JPH11285106A - ハイブリッド車両の冷却装置 - Google Patents

ハイブリッド車両の冷却装置

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JPH11285106A
JPH11285106A JP10079159A JP7915998A JPH11285106A JP H11285106 A JPH11285106 A JP H11285106A JP 10079159 A JP10079159 A JP 10079159A JP 7915998 A JP7915998 A JP 7915998A JP H11285106 A JPH11285106 A JP H11285106A
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Ryuichi Idoguchi
隆一 井戸口
Masaru Owada
優 大和田
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    • B60K6/00Arrangement or mounting of plural diverse prime-movers for mutual or common propulsion, e.g. hybrid propulsion systems comprising electric motors and internal combustion engines
    • B60K6/20Arrangement or mounting of plural diverse prime-movers for mutual or common propulsion, e.g. hybrid propulsion systems comprising electric motors and internal combustion engines the prime-movers consisting of electric motors and internal combustion engines, e.g. HEVs
    • B60K6/50Architecture of the driveline characterised by arrangement or kind of transmission units
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  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハイブリッド車両の電源装置ないし電動モー
タなどからなる強電系を運転状態に応じて過不足なく冷
却する。 【解決手段】 原動機の冷却装置として電動モータ4ま
たは該モータの電源装置40の少なくとも一方との間に
冷却水が循環するラジエータ45と、前記ラジエータ4
5に冷却風を供給する電動ファン49とを設けると共
に、電動モータ4または電源装置40の出力を検出する
手段と、車両またはエンジン2の運転状態を検出する手
段と、前記検出出力に基づいて出力が大であるほど冷却
風量が増大するように電動ファン49を駆動するファン
駆動手段と、前記検出運転状態に基づいて原動機の負荷
を予測し、該予測結果に基づき予測負荷が増大するほど
冷却風量が増大する方向に前記冷却風量を補正する補正
手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハイブリッド車両の
冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術と解決すべき課題】原動機としてエンジン
(燃焼機関)と電動モータとを併用し、いずれか一方ま
たは双方の駆動力により走行するようにしたハイブリッ
ド車両が知られている(例えば、山海堂出版発行「自動
車工学」VOL.46 No.7 1997年6月号 39〜52頁参照)。
【0003】ハイブリッド車両では、電動モータおよび
これに電力を供給するバッテリ等の電源装置からの発熱
に対応するために、エンジン冷却用に加えて前記強電系
のための冷却装置が設けられている。
【0004】しかしながら、従来の冷却装置ではラジエ
ータファンを水温や車速に応じた固定的な特性で駆動制
御していたので原動機側の冷却要求に対して応答が遅れ
て冷却能力に過不足が生じる場合がある。特に電源装置
等からなる強電系が過熱した場合にはその出力が抑制さ
れることになるので十分な走行性能が得られず、これを
確実に回避しようとすると冷却系の容量が過大になって
しまうという問題が生じる。
【0005】本発明はこのような問題点に着目してなさ
れたもので、車両の運転状態から原動機の負荷を予測し
てラジエータファンを制御することにより、特にハイブ
リッド車両の強電系を過不足なく冷却できるようにした
冷却装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1)請求項1の発明
は、原動機としてエンジンと電動モータとを備え、あら
かじめ定められた運転条件に応じていずれか一方または
双方の駆動力により走行するように構成されたハイブリ
ッド車両において、原動機の冷却装置として電動モータ
または該モータの電源装置の少なくとも一方との間に冷
却水が循環するラジエータと、前記ラジエータに冷却風
を供給する電動ファンとを設けると共に、電動モータま
たは電源装置の出力を検出する手段と、車両またはエン
ジンの運転状態を検出する手段と、前記検出出力に基づ
いて出力が大であるほど冷却風量が増大するように電動
ファンを駆動するファン駆動手段と、前記検出運転状態
に基づいて原動機の負荷を予測し、該予測結果に基づき
予測負荷が増大するほど冷却風量が増大する方向に前記
冷却風量を補正する補正手段とを備えたものとする。
【0007】(2)請求項2の発明は、上記請求項1の
発明において、ファン駆動装置に、電動モータまたは電
源装置の冷却水温度に応じて冷却風量を割り付けたテー
ブルを備え、該テーブルは、停車状態または後退走行状
態の何れかの条件が成立したときは、エンジン作動の有
無に応じて、エンジン作動時には非作動時に比較して同
一冷却水温度での冷却風量が増大するように設定がなさ
れているものとする。
【0008】(3)請求項3の発明は、上記請求項1の
発明において、電源装置のバッテリ容量が小であるほど
予測負荷が増大するように設定されているものとする。
【0009】(4)請求項4の発明は、上記請求項1の
発明において、電源装置の温度があらかじめ定められた
上限値よりも高いとき、またはあらかじめ定められた下
限値よりも低いときの何れかの条件が成立したときには
予測負荷が増大するように設定されているものとする。
【0010】(5)請求項5の発明は、上記請求項1の
発明において、アクセルペダルの操作頻度が大であるほ
ど予測負荷が増大するように設定されているものとす
る。
【0011】(6)請求項6の発明は、上記請求項1の
発明において、車両の減速状態または自動変速機のクリ
ープ走行状態の何れかの条件が成立したときには予測負
荷が減少するように設定されているものとする。
【0012】(7)請求項7の発明は、上記請求項1の
発明において、エンジン冷却水温が高いときほど予測負
荷が増大するように設定されているものとする。
【0013】(8)請求項8の発明は、上記請求項1の
発明において、外気温度が低いときほど予測負荷が減少
するように設定されているものとする。
【0014】(9)請求項9の発明は、上記請求項2の
発明において、あらかじめ定められた複数の冷却水温度
域に対応して冷却風量が段階的に制御されるように構成
されているものとする。
【0015】(10)請求項10の発明は、上記請求項
2の発明において、冷却水温度に対して冷却風量が無段
階的に制御されるように構成されているものとする。
【0016】
【作用・効果】・上記各発明によれば、電動モータまた
は電源装置の冷却すなわち電動ファンの風量はこれら強
電系の出力が増大するほど増大するように設定されてい
るため強電系の負荷増大に対して確実に冷却を行って過
熱による出力低下を回避することができる。加えて、運
転状態によって予測される負荷の状態に応じて、負荷が
増大すると予測される運転状態では事前に冷却風量が増
大する方向に、負荷が減少すると予測される運転状態で
は同じく減少する方向に補正がなされる。したがって運
転状態の変化に対して過不足のない冷却を行うことがで
き、前記出力低下を的確に回避できるだけでなく、無駄
に電動ファンが作動して騒音源となったりする不具合を
も解消することができる。なお、請求項2以下の各発明
の作用または効果については以下の実施の形態の説明に
おいて詳細に述べる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施形態を図面に基
づいて説明する。
【0018】まず図1〜図5に本願発明が適用可能な車
両の構成例を示す。これらはいずれも走行条件に応じて
エンジンまたは電動モータの何れか一方または双方の動
力を用いて走行するハイブリッド車両である。
【0019】図1において、太い実線は機械力の伝達経
路を示し、太い破線は電力線を示す。また、細い実線は
制御線を示し、二重線は油圧系統を示す。この車両のパ
ワートレインは、モータ1、エンジン2、クラッチ3、
モータ4、無段変速機5、減速装置6、差動装置7およ
び駆動輪8から構成される。モータ1の出力軸、エンジ
ン2の出力軸およびクラッチ3の入力軸は互いに連結さ
れており、また、クラッチ3の出力軸、モータ4の出力
軸および無段変速機5の入力軸は互いに連結されてい
る。
【0020】クラッチ3締結時はエンジン2とモータ4
が車両の推進源となり、クラッチ3解放時はモータ4の
みが車両の推進源となる。エンジン2またはモータ4の
駆動力は、無段変速機5、減速装置6および差動装置7
を介して駆動輪8へ伝達される。無段変速機5には油圧
装置9から圧油が供給され、ベルトのクランプと潤滑が
なされる。油圧装置9のオイルポンプ(図示せず)はモ
ータ10により駆動される。
【0021】モータ1,4,10は三相同期電動機また
は三相誘導電動機などの交流機であり、モータ1は主と
してエンジン始動と発電に用いられ、モータ4は主とし
て車両の推進(力行)と制動に用いられる。また、モー
タ10は油圧装置9のオイルボンブ駆動用である。な
お、モータ1,4,10には交流機に限らず直流電動機
を用いることもできる。また、クラッチ3締結時に、モ
ータ1を車両の推進と制動に用いることもでき、モータ
4をエンジン始動や発電に用いることもできる。
【0022】クラッチ3はパウダークラッチであり、伝
達トルクを調節することができる。なお、このクラッチ
3に乾式単板クラッチや湿式多板クラッチを用いること
もできる。無段変速機5はベルト式やトロイダル式など
の無段変速機であり、変速比を無段階に調節することが
できる。
【0023】モータ1,4,10はそれぞれ、インバー
タ11,12,13により駆動される。なお、モータ
1,4,10に直流電動機を用いる場合には、インバー
タの代わりにDC/DCコンバータを用いる。インバー
タ11〜13は共通のDCリンク14を介してメインバ
ッテリ15に接続されており、メインバッテリ15の直
流充電電力を交流電力に変換してモータ1,4,10へ
供給するとともに、モータ1,4の交流発電電力を直流
電力に変換してメインバッテリ15を充電する。なお、
インバータ11〜13は互いにDCリンク14を介して
接続されているので、回生運転中のモータにより発電さ
れた電力をメインバッテリ15を介さずに直接、力行運
転中のモータへ供給することができる。メインバッテリ
15には、リチウム・イオン電池、ニッケル・水素電
池、鉛電池などの各種電池や、電機二重層キャパシター
いわゆるパワーキャパシターを用いることができる。
【0024】コントローラ16は、マイクロコンピュー
タとその周辺部品や各種アクチュエータなどを備え、エ
ンジン2の回転速度や出力トルク、クラッチ3の伝達ト
ルク、モータ1,4,10の回転速度や出力トルク、無
段変速機5の変速比なとを制御する。
【0025】コントローラ16には、図2に示すよう
に、キースイッチ20、セレクトレバースイッチ21、
アクセルセンサ22、ブレーキスイッチ23、車速セン
サ24、バッテリ温度センサ25、バッテリSOC検出
装置26、エンジン回転センサ27、スロットル開度セ
ンサ28が接続される。キースイッチ20は、車両のキ
ーが0N位置またはSTART位置に設定されると閉路
する(以下、スイッチの閉路をオンまたは0N、閉路を
オフまたはOFFと呼ぷ)。セレクトレバースイッチ2
1は、パーキングP、ニュートラルN、リバースRおよ
びドライブDの何れかのレンジに切り換えるセレクタレ
バー(図示せず)の設定位置に応じて、P,N,R,D
のいずれかのスイッチがオンする。
【0026】アクセルセンサ22はアクセルペダルの踏
み込み量θを検出し、ブレーキスイッチ23はブレーキ
ペダルの踏み込み状態(この時、スイッチオン)を検出
する。車速センサ24は車両の走行速度Vを検出し、バ
ッテリ温度センサ25はメインバッテリ15の温度Tb
を検出する。また、バッテリSOC検出装置26はメイ
ンバッテリ15の充電状態(以下、SOC(State Of C
harge)と呼ぷ)を検出する。さらに、エンジン回転セ
ンサ27はエンジン2の回転速度Neを検出し、スロッ
トル開度センサ28はエンジン2のスロットルバルブ開
度θthを検出する。
【0027】コントローラ16にはまた、エンジン2の
燃料噴射装置30、点火装置31、バルブタイミング調
節装置32などが接続される。コントローラ16は、燃
料噴射装置30を制御してエンジン2への燃料の供給と
停止および燃料噴射量を調節するとともに、点火装置3
1を制御してエンジン2の点火を行う。また、コントロ
ーラ16はバルブタイミング調節装置32を制御してエ
ンジン2の吸気バルブの閉時期を調節する。なお、コン
トローラ16には低圧の補助バッテリ33から電源が供
給される。
【0028】図3または図4はパワートレインの配置例
を示す図である。クラッチ3の入力側のモータ1とエン
ジン2の配置は、図3に示すようにモータ1をエンジン
2の上流に配置してもよいし、図4に示すようにモータ
1をエンジン2の下流に配置してもよい。図3に示す配
置例では、エンジン2の出力軸をクラッチ3の入力軸と
直結して1軸で構成するとともに、エンジン2の出力軸
をモータ1の出力軸とベルトや歯車により連結する。ま
た、図4に示す配置例では、エンジン2の出力軸をモー
タ1のローターを貫通してクラッチ3の入力軸と直結
し、クラッチ3の入力側を1軸で構成する。
【0029】一方、クラッチ3の出力側のモータ4と無
段変速機5の配置は、図3に示すようにモータ4を無段
変速機5の上流に配置してもよいし、図4に示すように
モータ4を無段変速機5の下流に配置してもよい。図3
に示す配置例では、クラッチ3の出力軸をモータ4のロ
ーターを貫通して無段変速機5の人力軸と直結し、クラ
ッチ3の出力側を1軸で構成する。また、図4に示す配
置例では、クラッチ3の出力軸を無段変速機5の入力軸
を貫通してモータ4の出力軸と直結し、クラッチ3の出
力側を1軸で構成する。いずれの場合でもモータ4を無
段変速機5の入力軸に連結する。
【0030】パワートレインの配置は図3および図4に
示す配置例に限定されず、クラッチ3の入力軸にエンジ
ン2とモータ1を連結するとともに、クラッチ3の出力
軸にモータ4と無段変速機5の入力軸を連結し、無段変
速機5の出力軸から減速装置6および差動装置7を介し
て駆動輪8に動力を伝える推進機構であれば、各機器が
どのような配置でもよい。
【0031】図5は、無段変速機にトロイダルCVTを
用いたパワートレインの配置例を示す。無段変速機5に
トロイダルCVTを用いた場合でも、モータ4とトロイ
ダルCVT5のどちらをクラッチ3側に配置してもよ
い。
【0032】次に上述のようなハイブリッド車に適用さ
れる冷却系統の構成例を図6および図7に示す。図6に
示した冷却系統は、エンジン2を冷却するエンジン系、
モータ1および4を冷却するモータ系、パワーヘッド4
0を冷却する制御系の3つの水冷式冷却装置と、無段変
速機5に供給する油を冷却する1つの油冷装置とからな
っている。パワーヘッド40はモータ1,4の出力制御
のために上述したインバータないしはパワートランジス
タなどを内蔵したユニットである。
【0033】エンジン系冷却装置は、エンジン2に対し
て車両の空気取入口側に面して設けられたラジエータ4
1と、ラジエータ41とエンジン2のウオータジャケッ
トとの間に冷却水を循環させるウオータポンプ42を備
える。モータ系冷却装置は、前記エンジン系ラジエータ
41の図で前面右側に配置されたラジエータ43と、ラ
ジエータ43と各モータ1,4のウオータジャケットと
の間に冷却水を循環させるウオータポンプ44を備え
る。制御系冷却装置は、同じくエンジン系ラジエータ4
1の前面左側に配置されたラジエータ45と、ラジエー
タ45とパワーヘッド40のウオータジャケットとの間
に冷却水を循環させるウオータポンプ46を備える。変
速機の油冷装置は、エンジン系ラジエータ41に隣接し
て設けられたオイルクーラ(図示せず)と、オイルクー
ラと無段変速機5の油圧系統との間に作動油を循環させ
るオイルポンプ47を備える。なお48はエアコン用の
コンデンサである。
【0034】エンジン系ラジエータ41の背後には上述
した各冷却系に共通の電動ファン49が配置されると共
に、その冷却風が通過する下流域に、無段変速機5へと
油圧を供給するための油圧ポンプなどからなる油圧装置
9(図1参照)を駆動する油圧発生用モータ10が配置
される。油圧発生用モータ10は空冷であり、電動ファ
ン49からの冷却風により放熱する。
【0035】図7に示した冷却系統は、エンジン冷却用
のラジエータ41と、パワーヘッド40およびモータ
1,4(これらを以下「強電系」という。)を冷却する
これらに共通のラジエータ51とを別個に設け、それぞ
れに冷却水を循環させるウオータポンプ42,52と電
動ファン49,53とを備え、エンジン2と強電系とを
互いに独立して冷却するように構成している点で図6の
ものとは異なる。
【0036】上記電動ファン49または53はコントロ
ーラ16からの指令に基づき、後述するように段階的ま
たは連続的に冷却風量が変化するように駆動制御され
る。コントローラ16は本発明のファン駆動手段および
補正手段の機能を発揮するもので、このコントローラ1
6には運転条件パラメータとして、図示しない各種セン
サまたはスイッチを介して、無段変速機5のセレクタレ
バー位置、アクセルペダル位置、パワーヘッド40の出
力トランジスタ部の温度、モータ1,4の各々のコイル
温度、エンジン2の冷却水温度、強電系の冷却水温度、
外気温度、車速、キースイッチ位置、ブレーキ作動状態
などが入力する。
【0037】具体的な冷却風量の制御としては、電動フ
ァン49または53は、エンジン系、モータ系、制御系
または強電系の各条件に応じて、表1〜表3に示したテ
ーブルに基づき、High(高出力)、Low(低出力)、OFF
(停止)の3段階の出力ないし冷却風量に制御される。
各系統の要求に対しては図6の構成ではOR動作であ
り、すなわち何れかのテーブルでHighまたはLow条件が
該当すれば他のテーブルでOFFであっても電動ファン4
9が駆動される。むろんHighはLowよりも優先される。
また、図7の構成ではエンジン系については表1に示し
たテーブルに従って独立して制御される一方、強電系に
ついては表2、表3のテーブル間でのOR動作となる。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】図6または図7の構成下でのエンジン系の
要求に対応する電動ファン49の作動条件は、表1に示
したように5段階のエンジン冷却水温域と3段階の車速
域に割り付けられており、さらに低車速域(20km/h未
満)と中車速域(20km/h超、80km/h未満)についてはエ
アコンスイッチの状態つまりエアコンの作動の有無に応
じて設定されている。図6のモータ系の要求に対応する
電動ファン49の作動条件は、表2に示したようにモー
タ1または4の3段階のコイル温度域とエンジン始動の
有無に対して割り付けられている。同じく制御系の要求
に対応する電動ファン49の作動条件は、表3に示した
ようにパワーヘッド40の3段階のトランジスタ温度域
とエンジン始動の有無に対して割り付けられている。図
7の強電系についても前記表2と表3が適用される。
【0042】[基本的な冷却制御]上記に加えて、以下
に述べるように本願発明の特徴をなす強電系出力に応じ
た制御がなされる。すなわち図8に示したように電動フ
ァン49(図6参照。図7では53、以下同様。)の駆
動開始水温を電動モータ1またはパワーヘッド40の出
力に応じて、該出力が増大するほど低水温で駆動が開始
されるように設定されている。
【0043】これにより、強電系の負荷増大に対応して
冷却風が供給されるので、強電系の過熱および過熱に原
因する出力低下を回避することが可能となる。
【0044】さらに、このような強電系出力に基づく冷
却制御に加えて、以下に説明するように各種の運転条件
に応じて電動ファンの作動開始条件を補正することによ
り、より広範な運転条件に対応して応答よく効率的な冷
却が行われる。
【0045】[停車、後退走行時等の冷却制御]車速が
ゼロの停車状態で特にブレーキがかけられているとき、
または変速機がリバースレンジやニュートラルレンジの
ときには、直後に電動モータ1やエンジン2による駆動
負荷が加わることが予想される。また、停車状態や後退
走行時には走行風が期待できず、エンジン周辺からの熱
気の吹き返し等もあって前進時に比較してラジエータ周
辺の雰囲気温度が上昇しやすい。このような条件が検出
されたときには表4に示したようなテーブルに基づいた
電動ファンの制御が行われる。
【0046】
【表4】
【0047】このテーブルは、強電系の3段階の冷却水
温度域とエンジン作動(またはエアコン作動、以下同
様。)の有無に応じて割り付けられている。詳細には、
冷却水温度については、Low動作の下限値温度TL未満
の領域、TL以上かつHigh動作の下限値温度TH未満の
領域、 TH以上の領域である。この冷却制御では、冷
却水温度が上昇するほど電動ファン49の出力を高めて
冷却風量を増大させることにより強電系の温度が許容値
を超えないようにすることに加えて、エンジン作動の有
無に応じた作動条件を設定することで最適化を図ってい
る。すなわち、エンジン作動状態ではラジエータ雰囲気
温度の上昇等により冷却条件が悪化することから、事前
に比較的低温から電動ファン49が作動する特性を付与
しておくことにより、停車状態からのモータ駆動時や後
退走行時の強電系の冷却要求に対応して応答よく冷却機
能を発揮させることが可能となる。
【0048】図9はこのような冷却制御の動作例を示し
た流れ図である。これを説明すると、この制御ではまず
S1〜S2にて上述した車速、アクセル開度など運転状
態を表す種々のパラメータを検出し、この検出結果に基
づいて表4のしきい値TL、THをあらかじめ定められ
た所定量だけ増減補正する。
【0049】次にS3以下にて上述した表4に示した内
容のエンジン作動またはエアコン作動の有無に応じた冷
却水温度域の判定を行い、それぞれの判定結果に応じて
電動ファン49の出力を決定する。すなわち、電動ファ
ン49を、出力=Highであれば高出力で駆動し、出力=
Lowであれば低出力で駆動し、出力=OFFであれば停止さ
せる。なお、出力がHighまたはLowの場合は電動ファン
を駆動する前に電動ファン49の駆動が可能な状態であ
るか否かをバッテリ放電量等から判定し、駆動不可のと
きにはモータ1,4の出力を制限する(S8,9,1
2)。これはバッテリ放電量が過大である等の支障があ
ったときのフェイルセイフ動作である。
【0050】このようなしきい値の補正制御を行うこと
により、強電系の負荷が増大する条件または増大すると
予想される条件下ではあらかじめしきい値を下げて電動
ファン49の作動量が増えるように図り、その反対に負
荷が減少する条件または減少すると予想される条件下で
はあらかじめしきい値を上げて電動ファン49の作動量
を減らすように図るのである。
【0051】以下に補正の種類に応じたさらにいくつか
の冷却制御の実施の形態につき説明する。
【0052】[バッテリ容量に応じた冷却制御]電源装
置のバッテリ容量が小さいときには充電のためにエンジ
ン2が作動してモータ1が駆動される可能性が高いの
で、負荷増大と予測してTL、THがそれぞれ所定量だ
け低温側に補正される。
【0053】これにより電動ファン49が比較的低温状
態で駆動されることになるので充電時のエンジン2やモ
ータ1の発熱に対応可能となる。
【0054】[電源装置の温度条件に応じて冷却制御]
電源装置の温度があらかじめ定められた上限値よりも高
いとき、またはあらかじめ定められた下限値よりも低い
ときの何れかの条件のときには十分な電源出力が得られ
ないためエンジン2が作動し、さらにモータ1が駆動さ
れる可能性が高いので、これらの負荷増大条件を予測し
てTL、THがそれぞれ所定量だけ低温側に補正され
る。
【0055】これにより電動ファン49が比較的低温か
ら作動して負荷増大に応答よく対応可能となる。
【0056】[アクセル開度に応じた冷却制御]アクセ
ルペダルがオン・オフされる操作頻度または踏込量があ
らかじめ定められた基準値よりも大きいときには、山岳
路走行や急激な加速操作などにより原動機側の負荷が増
大すると予測され、このときTL、THはそれぞれ所定
量だけ低温側に補正される。
【0057】これにより電動ファン49は比較的低温か
ら風量を増大させるので、負荷増大に対して効率的な冷
却が可能となる。特に、このような運転条件はエンジン
2の動作領域となることが多いので、エンジン発生熱の
影響をも考慮して冷却性能を強化しておくことが有効で
ある。
【0058】[減速時等の冷却制御]車両の減速状態ま
たは自動変速機のクリープ走行状態の何れかの条件が成
立したときには原動機側の低負荷状態が継続すると予測
されるので、このときTL、THはそれぞれ所定量だけ
高温側に補正される。
【0059】これにより無駄な電動ファン49の駆動を
回避して過度の冷却を防止しつつ騒音を低減することが
できる。
【0060】[エンジン冷却水温に応じた冷却制御]エ
ンジン冷却水温が高いときにはラジエータ周辺の雰囲気
温度が高くなって電動ファン49による冷却効率が低下
するので、このときはTL、THはそれぞれ所定量だけ
低温側に補正される。
【0061】これによりファン冷却の効率低下を補償し
て必要な冷却が可能となる。また、このような運転条件
はエンジン動作領域またはエンジン停止直後で熱的条件
が悪化するときでもあるので、冷却性能を強化すること
が有効である。
【0062】[外気温度に応じた冷却制御]外気温度が
低いときにはラジエータ下流の冷却風温度が低下して電
動ファン49による冷却効率が高くなるので、このとき
はTL、THはそれぞれ所定量だけ高温側に補正され
る。
【0063】これにより必要な冷却性能を確保しつつ電
動ファン49が作動する機会を減らし、低温時のバッテ
リあがりのおそれを少なくすることができる。
【0064】[電動ファンの継続駆動制御等]以上の各
制御において、電動ファン49が頻繁にオン・オフを繰
り返すのは騒音の点から好ましくないので、いったん作
動を開始したらファン停止温度になったのちも少なくと
もLow出力での作動を一定時間継続するように図るのが
望ましい。
【0065】また、上記は電動ファン49の出力つまり
風量を段階的に制御する例であるが、これに限られず、
デューティ(パルス幅)制御等により無段階的に制御す
るようにしてもよい。この場合、冷却水温度およびエン
ジン作動の有無毎にファン出力を割り付けたマップを作
成し、上記各種運転条件に応じた補正は前記マップ値を
個々に補正するかもしくはしきい値全体をファン作動温
度の増大方向または減少方向にシフトさせるようにす
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】〜
【図5】本発明が適用可能なハイブリッド車両の構成例
を示す概略構成図。
【図6】本発明による冷却装置の一実施形態の概略構成
図。
【図7】同じく他の実施形態の概略構成図。
【図8】上記実施形態の制御における強電系出力と電動
ファン駆動域との関係を示す特性線図。
【図9】上記実施形態による冷却制御の内容を示す流れ
図。
【符号の説明】
1,4 モータ 2 エンジン 3 クラッチ 5 無段変速機 9 油圧装置 10 油圧発生用モータ 15 バッテリ 16 コントローラ 20 キースイッチ 21 セレクタレバースイッチ 22 アクセルペダルスイッチ 23 ブレーキスイッチ 24 車速センサ 25 温度センサ 26 バッテリSOC検出装置 27 エンジン回転数センサ 28 スロットル開度センサ 40 パワーヘッド(電源装置) 41 エンジン系ラジエータ 43 モータ系ラジエータ 45 制御系ラジエータ 49 電動ファン 51 強電系ラジエータ 53 電動ファン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F01P 7/04 B60K 9/00 Z F02D 29/02 (72)発明者 井戸口 隆一 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 大和田 優 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原動機としてエンジンと電動モータとを備
    え、あらかじめ定められた運転条件に応じていずれか一
    方または双方の駆動力により走行するように構成された
    ハイブリッド車両において、 原動機の冷却装置として電動モータまたは該モータの電
    源装置の少なくとも一方との間に冷却水が循環するラジ
    エータと、前記ラジエータに冷却風を供給する電動ファ
    ンとを設けると共に、 電動モータまたは電源装置の出力を検出する手段と、 車両またはエンジンの運転状態を検出する手段と、 前記検出出力に基づいて出力が大であるほど冷却風量が
    増大するように電動ファンを駆動するファン駆動手段
    と、 前記検出運転状態に基づいて原動機の負荷を予測し、該
    予測結果に基づき予測負荷が増大するほど冷却風量が増
    大する方向に前記冷却風量を補正する補正手段とを備え
    たことを特徴とするハイブリッド車両の冷却装置。
  2. 【請求項2】ファン駆動装置は、電動モータまたは電源
    装置の冷却水温度に応じて冷却風量を割り付けたテーブ
    ルを備え、該テーブルは、停車状態または後退走行状態
    の何れかの条件が成立したときは、エンジン作動の有無
    に応じて、エンジン作動時には非作動時に比較して同一
    冷却水温度での冷却風量が増大するように設定がなされ
    ていることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド
    車両の冷却装置。
  3. 【請求項3】電源装置のバッテリ容量が小であるほど予
    測負荷が増大するように設定されていることを特徴とす
    る請求項1に記載のハイブリッド車両の冷却装置。
  4. 【請求項4】電源装置の温度があらかじめ定められた上
    限値よりも高いとき、またはあらかじめ定められた下限
    値よりも低いときの何れかの条件が成立したときには予
    測負荷が増大するように設定されていることを特徴とす
    る請求項1に記載のハイブリッド車両の冷却装置。
  5. 【請求項5】アクセルペダルの操作頻度が大であるほど
    予測負荷が増大するように設定されていることを特徴と
    する請求項4に記載のハイブリッド車両の冷却装置。
  6. 【請求項6】車両の減速状態または自動変速機のクリー
    プ走行状態の何れかの条件が成立したときには予測負荷
    が減少するように設定されていることを特徴とする請求
    項1に記載のハイブリッド車両の冷却装置。
  7. 【請求項7】エンジン冷却水温が高いときほど予測負荷
    が増大するように設定されていることを特徴とする請求
    項1に記載のハイブリッド車両の冷却装置。
  8. 【請求項8】外気温度が低いときほど予測負荷が減少す
    るように設定されていることを特徴とする請求項1に記
    載のハイブリッド車両の冷却装置。
  9. 【請求項9】あらかじめ定められた複数の冷却水温度域
    に対応して冷却風量が段階的に制御されるように構成さ
    れていることを特徴とする請求項2に記載のハイブリッ
    ド車両の冷却装置。
  10. 【請求項10】冷却水温度に対して冷却風量が無段階的
    に制御されるように構成されていることを特徴とする請
    求項2に記載のハイブリッド車両の冷却装置。
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