JPH11273642A - 薄型電池およびその製造方法 - Google Patents

薄型電池およびその製造方法

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JPH11273642A
JPH11273642A JP10074656A JP7465698A JPH11273642A JP H11273642 A JPH11273642 A JP H11273642A JP 10074656 A JP10074656 A JP 10074656A JP 7465698 A JP7465698 A JP 7465698A JP H11273642 A JPH11273642 A JP H11273642A
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synthetic resin
resin frame
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battery
metal
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Satoru Fukuoka
悟 福岡
Seiji Morita
誠二 森田
Kanji Urushibara
完二 漆原
Tetsuya Yamashita
哲哉 山下
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な集電効率を保ちつつ保存特性を向上さ
せることが可能な薄型電池を得る。 【解決手段】 電池外部に延出する正極用接続リード部
12bを有する金属製正極集電体12に正極合剤層11
を形成するとともに、電池外部に延出する負極用接続リ
ード部14bを有する金属製負極集電体14に負極合剤
層13を形成した後、正極合剤層11と負極合剤層13
とを固体電解質15を介して積層して薄板状の発電要素
体Aを形成する。この薄板状の発電要素体Aの外周部の
上下面にそれぞれヒートシール性を有する合成樹脂製枠
体18,19が配置された薄板状の発電要素体Aの上下
面にそれぞれ金属製外装体16,17を配置した後加熱
して合成樹脂製枠体18,19同士、合成樹脂製枠体1
8と金属製外装体16、合成樹脂製枠体19と金属製外
装体17、合成樹脂製枠体18,19と各接続リード部
12b,14bとをそれぞれをヒートシールする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄形の電気・電子
機器あるいは通信機器の電源として使用される薄型電池
に係り、特に、薄板状の発電要素の外周部にヒートシー
ル性を有する合成樹脂製枠体を配置し、これらの上下面
に金属製外装体をヒートシールにより装着した薄型電池
およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の薄型電池は次ぎのようにして作
製されている。例えば、図3(なお、図3(a)は薄型
電池の概略を示す斜示図であり、図3(b)はそのY−
Y断面を示す断面図である)に示すように、正極合剤層
21と負極合剤層23との間にポリマー電解質25を配
置し、正極合剤層21の上面に正極集電体22を接触さ
せ、負極合剤層23の下面に負極集電体24を接触させ
て扁平な発電要素体Bを形成する。この後、この扁平な
発電要素体Bの外周部にヒートシール性を有する合成樹
脂製の枠体28を配置し、これらの上下面にそれぞれ電
池の端子となる金属製外装体26,27を配置し、合成
樹脂製の枠体28をヒートシールすることにより薄型電
池20を作製するようにしている。
【0003】しかしながら、このようにして作製される
薄型電池20にあっては、正極集電体22と金属製外装
体26があるいは負極集電体24と金属製外装体27
が、単に接触しているだけであるため、何らかの理由に
よりこの薄型電池20が膨張した場合、正極集電体22
と金属製外装体(正極端子)26との接触あるいは負極
集電体24と金属製外装体(負極端子)27との接触が
断たれ、集電効率が低下するという問題を生じた。
【0004】そこで、各集電体の一部を電池外部まで延
出させ、この延出部を直接外部機器に接続するようにし
て集電効率を向上させるようにした薄型電池が提案され
るようになった。このような薄型電池は、図4(なお、
図4(a)は薄型電池の概略を示す斜示図であり、図4
(b)はそのZ−Z断面を示す断面図である)に示すよ
うに、正極合剤層31と負極合剤層33との間にポリマ
ー電解質35を配置する。
【0005】ついで、正極合剤層31の上面に電池外部
に延出する正極用接続リード部32bを備えた正極集電
体32を接触させ、負極合剤層33の下面に電池外部に
延出する負極用接続リード部34bを備えた負極集電体
34を接触させて扁平な発電要素体Cを形成する。この
後、この扁平な発電要素体Cの外周部にヒートシール性
を有する合成樹脂製の枠体38を配置し、これらの上下
面にそれぞれ金属製外装体36,37を配置し、合成樹
脂製の枠体38をヒートシールすることにより薄型電池
30を作製するようにしている。
【0006】このように薄型電池30を作製すると、各
集電体32,34の各接続リード部32b,34bの一
部を電池外部まで延出させ、これらの接続リード部32
b,34bと外部機器とを直接接続するようにすると、
何らかの理由によりこの薄型電池30が膨張して、正極
集電体32と金属製外装体36との接触あるいは負極集
電体34と金属製外装体37との接触が断たれても、各
合剤層31,33からの集電には支障を来すことがない
ので、集電効率を向上させることができるようになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような薄型電池にあっては、各集電体32,34の接
続リード部32b,34bの一部を電池外部まで延出さ
せるため、合成樹脂製の枠体38をヒートシールした際
に、接続リード部32bと金属製外装体36との間、お
よび接続リード部34bと金属製外装体37との間での
シール性が低下するという問題を生じる。
【0008】このように、接続リード部32bと金属製
外装体36との間、および接続リード部34bと金属製
外装体37との間でのシール性が低下すると、何らかの
理由によりこの薄型電池30が膨張した際に、電池の内
容物(例えば、電解液)の一部が電池外に排出された
り、電池外の空気や水分が電池内に侵入して、電池特性
を劣化させたり、保存特性が極端に低下する等の問題を
生じる。
【0009】このような事態とならないために、このよ
うな薄型電池の全体をヒートシール性を有する樹脂フィ
ルムで覆うようにすれば、電池全体のシール性が向上す
るようになる。しかしながら、薄型電池の全体をヒート
シール性を有する樹脂フィルムで覆うようにすれば、電
池の厚みが増大するとともに、電池重量も増加し、電池
の体積エネルギー密度、重量エネルギー密度が低下する
という問題を生じる。
【0010】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】そ
こで、本発明では、集電効率を向上させるために集電体
より延出して接続リード部を設けても、この接続リード
部でのシール性を向上させて電池の保存性を向上させ、
かつ体積エネルギー密度、重量エネルギー密度が低下し
ない薄型電池が得られるようにすることを目的としてな
されたものである。
【0011】このため、本発明の薄型電池においては、
電池外部に延出する正極用接続リード部を有する金属製
正極集電体の表面に正極合剤層を備え、電池外部に延出
する負極用接続リード部を有する金属製負極集電体の表
面に負極合剤層を備え、第1の金属製外装体の外周部に
ヒートシール性を有する第1の合成樹脂製枠体を備える
とともに、第2の金属製外装体の外周部にヒートシール
性を有する第2の合成樹脂製枠体を備え、第1と第2の
合成樹脂製枠体の間に正極用接続リード部および負極用
接続リード部が配置されるとともに、第1と第2の合成
樹脂製枠体同士、第1の合成樹脂製枠体と第1の金属製
外装体、第2の合成樹脂製枠体と第2の金属製外装体お
よび第1と第2の合成樹脂製枠体と各接続リード部とが
それぞれヒートシールにより固着されるようにしてい
る。
【0012】このように、ヒートシール性を有する第1
と第2の合成樹脂製枠体の間に電池外部に延出する各接
続リード部を配置するようにすると、ヒートシールによ
り、第1と第2の合成樹脂製枠体同士が強固に固着さ
れ、第1の金属製外装体は第1の合成樹脂製枠体に、第
2の金属製外装体は第2の合成樹脂製枠体にそれぞれ強
固に固着され、各接続リード部は第1と第2の合成樹脂
製枠体にそれぞれ強固に固着されるようになる。このた
め、電池外部に延出する各接続リード部を各集電体に備
えるようにしても、各接続リード部でのシール性を向上
させることが可能になるので、別途、樹脂フィルムで薄
型電池を覆う必要がなくなり、電池の体積エネルギー密
度、重量エネルギー密度が低下することを防止できるよ
うになる。
【0013】また、各集電体は電池外部に延出する各接
続リード部をそれぞれ備えるようにしているので、何ら
かの理由によりこの薄型電池が膨張して、正極集電体と
第1の金属製外装体との間あるいは負極集電体と第2の
金属製外装体との間の接触が断たれても、各合剤層から
の集電には支障を来すことがないので、集電効率を向上
させることができるようになる。
【0014】一方、本発明の薄型電池の製造方法におい
ては、電池外部に延出する正極用接続リード部を有する
金属製正極集電体に正極合剤層を形成する正極合剤層形
成工程と、電池外部に延出する負極用接続リード部を有
する金属製負極集電体に負極合剤層を形成する負極合剤
層形成工程と、正極合剤層形成工程により形成された正
極合剤層と、負極合剤層形成工程により形成された負極
合剤層とを電解液を含浸させたセパレータあるいは固体
電解質を介して積層して薄板状の発電要素体を形成する
積層工程と、第1の金属製外装体の外周部にヒートシー
ル性を有する第1の合成樹脂製枠体を配置するととも
に、第2の金属製外装体の外周部にヒートシール性を有
する第2の合成樹脂製枠体を配置し、これらの合成樹脂
製枠体が配置された第1と第2の金属製外装体間に薄板
状の発電要素体を配置する配置工程と、配置工程により
その外周部に第1と第2の合成樹脂製枠体が配置されか
つ薄板状の発電要素体の上下面に第1と第2の金属製外
装体が配置された積層体を加熱して、第1と第2の合成
樹脂製枠体同士、第1の合成樹脂製枠体と第1の金属製
外装体、第2の合成樹脂製枠体と第2の金属製外装体、
第1と第2の合成樹脂製枠体と各接続リード部とをそれ
ぞれヒートシールするヒートシール工程とを備えるよう
にしている。
【0015】このように、ヒートシール工程を備えるよ
うにすると、その外周部に第1と第2の合成樹脂製枠体
が配置された薄板状の発電要素体の上下面に第1と第2
の金属製外装体が配置された積層体を加熱することによ
り、第1と第2の合成樹脂製枠体同士、第1の合成樹脂
製枠体と第1の金属製外装体、第2の合成樹脂製枠体と
第2の金属製外装体、第1と第2の合成樹脂製枠体と各
接続リード部とがそれぞれ強固に固着されるようにな
る。このため、電池外部に延出する各接続リード部を各
集電体に備えるようにしても、各接続リード部でのシー
ル性を向上させることが可能になるので、別途、樹脂フ
ィルムで薄型電池を覆う必要がなくなり、電池の体積エ
ネルギー密度、重量エネルギー密度が低下することを防
止できるようになる。
【0016】そして、各接続リード部の第1と第2の合
成樹脂製枠体の間に配置される部分に複数の開口部を備
えるようにすると、この開口部を通して直接第1と第2
の合成樹脂製枠体同士が結着するようになるので、各接
続リード部のシール部がさらに強固に固着されるように
なる。このため、各接続リード部でのシール性がさらに
向上する。
【0017】また、変性ポリプロピレンはヒートシール
性が極めて良好な樹脂であるとともに、耐食性が優れた
樹脂であるので、このような樹脂からなる樹脂フィルム
を用いてヒートシール性を有する合成樹脂製枠体を形成
すると、各接続リード部でのシール性がさらに向上する
とともに、結着性が良好であることからヒートシール工
程も容易になり、この種の薄型電池の生産性も向上す
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明の薄型電池の一実施
形態を図に基づいて説明する。なお、図1(a)は本実
施形態の薄型電池の概略を示す斜示図であり、図1
(b)は図1(a)のX−X断面を示す断面図である。
また、図2はこの薄型電池に用いる正極集電体あるいは
負極集電体を示す図である。
【0019】1.正極の作製 正極活物質としてのLiMnO290重量%に、導電剤
としてのケッチェンブラック6重量%と、結着剤として
のフッ素樹脂(例えば、ポリテトラフルオロエチレン
(PTFE))粉末4重量%と、適量の水を加えて混合
・混練して正極活物質スラリーを作製する。一方、図2
に示すように、本体12aと、電池を構成した場合にそ
の一部が電池外部に延出する正極用接続リード部12b
とが形成され、かつこの正極用接続リード部12bの電
池を構成した場合に合成樹脂製枠体18,19と重なる
部分に開口12cが形成された薄板状の金属製正極集電
体(例えば、アルミニウム板よりなる)12を用意し、
この薄板状の金属製正極集電体12に、正極用接続リー
ド部12bを除いて正極活物質スラリーを塗着した後、
乾燥して、薄板状の金属製正極集電体12上に正極合剤
層11が形成された正極を作製する。
【0020】2.負極の作製 負極活物質としてのスピネル型Li4Ti51290重量
%に、導電剤としての炭素粉末6重量%と、結着剤とし
てのフッ素樹脂(例えば、ポリテトラフルオロエチレン
(PTFE))粉末4重量%と、適量の水を加えて混合
・混練して負極活物質スラリーを作製する。一方、図2
に示すように、本体14aと、電池を構成した場合にそ
の一部が電池外部に延出する負極用接続リード部14b
とが形成され、かつこの負極用接続リード部14bの電
池を構成した場合に合成樹脂製枠体18,19と重なる
部分に開口14cが形成された薄板状の金属製負極集電
体(例えば、銅板よりなる)14を用意し、この薄板状
の金属製負極集電体14に負極用接続リード部14bを
除いて負極活物質スラリーを塗着した後、乾燥して、薄
板状の金属製負極集電体14上に負極合剤層13が形成
された負極を作製する。
【0021】3.ポリマー電解質(固体電解質)の作製 ポリエチレンオキサイドを加熱溶融させた液中にLiP
F6を1モル/リットルの割合で混合し、冷却・固化さ
せてゲル状のポリマー電解質(固体電解質)15を作製
する。
【0022】4.薄型電池の作製 (a)実施例 上述のようにして作製した、薄板状の金属集電体12上
に正極合剤層11を形成した正極と、薄板状の金属製負
極集電体14上に負極合剤層13を形成した負極との間
にポリマー電解質15を積層して薄板状の発電要素体A
を形成する。一方、薄板状の金属製外装体(例えば、ア
ルミニウム板よりなり、その外形形状は長さ10mm
で、幅8mmである)16,17を用意するとともに、
その外形形状が外装体16,17と同一で、かつその内
径形状が薄板状の発電要素体Aより若干大きくなるよう
に形成した変性ポリプロピレンフィルムからなるヒート
シール性を有する合成樹脂製枠体18,19を用意す
る。
【0023】そして、薄板状の金属製外装体17の外周
部上に合成樹脂製枠体19を配置した後、この薄板状の
金属製外装体17の中心部上に上述した発電要素体Aを
配置する。この後、合成樹脂製枠体19の上に合成樹脂
製枠体18を重ね合わせて配置し、これらの上に薄板状
の金属製外装体16をその外周部が合成樹脂製枠体18
と一致するようにして配置して積層体を形成する。つい
で、この積層体を所定の温度(例えば、110〜170
℃)に加熱して実施例の薄型電池10(電池A)を作製
する。
【0024】この加熱により、ヒートシール性を有する
合成樹脂製枠体18,19同士が強固に結着するととも
に、合成樹脂製枠体18と金属製外装体16が、合成樹
脂製枠体19と金属製外装体17が、合成樹脂製枠体1
8,19と各接続リード部12b,14bがそれぞれ強
固に結着するようになる。また、このヒートシール時
に、各接続リード部12b,14bに設けられた開口1
2c,14cを通して、合成樹脂製枠体18,19同士
が強固に結着するようになるので、結着力の優れたシー
ル部が形成されるようになる。
【0025】(b)比較例1 図3に示すように、上述とほぼ同様にして作製した、薄
板状の金属集電体(なお、この金属集電体には接続リー
ド部は形成されていない)22に正極合剤層21を形成
した正極と、薄板状の金属製負極集電体24に負極合剤
層23を形成した負極との間にポリマー電解質25を積
層して薄板状の発電要素体Bを形成する。一方、薄板状
の金属製外装体(例えば、アルミニウム板よりなり、そ
の外形形状は長さ10mmで、幅8mmである)26,
27を用意するとともに、その外形形状が外装体26,
27と同一で、かつその内径形状が薄板状の発電要素体
Bより若干大きくなるように形成した変性ポリプロピレ
ンフィルムからなるヒートシール性を有する合成樹脂製
枠体28を用意する。
【0026】そして、薄板状の金属製外装体27の外周
部上に合成樹脂製枠体28を配置した後、この薄板状の
金属製外装体27の中心部上に上述した発電要素体Bを
配置し、これらの上に薄板状の金属製外装体26をその
外周部が合成樹脂製枠体28と一致するようにして配置
して積層体を形成する。ついで、この積層体を所定の温
度(例えば、110〜170℃)に加熱して、比較例1
の薄型電池20(電池B)を作製する。
【0027】(c)比較例2 図4に示すように、上述とほぼ同様にして作製した、薄
板状の金属集電体32に正極合剤層31を形成した正極
と、薄板状の金属製負極集電体34に負極合剤層33を
形成した負極との間にポリマー電解質35を積層して薄
板状の発電要素体Cを形成する。一方、薄板状の金属製
外装体(例えば、アルミニウム板よりなり、その外形形
状は長さ10mmで、幅8mmである)36,37を用
意するとともに、その外形形状が外装体36,37と同
一で、かつその内径形状が薄板状の発電要素体Cより若
干大きくなるように形成した変性ポリプロピレンフィル
ムからなるヒートシール性を有する合成樹脂製枠体38
を用意する。
【0028】そして、薄板状の金属製外装体37の外周
部上に合成樹脂製枠体38を配置した後、この薄板状の
金属製外装体37の中心部上に上述した発電要素体Cを
配置し、これらの上に薄板状の金属製外装体36をその
外周部が合成樹脂製枠体38と一致するようにして配置
して積層体を形成する。ついで、この積層体を所定の温
度(例えば、110〜170℃)に加熱して、比較例2
の薄型電池30(電池C)を作製する。
【0029】5.電池試験 上述のようにして作製したA,B,Cの各電池を、それ
ぞれ0.1mAの定電流で電池電圧が0.4Vになるま
で放電させた後、2.2Vの定電圧(保護抵抗:15k
Ω)で40時間の充電を行う。その後、A,B,Cの各
電池を0.1mAの定電流で放電させ、放電時間に対す
る電池電圧を測定してグラフで表して放電曲線を求める
と、図5に示すような結果となった。図5より明らかな
ように、実施例の薄型電池10(電池A)および比較例
2の薄型電池30(電池C)は放電容量(図5の放電曲
線の積分値)が大きく、したがって集電効率が高いこと
が分かる。
【0030】また、図5の放電曲線より得られる放電容
量(図5の放電曲線の積分値)をQ1(mAh)とし、
A,B,Cの各電池をそれぞれ60℃の温度環境で20
日間保存した後、室温で0.1mAの定電流で電池電圧
が0.4Vになるまでの放電時間から求めた放電容量を
Q2(mAh)とし、下記の数式(1)に基づいて保存
劣化率(%)を求めると下記の表1に示すような結果と
なった。
【0031】
【数1】 保存劣化率(%)=((Q1−Q2)/Q1)×100・・・(1)
【0032】
【表1】
【0033】上記表1より明らかなように、実施例の薄
型電池10(電池A)は放電容量が大きいとともに、保
存劣化率も小さいことが分かる。また、比較例1の薄型
電池20(電池B)は保存劣化率は小さいが、放電容量
が小さいことが分かる。さらに、比較例2の薄型電池3
0(電池C)は放電容量が大きいが、保存劣化率が大き
いことが分かる。このことから、本発明によれば、十分
な集電効率を保ちつつ保存特性を向上させることが可能
な薄型電池が得られるようになる。
【0034】上述したように、本発明においては、ヒー
トシール性を有する2枚の合成樹脂製枠体18,19の
間に電池外部に延出する各接続リード部12b,14b
を配置した後、ヒートシールを行うようにしているの
で、ヒートシール性を有する合成樹脂製枠体18,19
同士が強固に結着するとともに、合成樹脂製枠体18と
金属製外装体16が、合成樹脂製枠体19と金属製外装
体17が、合成樹脂製枠体18,19と各接続リード部
12b,14bがそれぞれ強固に結着するようになる。
【0035】この結果、電池外部に延出する各接続リー
ド部12b,14bを各集電体12,14に備えるよう
にしても、各接続リード部12b,14bでのシール性
を向上させることが可能になるので、別途、樹脂フィル
ムで薄型電池を覆う必要がなくなり、電池の体積エネル
ギー密度、重量エネルギー密度が低下することを防止で
きるようになる。
【0036】また、各集電体12,14は電池外部に延
出する接続リード部12b,14bをそれぞれ備えるよ
うにしているので、何らかの理由によりこの薄型電池1
0が膨張して、正極集電体12と金属製外装体17との
間あるいは負極集電体14と金属製外装体17との間の
接触が断たれても、各合剤層11,13からの集電には
支障を来すことがないので、集電効率を向上させること
ができるようになる。
【0037】なお、上述した実施形態においては、電解
質として固体電解質(ポリマー電解質)を用いる例につ
いて説明したが、固体電解質(ポリマー電解質)に代え
て有機電解液を含浸したセパレータを用いるようにして
も同様な効果が得られる。また、上述した実施形態にお
いては、本発明を方形状の電池に適用する例について説
明したが、方形状に限らず、円形、楕円形等の様々の形
状の電池に本発明は適用可能である。さらに、上述した
実施形態においては、本発明を固体電解質(ポリマー電
解質)を用いた二次電池に適用する例について説明した
が、本発明は種々の二次電池あるいは一次電池に適用可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の薄型電池を示す図であり、図1
(a)この薄型電池の概略を示す斜示図であり、図1
(b)はそのX−X断面を示す断面図である。
【図2】 図1の薄型電池に用いる正極集電体あるいは
負極集電体を示す図である。
【図3】 従来例(比較例1)の薄型電池を示す図であ
り、図3(a)はこの薄型電池の概略を示す斜示図であ
り、図3(b)はそのY−Y断面を示す断面図である。
【図4】 他の従来例(比較例2)の薄型電池を示す図
であり、図4(a)はこの薄型電池の概略を示す斜示図
であり、図4(b)はそのZ−Z断面を示す断面図であ
る。
【図5】 図1,図3,図4の薄型電池の放電曲線を示
す図である。
【符号の説明】
10…薄型電池、11…正極合剤層、12…正極集電
体、12b…正極用接続リード部、13…負極合剤層、
14…負極集電体、14b…負極用接続リード部、15
…ポリマー電解質(固体電解質)、16,17…金属製
外装体、18,19…ヒートシール性を有する合成樹脂
製枠体
フロントページの続き (72)発明者 山下 哲哉 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極合剤層と負極合剤層と電解質からな
    る薄板状の発電要素体と、この発電要素体の外周部に配
    置されるヒートシール性を有する合成樹脂製枠体とを備
    え、これらの発電要素体とヒートシール性を有する合成
    樹脂製枠体の上面に第1の金属製外装体を、同合成樹脂
    製枠体の下面に第2の金属製外装体をヒートシールによ
    り装着した薄型電池であって、 電池外部に延出する正極用接続リード部を有する金属製
    正極集電体の表面に前記正極合剤層を備え、 電池外部に延出する負極用接続リード部を有する金属製
    負極集電体の表面に前記負極合剤層を備え、 前記第1の金属製外装体の外周部にヒートシール性を有
    する第1の合成樹脂製枠体を備えるとともに、前記第2
    の金属製外装体の外周部にヒートシール性を有する第2
    の合成樹脂製枠体を備え、 前記第1と第2の合成樹脂製枠体の間に前記正極用接続
    リード部および前記負極用接続リード部が配置されると
    ともに、前記第1と第2の合成樹脂製枠体同士、前記第
    1の合成樹脂製枠体と前記第1の金属製外装体、前記第
    2の合成樹脂製枠体と前記第2の金属製外装体および前
    記第1と第2の合成樹脂製枠体と前記各接続リード部と
    がそれぞれヒートシールにより固着されていることを特
    徴とする薄型電池。
  2. 【請求項2】 前記各接続リード部の前記第1と第2の
    合成樹脂製枠体の間に配置される部分に複数の開口部を
    備えるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の薄
    型電池。
  3. 【請求項3】 前記ヒートシール性を有する第1と第2
    の合成樹脂製枠体は変性ポリプロピレン製の樹脂フィル
    ムより形成したことを特徴とする請求項1または請求項
    2に記載の薄型電池。
  4. 【請求項4】 正極合剤層と負極合剤層と電解質からな
    る薄板状の発電要素体と、この発電要素体の外周部に配
    置されるヒートシール性を有する合成樹脂製枠体とを備
    え、これらの発電要素体とヒートシール性を有する合成
    樹脂製枠体の上面に第1の金属製外装体を、同合成樹脂
    製枠体の下面に第2の金属製外装体をヒートシールによ
    り固着して形成する薄型電池の製造方法であって、 電池外部に延出する正極用接続リード部を有する金属製
    正極集電体に前記正極合剤層を形成する正極合剤層形成
    工程と、 電池外部に延出する負極用接続リード部を有する金属製
    負極集電体に前記負極合剤層を形成する負極合剤層形成
    工程と、 前記正極合剤層形成工程により形成された前記正極合剤
    層と、前記負極合剤層形成工程により形成された前記負
    極合剤層とを電解液を含浸させたセパレータあるいは固
    体電解質を介して積層して薄板状の発電要素体を形成す
    る積層工程と、 前記第1の金属製外装体の外周部にヒートシール性を有
    する第1の合成樹脂製枠体を配置するとともに、前記第
    2の金属製外装体の外周部にヒートシール性を有する第
    2の合成樹脂製枠体を配置し、これらの合成樹脂製枠体
    が配置された第1と第2の金属製外装体間に前記薄板状
    の発電要素体を配置する配置工程と、 前記配置工程によりその外周部に前記第1と第2の合成
    樹脂製枠体が配置されかつ薄板状の発電要素体の上下面
    に第1と第2の金属製外装体が配置された積層体を加熱
    して、前記第1と第2の合成樹脂製枠体同士、前記第1
    の合成樹脂製枠体と前記第1の金属製外装体、前記第2
    の合成樹脂製枠体と前記第2の金属製外装体、前記第1
    と第2の合成樹脂製枠体と前記各接続リード部とをそれ
    ぞれヒートシールするヒートシール工程とを備えたこと
    を特徴とする薄型電池の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記各接続リード部の前記第1と第2の
    合成樹脂製枠体の間に配置される部分に複数の開口部を
    備えるようにしたことを特徴とする請求項4に記載の薄
    型電池の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記ヒートシール性を有する第1と第2
    の合成樹脂製枠体は変性ポリプロピレン製の樹脂フィル
    ムより形成したことを特徴とする請求項4または請求項
    5に記載の薄型電池の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007250449A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Nissan Motor Co Ltd 双極型二次電池

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