JPH11273735A - リチウムイオンポリマー2次電池 - Google Patents

リチウムイオンポリマー2次電池

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JPH11273735A
JPH11273735A JP10069907A JP6990798A JPH11273735A JP H11273735 A JPH11273735 A JP H11273735A JP 10069907 A JP10069907 A JP 10069907A JP 6990798 A JP6990798 A JP 6990798A JP H11273735 A JPH11273735 A JP H11273735A
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JP
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electrolyte
polymer
lithium
negative electrode
gel
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JP10069907A
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Tokuo Inamasu
徳雄 稲益
Tadashi Shioda
匡史 塩田
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Original Assignee
Yuasa Corp
Yuasa Battery Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高率放電特性が優れたリチウムイオンポリマ
ー2次電池を提供することを目的とする。 【構成】 空孔率が27体積%以上、60体積%以下の
正極及び/または負極を有し、その正極及び/または負
極の空孔にポリマー電解質を配置したリチウムイオンポ
リマー2次電池とすることで、上記目的を達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウムイオンポ
リマー2次電池における高率放電特性の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、実用化されているリチウムイオン
電池は円筒形、角形であるが、携帯機器としては、ポケ
ットやバッグに収納しやすいように薄型化の要求があ
る。薄型電池の場合、電解質にポリマーを含有するリチ
ウムイオンポリマー電池がその要求を満足する電池とし
て有望である。一方、電池を使用する機器側としては、
ノートパソコンのように多機能化が進み、高率放電特性
への要求も強い。 リチウムイオンポリマー2次電
池は、非水電解液を用いたリチウムイオン2次電池と同
じく正極にコバルト酸リチウム等のリチウム含有遷移金
属酸化物を、負極にリチウムを吸蔵放出可能な炭素材料
を用い、セパレータと電解質の代わりにポリマー電解質
を用いたことで、薄型、軽量でかつ液漏れのない安全性
に優れた電池である。即ち、ポリマーを含有したポリマ
ー電解質は固体であるため、電解液のみを使用した電池
系に比べて電解質の流動性がなく、また引火も起こりに
くいことから漏液のない安全な電池の製造が可能とな
る。このリチウムイオンポリマー2次電池において電極
にポリマー電解質を配置する方法として、空孔を有する
電極にポリマー電解質の前駆体であるモノマーと、リチ
ウム塩を有機溶剤に溶解したモノマー溶液(以下、モノ
マー液という)を含浸後重合する方法や、ポリマーとリ
チウム塩を高温で有機溶剤(以下、ポリマー液という)
に溶解し、空孔を有する電極に含浸後冷却する方法等が
挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、空孔を
有する電極にポリマー電解質を配置する場合、その配置
する量が重要になってくる。従来、ポリマー電解質を配
置する目的で電極にモノマー液やポリマー液を含浸する
場合、電極への電解質の浸透性という点から一般の電解
液の場合とはその配置量が異なってくるという問題があ
った。即ち、ポリマーを含有しない電解液は、空孔の細
部まで浸透するのに対して、モノマー液やポリマー液は
その浸透が起こり難く、その結果電解質と正極及び負極
の活物質との界面におけるリチウムイオンの絶対量が少
なくなり、リチウムイオンの濃度分極を生じ、高率放電
特性が低下する問題があった。そのため、上記のような
問題を解決し、リチウムイオンポリマー電池の高率放電
特性を改善することが望まれている。
【0004】本発明は上記のような課題を解決するもの
で、その目的は高率放電特性が優れたリチウムイオンポ
リマー2次電池を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前記問題点に鑑
みてなされたものであって、空孔率が27体積%以上、
60体積%以下の正極及び/または負極を有し、その正
極及び/または負極の空孔にポリマー電解質を配置した
ことを特徴とするリチウムイオンポリマー2次電池であ
る。
【0006】さらに、本発明に関わるポリマー電解質に
おいて、室温において良好な充放電特性を得るにはその
ポリマー電解質はゲル電解質であることが好ましい。ゲ
ル電解質とは、電解液をポリマーで保持したゲル状の電
解質のことであり、このゲル電解質を用いることにより
常温におけるイオン伝導度が向上し、その結果充放電特
性が向上すると考えられる。
【0007】
【作用】本発明のリチウムイオンポリマー2次電池にお
いては、正極及び/または負極の空孔率を27体積%以
上、60体積%以下にすることでポリマー電解質の配置
量を増大することにより、高率放電特性が改善される。
その理由としては必ずしも明確ではないが、以下のよう
に考察される。即ち、空孔を有する電極に、ポリマー電
解質を配置するリチウムイオンポリマー2次電池の場
合、ポリマー電解質の前駆体であるモノマー液やポリマ
ー液の電極への配置量が重要であると考えられる。つま
り、溶剤のみの電解液に比べて、モノマー液やポリマー
液を用いる場合、電極細部への浸透が起こり難く、その
結果正極及び/または負極の活物質近傍のポリマー電解
質の絶対量が不十分となる。そのため高率放電を行う
と、負極から供給されるべきリチウムイオンは、そのイ
オン拡散が抑制され、正極の活物質近傍ではリチウムイ
オン不足を生じ、リチウムイオンの濃度分極を生じ、放
電できない状態に陥ることが考えられる。即ち、電極の
空孔を増やすことにより、モノマー液やポリマー液の浸
透を容易にし、電極中のポリマー電解質の量を増し、さ
らに活物質界面とポリマー電解質との接触を十分行うこ
とにより、リチウムイオンの移動能力を向上させ、濃度
分極を低減することが高率放電特性の改善に重要である
と考えられる。
【0008】さらに、ポリマー電解質としてゲル電解質
を用いることが好ましい。ゲル電解質は、溶剤を全く含
まないポリマー電解質に比べてイオン伝導度が高く、そ
の結果高率放電等に伴う濃度分極が低減されるとが考え
られるからである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のポリマー電解質としては
例えば、ポリエチレンオキサイド誘導体や少なくとも該
誘導体を含むポリマー、ポリプロピレンオキサイド誘導
体や少なくとも該誘導体を含むポリマー、ポリフォスフ
ァゼンや該誘導体、イオン解離基を含むポリマー、リン
酸エステルポリマー誘導体、さらにポリビニルピリジン
誘導体、ビスフェノールA誘導体、ポリアクリロニトリ
ル、ポリビニリデンフルオライド、フッ素ゴム等に非水
電解液を含有させた高分子マトリックス材料(ゲル電解
質)等が有効である。
【0010】この非水電解液の有機溶媒として、プロピ
レンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカ
ーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネ
ート、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン
等のエステル類や、テトラヒドロフラン、2−メチルテ
トラヒドロフラン等の置換テトラヒドロフラン、ジオキ
ソラン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジエト
キシエタン、メトキシエトキシエタン等のエーテル類、
ジメチルスルホキシド、スルホラン、メチルスルホラ
ン、アセトニトリル、ギ酸メチル、酢酸メチル、N−メ
チルピロリドン、ジメチルフォルムアミド等が挙げら
れ、これらを単独又は混合溶媒として用いることができ
る。
【0011】上記のようなポリマー電解質に用いる支持
電解質塩としては、LiClO4 、LiPF6 、 LiB
4 、 LiAsF6 、 LiCF3 SO3 、 LiN(CF
3 SO2 ) 2 、LiN(C2 5 SO2 ) 2 、LiN
(CF3 SO2 ) (C4 9 SO2 ) 等が挙げられる。
【0012】ポリマー電解質と併用してセパレータを用
いることができる。セパレータとしては、イオンの透過
度が優れ、機械的強度のある絶縁性薄膜を用いることが
できる。耐有機溶剤性と疎水性からポリプロピレンやポ
リエチレンといったオレフィン系のポリマー、ポリイミ
ド、ポリフェニレンスルファイトといったエンジニアリ
ングプラスチック系のポリマー、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナ
フタレートといったポリエステル系のポリマー、ポリフ
ッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンといった
フッ素系のポリマー、ナイロン系のポリマー、シリコン
系のポリマー、ガラス等の繊維からつくられたシート、
不織布、布等または微孔膜が用いられる。セパレータの
孔径は、0.01μm〜10μm、その開孔率は30%
〜70%、さらにその厚さは5〜300μmが好まし
い。
【0013】本発明の正極活物質としては、MnO2 ,
MoO3 , V2 5 , Lix CoO2 , Lix Ni
2 , Lix Mn2 4 等の金属酸化物や、TiS2 ,
MoS2, NbSe3 等の金属カルコゲン化物、Fe2
(SO4 3 、LiFePO4 等の遷移金属硫酸化合物
やリン酸化合物、ポリアセン、ポリパラフェニレン、ポ
リピロール、ポリアニリン等のグラファイト層間化合
物、及び導電性高分子等のアルカリ金属イオンや、アニ
オンを吸放出可能な各種の物質を利用することができ
る。
【0014】特に本発明のリチウムイオンポリマー2次
電池の場合、高エネルギー密度という観点からV
2 5 , MnO2 , Lix CoO2 , Lix NiO2 ,
Lix Mn2 4 等の3〜4Vの電極電位を有するもの
が望ましい。特にLix CoO2 ,Lix NiO2 , L
x Coy Ni1-y 2 , Lix Aly Coz Ni
1-y-z 2 , Lix Mn2 4 等のリチウム含有遷移金
属酸化物が好ましい。なかでも、LiX AlY Coz
1-y-z 2 ( x≧0、y≧0、z≧0、0≦y+z≦
1)は、高容量であり、サイクル特性及び安全性に優れ
ることから、リチウムイオンポリマー2次電池の正極活
物質の主成分であることが望ましい。
【0015】一方、本発明の負極活物質としては、リチ
ウム金属、リチウム合金、シリコンやゲルマニウムに不
純物をドープした外来半導体、スズ酸化物、スピネル酸
化物等の金属酸化物や金属カルコゲン化物、グラファイ
ト層間化合物や難黒鉛化材料等の炭素材料等があげられ
る。特に本発明のリチウムイオンポリマー2次電池の場
合、高エネルギー密度という観点からリチウム金属、リ
チウム合金等の0〜1Vの電極電位を有するものが望ま
しい。また、スピネル酸化物には、Li4 Ti5 12
ように、充放電に伴う結晶系の変化が見られないものも
あり、このような特性はリチウムイオンポリマー2次電
池の場合に好ましい。
【0016】本発明に併せて用いることができる負極材
料としては、リチウム金属、リチウム合金などや、リチ
ウムイオンまたはリチウム金属を吸蔵放出できる合金、
焼成炭素質化合物やカルコゲン化合物、メチルリチウム
等のリチウムを含有する有機化合物等が挙げられる。ま
た、リチウム金属やリチウム合金、リチウムを含有する
有機化合物を併用することによって、本発明に用いる負
極活物質をあらかじめ低い電位(放電末)にすること
や、初期効率の改善が可能である。
【0017】本発明に用いる正、負極活物質は、平均粒
子サイズ0.1〜100μmである粉体が望ましい。所
定の形状を得る上で、粉体を得るためには粉砕機や分級
機や造粒機が用いられる。例えば、乳鉢、ボールミル、
サンドミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、ジェッ
トミル、カウンタージェットミル、旋回気流型ジェット
ミルや篩等が用いられる。粉砕時には水、あるいはヘキ
サン等の有機溶剤を共存させた湿式粉砕を用いることも
できる。分級方法としては、特に限定はなく、篩や風力
分級機などが乾式、湿式ともに必要に応じて用いられ
る。
【0018】本発明の共有結合結晶を粉体として用いる
場合、その粉体の少なくとも表面層部分を修飾すること
も可能である。例えば、金、銀、カーボン、ニッケル、
銅等の電子伝導性のよい物質や、炭酸リチウム、ホウ素
ガラス、固体電解質等のイオン伝導性のよい物質をメッ
キ、焼結、メカノフュージョン、蒸着等の技術を応用し
てコートすることが挙げられる。
【0019】本発明リチウムイオンポリマー2次電池に
おいて、上記のような正極及び負極活物質を用いて電極
を作製する場合、導電剤や結着剤やフィラー等を添加す
ることができる。導電剤としては、電池性能に悪影響を
及ぼさない電子伝導性材料であれば何でもよい。通常、
天然黒鉛(鱗片状黒鉛、土状黒鉛など)、人造黒鉛、カ
ーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラ
ック、カーボンウイスカー、炭素繊維や金属(銅、ニッ
ケル、鉄、銀、金など)粉、金属繊維、金属の蒸着、導
電性セラミックス材料等の導電性材料を1種またはそれ
らの混合物として含ませることができる。その添加量は
1〜50重量%が好ましく、特に2〜30重量%が好ま
しい。
【0020】結着剤としては、通常、テトラフルオロエ
チレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、エチレン−プロピレンジエンターポリマー
(EPDM)、スルホン化EPDM、スチレンブタジエ
ンゴム(SBR)、フッ素ゴム、カルボキシメチルセル
ロース等といった熱可塑性樹脂、ゴム弾性を有するポリ
マー、多糖類等を1種または2種以上の混合物として用
いることができる。また、多糖類の様にリチウムと反応
する官能基を有する結着剤は、例えばメチル化するなど
してその官能基を失活させておくことが望ましい。その
添加量としては、1〜50重量%が好ましく、特に2〜
30重量%が好ましい。これらの結着剤は希釈剤を用い
て溶解あるいは分散させて使用することが好まれる。希
釈剤としては、水やNメチルピロリドン(以下NMPと
する)、トルエン等の有機溶剤が好ましい。
【0021】フィラーとしては、電池性能に悪影響を及
ぼさない材料であれば何でも良い。通常、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン等のオレフィン系ポリマー、アエロジ
ル、アルミナ、炭素等が用いられる。フィラーの添加量
は0〜30重量%が好ましい。
【0022】電極活物質の集電体としては、構成された
電池において悪影響を及ぼさない電子伝導体であれば何
でもよい。例えば、正極材料としては、アルミニウム、
チタン、ステンレス鋼、ニッケル、焼成炭素、導電性高
分子、導電性ガラス等の他に、接着性、導電性、耐酸化
性向上の目的で、アルミニウムや銅等の表面をカーボ
ン、ニッケル、チタンや銀等で処理したものを用いるこ
とができる。負極材料としては、銅、ステンレス鋼、ニ
ッケル、アルミニウム、チタン、焼成炭素、導電性高分
子、導電性ガラス、Al−Cd合金等の他に、接着性、
導電性、耐酸化性向上の目的で、銅等の表面をカーボ
ン、ニッケル、チタンや銀等で処理したものを用いるこ
とができる。これらの材料については表面を酸化処理す
ることも可能である。これらの形状については、フォイ
ル状の他、フィルム状、シート状、ネット状、パンチ、
エキスパンドされたもの、ラス体、多孔質体、発泡体、
繊維群の成形体等が用いられる。厚みは特に限定はない
が、1〜500μmのものが用いられる。
【0023】本発明の空孔を有する電極を作製する場
合、上記に示したような正極及び負極活物質、導電剤、
結着剤、希釈剤、フィラー、集電体等を用いることがで
きる。例えば正極は、上記正極活物質と導電剤、結着剤
を希釈剤を用いてスラリー状にし、そのスラリーを集電
体上に塗布した後、圧延ローラーを用いて圧延すること
により作製される。一方、負極は上記負極活物質と導電
剤、結着剤を希釈剤を用いてスラリー状にし、そのスラ
リーを集電体上に塗布した後、圧延ローラーを用いて圧
延することにより作製される。この正極及び負極の圧延
の際、線圧を変化させることにより、目的の空孔率を有
する電極に仕上げることができる。この線圧を最適化
し、空孔率を27体積%以上にすることが、電池内部で
のリチウムイオンの濃度分極を抑制し、高率放電特性が
向上するため好ましい。また、エネルギー密度の観点か
ら、空孔率は60体積%以下が好ましく、さらに好まし
くは50体積%以下であり、最も好ましくは40体積%
以下である。
【0024】
【実施例】本発明の実施例について以下に説明する。
【0025】正極活物質としてコバルト酸リチウムを、
負極活物質として人造黒鉛を用い、空孔を有するシート
状の正極及び負極を作製した。また、ポリマー電解質と
しては、有機溶剤を含んだゲル電解質を用いた。
【0026】まず、正極の作製にあたっては、正極活物
質であるコバルト酸リチウムを92重量部、導電剤とし
てアセチレンブラックを5重量部、結着剤としてポリフ
ッ化ビニリデンを3重量部の割合で準備し、それらを希
釈剤であるNMPでスラリー状に混練し、粘度を調製し
た塗液を作製した。
【0027】上記の塗液を集電体である厚さ15μmの
アルミニウム箔にアプリケータロールをを用い塗布し乾
燥した。この電極を線圧が130kg/cmの圧延ロー
ラーにより圧延し、その後カードサイズ(30cm2
に打ち抜きシート状の正極を作製した。この正極の空孔
率は32%であった。
【0028】次に、負極の作製にあたっては、負極活物
質である人造黒鉛を94重量部、結着剤としてポリフッ
化ビニリデンを6重量部の割合で準備し、それらを希釈
剤であるNMPでスラリー状に混練し、粘度を調製した
塗液を作製した。
【0029】上記の塗液を集電体である厚さ12μmの
電解銅箔にアプリケータロールを用い塗布し乾燥した。
この電極を線圧が130kg/cmの圧延ローラーによ
り圧延し、その後カードサイズ(30cm2 )に打ち抜
きシート状の負極を作製した。この負極の空孔率は35
%であった。
【0030】ゲル電解質として、ビスフェノールAのエ
チレンオキサイド付加体をアクリレート化したもの(モ
ノマー)と電解液とを混合し、架橋したものを用いた。
この架橋前の溶液をモノマー液Aとする。ここで電解液
は、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートを体積
比で1:1に混合した溶媒にLiBF4 を1mol/l
となるように溶解したものを用いた。
【0031】電極の空孔にゲル電解質を配置する方法と
して、前記モノマー液を正極及び負極に含浸し、電子線
を照射してモノマー液を架橋する方法を行った。真空乾
燥した正極及び負極をそれぞれモノマー液Aに浸し、さ
らに真空にすることで電極の細部までモノマー液を行き
渡らせた。その後、モノマー液より取り出し、電子線を
照射することにより架橋を行い電極の空孔中にゲル電解
質を形成した。
【0032】次に、ポリエチレンオキサイドとポリプロ
ピレンオキサイドの共重合体で3官能のアクリル酸エス
テルと前述の電解液を3:7で混合したもの(モノマー
液Bとする)を厚さ25μmのポリエチレン製不織布に
含浸し、電子線を照射して架橋した。得られたゲル電解
質膜を、ゲル電解質を配置した正極と負極の間に挟み込
み張り合わせた。この電極からそれぞれ端子を取りだ
し、アルミラミネートフィルムを用いて電極の周囲をヒ
ートシールし、最終シールのみ真空下で行った。以上の
ようにリチウムイオンポリマー2次電池を作製した。こ
のリチウムイオンポリマー2次電池の設計容量は65m
Ahである。
【0033】図1に本発明リチウムイオンポリマー2次
電池の断面を示す。図1において、1は集電体、2はア
ルミラミネートフィルム、3は正極、4は負極、5はゲ
ル電解質膜である。
【0034】(比較例1)正極活物質であるコバルト酸
リチウムを92重量部、導電剤としてアセチレンブラッ
クを5重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを3
重量部の割合で準備し、それらを希釈剤であるNMPで
スラリー状に混練し、粘度を調製した塗液を作製した。
この塗液を集電体である厚さ15μmのアルミニウム箔
にアプリケータロールをを用い塗布し乾燥した。この電
極を線圧が300kg/cmの圧延ローラーにより圧延
し、その後カードサイズ(30cm2 )に打ち抜きシー
ト状の正極を作製した。この正極の空孔率は26%であ
った。この空孔を有する正極を用いること以外は上記実
施例と同様にリチウムイオンポリマー2次電池を試作し
た。
【0035】(比較例2)負極活物質である人造黒鉛を
94重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを6重
量部の割合で準備し、それらを希釈剤であるNMPでス
ラリー状に混練し、粘度を調製した塗液を作製した。こ
の塗液を集電体である厚さ12μmの電解銅箔にアプリ
ケータロールをを用い塗布し乾燥した。この電極を線圧
が300kg/cmの圧延ローラーにより圧延し、その
後カードサイズ(30cm2 )に打ち抜きシート状の負
極を作製した。この負極の空孔率は24%であった。
【0036】これらのセルを用いて充放電試験を行っ
た。充放電試験は20℃で実施した。充電は5時間率で
行い、充電終始電圧を4.1Vとした。放電は5時間率
放電と1時間率を行い、放電終始電圧を2.7Vとし
た。
【0037】
【表1】
【0038】表1に各電池についての5時間率と1時間
率の放電容量を示す。実施例の電池と同じ容量で設計し
た比較例1及び2の電池において、5時間率では設計し
たとおりの放電容量が得られたが、1時間率放電(高率
放電)においては設計の約50%の容量しか得られなか
った。これに比べて、本発明の実施例の電池は1時間率
放電においても約80%の放電容量が得られ、高率放電
特性が改善されたことが分かる。この理由は定かではな
いが、リチウムイオンポリマー2次電池の場合、高率放
電時に電極内のポリマー電解質が少ないとリチウムイオ
ンの拡散が電極反応に追いつかなくなるため、正極にお
いて濃度分極が起きやすく放電ができなくなると考えら
れる。即ち、電極内のポリマー電解質を多くすること
で、電極内のリチウムイオンの絶対量を増加させてリチ
ウムイオンが動き易くなり、濃度分極が起こり難かった
と考察される。
【0039】なお、本発明は上記実施例に記載された活
物質の出発原料、製造方法、正極、負極、電解質、セパ
レータ及び電池形状などに限定されるものではない。
【0040】
【発明の効果】本発明は上述の如く構成されているの
で、高率放電特性が優れた、薄型、軽量でかつ液漏れの
ない安全性の優れたリチウムイオンポリマー2次電池を
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するためのリチウムイオンポリマ
ー2次電池の断面図である。
【符号の説明】
1 集電体 2 アルミラミネートフィルム 3 正極 4 負極 5 ゲル電解質膜

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空孔率が27体積%以上、60体積%以
    下の正極及び/または負極を有し、その正極及び/また
    は負極の空孔にポリマー電解質を配置したことを特徴と
    するリチウムイオンポリマー2次電池。
  2. 【請求項2】 前記ポリマー電解質が、ゲル電解質であ
    ることを特徴とする請求項1記載のリチウムイオンポリ
    マー2次電池。
JP10069907A 1998-03-19 1998-03-19 リチウムイオンポリマー2次電池 Withdrawn JPH11273735A (ja)

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