JPH11269609A - 電子部品用Fe−Ni系合金薄板 - Google Patents

電子部品用Fe−Ni系合金薄板

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JPH11269609A
JPH11269609A JP9065698A JP9065698A JPH11269609A JP H11269609 A JPH11269609 A JP H11269609A JP 9065698 A JP9065698 A JP 9065698A JP 9065698 A JP9065698 A JP 9065698A JP H11269609 A JPH11269609 A JP H11269609A
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JP
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etching
less
annealing
crystal
grain size
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JP9065698A
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English (en)
Inventor
Katsuhisa Yamauchi
克久 山内
Tomoaki Hyodo
知明 兵藤
Masaki Omura
雅紀 大村
Daisuke Ozaki
大介 尾崎
Akira Yamamoto
山本  彰
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エッチング性に優れ、かつエッチング加工後
に軟質化焼鈍を行わなくても成形性に優れる電子部品用
Fe−Ni系合金薄板を提供すること。 【解決手段】 Niを32〜38wt%含有する電子部
品用Fe−Ni系合金薄板であって、(a)平均結晶粒
径が32μm以下であること、(b)圧延面に対して平
行な{100}、{111}、{110}、{31
1}、{210}、{211}の結晶面の存在比率がい
ずれも10〜40%であること、(c)0.2%耐力が
280MPa以下で、かつその方向による差が20MP
a以下であり、伸びが20%以上であることを満たす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エッチング加工と
プレス成形等の加工により製造され、低熱膨張性が要求
される電子部品の素材として使用されるFe−Ni系合
金薄板およびその製造方法に関する。特に、テレビジョ
ンやコンピュータディスブレイのブラウン管に使用され
るシャドウウマスク用の素材として好適なFe−Ni系
低熱膨張合金薄板に関し、エッチング加工の形状が良好
で寸法精度の高く、かつ成形加工により高い形状の精度
が得られるFe−Ni系合金薄板の製造を可能とするも
のである。
【0002】
【従来の技術】Fe−Ni系低熱膨張合金薄板を使用し
エッチング加工とブレス成形などの成形加工により製造
される電子部品では、通常、エッチング加工後に焼鈍を
施し、十分に軟質化した後、成形加工を行っている。
【0003】このような電子部品としては、例えば、テ
レビジョンやコンピュータディスプレイのブラウン管に
配設されているFe−Ni系低熱膨張合金薄板(100
℃までの平均熱膨張係数が2×10-6/℃以下、通常、
板厚0.30mm以下のFe−36Ni合金を使用)を
素材とするシャドウマスクがある。シャドウマスクは、
上記Fe−Ni系低熱膨張含金薄板をエッチング加工し
て電子ビーム通過孔を穿孔後、650℃以上の温度で軟
質化焼鈍を行っている。しかし、それでも軟鋼に比べて
強度が高いため、100〜300℃の温間プレス成形を
実施している。このうち、エッチング加工後の軟質化焼
鈍は、エッチング加工部分の形状を劣化させることがあ
り、また、生産効率の低下やコストの増加をもたらして
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】電子機器の高性能化や
小型化に伴って、使用される電子部品もより小さく高精
度のものが要求されるようになってきている。例えば、
高画質が要求されるコンピュータのディスブレイに用い
られる高精細シャドウマスクでは、板厚0.13mm以
下の薄板に300μm以下の間隔で直径100〜120
μmの貫通孔を穿孔し、かつ孔径の設計寸法に対するず
れが数%以内である高精細エッチング加工が必要になっ
ており、また成形形状のずれも数十μm以内であるよう
な高精度の成形加工が求められている。
【0005】しかし、従来のようにエッチング加工後に
高温で長時間の軟質化焼鈍を行うと、残留応力の解放や
組織の再結晶化によってエッチング加工寸法が変化して
精度不良が発生したり、焼鈍の際に焼鈍ムラが生じて成
形形状の不良が発生することもあった。また、生産効率
やコストの面でも不利であった。したがって、エッチン
グ性に優れ、エッチング加工後に軟質化焼鈍を行わなく
ても成形性に優れた素材が求められている。
【0006】そこで従来、特開平4−74849号公報
の用にエッチング加工前に軟質化させるという技術が試
みられているが、上述したような高精度のエッチング加
工と成形加工を同時に満足する素材は未だ得られていな
い。
【0007】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であって、エッチング性に優れ、かつエッチング加工後
に軟質化焼鈍を行わなくても成形性に優れる電子部品用
Fe−Ni系合金薄板を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高精度の
エッチング加工と成形加工とを同時に満足するFe−N
i系低熱膨張合金薄板を得るため、種々の検討を行った
結果、主たる問題は、エッチング加工に対しては結晶粒
径と各結晶面の存在比率とを制御すること、また成形加
工に対しては各結晶面の存在比率を制御することに加え
て、強度およびその異方性、伸びを調整し、これらを所
定の範囲にすることにより解決することができることを
見出した。
【0009】本発明は、以上のような知見に基づいてな
されたものであり、Niを32〜38wt%含有する電
子部品用Fe−Ni系合金薄板であって、(a)平均結
晶粒径が32μm以下であること、(b)圧延面に対し
て平行な{100}、{111}、{110}、{31
1}、{210}、{211}の結晶面の存在比率がい
ずれも10〜40%であること、 (c)0.2%耐力
が280MPa以下で、かつその方向による差が20M
Pa以下であり、伸びが20%以上であることを特徴と
する、エッチング性と成形性に優れた電子部品用Fe−
Ni系合金薄板を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について具体的に説
明する。本発明に係るFe−Ni系合金薄板は、常温か
ら100℃までの平均熱膨張係数が2×10-6/℃以下
であるようなFe−Ni系低熱膨張含金を前提とするも
のであり、そのためにはNi量を32〜38wt%含有
するFe−Ni合金とする。また、目的とする低熱膨張
特性が得られる範囲内で、Niの置換元素としてCoを
添加してもよい。また、軟質化、強度増加、弾性率増加
や耐食性向上の種々の目的に応じて、Cr、Cu、T
i、Nb、V、W、Ta、Mo、Hf、Zr等を添加し
ても問題はない。
【0011】本発明は、上記合金組成を前提として、
(1)平均結晶粒径、(2)結晶面の存在比率、(3)
強度および伸びを規定する。
【0012】(1)平均結晶粒径 平均結晶粒径はエッチング加工部分の形状や寸法の精度
に影響を及ぼす。平均結晶粒径が32μmを超えるとエ
ッチング界面の凹凸が大きくなり、形状や寸法の精度を
著しく劣化させる。したがって、平均結晶粒径を32μ
m以下とする。また、結晶粒はなるべく整粒であること
が望ましい。さらに、結晶粒径が微細になるほどエッチ
ング性が向上するが、微細化しすぎると強度が増加して
加工が難しくなるため、平均結晶粒径は14〜28μm
の範囲であることが好ましい。
【0013】(2)結晶面の存在比率 結晶面の存在比率は成形加工に影響を及ぼす。結晶面に
より変形しやすさが異なるため、特定の結晶面が特定の
方向に集積すると成形加工で形状不良が発生する。特に
シャドウマスクの成形のような等方的な加工で形状不良
が発生しやすい。例えば、エッチング速度やエッチング
ファクターを増加させるためには{100}結晶面の存
在比率を高めることが有効であるが、反面、他の結晶面
とのエッチング性の違いによりエッチングムラを顕在化
させたり、強度の異方性を増大させ成形精度を低下させ
る原因となる。よって、圧延面に対して平行な{10
0}、{111}、{110}、{311}、{21
0}、{211}の7つの結晶面の存在比率がいずれも
10〜40%とする必要がある。さらに、高精細シャド
ウマスクのようにエッチング加工の精度が±2%、プレ
ス成形の精度が数十μm以下であるような高精度の加工
では、上記7つの結晶面の存在比率がすべて10〜20
%であることが望ましい。なお、結晶面の存在比率は、
X線回折法により上記7つの結晶面について計測した回
折強度を各々の結晶面に対する理論回折強度で割った値
を求め、それらを7つの結晶面の比率で示した値であ
る。例えば{111}結晶面の存在比率は、{111}
結晶面について計測した回折強度を{111}結晶面の
理論回折強度で割った値を求め、同様にして求めた7つ
の結晶面の値に対する比率を示す。
【0014】(3)強度および伸び 強度や伸び特性は成形加工の精度やエッチング加工部分
の形状に影響を及ぼす。高精度の成形加工を行うために
は、少なくとも0.2%耐力が280MPa以下、伸び
が20%以上であることが必要である。また、強度の異
方性が大きいと、成形時の破断や成形後の形状不良、エ
ッチング加工部分のずれなどが発生する。よって、材料
の圧延方向に平行な方向から直角な方向までの0.2%
耐力の差が20MPa以下であることが必要である。さ
らに、高精細シャドウマスクのようにプレス成形の精度
が数十μm以下であるような高精度な加工では、0.2
%耐力の異方性が10MPaであることが望ましい。
【0015】このように規定される本発明の合金薄板
は、エッチング性に優れ、かつ成形性に優れたものとな
り、従来のようなエッチング加工後の軟質化焼鈍を省略
することができる。
【0016】以上のような本発明に係るFe−Ni系低
熱膨張合金薄板は、熱延鋼板や薄鋳片における成分偏析
を十分に低減するとともに、介在物の清浄度を十分に低
下させ、かつ所定の圧下率の冷間圧延および焼鈍を施す
ことにより得ることができる。
【0017】成分偏析や介在物の清浄度は、結晶粒径や
結晶面の存在比率に影響を及ぼす。鋳造時に形成される
Ni、Mn等の偏析は、冷間圧延や焼鈍における結晶方
位の変化や結晶粒成長性の変化をもたらし、組織を混粒
化すると同時に、偏析部分のエッチング性も変化させる
ため、エッチング加工の精度が著しく劣化する。よっ
て、鋼塊、連続鋳造スラブ、分塊スラブ、あるいは薄鋳
片について1150℃以上の熱処理を行ったり、鋼塊に
ついて1000℃以上で鍛造を行うことによって偏析を
十分に低減することが好ましい。また、熱延鋼板や薄鋳
片における微細な介在物は結晶粒界の移動を妨げるた
め、冷間圧延や焼鈍における結晶方位の変化や結晶粒成
長性の変化をもたらし、粗大な介在物は冷間圧延や焼鈍
後も残留しエッチングを阻害するため、いずれもエッチ
ング不良を発生させる原因となる。この場合、表面研削
または酸洗を行い冷間圧延の素材とした熱延鋼板や薄鋳
片において、JIS G0555で規定されるA系、B
系、C系を合わせた清浄度が0.05%を超えると、組
織の混粒化、特定の結晶面の高集積化によるエッチング
不良や、介在物を起点とするエッチング不良が発生す
る。よって、熱延鋼板や薄鋳片における介在物の清浄度
は0.05%以下とすることが好ましい。
【0018】このように成分偏析を十分に低減し、介在
物の清浄度を所定の範囲内に抑制した熱延鋼板や薄鋳片
に冷間圧延・焼鈍を2〜3回繰り返すことで上記特性を
有する本発明の合金薄板を得ることができる。このう
ち、中間工程における冷間圧延の圧下率は50〜95
%、最終工程における冷間圧延の圧下率は8〜50%と
し、焼鈍は中間工程および最終工程とも非酸化性または
還元性の雰囲気中で750〜1150℃で行う。
【0019】さらに、平均結晶粒径、各結晶面の存在比
率、ならびに強度および伸び特性が上記範囲内であれ
ば、形状矯正や残留応カ低減のために、最終焼鈍の前工
程あるいは後工程で伸長率4%以下のスキンパス圧延や
テンションレベラー処理を行ったり、テンションアニー
ル(張力付加焼鈍)、歪み取り焼鈍を行っても良い。
【0020】
【実施例】Niを34〜37wt%含むFe−Ni系合
金を溶製し、鋳塊、薄鋳片を製造した。鋳塊と薄鋳片の
一部については均質化熱処理や熱間圧延等の加工を行
い、1.6〜5.0mmの鋼板とし、酸洗または表面研
削により酸化槽の除去を行った。次いで、1〜2回の冷
間圧延と非酸化性雰囲気中での焼鈍を施し、さらに、最
終の冷間圧延と焼鈍を施して板厚0.10〜0.13m
mの合金薄板を作製した。この際に、平坦性が悪い薄板
については伸長率2%以下のテンションレベラー処理を
施した。得られた薄板の結晶粒径、各結晶面の存在比
率、0.2%耐力の値、その異方性、伸びの値を表1に
示す。
【0021】表1の中で、No.1〜7が本発明例であ
り、No.8〜14が比較例である。本発明例について
は、1200〜1300℃で20〜60時間の熱処理に
より十分に均質化し、溶製時に十分に精錬を行うことに
より冷間圧延前の鋼板においてJIS G0555の規
定による清浄度(400倍で60視野以上)を0.05
%以下とした。また、中間工程として圧下率30〜95
%の冷間圧延と750〜1150℃の非酸化性雰囲気中
での焼鈍を1〜2回施し、最終の冷間圧延を8〜50
%、焼鈍を750〜1150℃の非酸化性雰囲気中で行
った。
【0022】これら合金薄板について、平均結晶粒径、
各結晶面の存在比率、0.2%耐力と伸びを測定した。
この時、0.2%耐力と伸びは、圧延方向に対して平行
な方向から直角な方向まで角度10°毎の方向について
測定し、0.2%耐力の欄にはその最大値を表示し、伸
びの欄にはその最小値を表示した。また、0.2%耐力
の異方性は0.2%耐力の最大値と最小値の差とした。
その値を表1に示す。
【0023】本発明例は上述のような処理を施すことに
より、平均結晶粒径、各結晶面の存在比率、ならびに強
度および伸びを本発明の範囲内としたものであり、一
方、比較例はこれら製造条件の一つ以上がこれらの範囲
から外れることにより、平均結晶粒径、各結晶面の存在
比率、強度およびそのばらつきのうち一つ以上が本発明
の範囲から外れているものである。
【0024】その後エッチング加工を行い、さらに10
0〜300℃で温間プレス成形を行った。その結果、エ
ッチング加工後の孔の形状や界面に異常が見られず、寸
法精度が±2%以下で良好なものを○、特に±1%未満
で良好なものを◎とし、エッチング性に問題があったも
のを×としてエッチング性を評価した。また、成形時に
破断がなく成形後の形状寸法や精度が良好なものを○、
特にその精度が十μm以下であるような良好なものを◎
とし、成形性に問題があったものを×として成形性を評
価した。その結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】表1に示すように、本発明例であるNo.
1〜7はいずれも良好なエッチング性および成形性を示
した。これに対して、比較例であるNo.8は0.2%
耐力とその異方性がともに大きく、No.9は0.2%
耐力が高く、No.10は0.2%耐力の異方性が大き
いため、成型時に破断を発生したり、成形形状の精度が
著しく劣っていた。また、No.11は平均粒径が非常
に大きいため、エッチング界面の荒れが大きく加工精度
も著しく劣っていた。さらに、No.12は{100}
結晶面の存在比率と0.2%耐力の異方性が大きく、N
o.13は{100}結晶面の存在比率が高く、No.
14は{110}結晶面の存在比率が高いため、エッチ
ング性、成形性ともに劣っていた。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高精度のエッチング加工や成形を必要とする電子部品用
Fe−Ni系低熱膨張合金薄板であって、テレビジョン
やコンピュータディスブレイのブラウン管に使用される
高精細シャドウマスク用の素材として特に好適な、エッ
チング性に優れしかも成形加工性に優れたFe−Ni系
低熱膨張合金薄板を得ることができ、エッチング加工後
の軟質化焼鈍が不要となる。このように本発明に係る合
金薄板は、エッチング加工後の軟質化焼鈍が省略可能で
あるため、工期短縮やコスト低減に繋がり、また、エッ
チング加工部の寸法変化や成形後の局部変形を防止する
ことができ、極めて工業的価値が高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾崎 大介 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 山本 彰 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Niを32〜38wt%含有する電子部
    品用Fe−Ni系合金薄板であって、 (a)平均結晶粒径が32μm以下であること、 (b)圧延面に対して平行な{100}、{111}、
    {110}、{311}、{210}、{211}の結
    晶面の存在比率がいずれも10〜40%であること、
    (c)0.2%耐力が280MPa以下で、かつその方
    向による差が20MPa以下であり、伸びが20%以上
    であることを特徴とする、エッチング性と成形性に優れ
    た電子部品用Fe−Ni系合金薄板。
JP9065698A 1998-03-20 1998-03-20 電子部品用Fe−Ni系合金薄板 Pending JPH11269609A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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