JPH11281842A - 光ヒューズ、光ヒューズ複合体及びそれらを含む光ヒューズ装置 - Google Patents

光ヒューズ、光ヒューズ複合体及びそれらを含む光ヒューズ装置

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JPH11281842A
JPH11281842A JP10084027A JP8402798A JPH11281842A JP H11281842 A JPH11281842 A JP H11281842A JP 10084027 A JP10084027 A JP 10084027A JP 8402798 A JP8402798 A JP 8402798A JP H11281842 A JPH11281842 A JP H11281842A
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light
optical fuse
optical
heat
region
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JP10084027A
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English (en)
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Hirotoshi Nagata
裕俊 永田
Kaoru Hikuma
薫 日隈
Junichiro Ichikawa
潤一郎 市川
Yasuhisa Taneda
泰久 種田
Takaaki Ogata
孝昭 緒方
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Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
NEC Corp
Original Assignee
Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光サージを抑制する簡単かつ低コストの光ヒ
ューズを提供する。 【解決手段】 入射光の強度に応じて発熱する1個以上
の光発熱域と、この光発熱域に接触し、加熱により光透
過性又は光反射性を低下又は消失する1個以上の感熱変
性域とを有する光ヒューズ(1)、及び金属原子及びこ
れに結合している有機グループからなる誘電体金属化合
物であって、それに光が入射したとき入射光の強度に応
じて発熱し、それによって変質又は分解して、光透過性
又は光反射性を低下又は消失する誘電体金属化合物を含
む光ヒューズ(2)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光の伝播路を含む光
学系において、この光学系に予期せぬ高強度の光が入力
したとき、この高強度光を即時に遮断又は低減して、光
検出器などのような受光側部品が高強度光による光損傷
を受けることを防止する光ヒューズ、光ヒューズ複合体
及びそれらを含む光ヒューズ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、長距離大容量通信システムにおい
て、信号光を直接増幅して伝送距離を延ばす希土類元素
ドープ光ファイバ増幅器が必要不可欠となっている。し
かしながらその一方で、希土類元素ドープ光ファイバ増
幅器は、高出力光を発生するために、この高出力光が光
増幅器の次段に配置した伝送路上の光部品を劣化もしく
は破壊する原因になり、光通信システムの安定性、信頼
性を低下させている。
【0003】光増幅器に信号光が無入力の状態から入力
状態に変化する過程において、副次的に発生するパルス
状の高強度信号光成分(光サージ)が、特に光部品の劣
化を促進する要因となる。光サージが発生する理由は、
信号光が無入力時、信号光よりも短波長の励起光で希土
類元素ドープ光ファイバ増幅器を励起させると、光ファ
イバ増幅器中には上準位に励起された希土類元素イオン
が蓄積され、そのような状態に信号光を入力すると、蓄
積されていた高エネルギーが急激に誘導放出されるため
である。特に、システムの設置立ち上げ調整段階では、
光スイッチの切り替えを何度も行ってシステムの調整を
行うため、希土類元素ドープ光ファイバ増幅器を含むシ
ステムに入力される光の入/断が繰り返され、光サージ
が発生しやすくなる。
【0004】このような光サージの発生自体を防ぐ方法
としては、例えば特開平6−216452に示されてい
るように、光サージ発生の原因が信号無入力時に希土類
ドープ光ファイバ増幅器に蓄積してしまったエネルギー
の急激な誘導放出であることに着目して、信号無入力時
に信号光とは異なる波長のダミー光を希土類ドープ光フ
ァイバ増幅器に入射しておき、信号光とダミー光の光強
度が一定となるように制御する技術がある。この方法
は、光サージを出力させないために、光増幅器への光入
力が断状態にならないようにするものであり、事故的に
発生してしまった光サージを抑圧するものではない。特
に最近のシステムでは、希土類ドープ光ファイバ増幅器
を多用する傾向にあり、この技術を利用する場合は、搭
載した増幅器の全てにダミー光を入射、制御する機構を
設ける必要が生じ、システムによってはコストが増大し
て導入困難な場合がある。
【0005】発生してしまった光サージを抑圧する方法
としては、特開平9−146056に示されているよう
な光ヒューズ方式がある。ここでは、光導波路を有する
半導体(特に化合物系半導体)素子、あるいは希土類ド
ープ光ファイバを、希土類ドープ光ファイバ増幅器の後
段に挿入する方法が示されている。この方式に用いられ
る化合物半導体導波路素子は、光サージ入射により性能
劣化し得る光部品の一つであり、半導体自体が光吸収性
であるがために導波路、特に導波路の端面が、光サージ
を瞬時に吸収して発熱し焼損してしまうという特性を有
する。この従来技術は、半導体光導波路部材の上記のよ
うな性質を利用して、光サージに対する光ヒューズとし
て機能させるものである。また、前記半導体導波路は、
材料の組み合わせ(固溶組成、超格子周期など)を精度
よく制御することにより、吸収波長帯、吸収のしきい値
等を設計・調整することが、原理的には可能である、と
いうメリットがある。しかし、光ヒューズという破損型
の部品として、半導体光導波路部品というコスト高の部
品を、システム中に大量に使用しなければならないとい
う点で実用上の問題点を生ずる。
【0006】一方、上記特開平9−146056号中に
示されている希土類ドープ光ファイバを接続する方法
は、Erのような希土類の電子状態の内部遷移による光
吸収を利用したもので、原理的には可逆過程からなる非
破壊型の部品を構成できる。希土類、特にErによる高
強度光の吸収については、他にも類似の報告例がある。
最近の例ではY. Maeda, Appl. Phys. Lett., Vol.72
(4), 1-3 (1998) にあるように、Erをドープしたルテ
チウムアルミニウムガーネットにより、波長790nm帯
において、光の負性吸収、つまり、低強度の光はあまり
吸収しないが、高強度の光に対する吸収が大きくなる、
という現象が確認されている。これらの現象には、Er
の電子準位および準位間での遷移確率、緩和確率が強く
関係しておりある特定の準位(例えばErのI13/2
態)の電子数に依存して、吸収波長帯を制御できる可能
性もある。この制御方法には、マトリックスとなる材料
(光ファイバではアモルファスSiO2 、後者ではガー
ネット)中で希土類元素が占める原子位置を調整するこ
と、温度により電子を励起すること、遷移、緩和確率を
制御することなどの方法がある。いずれにせよ、この方
法では、高度の材料設計技術が必要となり、前例同様、
部品に関するコスト高という問題が残る。また、選択す
る波長帯によっては、励起状態に電子がほとんど存在し
ないような極低温での動作が必要となるケースも予想さ
れ、そのような場合は、光学システムとしての構成上の
問題も生ずる。
【0007】また、特開平9−244074にあるよう
に、入射光強度に依存して光透過損失が変化する光非線
形素子を含む、光リミッタ回路も提案されている。回路
の要となる光リミッティング作用を示す素子部分に関す
る具体的な開示はないが、非線形光学材料を用いた光リ
ミッティング素子には、他にも、光非線形効果の一つで
あるチェレンコフ放射を応用する方法、あるいは、同じ
く非線形効果の一つ光パラメトリック増幅を応用する方
法なども考えられる。いずれも、非破壊型(可逆型)の
光サージ抑制部品を提供できるが、選択する波長帯によ
っては、材料の非線形光学定数が小さく、それをカバー
するため素子長(導波路長)を非常に長くする必要が生
じる場合がある。したがって、システム中で多数の光サ
ージ抑制部品を必要とする場合には、部品サイズの小型
化(低コスト化にもつながる)が困難になるという問題
点を生ずる。
【0008】上記従来例から知られるように、光サージ
の抑制方法には、(A)光サージの発生自体を抑制する
方法、(B)光サージ(高強度光)に対してのみ作用す
る可逆な物理現象(負性吸収、非線形効果)を利用する
方法、(C)光サージで破損する材料を挿入する方法な
どの3種類の方法がある。これらの方法の中で、前記
(C)の原理に基づいて、従来法に比べ非常に安価な光
ヒューズ、特に、実用的に使い捨て可能な光ヒューズの
開発が強く要求されていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
上記問題点を解決し、光サージを抑制するための、簡単
かつ低コストの光ヒューズ、光ヒューズ複合体、及びそ
れらを含む光ヒューズ装置を提供しようとするものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明(1)に係る光ヒ
ューズは、入射光を受光し、この入射光の光強度に応じ
て発熱する物質を含む少なくとも1個の光発熱域と、光
透過性又は光反射性を有し、加熱によりその光透過性又
は光反射性を低下乃至喪失する物質を含み、かつ前記光
発熱域に接触して配置されている少なくとも1個の感熱
変性域とを有し、前記入射光が所定の値を越えたとき
に、前記入射光を遮断することを特徴とするものである
ことを特徴とするものである。本発明(1)の上記光ヒ
ューズにおいて、前記光発熱物質は、金属及び半導体物
質から選ぶことができる。本発明(1)の上記の光ヒュ
ーズにおいて、前記感熱変性物質は、誘電体物質から選
ぶことができる。本発明(1)の上記光ヒューズにおい
て、前記光発熱域及び前記感熱変性域がそれぞれ膜状に
形成され、かつ交互に積層一体化されて積層膜を形成し
ているものであってもよい。本発明(1)の上記光ヒュ
ーズにおいて、前記光発熱域が、多数のスポット状に形
成され、前記感熱変性域が膜状に形成され、かつ前記ス
ポット状光発熱域が、前記膜状感熱変性域上に、所望の
パターンをもって配置固定されていてもよい。本発明
(1)の上記光ヒューズにおいて前記光発熱域が、複数
個の帯状に形成され、前記感熱変性域が膜状に形成さ
れ、かつ前記帯状光発熱域が、前記膜状感熱変性域上
に、所望のパターンをもって配置固定されていてもよ
い。本発明(1)の上記光ヒューズにおいて前記光発熱
域が所望パターンの形状を有する膜状に形成され、前記
感熱変性域が膜状に形成され、かつ前記所望の形状を有
する膜状光発熱域が、前記膜状感熱変性域上に配置固定
されていてもよい。本発明(1)の上記光ヒューズにお
いて前記光発熱域が多数の粒子状に形成され、前記感熱
変性域中に、分散分布していてもよい。本発明(2)の
光ヒューズは、金属原子と、これに結合している有機グ
ループとからなり、かつ光透過性又は光反射性を有する
誘電体金属化合物を含み、前記誘電体金属化合物に光が
入射したとき、この入射光の光強度に応じて前記金属原
子が発熱し、それによって前記誘電体金属化合物が変質
又は分解して光透過性又は光反射性を低下乃至喪失する
ことを特徴とするものである。本発明の光ヒューズ複合
体は、本発明(1)又は(2)の光ヒューズが基体上に
支持されているものである。また、本発明の光ヒューズ
装置は本発明(1)又は(2)の光ヒューズ又は本発明
の光ヒューズ複合体の、前記光発熱域を含む1面が、こ
の面に光を入射する光入射手段に対向して配置され、そ
の反対面が、この反対面から出射する光を伝播する光出
射手段に対向して配置されているものである。さらに、
本発明の光ヒューズ装置は、本発明(1)又は(2)の
光ヒューズ、或は本発明の光ヒューズ複合体の、前記光
発熱域を含む1面が、この面に光を入射する光入射手段
に対向して配置され、この面が、この面から出射する光
を伝播する光出射手段にも対向して配置されているもの
であってもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明(1)の光ヒューズは入射
光を受光し、この入射光の光強度に応じて発熱する物質
を含む少なくとも1個の光発熱域と、光透過性又は光反
射性を有し、加熱によりその光透過性又は光反射性を低
下乃至喪失する物質を含み、かつ前記光発熱域に接触し
て配置されている少なくとも1個の感熱変性域とを有す
るものである。前記光発熱域は入射光を受光し、この入
射光の光強度に応じて発熱するものであり、この光発熱
域には光発熱性物質として金属及び/又は半導体物質が
含まれる。また前記感熱変性域は、通常は良好な光透過
性又は光反射性を有するが、加熱されると、変性、変質
又は分解して、光透過性又は光反射性を低下又は喪失す
る物質、好ましくは誘電体物質を含むものである。すな
わち入射光の光強度が高い場合、受光した光発熱域は発
熱して、それに接触している感熱性域中の感熱変性物質
を変性、変質、又は分解して光透過性又は光反射性を低
下、又は喪失させて光ヒューズとして作働する。
【0012】光発熱物質は入射光の波長に応じて吸収発
熱効果の高いものが選ばれる。光ファイバ通信に用いら
れる波長1.3〜1.6μmの光に対しては光発熱物質
としてアルミニウム(Al)、パラジウム(Pd)、コ
バルト(Co)、モリブテン(Mo)、ニッケル(N
i)、白金(Pt)、チタン(Ti)、インジウム(I
n)、パナジウム(V)、マンガン(Mn)、及び銅
(Cu)などを用いることが好ましく、波長0.85μ
m附近の光に対しては、光発熱物質として、ゲルマニウ
ム(Ge)、シリコン(Si)、ガリウム(Ga)、な
どを用いることが好ましい。
【0013】また感熱変性物質としては、SiO2 及び
TiO2 のような無機誘電物質、及びエポキシ樹脂及び
ポリビニル樹脂などの有機誘電物質を用いることができ
る。エポキシ樹脂としては、屈折率を下げるためにフッ
素を添加したエポキシ樹脂、あるいは、逆に屈折率を上
げるために硫黄を添加したエポキシ樹脂などを用いるこ
とができ、ポリビニル樹脂としては、ポリビニルアルコ
ールなどを用いることができる。
【0014】本発明(2)の光ヒューズは、金属原子
と、これに結合している有機グループとからなり、かつ
光透過性又は光反射性を有する誘電体金属化合物を含む
ものであって、この誘電体金属化合物に光が入射したと
き、この入射光の光強度に応じて前記金属化合物が発熱
し、それによって前記誘電体金属化合物が変質又は分解
して、光透過性又は光反射性を低下乃至喪失するもので
ある。本発明(2)の光ヒューズの誘電体金属化合物と
して用いられる化合物はAl,Pd,Ge、及びInな
どのように所望の波長の光に吸収して発熱しやすい金属
原子を有機グループにより錯化した化合物、例えばPd
錯化ポリビニルアルコール(以下、Pd−PVAと表記
する場合がある)、Ge錯化フタロシアニン、ClIn
錯化フタロシアニン、Mo錯化フタロシアン、Ni錯化
フタロシアン、Mn錯化フタロシアン、Pt錯化フタロ
シアン、Ti錯化フタロシアン、V錯化フタロシアン、
Cu錯化フタロシアン、及びSi錯化フタロシアン−メ
チルメタアクリレート共重合体などを包含する。本発明
(2)の光ヒューズは単一構造の膜体として用いること
ができる。
【0015】本発明(1)の光ヒューズは、入射光を光
透過系中に配置されてもよく、又は光反射系中に配置さ
れてもよい。光透過系において、光ヒューズをはさん
で、1対の光入射用光ファイバ及び光出射用光ファイバ
が配置される。また光反射系においては、光ヒューズの
1面に対し、1対の光入射用光ファイバ及び光出射用光
ファイバが、所定の角度をなして配置され、光ヒューズ
の所定面部分において、光の入射、反射が行われる。光
入射用光ファイバから光ヒューズに入射される光の強度
が許容範囲内にあるときは光ヒューズは変化することな
く光を微少な損失をもって、透過又は反射して光を光出
射ファイバに伝送する。しかし、入射光の光強度が過度
に高くなると、光ヒューズは瞬時に損傷(焼損)して光
透過性又は光反射率を低下、又は喪失し光信号を遮断す
ることができる。このように光損失した光ヒューズは容
易に(交換)することができる。
【0016】図1において、光ヒューズ1の1面に、光
ファイバ2が対向して配置され、入射光3を光ヒューズ
1に入射する。この入射光3の光強度が許容範囲内にあ
るときは入射光は、微少な損失をもって光ヒューズ1を
透過して出射し、この出射光4は、光ファイバ5中に伝
送される。図1において、入射光3の光強度が過大であ
ると、光ヒューズの受光部は直ちに発熱焼損して、光透
過性を低下又は喪失し、或いは乱反射して、光の透過を
遮断する。
【0017】図2において、光ファイバ2から光ヒュー
ズ1の1面に入射光3が入射され、その受光部において
反射され、反射光4aは光ファイバ5中に伝送される。
入射光の光強度が許容範囲にあるときは、入射光3は、
光ヒューズ1の受光部において微少な損失をもって反射
され、反射光4aは光ファイバ5に向って出射される。
入射光の光強度が過大になると、光ヒューズ1の受光部
分は直ちに、焼損してその反射性能を低下(散乱)乃至
消失し、光の反射を遮断することができる。
【0018】本発明の光ヒューズを用いる光透過型光ヒ
ューズ装置の一例を図3及び図4に示す。図3に示され
た光ヒューズ装置7において、ファイバコア2aを有す
る光ファイバ2及びファイバコア5aを有する光ファイ
バ5が、それぞれの端面を対向させて配置され、保持パ
イプ6中に保持されており、光ファイバ2及び5の対向
端面の間に本発明の光ヒューズ1が配置されている。光
ヒューズ1は光ファイバ2及び5のいずれかの端面例え
ば図示されているように入射側光ファイバ5の端面に貼
着されていてもよい。
【0019】図4において示された光ヒューズ装置7に
おいて、1対の光ファイバ2及び5を、1対のフエルー
ル8a,8bにより保持し、光ファイバ2及び5のいず
れか一方、例えば図4に示されているように、光出射側
光ファイバ5の端面に光ヒューズ1を貼着し、これらを
保持パイプ6中に保持し、光ファイバ2及び5をそれぞ
れ、ファイバコネクタ9a,9bを介して光ファイバ1
0a,10bに接続する。
【0020】光ヒューズを光ファイバ端面に貼着するに
は光ヒューズ構成成分を、真空蒸着、スパッタリングな
どの堆積法、或は塗布法、積層法など適宜の手段を用い
ることができる。
【0021】本発明(1)の光ヒューズは、図5に示さ
れているように、誘電体感熱変性物質からなる膜層11
上に、光発熱物質からなる膜層12を積層したものであ
ってもよい。図5の積層体状光ヒューズ1に対し、図6
に示されているように、積層体状光ヒューズ1の感熱変
性物質膜層11が基体13に結合されて光ヒューズ複合
体14を形成していてもよい。また、図7に示されてい
るように積層体状光ヒューズ1の光発熱物質積層12
が、基体13に結合されて光ヒューズ複合体14を形成
していてもよい。
【0022】図5〜7において、感熱変性物質及び光発
熱物質の膜層の厚さは、光ヒューズに適用される光の波
長、材質、及び物質に依存して設定されるが、光発熱物
質膜層の厚さは好ましくは10〜100nm、より好まし
くは50〜100nmであり、感熱変性物質膜層の厚さ
は、好ましくは100〜10000nm、より好ましくは
100〜1000nmである。通常状態における光損失を
低減するためには、これらの膜厚さは、可及的に薄い方
がよい。光発熱物質膜層と感熱変性物質膜層との積層順
序に格別の制限はなく、その何れを光入射側に用いても
よいが、光反射型光ヒューズの場合は、光入射側に、光
発熱物質膜層、例えば、反射性の高い金属(例えばA
l)膜層を配置することが好ましい。
【0023】基体層を有する光ヒューズ複合体を用いる
場合は、基体層は、光透過性を有する物質、例えばガラ
ス、石英、ホタル石などから形成されることが好まし
い。また光ヒューズが直接光入射面又は出射面に貼着さ
れるときは、この貼着面を形成する光ファイバ端面が基
体を形成することになる。また光入射面と出射面との間
に、光ヒューズ形成材料を流し込んで固化し、光ヒュー
ズを形成する場合は、基体は不要である。
【0024】本発明(1)の光ヒューズにおいて、図8
に示されているように複数の光発熱物質膜層12と複数
の感熱変性物質膜層11とが交互に積層されていてもよ
く、基体13上にこの積層体が積層されて光ヒューズ複
合体14を形成していてもよい。
【0025】本発明(1)の光ヒューズにおいて、図9
に示すように、光発熱物質含有光発熱域15が多数のス
ポット状に形成され、感熱変性物質からなる感熱変性域
16が膜状に形成され、この膜状感熱変性域16上に、
スポット状光発熱域が所望のパターンにより配置固定さ
れていてもよい。前記スポット状光発熱域の形状、寸
法、配置パターン、間隔などは適宜に設定することがで
きる。或は図10に示されているように、光発熱域15
が複数の帯状に形成され、感熱変性域16が膜状に形成
されていて、この膜状感熱変性域16の1面上に、帯状
光発熱域15が配置固定されていてもよい。この帯状光
発熱域の形状(直線状、波状、折線状など)、寸法、配
置パターン、間隔などは適宜に設定することができる。
或は図11に示されているように、光発熱域15は、所
望パターンの形状、寸法、例えば、格子状に形成されて
おり、感熱変性域16は、膜状に形成されていて、この
膜状感熱変性域16の1面上に、格子状光発熱域15が
配置固定されていてもよい。この場合光発熱域15の形
状は、格子状に限定されるわけではなく、適宜の形状、
例えば網状に形成されていてもよく、その開口部の形
状、寸法、配置などは適宜に設定することができる。
【0026】図9,10及び11に示された構成の本発
明(1)の光ヒューズにおいて、光発熱域は、低強度光
に対してわずかではあるが光吸収損失を生ずるので、光
吸収損失の少ない感熱変性域の開口面積を大きくするこ
とにより光吸収損失を低下させ例えば光ファイバ通信に
おける信号光の伝搬損失を軽減することができる。ま
た、光発熱域の形状、寸法、配置パターンなどにより、
制御すべき光サージのしきい値を調整することもでき
る。
【0027】本発明(1)の光ヒューズにおいて、図1
2に示されているように光発熱域15が、光発熱性物質
の多数の粒子状に形成され、これが、感熱変性物質から
なる感熱変性域16中に分散分布していてもよい。この
ような光ヒューズ1が基体13上に積層され光ヒューズ
複合体14を形成していてもよい。この態様において粒
子状光発熱域15の寸法、形状、分布密度、分布域など
については、適宜に設定することができる。図12に示
されているような光ヒューズを形成するには例えば二元
蒸着装置を使用し、基体上に、一方の蒸発源から、高い
蒸発速度で、感熱変性物質(誘電体材料)を蒸発させな
がら、他方の蒸発源から、低い蒸発速度で光発熱物質
(金属、半導体など)を蒸発させて、感熱変性物質の蒸
着層中に光発熱物質の粒子を分散分布させる方法を用い
ることができる。或は、光発性物質及び感熱変性物質と
を含むゾルゲル膜を熱処理して、光発熱物質(例えば金
属)をクラスター状に析出させる方法などを用いること
ができる。
【0028】本発明(2)の光ヒューズは、感熱変性有
機物質、例えば誘電体有機物質中に、光発熱物質、特に
金属原子を導入して、光を吸収して発熱し、変性、変質
又は分解して、光透過性又は光反射性能を低下乃至喪失
する錯体等の有機金属化合物を利用するものである。本
発明(2)の光ヒューズ1は図13に示されているよう
に単一層に形成することができ、必要によりこの光ヒュ
ーズ1を基体13上に積層して光ヒューズ複合体とする
ことができる。
【0029】図14及び図15には、本発明(1)又は
(2)の透過型光ヒューズの特性評価装置の一例が示さ
れている。図14において、測定装置17中の互に対向
する1対の光ファイバ2及び5の間に、本発明(1)又
は(2)の光ヒューズを配置する。例えば光ファイバの
対向面に、Pd−PVA溶液を塗布し、室温で1昼夜乾
燥固化して、厚さ約5μmの膜状光ヒューズを形成す
る。次にこの光ヒューズに、他の光ファイバの端面を対
向させ、コネクタジョイントを用いて光学系を形成す
る。このとき光ヒューズ膜1が両光ファイバ2,5の端
面に接触するようにした。
【0030】図15において示された測定光学系におい
て波長1.49μmのレーザ光を出力するレーザ光源1
8に光ファイバ19を接続し、これにレーザ光を入射し
た。この光ファイバ19をカプラー(図示されていな
い)を用いて分岐して分岐光ファイバ20に入射レーザ
光の99%を入力し、入射レーザ光の1%を、入射光強
度のモニターとして分岐光ファイバ21に入力した。分
岐光ファイバ20に、図14に示した光ヒューズを含む
測定装置17を接続し、分岐光ファイバ20及21をパ
ワーメーター22及びx−yプロッター23に接続し
た。レーザ光源の出力を変化させ、光ヒューズに対する
入射光強度と、それからの光出射強度とを測定した。図
16に上記測定結果を示す。
【0031】図16は、光ヒューズへの入射光強度と、
光ヒューズからの出射光強度の関係を示したグラフであ
る。横軸に、入射光強度、縦軸に出射光強度を示した。
また、このグラフには、Pd−PVA光ヒューズを挟ま
ない場合の測定例を、比較例として示した。この条件で
は、Pd−PVA光ヒューズをファイバ間に挟んだ場合
で、入射光強度36mWにおいて、光ヒューズ作用を確
認した。光ヒューズ作用発現のしきい値は、膜厚、膜の
処理条件(固化温度)等によって調整可能である。
【0032】
【発明の効果】本発明(1)及び(2)の光ヒューズを
用いることにより従来の光サージによる光損傷防止手段
に比し、安価にかつ安全、確実に光ヒューズ効果を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】透過型光ヒューズの一例の構成を示す説明図。
【図2】反射型光ヒューズの一例の構成を示す説明図。
【図3】光ヒューズを含む光ヒューズ装置の一例の構成
を示す断面説明図。
【図4】光ヒューズを含む光ヒューズ装置の他の例の構
成を示す一部断面説明図。
【図5】本発明(1)の光ヒューズの一例の構成を示す
説明図。
【図6】図5に示された本発明(1)の光ヒューズを含
む光ヒューズ複合体の一例の構成を示す説明図。
【図7】図5に示された本発明(1)の光ヒューズを含
む光ヒューズ複合体の他の例の構成を示す説明図。
【図8】本発明(1)の光ヒューズの他の例を含む光ヒ
ューズ複合体の構成を示す説明図。
【図9】本発明(1)の光ヒューズの他の例の構成を示
す説明図。
【図10】本発明(1)の光ヒューズの他の例の構成を
示す説明図。
【図11】本発明(1)の光ヒューズの他の例の構成を
示す説明図。
【図12】本発明(1)の光ヒューズの他の例の構成を
示す説明図。
【図13】本発明(2)の光ヒューズを含む光ヒューズ
複合体の構成を示す説明図。
【図14】光ヒューズの性能を測定する装置を示す説明
図。
【図15】図14の測定装置を含む測定光学装置の構成
を示す説明図。
【図16】本発明の光ヒューズの性能の一例を示すグラ
フ。
【符号の説明】
1…光ヒューズ 2,5…光ファイバ 2a,5a…光ファイバコア 3…入射光 4…出射光 4a…反射光 6…保持パイプ 7…光ヒューズ装置 8a,8b…フエルール 9a,9b…光ファイバコネクター 10a,10b…光ファイバ 11…感熱変性物質膜層 12…光発熱物質膜層 13…基体 14…光ヒューズ複合体 15…光発熱域 16…感熱変性域 17…測定装置 18…レーザ光源 19…光ファイバ 20…分岐光ファイバ 21…モニター用分岐光ファイバ 22…パワーメータ 23…x−yプロッター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市川 潤一郎 千葉県船橋市豊富町585番地 住友大阪セ メント株式会社新規技術研究所内 (72)発明者 種田 泰久 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 緒方 孝昭 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射光を受光し、この入射光の光強度に
    応じて発熱する物質を含む少なくとも1個の光発熱域
    と、光透過性又は光反射性を有し、加熱によりその光透
    過性又は光反射性を低下乃至喪失する物質を含み、かつ
    前記光発熱域に接触して配置されている少なくとも1個
    の感熱変性域とを有し、前記入射光が所定の値を越えた
    ときに、前記入射光を遮断することを特徴とする光ヒュ
    ーズ。
  2. 【請求項2】 前記光発熱物質が、金属及び半導体物質
    から選ばれる、請求項1に記載の光ヒューズ。
  3. 【請求項3】 前記感熱変性物質が、誘電体物質から選
    ばれる、請求項1に記載の光ヒューズ。
  4. 【請求項4】 前記光発熱域及び前記感熱変性域がそれ
    ぞれ膜状に形成され、かつ交互に積層一体化されて積層
    膜を形成している、請求項1に記載の光ヒューズ。
  5. 【請求項5】 前記光発熱域が、多数のスポット状に形
    成され、前記感熱変性域が膜状に形成され、かつ前記ス
    ポット状光発熱域が、前記膜状感熱変性域上に、所望の
    パターンをもって配置固定されている、請求項1に記載
    の光ヒューズ。
  6. 【請求項6】 前記光発熱域が、複数個の帯状に形成さ
    れ、前記感熱変性域が膜状に形成され、かつ前記帯状光
    発熱域が、前記膜状感熱変性域上に、所望のパターンを
    もって配置固定されている、請求項1に記載の光ヒュー
    ズ。
  7. 【請求項7】 前記光発熱域が所望のパターンの形状を
    有する膜状に形成され、前記感熱変性域が膜状に形成さ
    れ、かつ前記所望の形状を有する膜状光発熱域が、前記
    膜状感熱変性域上に配置固定されている、請求項1に記
    載の光ヒューズ。
  8. 【請求項8】 前記光発熱域が多数の粒子状に形成さ
    れ、前記感熱変性域中に、分散分布している、請求項1
    に記載の光ヒューズ。
  9. 【請求項9】 金属原子と、これに結合している有機グ
    ループとからなり、かつ光透過性又は光反射性を有する
    誘電体金属化合物を含み、前記誘電体金属化合物に光が
    入射したとき、この入射光の光強度に応じて前記金属原
    子が発熱し、それによって前記誘電体金属化合物が変質
    又は分解して光透過性又は光反射性を低下乃至喪失する
    ことを特徴とする光ヒューズ。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の
    光ヒューズが基体上に支持されている光ヒューズ複合
    体。
  11. 【請求項11】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の
    光ヒューズ又は請求項10に記載の光ヒューズ複合体
    の、前記光発熱域を含む1面が、この面に光を入射する
    光入射手段に対向して配置され、その反対面が、この反
    対面から出射する光を伝播する光出射手段に対向して配
    置されている光ヒューズ装置。
  12. 【請求項12】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の
    光ヒューズ、又は請求項10に記載の光ヒューズ複合体
    の、前記光発熱域を含む1面が、この面に光を入射する
    光入射手段に対向して配置され、この面が、この面から
    出射する光を伝播する光出射手段にも対向して配置され
    ている光ヒューズ装置。
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