JPH11279680A - 熱間圧延用ロール外層材 - Google Patents
熱間圧延用ロール外層材Info
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- JPH11279680A JPH11279680A JP10054098A JP10054098A JPH11279680A JP H11279680 A JPH11279680 A JP H11279680A JP 10054098 A JP10054098 A JP 10054098A JP 10054098 A JP10054098 A JP 10054098A JP H11279680 A JPH11279680 A JP H11279680A
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- layer material
- roll
- rolling
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Abstract
(57)【要約】
【課題】摩擦係数が低く耐肌荒性に優れ、しかも耐磨耗
性に優れた熱間圧延用ロール外層材を提供する。 【解決手段】 C、Si、Mn、Moを適正量とし、さらに重
量%で、Cr:6.0 〜14.0%、Ti:0.01〜0.3 %、V:3.
0 〜10.0%、Nb:0.6 〜5.0 %を含み、かつC、Cr、N
b、Vを10≦6.5 C−1.3 V−0.7 Nb≦2Cr−2(C、
V、Nb、Cr:C、V、Nb、Cr各元素の含有量)を満足す
るように調整する。
性に優れた熱間圧延用ロール外層材を提供する。 【解決手段】 C、Si、Mn、Moを適正量とし、さらに重
量%で、Cr:6.0 〜14.0%、Ti:0.01〜0.3 %、V:3.
0 〜10.0%、Nb:0.6 〜5.0 %を含み、かつC、Cr、N
b、Vを10≦6.5 C−1.3 V−0.7 Nb≦2Cr−2(C、
V、Nb、Cr:C、V、Nb、Cr各元素の含有量)を満足す
るように調整する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐肌荒性と耐摩耗
性を兼備し、かつ、製造時又は圧延使用時に折損等の事
故のない熱間圧延用ロール外層材に関する。
性を兼備し、かつ、製造時又は圧延使用時に折損等の事
故のない熱間圧延用ロール外層材に関する。
【0002】
【従来の技術】熱延鋼板は、連続鋳造或いは分塊により
製造されたスラブを、加熱炉にて加熱し、或いは熱片の
まま受け取り、粗圧延機及び仕上げ圧延機にて熱間圧延
して鋼帯とし、コイラでコイルに巻取り、冷却後、各種
精整ラインで各種精整処理を行って製造される。仕上げ
圧延機は通常、4 重式圧延機5〜7スタンドで構成され
ているが、最近では、生産能力向上、コイル大型化に対
応して、ほとんどのミルが7スタンドを採用している。
製造されたスラブを、加熱炉にて加熱し、或いは熱片の
まま受け取り、粗圧延機及び仕上げ圧延機にて熱間圧延
して鋼帯とし、コイラでコイルに巻取り、冷却後、各種
精整ラインで各種精整処理を行って製造される。仕上げ
圧延機は通常、4 重式圧延機5〜7スタンドで構成され
ているが、最近では、生産能力向上、コイル大型化に対
応して、ほとんどのミルが7スタンドを採用している。
【0003】従来、仕上げ圧延機のワークロールの外層
材は、前段(5または6スタンドのときは第3スタンド
まで、7スタンドのときは4スタンドまで)については
高Cr鋳鉄、又はアダマイトが、後段についてはNiグ
レン鋳鉄が使用されてきた。また、仕上げ圧延後のワー
クロールの内層材は、前段、後段とも、靱性の良いねず
み鋳鉄、又はダクタイル鋳鉄が使用されてきた。そし
て、それらの外層材と内層材を主として遠心力鋳造して
製造した複合ロールが使用されてきた。
材は、前段(5または6スタンドのときは第3スタンド
まで、7スタンドのときは4スタンドまで)については
高Cr鋳鉄、又はアダマイトが、後段についてはNiグ
レン鋳鉄が使用されてきた。また、仕上げ圧延後のワー
クロールの内層材は、前段、後段とも、靱性の良いねず
み鋳鉄、又はダクタイル鋳鉄が使用されてきた。そし
て、それらの外層材と内層材を主として遠心力鋳造して
製造した複合ロールが使用されてきた。
【0004】ところが、圧延条件の苛酷化及び生産性向
上の要求等から、より一層の耐磨耗性を備えた圧延用ロ
ールの提供が要求された。このような要望に対し、例え
ば特開昭60-124407 号公報、特開昭61-177355 号公報に
は、遠心力鋳造ロールの外層材として高V鋳鉄を用いる
ことが提案されている。しかしながら、高V鋳鉄をロー
ル外層材として遠心力鋳造により製造すると、比重の小
さいV炭化物が遠心分離し、ロール外層材内の特性が肉
厚方向で不均一になるという問題があった。
上の要求等から、より一層の耐磨耗性を備えた圧延用ロ
ールの提供が要求された。このような要望に対し、例え
ば特開昭60-124407 号公報、特開昭61-177355 号公報に
は、遠心力鋳造ロールの外層材として高V鋳鉄を用いる
ことが提案されている。しかしながら、高V鋳鉄をロー
ル外層材として遠心力鋳造により製造すると、比重の小
さいV炭化物が遠心分離し、ロール外層材内の特性が肉
厚方向で不均一になるという問題があった。
【0005】上記した問題に対し、特開平4-365836号公
報、特開平5-1350号公報、特開平5-339673号公報には、
高V鋳鉄にNbを複合添加することにより、遠心鋳造ロー
ル外層材の偏析を防止する方法が提案されている。
報、特開平5-1350号公報、特開平5-339673号公報には、
高V鋳鉄にNbを複合添加することにより、遠心鋳造ロー
ル外層材の偏析を防止する方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らの知見によれば、特開平4-365836号公報、特開平5-
1350号公報、特開平5-339673号公報に記載された技術で
は、高V−Nb材からなるロール外層材は耐磨耗性が著し
く向上する点では有利であるが、圧延中に硬質なV炭化
物やNb炭化物(MC炭化物)がロール表面に凸状に浮き
出し、そのスパイク作用によって被圧延材とロール表面
との摩擦係数を増大させる。
者らの知見によれば、特開平4-365836号公報、特開平5-
1350号公報、特開平5-339673号公報に記載された技術で
は、高V−Nb材からなるロール外層材は耐磨耗性が著し
く向上する点では有利であるが、圧延中に硬質なV炭化
物やNb炭化物(MC炭化物)がロール表面に凸状に浮き
出し、そのスパイク作用によって被圧延材とロール表面
との摩擦係数を増大させる。
【0007】このため、このような外層材を備えたロー
ルを用いた圧延では、(a)圧延荷重が過大になる、
(b)摩擦発熱によって被圧延材表面に2次スケールが
生成し、被圧延材の肌荒れを発生させる、(c)高圧下
圧延では摩擦発熱が過大になってロール表面が損傷し、
被圧延材の肌荒れを発生させるという問題が、顕著に現
われるようになった。とくに、このようなロールを仕上
げ前段に用いた場合には顕著であるが、仕上げ後段に使
用した場合には上述の問題は現れない。
ルを用いた圧延では、(a)圧延荷重が過大になる、
(b)摩擦発熱によって被圧延材表面に2次スケールが
生成し、被圧延材の肌荒れを発生させる、(c)高圧下
圧延では摩擦発熱が過大になってロール表面が損傷し、
被圧延材の肌荒れを発生させるという問題が、顕著に現
われるようになった。とくに、このようなロールを仕上
げ前段に用いた場合には顕著であるが、仕上げ後段に使
用した場合には上述の問題は現れない。
【0008】特開平4-365836号公報、特開平5-1350号公
報、特開平5-339673号公報に開示されている圧延ロール
用外層材は、耐磨耗性だけでなく、耐クラック性をも考
慮したものであるが、圧延荷重の過大、被圧延材表面へ
の2次スケールの生成が問題になっている仕上げ前段用
ロールでは、絞り事故の発生のありうる仕上げ後段用ロ
ールに比べ耐クラック性への要求は低い。
報、特開平5-339673号公報に開示されている圧延ロール
用外層材は、耐磨耗性だけでなく、耐クラック性をも考
慮したものであるが、圧延荷重の過大、被圧延材表面へ
の2次スケールの生成が問題になっている仕上げ前段用
ロールでは、絞り事故の発生のありうる仕上げ後段用ロ
ールに比べ耐クラック性への要求は低い。
【0009】本発明は、摩擦係数が低く耐肌荒性に優
れ、しかも耐磨耗性に優れた熱間圧延用ロール外層材を
提供することを目的とする。
れ、しかも耐磨耗性に優れた熱間圧延用ロール外層材を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を達成するため、圧延ロール外層材の摩耗係数を低下さ
せるため、組織、添加合金元素について鋭意検討した。
本発明者らは、まず、圧延ロール外層材の組織と摩耗の
関係について詳細に調査した。高V或いは高V−Nbを含
むロール外層材の組織は、粒状炭化物 (主にV、Nb炭化
物) 、共晶炭化物 (主にCr、Mo、Fe炭化物) 、および基
地から構成され、圧延により、上記したロール外層材の
組織のうち、硬度の低い基地が選択的に摩耗し、硬度の
高い粒状炭化物、共晶炭化物が凸状と残存する。摩擦係
数が増大するのは粒状炭化物がその形状から突起として
の役割をすることと、組織中のかなりの多くの面積を占
める基地とに大きな段差が生じるためであることを見い
だした。そこで、熱間圧延用ロール、特に熱間仕上げ前
段用ロールで、外層材の摩擦係数を低下させるために
は、粒状炭化物の形状を変えるか、粒状炭化物とそれ以
外の部分との段差を少なくすることを考えれば良いこと
になる。
を達成するため、圧延ロール外層材の摩耗係数を低下さ
せるため、組織、添加合金元素について鋭意検討した。
本発明者らは、まず、圧延ロール外層材の組織と摩耗の
関係について詳細に調査した。高V或いは高V−Nbを含
むロール外層材の組織は、粒状炭化物 (主にV、Nb炭化
物) 、共晶炭化物 (主にCr、Mo、Fe炭化物) 、および基
地から構成され、圧延により、上記したロール外層材の
組織のうち、硬度の低い基地が選択的に摩耗し、硬度の
高い粒状炭化物、共晶炭化物が凸状と残存する。摩擦係
数が増大するのは粒状炭化物がその形状から突起として
の役割をすることと、組織中のかなりの多くの面積を占
める基地とに大きな段差が生じるためであることを見い
だした。そこで、熱間圧延用ロール、特に熱間仕上げ前
段用ロールで、外層材の摩擦係数を低下させるために
は、粒状炭化物の形状を変えるか、粒状炭化物とそれ以
外の部分との段差を少なくすることを考えれば良いこと
になる。
【0011】本発明者らは、ロール外層材の組織中に存
在する硬度の高い共晶炭化物を増加させ、さらに、粒状
炭化物を形成するTiを添加し、粒状炭化物量を増加させ
て、粒状炭化物と基地部分との段差を少なくし、ロール
外層材の摩擦係数を低下させることが可能であることに
想到した。請求項1に記載の本発明は、重量%で、C:
2.5 〜3.5 %、Si:1.5 %以下、Mn:1.2 %以下、Cr:
6.0 〜14.0%、Mo:2.0 〜8.0 %、Ti:0.01〜0.3 %、
V:3.0 〜10%、Nb:0.6 〜5.0 %、を含有し、かつ次
(1) 式 10≦6.5 C−1.3 V−0.7 Nb≦2Cr−2・・・(1) (ここに、C、V、Nb、Cr:C、V、Nb、Cr各元素の含
有量(重量%))を満足し、残部Feおよび不可避的不純
物よりなることを特徴とする熱間圧延用ロール外層材で
ある。前記熱間圧延用ロール外層材は、熱間圧延仕上げ
前段に用いられるのが好ましい。
在する硬度の高い共晶炭化物を増加させ、さらに、粒状
炭化物を形成するTiを添加し、粒状炭化物量を増加させ
て、粒状炭化物と基地部分との段差を少なくし、ロール
外層材の摩擦係数を低下させることが可能であることに
想到した。請求項1に記載の本発明は、重量%で、C:
2.5 〜3.5 %、Si:1.5 %以下、Mn:1.2 %以下、Cr:
6.0 〜14.0%、Mo:2.0 〜8.0 %、Ti:0.01〜0.3 %、
V:3.0 〜10%、Nb:0.6 〜5.0 %、を含有し、かつ次
(1) 式 10≦6.5 C−1.3 V−0.7 Nb≦2Cr−2・・・(1) (ここに、C、V、Nb、Cr:C、V、Nb、Cr各元素の含
有量(重量%))を満足し、残部Feおよび不可避的不純
物よりなることを特徴とする熱間圧延用ロール外層材で
ある。前記熱間圧延用ロール外層材は、熱間圧延仕上げ
前段に用いられるのが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】外層材の各合金元素の含有量の限
定理由、V、Nb量の限定式について説明する。 C:2.5 〜3.5 % Cは:ロール外層材の耐摩耗性を向上するための硬い炭
化物形成に必須の元素である。2.5 %未満では、炭化物
量が不足して、耐磨耗性が劣ると共に摩擦係数も増大し
て、肌荒れ性の原因となる。一方、3.5 %を超えても摩
擦係数低減効果が飽和するばかりか、耐摩耗性が劣化す
る。このため、Cは2.5 〜3.5 %に限定した。
定理由、V、Nb量の限定式について説明する。 C:2.5 〜3.5 % Cは:ロール外層材の耐摩耗性を向上するための硬い炭
化物形成に必須の元素である。2.5 %未満では、炭化物
量が不足して、耐磨耗性が劣ると共に摩擦係数も増大し
て、肌荒れ性の原因となる。一方、3.5 %を超えても摩
擦係数低減効果が飽和するばかりか、耐摩耗性が劣化す
る。このため、Cは2.5 〜3.5 %に限定した。
【0013】Si:1.5 %以下 Siは、脱酸剤及び鋳造性の確保に必要な元素で添加する
が、1.5 %を超えるとその効果は飽和する。そのため、
Siの上限を1.5 %とした。 Mn:1.2 %以下 Mnは、SをMnS として除去するためと、組織の強化のた
めに添加するが1.2 %を超えるとその効果は飽和する。
そのため、Mnの上限を1.20%とした。
が、1.5 %を超えるとその効果は飽和する。そのため、
Siの上限を1.5 %とした。 Mn:1.2 %以下 Mnは、SをMnS として除去するためと、組織の強化のた
めに添加するが1.2 %を超えるとその効果は飽和する。
そのため、Mnの上限を1.20%とした。
【0014】Cr:6.0 〜14.0% Crは、炭化物を形成し、耐摩耗性を向上するために必要
な元素であり、6.0 %以上添加するが、14.0%を超えて
も耐摩耗性効果が飽和するばかりか、耐焼付き性が劣化
するため、Crは6.0 〜14.0%の範囲に限定した。 Mo:2.0 〜8.0 % Moは、Crと同様に炭化物を形成して耐摩耗性の向上に有
効であるとともに、基地の焼入れ性、焼もどし軟化抵抗
を向上し、基地組織の強化に有効であるため2.0 %以上
必要であるが、8.0 %を越えるとその効果は飽和する。
そのため、Moは、2.0 〜8.0 %の範囲に限定した。
な元素であり、6.0 %以上添加するが、14.0%を超えて
も耐摩耗性効果が飽和するばかりか、耐焼付き性が劣化
するため、Crは6.0 〜14.0%の範囲に限定した。 Mo:2.0 〜8.0 % Moは、Crと同様に炭化物を形成して耐摩耗性の向上に有
効であるとともに、基地の焼入れ性、焼もどし軟化抵抗
を向上し、基地組織の強化に有効であるため2.0 %以上
必要であるが、8.0 %を越えるとその効果は飽和する。
そのため、Moは、2.0 〜8.0 %の範囲に限定した。
【0015】Ti:0.01〜0.3 % Tiは、溶湯中のCと速やかに結合してTiC を形成し、こ
れを核として微細粒状の(V、Nb、Ti)の複合MCが多量
に晶出するため、耐摩耗性向上と摩擦係数の低減に有効
に作用する。しかし、0.01%未満の添加では効果がな
く、0.01〜0.3 %の添加範囲でその効能を発揮する。し
かしながら、0.3 %を越えるとTiC の遠心分離が生じ易
くなり、ロール外層材の肉厚方向に偏析を生じやすくな
る。
れを核として微細粒状の(V、Nb、Ti)の複合MCが多量
に晶出するため、耐摩耗性向上と摩擦係数の低減に有効
に作用する。しかし、0.01%未満の添加では効果がな
く、0.01〜0.3 %の添加範囲でその効能を発揮する。し
かしながら、0.3 %を越えるとTiC の遠心分離が生じ易
くなり、ロール外層材の肉厚方向に偏析を生じやすくな
る。
【0016】V:3.0 〜10.0% Vは、耐摩耗性の向上に最も有効な硬いMC、またはM4C3
炭化物を形成するための必須元素で、その効果を発揮す
るためには3.0 %以上必要であるが、10.0%を越えると
その効果が飽和するとともに、溶解時添加するV合金の
溶解不良等の製造上の問題が生じる。このため、Vは3.
0 〜10.0%の範囲に限定した。
炭化物を形成するための必須元素で、その効果を発揮す
るためには3.0 %以上必要であるが、10.0%を越えると
その効果が飽和するとともに、溶解時添加するV合金の
溶解不良等の製造上の問題が生じる。このため、Vは3.
0 〜10.0%の範囲に限定した。
【0017】Nb:0.6 〜5.0 % Nbは、Vと同様硬いMC型炭化物を形成し耐摩耗性向上に
有効な元素である。この効果を発揮するためには、Vは
0.6 %以上含有することが必要であるが、5.0%を超え
るとその効果が飽和するとともに、溶解時のNb合金の溶
解不良等の製造上の問題を生じる。このため、Nbは0.6
〜5.0 %の範囲に限定した。但し、Nbの単独添加では粗
大な塊状炭化物となりその効果が得られない。
有効な元素である。この効果を発揮するためには、Vは
0.6 %以上含有することが必要であるが、5.0%を超え
るとその効果が飽和するとともに、溶解時のNb合金の溶
解不良等の製造上の問題を生じる。このため、Nbは0.6
〜5.0 %の範囲に限定した。但し、Nbの単独添加では粗
大な塊状炭化物となりその効果が得られない。
【0018】本発明では、C、V、Nb、Cr含有量は、次
(1)式 10≦6.5 C−1.3 V−0.7 Nb≦2Cr−2 ……(1) ここに、C、V、Nb、CrはC、V、Nb、Cr各元素の含有
量(重量%)を満足する必要がある。外層材の摩擦係数
は、図1に示すように、V、Nbにより消費されるC量を
想定した式、6.5 C−1.3 V−0.7 Nbが10以上となる領
域で高Cr鋳鉄並の摩擦係数(0.28)となる。一方、Cr量
が低くなると、共晶炭化物中に分配されるCr量が低下し
耐摩耗性が著しく低下する傾向となる。外層材の摩耗量
は、図2に示すように、V、Nbにより消費されるC量を
想定した式、6.5 C−1.3 V−0.7 Nbを2Cr−2以下と
することにより著しく減少する。このことから、6.5 C
−1.3 V−0.7Nbが10以上でかつ、6.5 C−1.3 V−0.7
Nbが2Cr−2以下とすることにより、低摩擦係数でか
つ高耐摩耗性を兼備するようになる。
(1)式 10≦6.5 C−1.3 V−0.7 Nb≦2Cr−2 ……(1) ここに、C、V、Nb、CrはC、V、Nb、Cr各元素の含有
量(重量%)を満足する必要がある。外層材の摩擦係数
は、図1に示すように、V、Nbにより消費されるC量を
想定した式、6.5 C−1.3 V−0.7 Nbが10以上となる領
域で高Cr鋳鉄並の摩擦係数(0.28)となる。一方、Cr量
が低くなると、共晶炭化物中に分配されるCr量が低下し
耐摩耗性が著しく低下する傾向となる。外層材の摩耗量
は、図2に示すように、V、Nbにより消費されるC量を
想定した式、6.5 C−1.3 V−0.7 Nbを2Cr−2以下と
することにより著しく減少する。このことから、6.5 C
−1.3 V−0.7Nbが10以上でかつ、6.5 C−1.3 V−0.7
Nbが2Cr−2以下とすることにより、低摩擦係数でか
つ高耐摩耗性を兼備するようになる。
【0019】本発明の熱間圧延用ロール外層材は、内層
として中間層および軸材を鋳込まれ複合3層のロールと
するのが好ましい。ロール外層材は遠心力鋳造で製造さ
れる。負荷される遠心力は140G程度とするのが好まし
い。遠心力鋳造では、上記した組成の溶湯を溶製し冷え
た金型に鋳込む。凝固が進行し外層全体が一旦凝固した
のち中間層を鋳込む。鋳込まれた中間層は外層内面側を
一部再溶解し、その後冷却により外層および中間層が凝
固する。ついで、軸材を静置鋳造され、複合3層ロール
とされる。
として中間層および軸材を鋳込まれ複合3層のロールと
するのが好ましい。ロール外層材は遠心力鋳造で製造さ
れる。負荷される遠心力は140G程度とするのが好まし
い。遠心力鋳造では、上記した組成の溶湯を溶製し冷え
た金型に鋳込む。凝固が進行し外層全体が一旦凝固した
のち中間層を鋳込む。鋳込まれた中間層は外層内面側を
一部再溶解し、その後冷却により外層および中間層が凝
固する。ついで、軸材を静置鋳造され、複合3層ロール
とされる。
【0020】
【実施例】次にこの発明の実施例について説明する。表
1に示す化学組成のロール外層材相当材を溶製、遠心鋳
造し試験材とした。これら試験材を1000℃に加熱し焼入
れしたのち、550 ℃で焼き戻した。これら試験材から摩
耗試験片を採取し、摩耗試験を実施した。摩耗試験は、
φ190 ×15mmの相手材とφ50×10mmの試験片の2円盤式
滑り摩耗試験とした。相手材を900 ℃に加熱し、相手材
を試験片に荷重100kgfで圧接し、試験片を冷却しながら
800rpmで回転させ、滑り率3.9 %の条件で120min間試験
した。試験後摩耗減量を調査した。また、試験中に摩擦
係数を調査した。それらの結果を表2に示す。
1に示す化学組成のロール外層材相当材を溶製、遠心鋳
造し試験材とした。これら試験材を1000℃に加熱し焼入
れしたのち、550 ℃で焼き戻した。これら試験材から摩
耗試験片を採取し、摩耗試験を実施した。摩耗試験は、
φ190 ×15mmの相手材とφ50×10mmの試験片の2円盤式
滑り摩耗試験とした。相手材を900 ℃に加熱し、相手材
を試験片に荷重100kgfで圧接し、試験片を冷却しながら
800rpmで回転させ、滑り率3.9 %の条件で120min間試験
した。試験後摩耗減量を調査した。また、試験中に摩擦
係数を調査した。それらの結果を表2に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】表2から、本発明例は、摩擦係数が高Cr鋳
鉄並みでしかも耐摩耗性が高い。これに対し、本発明の
範囲(6.5 C−1.3 V−0.7 Nbが10以上)を逸脱した試
片No.B-1〜B-5 は、比較例Dの高Cr鋳鉄材に比べ摩擦係
数が高く、圧延ロールとして使用した場合には被圧延材
の肌荒れが問題となる。また、本発明の範囲(6.5 C−
1.3 V−0.7 Nbが2Cr−2以下)を逸脱した試片No.C-1
〜C-5 は、耐摩耗性が劣化している。
鉄並みでしかも耐摩耗性が高い。これに対し、本発明の
範囲(6.5 C−1.3 V−0.7 Nbが10以上)を逸脱した試
片No.B-1〜B-5 は、比較例Dの高Cr鋳鉄材に比べ摩擦係
数が高く、圧延ロールとして使用した場合には被圧延材
の肌荒れが問題となる。また、本発明の範囲(6.5 C−
1.3 V−0.7 Nbが2Cr−2以下)を逸脱した試片No.C-1
〜C-5 は、耐摩耗性が劣化している。
【0024】本発明によれば、摩擦係数が低く、しかも
耐摩耗性に優れ、耐肌荒れ性に優れた熱間圧延用ロール
外層材が得られ、熱間圧延仕上げ前段に用いて好適であ
る。
耐摩耗性に優れ、耐肌荒れ性に優れた熱間圧延用ロール
外層材が得られ、熱間圧延仕上げ前段に用いて好適であ
る。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、外層の耐摩耗性が肉厚
方向に均一で、かつ摩擦係数が低くそのため耐肌荒れ性
に優れ、同時に耐摩耗性にも優れ、かつ製造中および圧
延使用中の折損事故発生の可能性が非常に少ない熱間圧
延用ロールを、生産性、経済性に優れた遠心力鋳造によ
って製造でき、産業上格段の効果を奏する。
方向に均一で、かつ摩擦係数が低くそのため耐肌荒れ性
に優れ、同時に耐摩耗性にも優れ、かつ製造中および圧
延使用中の折損事故発生の可能性が非常に少ない熱間圧
延用ロールを、生産性、経済性に優れた遠心力鋳造によ
って製造でき、産業上格段の効果を奏する。
【図1】摩擦係数に及ぼすCとV、Nbとの関係を示す説
明図である。
明図である。
【図2】摩耗量に及ぼすCrとC、V、Nbの関係を示す説
明図である。
明図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 重量%で、 C:2.5 〜3.5 %、 Si:1.5 %以下、 Mn:1.2 %以下、 Cr:6.0 〜14.0%、 Mo:2.0 〜8.0 %、 Ti:0.01〜0.3 %、 V:3.0 〜10.0%、 Nb:0.6 〜5.0 % を含み、かつ下記(1) 式を満足し、残部Feおよび不可避
的不純物よりなることを特徴とする熱間圧延用ロール外
層材。 記 10≦6.5 C−1.3 V−0.7 Nb≦2Cr−2・・・(1) ここに、C、V、Nb、Cr:C、V、Nb、Cr各元素の含有
量(重量%) - 【請求項2】 前記熱間圧延用ロール外層材が、熱間圧
延仕上げ前段に用いられる熱間圧延用ロール外層材であ
ることを特徴とする請求項1記載の熱間圧延用ロール外
層材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10054098A JPH11279680A (ja) | 1998-03-26 | 1998-03-26 | 熱間圧延用ロール外層材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10054098A JPH11279680A (ja) | 1998-03-26 | 1998-03-26 | 熱間圧延用ロール外層材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11279680A true JPH11279680A (ja) | 1999-10-12 |
Family
ID=14276793
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10054098A Pending JPH11279680A (ja) | 1998-03-26 | 1998-03-26 | 熱間圧延用ロール外層材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11279680A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008075108A (ja) * | 2006-09-20 | 2008-04-03 | Jfe Steel Kk | 耐摩耗部材用鋳物とその製造方法 |
| CN104328334A (zh) * | 2014-10-16 | 2015-02-04 | 唐山学院 | 双金属复合管用高耐磨高铬铸铁及其制备方法 |
-
1998
- 1998-03-26 JP JP10054098A patent/JPH11279680A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008075108A (ja) * | 2006-09-20 | 2008-04-03 | Jfe Steel Kk | 耐摩耗部材用鋳物とその製造方法 |
| CN104328334A (zh) * | 2014-10-16 | 2015-02-04 | 唐山学院 | 双金属复合管用高耐磨高铬铸铁及其制备方法 |
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