JPH11277220A - ノズル充填材 - Google Patents

ノズル充填材

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JPH11277220A
JPH11277220A JP8444698A JP8444698A JPH11277220A JP H11277220 A JPH11277220 A JP H11277220A JP 8444698 A JP8444698 A JP 8444698A JP 8444698 A JP8444698 A JP 8444698A JP H11277220 A JPH11277220 A JP H11277220A
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JP
Japan
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nozzle
silica sand
molten metal
chromium ore
filler
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JP8444698A
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English (en)
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Yoji Kanechika
洋二 金近
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 出湯ノズルの開孔時の自然開孔率を向上す
る。 【解決手段】 ノズル充填材15は、粒度分布の異なる
クロム鉱石16と珪砂17との混合物を主配合成分とし
て含み、さらに長石18とカーボン19とを含んで構成
される。クロム鉱石16および珪砂17の粒度分布にお
ける最も出現頻度の多い粒径は、それぞれ100〜50
0μm,600〜1200μmの範囲内の値に設定さ
れ、クロム鉱石16と珪砂17との混合比は9/1〜7
/3に設定される。長石18および珪砂17には、アル
カリ金属酸化物が含まれており、その含有率は0.3〜
2.0%に設定される。焼結性の良好な珪砂17と焼結
性の悪いクロム鉱石16との粒径および配合量が適正に
設定され、かつ溶融温度の低いアルカリ金属酸化物が適
正に配合されているので、自然開孔率を低下させる強固
な侵入凝固層および焼結層の形成を防止することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融金属容器に付
設される出湯用ノズルのノズル充填材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、取鍋などの溶融金属容器には
溶融金属の出湯量の調整および停止を行うための出湯用
ノズル、たとえばスライディングノズル装置(以後、ス
ライディングノズルと呼ぶ)が取鍋の底部に付設されて
いる。スライディングノズル1は、図3に示すように上
部ノズル3と、上部プレート4と、下部プレート5と、
下部ノズル6とを含んで構成される。上部ノズル3と上
部プレート4とは、上部プレート4を下方にして一体的
に組立てられており、上部ノズル3および上部プレート
4には両者を上下方向に貫通する上ノズル孔10が形成
されている。取鍋7には、耐火物14が内張りされてお
り、取鍋7の底部の耐火物14には、マスれんが8が設
けられている。マスれんが8には、上下方向に延びる貫
通孔が形成されている。上ノズル3は、マスれんが8の
貫通孔に下方から嵌合されており、上部プレート4は取
鍋7の鉄皮9に固定されている。
【0003】下部プレート5と下部ノズル6とは、下部
ノズル6を下方にして一体的に組立てられており、下部
プレート5および下部ノズル6には両者を上下方向に貫
通する下ノズル孔11が形成されている。下部プレート
5は、上部プレート4の下方に摺動変位自在に設けられ
ており、図示しない油圧シリンダによって水平方向に往
復変位される。これによって、固定位置に形成されてい
る上ノズル孔10に対して下ノズル孔11を近接離反さ
せることができる。したがって、上ノズル孔10と下ノ
ズル孔11とを一致させればスライディングノズル1は
開状態になり、図3に示すように上ノズル孔10と下ノ
ズル孔11とを離反させればスライディングノズル1は
閉状態になる。
【0004】取鍋7には、スライディングノズル1を閉
状態にして溶湯が注入され、たとえば炉外精錬と呼ばれ
る取鍋内の溶湯に対する精錬を行った後、スライディン
グノズル1を開状態にして取鍋7から溶湯が出湯され
る。このような一連の処理(以後、チャージと呼ぶ)は
繰返して行われる。溶湯注入時、上ノズル孔10には溶
湯が侵入する。上部ノズル3および上部プレート4の温
度は、前チャージの余熱が残っていても溶湯の温度より
も低いので、侵入した溶湯は冷却されて凝固し、スライ
ディングノズル1を開状態にしても出湯できなくなるこ
とがしばしばある。このため、従来からこの対策として
上ノズル孔10内に粒状のノズル充填材13を充填して
溶湯の侵入を防止する方法が採用されている。ノズル充
填材13としては、珪砂またはクロム鉱石を主成分とし
て用いるのが一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年金属、たとえばス
テンレス鋼の高級化に伴いステンレス溶鋼の炉外精錬比
率が高まる傾向にある。特に真空脱炭法(VOD法)で
は取鍋内における溶湯滞留時間の延長および溶湯温度の
上昇などが顕著である。このため、従来のノズル充填材
では以下に述べるように出湯時スライディングノズル1
の自然開孔が困難になる傾向がある。自然開孔とは、ス
ライディングノズル1を開状態にするとノズル充填材1
3が溶湯の静圧によって自然に破れ、溶湯が自然に流出
する現象を意味する。
【0006】前記珪砂を主成分とするノズル充填材で
は、珪砂の溶融温度が低いので、焼結性が良好である。
したがって、溶湯注入時に溶湯と接する部分の珪砂は焼
結状態となり、溶湯の下方への侵入を防止する。しかし
ながら、珪砂の焼結が迅速に進行するので、溶湯の取鍋
7における滞留時間が長いときには、焼結層の厚さが増
大して高い強度を持つようになる。したがって、スライ
ディングノズル1を開状態にしても溶湯の静圧によって
焼結層が自然に破れないことがあり、前記自然開孔の成
功率(以後、自然開孔率と呼ぶ)が低下する。また自然
開孔ができないときには、酸素洗浄によって強制的に開
孔させるいわゆる酸素開孔を行わねばならない。酸素開
孔は、危険な作業であるばかりでなく、出湯の遅延によ
る生産性の低下および酸化物の混入による品質の低下を
もたらす。
【0007】前記クロム鉱石を主成分とするノズル充填
材では、クロム鉱石の溶融温度が2000℃以上と高い
ので、焼結性が悪く溶湯を注入しても焼結が迅速に進行
しない。したがって、クロム鉱石の粒子間に溶湯が深く
侵入し、侵入した溶湯が凝固して強固な侵入凝固層が形
成される。この結果、珪砂の場合と同様に自然開孔率が
低下し、酸素開孔回数が増大する。
【0008】このような従来のノズル充填材の問題を解
消するために特公昭60−57942号公報には、ノズ
ル孔の上層部に珪砂を、下層部にクロム鉱石を充填した
2層式ノズル充填材が開示されている。この2層式ノズ
ル充填材では、上層に珪砂が充填されているので、溶湯
注入時に焼結状態になった珪砂によって溶湯の下方への
侵入を防止することができる。また下層に焼結性の悪い
クロム鉱石が充填されているので、溶湯の滞留時間が長
くなっても下層の焼結強度を低くすることができる。し
たがって、従来のノズル充填材の問題を解消することが
でき、自然開孔率を向上させることができる。しかしな
がら、実操業においてノズル充填材は取鍋上方からの投
入によってノズル孔内に充填されるので、投入時のばら
つきが大きい。したがって、ノズル充填材を2層に安定
して充填することが困難であり、自然開孔率は安定しな
い。
【0009】本発明の目的は、前記問題を解決し、高温
の溶湯が溶融金属容器内に長く滞留する場合でも、出湯
ノズルの開孔時の自然開孔率を向上することのできるノ
ズル充填材を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、溶融金属容器
に付設される出湯用ノズルのノズル孔内に充填される粒
状のノズル充填材において、粒度分布の異なるクロム鉱
石と珪砂との混合物を主配合成分として含み、クロム鉱
石と珪砂との混合比が9/1〜7/3であり、アルカリ
金属酸化物を配合成分として含み、アルカリ金属酸化物
の含有率が0.3〜2.0%であることを特徴とするノ
ズル充填材である。
【0011】本発明に従えば、粒度分布の異なるクロム
鉱石と珪砂との混合物が主配合成分として含まれるの
で、大きな粒子の間隙に小さな粒子を充填することがで
き、全体として充填密度を向上することができる。これ
によって、粒子間の間隙を小さくすることができるの
で、溶湯の侵入を防止することができる。
【0012】また、クロム鉱石と珪砂との混合比が適正
範囲の値に選ばれているので、溶融温度が低くて焼結性
の良好な珪砂の配合量の過小および過大に伴う不具合の
発生を防止することができる。珪砂の配合量が過小な場
合には、溶湯注入時に溶湯と接する部分の粒子間の焼結
が充分に進行しないので、粒子間の間隙を充分に塞ぐこ
とができない。したがって、粒子間に溶湯が侵入し、強
固な侵入凝固層が形成されて自然開孔率が低下する。珪
砂の配合量が過大な場合には、溶湯滞留時に粒子間の焼
結が過大に進行するので強固な焼結層が形成されて自然
開孔率が低下する。これに対して、前記混合比が適正な
場合には、強固な侵入凝固層および焼結層の形成が防止
されるので、自然開孔率が向上する。
【0013】また、アルカリ金属酸化物が適正量ノズル
充填材中に配合されているので、ノズル充填材を余熱の
残っているノズル孔内に充填すると溶融温度の低いアル
カリ金属酸化物が溶融または半溶融状態になり、ノズル
充填材の粒子間に結合力を付与する。これによって、溶
湯注入時の初期注入流によってノズル充填材が流失する
という不具合の発生を防止することができる。またアル
カリ金属酸化物は溶融温度が高くて焼結性の悪いクロム
鉱石同士の焼結を溶湯注入時に促進するので、溶湯の粒
子間への侵入を防止することができる。
【0014】また本発明の前記クロム鉱石および珪砂の
粒度分布における最も出現頻度の多い粒径は、それぞれ
100〜500μm,600〜1200μmの範囲内の
値に選ばれることを特徴とする。
【0015】本発明に従えば、珪砂の粒径がクロム鉱石
の粒径よりも大きいので、珪砂の粒子間隔が相対的に大
きくなる。これによって、溶融温度が低くて焼結性の良
好な珪砂同士の焼結を溶湯滞留時に抑制することができ
るので、過大な焼結層の形成が防止される。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態で
あるノズル充填材の構成を模式的に示す模式図である。
ノズル充填材15は、複数の粒状物質の混合物であり、
クロム鉱石16と珪砂17と、長石18と、カーボン1
9とを含んで構成される。本実施の形態のノズル充填材
15は、図3に示す取鍋7の底部に設けられたスライデ
ィングノズル1の上ノズル孔10内に前記ノズル充填材
13に代わって充填される。取鍋7に注入される溶融金
属は、たとえばステンレス溶鋼(以後、溶湯と呼ぶこと
がある)であり、その温度はたとえば1650℃であ
る。
【0017】前記クロム鉱石16は、主成分としてCr
23を35〜50重量%含み、さらにFe23,Al2
3,MgO,SiO2を含む。クロム鉱石16の溶融温
度は、2000℃以上と高いので、焼結性が悪く、粒子
間の焼結は進行しにくい。珪砂17は、主成分としてS
iO2を95重量%以上含み、さらにAl23,R2Oを
含む。ここで、R2Oはアルカリ金属酸化物、たとえば
Na2O,K2Oなどを示す。珪砂17の溶融温度は、約
1600〜1680℃であるので、焼結性が良好であ
り、粒子間の焼結はクロム鉱石16に比べて進行しやす
い。長石18は、主成分としてSiO2を65重量%以
上含み、さらにAl23,R2Oを含む。アルカリ金属
酸化物R2Oの溶融温度は1000℃未満であるので、
溶湯注入時および溶湯滞留時には溶融状態を呈する。カ
ーボン19は、カーボン粒として配合される。カーボン
粒中の炭素含有率は、ほぼ100%である。クロム鉱石
16、珪砂17および長石18の化学成分は、たとえば
表1に示すとおりである。
【0018】
【表1】
【0019】前記クロム鉱石16および珪砂17は、ノ
ズル充填材15の主配合成分であり、均一な混合物とし
て配合される。本実施の形態におけるクロム鉱石16お
よび珪砂17は、異なる粒度分布を有している。これ
は、ノズル充填材15を上ノズル孔10内に充填すると
きの充填密度を大きくするためである。これによって、
粒子間の間隙が小さくなるので溶湯のノズル充填材15
中への侵入を防止することができる。
【0020】前記クロム鉱石16と、珪砂17との混合
比は9/1〜7/3の範囲内の値に選ばれる。これは、
前記混合比が9/1を超えると珪砂17の配合量が過小
であるので、溶湯注入時に溶湯と接する部分における粒
子間の焼結の進行が遅くなり、粒子間の間隙を充分に塞
ぐことができなくなるからである。このため、粒子間へ
の溶湯の侵入を防止することが困難になり、前記強固な
侵入凝固層が形成される。また前記混合比が7/3未満
であると、珪砂17の配合量が過大であるので、溶湯滞
留時に粒子間の焼結が過大に進行しやすくなるからであ
る。このため、焼結層の厚さが増大して高い強度を持つ
ようになり、自然開孔率が低下する。
【0021】前記アルカリ金属酸化物のノズル充填材1
5中の含有率は、0.3〜2.0重量%の範囲内の値に
選ばれる。前述のように、アルカリ金属酸化物R2Oは
長石18および珪砂17中に含まれているので、両者に
含まれるR2Oの合計量に基づいてR2O含有率が設定さ
れる。アルカリ金属酸化物R2Oは、溶湯注入前に余熱
の残っている上ノズル孔10内で溶融または半溶融状態
となり、各粒子間に結合力を付与するとともに、溶湯注
入時に溶融して焼結性の悪いクロム鉱石16同士の焼結
を促進する。アルカリ金属酸化物のノズル充填材15中
の含有率が前記範囲内の値に選ばれるのは、次のような
理由による。すなわち、下限値未満のR2O含有率で
は、前記バインダ効果が過小となり、溶湯注入時の初期
溶湯流によってノズル充填材15が流出する恐れがある
からであり、さらにクロム鉱石16同士の焼結の進行が
過小になるので、クロム鉱石16の粒子間の間隙を充分
に塞ぐことができなくなり、溶湯の粒子間への侵入を防
止することが困難になるからである。また上限値を超え
る含有率では、焼結が過大に進行して焼結層の厚さが過
大になるからである。
【0022】また本実施の形態では、クロム鉱石16の
粒度分布における最も出現頻度の多い粒径(以後、モー
ドと略称する)は、100〜500μmの範囲内の値に
選ばれることが好ましく、珪砂17の粒度分布のモード
は600〜1200μmの範囲内の値に選ばれることが
好ましい。珪砂17の粒度分布のモードがクロム鉱石1
6のそれよりも大きく設定されるのは、珪砂17の粒径
を相対的に大きくすることによって焼結性の良好な珪砂
17の粒子間の間隔を拡げ、珪砂17同士の焼結の進行
を抑制するためである。これによって、珪砂17が焼結
状態になるまでの所要時間を長くすることができるの
で、ノズル充填材15における過大な焼結層の形成を防
止することができる。なお、クロム鉱石16および珪砂
17の粒度分布における各モードの数値限定理由につい
ては後述する。
【0023】ノズル充填材15の各配合成分の配合率
は、たとえば表2に示すとおりである。表2中のクロム
鉱石16、珪砂17および長石18の化学成分は前記表
1に示すとおりであり、配合後のノズル充填材15の化
学成分は表3に示すとおりである。また、表1に示すク
ロム鉱石16、珪砂17および長石18の粒度分布のモ
ードは、たとえばそれぞれ212μm,850μm,8
50μmであり、それらを配合した表3に示すノズル充
填材15の粒度分布は図2に示すとおりである。図2の
横軸は粒子の粒径を表し、縦軸は各粒径を有する粒子の
出現頻度を重量%で表している。本実施の形態における
ノズル充填材15の粒度分布は、たとえば粒径212〜
300μm付近のクロム鉱石16の高いピークと、粒径
850μm付近の珪砂17の低いピークとを有する。
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】前記ノズル充填材15は、上ノズル孔10
内への充填時、取鍋7内への溶湯注入時および取鍋7内
における溶湯滞留時に次のような挙動を示す。前記ノズ
ル充填材15がスライディングノズル1の上ノズル孔1
0内に充填されるときには、相対的に小径でかつ多量の
クロム鉱石16と、相対的に大径でかつ少量の珪砂17
との混合物が主成分として配合されているので、大径の
粒子間の間隙に小径の粒子を充填することができ、全体
として充填密度を向上することができる。したがって粒
子間の間隙を小さくすることができ、溶湯の侵入を防止
することができる。また、アルカリ金属酸化物が配合さ
れているので、前述のように溶湯注入前に各粒子間に結
合力を付与することができる。
【0027】取鍋7内へ溶湯が注入されるときには、ア
ルカリ金属酸化物のバインダ効果によって流れの激しい
初期注入流によるノズル充填材15の流失を防止するこ
とができる。また、アルカリ金属酸化物が適正量配合さ
れているので、クロム鉱石16同士の焼結が適度に促進
され、粒子間の間隙を小さくすることができる。このた
め、溶湯の粒子間への侵入を防止することができ、強固
な侵入凝固層の形成を防止することができる。
【0028】取鍋7内における溶湯滞留時には、クロム
鉱石16および珪砂17の粒径および配合量が適正に設
定されているので、滞留時間が長くなっても過大な焼結
の進行が抑制される。このため、強固な焼結層の形成を
防止することができる。
【0029】このように、本実施の形態のノズル充填材
15によれば、溶湯注入時にノズル充填材15の流失を
防止することができるとともに、溶湯注入時および溶湯
滞留時における強固な侵入凝固層および焼結層の形成を
共に防止することができる。したがって、溶湯の取鍋7
内における滞留時間が長くなっても、スライディングノ
ズル1の自然開孔率を大幅に向上することができる。こ
の結果、前記酸素開孔の回数を低減することができるの
で、酸化物の混入が低減され、溶湯の品質を向上するこ
とができる。また、スライディングノズル1の開孔に要
する時間を大幅に短縮することができるので、出湯の遅
延が回避され、生産性が向上する。
【0030】(実施例)図3に示す取鍋7のスライディ
ングノズル1を閉状態とし、上ノズル孔10内にノズル
充填材を充填した後、取鍋7内にステンレス溶鋼の注入
を行った。注入終了後、ステンレス溶鋼を貯留した取鍋
7を真空脱ガス装置に装入して脱炭処理等の精錬を行
い、精錬終了後、連続鋳造装置においてスライディング
ノズル1を開状態としてスライディングノズル1の自然
開孔の可否を調査した。前記調査は、本発明の条件を満
たすノズル充填材を上ノズル孔10内に充填した発明例
と、本発明の条件から外れるノズル充填材を上ノズル孔
10内に充填した比較例とについて多数のチャージにわ
たって行い、各ノズル充填材の自然開孔率を算出して比
較した。調査対象チャージにおけるステンレス溶鋼の温
度は1650℃であり、ステンレス溶鋼の取鍋7内にお
ける滞留時間は平均90分、最大180分であった。な
お自然開孔が不可であった場合には酸素開孔を行った。
【0031】表4に、発明例1〜5および比較例1〜5
におけるノズル充填材の内容とその自然開孔率とを示
す。発明例1〜5および比較例1〜4におけるノズル充
填材は、クロム鉱石、珪砂、長石およびカーボンを配合
成分として配合したものであり、比較例5のノズル充填
材は珪砂を配合しないでクロム鉱石、長石およびカーボ
ンを配合成分として配合したものである。配合成分であ
るクロム鉱石および長石の化学成分は、前記表1に示す
とおりであり、珪砂の化学成分はSiO2:96.0重
量%,R2O:0.46重量%,…であった。各ノズル
充填材のクロム鉱石と珪砂との混合比およびアルカリ金
属酸化物R2Oの含有率は、前記各配合成分の配合率の
調整によって表4に示すように設定した。クロム鉱石お
よび珪砂の粒度分布のモードは、粒度調整によって表4
に示すように設定した。
【0032】表4から、発明例のノズル充填材を用いれ
ば、比較例のノズル充填材を用いるときよりも、自然開
孔率が大幅に向上することがわかる。また、クロム鉱石
および珪砂の粒度分布のモードがそれぞれ100〜50
0μm,600〜1200μmの範囲内からいずれか一
方でも外れると自然開孔率が低下することが判る。前述
のように、クロム鉱石および珪砂の粒度分布のモードが
前記範囲内の値に限定されるのは、この理由によるもの
である。
【0033】
【表4】
【0034】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の本発明によ
れば、粒度分布の異なるクロム鉱石と珪砂との混合物が
主配合成分として含まれるので、充填密度を向上するこ
とができる。これによって、粒子間の間隙を小さくする
ことができるので、溶湯の侵入を防止することができ
る。
【0035】また、クロム鉱石と珪砂との混合比が適正
範囲の値に選ばれているので、強固な侵入凝固層および
焼結層の形成が防止され、自然開孔率が向上する。この
結果、酸素開孔の回数を低減させることができるととも
に、出湯の遅延を回避することができる。したがって、
溶湯の品質および生産性を向上させることができる。
【0036】また、アルカリ金属酸化物が適正量ノズル
充填材中に配合されているので、溶湯注入時の初期注入
流によってノズル充填材が流失するという不具合の発生
を防止することができる。またアルカリ金属酸化物によ
ってクロム鉱石同士の焼結を溶湯注入時に適度に促進す
ることができるので、溶湯の粒子間への侵入を防止する
ことができる。
【0037】また請求項2記載の本発明によれば、珪砂
の粒径がクロム鉱石の粒径よりも大きいので、珪砂の粒
子間隔が相対的に大きくなる。これによって、溶湯滞留
時に珪砂同士の焼結を抑制することができるので、過大
な焼結層の形成が防止される。したがって、出湯用ノズ
ルの自然開孔率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態であるノズル充填材の構
成を模式的に示す模式図である。
【図2】ノズル充填材の粒度分布を示すグラフである。
【図3】取鍋に付設したスライディングノズル装置の構
成を簡略化して示す断面図である。
【符号の説明】
1 スライディングノズル装置 3 上部ノズル 4 上部プレート 5 下部プレート 6 下部ノズル 7 取鍋 8 マスれんが 10 上ノズル孔 11 下ノズル孔 13,15 ノズル充填材 16 クロム鉱石 17 珪砂 18 長石 19 カーボン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融金属容器に付設される出湯用ノズル
    のノズル孔内に充填される粒状のノズル充填材におい
    て、 粒度分布の異なるクロム鉱石と珪砂との混合物を主配合
    成分として含み、クロム鉱石と珪砂との混合比が9/1
    〜7/3であり、 アルカリ金属酸化物を配合成分として含み、アルカリ金
    属酸化物の含有率が0.3〜2.0%であることを特徴
    とするノズル充填材。
  2. 【請求項2】 前記クロム鉱石および珪砂の粒度分布に
    おける最も出現頻度の多い粒径は、それぞれ100〜5
    00μm,600〜1200μmの範囲内の値に選ばれ
    ることを特徴とする請求項1記載のノズル充填材。
JP8444698A 1998-03-30 1998-03-30 ノズル充填材 Withdrawn JPH11277220A (ja)

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