JPH11268092A - 射出装置 - Google Patents

射出装置

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JPH11268092A
JPH11268092A JP7445398A JP7445398A JPH11268092A JP H11268092 A JPH11268092 A JP H11268092A JP 7445398 A JP7445398 A JP 7445398A JP 7445398 A JP7445398 A JP 7445398A JP H11268092 A JPH11268092 A JP H11268092A
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Hiroshi Kumazaki
崎 洋 熊
Shigeru Fujita
田 滋 藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動機構のモータおよびボールネジの小型
化、小容量化を達成する新しい流体圧駆動方式を採用し
た射出装置を提供する。 【解決手段】 樹脂材料を溶融し、射出プランジャまた
はスクリュを後退させながら溶融樹脂の計量を行い、前
記射出プランジャまたはスクリュを前進させ溶融樹脂を
射出する射出装置において、射出プランジャまたはスク
リュ10に射出用流体圧シリンダ40を連結し、射出用
流体圧シリンダ40の前進側シリンダ室43に電動機駆
動の第1のプランジャ47を有する第1の流体圧制御用
シリンダ45を接続するとともに、射出用流体圧シリン
ダ40の後退側シリンダ室44に電動機駆動の第2のプ
ランジャ52を有する第2の流体圧制御用シリンダ46
を接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形機の射出
装置に係り、特に、射出動作を行う射出用シリンダの流
体圧駆動制御を改良した射出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、射出成形機に使用される射出装置
には、油圧式の他、電動式の射出装置がある。この電動
式射出装置では、電動機の回転運動をボールネジなどの
伝動機構によって、スクリュや射出プランジャの直進運
動に変換している。
【0003】この種の電動式射出装置では、電動機の出
力でスクリュや射出プランジャを直動する方式なので、
電動機の速度、トルクを制御することで射出速度や射出
力などを制御することができる。したがって、射出速度
や射出力の多様な変化のパターンに応じるためには、電
動機にはできるだけ大容量の電動機が必要とされてお
り、それにともないボールネジにも大容量のものが使用
されている。
【0004】図5は、従来の電動式射出装置の一例を示
す。この電動式射出装置は、スクリュインライン式の射
出装置で、10は、スクリュを示す。このスクリュ10
は、樹脂の可塑化、計量を行うとともに、射出プランジ
ャとしても働くスクリュである。スクリュ10は、バレ
ル11に回転自在でかつ軸方向に前進および後退可能な
ように挿入されている。バレル11の外周部には、加熱
用のヒータ12が設けられている。成形材料の樹脂は、
バレル11の一端部に取り付けられたホッパ13からバ
レル11内部に投入され、スクリュ10の回転によって
可塑化される。14がスクリュ10の回転駆動部であ
る。スクリュ10は、継手15を介して駆動軸16と連
結されている。ハウジング17の内部には、駆動軸16
を回転自在に支持するラジアル軸受18と、射出力の反
力のスラスト荷重を受けるスラスト軸受19が内蔵され
ている。
【0005】20は、駆動軸16を駆動する電動機を示
す。この電動機の出力軸には、歯車21が取り付けら
れ、この歯車21と駆動軸に取り付けられている歯車2
2が噛み合っている。従って、電動機の回転動力は、歯
車21、22を介して駆動軸16に伝動され、スクリュ
10を回転させる。
【0006】一方、射出工程では、スクリュ10を前進
させ、計量工程ではスクリュ10を後退させるための電
動駆動機構としては、回転駆動部14と連結しているボ
ールネジ24とこれに螺合しているナット25と電動機
26が設けられている。電動機26の出力軸には歯車2
7が設けられ、この歯車27がボールナット25側に取
り付けられている歯車28に噛み合い、電動機26の回
転運動をボールナット25に伝達している。
【0007】このような電動式射出装置は、電動直動式
であり、ボールネジ24とボールナット25には、射出
力そのものが負荷される。このため、電動機26には、
歯車27、28の減速比で決まる駆動トルクが負荷さ
れ、ボールネジ24と電動機26には大容量のものが必
要であった。
【0008】図6は、スクリュ10を前進および後退さ
せるための電動駆動機構の各要素の小型化、小容量化を
図るために、電動機30、歯車31、32からなる伝達
機構、ボールナット33、ボールネジ34をそれぞれ二
組並列に配置した射出装置である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図6の射出装置のよう
に、並列な二組の電動駆動機構では、各組の機械的な平
行度を正確に保ち、しかも、駆動制御を完全に同期させ
る必要がある。しかし、実際問題としては、2台の電動
機30、30の完全な同期運転は難しい。このため、ボ
ールネジ34、34には、厳密にはアンバランスな推力
が負荷されて偏荷重にさらされる。そして、しだいにア
ンバランス量が拡大されて、どちらか片方のボールネジ
34に過大な負荷がかかり、摩耗を速めるという問題が
あった。
【0010】そこで、本発明の目的は、前記従来技術の
有する問題点を解消し、スクリュまたは射出プランジャ
の前進後退動作を射出用流体圧シリンダで行い、射出用
流体圧シリンダへ送る作動流体の方向、圧力、流量制御
する制御用シリンダのプランジャの駆動にサーボモータ
を用いることにより、駆動機構のモータおよびボールネ
ジの小型化、小容量化を達成する新しい流体圧駆動方式
を採用した射出装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、樹脂材料を溶融し、射出プランジャま
たはスクリュを後退させながら溶融樹脂の計量を行い、
前記射出プランジャまたはスクリュを前進させ溶融樹脂
を射出する射出装置において、射出プランジャまたはス
クリュに射出用流体圧シリンダを連結し、前記射出用流
体圧シリンダの前進側シリンダ室に電動機駆動の第1の
プランジャを有する第1の流体圧制御用シリンダを接続
するとともに、前記射出用流体圧シリンダの後退側シリ
ンダ室に電動機駆動の第2のプランジャを有する第2の
流体圧制御用シリンダを接続したことを特徴とするもの
である。
【0012】前記の構成において、本発明は、第1流体
圧制御用シリンダは、前記第1プランジャに連結する第
1ボールネジと、この第1ボールネジを回転駆動する第
1のサーボモータとを有し、前記第2流体圧制御用シリ
ンダは、第2プランジャに連結する第2ボールネジと、
この第2ホールネジを回転駆動する第2のサーボモータ
とを有し、一方の前記プランジャが最前進位置にあると
きに、他方の前記プランジャは最後退位置にあるように
構成される。
【0013】また、本発明は、前記第1サーボモータと
第2サーボモータをそれぞれ単独に、または両方を同時
に動作させ、第1プランジャと第2プランジャを互いに
逆方向に進退させ、前記射出用流体圧シリンダに作動流
体の流量、圧力を制御し給排する流体圧制御手段を備え
ることを特徴とする。
【0014】前記流体圧制御手段は、前記射出用流体圧
シリンダの前進側シリンダ室の作動流体の圧力を検出す
る第1の圧力検出手段と、前記射出用流体圧シリンダの
後退側シリンダ室の作動流体の圧力を検出する第2の圧
力検出手段と、前記射出用流体圧シリンダの前進側シリ
ンダ室または後退側シリンダ室の圧力の目標値をそれぞ
れ設定する手段と、前記第1圧力検出手段または第2圧
力検出手段からフィードバックした検出圧力と目標値と
を比較し、射出用流体圧シリンダの前進側シリンダ室ま
たは後退側シリンダ室の作動流体の圧力が目標値になる
ように第1サーボモータと第2サーボモータの速度を同
時に制御し、または、目標値が設定された方のシリンダ
室の作動流体の圧力を当該圧力検出手段からフィードバ
ックし、圧力が目標値になるように第1または第2サー
ボモータの速度を制御するサーボ制御手段とからなり、
射出用流体圧シリンダへ供給する作動流体、排出する作
動流体の圧力、流量がサーボモータの操作を通じて正確
にフィードバック制御される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明による射出装置の一
実施形態について、添付の図面を参照して説明する。図
1は、本実施の形態による射出装置の構成を示す断面図
である。この射出装置では、図5及び図6の従来の射出
装置と共通する構成要素には同一の参照番号を付してい
る。
【0016】スクリュ10は、樹脂の可塑化、計量を行
うとともに、射出プランジャとしても働くスクリュであ
る。スクリュ10は、バレル11に回転自在でかつ軸方
向に前進および後退可能なように挿入されている。バレ
ル11の外周部には、加熱用のヒータ12が設けられて
いる。成形材料の樹脂は、バレル11の一端部に取り付
けられたホッパ13からバレル11内部に投入され、ス
クリュ10の回転によって可塑化される。
【0017】14がスクリュ10の回転駆動部である。
スクリュ10は、継手15を介して駆動軸16と連結さ
れている。ハウジング17の内部には、駆動軸16を回
転自在に支持するラジアル軸受18と、射出力の反力の
スラスト荷重を受けるスラスト軸受19が内蔵されてい
る。
【0018】20は、駆動軸16を駆動する電動機を示
す。この電動機の出力軸には、歯車21が取り付けら
れ、この歯車21と駆動軸に取り付けられている歯車2
2が噛み合っている。従って、電動機の回転動力は、歯
車21、22を介して駆動軸16に伝動され、スクリュ
10を回転させる。
【0019】40は、射出用の流体圧シリンダ、この実
施形態では作動流体として圧油を使用する油圧シリンダ
である。射出用油圧シリンダ40にはピストン41が摺
動自在に嵌合し、ピストンロッド42は、スクリュ10
の回転駆動部14と連結されている。射出用油圧シリン
ダ40のシリンダ室は、ピストン41によってヘッド側
のシリンダ室43とロッド側のシリンダ室44とに区画
されている。本実施形態では、ヘッド側のシリンダ室4
3はスクリュ10を前進させる方の(前進側)シリンダ
室であり、ロッド側のシリンダ室44は、スクリュ10
を後退させる方の(後退側)シリンダ室である。
【0020】なお、射出用油圧シリンダ40の組み込み
態様には、シリンダ本体のヘッド側を回転駆動部14に
連結するようにすることもある。この場合は、ロッド側
シリンダ室44が前進側シリンダ室になり、ヘッド側シ
リンダ室43が後退側シリンダ室になる。
【0021】45は、射出用油圧シリンダ40のヘッド
側シリンダ室43のポートに接続されている第1の油圧
制御用シリンダである。46は、射出用油圧シリンダ4
0のロッド側シリンダ室44のポートに接続されている
第2の油圧制御用シリンダである。
【0022】射出用油圧シリンダ40のヘッド側のシリ
ンダ室43へ作動油を供給、排出する第1油圧制御用シ
リンダ45には、第1のプランジャ47が摺動自在に嵌
合している。この第1プランジャ47には、雌ねじの形
成された軸孔を持っており、この軸孔に第1のボールネ
ジ48が螺合するようになっている。この第1ボールネ
ジ48は、第1のサーボモータ50により回転駆動され
るもので、カップリング51を介して第1サーボモータ
50の駆動軸と連結されている。
【0023】一方、射出用油圧シリンダ40のロッド側
のシリンダ室44へ作動油を供給、排出する第2油圧制
御用シリンダ46は、この実施形態では、第1油圧制御
用シリンダ45と同じシリンダ径とシリンダストローク
をもったシリンダであるが、異なるサイズのシリンダで
あってもよい。第2プランジャ52の軸孔には第2のボ
ールネジ53が螺合するようになっている。この第2ボ
ールネジ53は、カップリング55を介して第2サーボ
モータ54の駆動軸と連結されている。
【0024】なお、本実施形態では、第1サーボモータ
50、第2サーボモータ54から伝えられる回転運動
は、それぞれ直接第1ボールネジ48、第2ボールネジ
53により直線運動に変換して第1プランジャ47、第
2プランジャ52に伝達するようにしているが、ボール
ネジ48、53とプランジャ47、52の間には他の伝
動要素を介して直線運動を伝達するようにしてもよい。
【0025】このように射出用油圧シリンダ40には、
従来の油圧ユニットのように油圧ポンプ、方向切換弁や
圧力制御弁、流量制御弁などから構成される油圧回路を
用いずに、直接、第1油圧制御用シリンダ45または第
2油圧制御用シリンダ46で加圧された圧油が供給され
る。スクリュ10を前進させる場合には、第1サーボモ
ータ50が第1プランジャ47を前進させ、圧油をヘッ
ド側シリンダ室43に送るとともに、第2サーボモータ
54が第2プランジャ52を後退させ、ロッド側シリン
ダ室44の圧油を排出させる。また、第2サーボモータ
54は運転せず、第1サーボモータ50だけを単独に動
作させることによっても、スクリュ10を前進させるこ
とができる。この場合には、第2サーボモータ54はト
ルクは発生しないフリーな状態なので、第2プランジャ
52は、ロッド側シリンダ室44から第2油圧制御用シ
リンダ46に戻された作動油に押されて後退するように
なっている。スクリュ10を後退させる場合は、前進の
ときと反対の動作をするようになっている。
【0026】射出力は、射出用油圧シリンダ40の容量
によるが、圧油を第1プランジャ47、第2プランジャ
52で直接加圧するため、ピストン41の受圧面積とプ
ランジャの受圧面積との比に力が拡大されるので、射出
用油圧シリンダ40のピストン径にくらべて小さな直径
の第1プランジャ47、第2プランジャ52を使用する
ことができる。その場合、必要な射出力との関係で射出
用油圧シリンダ40のピストン径に対して適切な径を選
択すればよい。
【0027】図1では、射出動作を開始する位置にそれ
ぞれ第1プランジャ47と第2プランジャ52がある。
すなわち、第1プランジャ47が最後退位置にあるとき
には、第2プランジャ52は最前進位置にある。また、
計量工程では、これとは逆に、第1プランジャ47が最
前進位置にあり、第2プランジャ52が最後退位置にあ
る。第1プランジャ47と第2プランジャ52は、各工
程を通じて、一方が前進すれば他方は後退するというよ
うに反対方向に移動するようになっている。
【0028】このような第1プランジャ47と第2プラ
ンジャ52を駆動する第1サーボモータ50、第2サー
ボモータ54を同時にまたは一方を制御し、射出用油圧
シリンダ40へ供給する圧油の圧力、流量、方向を制御
するための油圧制御のブロック線図を図2に示す。
【0029】図2において、60は、数値制御装置の演
算装置を示す。この演算装置60は、射出速度の変化の
パターンについて予め定めた速度プログラムPから速度
指令を演算する。この場合、射出速度、つまりスクリュ
10の前進速度は、射出用油圧シリンダ40のピストン
41の移動速度と同じである。射出速度と前進する第1
プランジャ47の移動速度とは、ピストン41のヘッド
側シリンダ室43における受圧面積と、第1プランジャ
47の受圧面積の比に反比例する関係にある。また、射
出速度と後退する第2プランジャ52の移動速度は、ピ
ストン41のロッド側シリンダ室44における受圧面積
と、第2プランジャ52の受圧面積の比に反比例する関
係にある。また、射出速度は、射出用油圧シリンダ40
に供給する圧油の流量と対応するので、射出速度が決ま
れば、第1プランジャ47の前進速度、第2プランジャ
52の後退速度も決まり、それぞれ第1サーボモータ5
0、第2サーボモータ54に与えるべき速度指令も一義
的に定まる。速度プログラムPは、このような関係とそ
の製品ごとの射出条件に応じて予め設定されて数値制御
装置に入力される。
【0030】演算装置60で演算された速度指令は、そ
れぞれ第1サーボモータ50、第2サーボモータ54を
制御するサーボコントローラ61、62に分配されて入
力される。サーボコントローラ61、62は、それぞれ
第1サーボモータ50、第2サーボモータ54からフィ
ードバックした速度が速度指令に一致するようにトルク
指令を与える。
【0031】なお、第2サーボモータ54を運転しない
でトルクのかからない状態にしておく場合には、速度プ
ログラムPは、射出速度に対応する速度指令を第1サー
ボモータ50にだけ与える。
【0032】一方、射出用油圧シリンダ40には、ヘッ
ド側のシリンダ室43の圧油の圧力を検出する圧力検出
器64と、ロッド側のシリンダ室44の圧油の圧力を検
出する圧力検出器65が設けられており、それぞれ出力
がフィードバックされて圧力設定器66、67によって
設定される目標圧力値と比較する圧力制御のループが構
成されている。それぞれ圧力の検出値と目標値との偏差
は、速度指令に加算されて速度指令が補正されるように
なっている。
【0033】以下、射出装置の動作と関連させながら、
油圧制御の内容について説明する。図3は、スクリュー
10の位置と射出用シリンダ40の圧力の関係を表した
図である。この図3において、Paは、射出用シリンダ
40のヘッド側シリンダ室43の圧油の圧力を示し、P
bは、ロッド側シリンダ44の圧油の圧力を示す。図3
(a)に示すように、射出工程において、第1サーボモ
ータ50により第1油圧制御シリンダ45だけを駆動し
てスクリュ10を前進させる場合には、ヘッド側シリン
ダ室43の圧力Paは、射出圧力の目標圧力Pに設定さ
れ、ロッド側シリンダ室44の圧力については制御しな
いので、目標値は設定されない。
【0034】速度プログラムPに基づいて、演算装置6
0は、第1サーボモータ50のサーボコントローラ61
には所定の速度指令を与えるが、第2サーボモータ54
には、トルクフリーで回転するように、速度指令は与え
られない。
【0035】そこで、第1サーボモータ50に駆動され
て第1プランジャ47が前進すると、第1油圧制御用シ
リンダ45の圧油は加圧されて、この圧油が射出用シリ
ンダ40のヘッド側シリンダ室43に供給されて、スク
リュ10が前進する。他方、ロッド側シリンダ室44の
作動油は、第2油圧制御用シリンダ46に排出されて、
それにともない第2プランジャ52は後退しながら、ト
ルクゼロでフリーに回転できる状態にある第2サーボモ
ータ54を逆転させる。こうしてスクリュー10は、ヘ
ッド側シリンダ室43の圧力Paがピストン41のヘッ
ド側の受圧面積に作用する力を射出力として樹脂を金型
内に射出する。
【0036】金型内では樹脂流動に対する抵抗があり、
スクリュ10の受ける負荷に変動がある。この負荷の変
動によって、射出用油圧シリンダ40のヘッド側シリン
ダ室43の圧油の圧力にも変動が生じる。このヘッド側
シリンダ室43の圧油の圧力は、圧力検出器64により
検出される。そして、検出圧力はフィードバックされ
て、この検出圧力は圧力設定器66で設定してある設定
値Paと比較される。その偏差は速度指令に加えられ、
検出圧力が設定値よりも高い場合は、サーボコントロー
ラ61は、第1サーボモータ50に与えるトルク指令入
力の大きさを減じる。これによりトルクが減少し、ヘッ
ド側シリンダ室43の圧油の圧力は下がり目標値Paに
なるように制御される。他方、検出圧力が目標値Paよ
りも低い場合は、速度指令は変えずにそのままで第1サ
ーボモータ50の速度制御を継続する。
【0037】次に、射出工程において、第1サーボモー
タ50、第2サーボモータ54を共に駆動してスクリュ
10を前進させる場合には、図3(b)に示すように、
射出用油圧シリンダ40のヘッド側シリンダ室43の圧
油の圧力はPaに設定され、ロッド側シリンダ室44の
圧油の圧力はPbに設定される。
【0038】前述と同じようにして、第1サーボモータ
50は、第1プランジャ47を前進させ、第2サーボモ
ータ54は、第2プランジャ52を後退させる。そし
て、第1油圧制御用シリンダ45から圧油が供給される
ヘッド側のシリンダ室43の圧力は、前述したのと同じ
ようにして圧力目標値のPaを越えないように制御され
る。第2油圧制御用シリンダ46に圧油が排出されるロ
ッド側シリンダ室44の圧力は、負圧の目標圧力Pbに
一致するようにフィードバック制御される。
【0039】このように、第2サーボモータ54により
第2プランジャ52を後退させてロッド側シリンダ室4
4の圧力を負圧に保つことにより、第1サーボモータ5
0とともに第2サーボモータ54にも射出力の負荷を担
わせることができる。
【0040】この負荷の負担割合は、目標圧力PaとP
bの比であるため、例えば、両者を絶対値で1対1にす
れば負荷を等分に分担させることができる。また、この
ように、ロッド側シリンダ室44の圧力を負圧に設定し
て、目標圧力の設定値の大きさに応じて第1サーボモー
タ50と第2サーボモータ54で負荷を分担できるとい
うことは、サーボモータ50、54を小容量化できるこ
とにつながる。また、2台のサーボモータの運転を厳密
に同期させる必要はなく、それぞれ目標圧力に一致する
ように運転すればよいため、モータの動力を伝達するボ
ールネジ48、53に過負荷を本来的にかからなくする
ことができる。
【0041】以上、射出工程におけるサーボモータ5
0、54による射出用油圧シリンダ40の圧力制御を単
純化して説明したが、次に、射出速度との関連について
図4を参照しながら説明する。
【0042】図4は、射出速度をVpで示すような段階
的に変化するように制御しながらスクリュ10を前進さ
せて射出を行うときの、射出圧力Pの変化を示す図であ
る。実際の射出工程では、Vpで示すように射出速度が
変化するように射出動作が必要とされる。このような射
出速度のパターンに応じて、速度プログラムPを作成し
て演算装置60に入力する。演算装置60は、この速度
プログラムから、曲線Vpで示すような射出速度の変化
を実現するための速度指令をそれぞれ第1サーボモータ
50と第2サーボモータ54の両方に与え、第1プラン
ジャ47と第2プランジャ52の移動速度、つまり第1
油圧制御用シリンダ45から射出用油圧シリンダ40に
送る圧油の流量と第2油圧制御用シリンダ46に戻す圧
油の流量を制御する(第1サーボモータだけを運転する
場合には、第1油圧制御用シリンダ45から射出用油圧
シリンダ40のヘッド側シリンダ室43に送る圧油の流
量を制御する。)。
【0043】このような射出速度の変化にともなう樹脂
の流動抵抗の変化により、圧力損失等が生じて実際にス
クリュ10が樹脂に加える射出圧力はPで示すように変
化する。この間、第1サーボモータ50と第2サーボモ
ータ54で射出力の負荷を等分に分担するためには、速
度指令Vpで指令されている第1サーボモータ50と第
2サーボモータ54をトルクの絶対値が等しくなるよう
に制御すればよい。
【0044】このように成形品の品質要求に応じて、射
出速度を変化させて樹脂を射出する場合、流動抵抗その
他の負荷の急激な増大により、圧力の制御が追従できず
に、例えば、位置x1で急に射出圧力が増大することが
あり得る。この事態を放置すると、サーボモータ50、
54に異常な負荷がかかるため、次のようにして、圧力
が最大圧力を越えないように負荷の急上昇により圧力が
増大する方のヘッド側シリンダ室43の圧力が最大圧力
を越えないように過負荷を防止することができる。
【0045】この場合、ヘッド側シリンダ室43の圧力
を検出する圧力検出器64の出力は、比較部70を介し
て演算装置60にフィードバックされる。この比較部7
0では、最大圧を設定するための最大圧設定器71で設
定した設定値Psと、検出圧力Paとが比較され、圧力
上昇が監視される。もし、検出圧力Paが急激に増大し
設定値Psに達したら、演算装置60はその比較結果に
基づいて、第1サーボモータ50のサーボコントローラ
61に速度を減少させる速度指令を出力する。これによ
り、第1プランジャ48の前進速度が遅くなり、射出速
度は例えば、図4でVp1で示すように減少し、圧力の
上昇を防ぐことができる。
【0046】別の方法としては次のようにしてもよい。
すなわち、検出圧力Paが急激に増大し設定値Psに達
したら、演算装置60は、その比較結果に基づいて、第
2サーボモータ54のサーボコントローラ62に、速度
プログラムPで指令された後退速度とは関わりなく、強
制的に第2プランジャ52を速い速度で後退させるため
の速度指令を与えるようにしてもよい。また、上記の速
度指令の制御を第1サーボモータ50と第2サーボモー
タ54の両方について同時に行うようにしてもよい。
【0047】次に、計量工程での動作について説明す
る。射出工程が完了すると、次の成形サイクルで射出す
る樹脂材料を可塑化しこれを計量する工程に移る。この
計量工程では、スクリュ10を電動機20により回転さ
せ、スクリュ10の螺旋の溝を通って移送される樹脂材
料をヒータ12の加熱と、回転するスクリュ10から受
けるせん断エネルギによって溶融させる。スクリュ10
の先端に送られた溶融樹脂の圧力を受けて、スクリュ1
0は後退する。
【0048】このスクリュ10が後退する間は、溶融樹
脂を混練するために、図3(c)で示すように、射出用
油圧シリンダ40のヘッド側シリンダ室43の圧油の圧
力をPaに設定し、これを背圧としてスクリュ10に加
える。
【0049】この計量工程では、第2サーボモータ54
は運転せずにトルクフリーで回転するようにしておき、
第1サーボモータ50に所定の速度指令を与えて回転さ
せる。そして、スクリュ10が後退する間は、ヘッド側
シリンダ室43の検出圧力をフィードバックし、検出圧
力が目標圧力Paに一致するように速度指令がサーボコ
ントローラ61に与えられ、サーボコントローラ61
は、第1サーボモータ50に目標圧力に一致させるよう
なトルク指令を出力する。こうして、第1プランジャ4
7は後退して、圧油が第1油圧制御用シリンダ45に排
出されるが、ヘッド側シリンダ室43では圧力が設定値
にPaに保たれ、この圧力が背圧としてスクリュ10に
作用する。
【0050】他方、ロッド側シリンダ室44では、ピス
トン41の後退により減圧されるので、第2油圧制御用
シリンダ46内の作動油はロッド側シリンダ室44に吸
引され、これにより、第2プランジャ52は前進する。
【0051】以上、本発明について、スクリュインライ
ン式の射出装置に本発明を適用した実施形態を挙げて説
明したが、スクリュプリプラタイプやプランジャタイプ
の射出装置のように、射出用流体圧シリンダに連結した
射出プランジャを前進させて溶融樹脂を射出する形式の
射出装置にも同じようにして本発明を適用することがで
きる。
【0052】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、以下のような効果が得られる。射出用流体圧
シリンダの作動流体を電動駆動のプランジャで直接加圧
する流体圧制御用シリンダで供給するようにしているの
で、プランジャ径を適切な小さい径に選択することによ
り、プランジャの駆動機構を小型化し、既存の流体圧式
射出装置を利用してコンパクトに構成することができ
る。
【0053】また、それぞれプランジャを駆動する電動
機としてはサーボモータを用い、各サーボモータを連動
させて射出用流体圧シリンダに供給する作動流体の流
量、圧力を容易に正確に制御することができる。そし
て、スクリュまたは射出プランジャにかかる射出力の負
荷をそれぞれサーボモータで分担できるため、前記のプ
ランジャ径の選択と相俟って大容量のサーボモータを必
要としない。
【0054】しかも、後退側のシリンダ室の負圧の大き
さに応じて負荷の負担割合を変えられることや、制御対
象が射出用流体圧シリンダへ給排する作動流体の圧力、
流量であるため、機械的な駆動伝達を並列した機構にく
らべて2台のサーボモータの厳密な同期運転を必要とせ
ず、誤差は圧力のフィードバック制御の制御ループの中
で吸収され、ボールネジに異常な過負荷を与えて摩耗を
速めることを回避できる。また、負荷の変動に伴う急激
な圧力上昇を防ぐために最大圧を越えないように圧力を
制御することも容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による射出装置の一実施形態を示す断面
図。
【図2】本発明による射出装置の射出用流体圧シリンダ
に供給する作動流体の圧力、流量等を制御する制御のブ
ロック線図。
【図3】スクリュ位置と射出用流体圧シリンダの設定圧
力の関係を示す図。
【図4】射出工程におけるスクリュ位置と速度変化およ
び射出圧力の変化を示す図。
【図5】従来の電動式射出装置の構成を示す断面図。
【図6】従来の電動式射出装置の他の例の構成を示す断
面図。
【符号の説明】
10 スクリュ 11 バレル 12 ヒータ 13 ホッパ 14 回転駆動部 16 駆動軸 20 電動機 40 射出用油圧(流体圧)シリンダ 41 ピストン 43 前進側シリンダ室 44 後退側シリンダ室 45 第1油圧(流体圧)制御用シリンダ 46 第2油圧(流体圧)制御用シリンダ 47 第1プランジャ 48 第1ボールネジ 50 第1サーボモータ 52 第2プランジャ 53 第2ボールネジ 54 第2サーボモータ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂材料を溶融し、射出プランジャまたは
    スクリュを後退させながら溶融樹脂の計量を行い、前記
    射出プランジャまたはスクリュを前進させ溶融樹脂を射
    出する射出装置において、 射出プランジャまたはスクリュに射出用流体圧シリンダ
    を連結し、 前記射出用流体圧シリンダの前進側シリンダ室に電動機
    駆動の第1のプランジャを有する第1の流体圧制御用シ
    リンダを接続するとともに、前記射出用流体圧シリンダ
    の後退側シリンダ室に電動機駆動の第2のプランジャを
    有する第2の流体圧制御用シリンダを接続したことを特
    徴とする射出装置。
  2. 【請求項2】前記第1流体圧制御用シリンダは、前記第
    1プランジャに連結する第1ボールネジと、この第1ボ
    ールネジを回転駆動する第1のサーボモータとを有し、 前記第2流体圧制御用シリンダは、第2プランジャに連
    結する第2ボールネジと、この第2ホールネジを回転駆
    動する第2のサーボモータとを有し、 一方の前記プランジャが最前進位置にあるときに、他方
    の前記プランジャは最後退位置にあるようにしたことを
    特徴とする請求項1に記載の射出装置。
  3. 【請求項3】前記第1サーボモータと第2サーボモータ
    をそれぞれ単独に、または両方を同時に動作させ、第1
    プランジャと第2プランジャを互いに逆方向に進退さ
    せ、前記射出用流体圧シリンダに作動流体の流量、圧力
    を制御し給排する流体圧制御手段を備えることを特徴と
    する請求項2に記載の射出装置。
  4. 【請求項4】前記流体圧制御手段は、 前記射出用流体圧シリンダの前進側シリンダ室の作動流
    体の圧力を検出する第1の圧力検出手段と、 前記射出用流体圧シリンダの後退側シリンダ室の作動流
    体の圧力を検出する第2の圧力検出手段と、 前記射出用流体圧シリンダの前進側シリンダ室、後退側
    シリンダ室の圧力の目標値をそれぞれ設定する手段と、 前記第1圧力検出手段または第2圧力検出手段からフィ
    ードバックした検出圧力と目標値とを比較し、射出用流
    体圧シリンダの前進側シリンダ室または後退側シリンダ
    室の作動流体の圧力が目標値になるように第1サーボモ
    ータと第2サーボモータの速度を同時に制御し、また
    は、目標値が設定された方のシリンダ室の作動流体の圧
    力を当該圧力検出手段からフィードバックし、圧力が目
    標値になるように第1または第2のサーボモータの速度
    を制御するサーボ制御手段と、を具備することを特徴と
    する請求項3に記載の射出装置。
  5. 【請求項5】射出工程では、前記サーボ制御手段は、前
    記第1サーボモータだけを動作させ、前記射出用流体圧
    シリンダの前進側シリンダ室の圧力を目標値になるよう
    に制御することを特徴とする請求項4に記載の射出装
    置。
  6. 【請求項6】射出工程では、前記射出用流体圧シリンダ
    の後退側シリンダ室の圧力が負圧に設定され、前記サー
    ボ制御手段は、前記後退側シリンダ室の負圧の大きさに
    応じて射出力の負荷を第1サーボモータと第2サーボモ
    ータとで分担するように、両シリンダ室の圧力を同時に
    制御することを特徴とする請求項4に記載の射出装置。
  7. 【請求項7】前記射出用流体圧シリンダの前進側シリン
    ダ室の作動流体の圧力が、予め設定された最大圧を越え
    ないようにそれぞれ第1サーボモータまたは第2サーボ
    モータをそれぞれ単独にまたは両者を同時に制御する過
    負荷防止手段を有することを特徴とする請求項4に記載
    の射出装置。
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