JPH11267447A - 排煙脱硫排水の処理方法 - Google Patents

排煙脱硫排水の処理方法

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JPH11267447A
JPH11267447A JP10071535A JP7153598A JPH11267447A JP H11267447 A JPH11267447 A JP H11267447A JP 10071535 A JP10071535 A JP 10071535A JP 7153598 A JP7153598 A JP 7153598A JP H11267447 A JPH11267447 A JP H11267447A
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篤 吉岡
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秀起 神吉
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篤昌 遠藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 湿式排煙脱硫プラントより排出される排煙脱
硫排水の処理において、脱硫排水中に含まれる酸化性物
質による微生物への悪影響を低減させ、優れた処理性を
有する排煙脱硫排水の処理方法を提供する。 【解決手段】 燃焼排ガス中の硫黄酸化物を吸収除去す
る湿式排煙脱硫装置から排出される排煙脱硫排水を処理
する方法において、該排煙脱硫排水を還元性条件下で活
性炭と接触させ、排水中の酸化性物質を分解処理するこ
とを特徴とする排煙脱硫排水の処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排煙脱硫排水の処
理方法に関し、さらに詳しくは、石油,石炭等の燃料排
ガス中の硫黄酸化物を除去する際、湿式排煙脱硫プラン
トより排出される排煙脱硫排水の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、火力発電所等において、石炭−石
膏法排煙脱硫装置から排出される脱硫排水中には、燃焼
排ガス中の燃焼灰やスート等の懸濁物質(SS),溶解
重金属,アンモニア性窒素,硝酸性窒素,COD等の汚
濁物質が含まれているため、公共水域へ放流する際に
は、これらの物質を除去するための処理が必要である。
脱硫排水中の上記成分を除去するための従来の一般的な
処理法として、図3に示す方法がある。以下、その工程
を図面に基づいて順次、説明する。
【0003】 凝集沈澱工程 a.第1凝集沈澱槽 排煙脱硫装置から排出された脱硫排水41は、第1凝集
沈澱工程21に導入され、硫酸アルミニウム,塩化アル
ミニウム,ポリ塩化アルミニウム(PAC)等のアルミ
ニウム化合物42が添加されるとともに、水酸化カルシ
ウム,水酸化ナトリウム等のアルカリ剤43aでpH6
〜8に調整される。その際、水酸化アルミニウムのフロ
ックが析出し、排水中のSS分、重金属の水酸化物、フ
ッ素イオンの大部分がフロックに包含されて沈澱する。
このような場合、ポリアクリルアミド系等の高分子凝集
剤46aを添加することにより、フロックが粗大化し
て、さらに沈降分離性能を向上させることができる。そ
して、汚泥52aは、汚泥処理工程(図示省略)で濃
縮,脱水されてケーキとなって系外へ排出される。
【0004】b.第2凝集沈澱槽 上記第1凝集沈澱槽からの処理水は第2凝集沈澱槽22
に導かれ、炭酸ソーダ(Na2 CO3 )44を添加する
とともに、水酸化ナトリウム等のアルカリ剤43bでp
H9〜10に調整される。ここで、炭酸ソーダ44の添
加によって液中に含まれるカルシウムイオンと反応し、
炭酸カルシウムのフロックとして液中に含まれる懸濁物
質や残留する少量のフッ素イオンを包含しながら沈降す
る。この際、第1凝集沈澱槽21と同様に、高分子凝集
剤46bを添加することにより、フロックが粗大化して
さらに沈降分離性能を向上させることができる。そし
て、汚泥52bは、上記第1凝集沈澱汚泥52aととも
に、汚泥処理工程(図示省略)で濃縮,脱水されてケー
キとなって系外へ排出される。
【0005】 硝化脱窒工程 a.硝化槽 硝化槽25では、ニトロソモナス(Nitrosomonas)やニト
ロバクター(Nitrobacter) 等の亜硝酸菌や硝酸菌が生息
し、導入された上記凝集沈澱工程終了後の処理水に、リ
ン酸又はリン酸塩等の微生物生育用の栄養剤48を添加
して、硫酸,塩酸等の酸45a、若しくは必要に応じて
アルカリ剤43でpH7〜8に調整するとともに、空気
50で曝気して好気性条件下に維持することにより、液
中に含まれるアンモニウムイオン(NH4 + −N)が亜
硝酸イオン(NO2 - −N)を経て、硝酸イオン(NO
3 - −N)にまで酸化される。
【0006】b.脱窒槽 脱窒槽26では、スードモナスデニトリフィカンズ(Phe
udomonas denitrificans) 等の脱窒菌が生息し、導入さ
れた上記硝化処理水にメタノール49を添加して、水酸
化ナトリウム等のアルカリ剤43c、若しくは必要に応
じて酸45でpH8〜9に調整し、嫌気性条件下に維持
することにより、液中に含まれる亜硝酸イオンや硝酸イ
オンが窒素ガス(N2 )にまで還元される。 c.生物酸化槽 生物酸化槽27では、BOD酸化菌が生息し、導入され
た上記脱窒処理液を、空気50で曝気して好気性条件下
に維持することにより、液中に残留するメタノールが分
解して炭酸ガス等になる。
【0007】 砂濾過工程 上記硝化脱窒工程終了後、沈澱槽28で微生物汚泥を分
離した処理水は、砂濾過塔29に導かれ、砂利,アンス
ラサイト等の粒子層を通過させることによって、液中に
懸濁するSS分が除去される。 活性炭吸着工程 上記砂濾過工程終了後の処理液は活性炭吸着塔30に導
かれ、充填塔内の粒状活性炭層を通過させることによ
り、主として工業用水に起因する有機物を除去する。
【0008】 フッ素吸着工程 以上の工程で処理することによって、ほぼ放流可能な水
質となる。しかし、フッ素(F- )の放流規制値が、例
えば15mg/L以下のような厳しい場合には、上記活
性炭吸着工程終了後の処理水をフッ素吸着塔31に導入
し、フッ素吸着樹脂充填層を通過させて、フッ素を除去
する。ここで、上記フッ素吸着樹脂としては、例えば
鉄,アルミニウム,ランタニドイオン等を担持したアミ
ノ酸基,イミノ酢酸基等を官能基とするキレート樹脂な
どが挙げられる。 汚泥処理工程(図示省略) 上記第1凝集沈澱槽,第2凝集沈澱槽および硝化脱窒工
程からの汚泥52を濃縮,脱水処理してケーキとした
後、系外に排出する。
【0009】ところが、上述したような従来技術による
処理方法では、脱硫排水中に含まれる酸化性物質、特に
過硫酸(S2 8 2- )は微生物に悪影響を及ぼし、後続
の微生物処理、特に生物学的硝化脱窒処理に際して、処
理性を大きく低下させるという問題点があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記問
題点に鑑み、阻害要因を取り除き、後続の生物学的硝化
脱窒処理等の処理性を低下させることのない、効率的な
排煙脱硫排水の処理方法を開発すべく鋭意検討した。そ
の結果、本発明者らは、排煙脱硫排水を処理する方法に
おいて、還元性条件下で活性炭と接触させて酸化性物質
を分解処理すること等により、かかる問題点が解決され
ることを見い出した。本発明は、かかる見地より完成さ
れたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、燃
焼排ガス中の硫黄酸化物を吸収除去する湿式排煙脱硫装
置から排出される排煙脱硫排水を処理する方法におい
て、還元性条件下で活性炭と接触させて酸化性物質を分
解処理することを特徴とする排煙脱硫排水の処理方法を
提供するものである。ここで、上記還元性条件下で活性
炭を接触させるにあたり、還元剤を予め添加することが
好ましく、また該還元剤は、亜硫酸塩,ピロ亜硫酸塩お
よびチオ硫酸塩からなる群より選ばれる1種以上の化合
物を含むことが好ましい。さらに、上記排煙脱硫排水中
の酸化性物質を分解処理した後、生物処理することが好
ましく、また該生物処理は、生物学的硝化脱窒処理であ
ることが好ましい。そして、上記酸化性物質の分解処理
は、排煙脱硫排水を活性炭と接触させた処理液から、該
活性炭を沈澱させて回収する工程を含むことがより好ま
しい。
【0012】本発明の処理方法によれば、脱硫排水中に
含まれる過硫酸(S2 8 2- )等の酸化性物質を予め分
解処理することにより、微生物に悪影響を及ぼすことな
く、後続の硝化脱窒処理を含む微生物処理を円滑に行う
ことができる。また、過硫酸による活性炭の細孔径の破
壊がないため、触媒としての活性炭の失活が防止でき、
交換頻度を著しく低減することができる。以下、本発明
について、詳細に説明する。
【0013】
【発明の実施の形態】添付図面(図1〜2)を参照しな
がら、本発明の実施の形態を説明する。実施の形態(その1) 図1は、本発明に係る排煙脱硫排水の処理方法を応用し
た実施の形態の1つを示す配置図であり、凝集沈澱工
程、酸化性物質分解工程、硝化脱窒工程、砂濾過
工程、活性炭吸着工程、フッ素吸着工程からなる。
以下、図1に基づき、各工程について説明する。
【0014】 凝集沈澱工程 a.第1凝集沈澱槽 湿式排煙脱硫プラントより排出される脱硫排水41を、
第1凝集沈澱槽1に導入するとともに、硫酸アルミニウ
ム,塩化アルミニウム,ポリ塩化アルミニウム等のアル
ミニウム化合物42を添加して、消石灰(水酸化カルシ
ウム),苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)等のアルカリ
剤43aでpH6〜8に調整する。なお、排水中にアル
ミニウム塩42を添加しただけでこのpH領域になる場
合は、アルカリ剤43aの添加は不要である。このpH
領域において、水酸化アルミニウムのフロックが析出
し、排水中のSS分、重金属の水酸化物、フッ素イオン
の大部分がフロックに包含されて沈澱する。このpH領
域を外れたときには、アルミニウム溶解度が大きくなる
ため、フロックが十分に成長しない。この際、例えばポ
リアクリルアミド系の陰イオン高分子凝集剤等の高分子
凝集剤46aをさらに添加することによって、フロック
が粗大化して、より沈降分離性能を向上させることがで
きる。また、これらの薬品とともに、例えば液体キレー
ト剤等の市販の金属捕集剤を添加することにより、重金
属を効果的に除去することができる。沈澱物は、第1凝
集沈澱汚泥52aとして汚泥処理工程(図示省略)で濃
縮,脱水し、ケーキとして系外へ排出する。
【0015】b.第2凝集沈澱槽 上記第1凝集沈澱槽1からの処理水は第2凝集沈澱槽2
に導かれ、炭酸ソーダ(Na2 CO3 )44を添加する
とともに、消石灰,苛性ソーダ等のアルカリ剤43bで
pH9〜10に調整される。ここで、炭酸ソーダ44の
添加によって液中に含まれるカルシウムイオンと反応
し、炭酸カルシウムのフロックとして液中に含まれる懸
濁物質や残留する少量のフッ素イオンを包含しながら沈
降する。ここで、液中のカルシウム塩が除去されるた
め、後続の各装置でスケールが発生するおそれがない。
この際、第1凝集沈澱槽1の場合と同様に、高分子凝集
剤46bを添加することにより、フロックが粗大化して
さらに沈降分離性能を向上させることができる。そし
て、沈澱物は第2凝集沈澱汚泥52bとして排出され、
上記第1凝集沈澱汚泥52aとともに、汚泥処理工程
(図示省略)で濃縮,脱水されてケーキとなって系外へ
排出される。
【0016】 酸化性物質分解工程 a.酸化性物質分解槽 過硫酸をはじめとする酸化性物質は、脱硫装置での運転
状態、特にボイラー負荷の変化のときに生成し易く、微
生物に対して強力な酸化作用があることが知られてい
る。すなわち、酸化性物質の中でも、過硫酸(S2 8
2- )は後流の生物処理工程に最も影響を及ぼして処理
性能を阻害するため、生物処理に際しては予め分解処理
する必要がある。そこで、上記凝集沈澱工程から排出さ
れた処理液に、予め還元剤47を添加する。還元剤47
としては、例えば亜硫酸ソーダ(Na2 SO3 )、ピロ
亜硫酸ソーダ(Na2 2 5 )、およびチオ硫酸ソー
ダ(Na2 2 3 )等が挙げられ、酸化性物質分解槽
3aに至る管路にライン注入するか、あるいは同槽3a
に直接注入する。その添加量は、過硫酸に対して当量以
上でよく、また酸化還元電位(ORP)で制御する場合
には、好ましくはORP=400mV以下,より好まし
くは300mV以下である。
【0017】酸化性物質分解槽3aには活性炭が充填さ
れていて、凝集沈澱処理液が通過することにより、液中
に含まれる過硫酸(S2 8 2- )が分解する。活性炭は
0.5〜2mmの粒状活性炭が好ましく、SV=10〜
20hr-1程度である。この反応は、活性炭が触媒とし
て作用するために一層促進される。なお、過硫酸(S2
8 2- )は活性炭に対して触媒毒として働くが、亜硫酸
イオン(SO3 2- )の存在下では、その作用が軽減され
る。 3S2 8 2- +10SO3 2- → 12SO4 2- +S4 6 2- 2 8 2- + 2S2 3 2- → 2SO4 2- +S4 6 2-
【0018】 硝化脱窒工程 a.硝化槽 上記過硫酸分解工程からの処理液を、硝化槽5に導く。
硝化槽5では、上記亜硝酸菌や硝酸菌が生息し、リン酸
又はリン酸ソーダ等の栄養剤48を添加して、硫酸,塩
酸等の酸45、若しくは必要に応じてアルカリ剤43で
pH7〜8に調整するとともに、空気50で曝気するこ
とにより、液中に含まれるアンモニウムイオンが亜硝酸
イオンを経て、硝酸イオンにまで酸化される。この際の
空気50供給量は、溶存酸素濃度(DO)=2mg/L
以上が必要である。
【0019】b.脱窒槽 上記硝化槽からの処理液を、脱窒槽6に導く。脱窒槽6
では、脱窒菌が生息し、メタノール49を添加して嫌気
性条件下に維持することにより、液中に含まれる亜硝酸
イオンや硝酸イオンが窒素ガス(N2 )にまで還元され
る。メタノール49の添加量は、メタノール/硝酸性窒
素として通常2〜3である。
【0020】c.生物酸化槽 上記脱窒槽6からの処理液を、生物酸化槽7に導く。生
物酸化槽27では、BOD酸化菌が生息し、好気性条件
下に維持することにより、脱窒槽6に添加して残留する
メタノールが分解する。この際の空気50供給量は、溶
存酸素濃度(DO)=2mg/L以上が好ましい。 2NH3 + +3O2 → 2NO2 - +2H2 O+4H+ 2NO2 - + O2 → 2NO3 - 2NO2 - +6H+ → N2 +2H2 O+2OH- 2NO3 - +10H+ → N2 +4H2 O+2OH-
【0021】 砂濾過工程 上記硝化脱窒工程からの処理液を、砂濾過槽9に導く。
砂濾過槽9の構成は、例えば支持砂利300mm,砂6
00mm,アンスラサイト600mmとし、また流速
(LV)は、下向流で5〜15m/hr程度とする。こ
の濾過を通過させることによって、液中に含まれる浮遊
物を分離除去する。 活性炭吸着工程 上記砂濾過工程からの処理液を、活性炭吸着塔10に導
く。この活性炭吸着塔10には活性炭が充填されてい
て、この充填層を通過させることにより、主に工業用水
に起因する有機性のCODを吸着除去する。活性炭は、
0.1〜2mmの粒状活性炭が好ましく、SV=1〜1
0hr-1程度である。
【0022】 フッ素吸着工程 以上の工程で処理することによって、通常放流可能な水
質となる。しかし、近年、フッ素の放流規制値が厳しく
なる傾向にあり、例えば排出基準値として15mg/L
を下回る水質が要求される場合には、フッ素吸着塔11
を設ける。このフッ素吸着塔11にはフッ素吸着樹脂が
充填されていて、この充填層を通過させることにより、
液中に残留するフッ素を、例えば10mg/L以下にま
で除去することができる。なお、上記フッ素吸着樹脂の
具体例としては、例えば鉄,アルミニウム,ランタニド
族等の金属イオンを担持したアミノ酸基,イミノ酢酸基
等を官能基とし、ジルコニウム(Zr),セリウム(C
e)等の金属を担持するキレート樹脂などが挙げられ
る。
【0023】実施の形態(その2) 図2は、本発明に係る排煙脱硫排水の処理方法を応用し
た他の実施の形態の1つを示す配置図であり、凝集沈澱
工程,硝化脱窒工程,砂濾過工程,活性炭吸着工程およ
びフッ素吸着工程については、上記実施の形態(その
1)で説明した工程と構成・作用が同一である。本実施
の形態では、過硫酸分解工程中、上記実施の形態(その
1)の粒状活性炭充填塔方式の酸化性物質分解槽3aに
代えて、粉末活性炭流動接触方式の酸化性物質分解槽3
bとし、後段に分離槽4が設けられている。ここでは、
排水を活性炭と接触させた処理液に同伴する活性炭は、
分離槽4にて沈澱して、酸化性物質分解槽3bに回収さ
れるようにしてある。このように、粉末活性炭を使用す
ることにより、排水と活性炭とが十分に接触して酸化性
物質の分解性能が大幅に向上する。以下、実施例により
本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施
例によって何ら制限されるものではない。
【0024】
【実施例】実施例1 300MW石炭火力発電所の石灰−石膏法排煙脱硫装置
から排出される脱硫排水の性状を、下記表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】この排水を図1に示すフローで処理した結
果を、表2に示す。表2の結果から明かなように、排水
中に含めれていた過硫酸がほぼ完全に分解除去され、こ
のため後続の硝化脱窒処理性能が阻害されることなく、
問題のない処理水の水質が得られた。また、この工程で
使用した粒状活性炭は、約8000時間相当の連続通水
を行った後も、過硫酸分解性能の劣化が少なく交換を必
要としなかった。還元剤を注入することなく処理した場
合は、約5000時間相当の連続通水で触媒としての機
能が失われて、過硫酸分解性能が著しく低下し、交換す
る必要が生じた。
【0027】実施例2 上記表1に示した排水を図2に示すフローで処理した結
果を、表2に示す。本実施例の処理においても上記実施
例1の場合と同様に、排水中に含まれていた過硫酸がほ
ぼ完全に分解除去され、このため後続の硝化脱窒処理性
能が阻害されることなく、問題のない処理水の水質が得
られた。また、この工程で使用した粉末活性炭の過硫酸
分解性能は、上記実施例1と同時間連続通水後も劣化が
少なく、ほぼ同等の結果が得られた。
【0028】比較例1 上記表1に示した排水を図3に示すフローで処理した結
果を、表2に示す。本比較例の処理では、明らかに過硫
酸が分解除去されていなかった。したがって、硝化脱窒
処理性能が大きく低下して、処理水中に全窒素が多く残
留する結果となった。
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、湿式排煙脱硫プラント
より排出される排煙脱硫排水の処理において、脱硫排水
中に含まれる酸化性物質による微生物への悪影響を低減
させ、後続の微生物処理に際して、処理性を大きく向上
させることができる。すなわち、本発明の処理方法によ
れば、脱硫排水中に含まれる過硫酸(S2 8 2- )等の
酸化性物質を予め分解処理することにより、微生物に悪
影響を及ぼすことなく、後続の硝化脱窒処理を含む微生
物処理を円滑に行うことができるのである。また、過硫
酸による活性炭の細孔径の破壊がないため、触媒として
の活性炭の失活が防止でき、交換頻度を著しく低減する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る排煙脱硫排水の処理方法
を応用した実施の形態の1つを示す処理工程図である。
【図2】図2は、本発明に係る排煙脱硫排水の処理方法
を応用した他の実施の形態の1つを示す処理工程図であ
る。
【図3】図3は、従来技術の処理方法の1つを示す処理
工程図である。
【符号の説明】
1,21 第1凝集沈澱槽 2,22 第2凝集沈澱槽 3(a,b) 酸化性物質分解槽 4 分離槽 5,25 硝化槽 6,26 脱窒槽 7,27 生物酸化槽 8,28 沈澱槽 9,29 砂濾過槽 10,30 活性炭吸着塔 11,31 フッ素吸着塔 41 脱硫排水 42 アルミニウム化合物 43(a,b,c) アルカリ剤 44 炭酸ソーダ 45 酸 46(a,b) 高分子凝集剤 47 還元剤 48 栄養剤 49 メタノール 50 空気 51 沈澱物 52(a,b,c) 汚泥 53 処理水
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年5月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】c.生物酸化槽 上記脱窒槽6からの処理液を、生物酸化槽7に導く。生
物酸化槽27では、BOD酸化菌が生息し、好気性条件
下に維持することにより、脱窒槽6に添加して残留する
メタノールが分解する。この際の空気50供給量は、溶
存酸素濃度(DO)=2mg/L以上が好ましい。 2NH4 + +3O2 → 2NO2 - +2H2 O+4H+ 2NO2 - + O2 → 2NO3 - 2NO2 - +6H+ → N2 +2H2 O+2OH- 2NO3 - +10H+ → N2 +4H2 O+2OH-
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】 砂濾過工程 上記硝化脱窒工程からの処理液を、砂濾過槽9に導く。
砂濾過槽9の構成は、例えば支持砂利300mm,砂6
00mm,アンスラサイト600mmとし、また流速
(LV)は、下向流で5〜15m/hr程度とする。こ
砂濾過槽9を通過させることによって、液中に含まれ
る浮遊物を分離除去する。 活性炭吸着工程 上記砂濾過工程からの処理液を、活性炭吸着塔10に導
く。この活性炭吸着塔10には活性炭が充填されてい
て、この充填層を通過させることにより、主に工業用水
に起因する有機性のCODを吸着除去する。活性炭は、
0.1〜2mmの粒状活性炭が好ましく、SV=1〜1
0hr-1程度である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】
【実施例】実施例1 300MW石炭焚火力発電所の石灰−石膏法排煙脱硫装
置から排出される脱硫排水の性状を、下記表1に示す。
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神吉 秀起 兵庫県神戸市兵庫区小松通五丁目1番16号 株式会社神菱ハイテック内 (72)発明者 遠藤 篤昌 兵庫県神戸市兵庫区小松通五丁目1番16号 株式会社神菱ハイテック内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼排ガス中の硫黄酸化物を吸収除去す
    る湿式排煙脱硫装置から排出される排煙脱硫排水を処理
    する方法において、該排煙脱硫排水を還元性条件下で活
    性炭と接触させ、排水中の酸化性物質を分解処理するこ
    とを特徴とする排煙脱硫排水の処理方法。
  2. 【請求項2】 上記還元性条件下で活性炭を接触させる
    にあたり、還元剤を予め添加することを特徴とする請求
    項1記載の排煙脱硫排水の処理方法。
  3. 【請求項3】 上記還元剤が、亜硫酸塩,ピロ亜硫酸塩
    およびチオ硫酸塩からなる群より選ばれる1種以上の化
    合物を含むことを特徴とする請求項2記載の排煙脱硫排
    水の処理方法。
  4. 【請求項4】 上記排煙脱硫排水中の酸化性物質を分解
    処理した後、生物処理することを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載の排煙脱硫排水の処理方法。
  5. 【請求項5】 上記生物処理が、生物学的硝化脱窒処理
    であることを特徴とする請求項4記載の排煙脱硫排水の
    処理方法。
  6. 【請求項6】 上記酸化性物質の分解処理が、排煙脱硫
    排水を活性炭と接触させた処理液から、該活性炭を沈澱
    させて回収する工程を含むことを特徴とする請求項1〜
    5のいずれかに記載の排煙脱硫排水の処理方法。
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