
た可動テーブル30は、前記円運動及び前記傾斜方向の
変化の複合された揺動運動をされる。
【0030】前記定位置検出センサ31は、図3に示す
ように、定位置検出用円板47の回転方向位置をセンサ
本体48によって検出することにより、前記可動テーブ
ル30の基準位置を検出する。前記定位置検出用円板4
7は、偏心回転クランク34の軸36の基端部に、略水
平な状態で固定されている。そこで、定位置検出用円板
47は、モータ39の回転軸40の回転に伴って回転
し、可動テーブル30と同期して回転する。定位置検出
用円板47は、外縁部の所定位置に形成された切欠(図
示しない)を、例えば光学式のセンサ本体48によって
検出されることにより、回転方向位置を検出される。
【0031】図7に示すように、培地分注手段50は、
所定量の培地を、培地分注ノズル51から所定の向きに
所定の圧力で吐出させる。すなわち培地分注ノズル51
は、エアシリンダ52のシリンダロッド53先端に取り
付けられており、培地を分注する際、エアシリンダ52
の作動に伴ってシャーレ11側に所定の向きで突出さ
れ、ローラ式又はシュリンジ型の培地分注ポンプ(図示
しない)による所定の吐出圧で所定量の培地を吐出させ
る。
【0032】そして、前記培地分注手段50は、可動テ
ーブル30上のシャーレ11内における中央より高所側
のの分注位置G(図9(a)及び図11(a)参照)に
向けて、培地の溜まりの少なくとも一部がシャーレ11
の側壁内面に接触するように、培地をシャーレ11内に
分注する。なお、培地分注ノズル51の先端は、図8
(a)に示すように、側面視下向きに末広がりの形状で
ある。また培地分注ノズル51の流路開口54は、図8
(b)に示すように、長手方向を培地の流れ方向に沿わ
せた小判型に形成されており、例えば寸法E=2mm、
寸法F=2.5mmに設定される。
【0033】前記可動テーブル30の上方には、図7に
示すように、蓋保持機構60が設けられている。蓋保持
機構60は、培地分注手段50によってシャーレ11に
培地が分注される前、保持アーム61の先端に設けられ
た吸着盤62によって、可動テーブル30上のシャーレ
11の蓋13を吸着して保持するとともに、保持アーム
61の上昇に伴って蓋13を持ち上げ、蓋13を開け
る。また蓋保持機構60は、シャーレ11に培地が分注
された後、可動テーブル30によって揺動運動される
前、保持アーム61を下降させるとともに、吸着盤62
による蓋13の吸着を解除することにより、蓋13をシ
ャーレ11に被せる。
【0034】次に、本実施形態の作用を図9及び図10
を参照して説明する。例えば、上記分注装置10によっ
て薄層平板を分注する場合には、シャーレ供給部(図示
しない)から供給されたシャーレ11を、シャーレ搬送
機構20によって前記可動テーブル30まで搬送し、基
準位置にある該可動テーブル30(図2に示す状態)に
載置する。
【0035】前記可動テーブル30上のシャーレ11
は、蓋保持機構60によって蓋13を取り外された後、
予め生菌を含有させた所定量(約5cc)の培地を培地
分注手段50の培地分注ノズル51から分注される。こ
の際、培地分注手段50は、図9(a)及び図10
(a)に示すように、シャーレ11内における中央より
高所側の分注位置Gに向けて、培地の溜まりの少なくと
も一部がシャーレ11の側壁内面に接触するように、培
地をシャーレ11内に分注する。分注された培地は、可
動テーブル30が搬送方向A下流側に向けて斜め上方に
所定の角度θ傾斜していることにより、図9に示すよう
に、シャーレ11内において搬送方向A上流側に流れ
る。
【0036】更に、培地を分注されたシャーレ11に
は、蓋保持機構60によって再び蓋13が被せられる。
この状態で、可動テーブル30が所定時間(例えば2.
5秒間)正転され、載置されたシャーレ11が水平方向
に沿って正方向(図10中反時計回り方向)に円運動さ
れると共に、傾斜角θを保ったまま、傾斜方向を前記円
運動の周方向に沿って水平面内で正転方向に変化され、
揺動運動される。これにより培地は、図10(b)に示
すように、シャーレ11の側壁内面に沿って反時計回り
方向に流れ、シャーレ11内における中央より搬送方向
A下流側を覆うように流れる。尚、前記可動テーブル3
0は、図10(a)に示すように、培地の溜まりが傾斜
によってシャーレ11の側壁内面に沿って流れる際の流
れ方向の回転が正転とされる。
【0037】次に、前記可動テーブル30が所定時間
(例えば0.5秒間)停止された後、所定時間(例えば
2.5秒間)逆転され、シャーレ11が水平方向に沿っ
て逆方向(図10中時計回り方向)に円運動されると共
に、傾斜角θを保ったまま、傾斜方向を前記円運動の周
方向に沿って水平面内で逆転方向に変化され、揺動運動
される。これにより培地は、図10(c)及び図10
(d)に示すように、シャーレ11内における中央部を
も覆うように流れ、均一に延ばされる。
【0038】そして、前記可動テーブル30の円運動及
び傾斜方向の変化の複合された揺動運動によって、シャ
ーレ11内の培地が均一に延ばされた後、シャーレ11
は、すぐに水平の確保された次の水平ステージに搬送さ
れ、水平状態で所定時間(例えば8秒間)静置される。
これによりシャーレ11内の培地は、厚みムラ等を生じ
ることなく、均一に固化される。
【0039】その後、シャーレ11は、ラベル貼付部
(図示しない)に搬送され、ラベル貼付部において、菌
の種類、検体番号、分注月日等の必要情報をバーコード
化して表示したラベル(図示しない)を貼付される。ラ
ベルを貼付されたシャーレ11は、シャーレ積層収納部
(図示しない)に搬送され、収納される。
【0040】即ち、上記実施形態によれば、培地分注手
段50によって所定量の培地を分注した可動テーブル3
0上のシャーレ11に対して、傾斜角θを保った可動テ
ーブル30によって、水平方向に沿う正方向及び逆方向
への円運動、及び傾斜方向を前記円運動の周方向に沿っ
て水平面内で所定の正方向及び逆方向に変化させる動作
の複合された揺動運動をさせる。これにより、培地の中
に異なる方向への流れが生じ、一方向の流れが他方向の
流れとぶつかり合い、培地分注が均一に行われる。従っ
て、培地の分注量が少量(例えば5cc)である上、シ
ャーレ11の型抜きに使用される離型剤の影響でシャー
レ11表面に撥水性があることから、分注時に培地が均
一に延び難いという上記薄層培地の分注を良好に行え
る。
【0041】なお、上記実施形態においては、薄層平板
を分注する場合について述べたが、平板培地、混釈平
板、重層培地又は薄層培地のいずれの分注にも好適に用
いることができることは言うまでもない。例えば、重層
培地の場合、図11(a)に示すように、培地分注手段
50が、シャーレ11内における中央より高所側の分注
位置Gに向けて、培地の溜まりの少なくとも一部がシャ
ーレ11の側壁内面に接触するように、培地をシャーレ
11内に分注する。分注された培地は、可動テーブル3
0が搬送方向A下流側に向けて斜め上方に所定の角度θ
傾斜していることにより、図11(b)に示すように、
シャーレ11内において搬送方向A上流側に流れる。
【0042】以後、上述した薄層培地の場合と同様に、
培地を分注されたシャーレ11は、可動テーブル30に
よって、水平方向に沿って正方向及び逆方向に円運動さ
れると共に、傾斜角θを保ったまま、傾斜方向を前記円
運動の周方向に沿って水平面内で正方向及び逆方向に変
化され、揺動運動される。これにより培地は、シャーレ
11内全体を覆うように流れ、均一に延ばされる。従っ
て、種層の培地の分注量が少量(例えば4cc)であ
り、分注時に培地が均一に延び難い上、先に固化した基
層の温度が、室温近く(通常20〜24°C)まで下が
っているため、短時間で効果的な処理が要求される上記
重層培地の分注を良好に行える。
【0043】以上のように上記実施形態によれば、可動
テーブル30は、偏心回転クランク34及び支持ロッド
35の回転に伴うベースプレート33の正方向及び逆方
向に沿う円運動及び傾斜方向の変化によって、載置され
たシャーレ11に対して前記円運動及び傾斜方向の変化
の複合された揺動運動をさせる。したがって、培地の分
注量が例え少量であっても、培地の厚みムラ等を確実に
防止することができるとともに、平板培地、混釈平板、
重層培地又は薄層培地のいずれの分注にも好適に用いる
ことができる。これにより、平板培地、混釈平板、重層
培地又は薄層培地のいずれの分注作業をも自動化するこ
とができ、かつ、それら分注作業の作業性向上並びに検
査精度及び信頼性の向上を図ることができる。
【0044】又、前記可動テーブル30は、定位置検出
センサ31による位置検出信号に基づいて、常に基準位
置で停止するように制御されるので、前記培地分注手段
50によって培地を分注される際のシャーレ11の姿勢
を、常に一定に保つことができる。これにより、シャー
レ11内に分注された直後の培地の形状に一定の再現性
を持たせることができ、培地をより均一に延ばすことが
できる。
【0045】尚、上記実施形態においては、前記可動テ
ーブル30を搬送方向A下流側に向けて斜め上方に4度
傾斜させたが、本発明はこれに限定されるものではな
く、この傾斜角度は寒天培地の種類や分注量等に応じ
て、適宜選定される。又、本発明は上記実施形態におけ
るシャーレ搬送機構20、可動テーブル30、及び培地
分注手段50の構成に限定されるものではなく種々の構
成を採りうる。
【0046】
【発明の効果】以上のように本発明における培地の分注
装置及びその方法によれば、培地の分注量が少量であっ
ても、培地の分注又は検体との混釈を均一に行うことが
でき、培地の厚みムラ等も確実に防止することができ
る。そこで、平板培地、混釈平板、重層培地又は薄層培
地のいずれの分注作業をも自動化することができ、この
様な分注作業の作業性向上並びに検査精度及び信頼性の
向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である培地の分注装置の可
動テーブルを示す概略側面図である。
【図2】図1に示した可動テーブルの傾斜方向が水平面
内で180度変化した状態を示す概略側面図である。
【図3】図1に示した可動テーブルのB矢視概略側面図
である。
【図4】図3のIV−IV断面矢視図である。
【図5】図1に示したベースプレートのシャフトと偏心
回転クランクのボス部との連結部分を示す概略断面図で
ある。
【図6】図1に示したベースプレートと支持ロッドの先
端との当接部分を示す概略図である。
【図7】図1に示した培地の分注装置の培地分注手段及
び蓋保持機構を示す概略斜視図である。
【図8】図7に示した培地分注手段の培地分注ノズルの
先端形状を示す側面図及び底面図である。
【図9】薄層平板製作に際して培地分注手段によって培
地を分注されたシャーレを示す平面図及びC−C断面矢
視図である。
【図10】図9に示したシャーレに分注された培地の状
態変化を示す平面図である。
【図11】重層平板製作に際して培地分注手段によって
培地を分注されたシャーレを示す平面図及びD−D断面
矢視図である。
【図12】従来の培地の分注装置の概略構成図である。
【符号の説明】
10 培地の分注装置 11 シャーレ 20 シャーレ搬送機構(搬送手段) 21 搬送路 22 搬送バー部材 30 可動テーブル 31 定位置検出センサ 32 支柱 33 ベースプレート 34 偏心回転クランク 35 支持ロッド 37 ボス部 38 偏心回転板 39 モータ 50 培地分注手段 51 培地分注ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白鳥 衛 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内 (72)発明者 市川 正人 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャーレを所定の経路に沿って搬送する
    搬送手段と、 前記搬送手段によるシャーレの搬送経路中に設けられ、
    水平面から所定の角度傾斜した状態で、所定の正方向及
    び逆方向に沿う円運動を水平面内ですると共に、該円運
    動の周方向に沿って傾斜方向を水平面内で所定の正方向
    及び逆方向に変化させ、載置されたシャーレに前記円運
    動及び前記傾斜方向の変化の複合された揺動運動をさせ
    る可動テーブルと、 前記可動テーブルに載置されたシャーレ内に、所定量の
    培地を分注する培地分注手段とを備えた培地の分注装
    置。
  2. 【請求項2】 前記分注手段が、前記可動テーブルに載
    置されたシャーレ内における中央より高所側に、少なく
    とも一部がシャーレの側壁内面に接触するように所定量
    の培地を分注することを特徴とする請求項1に記載の培
    地の分注装置。
  3. 【請求項3】 前記分注手段が、前記可動テーブルに載
    置されたシャーレ内に、基準位置において所定量の培地
    を分注することを特徴とする請求項1又は2に記載の培
    地の分注装置。
  4. 【請求項4】 シャーレを搬送手段によって所定の経路
    に沿って搬送すると共に、該搬送手段によるシャーレの
    搬送経路中に設けられた可動テーブルに前記シャーレを
    載置し、 この状態で可動テーブルに載置されたシャーレ内に培地
    分注手段によって所定量の培地を分注し、 更に前記可動テーブルに水平面から所定の角度傾斜した
    状態で、所定の正方向及び逆方向に沿う円運動を水平面
    内でさせると共に、該円運動の周方向に沿って前記傾斜
    方向を水平面内で所定の正方向及び逆方向に変化させる
    ことにより、 前記可動テーブルに載置されたシャーレに前記円運動及
    び前記傾斜方向の変化の複合された揺動運動をさせるこ
    とを特徴とする培地の分注方法。
  5. 【請求項5】 前記分注手段が、前記可動テーブルに載
    置されたシャーレ内における中央より高所側に、少なく
    とも一部がシャーレの側壁内面に接触するように所定量
    の培地を分注することを特徴とする請求項4に記載の培
    地の分注方法。
  6. 【請求項6】 前記分注手段が、前記可動テーブルに載
    置されたシャーレ内に、基準位置において所定量の培地
    を分注することを特徴とする請求項4又は5に記載の培
    地の分注方法。
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JP2002262856A (ja) * 2001-03-07 2002-09-17 Japan Tissue Engineering:Kk 自動培地交換方法、プログラム及び自動培地交換装置
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CN113801766A (zh) * 2021-08-17 2021-12-17 丁世纪 一种益生菌培养系统
CN116426376A (zh) * 2023-04-24 2023-07-14 深圳青丛生物科技有限公司 一种智能化的菌种培养基分装保存装置

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