JPH11277707A - 再塗工性をもつ化粧シートの製造方法 - Google Patents

再塗工性をもつ化粧シートの製造方法

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JPH11277707A
JPH11277707A JP9995898A JP9995898A JPH11277707A JP H11277707 A JPH11277707 A JP H11277707A JP 9995898 A JP9995898 A JP 9995898A JP 9995898 A JP9995898 A JP 9995898A JP H11277707 A JPH11277707 A JP H11277707A
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sheet
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Toshitake Kobayashi
利武 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐性に優れた電子線硬化型樹脂からなる保護
層をもつ化粧シートに、反応硬化型樹脂層を再塗工性
し、後から設ける反応硬化型樹脂層とともに硬化を完結
し、表面特性に優れた表面保護層を形成し、相互の樹脂
層が化学的に強固に接着できる化粧シートの製造方法の
提供を課題とする。 【解決手段】基材シート1の表面に電子線硬化型樹脂層
を3を設け、反応硬化型樹脂もしくは電離放射線硬化型
樹脂からなる反応硬化型樹脂層4を再塗工する化粧シー
ト10において、基材シート1に所望に応じて設ける絵
柄層層2に施す電子線硬化型樹脂層3の硬化を酸素の存
在下で硬化を行い、常温で非粘着であると同時に未架橋
分子が存在する化粧シート10を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の内装材、
床材、家具、テーブルトップなどの化粧パネルの表面保
護層として反応硬化型樹脂、あるいは電離放射線硬化型
樹脂層を表面に形成する化粧パネルにおいて、基材に積
層・加工後に着色、光沢などの表面装飾、表面強化の観
点から第1の電離放射線硬化型樹脂層(以下、電子線硬
化型樹脂層と記載する。)を設けた化粧シートに、更
に、透明着色、パターンニングや光沢の変更、あるいは
表面硬度、耐擦傷性などの物理特性を改善する目的の
加熱反応硬化型樹脂層、架橋硬化反応型樹脂層、ある
いは電離放射線硬化型樹脂層などの第2の硬化型樹脂
層(以下、、及びを総称して反応硬化型樹脂層と
記載する。)を再塗工して表面保護層を形成できる化粧
シートの製造方法に属する。
【0002】
【従来の技術】耐擦傷性、耐汚染性に優れ、表面硬度が
ある電離放射線硬化型樹脂層を設けた化粧シートを化粧
パネルの基材に積層した後の二次加工を行い、表面を再
塗工仕上げを施して、床材、内装材、家具などに適用さ
れている。しかしながら、不活性ガス気流中で完全に硬
化を完了した電子線硬化型樹脂層は、表面の硬化が完結
し、物理的、化学的の表面特性が優れてはいる。そし
て、完全に硬化した化粧シートを基材に積層後、溝加工
などの加工面に、更に着色、光沢など表面装飾の変更や
表面の物性強化を必要として再塗工を行ったときは、電
子線硬化型樹脂層の表面に設ける反応硬化型樹脂層と、
電子線硬化型樹脂層との間で十分な接着強度が得られ
ず、最終的に2層で形成された表面保護層は、硬化反応
後に層間で剥離を起こしたりして、コート材がもつ耐擦
傷性などの表面特性を発揮できないという問題があっ
た。
【0003】また、電子線硬化型樹脂層を未硬化(半硬
化)の状態にして、反応硬化型樹脂層を設けて表面保護
層として2層を同時に硬化することも試みられた。しか
しながら、電子線硬化型樹脂層の未硬化状態を一定の基
準に保ち、接着を安定できる未反応分子を一定の状態で
存在するように管理することが難しく、そのために形成
された表面保護層の電子線硬化型樹脂層と反応硬化型樹
脂層との接着強度がばらつくという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電子線硬化
型樹脂層を設けた化粧シートを、積層・加工後その表面
に更に反応硬化型樹脂層を設けて硬化し、両者を完全に
反応・接着して一体化した表面保護層を形成するもので
ある。そして、十分な耐擦傷性、耐汚染性に優れ、表面
硬度をもつ2層の硬化型樹脂からなる表面保護層を形成
できる再塗工性をもつ化粧シートの製造方法の提供方法
を課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め本発明は、表面樹脂加工を施した化粧シートを化粧パ
ネルの基材に積層後、シートの表面に反応硬化型樹脂を
再塗工する化粧シートにおいて、基材シートに所望に応
じて設けた絵柄層に施す樹脂層が電子線硬化型樹脂層で
あり、その硬化反応を酸素存在下で電子線の照射をして
行い、常温で非粘着であると同時に未反応分子が存在す
る状態で形成する再塗工性をもつ化粧シートの製造方法
である。そして、前記の電子線硬化型樹脂層の硬化条件
は、酸素濃度が500ppm〜1000ppmであり、
かつ電子線の照射線量が150KV〜250KVで、加
速電圧が2Mrad〜10Mradである再塗工性をも
つ化粧シートの製造方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の化粧パネルは、図1に示
すとおりの、基材シート1に所望に応じて設けた絵柄層
2に直接あるいはプライマー層を設けて形成した、電子
線硬化型樹脂層3の硬化反応を、酸素の存在下で電離放
射線の照射で行い、少なくともその表面は常温で非粘着
であると同時に未反応分子が存在する状態に設ける再塗
工性をもつ化粧シート10の製造方法である。また、前
記の電子線硬化型樹脂層3の硬化反応は、酸素濃度が5
00ppm〜1000ppmであり、かつ電子線の照射
線量が150KV〜250KVで、加速電圧が2Mra
d〜10Mradで施す化粧シート10の製造方法であ
る。
【0007】本発明の化粧シート10は、図2に示すよ
うに合板などの基材5に化粧シート10を積層後、更に
反応硬化型樹脂層4を再塗工して電離放射線又は加熱を
施して表面の硬化を完結して電子線硬化型樹脂層3と反
応硬化型樹脂層4とが完全に接着して、強固な表面保護
層34を形成して化粧パネル20を製造するものであ
る。
【0008】本発明に使用する基材シートは、厚みが5
0〜150g/m2 の紙、織布、又は不織布などの繊維
質からなるシートがある。その繊維としては、例えば、
αセルロースを主成分とするパルプ、木材パルプ、麻、
綿、レーヨンなどの天然繊維や再生繊維、ナイロン、ポ
リエステル、アクリル、ナイロンなどの合成繊維や、石
綿、硝子、カーボン、チタン酸カリウムなどからなる無
機質の繊維がある。具体的には、樹脂含浸紙、パーチメ
ント紙、チタン紙、上質紙、和紙、未晒し又は晒クラフ
ト紙、その他の織布、不織布がある。そして、基材シー
トは、印刷、電子線硬化型樹脂層の塗工や、硬化を管理
した条件で行うために巻取状態で供給されるものが好ま
しい。
【0009】本発明の絵柄層は、インキのバインダーの
選択肢が広いインキを使用できる通常のグラビア印刷、
フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷などで全面着色の
べた印刷やパターン印刷を行う。絵柄層は、木目模様、
石目模様、布目模様、アブストラクト、幾何図形や文字
などを任意に選択できる。
【0010】印刷インキのバインダーは、塩素化ポリプ
ロピレンなどの塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、
ポリウレタン、塩化ビニル・酢酸ビニル系共重合体、セ
ルロース誘導体と可塑剤などの添加物とを、適宜混合し
て構成する。そして、印刷適性に応じた溶剤に溶解した
ベヒクルを用いて耐久性のある顔料を分散して印刷イン
キを形成する。もちろん、電離放射線硬化型樹脂をバイ
ンダーとすれば平版印刷(例えば、紫外線硬化インキに
よるオフセット印刷)も可能である。また、インキのバ
インダーは、表面保護層との接着がよい材料から選択で
きるが、より好ましくは表面保護層の樹脂と反応硬化で
きるものである。
【0011】本発明の電子線硬化型樹脂層を形成する樹
脂組成物は、分子中に重合性不飽和結合又はエポキシ基
をもつプレポリマー、オリゴマー、及び/又はモノマー
を適当量混合し、そして電離放射線により硬化する組成
物が使用される。ここでいう電離放射線とは、荷電粒子
線のうち分子を重合又は架橋できるエネルギー量子をも
つものである。電子線(本願の電子線硬化型樹脂層及び
反応硬化型樹脂層である電離放射線硬化型樹脂層の硬化
に使用できる。)などを意味する。また、反応硬化型樹
脂層に使用する紫外線硬化型樹脂の硬化に使用できる紫
外線をも意味する。
【0012】電子線硬化型樹脂層を構成するプレポリマ
ーやオリゴマーは、不飽和ジカルボン酸と多価アルコー
ルとの不飽和ポリエステル、ポリエステル(メタ)アク
リレート(本明細書では、(メタ)アク・・・の記載
は、メタアク・・・及びアク・・・・・を意味す
る。)、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオー
ル(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレー
トなどの(メタ)アクリレート類、カチオン重合型のエ
ポキシ化合物がある。ポリエーテルジオールとジイソシ
アネートとの反応で得られるウレタンから誘導されるウ
レタン(メタ)アクリレートがある。
【0013】上記のポリエーテル系ウレタン(メタ)ア
クリレートに使用されるジイソシアネートには、イソホ
ロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソ
シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネー
トなどがある。また、上記のポリエーテルジオールは、
分子量が500〜3000のポリオキシプロピレングリ
コール、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシテ
トラメチレングリコールなどがある。
【0014】カチオン重合の官能基をもつプレポリマー
には、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エ
ポキシ樹脂、脂肪属型エポキシ樹脂などのエポキシ樹
脂、脂肪属ビニルエーテル、芳香属ビニルエーテル、ウ
レタン系ビニルエーテル、エステル系ビニルエーテルな
どのビニルエーテル系樹脂、環状エーテル化合物、スピ
ロ化合物などのプレポリマーがある。
【0015】電子線硬化型樹脂層の組成物に使用するモ
ノマーには、スチレン、αメチルスチレン、メチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブチル
(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリ
レート、ブトキシメチル(メタ)アクリレート、フェニ
ル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー
ト、2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル(メタ)ア
クリレート、2−(N,N−ジベンジルアミノ)メチル
(メタ)アクリレート、2−(N,N−ジエチルアミ
ノ)プロピル(メタ)アクリレートなどの不飽和酸とア
ミノアルコールとのエステル類、(メタ)アクリルアミ
ドなど不飽和カルボン酸アミド、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ネオベンジルアルコールジ(メタ)
アクリレート、1,6ヘキサンジオール(メタ)アクリ
レート、トリエチレングルコールジ(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジ
プロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの多
官能性化合物がある。その他、分子中に2個以上のチオ
ール基をもつポリチオール化合物、例えば、トリメチロ
ールプロパントリチオグリコレート、トリメチロールプ
ロパントリチオプロピレート、ペンタエリスリトールテ
トラチオグリコレートなどがある。
【0016】電子線硬化型樹脂層脂層が可撓性を要求さ
れるときは、モノマーの比率を下げたり、1官能又は2
官能のアクリレートモノマーを使用し、架橋密度が比較
的低い構造のものとすることが好ましい。また、例え
ば、反応硬化型樹脂層のように)硬化物の耐擦傷性、耐
熱性、耐溶剤性を必要とするときは、モノマーの比率を
増加したり、3官能以上のアクリレートモノマーを使用
して架橋密度の高い構造とする。そして、必要とする物
性に応じてこれらモノマーの比率を適宜に調整して混合
できる。
【0017】1官能のアクリレートモノマーには、2−
ヒドロキシアクリレート、2−ヘキシルアクリレート、
フェノキシエチルアクリレートなどがある。また、2官
能のアクリレートモノマーには、エチレングリコールジ
アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレー
トなどがある。そして、3官能以上のアクリレートに
は、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタ
エリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリト
ールヘキサアクリレートなどがある。
【0018】電子線硬化型樹脂層を可撓性、表面硬度な
ど硬化物の物性をもつように変性する添加物として熱可
塑性樹脂を使用することができる。例えば、ポリウレタ
ン、繊維素誘導体、飽和ポリエステル、ポリビニルブチ
ラール、塩化ビニル・酢酸ビニル系共重合体などがあ
る。
【0019】最表面を形成する反応硬化型樹脂層は、ウ
レタンアルキッド、焼付け硬化型のアミノアルキッド、
アクリルポリオールと硬化剤としてのポリイソシアネー
トとからなるウレタン樹脂、ポリイソシアネートやポリ
アミンを硬化剤とするエポキシ樹脂や、前記の電離放射
線硬化型樹脂から選択して使用することができる。
【0020】電離放射線硬化型樹脂は、前述の電子線硬
化型樹脂層に使用する樹脂組成物に次のような添加剤を
加えることによって紫外線で硬化することもできる。例
えば、上記の電離放射線硬化型樹脂の硬化を紫外線照射
で行うときは、光開始重合剤であるアセトフェノン類、
ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、
α−アミノキシムエステル、テトラメチルウラムモノサ
ルファイド、チオキサントン類、芳香属ジアゾニウム
塩、芳香属スルフォニウム塩、メタロセンなどがあり、
そして、光重合促進剤(増感剤)であるn−ブチルアミ
ン、トリ−n−ブチルホスフィンなどを添加混合して使
用する。
【0021】反応硬化型樹脂層は、化粧パネルの表面特
性、体質顔料、ポリマービーズなどの艶消し剤や、ワッ
クス、シリコーン、表面活性剤などの汚染防止剤や滑り
促進剤、あるいは、合成ゴム、無機粒子などの滑り防止
剤、着色剤などを任意に加えて変性することが好まし
い。
【0022】電子線硬化型樹脂層を基材シートに直接又
は絵柄層に塗工するときは、樹脂組成物及び添加物を、
基材シートや塗工機、塗工方法に応じた塗工適性に応じ
た塗工液に調整する。塗工液の調製は、樹脂組成物を通
常の、アルコール、エステル、ケトンや炭化水素、グリ
コールエステルなどの有機溶剤を用いて希釈して塗工液
を作成する。そして、電子線硬化型樹脂層の形成は、絵
柄層を設けた基材シートの表面に直接、又はプライマー
層を介して塗工する。あるいは、剥離シートの表面に、
必要に応じて予め凹凸面に施して電子線硬化型樹脂層を
形成し、更に、絵柄層を設けるることにより、凹凸模様
を賦型できる絵柄層をもつ転写フィルムから、印刷適性
に劣る基材シートに精巧な絵柄層を設けたり、基材シー
トに凹凸模様をもつ電子線硬化型樹脂層を形成したりで
きる。
【0023】基材シートに直接に印刷するか、あるいは
転写フィルムから設けた絵柄層や電子線硬化型樹脂層の
いずれの方法を採用するかは、形成する電子線硬化型樹
脂層の表面形状(例えば、凹凸形状、厚み精度の均一
性)や、基材シートの平滑性や浸透性などによって選択
できる。すなわち、剥離シートに凹凸の賦型模様を設け
て、電子線硬化型樹脂層をもつ転写フィルムを作成すれ
ば、化粧シートに凹凸模様をもつ電子線硬化型樹脂層を
形成できる。そして、その上に設ける反応硬化型樹脂層
を光反射率の異なる材料を使用すれば、立体模様の美麗
な表面保護層を形成することができる。
【0024】基材シートが、表面平滑性には劣るもので
あったり、あるいは浸透し易い基材シートに精緻な化粧
を必要とするときは転写方式による画像形成が好まし
い。すなわち、剥離シートに、均一な厚みの電子線硬化
型樹脂層を形成したのち、絵柄層を形成して基材シート
に転写印刷をすれば、印刷効果に優れた化粧シートと均
一な表面強度とを設けることができる。
【0025】電子線硬化型樹脂層の塗工は、ゴムロー
ル、スチールロール、彫刻若しくはグラビア版によるダ
イレクトコート、リバースコート又はキスコートなどの
他にスプレーコート、バーコート、フローコート、ホイ
ラーによるスピンコートや、含浸により行うことができ
る。好ましくは塗工量の管理を正確にかつ容易にできる
グラビア版によるダイレクトコート又はリバースコート
である。
【0026】電子線硬化型樹脂層の電子線照射による半
硬化物(セミキュア、未架橋分子を含む状態)形成は、
樹脂組成物の架橋、重合反応の機構によって異なる。前
記ラジカル重合性不飽和基をもつ化合物の場合は酸素が
用いられる。そして、酸素の濃度は、使用する化合物の
種類、重合度(モノマー、プレポリマー、オリゴマー)
や、塗工された厚み、電離放射線の種類と強度によって
選択するが、少なくとも半硬化物の表面状態を非粘着に
構成する必要がある。大気中には、通常23%(230
000ppm)の酸素が含まれているが、電子線照射部
の酸素濃度は、500ppm〜1000ppmとし、電
子線の照射条件は150KV〜250KVの加速電圧
で、2Mrad〜10Mrad照射量で所望の半硬化状
態の電子線硬化型樹脂層を形成できる。また、基材シー
トに非通気性のプラスチックフィルムを使用して電子線
硬化型樹脂層を塗工して、酸素の存在下で電子線を照射
することにより電子線硬化型樹脂層の表面を半硬化状態
とし、酸素が存在しない基材シート側の電子線硬化型樹
脂層は完全硬化の状態に形成することができる。このこ
とは、反応硬化型樹脂層に紫外線硬化型樹脂を用いたと
き、その硬化を、設備費用が安く、浸透力の弱い紫外線
で硬化する場合に有効な方法である。
【0027】カチオン重合性官能基をもつモノマーを含
む電子線硬化型樹脂層を半硬化するには、水蒸気を利用
することができ水蒸気濃度は相対湿度が20%〜65%
程度で、電子線照射時の雰囲気温度が30℃以下が好ま
しい。30℃以上になると硬化反応が急激に促進される
ことになる。
【0028】
【実施例】実施例に基づいて図面を参照にして本発明を
更に詳細に説明する。 (実施例 1)図1に示すように、興人(株)製含浸紙
GF−606(基材シート1)の一方の面に、ウレタン
系樹脂をバインダーとするグラビアインキを用いて〔全
面着色及び絵柄層〕2をグラビア印刷で設けた。次い
で、絵柄層2に、下記組成の電子線硬化型樹脂層(三洋
化成(株)製)を25g/m2 (固形分)を塗工し、1
75KV、5Mradの電子線を、酸素濃度500pp
mの存在下で照射し電離放射線硬化型樹脂層からなる電
子線硬化型樹脂層3をもつ図1に示す化粧シート10を
形成した。 〔電離放射線硬化型樹脂の組成〕 ・ポリエステル系ウレタンアクリレートオリゴマー 30重量部 (分子量2000、官能基数2) ・ビスフェノールA(EO)変性ジアクリレート 40重量部 (分子量510、官能基数2) ・脂肪属ジオール系モノマー 30重量部 (分子量300、官能基数2) そして、図2に示すように、上記の化粧シートの基材シ
ート1と合板(基材5)とを、酢酸ビニル・アクリル酸
エステル系樹脂エマルジョンの接着剤層6を用いてロー
ルラミネーションし、乾燥後、電子線硬化型樹脂層3の
面に、紫外線硬化型樹脂(大日インキ化学工業株式会社
製)を50g/m2 ロ ールコートして、紫外線を照
射し、紫外線硬化型樹脂層からなる反応硬化型樹脂層4
を設けて2層からなる表面保護層34をもつ化粧パネル
20を構成した。
【0029】(実施例 2)電子線硬化型樹脂層を硬化
するときの酸素雰囲気濃度を、800〜900ppmに
維持して行った以外は実施例1と同様にして実施例2の
化粧シート10及び化粧パネル20を構成した。
【0030】(比較例 1)電離放射線硬化型樹脂層を
硬化するときの酸素雰囲気濃度を、30ppm以下に維
持して行った以外は、実施例1と同様にして比較例2の
化粧シート及び化粧パネル20を構成した。
【0031】(比較例 2)電離放射線硬化型樹脂層を
硬化するときの酸素雰囲気濃度を、1300〜2000
ppmmに維持して行った以外は、実施例1と同様にし
て比較例2の化粧シート及び化粧パネルを構成した。
【0032】実施例1〜2及び比較例1〜2の各試料に
ついて、次の項目について評価した結果を表1に示す。
・再塗工適性:表面保護層に1mm間隔の碁盤目模様に
切り口を設け、25mm巾のセロハンテープを圧着後、
素早く剥離し、第2の反応硬化型樹脂層の剥離状況を評
価する。・耐擦傷性:ホフマンスクラッチ試験で行った
結果、傷の有無及びその大小を目視で評価する。・耐摩
耗性:Tーバー摩耗試験機で、行った結果の損傷を目視
で評価する。・耐ブロッキング性:電子線硬化型樹脂層
を塗工・半硬化した巻取の巻き芯部のブロッキング状態
を目視で評価する。 (評価基準) ◎:非常に良好 ○:若干問題はあるが、実用上使用可能。 △:問題点があり、用途によっては使用範囲が限定され
る。 ×:実用不可
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
化粧シートは、電子線硬化型樹脂層と反応硬化型樹脂層
との2層からなる表面保護層を(化粧シートを基材に積
層し、二次加工後)2回コートすることにより形成する
ことができ、厚く、皮膜硬度、耐擦傷性などの化学的、
物理的特性に優れる耐久性に富む化粧パネルを構成でき
た。また、電子線硬化型樹脂層を半硬化状態の未反応分
子が存在する状態で、反応硬化型樹脂層を塗工して、硬
化を電子線硬化型樹脂層とともに完結することにより、
電子線硬化型樹脂層と反応硬化型樹脂層とは化学的に強
固に接着した化粧パネルを構成できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧シートの断面を概念的に示す図で
ある。
【図2】本発明の化粧シートを用いて作成し、再塗工を
行った化粧パネルの断面を概念的に示す図である。
【符号の説明】
1 基材シート 2 絵柄層 3 電子線硬化型樹脂層 4 反応硬化型樹脂層 5 基材、合板 6 接着剤層 10 化粧シート 20 化粧パネル 34 表面保護層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面樹脂加工を施した基材シートを化粧
    パネルの基材に積層後、シートの表面に更に反応硬化型
    樹脂もしくは電離放射線硬化型樹脂からなる樹脂層を再
    塗工する化粧シートにおいて、基材シートに所望に応じ
    て設けた絵柄層に施す樹脂層が電子線硬化型樹脂層であ
    り、その硬化反応を酸素存在下で電子線の照射をして行
    い、常温で非粘着であると同時に未反応分子が存在する
    状態で形成することを特徴とする再塗工性をもつ化粧シ
    ートの製造方法。
  2. 【請求項2】前記の電子線硬化型樹脂層の硬化条件は、
    酸素濃度が500ppm〜1000ppmであり、かつ
    電子線の照射線量が150KV〜250KVで、加速電
    圧が2Mrad〜10Mradであることを特徴とする
    請求項1に記載の再塗工性をもつ化粧シートの製造方
    法。
JP9995898A 1998-03-30 1998-03-30 再塗工性をもつ化粧シートの製造方法 Withdrawn JPH11277707A (ja)

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JP (1) JPH11277707A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001287314A (ja) * 2000-04-04 2001-10-16 Toppan Printing Co Ltd 化粧シート
JP2013031927A (ja) * 2010-06-30 2013-02-14 Dainippon Printing Co Ltd 化粧板の製造方法及び化粧板

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