JPH11270320A - 内燃機関用バルブの製法及びその製法により成形されたバルブ - Google Patents
内燃機関用バルブの製法及びその製法により成形されたバルブInfo
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- JPH11270320A JPH11270320A JP9238698A JP9238698A JPH11270320A JP H11270320 A JPH11270320 A JP H11270320A JP 9238698 A JP9238698 A JP 9238698A JP 9238698 A JP9238698 A JP 9238698A JP H11270320 A JPH11270320 A JP H11270320A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】耐摩耗性や高温耐食性に優れ、かつ、低コスト
な低速内燃機関用バルブと、該バルブを確実に生産で
き、かつ生産効率の良い低速内燃機関用バルブの製法の
提供。 【解決手段】所定形状に予め形成された析出硬化型Ni
基合金材料6に対して、傘部3のフェース2側を成形す
る上型7を下方の固定下型8へ加圧し、該上型7の後方
に向かって首アール部19を鍛造成形して傘部3のみを
成形し、該傘部3を、別体成形してある軸部4に摩擦溶
接して一体化することを特徴とする低速内燃機関用バル
ブの製法及び該製法により成形されたバルブ。
な低速内燃機関用バルブと、該バルブを確実に生産で
き、かつ生産効率の良い低速内燃機関用バルブの製法の
提供。 【解決手段】所定形状に予め形成された析出硬化型Ni
基合金材料6に対して、傘部3のフェース2側を成形す
る上型7を下方の固定下型8へ加圧し、該上型7の後方
に向かって首アール部19を鍛造成形して傘部3のみを
成形し、該傘部3を、別体成形してある軸部4に摩擦溶
接して一体化することを特徴とする低速内燃機関用バル
ブの製法及び該製法により成形されたバルブ。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関用バルブ
の製法及びその製法により成形されたバルブに関し、詳
細には、船舶や発電プラントなどに使用される大型の低
中速内燃機関用のバルブであって、耐摩耗性及び高温耐
食性に優れた内燃機関用バルブの製法及びその製法によ
り成形されたバルブに関する。
の製法及びその製法により成形されたバルブに関し、詳
細には、船舶や発電プラントなどに使用される大型の低
中速内燃機関用のバルブであって、耐摩耗性及び高温耐
食性に優れた内燃機関用バルブの製法及びその製法によ
り成形されたバルブに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、内燃機関用のバルブは、耐熱
合金を材料として、鍛造成形されている。しかし、特に
船舶用ディーゼルエンジンや発電プラントなどにおける
低中速内燃機関においては、低質の燃料が使用されるこ
とに加えて、高温で運転されることから、バルブには、
より高い耐摩耗性及び高温耐食性が要求されている。
合金を材料として、鍛造成形されている。しかし、特に
船舶用ディーゼルエンジンや発電プラントなどにおける
低中速内燃機関においては、低質の燃料が使用されるこ
とに加えて、高温で運転されることから、バルブには、
より高い耐摩耗性及び高温耐食性が要求されている。
【0003】特に、バルブシートと接触を繰り返し、激
しい温度変化に曝される傘部フェース部分の耐久性は、
高水準のものが求められている。
しい温度変化に曝される傘部フェース部分の耐久性は、
高水準のものが求められている。
【0004】そこで、従来から、低中速内燃機関用のバ
ルブを鍛造成形する材料として、耐熱性と高温耐食性に
優れる析出硬化型Ni基合金(JIS規格・NCF80
A,NCF75l等)が使用されている。併せて、傘部
フェース部分の耐久性をより向上させるための鍛造成形
技術も工夫されてきている。
ルブを鍛造成形する材料として、耐熱性と高温耐食性に
優れる析出硬化型Ni基合金(JIS規格・NCF80
A,NCF75l等)が使用されている。併せて、傘部
フェース部分の耐久性をより向上させるための鍛造成形
技術も工夫されてきている。
【0005】しかしながら、これまでの従来技術におい
ては、より高い耐久性が求められる傘部(特にフェース
部)と傘部ほどの硬度の耐久性は必要とされない軸部
を、一体に鍛造成形する方法が採用されてきている。
ては、より高い耐久性が求められる傘部(特にフェース
部)と傘部ほどの硬度の耐久性は必要とされない軸部
を、一体に鍛造成形する方法が採用されてきている。
【0006】具体的には、従来技術を簡略に表す図14
に示すように、まず、所望するバルブの大きさ・形状に
適合するように予め所定形状に整えられた析出硬化型N
i基合金材料26を、上下の型から構成されるハンマー
設備に設置する。
に示すように、まず、所望するバルブの大きさ・形状に
適合するように予め所定形状に整えられた析出硬化型N
i基合金材料26を、上下の型から構成されるハンマー
設備に設置する。
【0007】そして、傘部下面側を成形することになる
上型24を上方から(矢印X方向から)、傘部の首アー
ル部及び軸部を成形することになる下方の固定下型25
へ向けて打ち付けて加圧し、該下型25の更に下方(矢
印Y方向)に合金材料26を変形させていきながら軸部
を形成していく鍛造成形方法が採用されている(以下
「前方押し出し方式」という。)。
上型24を上方から(矢印X方向から)、傘部の首アー
ル部及び軸部を成形することになる下方の固定下型25
へ向けて打ち付けて加圧し、該下型25の更に下方(矢
印Y方向)に合金材料26を変形させていきながら軸部
を形成していく鍛造成形方法が採用されている(以下
「前方押し出し方式」という。)。
【0008】また、バルブの耐摩耗性や高温耐食性を改
善する技術として、特公昭60−34607号公報や特
公昭64−8699号公報に開示された技術が挙げるこ
とができる。
善する技術として、特公昭60−34607号公報や特
公昭64−8699号公報に開示された技術が挙げるこ
とができる。
【0009】前者は、特定組成比率の析出硬化型Ni基
合金を材料として使用し、この材料に最終熱間加工終了
温度が700〜900℃で、加工率25〜75%の熱間
加工を施し、引き続いて、650〜825℃の条件で熱
処理をするNi基合金製弁体の製造方法に関する技術で
ある。
合金を材料として使用し、この材料に最終熱間加工終了
温度が700〜900℃で、加工率25〜75%の熱間
加工を施し、引き続いて、650〜825℃の条件で熱
処理をするNi基合金製弁体の製造方法に関する技術で
ある。
【0010】後者は、強析出硬化型耐熱合金を材料とし
て、傘部を700〜900℃の範囲で加工率20%以上
の鍛造により成形し、時効処理を施す舶用ディーゼルエ
ンジンのバルブに関する技術である。
て、傘部を700〜900℃の範囲で加工率20%以上
の鍛造により成形し、時効処理を施す舶用ディーゼルエ
ンジンのバルブに関する技術である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術には、以下に説明する技術的課題が存在してい
た。まず、上記した「前方押し出し方式」による鍛造成
形方法では、傘部下面を成形する上型を合金材料に打ち
付けて、下型の更に下方へ、合金材料を変形させながら
軸部を成形していく方法を採用しているため、力が分散
して合金材料が伸びにくく、軸部が成形しにくいという
技術的課題である。
従来技術には、以下に説明する技術的課題が存在してい
た。まず、上記した「前方押し出し方式」による鍛造成
形方法では、傘部下面を成形する上型を合金材料に打ち
付けて、下型の更に下方へ、合金材料を変形させながら
軸部を成形していく方法を採用しているため、力が分散
して合金材料が伸びにくく、軸部が成形しにくいという
技術的課題である。
【0012】また、かかる従来方法では、傘部と軸部の
一体成形を前提としているため、傘部フェース部の高い
硬度を確保するためには、高コストな析出硬化型Ni基
合金材料をバルブ全体に使用せざるを得ないため、バル
ブのコストを押し上げてしまうという課題である。
一体成形を前提としているため、傘部フェース部の高い
硬度を確保するためには、高コストな析出硬化型Ni基
合金材料をバルブ全体に使用せざるを得ないため、バル
ブのコストを押し上げてしまうという課題である。
【0013】更には、上記公報に開示されている技術に
おいては、耐摩耗性や高温耐食性が向上するものの、そ
の平均的な硬度は、ビッカース硬度420程度に留まっ
ている。この程度の硬度では、低速内燃機関用のバルブ
としては不足であり、船舶用ディーゼルエンジンや発電
プラントなどの運転の信頼性が確保できない。
おいては、耐摩耗性や高温耐食性が向上するものの、そ
の平均的な硬度は、ビッカース硬度420程度に留まっ
ている。この程度の硬度では、低速内燃機関用のバルブ
としては不足であり、船舶用ディーゼルエンジンや発電
プラントなどの運転の信頼性が確保できない。
【0014】即ち、HV420程度の硬度では、傘部フ
ェースに対して燃焼残渣が噛み込み易く、圧痕が比較的
早期に発生してしまうという問題があるため、特に、低
質の燃料を使用するディーゼルエンジンのバルブにおい
ては、このフェース部の硬度を上げて、耐摩耗性及び高
温耐食性を向上させる必要がある。
ェースに対して燃焼残渣が噛み込み易く、圧痕が比較的
早期に発生してしまうという問題があるため、特に、低
質の燃料を使用するディーゼルエンジンのバルブにおい
ては、このフェース部の硬度を上げて、耐摩耗性及び高
温耐食性を向上させる必要がある。
【0015】この前記技術的課題に関しては、フェース
部の熱強度をだすため、フェース部にステライト盛りを
施す工夫がなされる場合があるが、この手段では、ピン
ホールが発生しやすく信頼性に乏しい上、ステライト盛
りに要する加工が手間であるため、バルブの生産効率も
悪化してしまうという新たな課題が発生してしまう。
部の熱強度をだすため、フェース部にステライト盛りを
施す工夫がなされる場合があるが、この手段では、ピン
ホールが発生しやすく信頼性に乏しい上、ステライト盛
りに要する加工が手間であるため、バルブの生産効率も
悪化してしまうという新たな課題が発生してしまう。
【0016】そこで、本発明は、以上の技術的課題に鑑
みてなされたもので、その目的は、特に船舶や発電プラ
ントなどに使用される大型の低中速内燃機関に適合する
バルブを確実に提供でき、かつ、生産効率の良い低速内
燃機関用バルブの製法と該製法に生産される耐摩耗性や
高温耐食性に優れ、かつ、低コストな内燃機関用バルブ
を提供することにある。
みてなされたもので、その目的は、特に船舶や発電プラ
ントなどに使用される大型の低中速内燃機関に適合する
バルブを確実に提供でき、かつ、生産効率の良い低速内
燃機関用バルブの製法と該製法に生産される耐摩耗性や
高温耐食性に優れ、かつ、低コストな内燃機関用バルブ
を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、以下の手段を採用する。
に、本発明は、以下の手段を採用する。
【0018】請求項1では、所定形状に予め形成され、
上型と下型の間に設置された析出硬化型Ni基合金材料
に対して、傘部フェース側を成形する上型を下方の固定
下型へ加圧し、該上型の後方に向かって首アール部を鍛
造成形する構成により、傘部のみを成形し、該傘部を、
別体で成形してあるステム部に摩擦溶接して一体化する
(以下、「後方押し出し方式」という。)。使用される
析出硬化型Ni基合金材料は、バルブの耐熱性及び高温
耐食性を確保するとともに、傘部フェース側を成形する
(首アール部を成形する)上型を下方に固定された(傘
部下面成形用の)下型へ加圧し、該上型の後方、即ち、
上方に向かって、首アール部分を鍛造成形していく手段
により、首アール部の成形が容易になる。具体的には、
打ち始め温度1000℃以上の高温に保持された析出硬
化型Ni基合金材料を下型に設置した場合、該合金材料
は、より低温(約200℃)の下型との接触部分から熱
を急速に奪われるため、合金材料の下方側は、上方側よ
り加工性が落ちてしまう。また、下型に設置されている
合金材料の下方側は、下型に接触しているため、摩擦係
数が大きく変形しにくいが、合金材料の上方側は開放さ
れているため、摩擦係数が小さく変形しやすい。従っ
て、合金材料を加工する際において、高温に保持され、
かつ、摩擦の少ない上方側から上型を打ちつけて、傘部
底面側よりも、より大きな加工量が要求される首アール
部分の成形を行うことによって、傘部の鍛造成形が容易
になる。また、傘部のみを成形し、該傘部を別体成形し
た軸部に摩擦溶接して一体化する手段により、高コスト
な析出硬化型Ni基合金材料を最も耐久性の必要な傘部
にのみ使用することができ、コスト面でも有利になる。
上型と下型の間に設置された析出硬化型Ni基合金材料
に対して、傘部フェース側を成形する上型を下方の固定
下型へ加圧し、該上型の後方に向かって首アール部を鍛
造成形する構成により、傘部のみを成形し、該傘部を、
別体で成形してあるステム部に摩擦溶接して一体化する
(以下、「後方押し出し方式」という。)。使用される
析出硬化型Ni基合金材料は、バルブの耐熱性及び高温
耐食性を確保するとともに、傘部フェース側を成形する
(首アール部を成形する)上型を下方に固定された(傘
部下面成形用の)下型へ加圧し、該上型の後方、即ち、
上方に向かって、首アール部分を鍛造成形していく手段
により、首アール部の成形が容易になる。具体的には、
打ち始め温度1000℃以上の高温に保持された析出硬
化型Ni基合金材料を下型に設置した場合、該合金材料
は、より低温(約200℃)の下型との接触部分から熱
を急速に奪われるため、合金材料の下方側は、上方側よ
り加工性が落ちてしまう。また、下型に設置されている
合金材料の下方側は、下型に接触しているため、摩擦係
数が大きく変形しにくいが、合金材料の上方側は開放さ
れているため、摩擦係数が小さく変形しやすい。従っ
て、合金材料を加工する際において、高温に保持され、
かつ、摩擦の少ない上方側から上型を打ちつけて、傘部
底面側よりも、より大きな加工量が要求される首アール
部分の成形を行うことによって、傘部の鍛造成形が容易
になる。また、傘部のみを成形し、該傘部を別体成形し
た軸部に摩擦溶接して一体化する手段により、高コスト
な析出硬化型Ni基合金材料を最も耐久性の必要な傘部
にのみ使用することができ、コスト面でも有利になる。
【0019】請求項2では、前記析出硬化型Ni基合金
材料と上型の間に押し込められる空気を逃がすためのガ
ス抜き孔を請求項1記載の上型に設ける。この手段によ
り、上方側から上型を打ちつけて、合金材料に首アール
部分の成形を行う際に、合金材料と上型の間に溜まる空
気を逃がして、傘部の鍛造成形を容易にする。
材料と上型の間に押し込められる空気を逃がすためのガ
ス抜き孔を請求項1記載の上型に設ける。この手段によ
り、上方側から上型を打ちつけて、合金材料に首アール
部分の成形を行う際に、合金材料と上型の間に溜まる空
気を逃がして、傘部の鍛造成形を容易にする。
【0020】請求項3では、請求項1又は請求項2記載
の第一ハンマーによる鍛造工程を行った後に、第二ハン
マーによるトリミング工程及び二次鍛造工程を行い、そ
の後に時効処理を施すことにより、傘部を成形する。鍛
造成形用の第一ハンマーとトリミング工程及び二次鍛造
工程を行う第二ハンマーを分けるとともに、第一ハンマ
ーの一次鍛造による成形後に二次鍛造を行うことによっ
て、生産性を向上させることができ、一次鍛造と二次鍛
造を連続して行えば、二次鍛造のための再加熱処理が一
切不要になる。また、二次鍛造のための再加熱が不要に
なる結果、炉内の滞留時間差による温度のばらつきが抑
えられ、二次鍛造温度を一定にできる。更には、一次鍛
造による成形から二次鍛造までの時間差を利用して、二
次鍛造に必要な最適温度を選択できるようになる。
の第一ハンマーによる鍛造工程を行った後に、第二ハン
マーによるトリミング工程及び二次鍛造工程を行い、そ
の後に時効処理を施すことにより、傘部を成形する。鍛
造成形用の第一ハンマーとトリミング工程及び二次鍛造
工程を行う第二ハンマーを分けるとともに、第一ハンマ
ーの一次鍛造による成形後に二次鍛造を行うことによっ
て、生産性を向上させることができ、一次鍛造と二次鍛
造を連続して行えば、二次鍛造のための再加熱処理が一
切不要になる。また、二次鍛造のための再加熱が不要に
なる結果、炉内の滞留時間差による温度のばらつきが抑
えられ、二次鍛造温度を一定にできる。更には、一次鍛
造による成形から二次鍛造までの時間差を利用して、二
次鍛造に必要な最適温度を選択できるようになる。
【0021】請求項4では、請求項3記載の内燃機関用
バルブの製法により、一次鍛造された際の傘部フェース
の加工率を、フェース内径側で5〜15%、フェース外
径側で10〜30%に確保する。この加工率に確保すれ
ば、二次鍛造において、コイニング代部分に対して第二
ハンマーの上型を打ちつけた場合に、傘部外径側にコイ
ニング代部分がすべり変形しつつ、フェース部に押し込
められ、均一なファイバーフローをフェース部分に形成
することができる。また、二次鍛造における割れも生じ
ることがない。
バルブの製法により、一次鍛造された際の傘部フェース
の加工率を、フェース内径側で5〜15%、フェース外
径側で10〜30%に確保する。この加工率に確保すれ
ば、二次鍛造において、コイニング代部分に対して第二
ハンマーの上型を打ちつけた場合に、傘部外径側にコイ
ニング代部分がすべり変形しつつ、フェース部に押し込
められ、均一なファイバーフローをフェース部分に形成
することができる。また、二次鍛造における割れも生じ
ることがない。
【0022】請求項5では、請求項4記載の二次鍛造工
程を傘部フェース温度500〜700℃の範囲で行い、
請求項2記載の時効処理を傘部フェース温度720〜7
50℃の範囲で、2〜7時間行う。この手段により、低
速内燃機関用のバルブに求められる傘部フェース部分の
硬度を十分に確保することができる。二次鍛造工程を傘
部フェース温度500〜700℃の範囲で行い、時効処
理を傘部フェース温度720〜750℃の範囲で2〜7
時間行うことによって、傘部フェースを、特に低中速内
燃機関に適合する硬度に形成することができる。
程を傘部フェース温度500〜700℃の範囲で行い、
請求項2記載の時効処理を傘部フェース温度720〜7
50℃の範囲で、2〜7時間行う。この手段により、低
速内燃機関用のバルブに求められる傘部フェース部分の
硬度を十分に確保することができる。二次鍛造工程を傘
部フェース温度500〜700℃の範囲で行い、時効処
理を傘部フェース温度720〜750℃の範囲で2〜7
時間行うことによって、傘部フェースを、特に低中速内
燃機関に適合する硬度に形成することができる。
【0023】請求項6では、請求項5記載の内燃機関用
バルブの製法により成形された傘部フェースの硬度をH
V420〜480に保持する。フェース部硬度がHV4
20〜480に保持されたバルブは、燃焼残渣の噛み込
みを有効に防止でき、フェース部に圧痕が発生するとい
うことがない。また、過剰な硬度ではないため、塑性変
形に対するねばりがあり、内燃機関運転中のクラック
(割れ)が発生するという心配がない。
バルブの製法により成形された傘部フェースの硬度をH
V420〜480に保持する。フェース部硬度がHV4
20〜480に保持されたバルブは、燃焼残渣の噛み込
みを有効に防止でき、フェース部に圧痕が発生するとい
うことがない。また、過剰な硬度ではないため、塑性変
形に対するねばりがあり、内燃機関運転中のクラック
(割れ)が発生するという心配がない。
【0024】請求項7では、請求項5記載の内燃機関用
バルブの製法により成形された傘部のマクロ組織には微
細なフローが形成されるとともに、ミクロ組織が、結晶
粒度7以上の非常に微細に形成された低速内燃機関用バ
ルブである。この固溶体合金からなるバルブのマクロ組
織には、微細なフローが観察される。即ち、すべり塑性
変形により生じた、いわゆるファイバーフロー(「すべ
り帯」ともいう。)が均一にできており、鍛造成形時の
力が均一にいき渡って、金属組織が整えられ、以後の塑
性変形に対する抵抗が増し、強度が確保されている。ま
た、ミクロ組織では、大きな結晶粒、混粒等がなく、非
常に微細な結晶粒に整えられ、金属組織が均一化されて
いる。
バルブの製法により成形された傘部のマクロ組織には微
細なフローが形成されるとともに、ミクロ組織が、結晶
粒度7以上の非常に微細に形成された低速内燃機関用バ
ルブである。この固溶体合金からなるバルブのマクロ組
織には、微細なフローが観察される。即ち、すべり塑性
変形により生じた、いわゆるファイバーフロー(「すべ
り帯」ともいう。)が均一にできており、鍛造成形時の
力が均一にいき渡って、金属組織が整えられ、以後の塑
性変形に対する抵抗が増し、強度が確保されている。ま
た、ミクロ組織では、大きな結晶粒、混粒等がなく、非
常に微細な結晶粒に整えられ、金属組織が均一化されて
いる。
【0025】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て、好適な実施例に基づき、添付図面を参照して説明す
る。まず、図1は、本発明に係る低速内燃機関用バルブ
の製法によって成形された最終製品であるバルブの一般
的な形状を示す図、図2は、同製法の製造工程における
温度と時間の関係を表す概略図、である。
て、好適な実施例に基づき、添付図面を参照して説明す
る。まず、図1は、本発明に係る低速内燃機関用バルブ
の製法によって成形された最終製品であるバルブの一般
的な形状を示す図、図2は、同製法の製造工程における
温度と時間の関係を表す概略図、である。
【0026】図3は、同製法の一次鍛造及び二次鍛造工
程に使用するハンマー型の形状及び構成を示す概略図
で、図3(A)は、第一ハンマーに析出硬化型Ni基合
金材料を設置した状態を真横から見た図、図3(B)
は、第一ハンマーに連動又は連続する第二ハンマーに、
一次鍛造された傘部が設置されている様子を示す図、図
3(C)は、バリ抜きされた傘部が第二ハンマーに設置
されている様子を示す図、図4は、横方向から見た傘部
断面の半分を示す図、である。
程に使用するハンマー型の形状及び構成を示す概略図
で、図3(A)は、第一ハンマーに析出硬化型Ni基合
金材料を設置した状態を真横から見た図、図3(B)
は、第一ハンマーに連動又は連続する第二ハンマーに、
一次鍛造された傘部が設置されている様子を示す図、図
3(C)は、バリ抜きされた傘部が第二ハンマーに設置
されている様子を示す図、図4は、横方向から見た傘部
断面の半分を示す図、である。
【0027】まず、図1に示すように、内燃機関用のバ
ルブ1は、バルブシート(図示せず)に接触するフェー
ス2から軸部4に至る部分であって、山の裾野の如き形
状を呈する首アール部9を有し、シリンダー(図示せ
ず)に対向する略平坦な下面5を備えている傘部3と、
該傘部3と一体に成形され、首アール部19から連なっ
て、傘部3の上方へ形成されている棒状の軸部部4
(「ステム部」ともいう。)と、から構成されている。
ルブ1は、バルブシート(図示せず)に接触するフェー
ス2から軸部4に至る部分であって、山の裾野の如き形
状を呈する首アール部9を有し、シリンダー(図示せ
ず)に対向する略平坦な下面5を備えている傘部3と、
該傘部3と一体に成形され、首アール部19から連なっ
て、傘部3の上方へ形成されている棒状の軸部部4
(「ステム部」ともいう。)と、から構成されている。
【0028】ここで、傘部3のバルブシート(図示せ
ず)に接触する部分であるフェース2は、最も耐久性、
即ち、耐摩耗性及び高温耐食性が要求される部分である
ため、高い硬度が要求される部分である。
ず)に接触する部分であるフェース2は、最も耐久性、
即ち、耐摩耗性及び高温耐食性が要求される部分である
ため、高い硬度が要求される部分である。
【0029】このため、従来から、バルブ1に析出硬化
型Ni基合金材料が、一般に用いられてきているのは、
この材料が、耐久性を備えたフェース2を確保するに、
最適の材料とされているからである。
型Ni基合金材料が、一般に用いられてきているのは、
この材料が、耐久性を備えたフェース2を確保するに、
最適の材料とされているからである。
【0030】本発明は、特に、低中速内燃機関用のバル
ブを成形する方法とその方法により成形されてなるバル
ブを提供するものであるが、最も耐久性が要求されてい
るフェース2を有する傘部3のみを、軸部4とは別体で
成形するところに、本願発明の一つの大きな特徴があ
る。
ブを成形する方法とその方法により成形されてなるバル
ブを提供するものであるが、最も耐久性が要求されてい
るフェース2を有する傘部3のみを、軸部4とは別体で
成形するところに、本願発明の一つの大きな特徴があ
る。
【0031】即ち、本願発明は、析出硬化型Ni基合金
材料のコストが高いため、該材料の使用量が増えれば、
バルブ1のコストに直接影響する一方、軸部4部分に
は、傘部3(特にフェース部2)ほどの高温耐久性が要
求されないという事実に基づき、析出硬化型Ni基合金
材料を軸部4にまで使用する必然性がない、ということ
に着目したことにより生まれた技術的思想と言える。
材料のコストが高いため、該材料の使用量が増えれば、
バルブ1のコストに直接影響する一方、軸部4部分に
は、傘部3(特にフェース部2)ほどの高温耐久性が要
求されないという事実に基づき、析出硬化型Ni基合金
材料を軸部4にまで使用する必然性がない、ということ
に着目したことにより生まれた技術的思想と言える。
【0032】また、傘部3のみを軸部4とは別体で成形
することにより、該傘部3の成形条件を集中的に設定、
改良していくことができるようになるため、今後の技術
開発において、本発明から派生する多様な効果が期待で
きると考えられる。
することにより、該傘部3の成形条件を集中的に設定、
改良していくことができるようになるため、今後の技術
開発において、本発明から派生する多様な効果が期待で
きると考えられる。
【0033】以下、主に図2と図3に基づいて、本発明
に係る内燃機関用バルブの製法の工程全体の概略につい
て、主に温度条件を中心に説明する。まず、同製法の製
造工程における温度と時間の関係を表す概略図である図
2に示す横軸は「時間」を、縦軸は「温度」を示してい
る。
に係る内燃機関用バルブの製法の工程全体の概略につい
て、主に温度条件を中心に説明する。まず、同製法の製
造工程における温度と時間の関係を表す概略図である図
2に示す横軸は「時間」を、縦軸は「温度」を示してい
る。
【0034】第一ハンマー17(図3参照)による一次
鍛造工程(図2中に示すA)前に、析出硬化型Ni基合
金材料(以下単に「合金材料」という。)6の炉出し温
度を約1150℃以上に上昇させて固溶化させる。
鍛造工程(図2中に示すA)前に、析出硬化型Ni基合
金材料(以下単に「合金材料」という。)6の炉出し温
度を約1150℃以上に上昇させて固溶化させる。
【0035】そして、合金材料6に対して第一ハンマー
17を打ちつけることによる行う一次鍛造(図2中に示
すAの工程)を、約1000℃〜1200℃で開始し、
温度880℃〜950℃の範囲で打撃を終了する。
17を打ちつけることによる行う一次鍛造(図2中に示
すAの工程)を、約1000℃〜1200℃で開始し、
温度880℃〜950℃の範囲で打撃を終了する。
【0036】続けて、一次鍛造され、略傘部形状に成形
された中間部品である傘部3aを、第一ハンマー17に
連動又は連続する第二ハンマー18に移動させて設置
し、温度を500〜700℃に低下させる(図2中に示
すB1の工程)。
された中間部品である傘部3aを、第一ハンマー17に
連動又は連続する第二ハンマー18に移動させて設置
し、温度を500〜700℃に低下させる(図2中に示
すB1の工程)。
【0037】その後、第二ハンマー18によって、傘部
フェース2部分のコイニング代(しろ)(加工代又はつ
ぶし代ともいう)12部分を打ち付けて、二次鍛造(図
2中に示すB2の工程)を行う。
フェース2部分のコイニング代(しろ)(加工代又はつ
ぶし代ともいう)12部分を打ち付けて、二次鍛造(図
2中に示すB2の工程)を行う。
【0038】二次鍛造終了後にバルブを空冷(図2中に
示すCの工程)して、自然時効を施した後、再び温度を
720〜750℃に上昇させて、2〜7時間の高温時効
処理を行い、合金の硬化を起こさせる。
示すCの工程)して、自然時効を施した後、再び温度を
720〜750℃に上昇させて、2〜7時間の高温時効
処理を行い、合金の硬化を起こさせる。
【0039】引き続き、主に図3、図4を参照して、概
略上記した各工程の内容について、詳細に説明する。図
3(A)は、第一ハンマー17に析出硬化型Ni基合金
材料を設置した状態を示しており、下方に固定された下
型8aの中心には、予め所望するバルブを成形するため
に必要な大きさ、形状に形成された、円柱状の合金材料
6が設置されている。
略上記した各工程の内容について、詳細に説明する。図
3(A)は、第一ハンマー17に析出硬化型Ni基合金
材料を設置した状態を示しており、下方に固定された下
型8aの中心には、予め所望するバルブを成形するため
に必要な大きさ、形状に形成された、円柱状の合金材料
6が設置されている。
【0040】この合金材料6に対して、下型8aの真上
に配置されている上型7a(上型7aの更に上方に設置
されている打ちつけ装置部分は図面上省略する)を、下
型8aの方向(矢印X方向)に向けて打ちつけ、加圧す
ると、高温条件で固溶化している合金材料6の上端部分
が、上型7aの直径方向中心領域に上下に貫通して形成
された軸部形成孔20aに対して変形しながら入り込
み、首アール部分19が形成されていく。
に配置されている上型7a(上型7aの更に上方に設置
されている打ちつけ装置部分は図面上省略する)を、下
型8aの方向(矢印X方向)に向けて打ちつけ、加圧す
ると、高温条件で固溶化している合金材料6の上端部分
が、上型7aの直径方向中心領域に上下に貫通して形成
された軸部形成孔20aに対して変形しながら入り込
み、首アール部分19が形成されていく。
【0041】この際に、軸部形成孔20aの合金材料6
と上型7aの間に押し込められる空気は、上型7aの内
側にそのまま残ると鍛造作業の妨げとなる。
と上型7aの間に押し込められる空気は、上型7aの内
側にそのまま残ると鍛造作業の妨げとなる。
【0042】そこで、上型7aの軸部形成孔20aに嵌
入されるとともに、軸部形成孔20aの軸側の(上方
の)空間の体積を調節することができるように工夫がな
され、傘部3の上下長を微調節することができるように
するため設けられた嵌入部材21と軸部形成孔20aの
内周面の間に約0.2mmの隙間、即ちガス抜き孔22
を形成する。このガス抜き孔22から、圧縮された空気
が外に逃げていくため、傘部3の鍛造成形がより容易に
なる。
入されるとともに、軸部形成孔20aの軸側の(上方
の)空間の体積を調節することができるように工夫がな
され、傘部3の上下長を微調節することができるように
するため設けられた嵌入部材21と軸部形成孔20aの
内周面の間に約0.2mmの隙間、即ちガス抜き孔22
を形成する。このガス抜き孔22から、圧縮された空気
が外に逃げていくため、傘部3の鍛造成形がより容易に
なる。
【0043】一方、合金材料6の下端部分は、上型7a
の圧力によって下型8aに押しつけられ、略平面な傘部
下面5を形成していくことになる。尚、図4に示す符号
15により表された実線部分が、前記方法からなる一次
鍛造直後の傘部3の形状を示している。
の圧力によって下型8aに押しつけられ、略平面な傘部
下面5を形成していくことになる。尚、図4に示す符号
15により表された実線部分が、前記方法からなる一次
鍛造直後の傘部3の形状を示している。
【0044】ここで、傘部フェース側を成形する(首ア
ール部19を成形する)上型7aを下方に固定された
(傘部下面成形用の)下型8aへ打ちつけて加圧し、該
上型7aの後方(即ち、上方側)に向かって、首アール
部19を鍛造成形していく手段を採用したのは、次の理
由による。
ール部19を成形する)上型7aを下方に固定された
(傘部下面成形用の)下型8aへ打ちつけて加圧し、該
上型7aの後方(即ち、上方側)に向かって、首アール
部19を鍛造成形していく手段を採用したのは、次の理
由による。
【0045】第一に、打ち始め温度1000℃以上の高
温に保持された合金材料6を下型に設置した場合、高温
の該合金材料6は、より低温(約200℃)の下型8a
との接触部分から下型8aに熱を急速に奪われるため、
合金材料6の下方側は、上方側より加工性が落ちてしま
うという理由である。
温に保持された合金材料6を下型に設置した場合、高温
の該合金材料6は、より低温(約200℃)の下型8a
との接触部分から下型8aに熱を急速に奪われるため、
合金材料6の下方側は、上方側より加工性が落ちてしま
うという理由である。
【0046】第二には、下型8aに設置されている合金
材料8aの下方側は、下型8aに接触しているため、摩
擦係数が大きく変形しにくいが、合金材料6の上方側は
開放されているため、摩擦係数が小さく加工がしやすい
という理由である。
材料8aの下方側は、下型8aに接触しているため、摩
擦係数が大きく変形しにくいが、合金材料6の上方側は
開放されているため、摩擦係数が小さく加工がしやすい
という理由である。
【0047】従って、合金材料6を加工する際におい
て、高温に保持され、かつ、摩擦の少ない上方側から上
型7aを打ちつけて、傘部3の底面側よりも、より大き
な加工量が要求される首アール部19の成形を行うこと
によって、傘部3の鍛造成形が容易になる。
て、高温に保持され、かつ、摩擦の少ない上方側から上
型7aを打ちつけて、傘部3の底面側よりも、より大き
な加工量が要求される首アール部19の成形を行うこと
によって、傘部3の鍛造成形が容易になる。
【0048】以上の一次鍛造により形成された傘部3a
の加工率は、図4の(H1−h1)/h1で求められる
フェース内径側加工率が5〜15%、(H0−h0)/
H0で求められるフェース外径側加工率が10〜30%
である。
の加工率は、図4の(H1−h1)/h1で求められる
フェース内径側加工率が5〜15%、(H0−h0)/
H0で求められるフェース外径側加工率が10〜30%
である。
【0049】加工率の計算方法について具体的に説明す
ると、コイニング代12の傾斜する表面からの下方延長
線L1とバルブ最外径面からの上方延長線L2の交点P
1を通る水平線L3と下面5から延びる水平線L4の間
の長さをH0とする。
ると、コイニング代12の傾斜する表面からの下方延長
線L1とバルブ最外径面からの上方延長線L2の交点P
1を通る水平線L3と下面5から延びる水平線L4の間
の長さをH0とする。
【0050】そして、コイニング代12の最外径側の点
P2を通る水平線L5と前記L4との間の長さをh0と
する。この場合において、フェース外径側加工率は、
(H0−h0)/H0で求められる。
P2を通る水平線L5と前記L4との間の長さをh0と
する。この場合において、フェース外径側加工率は、
(H0−h0)/H0で求められる。
【0051】一方、コイニング代12の内径側の傾斜開
始点(座面内径点ともいう。)P3を通る水平線L6と
前記L4の間の長さをH1とし、傾斜開始点P3を通る
鉛直線L7と二次鍛造形状線14の交点P4から下面5
までの長さをh1とする。この場合において、フェース
内径側加工率は、(H1−h1)/h1で求められる。
始点(座面内径点ともいう。)P3を通る水平線L6と
前記L4の間の長さをH1とし、傾斜開始点P3を通る
鉛直線L7と二次鍛造形状線14の交点P4から下面5
までの長さをh1とする。この場合において、フェース
内径側加工率は、(H1−h1)/h1で求められる。
【0052】このような計算方法で、求められるフェー
ス内径及び外径側加工率を、上記数値に確保したのは、
二次鍛造において、コイニング代12部分に対して第二
ハンマーの上型7bを打ちつけた場合に、傘部外径側に
コイニング代12部分がすべり変形しつつ、フェース2
に押し込められ、均一なファイバーフローをフェース2
に形成することができるからである。
ス内径及び外径側加工率を、上記数値に確保したのは、
二次鍛造において、コイニング代12部分に対して第二
ハンマーの上型7bを打ちつけた場合に、傘部外径側に
コイニング代12部分がすべり変形しつつ、フェース2
に押し込められ、均一なファイバーフローをフェース2
に形成することができるからである。
【0053】また、二次鍛造におけるフェース2から下
面5にかけて生じ得る割れも防止することができるから
である。
面5にかけて生じ得る割れも防止することができるから
である。
【0054】次に、図3(B)は、第一ハンマー17で
一次鍛造された傘部3aを、該第一ハンマー17に連動
又は連続する第二ハンマー18に移動させ、設置してい
る様子を示している。この段階においては、傘部3aの
外径部分には、バリ11が形成された状態となってい
る。
一次鍛造された傘部3aを、該第一ハンマー17に連動
又は連続する第二ハンマー18に移動させ、設置してい
る様子を示している。この段階においては、傘部3aの
外径部分には、バリ11が形成された状態となってい
る。
【0055】このバリ11が形成される理由は、最終仕
上げの旋削段階での旋削代(しろ)をできるだけ少なく
して、高い寸法精度を得るため、一次鍛造段階から、最
終製品の形状(図4に示す符号16の点線部分の形状)
に極めて近似している形状のレベルにまで、成形を行っ
ているからである。
上げの旋削段階での旋削代(しろ)をできるだけ少なく
して、高い寸法精度を得るため、一次鍛造段階から、最
終製品の形状(図4に示す符号16の点線部分の形状)
に極めて近似している形状のレベルにまで、成形を行っ
ているからである。
【0056】従って、第二ハンマー18による二次鍛造
を開始する前に、該第二ハンマー18の上型7bと下型
8bの間に挿設されたバリ抜き用のトリミング上型9を
トリミング下型10に打ちつけて、バリ11を除去する
作業を行う。バリ11を除去した後に、傘部3aのフェ
ース2部分に盛り上げて形成してあるコイニング代12
部分の再鍛造、即ち二次鍛造を行う。
を開始する前に、該第二ハンマー18の上型7bと下型
8bの間に挿設されたバリ抜き用のトリミング上型9を
トリミング下型10に打ちつけて、バリ11を除去する
作業を行う。バリ11を除去した後に、傘部3aのフェ
ース2部分に盛り上げて形成してあるコイニング代12
部分の再鍛造、即ち二次鍛造を行う。
【0057】図4の符号14に示す実線部分は、二次鍛
造形状を表しており、同図の斜線領域部分が、二次鍛造
によって、傘部外径方向にすべり変形しつつ、押し込め
られるコイニング代12を示している。
造形状を表しており、同図の斜線領域部分が、二次鍛造
によって、傘部外径方向にすべり変形しつつ、押し込め
られるコイニング代12を示している。
【0058】尚、図4の符号23の領域は、一次鍛造後
の首アール部と二次鍛造用上型7bの間に形成する「逃
げ」の部分を示している。即ち、逃げ23を形成するこ
とで、コイニング代12に対する負荷を集中的にかける
ことができ、二次鍛造を効率よく行うことができる。
の首アール部と二次鍛造用上型7bの間に形成する「逃
げ」の部分を示している。即ち、逃げ23を形成するこ
とで、コイニング代12に対する負荷を集中的にかける
ことができ、二次鍛造を効率よく行うことができる。
【0059】二次鍛造終了後には、空冷して、自然時効
を施した後、再び傘部3bの温度を720〜750℃に
上昇させ、2〜7時間の高温時効処理を行い、過飽和固
溶化した合金の余分の溶質原子を析出させて、結晶格子
にひずみを生じさせ、合金材料を更に硬化させる。
を施した後、再び傘部3bの温度を720〜750℃に
上昇させ、2〜7時間の高温時効処理を行い、過飽和固
溶化した合金の余分の溶質原子を析出させて、結晶格子
にひずみを生じさせ、合金材料を更に硬化させる。
【0060】上記工程を経て成形された傘部3のフェー
ス2部分の硬度は、ビッカース硬度HV420〜480
に保持され、特に低中速内燃機関に適する耐久性を備え
たバルブ1を提供することができる。
ス2部分の硬度は、ビッカース硬度HV420〜480
に保持され、特に低中速内燃機関に適する耐久性を備え
たバルブ1を提供することができる。
【0061】以下、上記方法に基づき硬度試験を行った
ので、その結果について、図6から図12を参照して説
明する。まず、図6は、硬度試験に使用したサンプルの
一次鍛造及び二次鍛造の条件を示す図(表)、図7は、
同サンプルの時効処理条件と該条件下での傘部フェース
部付近の硬度測定結果をまとめた図(表)である。
ので、その結果について、図6から図12を参照して説
明する。まず、図6は、硬度試験に使用したサンプルの
一次鍛造及び二次鍛造の条件を示す図(表)、図7は、
同サンプルの時効処理条件と該条件下での傘部フェース
部付近の硬度測定結果をまとめた図(表)である。
【0062】また、図8は、720℃・5時間条件の時
効処理前後のサンプルの傘部フェース付近の硬度分布の
測定結果を示す図であって、図8(A)は、時効処理前
の硬度分布、図8(B)は、時効処理後の硬度分布を示
す図である。
効処理前後のサンプルの傘部フェース付近の硬度分布の
測定結果を示す図であって、図8(A)は、時効処理前
の硬度分布、図8(B)は、時効処理後の硬度分布を示
す図である。
【0063】図9は、750℃・5時間条件の時効処理
前後のサンプルの傘部フェース付近の硬度分布を表した
図であり、(A),(B)で示される図の意味は、図8
同様である。
前後のサンプルの傘部フェース付近の硬度分布を表した
図であり、(A),(B)で示される図の意味は、図8
同様である。
【0064】硬度試験は、JIS規格・NCF80Aの
析出硬化型Ni基合金を使用して、図6に示す条件によ
り行い、同サンプルをそれぞれ720℃・5時間、75
0℃・5時間も時効処理を行った結果、図7に示すよう
なフェース2付近の硬度が得られた。
析出硬化型Ni基合金を使用して、図6に示す条件によ
り行い、同サンプルをそれぞれ720℃・5時間、75
0℃・5時間も時効処理を行った結果、図7に示すよう
なフェース2付近の硬度が得られた。
【0065】即ち、何れの時効処理条件においても、硬
度HV420以上を確保できており良好である。フェー
ス2部中央付近では、およそHV435前後の適度な硬
度が得られ、外径側ではHV480前後の高い硬度が確
保されている。
度HV420以上を確保できており良好である。フェー
ス2部中央付近では、およそHV435前後の適度な硬
度が得られ、外径側ではHV480前後の高い硬度が確
保されている。
【0066】尚、特に示さないが、同時に行った試験に
よれば、二次鍛造温度や二次鍛造の打撃回数の相違によ
る硬度への顕著な影響は現れなかった。
よれば、二次鍛造温度や二次鍛造の打撃回数の相違によ
る硬度への顕著な影響は現れなかった。
【0067】また、図8、図9を参照し、それぞれ時効
処理前の硬度(A)と時効処理後の硬度(B)を比較す
ると、時効処理後にはフェース硬度がおよそHV10か
ら50程度の範囲で上昇しており、時効処理の硬化が顕
著にあらわれていることがわかる。尚、図8、図9に示
す斜線部13は、フェース2付近においてHV420以
上の硬度が得られた領域を示している。
処理前の硬度(A)と時効処理後の硬度(B)を比較す
ると、時効処理後にはフェース硬度がおよそHV10か
ら50程度の範囲で上昇しており、時効処理の硬化が顕
著にあらわれていることがわかる。尚、図8、図9に示
す斜線部13は、フェース2付近においてHV420以
上の硬度が得られた領域を示している。
【0068】続いて、今回の試験において、試験サンプ
ルの検鏡写真を撮影したので、以下の図10〜12に基
づいて、フェース部周辺のマクロ金属組織及びミクロ組
織の様子を説明する。
ルの検鏡写真を撮影したので、以下の図10〜12に基
づいて、フェース部周辺のマクロ金属組織及びミクロ組
織の様子を説明する。
【0069】図10は、サンプルの傘部フェース部周辺
のマクロ金属組織を示す図面代用写真、図11は、傘部
フェース部周辺のミクロ金属組織を示す検鏡写真の撮影
箇所を示す図、図12は、サンプルの図11に示す傘部
フェース部表面部分のミクロ金属組織を示す図面代用写
真、図13は、サンプルの図11に示す傘部フェース部
内側部分のミクロ金属組織を示す図面代用写真、であ
る。
のマクロ金属組織を示す図面代用写真、図11は、傘部
フェース部周辺のミクロ金属組織を示す検鏡写真の撮影
箇所を示す図、図12は、サンプルの図11に示す傘部
フェース部表面部分のミクロ金属組織を示す図面代用写
真、図13は、サンプルの図11に示す傘部フェース部
内側部分のミクロ金属組織を示す図面代用写真、であ
る。
【0070】まず、図10の図面代用写真が示すよう
に、本発明に係る内燃機関用バルブの製法により成形さ
れた傘部3のマクロ組織は、微細なファイバーフローが
形成されている。
に、本発明に係る内燃機関用バルブの製法により成形さ
れた傘部3のマクロ組織は、微細なファイバーフローが
形成されている。
【0071】即ち、一次鍛造、二次鍛造を経て、すべり
塑性変形により生じた、いわゆる「すべり帯(ファイバ
ーフロー)」が均一に形成されており、鍛造成形時の力
が均一にいき渡って、金属組織が整えられることによ
り、以後の塑性変形に対する抵抗が増し、強度が確保さ
れていることがわかる。
塑性変形により生じた、いわゆる「すべり帯(ファイバ
ーフロー)」が均一に形成されており、鍛造成形時の力
が均一にいき渡って、金属組織が整えられることによ
り、以後の塑性変形に対する抵抗が増し、強度が確保さ
れていることがわかる。
【0072】また、図12、図13の図面代用写真が示
すように、図11に示した何れの撮影箇所においてもミ
クロ組織が微細で、結晶粒度7以上を確保できており良
好である。
すように、図11に示した何れの撮影箇所においてもミ
クロ組織が微細で、結晶粒度7以上を確保できており良
好である。
【0073】即ち、ミクロ組織では、大きな結晶粒、混
粒等がなく、非常に微細な結晶粒に整えられ、金属組織
が均一化されている。
粒等がなく、非常に微細な結晶粒に整えられ、金属組織
が均一化されている。
【0074】
【発明の効果】本願によって開示される発明の効果を説
明すれば、以下の通りである。
明すれば、以下の通りである。
【0075】(1)請求項1に記載した「後方押し出し
方式」により合金材料の鍛造を行うことにより、合金材
料を高温に保持した状態のまま、摩擦の少ない上方側か
ら上型を打ちつけることにより、傘部底面側よりも大き
な加工量が要求される首アール部分の成形を行うことに
よって、傘部の鍛造成形を容易に行うことができるた
め、従来からの「前方押し出し方式」による鍛造成形方
法における材料の伸びが悪く、軸部側の成形がし難くい
という大きな課題を解決できる。
方式」により合金材料の鍛造を行うことにより、合金材
料を高温に保持した状態のまま、摩擦の少ない上方側か
ら上型を打ちつけることにより、傘部底面側よりも大き
な加工量が要求される首アール部分の成形を行うことに
よって、傘部の鍛造成形を容易に行うことができるた
め、従来からの「前方押し出し方式」による鍛造成形方
法における材料の伸びが悪く、軸部側の成形がし難くい
という大きな課題を解決できる。
【0076】(2)この「後方押し出し方式」によっ
て、従来の据え込みを行わないで、傘部のみを成形し、
該傘部を別体成形したステム部に摩擦溶接して一体化す
る手段により、高コストな析出硬化型Ni基合金材料を
最も耐久性の必要な傘部に限定して使用することができ
るため、バルブのコストダウンを図ることができる。
て、従来の据え込みを行わないで、傘部のみを成形し、
該傘部を別体成形したステム部に摩擦溶接して一体化す
る手段により、高コストな析出硬化型Ni基合金材料を
最も耐久性の必要な傘部に限定して使用することができ
るため、バルブのコストダウンを図ることができる。
【0077】(3)また、「後方押し出し方式」によっ
て、傘部のみを成形する手段を採用したことにより、小
径の材料から変形量を大きくでき、更には、製品形状に
極めて近い形状の金型を使用して一括成形するため、高
い寸法精度を出すことができる。
て、傘部のみを成形する手段を採用したことにより、小
径の材料から変形量を大きくでき、更には、製品形状に
極めて近い形状の金型を使用して一括成形するため、高
い寸法精度を出すことができる。
【0078】(4)請求項2では、析出硬化型Ni基合
金材料と鍛造上型の間に押し込められる空気を逃がすた
めのガス抜き孔を上型に設けたことにより、上方側から
上型を打ちつけて、合金材料の成形を行う際に、合金材
料と上型の間に圧縮される空気を外部に逃がすことがで
きるため、傘部の鍛造成形が容易になり、生産性が向上
する。
金材料と鍛造上型の間に押し込められる空気を逃がすた
めのガス抜き孔を上型に設けたことにより、上方側から
上型を打ちつけて、合金材料の成形を行う際に、合金材
料と上型の間に圧縮される空気を外部に逃がすことがで
きるため、傘部の鍛造成形が容易になり、生産性が向上
する。
【0079】(5)請求項3では、一次鍛造成形用の第
一ハンマーとトリミング工程及び二次鍛造工程を行う第
二ハンマーを分けるとともに、第一ハンマーによる一次
鍛造による成形後に連続して二次鍛造を行えば、二次鍛
造のための再加熱処理が一切不要になり、生産効率を高
めることができる。
一ハンマーとトリミング工程及び二次鍛造工程を行う第
二ハンマーを分けるとともに、第一ハンマーによる一次
鍛造による成形後に連続して二次鍛造を行えば、二次鍛
造のための再加熱処理が一切不要になり、生産効率を高
めることができる。
【0080】(6)二次鍛造のための再加熱が不要にな
る結果、炉内の滞留時間差による温度のばらつきを抑え
ることができ、一定の二鍛造温度を確保することがで
き、バルブの品質を安定化させることができるだけでな
く、一次鍛造による成形から二次鍛造までの時間差を利
用して、二次鍛造に必要な最適温度を選択できるように
なるため、生産条件の調整等において大変便利である。
る結果、炉内の滞留時間差による温度のばらつきを抑え
ることができ、一定の二鍛造温度を確保することがで
き、バルブの品質を安定化させることができるだけでな
く、一次鍛造による成形から二次鍛造までの時間差を利
用して、二次鍛造に必要な最適温度を選択できるように
なるため、生産条件の調整等において大変便利である。
【0081】(7)一次鍛造で生じるバリを取るための
トリミングとコイニングを一台のハンマー(第二ハンマ
ー)で行うことにより、ハンマーの生産性を妨げること
が無く、生産効率がよい。
トリミングとコイニングを一台のハンマー(第二ハンマ
ー)で行うことにより、ハンマーの生産性を妨げること
が無く、生産効率がよい。
【0082】(8)請求項4では、請求項3記載の内燃
機関用バルブの製法により、一次鍛造された際の傘部フ
ェースの加工率を、フェース内径側で5〜15%、フェ
ース外径側で10〜30%に確保したことによって、二
次鍛造において、コイニング代部分に対して第二ハンマ
ーの上型を打ちつけた場合に、傘部外径側にコイニング
代部分をすべり変形させつつ、フェース部に押し込むこ
とができるため、均一なファイバーフローをフェース部
分に確実に形成することができる。また、二次鍛造時に
おける割れも生じることもなくなるため、材料のロスを
なくすることができる。
機関用バルブの製法により、一次鍛造された際の傘部フ
ェースの加工率を、フェース内径側で5〜15%、フェ
ース外径側で10〜30%に確保したことによって、二
次鍛造において、コイニング代部分に対して第二ハンマ
ーの上型を打ちつけた場合に、傘部外径側にコイニング
代部分をすべり変形させつつ、フェース部に押し込むこ
とができるため、均一なファイバーフローをフェース部
分に確実に形成することができる。また、二次鍛造時に
おける割れも生じることもなくなるため、材料のロスを
なくすることができる。
【0083】(9)請求項5では、二次鍛造を傘部フェ
ース温度500〜700℃の範囲で行い、時効処理を傘
部フェース温度720〜750℃の範囲で、2〜7時間
行うことにより、一鍛造、二次鍛造でのすべり塑性変形
により生じるいわゆる「すべり帯」を金属組織に均一に
形成することができる。即ち、鍛造成形時の力を均一に
いき渡らせて、金属組織を均一に整え、以後の塑性変形
に対する抵抗を増強し、高い硬度を確保できる。
ース温度500〜700℃の範囲で行い、時効処理を傘
部フェース温度720〜750℃の範囲で、2〜7時間
行うことにより、一鍛造、二次鍛造でのすべり塑性変形
により生じるいわゆる「すべり帯」を金属組織に均一に
形成することができる。即ち、鍛造成形時の力を均一に
いき渡らせて、金属組織を均一に整え、以後の塑性変形
に対する抵抗を増強し、高い硬度を確保できる。
【0084】(10)請求項6では、請求項5記載の内
燃機関用バルブの製法により成形された傘部フェースの
硬度がHV420〜480に保持された低速内燃機関用
バルブを得ることにより、バルブ傘部、特にフェース部
の耐摩耗性や高温耐食性を大きく向上させることができ
る。
燃機関用バルブの製法により成形された傘部フェースの
硬度がHV420〜480に保持された低速内燃機関用
バルブを得ることにより、バルブ傘部、特にフェース部
の耐摩耗性や高温耐食性を大きく向上させることができ
る。
【0085】具体的には、バルブとバルブシート間に沈
着する燃焼残渣による摩耗や該残渣の噛み込みが防止で
きることから、フェース部に圧痕が発生するということ
がなく、低中速内燃機関であっても、運転を確実にかつ
安定して行うことができる。
着する燃焼残渣による摩耗や該残渣の噛み込みが防止で
きることから、フェース部に圧痕が発生するということ
がなく、低中速内燃機関であっても、運転を確実にかつ
安定して行うことができる。
【0086】(11)硬度がHV420〜480のフェ
ース部を備えたバルブは、過剰な硬度では無いため、塑
性変形に対してねばりがあり、内燃機関運転中のクラッ
ク(割れ)が発生するという心配がない。
ース部を備えたバルブは、過剰な硬度では無いため、塑
性変形に対してねばりがあり、内燃機関運転中のクラッ
ク(割れ)が発生するという心配がない。
【0087】(12)請求項7では、成形された傘部の
マクロ組織には微細なフローが形成されるとともに、ミ
クロ組織が、結晶粒度7以上の非常に微細に形成された
低速内燃機関用バルブを得ることができる。
マクロ組織には微細なフローが形成されるとともに、ミ
クロ組織が、結晶粒度7以上の非常に微細に形成された
低速内燃機関用バルブを得ることができる。
【0088】即ち、鍛造工程でのすべり塑性変形により
生じた、いわゆる「すべり帯」を均一に形成するととも
に、ミクロ組織では、大きな結晶粒、混粒等がなく、非
常に微細な結晶粒に整え、金属組織を均一化することが
できるため、塑性変形に対する抵抗が大きいバルブを提
供することができる。
生じた、いわゆる「すべり帯」を均一に形成するととも
に、ミクロ組織では、大きな結晶粒、混粒等がなく、非
常に微細な結晶粒に整え、金属組織を均一化することが
できるため、塑性変形に対する抵抗が大きいバルブを提
供することができる。
【0089】
【図1】本発明に係る低速内燃機関用バルブの製法によ
って成形された最終製品であるバルブの一般的な形状を
示す図
って成形された最終製品であるバルブの一般的な形状を
示す図
【図2】同製法の製造工程における温度と時間の関係を
表す概略図
表す概略図
【図3】(A)第一ハンマーに析出硬化型Ni基合金材
料を設置した状態を、真横から見た図 (B)第一ハンマーに連動又は連続する第二ハンマー
に、一次鍛造された傘部が設置されている様子を示す図 (C)バリ抜きされた傘部が第二ハンマーに設置されて
いる様子を示す図
料を設置した状態を、真横から見た図 (B)第一ハンマーに連動又は連続する第二ハンマー
に、一次鍛造された傘部が設置されている様子を示す図 (C)バリ抜きされた傘部が第二ハンマーに設置されて
いる様子を示す図
【図4】横方向から見た一次鍛造後の傘部半分の断面を
示す図
示す図
【図5】一次鍛造後の傘部フェース付近の部分拡大図
【図6】硬度試験に使用したサンプルの鍛造及び二次鍛
造の条件をまとめた図(表)
造の条件をまとめた図(表)
【図7】同サンプルの時効処理条件と該条件下での傘部
フェース部付近の硬度測定結果をまとめた図(表)
フェース部付近の硬度測定結果をまとめた図(表)
【図8】(A)720℃・5時間条件の時効処理前のサ
ンプルの傘フェース部付近の硬度分布を表した図 (B)720℃・5時間条件の時効処理後のサンプルの
傘フェース部付近の硬度分布を表した図
ンプルの傘フェース部付近の硬度分布を表した図 (B)720℃・5時間条件の時効処理後のサンプルの
傘フェース部付近の硬度分布を表した図
【図9】(A)750℃・5時間条件の時効処理前のサ
ンプルの傘フェース部付近の硬度分布を表した図 (B)750℃・5時間条件の時効処理後のサンプルの
傘フェース部付近の硬度分布を表した図
ンプルの傘フェース部付近の硬度分布を表した図 (B)750℃・5時間条件の時効処理後のサンプルの
傘フェース部付近の硬度分布を表した図
【図10】サンプルの傘部フェース部周辺のマクロ金属
組織を示す図面代用写真
組織を示す図面代用写真
【図11】傘部フェース部周辺のミクロ金属組織を示す
検鏡写真の撮影箇所を示す図
検鏡写真の撮影箇所を示す図
【図12】サンプルの図11に示す傘部フェース部表面
部分のミクロ金属組織を示す図面代用写真
部分のミクロ金属組織を示す図面代用写真
【図13】サンプルの図11に示す傘部フェース部内側
部分のミクロ金属組織を示す図面代用写真
部分のミクロ金属組織を示す図面代用写真
【図14】従来の鍛造技術を簡略に表す図
1 バルブ 2 フェース 3(3a、3b)傘部 4 軸部 6 析出硬化型Ni基合金材料 7(7a、7b)上型 8(8a、8b)下型 9 トリミング上型 10 トリミング下型 17 第一ハンマー 18 第二ハンマー 22 ガス抜き孔 A 第一ハンマーによる一次鍛造工程 B 第二ハンマーによる二次鍛造工程 D 時効処理工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山川 恵則 滋賀県甲賀郡甲西町日枝町3−2 株式会 社山崎機械製作所内 (72)発明者 下谷 末広 滋賀県甲賀郡甲西町日枝町3−2 株式会 社山崎機械製作所内
Claims (7)
- 【請求項1】所定形状に予め形成され、上型と下型の間
に設置された析出硬化型Ni基合金材料に対して、傘部
フェース側を成形する上型を下方の固定下型へ加圧し、
該上型の後方に向かって首アール部を鍛造成形する構成
により、傘部のみを成形し、該傘部を、別体で成形して
ある軸部に摩擦溶接して一体化することを特徴とする内
燃機関用バルブの製法。 - 【請求項2】前記上型には、前記析出硬化型Ni基合金
材料と上型の間に押し込められる空気を逃がすためのガ
ス抜き孔を設けたことを特徴とする請求項1記載の内燃
機関用バルブの製法。 - 【請求項3】前記上型と前記下型からなる第一ハンマー
によって一次鍛造を行った後、第二ハンマーによって、
トリミング及び二次鍛造を行い、その後に時効処理を施
すことにより、傘部を成形することを特徴とする請求項
1又は請求項2記載の内燃機関用バルブの製法。 - 【請求項4】請求項3記載の内燃機関用バルブの製法に
より、一次鍛造された際の傘部フェースの加工率を、フ
ェース内径側で5〜15%、フェース外径側で10〜3
0%に確保することを特徴とする内燃機関用バルブの製
法。 - 【請求項5】前記加工率で一次鍛造されたバルブを、傘
部フェース温度500〜700℃の範囲で二次鍛造を行
った後、時効処理を傘部フェース温度720〜750℃
の範囲で、2〜7時間行うことを特徴とする請求項4記
載の内燃機関用バルブの製法。 - 【請求項6】請求項5記載の内燃機関用バルブの製法に
より成形された傘部フェースの硬度が、HV420〜4
80に保持されたことを特徴とする内燃機関用バルブ。 - 【請求項7】請求項5記載の内燃機関用バルブの製法に
より成形された傘部のマクロ組織には微細なフローが形
成されるとともに、ミクロ組織が、結晶粒度7以上の非
常に微細に形成されたことを特徴とする内燃機関用バル
ブ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9238698A JPH11270320A (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 内燃機関用バルブの製法及びその製法により成形されたバルブ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9238698A JPH11270320A (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 内燃機関用バルブの製法及びその製法により成形されたバルブ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11270320A true JPH11270320A (ja) | 1999-10-05 |
Family
ID=14052992
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9238698A Pending JPH11270320A (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 内燃機関用バルブの製法及びその製法により成形されたバルブ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11270320A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100582364B1 (ko) * | 2001-05-10 | 2006-05-22 | 가부시키가이샤 나브에어 | 대형 선박용 디젤 엔진의 배기 밸브의 제조 방법 |
| KR100708615B1 (ko) * | 2000-08-11 | 2007-04-18 | 두산중공업 주식회사 | 형단조에 의한 대형 디젤엔진용 배기밸브 헤드의 제조방법 |
| CN102019534A (zh) * | 2009-09-22 | 2011-04-20 | 上海腾辉锻造有限公司 | 一种阀门零件的制造方法 |
| KR101177687B1 (ko) | 2011-10-14 | 2012-08-27 | 니탄 밸브 가부시키가이샤 | 내연기관용 밸브의 제조방법 |
| KR101238126B1 (ko) | 2011-12-23 | 2013-02-27 | 주식회사 케이,에스,피 | 이종재질의 배기 밸브 스핀들 제조방법 |
| JP5575991B2 (ja) * | 2011-10-14 | 2014-08-20 | 日鍛バルブ株式会社 | 内燃機関用バルブの製造方法 |
| JP2015212543A (ja) * | 2014-04-08 | 2015-11-26 | マン ディーゼル アンド ターボ フィリアル エーエフ マン ディーゼル アンド ターボ エスイー ティスクランド | 内燃機関用の排気バルブ |
-
1998
- 1998-03-20 JP JP9238698A patent/JPH11270320A/ja active Pending
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100708615B1 (ko) * | 2000-08-11 | 2007-04-18 | 두산중공업 주식회사 | 형단조에 의한 대형 디젤엔진용 배기밸브 헤드의 제조방법 |
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| KR101177687B1 (ko) | 2011-10-14 | 2012-08-27 | 니탄 밸브 가부시키가이샤 | 내연기관용 밸브의 제조방법 |
| JP5575991B2 (ja) * | 2011-10-14 | 2014-08-20 | 日鍛バルブ株式会社 | 内燃機関用バルブの製造方法 |
| US9015940B2 (en) | 2011-10-14 | 2015-04-28 | Nittan Valve Co., Ltd. | Method of manufacturing a valve for an internal combustion engine |
| KR101238126B1 (ko) | 2011-12-23 | 2013-02-27 | 주식회사 케이,에스,피 | 이종재질의 배기 밸브 스핀들 제조방법 |
| JP2015212543A (ja) * | 2014-04-08 | 2015-11-26 | マン ディーゼル アンド ターボ フィリアル エーエフ マン ディーゼル アンド ターボ エスイー ティスクランド | 内燃機関用の排気バルブ |
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