JPH11283737A - 高周波加熱装置 - Google Patents

高周波加熱装置

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JPH11283737A
JPH11283737A JP10080859A JP8085998A JPH11283737A JP H11283737 A JPH11283737 A JP H11283737A JP 10080859 A JP10080859 A JP 10080859A JP 8085998 A JP8085998 A JP 8085998A JP H11283737 A JPH11283737 A JP H11283737A
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誠 三原
Haruo Suenaga
治雄 末永
Shinichi Sakai
伸一 酒井
Hideaki Moriya
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、高周波加熱装置のマグネトロン駆
動用電源に関するものであり、入力電流の一定制御特性
と漸減制御特性をマグネトロン駆動電源とは別に入力電
流検出回路を付加することによってマイクロコンピュー
タの負帰還制御にて実現するものである。 【解決手段】 本発明の高周波加熱装置のマグネトロン
駆動用電源は、第1のカレントトランス17で検出した
電流を一定値に維持し、一方入力電流検出回路62で検
出した電流を一定値に維持する制御をマイクロコンピュ
ーターを備えた機器制御回路25で選択し、入力電流の
一定制御と漸減特性制御を自在に選択するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマグネトロンを用い
た高周波加熱装置のマグネトロンの駆動用電源の電力制
御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の高周波加熱装置の要部回路図を図
10に示す。25は機器全体の制御を司る機器制御回路
である。32は珪素鋼板をコアとした磁気漏洩型の昇圧
トランスである。商用電源1から機器制御回路25の指
令信号によってオン/オフされるリレー31がオンされ
ると、昇圧トランス32の1次巻線28に商用電源周波
数の電圧が印加され2次巻線29には高圧が発生する。
2次巻線29は片端がシャーシアース26となってい
る。さらにコンデンサ33とダイオード34からなる高
圧回路16によって半波倍電圧され、マグネトロン24
のアノード−カソード間には電源周波数の半周期ごとに
約4kVの高圧が発生する。ここでもダイオード34の
片端のカソードはシャーシアース26となっている。
【0003】一方、3次巻線30からはマグネトロン2
4のヒーターに電力が供給され、カソードを傍熱するこ
とによって電子の放射が容易な状態にする。
【0004】そして、ここでもダイオード34の片端の
アノードはシャーシアース26となっているため、マグ
ネトロンのカットオフ電圧を超えるとカソードから照射
した電子がアノードに到達し、高圧回路および2次巻線
29で閉ループを形成しアノード−カソード間にマグネ
トロン電流(アノード電流)が流れる。このとき発生す
る電力はある変換効率をもってマイクロ波に変換されオ
ーブン庫内の食品は誘電加熱される。
【0005】これが、最も現在一般的に使用されている
電子レンジの駆動電源回路である。この回路では動作の
エージングが進むにつれマグネトロンのマグネットが温
度上昇し前述したカットオフ電圧が下がっていく。しか
し、磁気漏洩型の昇圧トランスの電気的特性によりアノ
ード電流はわずかに微増するかたちでほぼ一定に固定さ
れ、入力電流は漸減していき温度飽和するまで減少す
る。
【0006】さらに従来の高周波加熱装置の要部回路図
を図11に示す。これは1石式電圧共振型インバータ回
路を用いたマグネトロン駆動用電源である。1は商用電
源、2は全波整流をおこなうダイオードブリッジで商用
電源1を全波整流して直流電源を得る。チョークコイル
3は電流の変動を平滑し、平滑コンデンサ4は電圧の変
動を平滑する。これらのキャパシタとインダクタ及びダ
イオードブリッジから構成される整流フィルター部5は
単方向電圧を後段の回路に供給する。この整流フィルタ
ー部5から磁気漏洩型の昇圧トランス7の巻線にエネル
ギーが蓄積される。昇圧トランス7の1次巻線28とそ
れに並列に配された共振コンデンサ6はタンク回路を構
成し、昇圧トランス7の巻線に蓄積されたエネルギーで
共振する。半導体スイッチング素子8とそれに並列に配
されたダイオード9からなるスイッチング手段は前記タ
ンク回路に直列に接続される。ここで示したタンク回
路、スイッチング手段によって構成されるインバータ部
10によって商用電源周波数の交流電源は高周波電源に
変換される。
【0007】昇圧トランス7の2次側は、2次巻線29
と3次巻線30を具備している。2次巻線29に誘起さ
れた電圧はコンデンサ14、15とダイオード12、1
3からなる全波倍電圧整流回路の機能を果たす高圧回路
16によって直流高圧電圧に変換されマグネトロン24
のアノード−カソード間に4kV程度の高電圧を印加す
る構成となっている。このようにしてマグネトロン駆動
用電源たるインバータ電源回路18は構成されている。
【0008】第1のカレントトランス17はマグネトロ
ン24に流れるアノード電流やその他の高圧回路16の
枝路に流れる電流を、その2次巻線に発生する電圧とし
て検出し、インバータ電源回路18を制御するインバー
タ制御部11に伝送する。
【0009】ここで第1のカレントトランス17は機器
シャーシに結合されて構成されるシャーシアース26を
アース電位とする高圧回路16等の回路系と、半導体ス
イッチング素子8のエミッタラインからなるアース27
をアース電位にもつインバータ制御部11を電気的に絶
縁して信号を伝達する機能を有している。ここで第1の
カレントトランス17の1次側の検出電流は数百mA程
度の平均電流が流れる。
【0010】インバータ制御部11は第1のカレントト
ランス17の2次側からの信号がほぼ一定になるように
負帰還制御をかけて半導体スイッチング素子8のオン時
間をコントロールしてインバータ部10から昇圧トラン
ス7の2次側に伝達する電力を制御している。
【0011】さらに、機器制御回路25から伝送される
信号はフォトカプラー19を用いてインバータ制御部1
1と電気的に絶縁されている。
【0012】この場合においても、制御則からすると動
作エージングをすると前述した従来例と同様アノード電
流はわずかに微増するかたちでほぼ一定に固定され、入
力電流は漸減していき温度飽和するまで減少する。
【0013】この漸減特性は温度が高くなってくると入
力電流を下げて減定格して各電気部品の温度責務を軽減
する制御となっており、機器にとっては非常に負担の軽
い電力制御方法であることが言える。特に密閉状態で機
器が設置され、冷却風の吸排気が滞り冷却能力が低下し
た場合など非常に温度的に厳しい環境になるが、そのと
きも入力電流が著しく下がり機器の各電気部品が過度に
温度上昇することを防止することができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
図10、図11で示すようなマグネトロン駆動電源で
は、上述したように機器の入力電流の漸減特性があるた
め、機器が十分雰囲気中に温度が馴染んだ冷時の状態か
ら、動作を開始して温度飽和するまでに1.5〜2.0
Aも減少することがわかっている。また、電気用品取締
法では高周波出力を測定するタイミングはこの温度飽和
の状態である。
【0015】一方、屋内配線に設置されている電流ブレ
ーカは一般的に日本国内では15Aを下限としている。
そしてまだまだ15Aブレーカを使用している使用者も
多いのが事実である。また15A定格の器体ヒューズを
用いる場合入力電流が15Aを超えることは認められてい
ない。従って日本における電気機器において入力電流は
15A以内で使用することは必要不可欠の制約事項であ
る。
【0016】このようなことから、高周波出力が大きい
仕様の高周波加熱装置を考えると図12に示すように
(b)時点で高周波出力が決定されるとすると加熱開始
から(a)時点までは斜線で示したように15Aを超え
ることになり市場での上述した入力電流に関する制約が
遵守できない。
【0017】すなわち、自ずと加熱開始時点で15Aを
わずかに下回る程度に設計しなければならないという制
約条件が存在することになる。よほど入力電力を高周波
出力へと変換する効率の優れた電源、マグネトロン、食
品への給電システムを達成しない限り最高高周波出力は
せいぜい700Wが限界となり高周波加熱装置の高出力
化の障害となっていた。また一方、入力電流一定で制御
すると、機器にとって非常に負担の少ない電力の漸減特
性を利用することができず温度性能を満足するうえでも
不利であった。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、高周波加熱装置全体の制御を司る機器制御
回路に具備されたマイクロコンピューターが所定の高周
波出力の設定値のとき、マグネトロン駆動用電源に入力
される電流を検出する第2のカレントトランスを備え検
出した電流値をDC電圧に変換する入力電流検出回路の出
力を負帰還制御によって一定に制御することによって入
力電流を一定に制御する。それ以外はマイクロコンピュ
ーターを用い第1のカレントトランスで検出した信号で
高圧回路の枝路に流れる電流を負帰還制御して一定に制
御する。
【0019】上記発明によれば、高周波出力が高出力で
入力電流が15Aを超える可能性がある場合は、入力電
流検出回路の出力を負帰還制御によって15Aを超えな
い値に一定に制御することによって入力電流を制限し1
5Aの制約を遵守することができる。
【0020】一方、ある程度動作エージングが進むと、
高圧回路の枝路に流れる電流が一定になるような負帰還
制御を選択し、その後は従来通りの漸減特性をもった電
力制御に切り替えて温度飽和値まで下がる。
【0021】このように、入力電流を一定にしてリミッ
トする機能を加えることにより、電流ブレーカの遮断を
危惧せず15Aという入力電流の制限枠内で許容される
限りの高出力化が実現可能となる。また制御ループの選
択によっては機器にとって非常に負担の少ない電力の漸
減特性も積極的に活用することができる。
【0022】また、15Aという入力電流の制限枠内に
十分入るような機種に関しては入力電流検出回路を取り
外した構成で、高圧回路の枝路に流れる電流が一定にな
るような負帰還制御の電力制御をもった機器として成立
させることができ設計の自由度を回路削減による大きな
経済効果を発揮しつつマグネトロン駆動用電源は全く同
一のものが使用できるという共用性をも実現できる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明は、マイクロ波を放射する
マグネトロンと、商用電源を全波整流しかつ高周波成分
を除去して直流電源に変換する整流フィルター部と、少
なくとも1個の半導体スイッチング素子をオン/オフし
て直流電源を高周波電力に変換するインバータ部と、イ
ンバータ部の高周波電力を昇圧する昇圧トランスと、昇
圧トランスの出力を整流または逓倍電圧整流して高圧直
流電圧に変換しマグネトロンに高圧直流電圧を印加する
高圧回路と、高圧回路の枝路に流れる電流を検出する第
1のカレントトランスと、半導体スイッチング素子をオ
ン/オフ制御するインバータ制御部とを備えたマグネト
ロン駆動用電源と、マイクロコンピューターを備えた高
周波加熱装置全体の制御を司る機器制御回路と、マグネ
トロン駆動用電源に入力される電流を検出する第2のカ
レントトランスを備え検出した電流値をDC電圧に変換す
る入力電流検出回路とを備え、マイクロコンピューター
を用い第1のカレントトランスで検出した信号で高圧回
路の枝路に流れる電流を負帰還制御して一定に制御する
か、または入力電流検出回路を負帰還制御してマグネト
ロン駆動用電源への入力電流を負帰還制御して一定に制
御するかを高周波出力の設定値に応じて変更する構成と
したものである。
【0024】従って、総入力電流が高いときはマグネト
ロン駆動用電源に入力される電流が一定、すなわち入力
電流が一定になる負帰還制御を選択し、温度が十分暖ま
ってくると、高圧回路の枝路に流れる電流を一定になる
ような負帰還制御を選択することにより、漸減特性を維
持しつつ初期の過大入力電流の発生を抑制する機能を実
現し高周波加熱装置の高出力化を容易にすることができ
る。
【0025】一方では、15Aという入力電流の制限枠
内に十分入るような機種に関しては入力電流検出回路を
取り外した構成で、高圧回路の枝路に流れる電流が一定
になるような負帰還制御の電力制御をもった機器として
成立させることができ設計の自由度を回路削減による大
きな経済効果とマグネトロン駆動用電源はそのまま同様
のものをしようできるという共用性を発揮しつつ実現で
きる。
【0026】また本発明は、短時間高出力機能を備え、
少なくともその高周波出力設定値の時マグネトロン駆動
用電源への入力電流を負帰還制御して一定に制御する構
成としたものである。
【0027】従って、短時間高出力時には少なくとも総
入力電流が15Aを超えない値で負帰還一定制御するこ
とができ、15Aを超える過大入力電流による問題は一
切発生しない。また短時間高出力以外の高周波出力の設
定値の場合は、温度的に厳しい条件であれば高圧回路の
枝路に流れる電流を一定になるような負帰還制御を選択
して、漸減特性を活かして部品への責務を徐々に軽減さ
せ部品の減定格による信頼性向上も図ることができる。
【0028】また本発明は、入力電流検出回路を機器全
体の入力電流を検出する構成としたものである。
【0029】機器総入力電流についてはマグネトロン駆
動用電源の電流以外にも制御回路、冷却、ランプ等々の
オフセット電流が存在するこれらの電流も変動したり部
品毎のばらつき含む可能性がある。従ってこれらの総入
力電流を含めて一定制御することによってより精度の高
い入力電流制限が実現できる。
【0030】
【実施例】(実施例1)以下、本発明の実施例について
図面を参照して説明する。図1は本発明の実施例のマグ
ネトロン駆動用電源の回路図である。図11において同
一機能、同一部品については番号を付し説明を省く。
【0031】従来例と異なる所は回路電流を検出するカ
レントトランスが第1のカレントトランス17以外に第
2のカレントトランス35を具備して入力電流検出回路
62で機器制御回路26に帰還しているところにある。
【0032】第1のカレントトランス17は高圧回路1
6のダイオード13の電流を検出する。この電流は平均
電流的にはアノード電流とほぼ比例した関係になってい
る。
【0033】第2のカレントトランス35は、機器のマ
グネトロン駆動電源に流れる電流と、庫内照明用のラン
プ、機器制御回路25に流れる電流、電波ムラ解消用の
ために食品の載置台を加熱中に回転させるターンテーブ
ルモーター等々の機器負荷61に流れる電流を除いたイ
ンバータ電源回路18に流れる電流を検出する。
【0034】第1のカレントトランス17と並列に負荷
抵抗32が配置されている。この両端の電圧はカレント
トランス17の1次側に流れる電流の交流成分に一致す
る電圧波形を表す。これをダイオードブリッジ37で全
波整流し、抵抗39とコンデンサ59で形成されるロー
パスフィルター59で高周波成分を除去した円滑な平均
値波形がコンデンサ59両端に得られる。ちなみに、放
電抵抗38はコンデンサ59の充電電荷を放電するもの
である。
【0035】コンデンサ36の両端の電圧は第2のコネ
クター21に結合され機器制御回路25に入力される。
ここで(b)端子は信号。(c)端子は基線となり機器制御回
路25のGNDラインに結合される。(a)端子は機器制御回
路25で信号処理して、フォトカプラー19を介してイ
ンバータ制御部11を駆動する制御信号を送出する信号
線に結合されている。
【0036】一方、第2のカレントトランス35と並列
に負荷抵抗41が配置されている。この両端の電圧はカ
レントトランス35の1次側に流れる電流の交流成分に
一致する電圧波形を表す。これをダイオードブリッジ4
2で全波整流し、抵抗44とコンデンサ45で形成され
るローパスフィルター60で高周波成分を除去した円滑
な平均値波形がコンデンサ45両端に得られる。同様に
放電抵抗39はコンデンサ45の充電電荷を放電するも
のである。ここでコンデンサ45の両端の電圧は機器に
流れる総入力電流を表しており、機器制御回路25に結
合されている。
【0037】ここで、機器制御回路25は負帰還制御を
行いインバータ電源回路18の電力制御をインバータ制
御部11と機能分担しておこなうことと合わせて機器全
体の制御を司る制御部の機能を担っている。
【0038】昨今においてはマイクロコンピューターに
よる制御が主流化し、本発明においてもマイクロコンピ
ューターを用いた制御を実施例に置く。そうすることに
よって、電力制御機能全体がマイクロコンピューターの
内部にプログラムとして包含されるためインバータ制御
部11の機能を機器制御回路25に移すことによって全
く回路規模(実装面積)は増加することがないという画
期的効果が見出せる。まず。マイクロコンピューターを
含む機器制御回路25における本発明の電力制御を図2
を用いて説明する。
【0039】第1のカレントトランス17に流れる交流
電流Iaは2次巻線の両端の抵抗36に所定のゲインを
もって電圧に変換される。抵抗39とコンデンサ40で
構成された積分回路からなるローパスフィルター59と
放電抵抗38でリップルの高周波成分は除去され電源周
期の変動を持った電圧が機器制御回路25内に存在する
マイクロコンピューター46の第1のA/Dコンバータ
47に入力され、その信号の平均値を読みとる。第1の
A/Dコンバータ47の出力をViadとする。
【0040】第2のカレントトランス35に流れる交流
電流である入力電流Iinは2次巻線の両端の抵抗41
に所定のゲインをもって電圧に変換される。抵抗44と
コンデンサ45で構成された積分回路からなるローパス
フィルター60と放電抵抗43でリップルの高周波成分
は除去され電源周期の変動を持った電圧が機器制御回路
25内に存在するマイクロコンピューター46の第2の
A/Dコンバータ49に入力され、その信号の平均値を
読みとる。第2のA/Dコンバータ49の出力をVii
nとする。
【0041】一方、マイクロ波出力の大きさを決定する
基準値39はVrefとして表現される。マイクロコン
ピューター46は(Vfef−Viad)の演算を行
い、その演算結果は第1の変換関数部51に入力され
る。第1の変換関数部51は(Vfef−Viad)か
ら微少変動値dDを演算、変換しスイッチ55を経由して
積分部56に出力される。積分部56はdDを累積加算
することによって積分を実行し、積分の時間分解能はV
iadが平均値を読み、かつ第1および第2のA/Dコ
ンバータの入力が電源周期の1/2の周期をもっている
ことから半電源周期ごとに演算する。演算結果Idd
( dDdt)はPWM信号部57でIddに応じたデュ
ーティー比τを持ったPWM信号に変換される。
【0042】また、インバータ電源回路18への入力電
流の大きさを決定するリミット値50はlimitとし
て表現される。マイクロコンピューター46は(Vii
n−limit)の演算を行い、その演算結果は第2の
変換関数部52に入力される。第2の変換関数部52は
(Viin−limit)から微少変動値dDを演算、変
換しスイッチ55を経由して積分部56に出力する。積
分部56はdDを累積加算することによって積分を実行
し、積分の時間分解能はViinが平均値を読み、かつ
第1および第2のA/Dコンバータの入力が電源周期の
1/2の周期をもっていることから半電源周期ごとに演
算する。演算結果Idd( dDdt)はPWM信号部5
6でIddに応じたデューティー比τを持ったPWM信
号に変換される。
【0043】ここで示したτと機器としてのふるまいを
表したものが図3である。(a)図は積分部56の出力
である積分出力IddとPWM信号部57の出力である
PWM信号のデューティー比τの関係を示した図で比例
関係にある。次に(b)図はPWM信号のデューティー
比τと制御対象となる電流(高圧回路の枝路に流れる電
流やインバータ電源回路18の入力電流)の関係を表し
たものである。これについても比例関係にある。従っ
て、積分部56の出力に比例して電流、すなわちインバ
ータ電源回路18が扱う電力(高周波出力)が変化する
ことになる。
【0044】ここで変換関数部の働きを説明しておく。
図4は第1の変換関数部51の入出力の関係を表した図
である。図では(Vref−Viad)という引数とし
た事例をあげている。この引数に対して複数の範囲群を
設けている。引数が−1〜−2以下の場合、関数出力d
Dは−1、引数が+1〜+2の場合は+1、引数が−1
〜+1の場合は0、引数が−2〜−4の場合は−2、引
数が+2〜+4の場合は+2引数、引数が−4以下の場
合は−5、引数が+4以上の場合は+5に設定してい
る。このように範囲群に対して各々出力値に重み付けを
している。この変換関数を用いた場合のマイクロコンピ
ューター46内の時系列的な各パラメーターの変化が図
5である。(a)図に示すように、あるタイミングで高
周波出力を決定する基準値48のVrefが変化する
時、それにしたがって各パラメーターがどのように変化
するかを示すものである。dDの動きとしては変換関数
により(c)図のように挙動する。Idd、τはそれを
累積加算した(d)、(e)波形のようになる。PWM
信号によってインバータ電源回路18は駆動制御され
(b)図に示すようなViad波形となる。
【0045】(Vref−Viad)が大きい場合負帰
還量が大きくなるため高周波出力を代表するパラメータ
ーViadは速やかに目標値に接近し安定化しているこ
とがわかる。
【0046】ここでは第1のカレントトランス17の信
号の流れに沿って説明したが、第2のカレントトランス
35の信号の流れにそっても全く同様の特性となる。
【0047】図2に戻り、マイクロコンピューター46
は機器の電力制御を行う中で、スイッチ55を“L”あ
るいは“H”に選択することができる。そして“H”の
場合はインバータ電源回路18の入力電流を一定に制御
する。一方、“L”を選択したときは高圧回路の枝路に
流れる電流、すなわち等価的にはマグネトロン24のア
ノード電流がほぼ一定になるように制御し、温度上昇に
よるマグネトロン24のスレッショルド電圧の下降に伴
い入力電力、ひいては入力電流は漸減特性を呈すること
になる。
【0048】従って、総入力電流が高いときはマグネト
ロン駆動用電源に入力される電流が一定、すなわち入力
電流が一定になるようスイッチ55を“H”側に選択し
て負帰還制御を行い、温度が十分暖まってくると、高圧
回路の枝路に流れる電流を一定になるようにスイッチ5
5を“L”側に選択し負帰還制御を行って漸減特性を維
持しつつ初期の過大入力電流の発生を抑制する機能を実
現し高周波加熱装置の高出力化を容易にすることができ
る。
【0049】また、漸減特性が不要な温度責務の軽い低
出力の場合、高周波出力の安定性を重視して入力電流一
定制御を選択することもできる。このように、電力パタ
ーンを自在に二者択一できるので給電のバリュエーショ
ンは広がる。
【0050】図6は本発明の電力制御による入力電流の
時間推移の一例を示したものである。(a)図はスイッ
チ55を“H”側に選択し、入力電流を一定に制御した
ものである。点線で示す15A制約を僅かに低いレベル
で一定に維持されており電力を電流制約の範囲で最大限
引き出している。次に(b)図は、高周波出力が低く設
定された(イ)点まではスイッチ55を“H”側に選択
し入力電流が一定に制御されている。次に(イ)点から
(ロ)点の時限は高周波出力が高く設定されており、温
度責務が大きいため入力電流の漸減特性を用い減定格化
により温度責務を軽減したい領域である。ここではスイ
ッチ55を“L”側に選択し高圧回路の枝路に流れる電
流を一定になるように制御する結果、図に示すような漸
減特性を得ることができている。また、(ロ)点以降は
また、高周波出力が低く漸減特性を用い減定格化する必
要がない領域のため、スイッチ55を“H”側に選択し
入力電流を一定に制御している。
【0051】このように、入力電流一定制御と漸減制御
を自在に選択し様々な電力パターンを得ることができ
る。例えば、15Aの入力電流を超えないようなリミッ
ター的な用途、また高出力の時の入力電流漸減特性によ
る減定格化の用途、温度責務の低い低出力時の入力電流
一定化による給電の精度アップの用途と、機器の制御性
の向上による性能アップが実現できる。
【0052】また、15Aという入力電流の制限枠内に
十分入るような機種に関しては入力電流検出回路を取り
外した構成で、高圧回路の枝路に流れる電流が一定にな
るような負帰還制御の電力制御をもった機器として成立
させることができ、かつインバータ電源回路18は全く
共用で使用できるので設計の自由度を回路削減による大
きな経済効果を発揮しつつ共用設計を実現できる。
【0053】(実施例2)昨今、インバータ電源の特徴
を引き出す制御方法として、部品が十分冷えている状態
(以前の使用履歴がない場合)高周波出力を定格以上に
上げ調理を短時間にしあげるブースト機能を備えてい
る。例えば、動作開始後3分間このブースト機能を用い
れば、再加熱などの比較的短時間ですむ調理に関しては
大部分この機能の恩恵に浴することができる。
【0054】しかし、漸減特性を持ったインバータ電源
回路のみの制御では図12にも示した様に15Aの制約
は遵守できない。そこで入力電流検出回路62を経由し
た負帰還制御を活用すれば、この課題を克服できる。
【0055】図7にこのブースト機能を含む電力制御時
の入力電流の時間推移を示す。(a)図は動作初期
(イ)点までの一定期間、定格を超える出力を出してい
る。このときスイッチ55を“H”側に選択し入力電流
を一定に制御している。(イ)点からは出力を定格に落
とし、以降はスイッチ55を“L”側に選択し高圧回路
の枝路に流れる電流を一定になるように制御する。これ
によって漸減特性による減定格化が実現でき温度性能的
には有利になる。また(b)図では(ロ)点からさらに出
力が落ちる電力パターンになっている。この出力では漸
減特性を使用せずとも温度性能は確保できるため、食品
に一定の高周波誘電加熱電力を給電できるという調理ソ
フト上のメリットをもった入力電流一定制御に切り替え
ている。
【0056】このように、短時間高出力機能(ブースト
機能)が働いている時は入力電流を15Aを超えないと
ころで最大限の電力を引き出し、その期間が終了する
と、出力を下げるとともに温度責務や加熱出力の高精度
要求に応じて、入力電流漸減制御や入力電流一定制御を
選択できる。従って、電力制御パターンのバリュエーシ
ョンを持ちつつ、短時間高出力期間については15Aを
超えないという制約を遵守できるため、信頼性の確保、
機器としての高機能性を実現させることができる。
【0057】(実施例3)図8のマグネトロン駆動用電
源の回路図を用いて説明する。図1において同一機能、
同一部品については番号を統一し説明を省く。ここで大
きく図1と構成的に異なるところは、第2のカレントト
ランス35には、機器のマグネトロン駆動電源に流れる
電流と、庫内照明用のランプ、機器制御回路25に流れ
る電流、電波ムラ解消用のために食品の載置台を加熱中
に回転させるターンテーブルモーター等々の機器負荷6
1に流れる電流の両方が流れる点である。従ってこのよ
うな構成にすることによって、機器の総入力電流をマグ
ネトロン駆動用電源に流れる電流を調整して一定にする
制御を実現することができる。
【0058】図9の(a)図は機器総入力電流の分担を
示したものである。(1)は機器の総入力電流である。
その内訳は(2)のマグネトロン駆動用電源の電流、
(3)の機器に具備された他の加熱手段であるヒーター
の電流、そして(4)の庫内照明用のランプ、機器制御
回路25に流れる電流、電波ムラ解消用のために食品の
載置台を加熱中に回転させるターンテーブルモーター等
々の固定バイアスされた暗電流〜構成されこの(3)と
(4)をの総和の電流が図8で言う機器負荷61に流れ
る電流に相当する。これは一般的にはマイクロ波による
誘電加熱とヒーターによる加熱の同時加熱と呼ばれてい
る加熱方式である。
【0059】各々の構成要素の電流の時間的推移を表し
たものが図(b)である。(3)ヒーター電流は冷時イ
ンピーダンスが低く、加熱し抵抗体のインピーダンスが
大きくなってくると電流は漸減していく。(4)の暗電
流部分についても銅損に関する部分が大きく同様に漸減
特性を示す。
【0060】そこで、第2のカレントトランス35には
これらの電流と(2)のマグネトロン駆動用電源の電流
の総和、すなわち(1)の機器の総入力電流を一定にす
る制御行うため、(2)のマグネトロン駆動用電源の電
流は(3)、(4)の電流変化を補正する形で漸増す
る。ここで当然、(1)の総入力電流は15Aを超えな
いように設定することは言うまでもない。
【0061】このように機器全体の電流をモニターして
マグネトロン駆動用電源の電流で補正を加えることによ
って、第2の加熱手段ヒーターも含めた機器負荷61の
電力との合成の機器総入力電流を一定に制御することが
できるため15Aを超えないことに関しての信頼性はよ
り向上する。
【0062】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、マグネト
ロン駆動用電源への入力電流と高圧回路の枝路に流れる
電流を選択的に一定制御できるため、入力電流を一定に
制御して食品を一定の電力で加熱する方式と、食品を一
定の電力で加熱はしないが、入力電流を漸減させて各電
力部品への減定格化を図り温度的負担を軽減する方式を
マイクロコンピュータに予めプログラムされたシーケン
スで自在に決定でき電力制御の自由度を大きく広げるこ
とができる。また15Aの制約についても入力電流を一
定にする制御を選択し15A以下に設定することによっ
てクリアすることができる。また、入力電流の上限を気
にする必要のない低い電力で使用する機種に関しては、
入力電流検出回路を取り外せば、そのままマグネトロン
駆動用電源単体でも動作させることができ経済効果も大
きく機種間の設計自由度、共用性は広がる。
【0063】また、短時間高出力機能を備え、少なくと
もその高周波出力設定値の時マグネトロン駆動用電源へ
の入力電流を負帰還制御して一定に制御する構成として
いるため、短時間高出力時には少なくとも総入力電流が
15Aを超えない値で負帰還一定制御することができ、
15Aを超える過大入力電流による問題は一切発生しな
い。また短時間高出力以外の高周波出力の設定値の場合
は、温度的に厳しい条件であれば高圧回路の枝路に流れ
る電流を一定になるような負帰還制御を選択して、漸減
特性を活かして部品への責務を徐々に軽減させ部品の減
定格による信頼性向上も図ることができる。
【0064】また本発明は、入力電流検出回路を機器全
体の入力電流を検出する構成としているため、マグネト
ロン駆動用電源の電流および制御回路、冷却、ランプ等
々のオフセット電流や他の加熱手段による消費電力を含
めた機器への総入力電流を一定制御することによってよ
り精度の高い入力電流制限が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の高周波加熱装置のマグネト
ロン駆動用電源の回路図
【図2】同高周波加熱装置のマグネトロン駆動用電源の
主要部の回路図
【図3】(a)同PWM信号のデューティー比と積分出
力の関係を示す特性図 (b)同制御対象電流とPWM信号のデューティー比の
関係を示す特性図
【図4】同マイクロコンピュータの補正値dDと(Vr
ef−Viad)の関係を示す特性図
【図5】(a)同マイクロコンピュータの基準値Vre
fの時間推移を示すタイミングチャート (b)同A/D変換部の出力Viadの時間推移を示す
タイミングチャート (c)同変換関数部の出力dDの時間推移を示すタイミ
ングチャート (d)同積分部の出力Iddの時間推移を示すタイミン
グチャート (e)同PWM信号部の出力τの時間推移を示すタイミ
ングチャート
【図6】(a)本発明の実施例1における電流制御パタ
ーンの他の一実施例を示すタイミングチャート (b)同他の実施例を示す電流制御パターンのタイミン
グチャート
【図7】(a)本発明の実施例2における電流制御パタ
ーンを示すタイミングチャート (b)同他の実施例を示す電流制御パターンのタイミン
グチャート
【図8】本発明の実施例3における高周波加熱装置のマ
グネトロン駆動用電源の回路図
【図9】(a)ア同各機能別の電流分担を示す特性図 (b)同各機能別の電流のタイミングチャート
【図10】従来の高周波加熱装置の主要回路図
【図11】同マグネトロン駆動用電源を用いた高周波加
熱装置の主要回路図
【図12】同入力電流とマグネトロンのアノード電流の
タイミングチャート
【符号の説明】
1 商用電源 5 整流フィルター部 7 昇圧トランス 10 インバータ部 11 インバータ制御部(マグネトロン駆動用電源) 16 高圧回路 17 第1のカレントトランス 24 マグネトロン 25 機器制御回路 35 第2のカレントトランス 46 マイクロコンピューター 62 入力電流検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 守屋 英明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロ波を放射するマグネトロンと、
    商用電源を全波整流して直流電源に変換する整流フィル
    ター部と、少なくとも1個の半導体スイッチング素子を
    オン/オフして直流電源を高周波電力に変換するインバ
    ータ部と、前記インバータ部の高周波電力を昇圧する昇
    圧トランスと、前記昇圧トランスの出力を整流または逓
    倍電圧整流して高圧直流電圧に変換し前記マグネトロン
    に高圧直流電圧を印加する高圧回路と、前記高圧回路の
    枝路に流れる電流を検出する第1のカレントトランス
    と、前記半導体スイッチング素子をオン/オフ制御する
    インバータ制御部とを備えたマグネトロン駆動用電源
    と、マイクロコンピューターを備えた高周波加熱装置全
    体の制御を司る機器制御回路と、前記マグネトロン駆動
    用電源に入力される電流を検出する第2のカレントトラ
    ンスを備え検出した電流値をDC電圧に変換する入力電流
    検出回路とを備え、前記マイクロコンピューターを用い
    前記第1のカレントトランスで検出した信号で前記高圧
    回路の枝路に流れる電流を負帰還制御して一定に制御す
    るか、または前記入力電流検出回路を負帰還制御して前
    記マグネトロン駆動用電源への入力電流を負帰還制御し
    て一定に制御するかを高周波出力の設定値に応じて変更
    する構成とした高周波加熱装置。
  2. 【請求項2】 短時間高出力機能を備え、少なくともそ
    の高周波出力設定値の時マグネトロン駆動用電源への入
    力電流を負帰還制御して一定に制御する構成とした請求
    項1記載の高周波加熱装置。
  3. 【請求項3】 入力電流検出回路を機器全体の入力電流
    を検出する構成とした請求項1または第2項記載の高周
    波加熱装置。
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