JPH11278975A - 爆薬およびその製造方法 - Google Patents
爆薬およびその製造方法Info
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- JPH11278975A JPH11278975A JP8901798A JP8901798A JPH11278975A JP H11278975 A JPH11278975 A JP H11278975A JP 8901798 A JP8901798 A JP 8901798A JP 8901798 A JP8901798 A JP 8901798A JP H11278975 A JPH11278975 A JP H11278975A
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Abstract
化酸塩の粒子径が均一で、温度負荷に対して安定な爆薬
およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 爆薬は、無機酸化酸塩と、全組成物中に
占める割合が5重量%を越え15重量%以下である水
と、有機燃料とよりなり、その無機酸化酸塩が結晶化
し、その結晶化した粒子の周囲がワックスを含む有機燃
料で被覆されている。有機燃料で被覆されている無機酸
化酸塩の結晶化粒子は集合体を形成している。また、成
形型によって所定形状に成形することができる。この爆
薬は、無機酸化酸塩、所定量の水およびワックスを含む
有機燃料から油中水型エマルションを形成する工程と、
微小中空球体を混和する工程と、常温以下に冷却して無
機酸化酸塩を結晶化させる工程とにより製造される。前
記微小中空球体を混和する工程には、さらに金属粉末又
は有機粉末が混和される。
Description
採鉱等の産業用の爆破作業に利用される爆薬や地雷、機
雷等に利用される炸薬などに使用可能な爆薬、特に粒状
や所定形状に成形された爆薬およびその製造方法に関す
るものである。
有する多孔質構造のポーラスプリル硝安と油剤とからな
る硝安油剤爆薬や、ニトログリセリンを含有する膠質ダ
イナマイト、油中水型(以下、W/O型と略す)エマル
ション爆薬をはじめとする含水爆薬などがある。
ため、ブースターとよばれる伝爆薬が使用される。これ
は、硝安油剤爆薬の起爆感度が、他の一般爆薬に比べて
鈍感であるからであり、それだけ取扱い時の安全性が高
いともいえる。
らなる連続相、無機酸化酸塩の水溶液からなる分散相、
乳化剤および気泡保持剤を含んでなるものであり、気泡
保持剤としては通常微小中空球体が用いられる。この含
水爆薬組成物中には火薬類が含まれていないことから、
膠質ダイナマイトに比べて取扱い時の安全性に優れ、次
第にその使用範囲が広まっている。
W/O型エマルション爆薬を所定の成形型に注型し、冷
却することによって無機酸化酸塩を結晶化させた爆薬組
成物が得られることが開示されている。
薬は、その形態は通常ポーラスプリル硝安に軽油を染み
込ませた爆薬であるため、流動性に優れ、砕石や石灰石
採掘などをはじめとした明かり発破のみならず、鉱山や
土木トンネルの発破現場でも使用されている。
め、爆破用装薬孔(ボアホール)内に水が存在したり、
湧水のある現場においては使用することが困難である。
明かり発破現場では、予め装薬孔内の水を排出して、耐
水性のあるプラスチック製のチューブを装薬孔に挿入
し、そこへ硝安油剤爆薬を流し込むといった非常に面倒
な作業が必要であるという問題があった。
性確保の面から装薬作業の無人化を図る努力がなされて
おり、装薬の自動化が強く要請されている。ところが、
従来のW/O型エマルションでは極めて粘度が高く、通
常グリース状あるいはマヨネーズ状の性状を有している
ので、発破作業が終了してもホースの中に爆薬が残った
り、装置内の清掃が煩雑であるといった問題があった。
された爆薬組成物の製造方法によれば、特定の乳化剤を
用い、5%以下の水分量で安定性の悪いエマルションを
形成し、成形型に注型した後常温下でエマルションを破
壊せしめるとされている。しかし、この方法では、含有
される水の量が少ないため、製造段階で安全性が悪いと
いう問題があった。しかも、W/O型エマルションの安
定性が悪いことから、粒子径が揃わず、結晶化した無機
酸化酸塩が温度負荷に対して不安定であるという問題も
あった。
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、取扱い時の安全性に優れ、結晶化した無
機酸化酸塩の粒子径が均一で、温度負荷に対して安定な
爆薬およびその製造方法を提供することにある。
を達成するため鋭意研究を重ねた結果、特定量の水分量
を有する爆薬組成物となし、かつ無機酸化酸塩と有機燃
料とを特定の形態にすることにより、これらの問題のい
づれもが解決されることを見出し、この発明を完成し
た。
酸塩と、全組成物中に占める割合が5重量%を越え15
重量%以下である水と、ワックスを含む有機燃料とより
なり、前記無機酸化酸塩が結晶化し、その結晶化した粒
子の周囲が有機燃料で被覆されているものである。
て、有機燃料で被覆されている無機酸化酸塩の結晶化粒
子が集合体を形成しているものである。第3の発明の爆
薬は、第1の発明において、成形型によって所定形状に
成形したものである。
酸塩、5重量%を越え15重量%以下の水およびワック
スを含む有機燃料から油中水型エマルションを形成する
工程と、微小中空球体を混和する工程と、常温以下に冷
却して無機酸化酸塩を結晶化させる工程とよりなるもの
である。
明において、前記微小中空球体を混和する工程で、さら
に金属粉末又は有機粉末を混和するものである。
形態について詳細に説明する。爆薬は、無機酸化酸塩
と、全組成物中に占める割合が5重量%を越え15重量
%以下である水と、ワックスを含む有機燃料とよりな
り、前記無機酸化酸塩が結晶化し、その結晶化した粒子
の周囲が有機燃料で被覆されているものである。
ン爆薬組成物において分散相を形成するものであり、従
来からW/O型エマルション爆薬に用いられているもの
すべてが包含される。無機酸化酸塩の具体例としては、
例えば硝酸アンモニウム、硝酸ヒドラジン、硝酸ナトリ
ウム、硝酸カルシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類
金属の硝酸塩や過塩素酸アンモニウム、過塩素酸ナトリ
ウム等の無機過塩素酸塩等が挙げられる。これらのう
ち、溶解温度が低く、かつ溶解量が多い点から、硝酸ア
ンモニウム単独または硝酸アンモニウムと他の無機酸化
酸塩との混合物が好ましい。
配合割合は、通常20〜90重量%、好ましくは40〜
90重量%である。20重量%未満の場合は爆薬の爆発
力が弱く、逆に90重量%を越える場合はW/O型エマ
ルション爆薬を形成する際の温度が高くなり、製造に適
さない。
られるが、この場合の水の配合割合は、全組成物中5重
量%を越え15重量%以下、好ましくは6〜10重量%
である。5重量%以下の場合にはW/O型エマルション
爆薬の衝撃感度が高く、製造に適さない。また、15重
量%を超える場合には温度付加が与えられることによっ
て結晶化した無機酸化酸塩が再溶解して結晶が大きく成
長し、爆薬としての感度が低下するとともに、爆薬とし
てのエネルギーが低下する。
子の直径は通常1〜10μm程度の大きさのものであ
り、またそれは無機酸化酸塩と水との混合物がエマルシ
ョン形成時には液滴状であったものが、冷却により結晶
化し、エマルション構造が破壊されて結晶、固化したも
のである。
ックスと乳化剤との混合物である。ワックスは、例え
ば、パラフインワックス、ポリエチレンワックス、鉱物
性ワックスであるモンタンワックス等から選ばれるが、
融点が70℃以上のものが好ましい。このワックスは、
加熱に要するエネルギーや設備の点から、融点が130
℃以下であることが好ましい。さらに好ましくは融点が
70℃以上であり、かつ尿素非付加率が30%以下のも
のである。
ポリエチレンワックスが好ましい。イソパラフィンのよ
うな成分を含むワックスは粘着性に富む傾向があり、有
機燃料には適していない。
%以下のものから選ばれる。これらワックスは単独もし
くは混合物として用いられる。これらのうち、特に好ま
しいものはポリエチレンワックスである。
ましくは0.1〜10重量%、さらに好ましくは1〜5
重量%である。この割合が0.1重量%未満ではW/O
型エマルションの形成が困難であり、一方、10重量%
を越える場合は粒子径が大きくなり、反応性が低下す
る。
モンタンワックスなど、融点が比較的低いものについて
はJISK2235に示された、溶融試料の冷却法によ
り、また、融点の高いポリエチレンワックスについては
DSC(示差走査熱量計法)よって行われる。
溶解し、かき混ぜながらメチルエチルケトン付加した尿
素を加えて尿素付加物を作り、これを濾過し、濾液中の
溶剤を蒸発させて残油の重量を算出し、重量%を尿素非
付加物とする(例えば、産業図書株式会社出版雨宮登三
編「石油化学」の534〜548頁に記されている)。
されている方法である。すなわち、試料をメチルエチル
ケトンに溶解し、−32℃に冷却して析出するワックス
を濾過し、濾液中の溶剤を蒸発させて残油の量をはか
り、油分を算出する方法である。
ョン爆薬に使用されているものいずれもが使用できる。
産業用に用いられるエマルション爆薬に使用される乳化
剤が適している。例えば、ソルビタンモノラウレート、
ソルビタンモノオレート、ソルビタンモノパルミテー
ト、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオ
レート、ソルビタンジオレート、ソルビタントリオレー
ト等のソルビタン脂肪酸エステル、ステアリン酸モノグ
リセライド等の脂肪酸のモノまたはジグリセライド、ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、オキサゾ
リン誘導体、イミダゾリン誘導体、リン酸エステル、脂
肪酸アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、1級、
2級もしくは3級アミン塩等であり、これらは、1種ま
たは2種以上の混合物として使用される。
ら好ましい乳化剤は、ソルビトール脂肪酸エステルまた
はソルビタン脂肪酸エステルおよびそれらの混合物であ
る。これら乳化剤の全組成物中に占める配合割合は、好
ましくは10重量%以下、さらに好ましくは0.1〜5
重量%である。製造工程で一度乳化物を形成後、冷却し
てエマルション構造を破壊するので、乳化剤は少ない方
が好ましい。10重量%を越える場合はW/O型エマル
ションの粘性が高くなり、エマルションの破壊が困難に
なる傾向にあったり、酸素バランスが著しくマイナスと
なるため、爆薬としての威力が低下する傾向にある。
粉等の金属粉末、木粉、澱粉等の有機粉末を添加して爆
発力の増大を図ったり、起爆感度の増大を図ることがで
きる。その際における全組成物中に占める配合割合は通
常70重量%以下、好ましくは50重量%以下である。
70重量%を超えると反応性が悪くなり、威力の増大は
期待できない。
塩の結晶化した粒子の周囲が被覆される。つまり、無機
酸化酸塩の結晶化粒子の表面が有機燃料の薄い膜によっ
て被覆された構造を有している。この膜は部分的に破壊
されていても差し支えない。
塩の結晶化粒子は集合体を形成することができる。その
集合体の大きさは、平均粒径が通常数十μm〜10m
m、好ましくは0.1〜5mm前後である。平均粒径が
あまりに小さく、例えば数十μm未満の微粉状の場合に
は装薬時に爆薬が舞い上がりやすくなり、逆に平均粒径
があまりに大きく、10mmを超える程度になると、エ
アー送薬式の装填装置による送薬が困難になる傾向があ
る。
爆薬の製造方法は、無機酸化酸塩、所定量の水およびワ
ックスを含む有機燃料から油中水型エマルションを形成
する工程と、微小中空球体を混和する工程と、常温以下
に冷却して無機酸化酸塩を結晶化させる工程とよりな
る。加えて、前記微小中空球体を混和する工程で、さら
に金属粉末又は有機粉末が混和される。
ン爆薬を常法により製造後、冷却することによって製造
される。まず、無機酸化酸塩の水溶液を、ワックス単独
ないしワックスと乳化剤との混合物中に加えて高速撹拌
することにより、W/O型エマルションが形成される。
このエマルションは、微細な無機酸化酸塩が有機燃料の
薄い膜で覆われた構造を有し、そのような粒子が多数集
合したものである。その後、微小中空球体および必要に
より金属粉末や有機粉末等を加えて混和機で均一に撹拌
混合する。
後、常温以下、好ましくは−50℃以下に保持できる冷
却装置によって冷却し、分散相である無機酸化酸塩を結
晶化させる。これにより、無機酸化酸塩は結晶化により
固化し、その表面を被覆している膜も固定される。冷却
温度は、低ければ低いほど結晶が析出しやすくなり、例
えば液体窒素の温度(沸点−196℃)まで低下させる
ことが好ましい。冷却時間は冷却温度によって異なる
が、製造効率の点から10分以下が望ましい。それを成
形型から取り出したものが所定形状をなす爆薬となる。
その爆薬の形状は特に限定されるものではなく、例えば
円柱状、円盤状、角型容器等いずれでもよい。具体的に
は、直径50mmのパイプ状のものや直径1mの球状の
ものが挙げられる。
よりなる粒状爆薬を製造する場合には、成形型の代わり
に所定形状の容器を用いて成型した後、平均粒径が通常
数十μm〜10mm、好ましくは0.1〜5mm前後の
大きさになる程度に粉砕することにより得られる。この
粉砕方法としては、圧縮して粉砕する方法や翼を有する
混和機を用いる方法が採用される。
うな効果が発揮される。 ・ 実施形態の爆薬によれば、水の含有量を5重量%を
越え15重量%以下に設定したことから、爆薬の衝撃感
度が適切で取扱い時の安全性を向上させることができ
る。
塩と、水と、有機燃料とよりなり、水の配合量を5重量
%を越え15重量%以下に設定したことから、粘性を調
整して組成物を均一にでき、得られる結晶化した無機酸
化酸塩の粒子径を均一にでき、温度負荷に対して安定に
することができる。
を5重量%を越え15重量%以下に設定したことに加
え、所定の乳化剤を配合することにより、より安定なW
/O型エマルションを生成させることができ、得られる
結晶化した無機酸化酸塩の粒子径をより確実に均一にで
き、温度負荷に対する安定性を確保することができる。
無機酸化酸塩の粒子の周囲がワックスを含む有機燃料で
被覆されていることにより、酸化剤である無機酸化酸塩
と有機燃料の距離が近く、均一で両者の反応が容易にな
る。しかも、爆薬の廃棄時に温水で無機酸化酸塩が溶出
して脱薬できるため、処理が容易である。
被覆されている無機酸化酸塩の結晶化粒子が集合体を形
成していることから、飛散し難くなり、装填を容易に行
うことができる。
って所定形状に成形可能であることから、地雷や機雷に
使用する場合、成形を容易に行うことができる。 ・ 実施形態の爆薬の製造方法によれば、上記の各効果
を有する爆薬を容易かつ安定した状態で製造することが
できる。
微小中空球体を混和する工程でさらに金属粉末又は有機
粉末を混和することから、爆発力の増大や起爆感度の増
大を図った爆薬を容易に製造することができる。
薬としては、従来からトリニトロトルエン(以下、TN
Tと略記する)やコンポジションB(ヘキソーゲン(以
後、RDXと略記する)60%、TNT40%、ワック
ス外割1%)、ペントライト(TNTとペンスリットと
の混合物)などニトロ化合物を主体とする爆薬や、RD
Xやヘキサメチレンテトラニトロアミン(以後、HMX
と略記する)を樹脂バインダーで分散させたいわゆる熱
可塑性爆薬(以後、PBXと略記する)などがある。
する爆薬は融点、あるいは共融点以上に加熱されたもの
が弾殻に溶填されるが、PBXは可塑剤とともに混和さ
れたRDXやHMXが弾殻に真空あるいは常圧注型さ
れ、その後熱硬化させられる。混和・注型温度が低く、
取扱い時の安全性に優れることが特長である。
は、TNT、コンポジションB、ペントライトなど、溶
填式の炸薬でもPBX系炸薬でも、いったん弾殻に成型
されたものは、その廃棄時に爆発および燃焼以外の方法
で処理するのが困難であるという問題があった。それに
比べると、実施形態の爆薬は温水で脱薬できるため、処
理が容易である。
少ないために取扱い時の安全性に問題があった。また、
エマルションの粒子径が揃わず、大きいものや小さいも
のが混在し、高低温の温度負荷が与えられると結晶の成
長によって粒子が破壊するという問題があった。
してのエネルギーを充分に維持しつつ、取扱い時の安全
性にすぐれ、結晶化した無機酸化酸塩の粒子径が均一
で、温度負荷に対する安定性を発揮することができる。
形態をさらに具体的に説明する。 (実施例1)まず、硝酸アンモニウム76.9重量部、
硝酸ナトリウム4.8重量部および硝酸ヒドラジン4.
8重量部を水8.7重量部に加えて加温することにより
溶解させ、約90℃の無機酸化酸塩の水溶液を得た。一
方、ソルビトールモノオレート0.8重量部とポリエチ
レンワックス(日本石油社製、商品名:日石レクスポー
ル1B、融点84℃、尿素非付加率0%、油分0%)
4.0重量部との混合物を加温して溶融させ、約90℃
の液体の有機燃料を得た。
燃料とを乳化装置に導き、W/O型エマルションを得
た。このW/O型エマルションに、真比重が0.02、
平均粒子径が60μmのアクリロニトリル樹脂バルーン
(松本油脂製薬社製、商品名:F−80ED)0.2重
量部を加え、縦型混和機を用いて混合し、W/O型エマ
ルション爆薬を得た。
中に置いて、エマルションを−70℃で5分間凍結し、
無機酸化酸塩を結晶化させた。この結晶粒子の表面は有
機燃料で覆われており、その個々の粒子径は平均約8μ
mであった。これを粉砕装置で粉化させたところ、平均
粒子径が約1mmのさらさらした粒状爆薬を得た。
て、エアー噴霧式のチャージャーで、直径42mmのボ
アホールに装填し、ブースター爆薬を用いて6号電気雷
管で起爆したところ、良好に起砕された。 (実施例2)硝酸アンモニウムを71.9重量部、硝酸
ナトリウムを4.8重量部、硝酸ヒドラジンを4.8重
量部、水を13.7重量部とし、ワックスとしてスラッ
クワックス(モービル石油製、商品名:ワックスレック
ス155、融点69℃、尿素非付加率51%、油分2.
2%)を用いたほかは実施例1に準じて行った。無機酸
化酸塩の結晶粒子の粒子径は平均約6μmであった。
径が約1mmの集合体を得た。この集合体自身は多少べ
たつくため装填しにくい欠点を有していたが、エアー噴
霧式のチャージャーで、直径42mmのボアホールに装
填できた。ブースター爆薬を用いて6号電気雷管で起爆
したところ、良好に起砕された。 (実施例3)まず、硝酸アンモニウム75.9重量部お
よび硝酸ヒドラジン9.6重量部を水9.5重量部に加
えて加温することにより溶解させ、約90℃の無機酸化
酸塩の水溶液を得た。一方、ソルビタンモノオレート
1.0重量部とパラフィンワックス(三井石油化学製、
商品名:ハイワックス110、融点109℃、尿素非付
加率0%、油分0%)4.0重量部との混合物を加温し
て溶融させ、約120℃の液体の有機燃料を得た。
料とを小型試験乳化装置に導き、W/O型エマルション
組成物を得た。このW/O型エマルションに真比重が
0.25、平均粒子径が60μmのガラスマイクロバル
ーン(PQ社製、商品名:Qcel−500)2.0重
量部を加え、縦型混和機を用いて混合し、W/O型エマ
ルション爆薬を得た。このW/O型エマルション爆薬の
衝撃感度を火薬学会規格で定められた銃撃感度試験法に
よって評価したところ、不爆となる最大弾丸速度は約3
50m/sであった。
中において、エマルションを−60℃で10分間凍結
し、無機酸化酸塩を結晶化させた。この結晶粒子の表面
は有機燃料で覆われており、その粒子径は約8μmであ
った。この組成物を粉砕装置で粉化させたところ平均粒
子径が約2mmの集合体を得た。
のをオーガー式装填機で、直径76mmのボアホールに
流し込み、エマルション爆薬をブースターとして起爆し
たところ、良好に起砕された。 (実施例4)まず、硝酸アンモニウム76.8重量部、
硝酸ナトリウム4.8重量部および硝酸ヒドラジン4.
8重量部を水8.7重量部に加えて加温することにより
溶解させ、約90℃の無機酸化酸塩水溶液を得た。一
方、ソルビタンモノオレート0.8重量部とポリエチレ
ンワックス(中国精油製、商品名:MP−80、融点8
5℃、尿素非付加率0%、油分0%)4.0重量部との
混合物を加温して溶融させ約90℃の有機燃料を得た。
乳化装置に導き、W/O型エマルションを得た。このW
/O型エマルションに真比重が0.25、平均粒子径が
60μmのガラスマイクロバルーン(3M社製、商品
名:K25)2.0重量部を加え、縦型混和機を用いて
混合し、W/O型エマルション爆薬を得た。
mm、長さ300mmの鉄製チャンバーにすぐさま流し
込んだ。チャンバーのまま液体窒素に浸け、エマルショ
ンを−196℃で10分間凍結した。常温に戻した後の
様子を観察したところ、エマルション構造は破壊され、
固化したままであり、所定形状の爆薬が得られているこ
とが確認された。平均粒子径は約5μmでよく揃ってい
た。
4時間、−31℃で6時間、その間の調温に各2時間、
合計24時間を1サイクルとする温度負荷試験を10サ
イクル行った。この所定形状をなす爆薬を観察したとこ
ろ変化は見られず、薬面にペントライトブースタを密着
させて6号電気雷管で起爆したところ、全体が良好に爆
轟した。
の試料について温水による脱薬を試みた。まず、所定形
状をなす爆薬の填薬されたチャンバーを、温度約90℃
に調温された温水中に浸漬し、一昼夜放置した。チャン
バーを観察したところ、内部の爆薬は溶出し、脱薬され
ていることが確認された。 (実施例5)まず、硝酸アンモニウム74.2重量部、
硝酸ナトリウム4.8重量部および硝酸ヒドラジン9.
8重量部を水6.0重量部に加えて加温することにより
溶解させ、約120℃の無機酸化酸塩の水溶液を得た。
一方、ソルビトールモノオレート1.0重量部とポリエ
チレンワックス(日本石油製、商品名:日石レクスポー
ル1B、融点84℃、尿素非付加率0%、油分0%)
4.2重量部との混合物を加温して溶融させ、約120
℃の有機燃料を得た。
小型試験乳化装置に導き、W/O型エマルション組成物
を得た。このW/O型エマルションに真比重が0.2
5、平均粒子径が60μmのガラスマイクロバルーン
(3M社製、商品名:K25)2.0重量部を加え、縦
型混和機を用いて混合し、W/O型エマルション爆薬を
得た。このW/O型エマルション爆薬の衝撃感度を火薬
学会規格で定められた銃撃感度試験法によって評価した
ところ、不爆となる最大弾丸速度は約200m/sであ
った。
を、内径が60mm、長さが250mmである鉄製チャ
ンバーとしたほかは実施例4に準じて行った。その結
果、実施例4と同様良好な結果を得た。 (実施例6)まず、実施例1と同様にしてW/O型エマ
ルションを得た。このW/O型エマルションに真比重が
0.02、平均粒子径が60μmのアクリロニトリル樹
脂バルーン(松本油脂製薬社製、商品名:F−80E
D)0.4重量部と、平均粒子径が35μmのアルミニ
ウム粉(東洋アルミ社製、AC1003)30.0重量
部を加え、縦型混和機を用いて混合し、W/O型エマル
ション爆薬を得た。
径40mm、長さ300mmの鉄製チャンバーにすぐに
流し込んだ。そして、チャンバーのまま液体窒素に漬
け、エマルションを凍結した。さらに、チャンバーのま
ま、+51℃で14時間、−31℃で6時間、その間の
調温に各2時間、合計24時間を1サイクルとする温度
負荷試験を10サイクル行った。このチャンバーによっ
て所定形状をなす爆薬を観察したところ変化は見られ
ず、薬面にペントライトブースタを密着させて6号電気
雷管で起爆したところ、全体が良好に爆轟した。 (比較例1)水の量を4. 5重量%としたほかは実施例
3に準じて行った。温度約130℃の無機酸化酸塩水溶
液を得た。このW/O型エマルション組成物の衝撃感度
を火薬学会規格で定められた銃撃感度試験法に準じた方
法で、試料温度は乳化時の温度である130℃として評
価したところ、不爆となる最大弾丸速度は約100m/
sであった。この値は、量産用乳化機械を用いて製造す
るには非常に危険と判断された。従って、これ以上の評
価は中止せざるをえなかった。 (比較例2)水の量を16.0重量%とし、乳化剤とし
てアルケニルコハク酸エステル(ルーブリゾール社製、
商品名:LZ6401)を用いたほかは実施例4に準じ
て行った。個々の粒子の粒子径は平均約8μmであった
が、ばらつきが大きく、大きな粒子は直径約20μmで
あった。温度負荷試験を行った後、粒径を観察したとこ
ろ、結晶の成長が認められ、大きいものでは直径5mm
を超す粒子もあった。薬面にペントライトブースタを密
着させて6号電気雷管で起爆したところ、伝爆しなかっ
た。このペントライトブースタは、ペントライト(TN
Tとペンスリットとの混合物)を溶融させてから塩化ビ
ニル樹脂パイプに流し込んで固化させたものであり、例
えば直径30mm、長さ30mm程度のものである。
思想について以下に記載する。 (1) 全組成物中に占める水の割合が6〜10重量%
である請求項1から請求項3のいずれかに記載の爆薬。
ション爆薬としての衝撃感度を調整して製造を容易にで
き、無機酸化酸塩の結晶の大きさを調節でき、爆薬とし
てのエネルギーを確保することができる。
平均粒子径は1〜10μmである請求項1から請求項3
のいずれかに記載の爆薬。このように構成した場合、無
機酸化酸塩と水との混合物のエマルションの形成や冷却
による結晶化および固化を円滑に行うことができる。
り、そのワックスは融点が70℃以上で130℃以下で
あり、かつ尿素非付加率が30%以下である請求項1か
ら請求項3のいずれかに記載の爆薬。
粘着性が少なく好適なものを得ることができる。 (4) 前記集合体の平均粒径は、10μm〜10mm
である請求項2または請求項3に記載の爆薬。
爆薬が舞い上がりにくく、装填装置による送薬も容易に
することができる。 (5) 前記有機燃料は、ワックスまたはワックスと乳
化剤との混合物である請求項1から請求項3のいずれか
に記載の爆薬。
ションを形成するのに好適である。 (6) 前記乳化剤は、ソルビトール脂肪酸エステル、
ソルビタン脂肪酸エステルまたはそれらの混合物である
上記(5)に記載の爆薬。
ションの安定性を向上させることができる。 (7) 前記冷却は−50℃以下に保持することにより
行うものである請求項4または請求項5に記載の爆薬の
製造方法。
晶化を促進して容易に結晶を析出させて固化し、その結
晶表面を被覆している膜も速やかに固定化することがで
きる。
るため、次のような効果を奏する。第1の発明の爆薬に
よれば、爆薬としてのエネルギーを維持しつつ、爆薬の
衝撃感度が適切で取扱い時の安全性を向上させることが
できるとともに、結晶化した無機酸化酸塩の粒子径が均
一で、温度負荷に対して安定にすることができる。
効果に加えて、有機燃料で被覆されている無機酸化酸塩
の結晶化粒子が集合体を形成していることから、飛散し
難くなり、装填を容易に行うことができる。
効果に加えて、成形型によって所定形状に成形可能であ
ることから、地雷や機雷に使用する場合、成形を容易に
行うことができる。
1の発明の効果を有する爆薬を容易かつ安定した状態で
製造することができる。第5の発明の爆薬の製造方法に
よれば、第4の発明の効果に加えて、微小中空球体を混
和する工程でさらに金属粉末又は有機粉末を混和するこ
とから、爆発力の増大や起爆感度の増大を図った爆薬を
容易に製造することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 無機酸化酸塩と、全組成物中に占める割
合が5重量%を越え15重量%以下である水と、ワック
スを含む有機燃料とよりなり、前記無機酸化酸塩が結晶
化し、その結晶化した粒子の周囲が有機燃料で被覆され
ている爆薬。 - 【請求項2】 有機燃料で被覆されている無機酸化酸塩
の結晶化粒子が集合体を形成している請求項1に記載の
爆薬。 - 【請求項3】 成形型によって所定形状に成形した請求
項1に記載の爆薬。 - 【請求項4】 無機酸化酸塩、5重量%を越え15重量
%以下の水およびワックスを含む有機燃料から油中水型
エマルションを形成する工程と、微小中空球体を混和す
る工程と、常温以下に冷却して無機酸化酸塩を結晶化さ
せる工程とよりなる爆薬の製造方法。 - 【請求項5】 前記微小中空球体を混和する工程で、さ
らに金属粉末又は有機粉末を混和する請求項4に記載の
爆薬の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP08901798A JP4000663B2 (ja) | 1998-04-01 | 1998-04-01 | 爆薬の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP08901798A JP4000663B2 (ja) | 1998-04-01 | 1998-04-01 | 爆薬の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11278975A true JPH11278975A (ja) | 1999-10-12 |
| JP4000663B2 JP4000663B2 (ja) | 2007-10-31 |
Family
ID=13959149
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP08901798A Expired - Fee Related JP4000663B2 (ja) | 1998-04-01 | 1998-04-01 | 爆薬の製造方法 |
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| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP4000663B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008111656A (ja) * | 2007-11-19 | 2008-05-15 | Nippon Kayaku Co Ltd | 爆薬装填方法 |
| CN115180993A (zh) * | 2022-06-30 | 2022-10-14 | 中国工程物理研究院化工材料研究所 | 一种炸药切削废旧颗粒的回收利用方法 |
-
1998
- 1998-04-01 JP JP08901798A patent/JP4000663B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008111656A (ja) * | 2007-11-19 | 2008-05-15 | Nippon Kayaku Co Ltd | 爆薬装填方法 |
| CN115180993A (zh) * | 2022-06-30 | 2022-10-14 | 中国工程物理研究院化工材料研究所 | 一种炸药切削废旧颗粒的回收利用方法 |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP4000663B2 (ja) | 2007-10-31 |
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