JPH11282897A - シュミレーション装置、シュミレーション方法、およびプログラム記憶媒体 - Google Patents
シュミレーション装置、シュミレーション方法、およびプログラム記憶媒体Info
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Abstract
シュミレーションを行うことができるシュミレーション
装置を提案するものである。 【解決手段】 駆動源を含みこの駆動源からの駆動力を
伝達する複数のユニットから構成される対象装置の動的
性能を系モデルによりシュミレーションするシュミレー
ション装置であって、対象装置を構成する個々のユニッ
トを、個々のユニットの動的性能によるエネルギーの授
受と、その動的特性を決定するパラメータとにより機能
モデルとして表現する機能モデル化手段と、上記各ユニ
ットの静的特性データを記憶するデータ格納部(機構モ
デル)と、各ユニットについて、データ特性部から読み
出した静的特性データからそのユニットのためのパラメ
ータを演算するデータモデル化手段とを具備するシュミ
レーション装置。
Description
装置等に関し、特に、例えば自動車のパワートレーンな
どの複数の要素または部品が複雑に絡み合った系を効率
よくモデル化してシュミレーションするシュミレーショ
ン装置などに関する。
作品を用いた試験によって行っていた性能や機能の評価
・確認を、シミュレーションによって開発の上流で行う
必要性が高まっている。自動車の諸性能は、エンジンや
変速機など個々のユニットの特性が統合されて現れるも
のである。これらの特性は複数の異なる分野に跨るた
め、シミュレーションの目的に対応した固有の方法で異
なる理論体系を結びつけてモデル化が行われている。し
かし、数多くの問題に対してシミュレーションを充足し
それらを維持管理するには、効率的ではない。
異なる分野に対して共通化され、それらの統合を容易に
できるモデル化技術を必要とする。発明者たちは先に、
特願平7−250974号などで、ポテンシャルとフロ
ートという概念で部品をシステム方程式により表現する
ことを提案し、複数の部品からなるユニットを行列表現
化した。
ものであり、部品の変更やモデルの変更に容易に対処し
てシュミレーションを行うことができるシュミレーショ
ン装置を提案するものである。
に、請求項1に提案の、駆動源を含みこの駆動源からの
駆動力を伝達する複数のユニットから構成される対象装
置の動的性能を系モデルによりシュミレーションするシ
ュミレーション装置は、対象装置を構成する個々のユニ
ットを、個々のユニットの動的性能によるエネルギーの
授受と、その動的特性を決定するパラメータとにより表
現する機能モデル化手段と、上記各ユニットの静的特性
データを記憶するデータ格納部と、各ユニットについ
て、データ特性部から読み出した静的特性データからそ
のユニットのためのパラメータを演算するデータモデル
化手段とを具備することを特徴とする。
れば、個々のユニットのパラメータは、マス、バネ、ダ
ンパの少なくとも1つとして表現されることを特徴とす
る。後に説明する実施形態では、マスとは慣性質量、バ
ネとは剛性、ダンパとは粘性係数である。本発明の好適
な一態様である請求項3に拠れば、前記機能モデル化手
段は行列により個々のユニットの動的性能を表現するこ
とを特徴とする。
れば、前記機能モデル化手段により生成された個々のユ
ニットの動的性能としての行列表現を対象装置全体の行
列表現に統合する手段を含むことを特徴とする。本発明
の好適な一態様である請求項5に拠れば、個々のユニッ
トの動的性能は状態方程式により表現されることを特徴
とする。
れば、前記データモデル化手段は、ユニットのシュミレ
ーションの進行段階における状態に応じて前記データ格
納部からの静的特性データをパラメータに変換すること
を特徴とする。本発明の好適な一態様である請求項7に
拠れば、個々のユニットはポテンシャルを表現する位差
量とフローを表現する流動量を介して互いに連結される
ことを特徴とする。
れば、パラメータはユニットの状態量と微小状態遷移時
の状態変化量とを含むことを特徴とする。状態変化を微
小状態の変化とすることにより、ユニットが非線形の場
合でも線形性を確保して精度の高いシミュレーションす
ることができる。本発明の好適な一態様である請求項9
に拠れば、ユニットは非線形動作を行うことを特徴とす
る。
拠れば、データモデル化手段はユニットの種類に応じて
複数設定されることを特徴とする請求項1に記載のシュ
ミレーション装置。本発明の好適な一態様である請求項
11に拠れば、さらに、動的性能を離散系の時間で表
し、単位時間当たりでは個々のユニットのパラメータは
ゼロ次(定数)に近似されることを特徴とする請求項1
に記載のシュミレーション装置。
ュミレーション方法によっても達成される。
の好適な実施形態であるシュミレーションシステムを説
明する。 〈位差量と状態量〉実施形態のシミュレーション装置に
特徴的な、ユニット表現の基本について説明する。
エネルギの授受を行うシステム要素としてモデル化され
る。このエネルギモデルは、第1図に示すように、ある
部分機能をブラックボックスとすると、このブラックボ
ックスの内部損失と、当該ブラックボックスに入力され
る入力エネルギと、当該ブラックボックスから出力され
る出力エネルギとで構成され、入力エネルギ=出力エネ
ルギ+内部損失で表される。入力エネルギ及び出力エネ
ルギは、それぞれ位差量と流動量からなる状態量で表さ
れる。位差量は実体に加わる入出力エネルギのポテンシ
ャル成分を表す状態量で、流動量は実体に加わる入出力
エネルギのフロー成分を表す状態量である。
の対とし、入力状態量は入力位差量又は入力流動量とし
て表され、出力状態量は出力位差量又は出力流動量とし
て表される。すなわち、入出力エネルギは入力位差量と
出力流動量の対、又は入力流動量と出力位差量の対とし
たいずれかで表される。位差量と流動量の具体的な例
を、表1に示す。
通りである。モータの働きをブラックボックスとし、入
力エネルギの流動量に電流(値)を与えると、入力エネ
ルギ側の位差量にはモータの内部抵抗とモータ出力に対
応した電圧(値)が返される。この場合、電流が入力流
動量で、電圧が出力位差量となり、(電流×電圧)が入
力エネルギとなる。すなわち、回転トルクを一定とした
場合、電流を多く流すと電圧が高くなりモータの回転数
も増加する。一方、トルクが出力流動量として出力さ
れ、モータの角速度が入力位差量として返される。この
場合、(トルク×角速度)が出力エネルギとなる。
を入れることにより流動量として電流が返されると考え
てもよい。この場合には、第1図の矢印が逆になり、電
圧が入力位差量となり、電流が出力流動量となる。前記
実体のブラックボックスの内部は、第2図に示すよう
に、実体の固有特性を表す閉ループ系(固有値系)と、
入力エネルギを閉ループ系に供給する環境特性を表す開
ループ系で構成される。閉ループ系では、第3図に示す
ように、出力状態量がフィードバックされて入力状態量
に加えられ状態量の永久ループを形成し、このループに
包含されている内部要素が固有値を確定する。開ループ
系では、第4図に示すように、入力状態量が出力状態量
に加えられ、状態量の流れを形成し、実体に加えられる
入力エネルギとなる外部状態量および固有値の入力エネ
ルギとなる内部状態量の間の流れを確定する。したがっ
て、実体に加えられるエネルギ群は、位差入カエネルギ
群と流動入力エネルギ群を環境系に加え、この環境系を
経由して固有値系に位差,流動エネルギ群が加わる。
機能をシステム要素としてエネルギモデル化し、各シス
テム要素をある接続関係で組み合わせれば製品がモデル
化される。これから説明する仮想原型はこのような知見
に基づき、それを更に発展させたものである。
totype)の概念構成を第5図に示す。仮想原型によるモ
デルでは、モデルの内容が「機能モデル」(functiona m
odel)と「機構モデル」(mechanism model)に層別され
る。機能モデルは、上述の「位差量」(potential)と
「流動量」(flow)という、二つの一般化された「状態
量」によって記述される。「機能モデル」はモデル化対
象となる実体の動特性を表し、サブシステム(subsyste
m)を統合して全体システム(integrated system)を形成
する役割を担う。第5図の例では、全体システムはサブ
システム(a)とサブシステム(b)とからなる。
(parameters)に代入される物理特性値(physical charac
teristic)を与え、実体のメカニズムに依存したモデル
となる。この階層構造化されたモデル構成によって、一
般に複雑化する機構モデルの扱いに苦慮することなく、
統一された方法でサブシステムのモデルを統合して全体
機能をモデル化する事ができる。
れ、サンプリングクロック毎に機構モデルによるパラメ
ータの更新と離散化を行う。従ってメカニズムによる特
性の非線形性は、機能モデルにおいてサンプリングタイ
ム毎に線形化される。 〈パワートレインの基本モデル〉パワートレインには、
クラッチやブレーキなどの、モデル間のつながりを断続
させて、モデル構造を不連続に切り替える要素が含まれ
る。この構造変化を「構造非線形」と呼ぶ。
機能モデルと機構モデルから成る構成の実例と、サブシ
ステムから全体への統合そして解法について述べる。パ
ワートレインの全体モデルは、第6図に示すように、4
つの機能モデル(「エンジン」(engine & accessary)と
「トルクコンバータ」(torque converter)と「変速機」
(gear box)と「駆動力」(driving force)の4つの機能
モデル)から構成される。これらの各機能モデルは、パ
ラメータを介してエンジン、トルクコンバーターなどの
機構モデルと結ばれる。なお、変速機は減速比だけに単
純化している。
力と、位差量である回転・速度で結ばれる。 〈エンジンおよび補機の駆動抵抗のモデル〉エンジン機
能モデルは、第7図に示すように、慣性モーメントJ
engと粘性抵抗係数Cengから成る一次遅れ系として表さ
れる。
第7図に示すように、エンジンのトルク特性と補機の駆
動抵抗を粘性抵抗係数及び抵抗の摩擦成分であるオフセ
ット値TC.engとして機能モデルに与える。エンジン機
構モデルは電子制御モデルを含み、制御入力およびドラ
イバーの操作入力に対する過度応答を考慮しているが、
失火等の不安定現象は考慮していない。
を、
表す。ここで、Xengは状態ベクトルで、状態変数はx
engの一つだけであるから、
トルOeng、外部入力ベクトルIengは、エンジンの補器
の機能モデルが第8図に示すブロック線図によって表現
される場合には、夫々、
ジンのトルク、ωengはエンジンの回転速度、Taccyは
補器への出力トルクであるとした。従って、モデルのパ
ラメータから構成される部分行列は、
ムブロック線図において用いられる図形記号を第9図に
示す。 〈トルクコンバーターのモデル〉トルクコンバーターは
ポンプ部とタービング部に分け、前者はエンジンと、後
者は車軸と剛体結合されているものと考える。また、ト
ルクコンバーター内部の流体の過度的挙動は無視する。
とタービンの速度比eを変数とする容量係数Ccpを用い
て下式で表される。
グラフに示された駆動トルク曲線の接線を求め、この接
線の傾きCtcと切片TO.tcとを機能モデルに与える。ま
た、同時にトルク比を特性データから読みとり、機能モ
デルに与える。トルクコンバーターの機能モデルのブロ
ック線図を第10図に示す。 〈車両駆動力モデル〉車両駆動力モデルは第11図に示
すように、車両質量、走行抵抗、タイヤ半径、最終減速
比とアクスルシャフト慣性モーメントから構成される。
走行抵抗の要因であるタイヤ転がり抵抗、空気抵抗、登
坂抵抗は、機構モデルから粘性抵抗係数およびオフセッ
ト荷重に変化して機能モデルに与える。
ギヤ比、Jaxはシャフトの慣性質量、Rtyはタイヤの半
径、Mvは車輌の質量、Cvは速度に依存する粘性抵抗計
数、FO.vは車体に働くオフセット力である。をいう。 〈機能モデルの統合〉上述のエンジン、トルクコンバー
タ、駆動力の各ユニットの統合体であるパワートレーン
をこれらの状態方程式の統合によって表現することがで
きる。
合化を説明する。この統合化の詳細は、本出願人によ
る、特願平7−250974号に詳細に説明されてい
る。即ち、第12図に示すように、統合化対象のユニッ
トモデルが3つ存在するとする。そして、第13図に示
すように、各ユニットのパラメータ行列をシステム方程
式上に対角に配置し、行・列を操作して入出力ベクトル
を状態変数と入力および観測状態量に整理する。
ット間の接続状態量(観測状態量)を入力状態量に代入
して、入力ベクトルから接続状態量である入力状態量を
消去する。このような操作により、最終的に、第14図
の形状の方程式で統合システムが表現され、その入力ベ
クトルIは定数項のみとなり、従って、時間に依存しな
くなる。これにより全体モデルが完成する。
各ユニットモデルの部分行列A,B,Cにオフセット量
などを組み込むからである。 〈解法〉統合したモデルをシミュレーションするために
は、統合したシステム方程式を解く必要がある。
て、統合した状態方程式を離散時間系で計算する。連続
時間系ではこの状態方程式は非線形であるが、単位時間
の短い離散時間系では、入力Iはステップ入力、即ち、
短いΔt時間の間には、入力は定数値を示すステップ入
力となりゼロ次である。連続時間系から離散時間系への
変換処理は、部分行列[AB]に対して行い、変換後の
行列を[PQ]とすると、第17図及び第18図に示す
ように、
グタイムである。離散系のシステム方程式は、下式で表
される。
ル〉クラッチは、系を分離したり合成したりする構造非
線形を司る典型的な機構要素である。本実施形態がシミ
ュレーション対象とするパワートレーンはこの非線形要
素を含む実例としてラビニョウ型遊星歯車列を有する自
動変速機モデルである。
扱う時のクラッチ要素のモデル化を説明する。 〈クラッチ要素のモデル化〉クラッチモデルとは、接続
する2つの系の双方の回転差を入力し、応答としてトル
クを出力する機械インピーダンスを基礎としてモデル化
したものである。
って系をつなぐものと、粘性係数のみから成る二つのモ
デルが考えられる。後者は、粘性軸継手として喩えら
れ、係合時にわずかな滑りが生じるが扱いが容易である
ため、自動変速機モデルである本実施形態システムで
は、この後者の粘性係数のみからなるモデルを採用す
る。クラッチは、伝達すべきトルクが伝達可能なトルク
値(以後、トルク容量TCcと呼ぶ)を越えるとスリップ
状態となり、トルク容量TCcに等しいトルクが出力され
るという性質を有する。
このトルク容量TCcはクラッチ機構モデルによって機能
モデルに与えられる。第19図に示すように、機能モデ
ルは、係合状態のトルク値を算出する。即ち、入力と出
力の回転数差(=ωC,in−ω C,out)は係数CCcによっ
てトルク値Tinに変換され、このトルク値は容量TCcと
比較される。Tin≧TCcならばTCcを出力し、Tin<T
CcならばTを出力する。即ち、TinとTCcのうち絶対値
の小さい方を採用する。
理演算を、第19図では「スイッチswitch」として表し
ている。論理演算結果を反映するために、式では係合時
に“1”、スリップ時に0となるスイッチ係数SEと、
その逆の値をとるスイッチ係数SSとを設定した。前者
(SE)を機械インピーダンス部分のパラメータに、後
者(SS)をトルク容量TCcに乗じ、両者の和を出力す
る。
の通りである。
ッチとして扱う。
ての、クラッチ(ブレーキ)の機能モデルのブロック線
図を示す。図中、C-clutchは第19図のCCcと等価で
ある。2つのスイッチS-engageとS-slipは、 |Tin|≦|TC| → S-engage=1、S-slip=0 |Tin|>|TC| → S-engage=0、S-slip=1 である。
には複数のクラッチ、ブレーキが含まれるが、仮想原型
では、複数のクラッチおよびブレーキモデルを、実体の
動力の流れと同一に配置する事でモデル化ができる。第
21図に本実施形態がモデル化対象とする自動変速機の
構成を示す。図中、1はトルクコンバータ、2はタービ
ンシャフト、3はフォワード(FWD)クラッチ、4は
コースタクラッチ、5は3−4クラッチ、6はリバース
クラッチ、7はL&Rブレーキ、8は2−4ブレーキ。
9は遊星歯車機構(Planetary gear train)である。第
21図の自動変速機における動力の伝達を図示すると、
第23図のようになる。
Dクラッチ→フロントサンギアという動力の流れを示
し、はタービンシャフト→3−4クラッチ→リアキャ
リア(L&Rクラッチと共に)という流れを示し、は
タービンシャフト→3リバースクラッチ→リアサンギヤ
(2/4バンドブレーキと共に)という流れを示し、
はフロントキャリア→最終段ギヤという流れを示す。
モデル化すると、第24図のようになる。第24図に於
いて、四角のシンボルは伝達函数(機械インピーダンス
またはモビリティ)を、破線の矢印は位差量(各速度)
の流れを、実線の矢印は流動量(トルク)の流れを示し
ている。ここで、パワー=トルク×各速度であることを
前提としている。
従って行う。即ち、タービンシャフトは、慣性(J-trb)
と粘性抵抗(D-trb)とからなる一次遅れ系の質点系モデ
ルとして取り扱う。このモデルのブロック図を第26図
に示す。尚、第26図に於いて、トルクT-tcはトルクコ
ンバータからのトルク入力である。このブロック図に従
ったタービンシャフトの状態方程式は、|
ンシャフトの応答図を示す。第27図は同モデルが一次
応答遅れの特性を有していることを示している。次に、
FWDクラッチ、3−4クラッチ、リバースクラッチ、
L&Rクラッチ、2−4バンドブレーキのモデル化を考
える。一般的なクラッチは第19図により説明した。こ
こでは、自動変速機に固有な各種クラッチ及びブレーキ
のモデル化を考える。
ングクラッチは本モデル化の対象から省略できる。そこ
で、クラッチの機能モデルを第28図に示す。同図にお
いて、μは摩擦係数、REはクラッチの有効径、TCはト
ルク容量、FCは押しつけ力である。従って、 TC=μ・RE・FC である。第28図のモデルに対して、第20図のブロッ
ク図を与える。
状態と非係合状態とが回転方向に応じて切り替わる。こ
の動作は、トルク容量TCcが、回転方向に応じて、ゼロ
または確実に係合される大きな値をとる事と解釈でき
る。即ち、 TC =0:回転方向=正回転のとき、 TC =T0(但し、T0≫1:回転方向=逆回転のとき、 である。従って、摩擦クラッチとワンウェイクラッチの
配置・動作を考慮したトルク容量を与え、一つのモデル
で表した場合には、その特性は第29図のようになる。
とワンウェイクラッチ(OWC)とが直列に配置された構成
を有しているが、この直列配置では、FWDクラッチと
ワンウェイクラッチのどちらかが非係合ならばスリップ
状態となる。すなわち、トルク容量の絶対値が小さい方
が採用される。即ち、FWDクラッチとワンウェイクラ
ッチ(OWC)は1つのクラッチモデルに置き換えることが
でき、それはトルク容量の絶対値が小さい方を採用する
クラッチモデルである。
だけで係合させる事ができるから、トルク容量の絶対値
が大きい方が採用される。機構モデルは自動変速機の制
御系の動作に応じた各クラッチ・ブレーキ油圧からトル
ク容量を求め、機能モデルへ与える。この部分は、既存
のシミュレーションプログラムを流用した。また、係合
状態で機能するCCc.F等の粘性係数は、係合時の滑りと
係合瞬間のスパイク状のトルク発生を考慮して値を設定
した。
ーンの自動変速機も遊星歯車機構を有するものとして設
計される。ここでは遊星歯車列としてラビニョー(ravig
neaux)型遊星歯車列の機能モデルを提案する。第30
図,第31図にラビニョー型遊星歯車列を回転動作
(ω)の観点から見た場合と、トルク伝達(T)の観点
から見た場合を示す。
注目してモデル化する。このモデル化は、遊星歯車列の
入出力軸の回転を、 :出力軸であるリングギヤの回転と :ピニオンギアの自転 とで表す。各軸の回転、即ち、小サンギアの回転速度ω
SSと、キャリアの回転速度ωCと、Eサンギアの回転速
度ωLSとは、第30図を参照しながら、
定条件下でのピニオンと各軸のギヤ比で、ピニオンの自
転に伴う公転も含むものであり、
ランスを考える。各入力軸からの遊星ギヤ系へのトルク
をTSS,TC,TLS、出力トルクをTRとし、簡単のため
各軸の慣性力および抵抗を無視すると、系全体の釣合か
ら、
ピニオンへの伝達トルクTLPSS,TLPLS,TLPRより、
ピニオン軸周りの運動方程式は、
うにして、このラビニョー(ravigneaux)型遊星歯車列の
ブロック線図を第32図に示す。第32図のブロック図
の特徴は、同図において、TLPとωLPとが入出力される
部分はロングピニオンの自転運動を表現し、それ以外の
部分が公転成分の動力伝達釣り合いを表現しているとい
うことである。換言すれば、自転運動がギア比を介して
公転運動に「干渉」しているということである。即ち、
自転運動と公転運動とが並列的に表現されている。もし
自転運動と公転運動とが直列的に表現されると、条件や
状態が異なる毎にモデル化をやり直さなければならない
が、並列表現にすることによって、条件や状態が異なっ
てもパラメータの変更だけで遊星歯車列を表現できると
いう利点を発揮できる。
との利点は、ラビニョー型以外の歯車機構への適用によ
ってはっきりする。遊星歯車列がCR−CR型遊星歯車
列である場合の機能モデルを考察する。第33図に、C
R−CR型遊星歯車列の構造を示す。この歯車列は、サ
ンギアとリングギアの間で、サンギアの周りに公転する
ようにピニオンギアが設けられている。このCR−CR
型遊星歯車列では、リアのリングギアとフロントのピニ
オンギアとがプラネタリキャリアによって結合され、フ
ロントのピニオンギアとリアのピニオンギアとがプラネ
タリキャリアによって結合されている。第34図はサン
ギアの周りにピニオンギアが公転し、そのときに、ピニ
オンギアの公転と一緒にキャリアがサンギアの軸の周り
に回転することを示している。リングギアはピニオンギ
アと歯合する。
注目してモデル化する。このモデル化は、遊星歯車列の
入出力軸の回転を第34図のとの回転で表し、即
ち、 :出力軸であるリングギヤの回転(即ち、系全体の回
転)と :ピニオンギアの自転 とで表す。この場合、出力軸(フロントキャリア)を固
定されているとして考える。第34図を参照して、J-f
pをフロントピニオンの慣性、D-fpをフロントピニオン
の粘性計数、ω-fpをフロントピニオンの角速度とする
と、第34図に示された歯車列は第35図としてブロッ
ク図化される。従って、遊星歯車列全体では第36図の
ようにブロック図化される。
R型の歯車機構でも、フロントピニオンギアの自転によ
る寄与部分と、系全体の公転による寄与部分とが並列的
に分離されていることがわかる。 〈全体モデルへの統合〉減速比だけの結合に簡略化して
いた変速機モデルを、変速機構(第24図)と遊星歯車
列(第30図,第31図)との機能統合モデルに置換
し、全体モデルを構築する。この統合には、第12図乃
至第15図に関連して説明した手法を適用する。
ミレーション装置に適用されたシュミレーション対象の
パワートレーン全体のブロック図を示す。これらの図面
の内、第37図から第41図までを直列的につなぎ合わ
せ、第42図の遊星歯車機構のブロック図を、第39図
のギア部分に置き換えて組み込むことにより、全体のブ
ロック図が完成する。
れた全体モデルの行列表現を、離散系の時間軸に沿って
シュミレーションする。先ず、パラメータが非線形であ
るようなシミュレーション事例を行う。即ち、アイドリ
ング中の車両において、エンジン補機の負荷をある時点
で入力したことに対するエンジン回転変動をシミュレー
トした結果を、第43図に示す。同図のシュミレーショ
ン結果(実線)と実機によるテスト結果(破線)とを比
較すれば、本シュミレーション装置によるモデル化によ
っても、エンジン回転およびエンジン制御系の挙動共に
十分な精度が得られていることを示している。なお、シ
ミュレーション結果では、回転の復帰が早い事、実機で
見られる回転の上昇後の振動が無い事が異なるが、これ
は燃焼の不安定さやエンジンマウントなどの振動系を考
慮していないためと考える。
ョン事例を第44図に示す。第44図は、第43図のシ
ュミレーションと同じモデルを用いて、走行中におい
て、スロットル操作に対する自動変速機の変速をおこな
うことをシミュレートした結果を示す。実測値は同じ状
況を台上で再現して計測したデータである。シミュレー
ションは実機とはよく一致している。
個別にモデル化したエンジン・自動変速機・車両駆動負
荷および制御系を統合し、パワートレイン全体のモデル
を開発したが、検証の結果、十分な精度が得られたこと
を確認し、仮想原型によるモデル化の有効性を立証する
事ができた。 〈システム構成〉第45図は実施形態にかかるシミュレ
ーション装置のハードウェアの構成を示す。このハード
ウェアは、CPU1、表示装置(ディスプレイ)2、キ
ーボード3、マウス4、メインメモリ5、ファイルディ
スク6、処理ソフトウェアのファイルディスク7からな
っている。
装置におけるデータ及びファイルの流れを説明する。同
図のシミュレーション装置が同図において、機能モデル
ファイルは、各ユニット毎に前もって生成した機能モデ
ルを出たとして記憶する。この機能モデルファイルの生
成は本出願人の前記特願平7−250974号に詳述さ
れている。また、第45図に於いて、データモデルファ
イルは、前述の「機構モデル」に対応するデータを記憶
するファイルで、例えば、第10図に示すように、物理
的特性データを函数またはテーブルとして記憶する。
いて、機能モデル(運動方程式を含む)とデータモデル
ファイルとを結合して個々のユニット毎に登録する。そ
の上で、これらのファイルを前述の方法で統合する(ス
テップS1及びステップS2)。この統合には前述した
ように、接続状態量の消去を行い、統合化された状態方
程式を生成する(ステップS3)。
方程式に従ってなされる。シミュレーションにおいて
は、この状態方程式にアペンドされたデータモデルファ
イルから、静的特性を読み出し、パラメータに変換して
供給する(ステップS5)。その後、状態方程式を離散
的な時間軸に沿って離散化する(ステップS6)。シミ
ュレーションはこの離散的な時間に沿って次々にパラメ
ータの供給と離散化を繰り返しながら行ってゆく。
レーションシステムの全体を示すもので、自動車の個々
のユニットから一体化された装置へのシュミレーション
を効率よく行うことができることが示されている。
複数種類のユニットの評価をモデルの変更無しに簡単に
行うことができる。
提案し、本実施形態のシミュレーション装置が採用して
いるユニットを位差量と流動量とで表現する手法を説明
する図。
提案し、本実施形態のシミュレーション装置が採用して
いるユニットを位差量と流動量とで表現する手法を説明
する図。
する図。
する図。
を説明する図。
ーンの構成を説明する図。
図。
明する図。
デル図。
説明する図。
する図。
する図。
する図。
図。
間系で示す図。
間系に変換する原理を説明する図。
間系に変換する原理を説明する図。
モデル図。
の構成を説明する図。
ク伝達を説明する図。
ク伝達を説明する図。
ク伝達を説明する図。
モデル概念を示す図。
図。
応答特性を説明する図。
を説明する図。
図。
ネタリギヤ装置におけるギヤの回転を説明する図。
装置におけるトルク伝達を説明する図。
する図。
説明する図。
説明する図。
デルを説明する図。
する図。
モデルを示す図37乃至図42のうち、エンジン補器部
分のみの機能モデルを示す図。
モデルを示す図37乃至図42のうち、トルクコンバー
タのみの機能モデルを示す図。
モデルを示す図37乃至図42のうち、ギヤ及びデフの
みの機能モデルを示す図。
モデルを示す図37乃至図42のうち、アクスルのみの
機能モデルを示す図。
モデルを示す図37乃至図42のうち、走行負荷のみの
機能モデルを示す図。
モデルを示す図37乃至図42のうち、プラネタリギヤ
ユニットのみの機能モデルを示す図。
結果を示す図。
結果を示す図。
明する図。
に説明したフローチャート。
段階での結果を説明する図。
Claims (13)
- 【請求項1】 駆動源を含みこの駆動源からの駆動力を
伝達する複数のユニットから構成される対象装置の動的
性能を系モデルによりシュミレーションするシュミレー
ション装置であって、 対象装置を構成する個々のユニットを、個々のユニット
の動的性能によるエネルギーの授受と、その動的特性を
決定するパラメータとにより表現する機能モデル化手段
と、 上記各ユニットの静的特性データを記憶するデータ格納
部と、 各ユニットについて、データ特性部から読み出した静的
特性データからそのユニットのためのパラメータを演算
するデータモデル化手段とを具備するシュミレーション
装置。 - 【請求項2】 個々のユニットのパラメータは、マス、
バネ、ダンパの少なくとも1つとして表現されることを
特徴とする請求項1に記載のシュミレーション装置。 - 【請求項3】 前記機能モデル化手段は行列により個々
のユニットの動的性能を表現することを特徴とする請求
項1に記載のシュミレーション装置。 - 【請求項4】 前記機能モデル化手段により生成された
個々のユニットの動的性能としての行列表現を対象装置
全体の行列表現に統合する手段を含むことを特徴とする
請求項1に記載のシュミレーション装置。 - 【請求項5】 個々のユニットの動的性能は状態方程式
により表現されることを特徴とする請求項1に記載のシ
ュミレーション装置。 - 【請求項6】 前記データモデル化手段は、ユニットの
シュミレーションの進行段階における状態に応じて前記
データ格納部からの静的特性データをパラメータに変換
することを特徴とする請求項1に記載のシュミレーショ
ン装置。 - 【請求項7】 個々のユニットはポテンシャルを表現す
る位差量とフローを表現する流動量を介して互いに連結
されることを特徴とする請求項1に記載のシュミレーシ
ョン装置。 - 【請求項8】 パラメータはユニットの状態量と微小状
態遷移時の状態変化量とを含むことを特徴とする請求項
1に記載のシュミレーション装置。 - 【請求項9】 ユニットは非線形動作を行うことを特徴
とする請求項1に記載のシュミレーション装置。 - 【請求項10】 データモデル化手段はユニットの種類
に応じて複数設定されることを特徴とする請求項1に記
載のシュミレーション装置。 - 【請求項11】 さらに、動的性能を離散系の時間で表
し、単位時間当たりでは個々のユニットのパラメータは
ゼロ次(定数)に近似されることを特徴とする請求項1
に記載のシュミレーション装置。 - 【請求項12】 請求項1乃至11に記載のシュミレー
ション装置に適用されるシュミレーション方法。 - 【請求項13】 請求項1乃至11に記載のシュミレー
ション装置に適用されるシュミレーションプログラムを
記憶する記憶媒体。
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