JPH11269618A - 透磁率の高い軟磁性鋼板 - Google Patents
透磁率の高い軟磁性鋼板Info
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Abstract
下、Al:0.1〜0.5%、S:0.0009%以下(0を含む)、
Mn:0.05〜1.0%、P:0.2%以下、N:0.005%以下
(0を含む)、Sb+Sn/2=0.001〜0.05%を含有し、残部
が実質的にFeからなる板厚0.1〜2mmの透磁率の高い軟
磁性鋼板。
Description
子機器からの漏洩磁束が人体に与える影響や、他の電子
機器に与える影響が問題となっており、磁気シールドの
必要性が高まっている。このような磁気シールド用材料
として代表的なものに純鉄およびパーマロイがある。
あるものの最大透磁率は10000(Gauss/Oe)程度であ
り、磁気シールド用材料として十分な特性を有している
とはいいがたい。一方、パーマロイは優れた透磁率を有
しているがNiを45〜80%含有しているため非常に高価で
ある。このような背景から、透磁率が高く、かつ安価な
磁気シールド用材料が求められているのが現状である。
のであり、透磁率が高く、かつ安価な鋼板を提供するこ
とを課題とする。
量を0.0009%以下とし、SbとSnの含有量をSb+Sn/2で0.0
01〜0.05%とすることにより透磁率の高い磁性材料を得
るものである。
5%以下、Si:1.5%以下、Al:0.1%以上0.5%未満、
S:0.0009%以下(0を含む)、Mn:0.05〜1.0%、
P:0.2%以下、N:0.005%以下(0を含む)、Sb+Sn/
2=0.001〜0.05%を含有し、残部が実質的にFeからなる
板厚0.1〜2mmの透磁率の高い軟磁性鋼板によって解決
される。Sb+Sn/2の範囲を、0.001〜0.005に限定するこ
とにより、さらに透磁率の高い軟磁性鋼板が得られる。
る」というのは、本発明の作用効果を無くしない範囲に
おいて、不可避的不純物をはじめ、他の微量元素を含有
したものが本発明の範囲に含まれることを意味するもの
である。また、本明細書においては、特に断らない限
り、鋼の成分を示す%は重量%であり、ppmも重量ppmで
ある。
定理由)本発明者等は、透磁率が高く、磁気シールド性
の優れた鋼板について鋭意検討を重ねた。最初に、直流
磁気特性に及ぼすSの影響を調査するため、C:0.0025
%、Si:0.20%、Mn:0.20%、P:0.01%、Al:0.25
%、N:0.0021%とし、S量をtr.〜15ppmの範囲で変化
させた鋼を実験室にて真空溶解し、熱延後、酸洗し、板
厚0.8mmまで冷間圧延後、750℃×2min間の仕上焼鈍を
施し、さらにシールド構体加工時の降伏点伸びを防止す
る観点から1.5%の調圧を施した。引き続き調圧板を内
径33mm−外径45mmのリングサンプルに加工し、さらに10
0%N2雰囲気にて800℃×2hrの磁性焼鈍を施すことに
より磁気シールド材を得た。
を示す(×印)。ここで、直流磁気特性は上記リングサ
ンプルを用い、JIS C2504に準拠して測定した。図1よ
り、Sを低減していくと透磁率の向上が達成されること
がわかる。これは、S低減により粒成長性が向上したた
めである。
の向上は緩やかとなり、S量をさらに低減したとしても
透磁率は15000(Gauss/Oe)程度にしかならない。
て透磁率の向上が阻害されるのは、MnS以外の未知の要
因によるものではないかと考え、光学顕微鏡にて組織観
察を行った。その結果、S≦9ppmの領域で鋼板表層に
顕著な窒化層が認められた。これに対し、S>9ppmの
領域では窒化層は軽微となっていた。この窒化層は、窒
化雰囲気で行った磁性焼鈍時に生じたものと考えられ
る。
関しては次のように考えられる。すなわち、Sは表面お
よび粒界に濃化しやすい元素であることから、S>9pp
mの領域では、Sが鋼板表面へ濃化し、磁性焼鈍時の窒
素の吸着を抑制しており、一方、S≦9ppmの領域では
Sによる窒素吸着の抑制効果が低下したためと考えられ
る。
に生じる窒化層が鋼板表層部の結晶粒の成長を妨げ、透
磁率の向上を抑制するのではないかと考えた。このよう
な考えの基に、本発明者らは窒素吸着の抑制が可能でか
つ極低S材の優れた粒成長性を妨げることのない元素を
添加することができれば、極低S材の透磁率はさらに向
上するのではないかという着想を抱き、種々の検討を加
えた結果、Sbの極微量添加が有効であることを発見し
た。
に40ppmのSbを添加したサンプルについて同一の条件で
試験をした結果を○印で示す。(○印に対応する点のS
量は、左から、1、3、6、9、10、11、13ppmであ
る。)Sbの透磁率向上効果に着目すると、S>9ppmの
領域では、Sb添加により透磁率は500(Gauss/Oe)程度
しか向上しないが、S≦9ppmの領域では、Sb添加によ
り透磁率は2000(Gauss/Oe)程度向上しており、S≦9
ppmにおいて、Sbの透磁率向上効果に臨界性が認められ
る。また、このサンプルではS量によらず窒化層は認め
られなかった。これはSbが鋼板表層部に濃化し窒素の吸
着を抑制したためと考えられる。
0.0015%、Si:0.15%、Al:0.20%、Mn:0.30%、P:
0.01%、S:0.0005%、N:0.0018%としSb量をtr.〜6
00ppmと変化させた鋼を実験室にて真空溶解し、熱延
後、酸洗し、板厚0.8mmまで冷間圧延後、750℃×2min
間の仕上焼鈍を施し、さらに1.5%の調圧を施した。引
き続き調圧板を内径33mm−外径45mmのリングサンプルに
加工し、さらに100%N2雰囲気にて800℃×2hrの磁性
焼鈍を施すことにより磁気シールド材を得た。図2にSb
量と最大透磁率との関係を示す。実測データである○印
に対応するSb量は、左から、0、12、20、30、44、60、
81、93、240、340、440、600ppmである。
率が向上していることがわかる。しかし、Sbをさらに添
加し、Sb>50ppmとなった場合には、透磁率は再び低下
することもわかる。
を調査するため、光学顕微鏡による組織観察を行った。
その結果、表層細粒組織は認められなかったものの、平
均結晶粒径が若干小さくなっていた。この原因は明確で
はないが、Sbが粒界に偏析しやすい元素であるため、Sb
の粒界ドラッグ効果により粒成長性が低下したものと考
えられる。
鋼と比べると透磁率は良好である。以上のことよりSbは
10ppm以上とし、コストの問題から上限を500ppmとす
る。また透磁率の観点より、望ましくは10ppm以上、50p
pm以下とする。
析型元素であるSnを20ppm以上添加した場合にも認めら
れ、100ppm以上の添加で透磁率が若干低下した。このこ
とよりSnは20ppm以上とし、コストの問題から上限を100
0ppmとする。また透磁率の観点より、望ましくは20ppm
以上、100ppm以下とする。
+Sn/2で10ppm以上添加した場合に透磁率が向上し、Sb+S
n/2で50ppm以上添加した場合に若干の透磁率の低下が認
められた。このことよりSbとSnを複合添加した場合には
Sb+Sn/2で10ppm以上とし、コストの問題から上限を500p
pmとする。また透磁率の観点より、望ましくは10ppm以
上、50ppm以下とする。また、S含有量に付いては、S
b、Snの効果が臨界的に増加する範囲である9ppm以下に
限定する。
成形性が低下するため2mm以下とする。また、0.1mm未
満となった場合には冷間圧延が困難となるだけでなく、
シールド構体とした場合の剛性確保が困難となるため下
限を0.1mmとする。
る。 Si: Siは、1.5%超となると飽和磁束密度が低下する
ため上限を1.5%とする。 Mn: Mnは熱間圧延時の赤熱脆性を防止するために、0.
05%以上必要であるが、1.0%以上になると飽和磁束密
度が低下するため0.05〜0.5%とする。
度が低下し、高磁場域のシールドを行う場合に磁束が漏
洩し易くなる。このため含有量を0.5%未満とする。ま
た、0.1%未満の場合にはAlNの微細化により粒成長性
が低下し、透磁率が低くなるため下限を0.1%とする。 P: Pは鋼板の打ち抜き性を改善するために必要な元
素であるが、0.2%を超えて添加すると鋼板が脆化する
ため0.2%以下とする。 N: Nは0.005%以上となると透磁率を低下させるた
め、0.005%以下とする。
明の範囲内であれば、製造方法は通常の軟磁性鋼板を製
造する方法でかまわない。すなわち、転炉で吹練した溶
鋼を脱ガス処理し所定の成分に調整後鋳造し、熱間圧延
を行う。次いで一回の冷間圧延、もしくは中間焼鈍をは
さんだ2回以上の冷間圧延により所定の板厚とした後
に、仕上焼鈍を行う。仕上焼鈍後、シールド構体加工時
の降伏点伸びを防止するため0.5%〜7%程度の調圧を
施すことが望ましい。その後、シールド構体に加工し、
750〜900℃で2hr程度の磁性焼鈍を施す。
分(成分値は重量%)に調整後鋳造し、板厚2.0mmまで
熱間圧延を行い、酸洗後、板厚0.5mmまで冷間圧延を行
った。その後、750℃×2minの仕上焼鈍を行い、1.5%
の調圧を施した後、100%N2雰囲気にて800℃×2hrの
磁性焼鈍を施した。
グ試験片を用いて測定した。各鋼板の磁気特性を表1に
併せて示す。表1における最大透磁率は、磁束密度(Ga
uss)/磁化力(Oe)である。
1〜No.11の鋼板(本発明鋼板)は、高い最大透磁率を
有し、しかも高い磁束密度を有することが分かる。
本発明の範囲を超えているので、最大透磁率が低い。N
o.13の鋼板はSb+Sn/2の値が本発明の範囲を下回ってお
り、No.14の鋼板は、Sb+Sn/2の値が本発明の範囲を超
えているので、共に最大透磁率が低い。
囲を超えているので、最大透磁率は高いものの、磁束密
度が低くなっている。No.16の鋼板は、Alの含有量が本
発明の範囲を下回っているので、最大透磁率が低くなっ
ている。
囲を超えているので、最大透磁率は高いものの、磁束密
度が低くなっている。No.18の鋼板は、Mnの含有率が本
発明の範囲を下回っているので、最大透磁率が低くなっ
ている。No.19の鋼板は、Mnの含有率が本発明の範囲を
超えているので、最大透磁率は本発明鋼に近いものの、
磁束密度が低くなっている。
囲を超えているので、最大透磁率が低くなっている。N
o.21の鋼板は、Nの含有量が本発明の範囲を超えている
ので、最大磁束密度が低くなっている。
でC:0.005%以下、Si:1.5%以下、Al:0.1%以上0.5
%未満、S:0.0009%以下(0を含む)、Mn:0.05〜1.
0%、P:0.2%以下、N:0.005%以下(0を含む)、S
b+Sn/2=0.001〜0.05%を含有し、残部が実質的にFeか
らなる板厚0.1〜2mmの軟磁性鋼板であるので、透磁率
が高い物が安価に得られる。Sb+Sn/2の範囲を0.001〜0.
005%とすることにより、さらに透磁率の高いものが得
られる。
として、高い透磁率が必要とされる電気材料に広く使用
するのに好適である。また、電子部品のヨーク等、優れ
た直流磁気特性が要求される電気材料としても好適であ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 重量%でC:0.005%以下、Si:1.5%以
下、Al:0.1%以上0.5%未満、S:0.0009%以下(0を
含む)、Mn:0.05〜1.0%、P:0.2%以下、N:0.005
%以下(0を含む)、Sb+Sn/2=0.001〜0.05%を含有
し、残部が実質的にFeからなる板厚0.1〜2mmの透磁率
の高い軟磁性鋼板。 - 【請求項2】 重量%でC:0.005%以下、Si:1.5%以
下、Al:0.1%以上0.5%未満、S:0.0009%以下(0を
含む)、Mn:0.05〜1.0%、P:0.2%以下、N:0.005
%以下(0を含む)、Sb+Sn/2=0.001〜0.005%を含有
し、残部が実質Feからなる板厚0.1〜2mmの透磁率の高
い軟磁性鋼板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP00361799A JP3883029B2 (ja) | 1998-01-19 | 1999-01-11 | 軟磁性鋼板 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2019898 | 1998-01-19 | ||
| JP10-20198 | 1998-07-14 | ||
| JP00361799A JP3883029B2 (ja) | 1998-01-19 | 1999-01-11 | 軟磁性鋼板 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11269618A true JPH11269618A (ja) | 1999-10-05 |
| JP3883029B2 JP3883029B2 (ja) | 2007-02-21 |
Family
ID=26337243
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP00361799A Expired - Fee Related JP3883029B2 (ja) | 1998-01-19 | 1999-01-11 | 軟磁性鋼板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3883029B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2818664A1 (fr) * | 2000-12-27 | 2002-06-28 | Usinor | Acier magnetique a grains non orientes, procede de fabrication de toles et toles obtenues |
| KR100544582B1 (ko) * | 2001-12-22 | 2006-01-24 | 주식회사 포스코 | 전자기장 차폐성 및 용융도금성이 우수한 고강도 강판 |
| KR100568354B1 (ko) * | 2001-12-22 | 2006-04-05 | 주식회사 포스코 | 냉연조건 제어를 통한 전자파 차폐성이 우수한 고강도용융도금강판 제조방법 |
-
1999
- 1999-01-11 JP JP00361799A patent/JP3883029B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2818664A1 (fr) * | 2000-12-27 | 2002-06-28 | Usinor | Acier magnetique a grains non orientes, procede de fabrication de toles et toles obtenues |
| WO2002052048A1 (fr) * | 2000-12-27 | 2002-07-04 | Usinor | Acier magnetique a grains non orientes, procede de fabrication de tôles et tôles obtenues |
| KR100544582B1 (ko) * | 2001-12-22 | 2006-01-24 | 주식회사 포스코 | 전자기장 차폐성 및 용융도금성이 우수한 고강도 강판 |
| KR100568354B1 (ko) * | 2001-12-22 | 2006-04-05 | 주식회사 포스코 | 냉연조건 제어를 통한 전자파 차폐성이 우수한 고강도용융도금강판 제조방법 |
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|---|---|
| JP3883029B2 (ja) | 2007-02-21 |
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