JPH1128361A - メタノール製造用触媒、その製造法 - Google Patents

メタノール製造用触媒、その製造法

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JPH1128361A
JPH1128361A JP9199211A JP19921197A JPH1128361A JP H1128361 A JPH1128361 A JP H1128361A JP 9199211 A JP9199211 A JP 9199211A JP 19921197 A JP19921197 A JP 19921197A JP H1128361 A JPH1128361 A JP H1128361A
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methanol
lanthanoid
oxide
reaction
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JP9199211A
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Susumu Tsuchiya
晉 土屋
Yoshihisa Sakata
喜久 酒多
Kyoji Odan
恭二 大段
Riyouji Sugise
良二 杉瀬
Toshio Tsujino
敏男 辻野
Katsutoshi Suzuki
勝利 鈴木
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Ube Corp
Yamaguchi University NUC
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Ube Industries Ltd
Yamaguchi University NUC
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  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一酸化炭素及び/又は二酸化炭素と水素とか
らメタノールを工業的に製造する際に有利に使用でき
る、高活性で高選択性であると共に、適切な形状と強度
とを有する触媒を提供すること。 【解決手段】 一般式:(MX CuY7zw (M
は、Dy、Ho、Er、Tb、Tm、Yb、またはLu
を示し、AはNO3 基又はハロゲン原子を示し、x+y
=1、0<x/y≦10、6≦z≦8、0.5≦w≦9
である)で表されるランタノイド化合物含有銅酸化物を
還元処理して得られる酸化ランタノイド含有還元銅と、
酸化ランタノイド含有還元銅100重量部に対して0.
5〜60重量部の成型助剤との混合分散物からなるメタ
ノール製造用触媒。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一酸化炭素及び/
又は二酸化炭素と水素とからメタノールを製造する触
媒、その製造法及び該触媒を用いるメタノールの製造法
に関する。メタノールはホルマリン等の合成材料とし
て、あるいは溶剤や燃料として広く用いられ非常に有用
な化合物である。
【0002】
【従来の技術】メタノールの製造は、従来、合成ガスを
原料として、ルルギ(Lurgi)法やアイシーアイ
(ICI)法に代表される気相法を利用するプロセスに
よって、CuO−ZnO−M23 系触媒(M=A1、
Cr等)を主に使用して行われている。しかしながら、
CuO−ZnO−M23 系触媒(M=A1、Cr等)
はその還元方法や使用形態によらず、いずれも水性ガス
シフト反応の触媒としても作用し、更にBoudoua
rd反応も引き起こすため、この触媒を用いたメタノー
ル合成反応においては、原料として供給された一酸化炭
素と二酸化炭素の間の相互変換反応が常に併発する。そ
のため、メタノールの生成量及び選択率はこれらの反応
の影響を強く受けて、殆どの場合、平衡組成値よりも大
幅に低くなる。
【0003】また、CuO−ZnO−M23 系触媒
(M=A1、Cr等)には、反応系内の二酸化炭素濃度
があるレベル(5〜20モル%程度)を越えるとメタノ
ールの生成が制御されるという問題も存在する。
【0004】メタノールの製造においては、メタノール
合成反応が発熱反応であって、反応熱の除去を含む反応
器の熱制御がプロセス設計上の障害になるという問題が
存在するために、気相法によるプロセス以外に液相法に
よるプロセスも試みられている(特開平2−6420号
公報)。
【0005】液相法では、触媒を懸濁させた溶媒中に合
成ガスを導入して反応を行うために熱制御が比較的容易
になって、気相法よりも高い転化率でメタノール製造を
行うことができる。しかしながら、この液相法において
も、気相法と同様にCuO−ZnO−M23 系触媒
(M=A1、Cr等)が用いられた場合には、前記のよ
うな副反応により、メタノールの生成量及び選択率が低
下するという問題が依然として存在している。
【0006】このように、CuO−ZnO−M23
触媒(M=A1、Cr等)を用いるメタノールの製造法
においては、気相法、液相法いずれの方法においても、
併発する副反応のため、メタノールの生成量及び選択率
が低下するという問題点がある。従って、併発する副反
応よりもメタノール合成反応を優先的に進行させること
ができる、活性及び選択性の高い触媒を開発する必要が
ある。
【0007】一方、特開昭6−340419号公報に
は、一般式: (MX CuY7zw (式中、MはDy、Ho、Er、Tb、Tm、Yb及び
Luよりなる群から選ばれる少なくとも一種のランタノ
イド原子を示し、Aはハロゲン原子及び/又はNO3
を示し、x+y=1、0<x/y≦10、6≦z≦8、
0.5≦w≦9である)で表されるランタノイド化合物
含有銅酸化物を還元処理することによって得られる酸化
ランタノイド含有還元銅をメタノールの製造の触媒とし
て用いることの記載がある。
【0008】上記の特開昭6−340419号公報に記
載の酸化ランタノイド含有還元銅は一酸化炭素及び/又
は二酸化炭素と水素とを反応させてメタノールを製造す
るための触媒として有用なものであるが、工業的に有利
な触媒とするためには、気相法、液相法においても触媒
は適切な物性を有することが必要である。即ち、気相法
においては、反応器に充填する際の破壊や摩耗に耐え、
触媒調製時の還元処理などによる局部的な発熱にも耐え
るように、触媒は適切な形状と強度を持つことが必要で
ある。また、液相法においては、触媒粒子間の衝突によ
る摩耗に耐え、反応液中に分散・懸濁されやすいよう
に、触媒は適度な強度と比重を持つことが必要になる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、一酸化炭素
及び/又は二酸化炭素と水素とからメタノールを工業的
に製造する際に有利に使用できる、高活性かつ高選択性
であると共に、適切な形状と強度を有するメタノール製
造用触媒及びその製造法を提供することを課題とするも
のである。本発明はまた、上記の触媒を用いるメタノー
ルの製造方法をも提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式: (MX CuY7zw (式中、MはDy、Ho、Er、Tb、Tm、Yb及び
Luよりなる群から選ばれる少なくとも一種のランタノ
イド原子を示し、AはNO3 基またはハロゲン原子を示
し、x、y、z及びwは、x+y=1、0<x/y≦1
0、6≦z≦8、0.5≦w≦9を満足する数値であ
る。)で表されるランタノイド化合物含有銅酸化物を還
元処理して得られる酸化ランタノイド含有還元銅と、そ
の酸化ランタノイド含有還元銅100重量部に対して
0.5〜60重量部の成型助剤との混合分散物からなる
メタノール製造用触媒にある。
【0011】本発明はまた、ランタノイド化合物含有銅
酸化物又はランタノイド化合物含有銅酸化物の部分還元
物と成型助剤との混合物を還元処理することを特徴とす
る上記のメタノール製造用触媒の製造法にもある。
【0012】本発明は更に、上記のメタノール製造用触
媒の存在下で、一酸化炭素及び/又は二酸化炭素と水素
とを反応させることを特徴とするメタノールの製造法に
もある。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のメタノール製造用触媒
は、一般式:(MX CuY7zw [MはDy、H
o、Er、Tb、Tm、Yb及びLuよりなる群から選
ばれる少なくとも一種のランタノイド原子を示し、Aは
NO3 基またはハロゲン原子を示し、x+y=1、0<
x/y≦10、6≦z≦8、0.5≦w≦9である]で
表されるランタノイド化合物含有銅酸化物と触媒担体と
を原料として製造される。上記の一般式で表されるラン
タノイド化合物含有銅酸化物は立方晶系の結晶であり、
本発明のメタノール製造用触媒の前駆体として使用され
る。ハロゲン原子としては、塩素原子が好ましい。この
ランタノイド化合物含有銅酸化物については、前記の特
開平6−340419号公報、および特開平5−432
28号公報に記載がある。
【0014】前記ランタノイド化合物含有銅酸化物(触
媒前駆体)は、Dy(ディスプロシウム)、Ho(ホル
ミウム)、Er(エルビウム)、Tb(テルビウム)、
Tm(ツリウム)、Yb(イッテルビウム)及びLu
(ルテチウム)よりなる群から選ばれる少なくとも一種
のランタノイド元素の化合物と銅の硝酸塩とを所定量混
合し、この混合物を150〜650℃、好ましくは25
0〜450℃で加熱することにより調製される。ランタ
ノイド元素の化合物としては前記ランタノイド元素の酸
化物、硝酸塩及び塩化物のうち少なくとも一種が用いら
れる。
【0015】前記の加熱温度が650℃を越えると、C
uO及び/又はDy、Ho、Er、Tb、Tm、Ybあ
るいはLuの酸化物がそれぞれ別個に生成して不均一に
なる傾向がある。また、加熱温度が150℃未満では各
種金属塩からの前記ランタノイド化合物含有銅酸化物の
生成が円滑に進行しにくい。この加熱は、電気炉等の通
常の加熱装置を使用して、空気、酸素又は窒素等のガス
の流通下あるいは減圧下で揮発性分解物を除去しながら
行うことが好ましい。加熱時間は1分〜50時間の範囲
で適宜選択される。
【0016】上記のように調製されたランタノイド化合
物含有銅酸化物は、2θが16.0〜16.8°、2
9.5〜34.0°、37.8〜39.5°、41.0
〜43.0°、54.6〜57.0°にある、特徴的な
X線回析スペクトルのピークを有する化合物である。こ
れらのピークは、立方晶系の結晶の面指数111、22
2、400、331、440にそれぞれ帰属される。ま
た、この結晶の軸長aは約9.2〜9.8オングストロ
ームである。
【0017】前記のX線回析スペクトルのデータから、
このランタノイド化合物含有銅酸化物は、Ag78
(NO3 )に類似する組成を有する立方晶系の結晶であ
ると認められる。具体的には、例えばランタノイド化合
物として酸化イッテルビウムを用いた場合では、ランタ
ノイド化合物含有銅酸化物(例えばイッテルビウム化合
物含有銅酸化物)は、立方晶系の結晶格子中に銅原子と
Mで示されるランタノイド原子(イッテルビウム原子)
とが規則正しく配列されていて、銅原子とランタノイド
原子(イッテルビウム原子)が原始的なレベルで混合さ
れている化合物であると認められる。
【0018】本発明では、前記のようにして調製された
ランタノイド化合物含有銅酸化物又はそのランタノイド
化合物含有銅酸化物の部分還元物と成型助剤との混合物
を還元処理することによって、目的の活性及び選択性に
優れたメタノール製造用触媒を得ることができる。
【0019】ランタノイド化合物含有銅酸化物の部分還
元物は、含有される銅酸化物の50%以内が金属銅に還
元された(即ち、部分還元された)ものであることが好
ましく、前記のランタノイド化合物含有銅酸化物を、例
えば、粉末またはペレットなどの形態で、50〜300
℃、10分〜20時間の範囲内で温度及び時間を選ん
で、水素、一酸化炭素等の還元剤で処理することによっ
て得られる。このとき、圧力は特に制限されず、減圧、
常圧、加圧いずれの条件でもよい。また、還元剤による
処理は流通式、密閉式いずれの形式でも可能で、還元剤
は、例えば、ランタノイド化合物含有銅酸化物に対して
0.1〜1倍モル使用される。
【0020】成型助剤としては、たとえば、アルミナ、
チタニア、ジルコニア、スピネル、シリカ、ゼオライ
ト、ケイ藻土、またはグラファイトが使用される。グラ
ファイト以外の成型助剤は酸化物の形態で使用される
が、アルミナ、チタニア、ジルコニア、シリカは、酸化
物の代りに、それぞれの前駆体であるゾルまたはゲル
(すなわち、アルコキシド、水酸化物等)を使用するこ
ともできる。成型助剤の化学的性質としては、酸塩基特
性の少ないことが好ましく、特に酸強度の高くないこと
が好ましい。成型助剤の比表面積及び細孔特性は特に制
限されるものではないが、特に触媒に強度を持たせるた
めにはその比表面積及び細孔特性の大きいことが好まし
い。
【0021】アルミナ(Al23 )としては、α−ア
ルミナ、γ−アルミナ、χ−アルミナ、θ−アルミナが
挙げられるが、中でもα−アルミナ、γ−アルミナが好
ましい。また、アルミナゾルも好適に使用することがで
きる。チタニア(TiO2 )としては、アナターゼ型、
ルチル型の形態のものが挙げられ、いずれの形態でも使
用することができる。ジルコニア(ZrO2 )として
は、単斜晶系、正方晶系の形態のものが挙げられ、いず
れの形態でも使用することができる。スピネルとしては
一般に知られているものを使用することができるが、特
にリチウムアルミネート(LiAlO2 、LiAl5
8 )やマグネシウムアルミネート(MgAl24 )が
好ましい。シリカとしては、石英、トリジマイト、クリ
ストバライトの形態のものが挙げられ、いずれの形態で
も使用することができる。また、シリカゾルも好適に使
用することができる。ゼオライトとしては一般に知られ
ているものを使用することができるが、X型ゼオライ
ト、Y型ゼオライト、L型ゼオライト、モルデナイト型
ゼオライト、ZSM−5が好ましく、特にX型ゼオライ
トやY型ゼオライトが好ましい。ケイ藻土及びグラファ
イトは市販のものを使用することができる。
【0022】成型助剤は、ランタノイド化合物含有銅酸
化物又はそのランタノイド化合物含有銅酸化物の部分還
元物100重量部に対して、0.5〜60重量部、好ま
しくは1〜50重量部、更に好ましくは2〜40重量部
添加される。このとき、成型助剤は、粉末の形態、ある
いはゾル又はゲルの形態で添加され、充分に混合され
る。ゾルの場合には、添加・混合の後、50〜150℃
で乾燥して粉末状にされる。このような混合物を還元処
理することによって、成型助剤の含量が酸化ランタノイ
ド含有還元銅100重量部に対して所定量の範囲にあ
る、本発明のメタノール製造用触媒を製造することがで
きる。
【0023】前記の混合物は、粉末またはペレットなど
の形態で還元処理されるが、実用的な触媒を得るにはペ
レットなどに成型して還元処理される。混合物の成型
は、加圧成型、押出成型、転動造粒などの一般的な方法
を利用して行うことができる。得られる成型体の強度は
1kg/cm2 以上、特に2kg/cm2 以上であるこ
とが好ましい。成型体はそのまま、もしくは適当な大き
さに粉砕された後、還元処理されて触媒として反応に使
用される。触媒の大きさは、気相反応の場合はその径が
反応器の1/10〜1/3程度であることが好ましく、
例えば、内径10〜90mmの反応器を用いて気相反応
を行う場合、触媒は1〜30mmφのものが適当であ
る。液相反応の場合は粒子径が0.1〜1mmで、形状
としては球形に近い触媒が好ましい。
【0024】また、前記の混合物は、予め不活性ガス中
で熱処理した後に還元処理することもできる。この熱処
理は、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス気流中ま
たはその雰囲気下で前記の混合物を350〜650℃、
好ましくは350〜500℃で、0.5〜20時間、好
ましくは1〜10時間かけて加熱することによって行わ
れる。
【0025】次に、ランタノイド化合物含有銅酸化物又
はその部分還元物と成型助剤との混合物を還元処理し
て、酸化ランタノイド含有還元銅と成型助剤とから成る
本発明のメタノール製造用触媒を得ることができる。こ
の還元処理は、粉末またはペレットなどの形態の前記混
合物を、水素、一酸化炭素等の還元性ガスを含有するガ
スで200〜350℃で処理することによって行われ
る。還元温度が高すぎるとシンタリングが起こり、還元
温度が低いと還元が充分に進みにくいため、還元処理は
通常、比較的低温で行われる。また、この還元処理は常
圧、加圧、減圧いずれの条件でも可能であり、還元時間
は還元条件により異なるが、例えば、0.1〜10時間
である。なお、この還元処理はメタノール製造用反応器
とは異なる反応器に前記の混合物を入れて還元性ガスを
流通させながら所定の温度まで昇温して行ってもよく、
またメタノール製造用反応器に前記の混合物と還元性ガ
スを仕込んだ後に所定の温度まで昇温してメタノール製
造の前に行ってもよい。
【0026】前記のようにして得られる本発明のメタノ
ール製造用触媒は、酸化ランタノイドと金属銅まで還元
された銅、そして成型助剤が互いに分散状態で混在して
いるものである(X線光電子分光スペクトルおよび透過
型電子顕微鏡(TEM)により確認できる)。このよう
な本発明の触媒は、一酸化炭素及び/又は二酸化炭素と
水素とからメタノールを製造する方法において、高活性
かつ高選択性の触媒として好適に使用することができ
る。
【0027】本発明では、前記のメタノール製造用触媒
の存在下、一酸化炭素及び/又は二酸化炭素と水素とを
気相又は液相で反応させてメタノールを製造することが
できる。前記触媒を反応系に存在させる形態は特に制限
されるものではなく、例えば粒状又は微粉状の形態でそ
のまま存在させてもよい。気相反応においては、前記触
媒は固定床又は流動床に粒状または微粉状で存在させる
ことが好ましい。
【0028】気相での反応は、通常の常圧または加圧の
流通系、あるいは減圧の閉鎖循環系で、前記触媒の存在
下、反応温度が150〜300℃、好ましくは180〜
250℃、ガス空間速度が100〜30000hr-1
好ましくは3000〜20000hr-1の条件で行われ
る。反応圧は、加圧で反応を行なう場合は1〜120k
g/cm2 G、好ましくは10〜120kg/cm2
G、更に好ましくは20〜80kg/cm2 Gであり、
減圧で反応を行なう場合は5torr以上から760ト
ール未満、好ましくは50〜500トールである。
【0029】液相での反応は、加圧流通系または加圧バ
ッチ式で、前記触媒の存在下、気相反応におけると同様
の温度、圧力、ガス組成そしてガス空間速度で行なわれ
る。即ち、例えば、反応温度が150〜300℃、好ま
しくは180〜250℃で、反応圧が1〜120kg/
cm2 G、好ましくは10〜120kg/cm2 G、更
に好ましくは20〜80kg/cm2 Gで反応が行なわ
れる。加圧流通系の場合は、例えば、ガス空間速度が1
00〜30000hr-1、好ましくは3000〜200
00hr-1、で反応が行なわれる。なお、液相反応の場
合、反応は溶媒中で行なわれ、このとき、前記触媒は、
例えば、溶媒に対して1〜60重量%、好ましくは5〜
50重量%の割合で溶媒に添加懸濁させて用いられる。
【0030】前記溶媒は反応条件下で安定でかつ触媒を
懸濁し得るものであればよく、例えば(1)ヘキサン、
ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン等の炭素数6〜
20のハロゲン原子を含まない脂肪族炭化水素、(2)
ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭素数6〜12の芳
香族炭化水素、(3)ジメチルエーテル、ジエチルエー
テル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル、(4)ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
等のケトン、(5)ジクロロメタン、クロロホルム、ジ
クロロエタン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素から選択さ
れる溶媒を少なくとも一種以上用いることができる。ま
た、市販のパラフィン系あるいはナフテン系の鉱物油を
そのまま用いることも可能である。
【0031】メタノールの製造に使用される一酸化炭素
(及び/又は二酸化炭素)及び水素は純ガスを混合した
のもでもよいが、通常は工業的に合成ガス又は水性ガス
として得られるものが好適に使用される。これらガス中
の一酸化炭素又は二酸化炭素に対する水素の比は、例え
ば、水素:一酸化炭素(H2 :CO)又は水素:二酸化
炭素(H2 :CO2 )が、容量比で10:1〜1:5、
好ましくは5:1〜1:2の広い範囲とすることができ
る。また、一酸化炭素と二酸化炭素が共存する場合は、
それらの合計量に対する水素の比[H2 :(CO+CO
2 )]が上記範囲内、即ち10:1〜1:5であれば任
意の値をとることができる。なお、これらガス中に共存
する窒素、メタン等の濃度は格別に制限されるものでは
ない。反応終了後、気層反応、液層反応のいずれにおい
ても、生成したメタノールは例えば蒸留により容易に分
離精製される。
【0032】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げて本発明を具
体的に説明する。なお、メタノールの空時収量(ST
Y)は触媒1L(リットル)当たりの反応時間1時間当
たりのメタノールの生成量(g/1−触媒・時)を示
し、メタノールの選択率は含炭素生成物中のメタノール
の割合(モル%)を示す。
【0033】[実施例1]酸化イッテルビウム26.1
1gと硝酸銅三水和物192.0gを擂潰機で1時間混
合し、更にこの粉末に純水1.7gを加えて更に1時間
混合した。得られた粉末をステンレススチール製のバッ
トに移し、空気流通下、340℃で2時間加熱して、立
方晶系のXRDパターンを示すイッテルビウム化合物含
有銅酸化物[(Yb1/7 Cu6/778 NO3 ]約1
00gを得た。次いで、このイッテルビウム化合物含有
銅酸化物粉末50gに成型助剤とし、これにシリカゾル
2.5gを加えて充分に混合した後、タブレットマシン
でペレット(3×3mmφ)に成型した。ペレットの強
度は3.6kg/cm2 であった。
【0034】内径21.4mm、長さ450mmのステ
ンレススチール(SUS)304製反応器(8mmφ内
部鞘挿入)に前記ペレット30gを充填した後、反応器
の温度を205℃に保持して、徐々に流量を増加させな
がら水素ガスを流し始め、最終的に250NL/hrの
流量、10kg/cm2 Gの圧力で水素ガスを流しなが
ら1時間還元処理を行なって触媒を調製した。得られた
触媒は、X線光電子分光スペクトル及び透過型電子顕微
鏡(TEM)から、金属銅まで還元された銅と酸化イッ
テルビウムとシリカが分散状態で混在しているものであ
ることが確認された。
【0035】還元処理終了後、反応器に、CO:H2
(容量比)=1:2の混合ガスを0.35Nm3 /hr
(空間速度SV:13800hr-1)で導入し、210
℃、20kg/cm2 Gの条件で反応を行なった。反応
開始から3時間後に出口ガスをガスクロマトグラフィー
(TCD)により分析したところ、メタノールの空時収
量(STY)は、258g/L−触媒・時(cat・h
r)であり、その選択率は98.4%であった。
【0036】[実施例2]成型助剤をチタニア(ルチル
型)粉末5gに代え、SVを13800hr-1としたほ
かは、実施例1と同様に触媒を調製して反応と分析とを
行なった。その結果、メタノールの空時収量(STY)
は447g/L−触媒・時であり、その選択率は98.
8%であった。なお、触媒は金属銅まで還元された銅と
酸化イッテルビウムとチタニアが分散状態で混在してい
るもので、その強度は5.3kg/cm2 であった。
【0037】[実施例3]成型助剤をスピネル(LiA
58 )粉末15gに代え、反応温度と圧力をそれぞ
れ200℃と60kg/cm2 Gとに変えた他は、実施
例1と同様に触媒を調製して反応と分析とを行った。そ
の結果、メタノールの空時収量(STY)は553g/
L−触媒・時であり、その選択率は98.8%であっ
た。また、触媒は金属銅まで還元された銅と酸化イッテ
ルビウムとLiAl58 が分散状態で混在しているも
のであって、その強度は4.5kg/cm2 であった。
なお、LiAl58 は、γ−アルミナに所定量の硝酸
リチウムを添加して100℃で焼成して調製したもので
ある。
【0038】[実施例4]成型助剤としてα−アルミナ
25gを加えたほかは、実施例1と同様に触媒を調製し
て反応と分析を行なった。その結果、メタノールの空時
収量(STY)は210g/L−触媒・時であり、その
選択率は98.0%であった。なお、触媒は、金属銅ま
で還元された銅と酸化イッテルビウムとα−アルミナと
が分散状態で混在しているもので、その強度は5.1k
g/cm2 であった。
【0039】[実施例5]酸化イッテルビウム150g
と硝酸銅三水和物1112.1gとをニーダーで30分
間混合し、更にこの粉末に純水10.3gを加えて30
分間混合した。得られた粉末をステンレススチール製の
バットに移した後、空気流通下、340℃まで90分で
昇温して340℃で1時間加熱して、立方晶系のXRD
パターンを示すイッテルビウム化合物含有銅酸化物
[(Yb1/7 Cu6/778 NO3 ]を得た。次い
で、このイッテルビウム化合物含有銅酸化物を窒素(5
L/分)気流中、340℃で1時間熱処理した後、40
0℃まで1時間で昇温し、さらに窒素(5L/分)気流
中で400℃で更に1時間熱処理した。熱処理物を粉砕
して、30メッシュ以下の粉末200gを、H2 :N2
(容量比)=1:2の混合ガス(100mL/時)気流
中で、150℃にて30分間処理(部分還元)した。次
いで、この部分還元物200gに成型助剤としてグラフ
ァイト4gを加えてよく混合した後、タブレットマシン
でタブレット(5×5mmφ)に成型した。タブレット
の強度は6.8kg/cm2 であった。
【0040】前記タブレットを破砕して3mmφ程度の
粒子径に整粒したもの30g(12mL)を充填したほ
かは、実施例1と同様な条件で還元処理を行なって触媒
を調製し、反応温度と圧力とをそれぞれ200℃と60
kg/cm2 Gとに代えた他は、実施例1と同様な条件
で反応と分析とを行なった。その結果、メタノールの空
時収量(STY)は658g/L−触媒・時であり、そ
の選択率は99.1%であった。なお、触媒は、金属銅
まで還元された銅と酸化イッテルビウムとグラファイト
とが分散状態で混在しているものであった。
【0041】[比較例1]成型助剤を加えなかったほか
は、実施例1と同様に触媒を調製して同様な条件で反応
と分析とを行なった。その結果、メタノールの空時収量
(STY)は193g/L−触媒・時であり、その選択
率は98.1%であった。なお、触媒は、金属銅まで還
元された銅と酸化イッテルビウムが分散状態で混在して
いるものであった。
【0042】[比較例2]成型助剤としてγ−アルミナ
35gを加えたほかは、実施例1と同様に触媒を調製し
て反応と分析を行なった。その結果、メタノールの空時
収量(STY)は57g/L−触媒・時であって、その
選択率は76.9%であった。なお、触媒は、金属銅ま
で還元された銅と酸化イッテルビウムとγ−アルミナと
が分散状態で混在しているもので、その強度は1.5k
g/cm2 であった。
【0043】[比較例3]実施例1と同様の反応器に、
CuO−ZnO−Cr23 からなる工業用メタノール
製造触媒(CuO:ZnO:Cr23 (重量比)=6
0:30:10、6×6mmφ)30gを充填した後、
反応器の温度を205℃に保持して、徐々に流量を増加
させながら水素ガスを流し始め、最終的に250NL/
時の流量、10kg/cm2 Gの圧力で水素ガスを流し
ながら2時間還元処理を行った。次いで、反応温度を2
50℃に変えた以外は、実施例1と同様に反応と分析を
行った。その結果、メタノールの空時収量(STY)
は、210g/L−触媒・時であり、その選択率は9
7.0%であった。触媒の強度は6.6kg/cm2
あった。
【0044】上記の実施例1〜5及び比較例1〜3にお
けるメタノールの製造実験のデータを第1表にまとめて
示す。
【0045】
【表1】 第1表 ──────────────────────────────────── メタノール空時収量 メタノール選択率 (g/L−触媒・時) (%) ──────────────────────────────────── 実施例1 258 98.4 実施例2 447 98.8 実施例3 553 98.8 実施例4 210 98.0 実施例5 658 99.1 ──────────────────────────────────── 比較例1 193 98.1 比較例2 57 76.9 比較例3 210 97.0 ────────────────────────────────────
【0046】第1表の結果から、特定範囲の成型助剤を
用いた本発明のメタノール製造用触媒(触媒組成物)
は、メタノールの空次週量とメタノールの選択率とを総
合すると、成型助剤を用いなかったものを触媒として用
いた場合(比較例1)、成型助剤が多量過ぎるものを触
媒として用いた場合(比較例2)、そして従来のCuO
−ZnO−Cr23 からなる工業用メタノール製造用
触媒を用いた場合(比較例3)に比べて、顕著に優れた
結果が得られることが分る。
【0047】
【発明の効果】本発明により、一酸化炭素及び/又は二
酸化炭素と水素とを反応させてメタノールを製造する方
法において、高活性かつ高選択性であると共に、適切な
形状と強度とを有する実用的なメタノール製造用触媒が
提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 31/04 C07C 31/04 (72)発明者 大段 恭二 山口県宇部市大字小串1978番5号 宇部興 産株式会社宇部研究所内 (72)発明者 杉瀬 良二 山口県宇部市大字小串1978番5号 宇部興 産株式会社宇部研究所内 (72)発明者 辻野 敏男 山口県宇部市西本町一丁目12番32号 宇部 興産株式会社宇部本社内 (72)発明者 鈴木 勝利 山口県宇部市西本町一丁目12番32号 宇部 興産株式会社宇部本社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式: (MX CuY7zw (式中、MはDy、Ho、Er、Tb、Tm、Yb及び
    Luよりなる群から選ばれる少なくとも一種のランタノ
    イド原子を示し、AはNO3 基またはハロゲン原子を示
    し、x、y、z及びwは、x+y=1、0<x/y≦1
    0、6≦z≦8、0.5≦w≦9を満足する数値であ
    る。)で表されるランタノイド化合物含有銅酸化物を還
    元処理して得られる酸化ランタノイド含有還元銅と、そ
    の酸化ランタノイド含有還元銅100重量部に対して
    0.5〜60重量部の成型助剤との混合分散物からなる
    メタノール製造用触媒。
  2. 【請求項2】 成型助剤がアルミナ、チタニア、ジルコ
    ニア、スピネル、シリカ、ゼオライト、ケイ藻土または
    グラファイトである請求項1に記載のメタノール製造用
    触媒。
  3. 【請求項3】 ランタノイド化合物含有銅酸化物又はラ
    ンタノイド化合物含有銅酸化物の部分還元物と成型助剤
    との混合物の還元処理により得られたものである請求項
    1に記載のメタノール製造用触媒。
  4. 【請求項4】 ランタノイド化合物含有銅酸化物又はラ
    ンタノイド化合物含有銅酸化物の部分還元物と成型助剤
    との混合物を還元処理することを特徴とする請求項1に
    記載のメタノール製造用触媒の製造法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3のうちのいずれかの項に
    記載のメタノール製造用触媒の存在下で、一酸化炭素及
    び/又は二酸化炭素と水素とを反応させることを特徴と
    するメタノールの製造法。
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