JPH11268624A - ブレーキ制御装置 - Google Patents

ブレーキ制御装置

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JPH11268624A
JPH11268624A JP10075899A JP7589998A JPH11268624A JP H11268624 A JPH11268624 A JP H11268624A JP 10075899 A JP10075899 A JP 10075899A JP 7589998 A JP7589998 A JP 7589998A JP H11268624 A JPH11268624 A JP H11268624A
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Hideyuki Idonuma
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Abstract

(57)【要約】 【課題】自動ブレーキシステムにおける、非線形特性を
示す油圧ブレーキライニング特性を考慮して制御性及び
安定性を向上させたブレーキ制御装置を提供する。 【解決手段】ブレーキ部9に与えられる油圧と現在の実
減速度に基づいてブレーキ部の油圧−車両減速度特性の
変換係数を推定し、目標減速度と実減速度との差分減速
度をその変換係数及び電圧−空圧変換装置5及び空圧−
油圧変換装置7の各変換係数により逆変換してブレーキ
系統の入力側に位置する電圧−空圧変換装置5への制御
信号電圧Uを発生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はブレーキ制御装置に
関し、特に与えられた目標減速度に基づいて自動的に制
動力を発生させるブレーキ制御装置に関するものであ
る。
【0002】近年、ITS(Intelligent Transport Sy
stems)関連の実用化の研究が盛んになり、これに伴い
自動的に制動力を発生させるブレーキ制御装置の研究・
開発が進んで来ている。
【0003】
【従来の技術】図4は従来から知られているブレーキ制
御装置を示している。この従来例においては、エアポン
プ1で発生されたエアはドライヤ2で乾燥された後、エ
アタンク3に貯蔵される。
【0004】このエアタンク3はデュアルチェックバル
ブ(D/CV)4を介して電圧−空圧変換装置(電磁比
例空気圧制御弁)5に接続されており、この電圧−空圧
変換装置5は更にデュアルチェックバルブ6を介して空
圧−油圧変換装置としてのサーボユニット7に接続され
ている。
【0005】このサーボユニット7はブレーキオイルタ
ンク(図示せず)からの油圧を、デュアルチェックバル
ブ6からの入力空気圧をパイロットバルブ7aで受け
て、これに対応した制御油圧を出力し、これを例えば車
輪に設けた油圧ブレーキ9に供給している。
【0006】また、10はコントローラであり、上記の
ように自動的に制動力を発生させるブレーキ制御装置と
して外部から目標減速度βTを入力するとともに前後加
速度センサ11で検出した加速度(この場合は減速度)
βiを入力し、所定の演算を行って制御信号電圧Uを生
成し、電圧−空圧変換装置5に与えるものである。
【0007】なお、デュアルチェックバルブ4,6の間
には電圧−空圧変換装置5と並列にフットブレーキ13
が設けられている。これは、変換装置5が故障した場合
などのためフットブレーキ13を操作することによりそ
のブレーキバルブ(図示せず)を介してエアタンク3の
エアがデュアルチェックバルブ4,6よりサーボユニッ
ト7に送られ、障害が復旧するまで手動状態にするため
である。
【0008】図5には図4に示した従来例の制御ブロッ
ク図が示されている。この制御ブロック図において、コ
ントローラ10は目標減速度βTと前後加速度センサ1
1で検出された減速度βiとを入力し、その差分(βT
βi)を求めてブレーキ系統20に与えるための制御信
号電圧Uを生成するブレーキ系統入力換算部22を有し
ている。
【0009】この場合、ブレーキ系統20は図示のよう
に電圧−空圧変換装置5と空圧−油圧変換装置7とブレ
ーキ部9で構成されており、それぞれ変換係数Kva,K
ao,Kvを有している。したがって、制御信号電圧Uは
ブレーキ系統入力換算部22において下記の式により与
えられる。
【0010】
【数1】
【0011】すなわち、制御信号電圧Uは、上記の変換
係数Kva,Kao,Kvの逆数を目標減速度とフィードバ
ック減速度との偏差(βT−βi)に対して乗算すること
により求められ、ブレーキ系統20における各変換装置
5,7,9の変換特性の影響を受けることを示してい
る。
【0012】したがって、制御信号電圧Uを用いると、
電圧−空圧変換装置5を経由した空圧−油圧変換装置7
の出力は次式で与えられる。
【数2】 Poil=Kva×Kao×U ・・・式(2)
【0013】さらに、この油圧出力Poilを用いると、
油圧ブレーキ9の出力減速度は次式で与えられる。
【数3】 βi=Kv×Poil ・・・式(3)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来技術
においては、目標減速度βTと現在の実減速度βiとの差
分をとってブレーキ系統20に対する制御(PID制
御)を行っているが、図5に示すように油圧ブレーキ9
における油圧−車両減速度特性(Kv)は非線形特性を
示すものであり、特に大型トラックなどにおいてはブレ
ーキライニング特性(摩擦材)が温度により特性が大き
く変化し、非線形特性を示すことが知られている。
【0015】これには、具体的に次のような原因が挙げ
られる。 (1)総重量が重い(積車で乗用車の12〜15倍程
度) (2)荷の載せ降ろしなどによる積載条件の変化が大き
い(空積差10トン) (3)車両重量が重い分、ブレーキング時のエネルギー
変化による加熱発熱量が大きく 1回の制動中でも開始
時と終了時ではブレーキ圧と制動力の特性が大きく異な
る。
【0016】人間が運転する場合には、上記(2)及び
(3)の特性変化は運転者がブレーキペダル踏力と減速
度の感覚からブレーキ踏力を絶えず修正しながら操作す
ることで所望の特性を引き出しているが、上記のように
自動的にブレーキ制御を行う場合には、このような特性
の変化を如何にブレーキ系統に反映させるかが制御性能
を左右する要因となる。
【0017】このように、油圧ブレーキ9の変換係数と
しては、上記のような定数Kvを一律に用いることがで
きないという課題があった。そこで本発明は、非線形特
性を示すブレーキライニング特性を考慮して制御性及び
安定性を向上させたブレーキ制御装置を提供することを
目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係るブレーキ制御装置は、所定の空気圧を
保持するエアタンクと、制御信号電圧に対応して該エア
タンクからの空気圧を制御して出力する電圧−空圧変換
装置と、該電圧−空圧変換装置の出力空気圧を油圧に変
換してブレーキ部に与える空圧−油圧変換装置と、該空
圧−油圧変換装置の出力油圧を検出する油圧センサと、
車両の実減速度を検出する減速度検出手段と、該検出さ
れた油圧及び実減速度に基づいて該ブレーキ部の油圧−
車両減速度特性の変換係数を推定し、目標減速度と該実
減速度との差分減速度を該変換係数及び両変換装置の変
換係数を逆変換して該制御信号電圧を発生するコントロ
ーラと、を備えたことを特徴としている。
【0019】すなわち本発明におけるコントローラは、
従来例のような目標減速度と現在の減速度との偏差のみ
から制御量を決定するのではなく、ブレーキ油圧−車両
減速度の関係(ブレーキライニング特性)をその入力と
出力の関係から推定値として求め、これをブレーキ系統
へ入力するための換算に際して修正を行う。
【0020】この推定値は、油圧センサによって検出さ
れた油圧及び減速度検出手段によって検出された実減速
度に基づいて求めるので、常に変化し得る値となってい
る。この推定値をブレーキ部の油圧−車両減速度特性の
変換係数とし、これに空圧−油圧変換装置の変換係数及
び該空圧−油圧変換装置の変換係数を加えた形で、車両
目標減速度と該実減速度との差分減速度に対して逆変換
を行うことにより、ブレーキ特性の変化を考慮し、ブレ
ーキ系統の変換特性の影響を排除している。
【0021】このようにして制御精度の向上と制御性
(収れん性)及び安定性を向上させることが可能とな
る。また、制御システム上一番不確実な要素を制御中に
直接推定しながら制御するので、短い時間内では線形と
見做して制御が可能となり従来の延長線上での扱いが可
能となる。
【0022】なお、上記の減速度検出手段には、前後加
速度センサ、あるいは車速センサの出力信号の微分値に
より求めることができる。また、該コントローラは、該
推定値の初期値として車速センサの出力信号を用いるこ
とにより、車速−車両減速度のマップから求めたデフォ
ルト値を用いることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係るブレーキ制御
装置の一実施例を示したもので、この実施例と図4に示
した従来例とを比較すると、サーボユニット7から油圧
ブレーキ9に至る油圧経路に油圧センサ8を設け、この
油圧センサ8の検出信号Poil-iをコントローラ10に
おける演算要素に付加し、その演算結果により従来例と
は異なった制御信号電圧Uを電圧−空圧変換装置5に与
える点が異なっている。なお、本実施例においては車速
センサ12も用いられているが、これは後述するように
初期時においてのみ使用されるものである。
【0024】図2は図1に示した本発明に係る油圧ブレ
ーキ制御装置の制御ブロック図を示したもので、この制
御ブロック図と図5に示した従来例の制御ブロック図と
を比較すると、本発明においては空圧−油圧変換装置7
の出力油圧を油圧センサ8によって検出した信号P
oil-iと、前後加速度センサ11によって検出した現在
の実減速度βiとを入力して油圧ブレーキ9における油
圧−車両減速度特性Kvを推定して、この推定値Kv *
油圧ブレーキ系統入力換算部22に与える推定部21を
含む点が異なっている。
【0025】次に、上記の実施例の動作を、図3に示し
たコントローラ10に格納され且つ実行されるフローチ
ャートを参照して以下に説明する。まずコントローラ1
0は目標減速度βTを入力する(ステップS1)。これ
は、上記のように自動油圧ブレーキ制御を行うような場
合に外部から与えられるものである。
【0026】この後、本実施例による制御中か否かを判
定する(ステップS2)。これは、例えば制御フラグ
(図示せず)を用いることにより、現在制御しているか
否かを判定することが可能である。
【0027】このステップS2において、最初は非制御
中(初期状態)であるので、まだ推定部21による推定
値Kv *(ステップS11)は求められていない。従っ
て、この推定値Kv *の代用値として、まず車速センサ1
2の出力信号を取り込み(ステップS3)、この取り込
んだ車速値に基づき、予め用意した車速−減速度による
特性値Kvdをデフォルトマップより読み出す(ステップ
S4)。
【0028】このようにして推定を行う前のデフォルト
vd値を求めておき、加速度センサ11から現在の実減
速度βiを取り込む(ステップS5)。そして、目標減
速度βTと実減速度βiとの偏差(βT−βi)を算出する
(ステップS6)。
【0029】このようにして、デフォルト値Kvdと偏差
(βT−βi)とが得られ、且つ電圧−空圧変換装置5の
特性Kvaと空圧−油圧変換装置7の特性Kaoは予め分か
っておりメモリ(図示せず)に予め記憶されているの
で、これらの係数Kvd, va,aoと偏差(βT−βi
とを用いることにより制御信号電圧Uを上記の式(1)
と同様にして求めることができる(ステップS7)。
【0030】この制御信号電圧Uはコントローラ10の
ブレーキ系統入力換算部22から電圧−空圧変換装置5
に与えられることになるので、電圧−空圧変換装置5は
この制御信号電圧Uを対応する空圧出力に変換し、エア
タンク3からのエアをその空圧によりサーボユニット7
のパイロットバルブ7aに与える。
【0031】そして、サーボユニット7は入力した空圧
に対応した油圧を出力し、ブレーキ部9のシリンダに与
えて制動力を発生させる。この時、油圧センサ8の出力
値Poil-iがコントローラ10に与えられる(ステップ
S9)とともに、実減速度βiが加速度センサ11から
コントローラ10にフィードバックされる(ステップS
10)。
【0032】これらの入力信号Poil-i及び実減速度βi
を入力した推定部21は推定値Kv *を生成する(ステッ
プS11)。この推定値Kv *の演算は下記の式によって
行われる。
【0033】
【数4】
【0034】すなわち、推定値Kv *は、図2に示す推定
部21において現時点(i)での油圧Poil-iと実減速
度βiのそれぞれのN個分における平均値Poil-av及び
βavを用いて求めることができる。従って、ステップS
12においてi=Nになるまでこの演算を繰り返し、i
=Nになった時点でステップS5に戻る。
【0035】このようにして推定値Kv *が求められたの
で、ステップS2においては今度は制御中であることが
わかるので、再度実減速度βiを取り込み(ステップS
5)、偏差(βT−βi)の算出を行い(ステップS
6)、次式により制御信号電圧Uを算出する(ステップ
S7)。
【0036】
【数5】
【0037】この場合の制御信号電圧Uは上記の式
(4)に示す如く推定値Kv *を用いて求められた値であ
り、この推定値Kv *を含んだ制御信号電圧Uを電圧−空
圧変換装置5に与えて上記と同様のブレーキ制御を行
う。
【0038】このようにして、コントローラ10は推定
部21によって生成された推定値K v *をブレーキ系統入
力換算部22において上記の式(5)の如く係数逆変換
を行って制御信号電圧Uを生成している。
【0039】なお、上記の実減速度については加速度セ
ンサを用いなくても車速センサの変化を用いてもよい。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るブレー
キ制御装置によれば、ブレーキ部に与えられる油圧と現
在の実減速度に基づいてブレーキ部の油圧−車両減速度
特性の変換係数を推定し、目標減速度と実減速度との差
分減速度とその変換係数及び電圧−空圧変換装置及び空
圧−油圧変換装置の各変換係数による逆変換を利用して
ブレーキ系統の入力側に位置する電圧−空圧変換装置へ
の制御信号電圧を発生するように構成したので、次のよ
うな効果が期待できる。
【0041】(1)特性変化の大きい油圧ブレーキライ
ニング特性を入力と出力の関係から推定し制御量に反映
させているので制御精度が向上し制御性(収れん性)及
び安定性が向上する。
【0042】(2)システム上一番不確実な要素を制御
中に直接推定しながら制御することにより短い時間内で
線形と見做して制御が可能となり複雑な非線形理論を用
いなくても線形制御の延長線上で精度の高い制御効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るブレーキ制御装置の実施例を示し
たブロック図である。
【図2】本発明に係るブレーキ制御装置の制御系統ブロ
ック図である。
【図3】本発明に係るブレーキ制御装置に用いられるコ
ントローラで実行される制御プログラムのフローチャー
ト図である。
【図4】従来例のブロック図である。
【図5】従来例の制御系統ブロック図である。
【符号の説明】
1 エアポンプ 2 ドライヤ 3 エアタンク 4,6 デュアルチェックバルブ 5 電圧−空圧変換装置 7 サーボユニット 7a パイロットバルブ 8 油圧センサ 9 ブレーキ部 10 コントローラ 11 前後加速度センサ 12 車速センサ 13 フットブレーキバルブ 21 推定部 22 ブレーキ系統入力換算部 図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の空気圧を保持するエアタンクと、 制御信号電圧に対応して該エアタンクからの空気圧を制
    御して出力する電圧−空圧変換装置と、 該電圧−空圧変換装置の出力空気圧を油圧に変換してブ
    レーキ部に与える空圧−油圧変換装置と、 該空圧−油圧変換装置の出力油圧を検出する油圧センサ
    と、 車両の実減速度を検出する減速度検出手段と、 該検出された油圧及び実減速度に基づいて該ブレーキ部
    の油圧−車両減速度特性の変換係数を推定し、目標減速
    度と該実減速度との差分減速度を該変換係数及び両変換
    装置の変換係数を逆変換して該制御信号電圧を発生する
    コントローラと、 を備えたことを特徴とするブレーキ制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 該減速度検出手段が、前後加速度センサであることを特
    徴としたブレーキ制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、 該減速度検出手段が、車速センサの出力信号の微分値を
    求めることを特徴としたブレーキ制御装置。
  4. 【請求項4】請求項3において、 該コントローラが、該推定値の初期値として該車速セン
    サの出力信号を用いることにより、車速−車両減速度の
    マップから求めたデフォルト値を用いることを特徴とし
    たブレーキ制御装置。
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