JPH11286067A - 導電性プラスチック積層体 - Google Patents

導電性プラスチック積層体

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JPH11286067A
JPH11286067A JP10091404A JP9140498A JPH11286067A JP H11286067 A JPH11286067 A JP H11286067A JP 10091404 A JP10091404 A JP 10091404A JP 9140498 A JP9140498 A JP 9140498A JP H11286067 A JPH11286067 A JP H11286067A
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JP
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layer
film
conductive
oxide
conductive layer
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JP10091404A
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English (en)
Inventor
Chiharu Okawara
千春 大川原
Akihiko Sakai
昭彦 坂井
Seiichiro Hayakawa
誠一郎 早川
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶表示装置、タッチパネル及び太陽電池変
換素子等の基板に好適に使用される導電性プラスチック
積層体を提供する。 【解決手段】 プラスチック基材層と導電層との間に硬
化被膜層を有するプラスチック積層体であって、導電層
の硬度が1GP以上であることを特徴とする導電性プラ
スチック積層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置、タ
ッチパネル及び太陽電池変換素子等の基板に好適に使用
される導電性プラスチック積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】エレクトロニクス技術の急速な進歩に伴
い、特に液晶表示装置、タッチパネル、太陽電池変換素
子などの光エレクトロニクス分野が拡大している。一般
的に、光エレクトロニク素子は、素子を、透明導電層を
有するガラス基板上に形成することにより各種用途に供
されている。しかしながら、ガラスは重量が大きく、可
搬型装置に組み込んだ場合は、ガラスの大きな比重のた
め機器の重量が大きくなるという問題がある。そのた
め、軽量化が強く望まれており、ガラス基板に代わるプ
ラスチックシート基板として、強度、透明性、耐熱性等
に比較的優れたポリアリレート、ポリエーテルスルホ
ン、ポリカーボネート等が採用されつつある。
【0003】また、光エレクトロニクス素子分野では、
特に高度の光学特性、ガスバリア性、電気伝導性、機械
強度等が要求されるため、実際には、各機能を有する複
数層ないしは膜を基板に積層したものが用いられ、例え
ば、特開平2−5308号公報には、プラスチックシー
トの両面に硬化被膜を設け、片面に導電層を設け、他方
片面には金属酸化物からなるガスバリア層を設けた導電
性プラスチック積層体が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような導電性プラスチック積層体では、基材シートや導
電層の性質による問題以外にも、各層の性質の相違や密
着性の問題等により、加熱時のクラックが発生し易い等
の問題がある。また、ガラス代替基板として有用なプラ
スチックシート基板であるが、利用価値を高めるには、
軽量であることのみならず、可撓性を合わせ持つことが
必要である。即ち、ある曲率で基板を撓ませた(屈曲さ
せた)際に、導電層にクラックが入ったりせず、電気伝
導性を保つことが必要である。しかしながら、従来の導
電性プラスチックシート基板では、その耐屈曲性が不十
分であるという問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために、液晶素子装置、タッチパネル、太陽
電池等の基板として十分な耐屈曲性を持つ導電性プラス
チック積層体について鋭意検討を行った結果、導電性プ
ラスチック積層体の耐屈曲性において、プラスチック基
材層と導電層の間の層構成として介在させる硬化被膜が
極めて重要な役割を果たすことに注目し、本発明を完成
するに至った。即ち、本発明は、プラスチック基材層と
導電層との間に硬化被膜層を有するプラスチック積層体
であって、導電層の硬度が1GP以上であることを特徴
とする導電性プラスチック積層体に存する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明の導電性プラスチック
積層体について更に詳細に説明する。 (プラスチック基材層)プラスチック基材層は、本発明
のプラスチック積層体の基材層を構成する。基材層であ
るプラスチック原料は、フィルム又はシートとして利用
されるようなものであれば特に制限はなく、エチレン、
プロピレン、ブテン等の単独重合体又は共重合体等のポ
リオレフィン(PO)系樹脂、環状ポリオレフィン等の
非晶質ポリオレフィン樹脂(APO)、ポリエチレンテ
レフタレート(PET)、ポリエチレン−2,6−ナフ
タレート(PEN)等のポリエステル系樹脂、ナイロン
6、ナイロン12、共重合ナイロン等のポリアミド(P
A)系樹脂、ポリビニルアルコール(PVA)樹脂、エ
チレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)等のポ
リビニルアルコール系樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、
ポリエーテルイミド(PEI)樹脂、ポリサルホン(P
S)樹脂、ポリエーテルサルホン(PES)樹脂、ポリ
アミドイミド(PAI)樹脂、ポリエーテルエーテルケ
トン(PEEK)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹
脂、ポリビニルブチラール(PVB)樹脂、ポリアリレ
ート(PAR)樹脂、エチレン−四フッ化エチレン共重
合体(ETFE)、三フッ化塩化エチレン(PCTF
E)、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体
(FEP)、四フッ化エチレン−パーフルオロアルコキ
シエチレン共重合体(PFA)、フッ化ビニリデン(P
VDF)、フッ化ビニル(PVF)、パーフルオロエチ
レン−パーフロロプロピレン−パーフロロビニルエーテ
ル三元共重合体(EPE)等のフッ素系樹脂、(メタ)
アクリレート系樹脂などが挙げられる。
【0007】以上の中では、偏光性や透明性等の光学特
性、強度、耐熱性等の面からは、APO、PET、PE
S、PAI、PC、PAR等のような熱可塑性樹脂、あ
るいは、特開昭62−195357号公報に記載の含イ
オウ(メタ)アクリレート樹脂や特開昭62−2255
08号公報に記載の脂環骨格(メタ)アクリレート樹脂
等で代表される光硬化性樹脂が特に好ましい。
【0008】以上の基材層の厚さは、所望の機械強度、
可撓性、透明性あるいは用途等に応じ、適宜選択するこ
とができるが、通常5〜500μmである。かかる基材
層は延伸したものでもよいし、複数のプラスチック層を
積層したものでもよい。 (硬化被膜層)本発明における硬化被膜としては、有機
化合物系硬化被膜であれば、特に限定されることなく用
いられるが、ハードコート剤、アンカーコート剤(プラ
イマーコート剤)等より形成されるものである。その具
体例としては、ハードコート剤としては、ポリウレタン
アクリレート、エポキシアクリレートなどのアクリレー
トあるいは多官能アクリレート、光重合開始剤、及び有
機溶剤を主成分とするものを使用することができる。ま
た、アンカーコート剤としては、イソシアネート系、ポ
リウレタン系、ポリエステル系、ポリエチレンイミン
系、ポリブタジエン系、アルキルチタネート系等の公知
のアンカーコート剤が挙げられる。これらの樹脂は、単
独での使用あるいは2種以上の併用が可能であり、更
に、各種硬化剤、架橋剤などを用いて三次元架橋するこ
とも可能である。
【0009】硬化被膜として特に好ましいものを更に具
体的に例示するに、表面硬度、耐熱性、耐薬品性、透明
性などの諸特性を考慮した場合では、有機高分子として
シリコーン系樹脂を用いることが好ましく、特にアクリ
ロイル基やメタクリロイル基を有するシランカップリン
グ剤を含有する活性エネルギー線硬化性組成物が好適で
ある。アクリロイル基やメタクリロイル基を有するシラ
ンカップリング剤を含む活性エネルギー線硬化性組成物
を用いると、特に、金属酸化物等からなるガスバリア膜
と硬化被膜との密着性がよくなり、かつ、ガスバリア性
が特に向上する。その理由は詳らかでないが、密着性の
向上は、シランカップリング剤が金属酸化物薄膜と化学
結合し、かつシランカップリング剤のアクリロイル基や
メタクリロイル基が共存する他の被膜形成々分と反応し
て硬化被膜を金属酸化物薄膜に強固に結合させることに
よるものと考えられる。また、ガスバリア性の向上も、
金属酸化物薄膜を構成している金属酸化物粒子間の間隙
を、シランカップリング剤ないしはそのアクリロイル基
やメタクリロイル基と反応した被膜形成成分が充填する
ことによるものと考えられる。
【0010】シランカップリング剤は、アクリロイル基
及びメタクリロイル基の少くとも一方を有するものであ
ればよいが、反応速度の大きいアクリロイル基を有する
ものの方が好ましい。例えば、反応性基としてイソシア
ネート基やメルカプト基のみを有し、アクリロイル基や
メタクリロイル基を有しないシランカップリング剤を使
用したのでは、密着性は改良されない。これはシランカ
ップリング剤と金属酸化物薄膜との結合は形成されて
も、このシランカップリング剤が共存する他の被膜形成
々分と反応して被膜中に取込まれ難いことによるものと
思われる。
【0011】アクリロイル基やメタクリロイル基を有す
るシランカップリング剤としては、例えばγ−アクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピ
ルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルト
リエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジ
メトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジエ
トキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメ
トキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエ
トキシシラン、γ−アクリロキシプロピル−トリス(β
−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロ
ピル−トリス(β−メトキシエトキシ)シランなどが挙
げられる。
【0012】これらのシランカップリング剤は、硬化性
組成物中で、通常0.1〜60重量%、好ましくは0.
2〜45重量%を占める。シランカップリング剤が少な
過ぎると硬化被膜と金属酸化物薄膜との密着性が十分に
発現され難い。これは組成物中の金属酸化物薄膜と反応
する官能基の量が十分でないためと考えられる。逆にシ
ランカップリング剤が過剰に存在すると、硬化被膜の耐
アルカリ性が低下するようになることがある。これは金
属酸化物薄膜と反応しないシランカップリング剤が、硬
化被膜中に多量に残存し、これがアルカリと反応するた
めと考えられる。
【0013】硬化性組成物は、シランカップリング剤を
含む以外は、活性エネルギー線の照射により重合して硬
化被膜を形成する常用のモノマーやオリゴマー、ポリマ
ー等から成っている。例えばエポキシ(メタ)アクリレ
ート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル
(メタ)アクリレート等のモノマーやオリゴマーが用い
られる。これらのいくつかを例示すると、トリメチロー
ルプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパン
トリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリ
レート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペ
ンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリス
リトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトー
ルヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
メタクリレート、イソアミルアクリレート、エトキシジ
エチレングリコールアクリレート、メトキシジエチレン
グリコールアクリレート、N−ビニルピロリドンなど、
1個以上の炭素−炭素二重結合を有する単官能および多
官能のアクリルモノマー、メタクリルモノマー、ビニル
モノマー類が挙げられる。
【0014】硬化被膜形成時に使用されるコーティング
組成物には、硬化促進や低温硬化などを可能とする目的
で各種の硬化剤を併用してもよい。硬化剤としては、各
種エポキシ樹脂硬化剤あるいは各種有機ケイ素樹脂硬化
剤などが使用される。これらの硬化剤の具体例として
は、各種の有機酸およびそれらの酸無水物、窒素含有有
機化合物、各種金属錯化合物、金属アルコキシド、アル
カリ金属の有機カルボン酸塩や炭酸塩などの各種塩や過
酸化物、アゾビスイソブチロニトリルなどのラジカル重
合開始剤などが挙げられる。これらの硬化剤は2種以上
混合して使用することも可能である。
【0015】以上の硬化被膜の膜厚は、接着強度の保持
や硬度などの点から、通常0.1〜50μm、好ましく
は0.3〜10μmである。また、被膜の塗布にあたっ
て、作業性、被膜厚さ調節などの目的で、コーティング
組成物は各種溶剤により希釈して用いられる。希釈溶剤
としては、例えば、水、アルコール、エステル、エーテ
ル、ハロゲン化炭化水素、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシドなどが目的に応じて種々使用可能であ
り、必要に応じて混合溶媒を使用することも可能であ
る。微粒子状無機酸化物の分散性などの点から、水、ア
ルコール、ジメチルホルムアミド、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、フェニル
セロソルブなどの極性溶媒が好ましく用いられる。硬化
性組成物で硬化被膜を形成するには、活性エネルギー線
硬化性組成物をグラビアコート法、リバースコート法、
ダイコート法などの各種塗布方法で塗布し、活性エネル
ギー線を照射するなどして硬化させればよい。このと
き、塗布してから硬化させる前に予備加熱を行ってもよ
い。活性エネルギー線硬化性組成物が溶剤で希釈されて
いる場合は、この予備加熱の工程において溶剤を除去し
なければならない。 (導電層)導電層を構成する導電物質としては、酸化イ
ンジウム、酸化錫、金、銀、銅、ニッケル等が挙げら
れ、これらは単独又は2種以上を混合して使用すること
ができる。このうち、通常、酸化インジウム99〜90
%と酸化錫1〜10%との混合物よりなるインジウム錫
オキサイド(以下「ITO」という)が透明性と導電性
のバランスの面から特に好ましい。導電層を形成する方
法は、従来から公知の真空蒸着法、スパッタリング法、
イオンプレーティング法、化学蒸着法等を用いて行うこ
とができる。このうち、スパッタリング法が密着性の点
から好ましい。以上の導電層の厚さは、通常50〜20
0nmの範囲が透明性及び導電性のバランスの面から好
ましい。 (ガスバリア層)本発明の導電性プラスチック積層体に
おいては、その用途によって高度のガスバリア性が要求
される場合が多いので、任意層ではあるが、別途ガスバ
リア層を設けておくことが望ましい。このガスバリア層
としては、無機酸化物膜、あるいは、エチレンービニル
アルコール共重合体、塩化ビニリデン等のガスバリア性
樹脂層が挙げられるが、好ましくは無機酸化物膜であ
る。無機酸化物とは、金属、非金属、亜金属の酸化物で
あり、具体例としては、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、
酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化カルシウム、酸
化カドミウム、酸化銀、酸化金、酸化クロム、酸化珪
素、酸化コバルト、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化
チタン、酸化鉄、酸化銅、酸化ニッケル、酸化白金、酸
化パラジウム、酸化ビスマス、酸化マグネシウム、酸化
マンガン、酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化バリ
ウム等が挙げられるが、酸化珪素が特に好ましい。ガス
バリア層を形成する方法としては、樹脂等をコートする
方法、無機酸化物よりなる蒸着膜を形成する方法が挙げ
られる。蒸着膜を形成する方法としては、真空蒸着法、
真空スパッタ法、イオンプレーティング法、CVD法
等、従来公知の方法が使用できる。以上のガスバリア膜
の厚さは特に制限はなく、ガスバリア膜の構成成分の種
類によっても異なるが、酸素ガスバリア性及び水蒸気バ
リア性、更には経済性を考慮すると、膜の厚さは5〜1
00nmが好ましい。 (導電性プラスチック積層体)本発明の導電性プラスチ
ック積層体は、以上のようにプラスチック基材層、導電
層、硬化被膜層を必須の構成層とし、必要に応じてガス
バリア層等の任意の構成層を付加する。この導電性プラ
スチック積層体の層構成としては、プラスチック基材層
と導電層との間に硬化被膜層を有することが必須要件で
ある以外は任意であるが、プラスチック基材層/硬化被
膜層/導電層、プラスチック基材層/ガスバリア層/硬
化被膜層/導電層、プラスチック基材層/硬化被膜層/
ガスバリア層/導電層、ガスバリア層/プラスチック基
材層/硬化被膜層/導電層、硬化被膜層/プラスチック
基材層/硬化被膜層/導電層、硬化被膜層/ガスバリア
層/プラスチック基材層/硬化被膜層/導電層のような
層構成が例示される。このようなプラスチック基材層と
導電層膜の間に硬化被膜層を介在させる構成を採用する
ことにより、導電層の密着性が良好となる。
【0016】本発明の導電性プラスチック積層体は、上
記の層構成に加えて、導電層の物性が重要であり、導電
層の硬度が1GP以上であり、好ましくは2GPである
ことを特徴とする。また、導電層の硬度と同様に、導電
層の弾性率も、導電性プラスチック積層体の性質を規定
するうえで重要であり、好ましくは10GP以上、特に
好ましくは15GP以上である。かかる導電層の硬度あ
るいは弾性率もこの範囲にある場合は、導電性プラスチ
ック積層体を撓ませても、導電層にクラックが入り、電
気抵抗値も劣化するようなことがなくなるので、耐屈曲
性能の高い導電性プラスチック積層体として、液晶表示
装置、タッチパネル等の光エレクトロニクス分野の基板
に好適に使用することができる。
【0017】以上の導電層の硬度と弾性率は、インデン
テーション試験(圧子押し込み試験)によって測定でき
る。薄膜硬度測定は、一般に圧子の押し込み深さは膜厚
さの10分の1程度に収まるようにする必要があり、例
えばHysitron社製PicoIndenter等
を用いて測定することができる。インデンテーション試
験では、荷重をかけて圧子を被試験体に押し込み、イン
デンテーション曲線(荷重−押し込み深さ曲線)を得
る。硬度Hは、その時の最大荷重Pと圧子と被試験体間
の接触投影面積Aの比によって表される(以下の(1)
式参照)。
【0018】
【数1】H=P/A (1) また、以下の(2)式より、インデンテーション曲線の
除荷曲線の初期勾配Sから複合弾性率Erを求められ
る。
【0019】
【数2】 S=(2/√π)・Er・β・√A (2) 更に、以下の(3)式より、圧子のヤング率Ei、圧子
のポアッソン比vi、被試験体のポアッソン比vsか
ら、比試験体のヤング率Esが求められる。
【0020】
【数3】 Er=1/{(1−vs2)/Es+(1−vi2)/Ei} (3) 但し、ここでは、被試験体である導電層のポアッソン比
vsは不明であるため、複合弾性率Erを用いて「弾性
率」と表した。また、圧子はダイヤモンドであり、その
ヤング率Eiは1140GPa、ポアッソン比は0.0
7である以上についての詳細は、W.C.Oliver and G.M.
Pharr,J.Mater.Res., Vol.7, No.6, Jun 1992やHandboo
k of Micro/Nanotribologyで参照できる。
【0021】一般に、成膜された膜は、基材(下地)と
膜との熱膨張係数の差により内部応力が生じ、それが大
きいと膜にクラックが入りやすいと言われている。膜の
内部応力測定は各種方法が知られているが、導電性プラ
スチック積層体の膜(導電層)では、次のような理由で
これらの方法は適用できない。 (イ)成膜後の基板のたわみ量計測は、プラスチック基
板の場合、熱等の影響分があるため不確かである。 (ロ)薄膜X線回折の結晶ピークの格子定数及び面間隔
から求める方法は、膜が非晶質の場合は測定できない。 (ハ)ラマン散乱による測定では、基材がプラスチック
であるため測定が難しい。
【0022】また、膜の内部応力は、成膜後等の静止時
におけるクラック発生と関係づけられてはいるものの、
導電性プラスチック積層体を撓ませた場合でのクラック
発生には他の因子が含まれる。その一つが、プラスチッ
ク積層体を撓ませた時の基材シートに対する膜の追従性
の良し悪しである。基材シートに対する膜の追従性が悪
いとクラックが入りやすい。それを物性として評価する
指標として硬度、ヤング率が考えられ、撓みによる膜の
クラック発生の有無の影響因子として直接的に特徴づけ
ることができる。
【0023】導電層の硬度を特定値以上にするために
は、導電層の性質を制御してもよいが、積層体における
層構成及び導電膜以外の層の性質も大きな影響を与え
る。そして、基板がプラスチックであるため成層温度の
上限が低く、また、他の成層条件を如何に変化させても
導電層の物理的性質を変化させるには限りがある。一
方、硬化被膜層は、処方や硬化条件を変えるなど幅広い
範囲で物理的性質を変化させることが比較的容易である
といえる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の内容および効果を実施例によ
り更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を越えな
い限り以下の例に限定されるものではない。また、実施
例及び比較例で得られたプラスチック積層体は、以下の
方法により評価した。 <層の厚さ>実施例及び比較例により得られた積層体の
ガスバリア層と導電層については、積層体の断面を透過
型電子顕微鏡(日立製作所製、H−600型)で観察
し、厚さを測定した。 <導電層の表面抵抗値>三菱化学(株)製の4端子法抵
抗測定器(ロレスターMP)を用いて、表面抵抗値を測
定した。 <導電層の耐屈曲性試験>5x10cm大きさのプラス
チック積層体を、導電膜を内側にして長辺に沿ってφ2
5mmのステンレス管にプラスチック積層体を巻き付け
た後、導電膜を外側にして巻き付け、その後、光学顕微
鏡で導電膜のクラック発生の有無を調べ、表面抵抗値を
上記方法で測定した。 <導電層のインデンテーション試験>Hysitron
社製PicoIndenterを用い、圧子押し込み深
さが膜厚の約10分の1程度になる荷重(μN)で、一
回のインデント(圧子押し込み)を10秒間で行い、1
サンプルにつき5回測定し平均値を求めた。各回の測定
は、圧痕の影響が生じないように測定箇所の距離を十分
とった。また、サンプルは試料台に十分固定した。 実施例1 ビスオキシメチルトリシクロ[5.2.1.02,6]
デカンジメタクリレート100重量部、光開始剤として
2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフ
ィンオキシド(BASF社製「ルシリンTPO」)0.
05重量部、ベンゾフェノン0.05重量部を均一に混
合撹拌した後、脱泡して組成物を得た。この組成物をス
ペーサーとして厚さ0.4mmのシリコン板を用いた光
学研磨ガラスの型に注入し、ガラス面上にある出力80
W/cmのメタルハライドランプにてガラス型面に40
J/cm2のエネルギーになるように照射後、ガラス型
を離型し、厚さ約0.4mmの光硬化性樹脂シートを得
た。
【0025】得られた硬化樹脂シート層の上に下記成分
A,B,F,Gをそれぞれ62、38、5、0.3%の
割合で混合し、プロピレングリコールモノメチルエエー
テルで希釈し、スピンコートで塗布し、出力80W/c
mのメタルハライドランプにて5J/cm2のエネルギ
ーになるように照射して、硬化被膜を積層した。更に、
硬化被膜の上にアルバック社製RFスパッタリング機に
よりアルゴンガス全圧6.7×10-1Pa、ターゲット
材SIOで厚さ10nmの珪素酸化物薄膜を成形させ、
続いて同機で酸素分圧1×10-2Pa、全圧6.7×1
-1Pa、ターゲット材ITO(酸化インジウム:酸化
錫=95:5(重量比))で厚さ120nmのITO膜
を形成させ、プラスチック積層体を得た。該積層体の評
価結果を表−1に示す。 実施例2 硬化被膜の処方成分を、下記成分A、B、C、F、Gを
それぞれ40、35、25、5、0.3%混合させたも
のに代えた他は、実施例1と同様にしてプラスチック積
層体を得た。該積層体の評価結果を表−1に示す。 実施例3 硬化被膜の処方成分を、下記成分A、B、C、E、F、
Gをそれぞれ20、25、35、20、5、0.3%混
合させたものに代えた他は、実施例1と同様にしてプラ
スチック積層体を得た。該積層体の評価結果を表−1に
示す。 実施例4 積層の順を、光硬化性樹脂シート、珪素酸化物薄膜、硬
化被膜、ITO膜の順に変えた他は、実施例1と同様に
してプラスチック積層体を得た。該積層体の評価結果を
表−1に示す。 実施例5 珪素酸化物薄膜及びITO膜をアルバック社製DCスパ
ッタリング機で成膜した他は、実施例1と同様にしてプ
ラスチック積層体を得た。該積層体の評価結果を表−1
に示す。 比較例1 硬化被膜の処方成分を、下記成分A、B、D、F、Gを
それぞれ20、15、65、5、0.3%混合させたも
のに代えた他は、実施例1と同様にしてプラスチック積
層体を得た。該積層体の評価結果を表−1に示す。 比較例2 硬化被膜の処方成分を、下記成分A、B、E、F、Gを
それぞれ20、15、65、5、0.3%混合させたも
のに代えた他は、実施例1と同様にしてプラスチック積
層体を得た。該積層体の評価結果を表−1に示す。 (硬化被膜成分) 成分A;ジシクロペンタニルジアクリレート、日本化薬
(株)製カヤラッドR684 成分B;トリメチロールプロパントリアクリレート及び
エポキシアクリレート等混合物、日本化薬(株)製カヤ
ラッドR130 成分C;ペンタエリスリトールトリアクリレート、日本
化薬(株)製カヤラッドPET30 成分D;トリメチロールプロパントリアクリレート、日
本化薬(株)製カヤラッドTMPTA 成分E;ジトリメチロールプロパンテトラアクリレー
ト、新中村化学(株)製NKエステルAD−TMP 成分F;1−ヒドロキシシクロエキシルフェニルケトン
とビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4
−トリメチルペンチルホスフィンオキシドの混合物、日
本チバガイギー(株)製イルガキュア1800 成分G;ポリエーテル変性シリコン、共栄社化学(株)
製グラノール450
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明の導電性プラスチック積層体は、
導電層の剥離、ひび割れを生じることがなく、従来のガ
ラス基板プロセスを利用することが可能であり、また、
ガラス基板を使用したものより軽量で、耐衝撃性にも優
れているという特別に有利な効果を奏し、産業上の利用
価値は極めて大である。
【0028】具体的には、本発明の導電性プラスチック
積層体は、液晶表示装置用基板として好ましく使用さ
れ、TN(Twisted Nematic 型)、STN(Super Twis
ted Nematic 型、強誘電液晶)FLC(Ferroelectric
Liquid Cystal)型などの単純マトリックス型、MIM
(Metal-Insulator-Metal )型、TFT(Thin-FilmTra
nsistor)型などのアクティブマトリックス型などの液
晶表示装置に適用可能である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック基材層と導電層との間に硬
    化被膜層を有するプラスチック積層体であって、導電層
    の硬度が1GP以上であることを特徴とする導電性プラ
    スチック積層体。
  2. 【請求項2】 導電層の弾性率が10GP以上であるこ
    とを特徴とする請求項1の導電性プラスチック積層体。
  3. 【請求項3】 ガスバリア層を有する請求項1又は2の
    導電性プラスチック積層体。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005036565A1 (ja) * 2003-10-08 2005-04-21 Teijin Limited 透明導電性積層体及び透明タッチパネル
JP2006139750A (ja) * 2004-04-30 2006-06-01 Nitto Denko Corp 透明導電性積層体およびタッチパネル
US8097330B2 (en) 2004-04-30 2012-01-17 Nitto Denko Corporation Transparent conductive multilayer body and touch panel
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US8481150B2 (en) 2004-04-30 2013-07-09 Nitto Denko Corporation Transparent conductive multilayer body and touch panel
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