JPH11267477A - 水素透過膜及びその作製方法 - Google Patents
水素透過膜及びその作製方法Info
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Abstract
く、多孔質支持体に対してピンホールのない緻密な水素
透過性金属膜を形成してなる水素透過膜を得る。 【解決手段】多孔質支持体の表面に水素透過性金属膜を
有する水素透過膜であって、該水素透過性金属膜が該多
孔質支持体の表面に対してイオンプレーティング法によ
り形成されてなることを特徴とする水素透過膜及びその
作製方法。
Description
の作製方法に関し、より具体的には多孔質の支持体に水
素透過性金属膜を形成してなる水素透過膜及びその作製
方法に関する。
酸水素炎用その他各種用途に供される基礎原料であり、
燃料電池用の燃料としても利用される。水素ガスの工業
的製造方法としては水の電解法、石炭やコークスのガス
化法、液体燃料のガス化法、ガス体燃料の変成法、コー
クス炉ガスの液化分離法、メタノールやアンモニアの分
解法など各種の方法が知られている。
水蒸気改質により行われるが、得られる改質ガスには主
成分である水素のほか、副生成分としてCO、CO2、
また余剰H2O が含まれている。このような改質ガスを
例えば燃料電池にそのまま使用したのでは電池性能を阻
害してしまう。燃料電池のうちPAFCで用いる水素ガ
ス中のCOは1%、PEFCでは100ppmが限度で
あり、これらを越えると電池性能が著しく劣化する。
入する前に除去する必要がある。また不飽和結合への水
素添加用あるいは酸水素炎用の水素は通常ボンベに詰め
たものが使用されており、純度は5N以上が要求されて
いる。そのような高純度の水素得るための水素の精製法
としては各種あり得るが、その例としてはPSA法、高
分子膜法、Pd膜法等の水素透過膜法などが考えられ
る。
の水素透過膜が水素のみを選択的に透過させる特性を利
用するものである。このための水素透過膜の製造方法と
して幾つかの提案がなされている。特開昭63ー294
925号では、多数の小孔を有する耐熱性多孔体の表面
にPd薄膜、その上に銅薄膜を共に化学メッキ法により
形成し、次いで熱処理して製造している。特開平1ー1
64419号ではPd薄膜上に銀薄膜を形成する点以外
は上記特開昭63ー294925号の場合と同様であ
る。これら化学メッキ法はメッキ溶液を用いる1種のウ
ェットプロセスである。
よる成膜法が考えられる。ところがこれまで、ドライプ
ロセスにより多孔体にピンホールのない膜を作製する方
法は現実にはないのが現状である。真空蒸着法などのド
ライプロセスは緻密な薄膜を作製できるプロセスの1つ
であり、無公害の成膜法として適用できる。しかし本発
明者等の実験によれば、気相中の膜材料は基板に対して
一方向から付着して成長するため、多孔体の穴(細孔)
の部分には成膜できず、このためピンホールのない膜を
作製することは不可能であった。
ドライプロセスについてさらに追求したところ、多孔質
の支持体の表面に対して特にイオンプレーティング法を
適用することにより、該表面に対して直接に水素透過性
金属膜をピンホールなく作製できることを見い出した。
すなわち、本発明はイオンプレーティング法を用いるこ
とにより、水素透過性の金属を多孔質支持体の表面にピ
ンホールなく成膜する方法及びこれにより得られる水素
透過膜を提供することを目的とする。
持体の表面に水素透過性金属膜を有する水素透過膜であ
って、該水素透過性金属膜が該多孔質支持体の表面に対
してイオンプレーティング法により形成されてなること
を特徴とする水素透過膜を提供し、また本発明は(2)
多孔質支持体の表面に2種以上の水素透過性金属膜が層
状に積層されてなる水素透過膜であって、該各水素透過
性金属膜が該多孔質支持体の表面に対してイオンプレー
ティング法により順次積層して形成されてなることを特
徴とする水素透過膜を提供する。
て水素透過性金属をイオンプレーティング法により成膜
することを特徴とする水素透過膜の作製方法を提供し、
また本発明は(4)多孔質支持体の表面に対して2種以
上の水素透過性金属をイオンプレーティング法により順
次層状に積層成膜することを特徴とする水素透過膜の作
製方法を提供する。
多孔質の支持体上にイオンプレーティング法により形成
される。イオンプレーティング法には各種あり、本発明
においては何れも有効に適用できるが、特に好ましくは
アークイオンプレーティング法(アーク放電型イオンプ
レーティング法)が用いられる。
セラミックス製の多孔質支持体が用いられる。ステンレ
ス鋼製の多孔質支持体の例としては、エッチングで孔を
あけたステンレス鋼製多孔質体やステンレス鋼粉を成形
し焼結した多孔質体が挙げられる。セラミックスにはア
ルミナ等の酸化物系、窒化珪素等の窒化物系、炭化珪素
等の炭化物系など各種あるが、これらは適宜選定して用
いられる。また水素透過膜は板状、或いは円筒状等各種
形状で構成されるが、本発明の水素透過膜は多孔質支持
体のそれら形状を設定することで適宜な形状とすること
ができる。
体の表面に1種又は2種以上の水素透過性金属膜が形成
される。成膜用金属としては水素透過性金属又はその合
金が用いられ、その例としてはPd、Nb、Ta又は
V、それら金属の合金が挙げられる。合金の場合はそれ
ら金属相互の合金又はそれら金属とAg、Cu等の他の
金属との合金が用いられる。
る場合には、まず第1の金属膜を形成し、その上に第2
の金属膜、第3の金属膜(第1の膜と同じ金属膜でもよ
い)・・・というようにして層状に積層することにより
形成される。これにより各金属膜の特性を合わせもつ水
素透過膜が得られ、また各膜の特性を相互に補うことが
できる。この点、成膜用金属として合金を用いる場合も
同様である。
が、Nb膜は成膜後空気等に触れると表面に酸化物層が
発生し水素透過膜としての性能が低下する。このためN
b膜上に例えばPd膜を形成することによりNb膜表面
に酸化物層が形成しない水素透過膜を得ることができ
る。本発明における水素透過膜の膜厚は水素透過性金属
膜として必要な厚さ、すなわち水素以外の成分が透過せ
ず、水素のみを選択的に透過させ得る厚さであれば特に
限定はないが、好ましくは0.1〜20μm程度の厚さ
に形成される。
レーティング法のうちアークイオンプレーティング法を
実施する装置態様の一例を示す図である。1は装置容
器、2は不活性ガス導入管、3は真空引用導管、4は基
板ホルダーであり、その上に多孔質基板5が配置され
る。6はRFバイアス電源、7は直流アーク電源、8は
アーク電極、9はターゲット(膜形成用金属)である。
基板5とターゲット8との間の距離は装置の規模、成膜
条件等の如何により適宜設定されるが、例えば28cm
程度とされる。
源6により基板5に負(マイナス)の電圧がかけられ
る。導入管2から容器1内に不活性ガス、例えばArを
導入してガス圧を10-2Torr程度に保ち、直流電源
7から直流電圧を印加すると、グロー放電により基板5
とターゲット9との間に安定なプラズマが発生する。同
時にアーク電極8とターゲット9との間にアーク火花が
発生してターゲット金属が蒸発する。これがプラズマ中
を通過する際にイオン化され、正イオンとなって基板に
激突し基板5の表面に成膜される。
ゲット9を替えることにより行われる。また合金膜を形
成する場合にはターゲット9として合金が配置される。
成膜の条件としては成膜用金属の種類に応じて設定され
るが、例えば背圧としては好ましくは1.0×10-5T
orr程度、不活性ガス圧としては好ましくは0.3〜
4.0×10-2Torrの範囲で実施される。さらにア
ーク電流値は金属の種類に応じて設定され、Pdの場合
は45A程度(100V)、Nbの場合は80A(10
0V)というようにして実施することができる。
件により多孔質の支持体に直接、ピンホールのない水素
透過膜が作製される。また無電解メッキ法と比較して、
より薄くしかも緻密な膜が得られる。上記例はアーク放
電型イオンプレーティング法用の装置であるが、本発明
の使用装置としてはイオンプレーティング法用として適
用し得る構造であれば使用される。また、水素含有ガス
は水素透過膜に通すことにより精製されるが、本発明の
水素透過膜は多孔質支持体の表面にピンホールなく緻密
に形成されているため、高純度の水素が得られる。さら
に本発明で適用するイオンプレーティング法はドライプ
ロセスであるため公害上の問題がないので、この点でも
有利である。
説明するが、本発明がこれら実施例に限定されないこと
は勿論である。
しては図1に示すような装置を使用した。ターゲット9
としてNb金属をセットし、基板5とターゲット9間の
距離は28cmとした。基板5として平均粒径1ミクロ
ンのアルミナ粉を成形し焼結して得られたアルミナ焼結
体を用いた。成膜操作は、まず導管3から真空引きして
容器内背圧を1.0×10-5Torrとした後、導入管
2からArを導入してガス圧を0.3×10-2Torr
に保った。ガス圧安定後、RFバイアス電源6によりバ
イアス電圧を−100Vとし、直流電源7から直流電圧
100Vを印加して、アーク電流値を80Aとし、こう
して40分間作動させた。
面を拡大した(走査型電子顕微鏡)写真である。倍率
は、図2は10,000倍、図3は20,000倍であ
り、下部の層がアルミナ焼結体、その上面が形成された
Nbの膜である。図2〜図3のとおり、アルミナ焼結体
の面にNbの厚さ約1.8μmの緻密な膜が形成されて
いることが分かる。またNb膜はアルミナ焼結体表面の
細孔をも塞ぎ、その面上にも均一に成膜されている。な
お、形成膜厚は所望膜厚に応じて、例えば作動時間等の
条件を設定することにより行うことができる。
代えて成膜金属としてPd金属を用い、アーク電流値を
45Aとした以外は実施例1と同様にして、アルミナ焼
結体の表面にPd膜を形成させた。その結果、厚さ約
1.0μmの緻密な膜が得られた。この場合にもPd膜
がアルミナ焼結体表面の細孔も塞ぎ、その面上に均一に
成膜された。以上のようにしてTa、Vについても実施
したが、同様の結果が得られた。
を0.5μm厚に成膜し、その上に実施例1と同様にし
てNb膜を約1.0μm厚に成膜し、その上に実施例2
と同様にしてPd膜を約0.5μm厚に作製した。作製
膜厚の制御は操作時間を調整することにより実施した。
これによりNb膜表面に酸化物層が形成せず、しかもP
d膜の利点を有する水素透過膜が得られた。
に対して特にイオンプレーティング法を適用することに
より緻密で優れた水素透過膜が得られる。本発明によれ
ば、真空蒸着による場合のように多孔質支持体の表面細
孔に影響されることなく、該表面に対して直接にピンホ
ールのない緻密な水素透過性金属膜を作製することがで
きる。また本発明によれば、多孔質支持体の表面に2種
以上の水素透過性金属膜を層状に積層することにより、
各金属膜の特性を合わせもち、また各膜の特性を相互に
補うことができる。
グ法のうちアークイオンプレーティング法を実施する装
置態様の一例を示す図。
(10,000倍)。
(20,000倍)。
Claims (10)
- 【請求項1】多孔質支持体の表面に水素透過性金属膜を
有する水素透過膜であって、該水素透過性金属膜が該多
孔質支持体の表面に対してイオンプレーティング法によ
り形成されてなることを特徴とする水素透過膜。 - 【請求項2】多孔質支持体の表面に2種以上の水素透過
性金属膜が層状に積層されてなる水素透過膜であって、
該各水素透過性金属膜が該多孔質支持体の表面に対して
イオンプレーティング法により順次積層して形成されて
なることを特徴とする水素透過膜。 - 【請求項3】上記イオンプレーティング法がアークイオ
ンプレーティング法である請求項1又は2記載の水素透
過膜。 - 【請求項4】上記多孔質支持体がステンレス鋼製又はセ
ラミックス製の多孔質支持体である請求項1又は2記載
の水素透過膜。 - 【請求項5】上記水素透過性金属膜の金属がPd、N
b、Ta及びVから選ばれた金属又はそれらの合金であ
る請求項1又は2記載の水素透過膜。 - 【請求項6】多孔質支持体の表面に対して水素透過性金
属をイオンプレーティング法により成膜することを特徴
とする水素透過膜の作製方法。 - 【請求項7】多孔質支持体の表面に対して2種以上の水
素透過性金属をイオンプレーティング法により順次層状
に積層成膜することを特徴とする水素透過膜の作製方
法。 - 【請求項8】上記イオンプレーティング法がアークイオ
ンプレーティング法である請求項6又は7記載の水素透
過膜の作製方法。 - 【請求項9】上記多孔質支持体がステンレス鋼製又はセ
ラミックス製の多孔質支持体である請求項6又は7記載
の水素透過膜の作製方法。 - 【請求項10】上記水素透過性金属膜の金属がPd、N
b、Ta及びVから選ばれた金属又はそれらの合金であ
る請求項6又は7記載の水素透過膜の作製方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP09687498A JP3645088B2 (ja) | 1998-03-25 | 1998-03-25 | 水素透過膜及びその作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP09687498A JP3645088B2 (ja) | 1998-03-25 | 1998-03-25 | 水素透過膜及びその作製方法 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11267477A true JPH11267477A (ja) | 1999-10-05 |
| JP3645088B2 JP3645088B2 (ja) | 2005-05-11 |
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| JP09687498A Expired - Fee Related JP3645088B2 (ja) | 1998-03-25 | 1998-03-25 | 水素透過膜及びその作製方法 |
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| JP (1) | JP3645088B2 (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001286742A (ja) * | 2000-04-10 | 2001-10-16 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 水素分離膜 |
| EP1208904A1 (en) * | 2000-11-24 | 2002-05-29 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Substance separation structure and method of preparing the same |
| JP2002206135A (ja) * | 2000-11-16 | 2002-07-26 | Wc Heraeus Gmbh | 水素透過膜、その製法およびその使用 |
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| JP2011143335A (ja) * | 2010-01-13 | 2011-07-28 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 水素分離装置及び水素分離装置の製造方法 |
-
1998
- 1998-03-25 JP JP09687498A patent/JP3645088B2/ja not_active Expired - Fee Related
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