JPH11271255A - 半導体ガスセンサ - Google Patents

半導体ガスセンサ

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JPH11271255A
JPH11271255A JP7090798A JP7090798A JPH11271255A JP H11271255 A JPH11271255 A JP H11271255A JP 7090798 A JP7090798 A JP 7090798A JP 7090798 A JP7090798 A JP 7090798A JP H11271255 A JPH11271255 A JP H11271255A
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JP
Japan
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gas sensor
semiconductor gas
resistance value
comparative example
semiconductor
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JP7090798A
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Mariko Sugimura
真理子 杉村
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FIS Inc
Original Assignee
FIS Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】雰囲気中の温度・湿度依存性が小さく且つ高濃
度ガス経験や無通電放置による特性変化が小さく、通電
経時安定性に優れた半導体ガスセンサを提供する。 【解決手段】アルミナ基板1の裏面の金電極2A,2B
間には酸化ルテニウムからなるヒータ3を形成し、アル
ミナ基板1の表面の金電極4A,4B間に形成した酸化
錫を主成分とする感応部6にパラジウムと酸化セリウム
を含有させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス検出材料に金
属酸化物半導体を用いた半導体ガスセンサに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、可燃性ガスを検知するガスセ
ンサとしてガス検出材料に酸化錫(金属酸化物半導体)
を用いた半導体ガスセンサが広く使用されている。な
お、この種の半導体ガスセンサでは、感度や応答性を高
めるために酸化錫にパラジウム(Pd)が添加されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の半導
体ガスセンサは、金属酸化物半導体である酸化錫を主成
分とする感応部の表面にガスが接触することによって起
きる抵抗値の変化によりガスを検知するものであるが、
雰囲気の温度、湿度により抵抗値が変化し、検出精度が
悪くなってしまうという問題点(以下、第1の問題点と
称す)がある。
【0004】また、酸化錫にPdを添加した半導体ガス
センサは、酸化錫に添加されたPdが酸化パラジウム
(PdO)の状態で酸化錫と強く相互作用し、高い燃焼
活性を示すので、可燃性ガスに対して高いガス感度を持
たせることができるが、LEL(爆発下限値)レベルの
高濃度ガスを経験する(高濃度ガスの雰囲気に曝され
る)と、PdOがPdの状態に還元されてしまい燃焼活
性が低下する現象が生じ感度が低下するという問題点
(以下、第2の問題点と称す)がある。なお、この現象
はその後の通電により回復する可逆現象であるが高濃度
ガス経験により一時的に検出精度が低下してしまうこと
には変わりない。
【0005】また、上記従来の半導体ガスセンサは、無
通電放置により感応部の抵抗値が増加する現象が生じて
しまうという問題点(以下、第3の問題点と称す)があ
る。なお、この現象は、感応部の主成分である酸化錫の
表面の吸着酸素量が増加して高抵抗化するために起こる
現象と考えられ、無通電放置後に通電を続けることによ
り回復する可逆現象である。
【0006】一方、上記従来の半導体ガスセンサは、連
続した長期間の通電(以下、連続長期通電と称す)によ
り感応部の抵抗値が減少する現象が生じるという問題点
(以下、第4の問題点と称す)があった。なお、この現
象は、連続長期通電により酸化錫表面の吸着酸素量が減
少して低抵抗化するために起こる現象と考えられ、酸化
錫及びPdOそれぞれの熱的劣化(還元)による非可逆
現象である。
【0007】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、雰囲気中の温度・湿度依存性が小さ
く且つ高濃度ガス経験や無通電放置による特性変化が小
さく、通電経時安定性に優れた半導体ガスセンサを提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、金属酸化物半導体よりなる感応
部に電気抵抗測定用の一対の電極を設けた半導体ガスセ
ンサであって、感応部は、酸化錫を主成分とし、副成分
として少なくとも酸化セリウムを含有することを特徴と
するものであり、酸化セリウムを含有することにより、
感応部の酸化及び還元が促進され、且つ酸化セリウムの
酸素吸蔵能により吸着酸素量の変化が少なくなるので、
感度の温度依存性や湿度依存性が小さくなるとともに、
高濃度ガス経験や無通電放置による特性変化が小さくな
り、さらに、通電経時安定性が良好になる。
【0009】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、感応部は、酸化錫に対して0.1mol%ないし2
0mol%の酸化セリウムを含有することを特徴とし、
望ましい実施態様である。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は本発明の半導体ガスセンサ
の一実施構成を示しており、本実施形態では厚さ0.3
mmで一辺の長さが2mmの正方形のアルミナ基板1の
裏面に図1(b)に示すように金電極4A’,4B’及
びヒータ用の金電極2A,2Bを設け、金電極2A,2
B間には酸化ルテニウムからなるヒータ3を形成してい
る。また、アルミナ基板1の表面にはスルーホールによ
り裏面の金電極4A’,4B’と接続された金電極4
A,4Bを図1(a)に示すように設け、金電極4A,
4B間に亘るように酸化錫(SnO2 )を主成分とする
ガス検出材料(以下、感ガス材料と称す)を塗布焼成し
ている。
【0011】ここで、SnO2 の調整について説明する
と、まずSnCl4 (塩化スズ)の水溶液をNH3 で加
水分解してスズ酸ゾルを得、この得たスズ酸ゾルを風乾
燥後に空気中において例えば500℃で1時間焼成し、
SnO2 を得る。このSnO 2 に対してPdの王水溶液
を含浸させ、例えば500℃で空気中において1時間焼
成してPdを担持させる。
【0012】而して上述のようにPdを担持させたSn
2 若しくはPdを担持させないSnO2 に骨材として
例えば1000メッシュのアルミナを等量混合し、更に
テルピネオールを加えてペースト状にした後、アルミナ
基板1の金電極4A,4Bの間に亘るように塗布し、例
えば約500℃で空気中において1時間焼成するのであ
る。この後、有機シリカ化合物(例えばシリカバインダ
など)を添加して例えば800℃で1時間焼成し、セリ
ウム化合物水溶液(例えば、塩化セリウム、硝酸セリウ
ムなど)を添加して例えば700℃で空気中において1
時間焼成する。
【0013】この焼成により金電極4A,4Bの間に亘
るように金属酸化物半導体たるSnO2 を主成分としS
nO2 中にパラジウム触媒(Pd)と酸化セリウム(C
eO 2 )を含有する感応部6がアルミナ基板1上に形成
されることになる。またこの形成後アルミナ基板1の裏
面側の各電極2A,2B,4A’,4B’にはリードワ
イヤ5を夫々接続して、これらリードワイヤ5によりヒ
ータ接続端子及び出力用端子を構成する。ここにおい
て、金電極4A,4Bが電気抵抗測定用の一対の電極を
構成している。なお、本発明は感応部6を構成している
感ガス材料に特徴があり、半導体ガスセンサの構造は図
1の構造に限定されるものではなく、感応部6及びヒー
タ3を備えていればよく、例えば感応部6を円球状の形
状に形成したいわゆる焼結体型のガスセンサであっても
よい。また、上述のアルミナを等量混合する工程は必ず
しも行う必要はなく、また、有機シリカ化合物について
も必ずしも添加する必要はない。また、セリウム化合物
水溶液は、上述のスズ酸ゾルを得た後に添加するように
してもよいし、SnO2 に対してPdの王水溶液を含浸
させた後に添加するようにしてもよい。
【0014】なお、半導体ガスセンサの作動温度は30
0℃ないし500℃程度であり、ヒータ3に接続された
1対のリードワイヤ5間に所定の直流電圧を印加するこ
とにより、感応部6の温度が300℃ないし500℃の
温度になるようにして使用すればよい。しかして、本実
施形態の半導体ガスセンサにおける感応部6は酸化錫を
主成分とし酸化錫中に酸化セリウム(CeO2 )を含有
しているので、CeO2 が感ガス材料(酸化錫やPd)
の酸化、還元の触媒として作用し、酸化及び還元が促進
され、且つ酸化セリウムの酸素吸蔵能により酸化錫表面
及びPd表面の吸着酸素量に応じて酸素の吸蔵、放出が
行われ酸化錫及びパラジウム表面の吸着酸素量の変化が
少なくなるので、感度の温度依存性や湿度依存性が小さ
くなるとともに、高濃度ガス経験や無通電放置による特
性変化が小さくなり、さらに、通電経時安定性が良好に
なる。すなわち、本実施形態では、上記第1ないし上記
第4の問題点を解決した半導体ガスセンサを実現するこ
とが可能になる。
【0015】(実施例1)本実施例では、Pdを担持さ
せた酸化錫に50wt%のアルミナを混合してあるとと
もに、シリカバインダを添加してあり、シリカバインダ
を添加して焼成した後にセリウム化合物水溶液を添加し
て焼成することにより感応部6を形成した半導体ガスセ
ンサを作製した。ここにおいて、本実施例の半導体ガス
センサにおける感応部6は、SnO2 に対して1.5m
ol%のCeO2 を含有するとともに、0.5wt%の
Pdを含有している。なお、本実施例の半導体ガスセン
サは、LPガス(イソブタン)に対する感度が高くなる
ようにPdの含有量を設定したイソブタン用センサであ
る。
【0016】(実施例2)本実施例では、Pdを担持さ
せた酸化錫に50wt%のアルミナを混合してあるとと
もに、シリカバインダを添加してあり、シリカバインダ
を添加して焼成した後にセリウム化合物水溶液を添加し
て焼成することにより感応部6を形成した半導体ガスセ
ンサを作製した。ここにおいて、本実施例の半導体ガス
センサにおける感応部6は、SnO2 に対して0.5m
ol%のCeO2 を含有するとともに、0.5wt%の
Pdを含有している。なお、本実施例の半導体ガスセン
サは、実施例1と同様にイソブタン用センサである。
【0017】(実施例3)本実施例では、Pdを担持さ
せた酸化錫に50wt%のアルミナを混合してあるとと
もに、シリカバインダを添加してあり、シリカバインダ
を添加して焼成した後にセリウム化合物水溶液を添加し
て焼成することにより感応部6を形成した半導体ガスセ
ンサを作製した。ここにおいて、本実施例の半導体ガス
センサにおける感応部6は、SnO2 に対して20mo
l%のCeO2 を含有するとともに、0.5wt%のP
dを含有している。なお、本実施例の半導体ガスセンサ
は、実施例1と同様にイソブタン用センサである。
【0018】(実施例4)本実施例では、Pdを担持さ
せた酸化錫に50wt%のアルミナを混合してあるとと
もに、シリカバインダを添加してあり、シリカバインダ
を添加して焼成した後にセリウム化合物水溶液を添加し
て焼成することにより感応部6を形成した半導体ガスセ
ンサを作製した。ここにおいて、本実施例の半導体ガス
センサにおける感応部6は、SnO2 に対して1.5m
ol%のCeO2 を含有するとともに、1.5wt%の
Pdを含有している。なお、本実施例の半導体ガスセン
サは、都市ガス(メタン)用センサに対する感度が高く
なるようにPdの含有量を設定したメタン用センサであ
る。
【0019】(実施例5)本実施例では、Pdを担持さ
せた酸化錫に50wt%のアルミナを混合してあるとと
もに、シリカバインダを添加してあり、シリカバインダ
を添加して焼成した後にセリウム化合物水溶液を添加し
て焼成することにより感応部6を形成した半導体ガスセ
ンサを作製した。ここにおいて、本実施例の半導体ガス
センサにおける感応部6は、SnO2 に対して0.1m
ol%のCeO2 を含有するとともに、0.5wt%の
Pdを含有している。なお、本実施例の半導体ガスセン
サは、実施例1と同様にイソブタン用センサである。
【0020】(実施例6)本実施例では、Pdを担持さ
せた酸化錫に50wt%のアルミナを混合してあるとと
もに、シリカバインダを添加してあり、シリカバインダ
を添加して焼成した後にセリウム化合物水溶液を添加し
て焼成することにより感応部6を形成した半導体ガスセ
ンサを作製した。ここにおいて、本実施例の半導体ガス
センサにおける感応部6は、SnO2 に対して50mo
l%のCeO2 を含有するとともに、0.5wt%のP
dを含有している。なお、本実施例の半導体ガスセンサ
は、実施例1と同様にイソブタン用センサである。
【0021】(比較例1)本比較例では、Pdを担持さ
せた酸化錫に50wt%のアルミナを混合した後に焼成
し、さらにシリカバインダを添加して焼成することによ
り感応部6を形成した半導体ガスセンサを作製した。す
なわち、本比較例の半導体ガスセンサの感応部6はセリ
ウムを添加していない。ここにおいて、本比較例の半導
体ガスセンサにおける感応部6は、SnO2 に対して
0.5wt%のPdを含有している。なお、本比較例の
半導体ガスセンサは、実施例1と同様にイソブタン用セ
ンサである。
【0022】(比較例2)本比較例では、Pdを担持さ
せた酸化錫に50wt%のアルミナを混合した後に焼成
し、さらにシリカバインダを添加して焼成することによ
り感応部6を形成した半導体ガスセンサを作製した。す
なわち、本比較例の半導体ガスセンサの感応部6はセリ
ウムを添加していない。ここにおいて、本比較例の半導
体ガスセンサにおける感応部6は、SnO2 に対して
1.5wt%のPdを含有している。なお、本比較例の
半導体ガスセンサは、実施例4と同様にメタン用センサ
である。
【0023】ここで、酸化セリウムを添加した上記各実
施理1〜6及び酸化セリウムを添加していない比較例
1、2の各種特性測定を行った結果について図2ないし
図21を参照して説明する。図2及び図3はヒータ3の
加熱により感応部6の温度を380℃一定として、測定
雰囲気(以下、単に雰囲気と称す)の温度・湿度を種々
変えてイソブタンに対する感応部6の抵抗値Rs の変化
を測定した結果を示し、図2は実施例1を、図3は比較
例1を、それぞれ示す。図2及び図3の横軸はイソブタ
ンのガス濃度、縦軸は抵抗値Rs であって、各図中のイ
は雰囲気の温度を−5℃、相対湿度を40%とした場合
の測定結果を、ロは雰囲気の温度を15℃、相対湿度を
30%とした場合の測定結果を、ハは雰囲気の温度を2
0℃、相対湿度を45%とした場合の測定結果を、ニは
雰囲気の温度を40℃、相対湿度を40%とした場合の
測定結果を、ホは雰囲気の温度を40℃、相対湿度を9
0%とした場合の測定結果を、それぞれ示す。
【0024】図2及び図3の測定結果から、酸化セリウ
ムを添加した実施例1の半導体ガスセンサの方が酸化セ
リウムを添加していない比較例1の半導体ガスセンサに
比べて抵抗値Rsの温度依存性、湿度依存性の両方とも
小さいことが分かる。したがって、酸化セリウムを添加
することにより、感度の温度依存性、湿度依存性が小さ
くなる。
【0025】図4及び図5は1500ppmのイソブタ
ン雰囲気中での感応部6の抵抗値Rsstdに対する各種可
燃性ガス雰囲気中での感応部6の抵抗値Rs の割合(R
s /Rsstd)を示し、図4は実施例1を、図5は比較例
1を、それぞれ示す。図4及び図5の横軸はガス濃度、
縦軸はRs /Rsstdであって、図4及び図5中のイ
(○)はメタン(CH4 )に対する測定結果を、ロ
(×)はイソブタン(C4 10)に対する測定結果を、
ハ(△)は水素(H2 )に対する測定結果を、ニ(◇)
は一酸化炭素(CO)に対する測定結果を、ホ(□)は
エタノール(C2 5 OH)に対する測定結果を、それ
ぞれ示す。
【0026】図4及び図5の測定結果から、酸化セリウ
ムを添加した実施例1の半導体ガスセンサの方が酸化セ
リウムを添加していない比較例1の半導体ガスセンサに
比べてイソブタンの選択性が高くなる。つまり、従来の
イソブタン用センサに酸化セリウムを添加することによ
りイソブタンの選択性を高めることができる。図6及び
図7は3000ppmのメタン雰囲気中での感応部6の
抵抗値Rsstdに対する各種可燃性ガス雰囲気中での感応
部6の抵抗値Rs の割合(Rs /Rsstd)を示し、図6
は実施例4を、図7は比較例2を、それぞれ示す。図6
及び図7の横軸はガス濃度、縦軸はRs /Rsstdであっ
て、図6及び図7中のイ(○)はメタン(CH4 )に対
する測定結果を、ロ(×)はイソブタン(C4 10)に
対する測定結果を、ハ(△)は水素(H2 )に対する測
定結果を、ニ(◇)は一酸化炭素(CO)に対する測定
結果を、ホ(□)はエタノール(C2 5 OH)に対す
る測定結果を、それぞれ示す。
【0027】図6及び図7の測定結果から、酸化セリウ
ムを添加した実施例4の半導体ガスセンサと酸化セリウ
ムを添加していない比較例2の半導体ガスセンサとでは
メタンに対する選択性は大差ないことが分かる。図8は
ヒータ3の加熱により感応部6の温度を380℃一定と
した状態での1500ppmのイソブタンに対する応答
特性を示し、横軸は時間、縦軸は感応部6の抵抗値Rs
であって、イは実施例1の測定結果、ロは比較例1の測
定結果である。
【0028】図8の測定結果から、酸化セリウムを添加
した実施例1の半導体ガスセンサは、酸化セリウムを添
加していない比較例1の半導体ガスセンサと同様にガス
検知時の抵抗値Rsの立下りが速く、しかも比較例1に
比べてガスが無くなった時の抵抗値Rsの回復が速いこ
とがわかる。つまり、酸化セリウムを添加することによ
り、応答特性(ガスの吸脱着の応答)が改善されている
ことが分かる。
【0029】図9は半導体ガスセンサを使用せずに長期
間(1カ月間)放置した後に通電した際の初期安定特性
を示し、横軸は通電再開後の経過時間、縦軸は空気中で
の感応部6の抵抗値Rs であって、図9中のイは実施例
1の半導体ガスセンサの初期安定特性、ロは比較例1の
半導体ガスセンサの初期安定特性である。図9の測定結
果から、酸化セリウムを添加した実施例1の半導体ガス
センサの方が酸化セリウムを添加していない比較例1の
半導体ガスセンサに比べて、抵抗値Rsが安定レベルに
達するまでの初期安定時間が短く、初期安定特性が改善
されていることが分かる。
【0030】図10及び11はヒータ3の加熱により感
応部6の温度を380℃一定として、高濃度ガス経験
(高濃度ガスに曝されること)による特性変化を調べた
結果であり、図10は実施例1の測定結果を、図11は
比較例1の測定結果を、それぞれ示す。図10及び図1
1の横軸はイソブタンのガス濃度、縦軸は抵抗値Rs で
あって、各図中のイ(×)は高濃度ガスの経験前の測定
結果を示し、ロ(○)はLELの25%(以下、25%
LELと称す)のイソブタン雰囲気中に10分間曝した
後に雰囲気を空気に変えて30分間経過した後の測定結
果を示し、ハ(△)はLELの100%(以下、100
%LELと称す)のイソブタン雰囲気中に10分間曝し
た後に雰囲気を空気に変えて30分間経過した後の測定
結果を示し、ニ(◇)はハの測定後に空気中において7
日間通電を行った後の測定結果を、それぞれ示す。
【0031】図10及び図11に示す測定結果から、酸
化セリウムを添加していない比較例1の半導体ガスセン
サでは100%LELのイソブタン雰囲気中に10分間
曝すことにより(つまり、高濃度ガスを経験することに
より)、その後空気中にて30分経過した後でも感応部
6の抵抗値Rs が大きく増加しているのに対し、酸化セ
リウムを添加した実施例1の半導体ガスセンサでは高濃
度ガス(100%LEL)を経験した後の感応部6の抵
抗値Rs の増加幅が低下されていることが分かる。つま
り、酸化セリウムを添加することにより高濃度ガス経験
による特性変化が小さくなることが分かる。なお、実施
例1及び比較例1の何れも、ハの測定後に空気中におい
て7日間通電を続けることによりニに示すように感応部
6の抵抗値Rs が初期の測定結果イにほぼ等しくなって
いることが分かる。
【0032】図12及び図13は常温常湿(温度を20
℃、湿度を65%とした)の空気中にて無通電放置した
場合の感応部6の抵抗値Rs の経時変化の測定結果を示
すグラフであって、横軸が経過日数、縦軸が抵抗値Rs
を示す。図12及び図13の,’,”は空気中に
おける抵抗値Rs の測定結果を、,’,”は15
00ppmのイソブタン雰囲気における抵抗値Rs の測
定結果を、,’,”は1000ppmのエタノー
ル雰囲気における抵抗値Rs の測定結果を、それぞれ示
す。なお、図12は実施例1の作製条件で作製した3つ
の半導体ガスセンサについて測定を行った結果を示すも
のであり、,,が同じ試料(半導体ガスセンサ)
の測定結果であり、’,’,’が他の試料の測定
結果であり、”,”,”が別の試料の測定結果で
ある。また、図13は比較例1の作製条件で作製した3
つの半導体ガスセンサについて測定を行った結果を示す
ものであり、〜,’〜’,”〜”の意味に
ついては図12と同様である。
【0033】図12及び図13に示す測定結果から、イ
ソブタン用センサに関して、酸化セリウムを添加した実
施例1の半導体ガスセンサの方が酸化セリウムを添加し
ていない比較例1の半導体ガスセンサに比べて無通電放
置による抵抗値Rs の経時変化が小さく、経時安定性が
良いことが分かる。図14及び図15は、図12及び図
13同様に常温常湿(温度を20℃、湿度を65%とし
た)の空気中にて無通電放置した場合の感応部6の抵抗
値Rs の経時変化の測定結果を示すグラフであって、図
14が実施例4の測定結果を、図15が比較例2の測定
結果を、それぞれ示す。ただし、図14及び図15の
,’は空気中における抵抗値Rs の測定結果を、
,’は3000ppmのメタン雰囲気における抵抗
値Rs の測定結果を、,’は3000ppmのエタ
ノール雰囲気における抵抗値Rs の測定結果を、それぞ
れ示す。
【0034】図14及び図15に示す測定結果から、メ
タン用センサに関して、酸化セリウムを添加した実施例
1の半導体ガスセンサの方が酸化セリウムを添加してい
ない比較例1の半導体ガスセンサに比べて無通電放置に
よる抵抗値Rs の経時変化が小さく、経時安定性が良い
ことが分かる。図16ないし図19は連続通電時におけ
る抵抗値Rs の経時変化の測定結果を示すグラフであっ
て、横軸が経過日数、縦軸が抵抗値Rs を示し、図16
が実施例1の測定結果を、図17が比較例1の測定結果
を、図18が実施例4の測定結果を、図19が比較例2
の測定結果を、それぞれ示す。図16及び図17の,
’,”は空気中における抵抗値Rs の測定結果を、
,’,”は1500ppmのイソブタン雰囲気に
おける抵抗値Rs の測定結果を、,’,”は10
00ppmのエタノール雰囲気における抵抗値Rs の測
定結果を、それぞれ示す。
【0035】図16及び図17に示す測定結果から、酸
化セリウムを添加した実施例1の半導体ガスセンサの方
が酸化セリウムを添加していない比較例1の半導体ガス
センサに比べて長期連続通電時における抵抗値Rs の変
化が小さく経時安定性が良いことが分かる。また、図1
8及び図19の,’,”は空気中における抵抗値
Rs の測定結果を、,’,”は3000ppmの
メタン雰囲気における抵抗値Rs の測定結果を、,
’,”は3000ppmのエタノール雰囲気におけ
る抵抗値Rs の測定結果を、それぞれ示す。
【0036】図18及び図19に示す測定結果から、酸
化セリウムを添加した実施例4の半導体ガスセンサの方
が酸化セリウムを添加していない比較例2の半導体ガス
センサに比べて長期連続通電時における抵抗値Rs の変
化が小さく経時安定性が良いことが分かる。ところで、
図20は酸化錫(SnO2 )に対する酸化セリウム(C
eO2 )の添加濃度を種々変えた(酸化セリウムの添加
濃度を0mol%ないし50mol%の範囲で変化させ
た)実施例1、2、3、5、6及び比較例1について抵
抗値Rsを測定した結果を示し、図20のイ(○)は空
気中での測定結果を示し、図20中のロ(△)は150
0ppmのイソブタン雰囲気中での測定結果を示す。な
お、図20中の最も左側の○及び△は比較例1のデータ
を示す。図20に示す測定結果から、酸化セリウムの添
加量は多い程効果は大きいが、20mol%を越えると
空気中での抵抗値Rsとガス中での抵抗値Rsとの比率
(SN)が小さくなりガスセンサとして使いにくくなる
ので、SnO2 に対して0.1mol%ないし20mo
l%のCeO2 を添加することが望ましい。
【0037】また、図21は通電経時特性のCeO2
度依存性を示すグラフであり、横軸が通電開始後の経過
日数、縦軸が抵抗値Rsである。図21のイ(□)は実
施例1の空気中での測定結果を、ロ(△)は実施例2の
空気中での測定結果を、ハ(◇)は実施例3の空気中で
の測定結果を、ニ(○)は比較例1の空気中での測定結
果を、ホ(■)は実施例1の1500ppmのイソブタ
ン雰囲気中での測定結果を、ヘ(▲)は実施例2の15
00ppmのイソブタン雰囲気中での測定結果を、ト
(◆)は実施例3の1500ppmのイソブタン雰囲気
中での測定結果を、チ(●)は比較例1の1500pp
mのイソブタン雰囲気中での測定結果を、それぞれ示
す。
【0038】図21から、酸化セリウムを添加すること
によりイソブタン雰囲気中での通電経時特性が安定し、
酸化セリウムの添加量が多いほどイソブタン雰囲気中で
の通電経時特性が安定することが分かる。
【0039】
【発明の効果】請求項1及び請求項2の発明は、金属酸
化物半導体よりなる感応部に電気抵抗測定用の一対の電
極を設けた半導体ガスセンサであって、感応部は、酸化
錫を主成分とし、副成分として少なくとも酸化セリウム
を含有しているので、酸化セリウムを含有することによ
り、感応部の酸化及び還元が促進され、且つ酸化セリウ
ムの酸素吸蔵能により吸着酸素量の変化が少なくなるか
ら、感度の温度依存性や湿度依存性が小さくなるととも
に、高濃度ガス経験や無通電放置による特性変化が小さ
くなり、さらに、通電経時安定性が良好になるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態を示し、(a)は表面側から見た斜視
図、(b)は裏面側から見た斜視図である。
【図2】実施例1の温度依存性及び湿度依存性を示すグ
ラフである。
【図3】比較例1の温度依存性及び湿度依存性を示すグ
ラフである。
【図4】実施例1のガス濃度−感度特性を示すグラフで
ある。
【図5】比較例1のガス濃度−感度特性を示すグラフで
ある。
【図6】実施例4のガス濃度−感度特性を示すグラフで
ある。
【図7】比較例2のガス濃度−感度特性を示すグラフで
ある。
【図8】実施例1及び比較例1の応答特性の比較図であ
る。
【図9】実施例1及び比較例1の長期間放置後の初期安
定特性の測定結果を示すグラフである。
【図10】実施例1の高濃度ガスの経験による感応部の
抵抗値変化の測定結果を示すグラフである。
【図11】比較例1の高濃度ガスの経験による感応部の
抵抗値変化の測定結果を示すグラフである。
【図12】実施例1の無通電放置による感応部の抵抗値
の経時変化の測定結果を示すグラフである。
【図13】比較例1の無通電放置による感応部の抵抗値
の経時変化の測定結果を示すグラフである。
【図14】実施例4の無通電放置による感応部の抵抗値
の経時変化の測定結果を示すグラフである。
【図15】比較例2の無通電放置による感応部の抵抗値
の経時変化の測定結果を示すグラフである。
【図16】実施例1の連続通電による感応部の抵抗値の
経時変化の測定結果を示すグラフである。
【図17】比較例1の連続通電による感応部の抵抗値の
経時変化の測定結果を示すグラフである。
【図18】実施例4の連続通電による感応部の抵抗値の
経時変化の測定結果を示すグラフである。
【図19】比較例2の連続通電による感応部の抵抗値の
経時変化の測定結果を示すグラフである。
【図20】感応部の抵抗値の酸化セリウム濃度依存性を
示すグラフである。
【図21】通電経時特性の酸化セリウム濃度依存性を示
すグラフである。
【符号の説明】
1 アルミナ基板 2A,2B アルミナ基板 3 ヒータ 4A,4B,4A’,4B’ 金電極 5 リードワイヤ 6 感応部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属酸化物半導体よりなる感応部に電気
    抵抗測定用の一対の電極を設けた半導体ガスセンサであ
    って、感応部は、酸化錫を主成分とし、副成分として少
    なくとも酸化セリウムを含有することを特徴とする半導
    体ガスセンサ。
  2. 【請求項2】 感応部は、酸化錫に対して0.1mol
    %ないし20mol%の酸化セリウムを含有することを
    特徴とする請求項1記載の半導体ガスセンサ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100598029B1 (ko) 2004-05-28 2006-07-06 주식회사 오이코스 악취 반도체 가스 센서 및 이의 제조방법
JP2008128773A (ja) * 2006-11-20 2008-06-05 Fuji Electric Fa Components & Systems Co Ltd 薄膜ガスセンサ
JP2018031685A (ja) * 2016-08-25 2018-03-01 フィガロ技研株式会社 Memsガスセンサとガス検出装置

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