JPH11286644A - 水系顔料分散体 - Google Patents

水系顔料分散体

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JPH11286644A
JPH11286644A JP9158698A JP9158698A JPH11286644A JP H11286644 A JPH11286644 A JP H11286644A JP 9158698 A JP9158698 A JP 9158698A JP 9158698 A JP9158698 A JP 9158698A JP H11286644 A JPH11286644 A JP H11286644A
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JP
Japan
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dispersant
carbon black
pigment dispersion
aqueous pigment
water
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JP9158698A
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English (en)
Inventor
Yoshito Miyamoto
賢人 宮本
Satoru Izumitani
哲 泉谷
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面処理を施していないカーボンブラックを
用いても、カーボンブラック含有率が高く、水媒体への
分散安定性、流動性および黒色度に優れた水系顔料分散
体を提供すること。 【解決手段】 カーボンブラック、分散剤および水を必
須成分とする水系顔料分散体であって、カーボンブラッ
クの粒子径(φ)が13〜35nmであり、吸油量(D
BP、cc/100g)と比表面積(m2/g)の比
(吸油量/比表面積)が0.25〜0.8であること;
分散剤が疎水性の有機溶剤に可溶であり、且つ水に対し
て可溶性または分散性を有する分散剤(a)であるこ
と;および分散剤とカーボンブラックの重量比(W)が
1:20〜2:5であること;を特徴とする水系顔料分
散体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水系顔料分散体に関
する。更に詳細には被覆組成物・インク・塗料の材料、
およびプラスチックの着色剤等に有用に使用され得る水
系顔料分散体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からカーボンブラックに必要とされ
る性能として黒色度、着色力、光沢、流動性等があり、
黒色度および着色力はカーボンブラックの粒径に大きく
依存し、例えば、印刷インキ・塗料・プラスチック等に
用いられる顔料用カーボンブラックはその粒径により表
1に示す様に分類される。
【0003】
【表1】
【0004】黒色度はその粒径が小さくなる程大きくな
り、一方流動性に関しては、粒径が小さくなればなるほ
ど、単位重量当たりの粒子数並びに表面積は増大し、一
般にその分散体の粘度は高粘度となり、流動性は低下す
る。
【0005】印刷インキの分野では、その塗膜は塗料の
分野においてと異なり、非常に薄膜であるため、使用す
るカーボンブラックの選択にあたっては先ず、黒色度や
着色力の大きい品種が選択される。しかしながら、上記
した様に黒色度と流動性は二律背反の関係にあり、一般
に流動性の面から粒径25〜50nm程度のものが使用
されるため、所望の黒色度が得られないという問題があ
った。このため、粒径の小さいHCカーボン(粒径10
〜15nm)を使用し、かつそのカーボン粒子表面に酸
化処理等の後処理を施して流動性を向上させる試みがな
されているが、コスト高となるだけでなく、未だ十分な
黒色度が得られず、問題となっている。
【0006】又、近年、省資源、無公害化の観点から、
インク・塗料等の分野においてその水性化が進められて
おり、水性インキ、水性塗料等の製造においては、品質
向上のための顔料の水中への分散が重要な課題となって
いる。特に、疎水性表面をもつカーボンブラックを使用
する場合には上記の分散性の問題は顕著である。一般に
は表面の疎水性の指標となるDBP吸油量が小さい程
(親水性が高い程)水への分散が良いと言われている
が、カーボンブラックにおいてはDBP吸油量を下げて
も充分な効果は得られず、依然として分散性が悪い。こ
のため、非水系での顔料分散に利用されている酸−塩基
相互作用を利用したカーボン表面への樹脂吸着による立
体反発の安定化効果を利用する試みもなされているが、
不十分であり、その分散安定性は非常に大きな問題とな
っている。
【0007】そこで、現在、上記問題課題を解決すべく
種々検討がなされている。例えば、親水性有機溶剤を併
用する方法(特開平9−12943号公報)、カーボン
の表面処理により極性基を導入し、電荷の反発により安
定化する方法(特開平9−157575号公報、および
「色材」、45、182頁(1972))、カーボン表
面へのグラフト化による立体反発を利用して安定化する
方法(特開平5−230410号公報、特開平5−33
9516号公報)等が提案されている。
【0008】しかしながら、いずれの方法においてもカ
ーボンブラック含有率が比較的小さい範囲、具体的には
10%前後であれば分散体の安定化は図れるものの、黒
色度が不十分であり、それ以上にカーボンブラック含有
率を高くすると分散性に問題が生じていた。また、上記
方法では有機溶剤の併用が必要とされるため完全水性化
が不可能であったり、または所望の分散安定性を得るた
めにカーボンブラックの後処理を必要とするため、その
製造面・コスト面に問題を残す等、いまだ種々の課題を
抱えている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みなされたものであって、カーボンブラックの含有率を
高くすることができる新規かつ有用な水系顔料分散体を
提供することを目的とする。また、本発明は、黒色度に
優れた水系顔料分散体を提供することを目的とする。さ
らに、本発明は、完全水性化が可能な水系顔料分散体を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、カーボンブラ
ック、分散剤および水を必須成分とする水系顔料分散体
であって、 1)カーボンブラックの粒子径(φ)が13〜35nm
であり、吸油量(DBP、cc/100g)と比表面積
(m2/g)の比(吸油量/比表面積)が0.25〜
0.8である; 2)分散剤が、疎水性の有機溶剤に可溶であり、且つ水
に対して可溶性または分散性を有する分散剤(a)であ
る;および 3)分散剤とカーボンブラックの重量比(W)が1:2
0〜2:5である;ことを特徴とする水系顔料分散体に
関する。
【0011】本発明の発明者らはカーボンブラック、分
散剤および水を必須成分とする分散体において、カーボ
ンブラックの特性値である吸油量と比表面積の比(以
下、単にRという)および粒径を規定し、更に分散剤の
疎水性および親水性を調整することにより、カーボンブ
ラックの含有率を高くすることができる水系顔料分散体
を得る事が出来る事を見出した。
【0012】本発明の水系顔料分散体は少なくともカー
ボンブラック、分散剤および水からなる。
【0013】本発明の水系顔料分散体に使用されるカー
ボンブラックは、粒径(φ)が13〜35nm、好まし
くは13〜25nm、更に好ましくは13〜20nmの
範囲にあり、DBP吸油量(cc/100g)と比表面
積(m2/g)の比(R=吸油量/比表面積)が0.2
5〜0.85、好ましくは0.4〜0.6の範囲にあ
る。粒径が13nm未満であると表面エネルギーが大き
くなって十分な保存性が得られなかったり、流動性が低
下しやすくなり、35nmを越えると表面の平滑性が損
なわれ黒色度の低下が避けられなくなる。また、上記比
(R)が0.25未満では、分散剤のカーボンブラック
との吸着が不十分なため、高い含有率でカーボンブラッ
クを分散させることができない。このため、十分な黒色
度が得られなかったり、保存性や流動性に問題を生じる
恐れがある。一方、0.85を越えると粒径が大きくな
り過ぎ黒色度に問題が生じるか、疎水性が強過ぎ分散安
定性に不利となる。なお、DBP吸油量(cc/100
g)とは、カーボンブラック100gが吸収可能なDB
P(ジブチルフタレート)の最大量(cc)を意味し、
DBPアブソーブメーターにより測定され得る値である
(JIS K 6221吸油量A法)。
【0014】このようなカーボンブラック特性値の制御
方法としては、従来から公知の方法を採用することがで
きる。例えば、粒径を小さくするには反応温度を高く、
原料油の割合を多くすればよい。また、ストラクチャー
の調節方法(吸油量の調節方法)としては、原油量の噴
霧油滴径、同分布の調節、また炉への原料油供給量の調
整で制御できる。例えば、ストラクチャーを高めるには
原料油供給量を増せばよい。従って、本発明で使用され
るカーボンブラックは特殊な後処理を必要とされず、従
来の製造方法の条件を調整するだけで、容易に製造する
ことができる。
【0015】本発明に使用できるカーボンブラックとし
ては、上記特性値を有するものであれば、従来から公知
のものが使用でき、具体的にはファーネスブラック、チ
ャンネルブラック、アセチレンブラック等が挙げられ
る。粒径・吸油量の調節の容易さの点でファーネスブラ
ックが好ましい。
【0016】本発明によれば、カーボンブラックの含有
率を高くすることができ、水系顔料分散体全体の20重
量%以上含有させても、充分な分散性を保つことができ
る。なお、カーボンブラックは水系顔料分散体全体の4
0重量%を上限として含有させることが好ましい。
【0017】本発明の水系顔料分散体に使用される分散
剤は、従来公知の疎水性有機溶剤、具体的には、酢酸エ
チルやトルエンなどの溶解性パラメータ(以下、SP値
という)が9.5以下の有機溶剤に可溶であり、且つ水
に対して可溶性または分散性を有する分散剤(a)であ
る。分散剤(a)が疎水性有機溶剤に不溶であると、高
い含有率で含まれるカーボンブラックを分散させること
が困難となる。なお、分散剤(a)は、SP値が9.5
以下の疎水性有機溶剤100重量部に対して少なくとも
0.5重量部溶解するものである。上記の有機溶剤に対
する可溶性および水に対する可溶性または分散性をまと
めて、以下、分散剤特性という。
【0018】また、本発明の分散体で使用される分散剤
(a)が水に対して可溶性または分散性を有しないと、
上記カーボンブラックを水媒体中において均一に分散さ
せることができない。ここで、「可溶性」とは水100
重量部に対して少なくとも0.5重量部溶解可能であっ
て、目視による透明性が溶解後も安定に維持される特性
をいうものとする。また、「分散性」とは分散後、均一
な分散状態が少なくとも30日間安定に維持される特性
をいうものとする。
【0019】カーボンブラックの分散機構については明
確ではないが以下の様に推測できる。即ち、水媒体中の
疎水性のカーボン表面と、均一に溶解または分散された
分散剤の疎水部とが疎水結合により吸着し、分散剤の親
水部の立体反発すると考えられる。従って、従来からの
粒径の選択による方法や表面処理による方法とは異な
り、疎水表面をもつカーボンと強い疎水性部を有する分
散剤との組み合わせによって、良好な黒色度と分散性を
具備する分散体が得られると考えられる。
【0020】本発明において使用され得る分散剤(a)
としては、上記に示すような分散剤特性を有すれば特に
限定されず、例えば、従来から公知のノニオン性界面活
性剤、イオン性界面活性剤、高分子系界面活性剤等が挙
げられ、これらのうち2種類以上を併用して用いること
もできる。
【0021】ノニオン性界面活性剤として、具体的に
は、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシア
ルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキ
ルアミン、ポリオキシアルキレンポリアミン等が挙げら
れる。これらのうち、炭素原子数が6〜20、好ましく
は8〜18の化合物を用いることが望ましい。
【0022】イオン性界面活性剤として、具体的には、
脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルアリール
硫酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ポリオキシ
アルキレンアルキルエーテル硫酸塩等のアニオン性界面
活性剤が挙げられる。これらのうち、炭素原子数が6〜
20、好ましくは8〜18の化合物を用いることが望ま
しい。
【0023】本発明の水系顔料分散体においては、上記
ノニオン性およびイオン性界面活性剤のうち、1または
2種類以上のポリオキシアルキレン基を有する化合物を
使用することが好ましい。ポリオキシアルキレン基とし
ては、例えばポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピ
レン基、ポリオキシブチレン基等が挙げられる。
【0024】本発明の好ましい態様では、分散剤として
下記一般式(I)で示されるポリオキシプロピレン(P
O)基および/または下記一般式(II)で示されるポ
リオキシエチレン(EO)基を有するノニオン性および
イオン性界面活性剤が使用される。このとき、PO鎖を
持つ界面活性剤とEO鎖を持つ界面活性剤とを用いても
よいし、分子内にPO鎖とEO鎖とを有する界面活性剤
を用いてもよい。PO鎖およびEO鎖の重量比(PO:
EO)については100:0〜40:60、好ましくは
90:10〜60:40であることが望ましい。POの
比率がこれより少ない場合は充分な分散性が得られない
傾向があるためである。
【0025】
【化1】
【0026】一般式(I)においてnが20を越えると
当該分散剤の水に対する可溶性が低下し、カーボンブラ
ックの分散性を損なうおそれがある。また、一般式(I
I)においてmが20を越えると分散剤のカーボンブラ
ック表面への吸着が有効に行われず、カーボンブラック
の分散性を損なうおそれがある。
【0027】また、本発明においては、分散剤(a)と
して高分子系界面活性剤を使用することもできる。当該
高分子系界面活性剤についても上記分散剤特性を有すれ
ば特に制限されることはなく、例えば、疎水部と親水部
を有する公知のイオン性重合体やノニオン性重合体が挙
げられるが、好ましい高分子系界面活性剤はカルボキシ
ル基を有するビニル系モノマーと不飽和炭化水素系モノ
マーとの共重合体である。当該共重合体は、カルボキシ
ル基と塩を形成し得る化合物を含む水溶液中、水に対し
て可溶化または分散する。塩を形成し得る化合物として
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカ
リ、アンモニア、トリエチルアミン、n−ブチルアミ
ン、ジブチルアミン、トチブチルアミン等の第1、第
2、第3アミンあるいはモノエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミン、アミノメチルプ
ロパノール、2−アミノイソプロパノール等のアルカノ
ールアミンが使用でき、溶解性、臭気の面からアルカノ
ールアミンが好ましい。
【0028】高分子系界面活性剤としてのイオン性重合
体の具体例としては、例えば、(メタ)アクリル酸−
(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−(メ
タ)アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレ
ン−(メタ)アクリル酸共重合体およびスチレン−(メ
タ)アクリル酸−(メタ)−アクリル酸エステル共重合
体等の(メタ)アクリル酸系共重合体、スチレン−マレ
イン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合
体およびスチレン−(メタ)アクリル酸エステル−マレ
イン酸共重合体等のマレイン酸系共重合体が例示でき、
これらを併用して用いることもできる。
【0029】このような高分子系界面活性剤について、
酸価は特に制限されないが、耐水性の面から10〜90
KOHmg/gの範囲であることが好ましい。また、中
和率が100%以下、望ましくは5%〜100%である
ことが好ましい。なお、中和率は、アルカリ当量/酸当
量(カルボキシル基)×100(%)で表わされる。
【0030】以上のような分散剤(a)は前記カーボン
ブラックとの重量比(W)(分散剤:カーボンブラッ
ク)が1:20〜2:5、好ましくは1:17〜1:
4、さらに好ましくは1:15〜1:4の範囲になるよ
う使用される。分散剤(a)の使用量が上記比率より低
いとカーボンブラックの水媒体への分散が困難となる。
一方、上記比率より高いと分散性は良好であるが分散体
の粘度が高くなり過ぎて好ましくない。
【0031】本発明の水系顔料分散体は、水に対して可
溶性を有する分散剤(b)をさらに含んでいることが好
ましい。当該分散剤(b)を含有させることによって、
本発明の効果を一層顕著なものとすることができる。
【0032】分散剤(b)としては、上記分散剤(a)
として例示されたノニオン性、イオン性および高分子系
界面活性剤を使用することができるが、前記のように分
散剤特性を有する必要はなく、水100重量部に対して
少なくとも0.5重量部程度可溶すればよい。分散剤
(b)は、水系顔料分散体全体に対して多くとも20重
量%以下の範囲で使用することが好ましい。このとき、
使用される分散剤(a)と分散剤(b)の重量比は、充
分な保存性や流動性を確保するという観点からは、10
0:0〜30:70、好ましくは80:20〜40:6
0であることが望ましい。
【0033】分散剤(b)の具体例としては、上記分散
剤(a)として例示されたノニオン性、イオン性および
高分子系界面活性剤を使用することができる。
【0034】分散剤(b)としては高分子系界面活性剤
を使用することが好ましく、さらに好ましくは(メタ)
アクリル酸系共重合体、マレイン酸系共重合体またはこ
れらの混合物を使用することである。このとき分散剤
(a)はノニオン性界面活性剤であることが好ましく、
さらに好ましくはポリオキシプロピレン鎖(PO)及び
/またはポリオキシエチレン鎖(EO)を重量比(P
O:EO)100:0〜40:60で有するノニオン性
界面活性剤である。
【0035】したがって、本発明のより好ましい態様で
は、分散剤(a)としてノニオン性界面活性剤が使用さ
れ、かつ分散剤(b)として(メタ)アクリル酸系共重
合体、マレイン酸系共重合体またはこれらの混合物が使
用される。
【0036】また、本発明のさらに好ましい態様では、
分散剤(a)としてポリオキシプロピレン鎖(PO)及
び/またはポリオキシエチレン鎖(EO)を重量比(P
O:EO)100:0〜40:60で有するノニオン性
界面活性剤が使用され、分散剤(b)として(メタ)ア
クリル酸系共重合体、マレイン酸系共重合体またはこれ
らの混合物が使用される。
【0037】本発明の水系顔料分散体は、前述の特性値
の範囲に制御されたカーボンブラック、上記の分散剤お
よび水を用いて、従来から公知の方法、例えばボールミ
ル、ロールミル、ビーズミル等の顔料分散機を用いて製
造することができる。具体的には、カーボンブラック、
水、顔料分散剤、必要に応じて水性溶剤を混合し、ペイ
ントシェーカー、ボールミル、ビーズミル、ロールミル
等を用いて錬肉し、さらに水及び添加剤を加えて希釈し
製造することができる。
【0038】このようにして得られる本発明の水系顔料
分散体は、水への分散性向上のための表面処理を施して
いないカーボンブラックを用いても、従来からの水系顔
料分散体と比較して、カーボンブラック含有率を高くす
ることができる。
【0039】また、本発明の水系顔料分散体は、上記の
印刷インキ、塗料およびプラスチック等の分野に制限さ
れることなく、着色が必要なあらゆる分野において応用
することができ、その用途に応じて、ブロッキング防止
剤、保湿剤、水性溶剤、滑剤、防腐剤および酸化防止剤
等を適宜添加して使用する事も出来る。
【0040】
【実施例】(カーボンブラックa〜h)以下の実施例お
よび比較例中、カーボンブラックa〜hとして以下のも
のを使用した。カーボンブラックaは平均一次粒径31
nm、DBP吸油量42cc/100g、および比表面
積65m2/gのファーネスブラックを使用した。カー
ボンブラックbは平均一次粒径18nm、DBP吸油量
123cc/100g、および比表面積145m2/g
のファーネスブラックを使用した。カーボンブラックc
は平均一次粒径18nm、DBP吸油量87cc/10
0g、および比表面積65m2/gのファーネスブラッ
クを使用した。カーボンブラックdは平均一次粒径18
nm、DBP吸油量95cc/100g、および比表面
積300m2/gのファーネスブラックを使用した。
【0041】カーボンブラックeは平均一次粒径11n
m、DBP吸油量95cc/100g、および比表面積
390m2/gのファーネスブラックを使用した。カー
ボンブラックfは平均一次粒径40nm、DBP吸油量
27cc/100g、および比表面積60m2/gのフ
ァーネスブラックを使用した。カーボンブラックgは平
均一次粒径18nm、DBP吸油量77cc/100
g、および比表面積390m2/gのファーネスブラッ
クを使用した。カーボンブラックhは平均一次粒径30
nm、DBP吸油量54cc/100g、および比表面
積60m2/gのファーネスブラックを使用した。
【0042】実施例1 容量200mlのマヨネーズ瓶にガラスビーズ(2mm
φ)100gを入れ、カーボンブラックa30部、ポリ
オキシプロピレン/ポリオキシエチレン(重量比90/
10)ノニルフェニルエーテル(平均分子量Mw:10
00)(顔料分散剤(a))3部、イオン交換水48部
を仕込みペイントコンディショナーにて60分間錬肉し
た。そして更に全体が100部となる様に水を加え10
分間混合し目的とする顔料分散体−Aを得た。
【0043】実施例2 カーボンブラックbを20部、顔料分散剤(a)を2部
用いたこと以外、実施例1と同様にして、顔料分散体−
Bを得た。
【0044】実施例3 カーボンブラックcを用いたこと以外、実施例2と同様
にして、顔料分散体−Cを得た。
【0045】実施例4 カーボンブラックcを20部、実施例1で用いた界面活
性剤1.2部、イオン交換水48部を仕込み、ペイント
コンヂショナーにて60分間錬肉し、そして更に100
部となるようにイオン交換水を加えて10分間混合し、
目的とする顔料分散体−Dを得た。
【0046】実施例5 カーボンブラックcを20部、実施例1で用いた界面活
性剤5部、イオン交換水48部を仕込み、ペイントコン
ヂショナーにて60分間錬肉し、そして更に100部と
なるようにイオン交換水を加えて10分間混合し、目的
とする顔料分散体−Eを得た。
【0047】実施例6 カーボンブラックdを用いたこと以外、実施例2と同様
にして、顔料分散体−Fを得た。
【0048】実施例7 顔料分散剤(a)としてポリオキシプロピレン/ポリオ
キシエチレン(重量比60/40)ノニルフェニルエー
テル(Mw:1000)を用いたこと以外、実施例2と
同様にして、顔料分散体−Gを得た。なお、カーボンブ
ラックについてはカーボンブラックaを用いた。
【0049】実施例8 顔料分散剤(a)としてスチレン/α−メチルスチレン
/アクリル酸共重合体(酸価180、中和率15%、中
和剤:ジエタノールアミン、Mw:5000)を用いた
こと以外、実施例2と同様にして、顔料分散体−Hを得
た。なお、カーボンブラックについてはカーボンブラッ
クaを用いた。
【0050】実施例9 顔料分散剤(a)としてスチレン/マレイン酸エステル
共重合体(酸価60、中和率50%、中和剤:ジエタノ
ールアミン、Mw:1800)を用いたこと以外、実施
例2と同様にして、顔料分散体−Iを得た。なお、カー
ボンブラックについてはカーボンブラックaを用いた。
【0051】実施例10 顔料分散剤として顔料分散剤(a)および(b)を用い
たこと、顔料分散剤(a)として実施例1で用いたポリ
オキシプロピレン/ポリオキシエチレン(重量比90/
10)ノニルフェニルエーテル(1.0部)を用いたこ
と、及び顔料分散剤(b)としてスチレン/α−メチル
スチレン/アクリル酸共重合体(酸価210、中和率1
00%、中和剤:アンモニア、Mw:5000)(1.
0部)を用いたこと以外、実施例3と同様にして、顔料
分散体−Jを得た。
【0052】実施例11 顔料分散剤として顔料分散剤(a)および(b)を用い
たこと、顔料分散剤(a)として実施例1で用いたポリ
オキシプロピレン/ポリオキシエチレン(重量比90/
10)ノニルフェニルエーテル(1.2部)を用いたこ
と、及び顔料分散剤(b)としてスチレン−マレイン酸
共重合体(酸価220、中和率100%、中和剤:トリ
エチルアミン、Mw:2000)(0.8部)を用いた
こと以外、実施例3と同様にして、顔料分散体−Kを得
た。
【0053】実施例12 顔料分散剤として実施例10と同様の顔料分散剤(a)
および(b)を用いたこと、顔料分散剤(a)を1部、
顔料分散剤(b)を4部用いてその比率を分散剤(a)
/分散剤(b)=2/8としたこと以外、実施例10と
同様にして、顔料分散体−Lを得た。
【0054】実施例13 顔料分散剤として実施例11と同様の顔料分散剤(a)
および(b)を用いたこと、顔料分散剤(a)を1部、
顔料分散剤(b)を4部用いてその比率を分散剤(a)
/分散剤(b)=2/8としたこと以外、実施例11と
同様にして、顔料分散体−Mを得た。
【0055】比較例1 カーボンブラックeを用いたこと以外、実施例2と同様
にして、顔料分散体−Nを得た。
【0056】比較例2 カーボンブラックfを用いたこと以外、実施例2と同様
にして、顔料分散体−Oを得た。
【0057】比較例3 カーボンブラックgを用いたこと以外、実施例2と同様
にして、顔料分散体−Pを得た。
【0058】比較例4 カーボンブラックhを用いたこと以外、実施例2と同様
にして、顔料分散体−Qを得た。
【0059】比較例5 カーボンブラックcを20部、実施例1で用いた界面活
性剤0.8部、イオン交換水48部を仕込み、ペイント
コンヂショナーにて60分間錬肉し、そして更に100
部となるようにイオン交換水を加えて10分間混合し、
目的とする顔料分散体−Rを得た。
【0060】比較例6 カーボンブラックcを20部を、実施例1で用いた界面
活性剤9.0部、イオン交換水48部を仕込み、ペイン
トコンヂショナーにて60分間錬肉し、そして更に10
0部となるようにイオン交換水を加えて10分間混合
し、目的とする顔料分散体−Sを得た。
【0061】比較例7 顔料分散剤(a)としてポリプロピレンオキシド/ポリ
エチレンオキシド(重量比30/70)ノニルフェニル
エーテル(Mw:1000)を用いたこと以外、実施例
2と同様にして、顔料分散体−Tを得た。なお、カーボ
ンブラックについてはカーボンブラックaを用いた。
【0062】比較例8 顔料分散体(a)としてスチレン/d−メチルスチレン
/アクリル酸共重合体(酸価210、中和率100%、
中和剤:アンモニア、Mw:5000)を用いたこと以
外、実施例2と同様にして、顔料分散体−Uを得た。な
お、カーボンブラックについてはカーボンブラックaを
用いた。
【0063】以上の実施例および比較例で得られた顔料
分散体を以下の評価項目について評価した。 (黒色度)顔料分散体のカーボンブラック含有率が10
重量%となる様に水で希釈して、バーコーター(8ミ
ル)で普通紙に展色し、その濃度を反射濃度計(X−R
ITE)で測定した。当該黒色度は1.5以上であれば
実用上充分である。
【0064】(T.I.(チキソトロピイク・インデッ
クス))T.I.はインクの流動性を示す指標であり、
以下にしたがい測定した。B型粘度計のローターをイン
ク中にいれて一定速度(30回転及び60回転)で回転
させ、この時のそれぞれの粘度を求めた。そしてその粘
度比(30回転時の粘度/60回転時の粘度)を求め、
これをT.I.とした(JIS K 5702)。なお、
T.I.は1以上1.1未満が「良」であり、1.1以
上1.3未満が「やや良」であり、1.3以上が「不
良」である。
【0065】(保存性)調製1ケ月後の顔料分散液にお
ける顔料の沈降度合いを、目視によって以下のランク付
けにより評価した。「〇」はほとんど沈降がないレベル
を示し、「△」は沈降はあるが再分散するレベルを示
し、「×」は再分散しないレベルを表す。
【0066】以上の評価結果を、それぞれの実施例およ
び比較例で採用された製造条件とともに、以下の表2お
よび表3にまとめて示した。なお、実施例および比較例
で用いた全ての分散剤(a)および(b)は水100g
に対して10g可溶であった。また、分散剤(a)の溶
剤可溶性については、SP値9.1の酢酸エチル100
gに対し、分散剤(a)0.5gを加えてその溶解状態
を目視で判断した。完全に溶解した場合を「〇」、白濁
した場合を「△」、沈澱が生じた場合を「×」とした。
【0067】
【表2】
【0068】
【表3】
【0069】なお、上記の表2および表3中、分散剤
(a)の欄の「a1」はポリオキシプロピレン/ポリオ
キシエチレン(重量比90/10)ノニルフェニルエー
テル(Mw:1000)を意味し、「a2」はポリオキ
シプロピレン/ポリオキシエチレン(重量比60/4
0)ノニルフェニルエーテル(Mw:1000)を意味
し、「a3」はポリオキシプロピレン/ポリオキシエチ
レン(重量比30/70)ノニルフェニルエーテル(M
w:1000)を意味し、「a4」はスチレン/d−メ
チルスチレン/アクリル酸共重合体(酸価180、中和
率15%、中和剤:ジエタノールアミン、Mw:500
0)を意味し、「a5」はスチレン/d−メチルスチレ
ン/アクリル酸共重合体(酸価210、中和率100
%、中和剤:アンモニア、Mw:5000)を意味し、
「a6」はスチレン/マレイン酸エステル共重合体(酸
価60、中和率50%、中和剤:ジエタノールアミン、
Mw:1800)を意味する。また、分散剤(b)の欄
の「b1」はスチレン/d−メチルスチレン/アクリル
酸共重合体(酸価210、中和率100%、中和剤:ア
ンモニア、Mw:5000)を意味し、「b2」はスチ
レン−マレイン酸共重合体(酸価220、中和率100
%、中和剤:トリエチルアミン、Mw:2000)を意
味する。
【0070】
【発明の効果】本発明の顔料分散体は、完全水性化が可
能であり、環境保護・省資源に有効である。また、カー
ボンブラックを高濃度化することができ、充分な黒色度
を有している。さらに、本発明の分散体においてはカー
ボンブラックに表面処理を施す必要がないため、経済性
にも優れている。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カーボンブラック、分散剤および水を必
    須成分とする水系顔料分散体であって、 1)カーボンブラックの粒径(φ)が13〜35nmで
    あり、吸油量(DBP、cc/100g)と比表面積
    (m2/g)の比(吸油量/比表面積)が0.25〜
    0.85である; 2)分散剤が、疎水性の有機溶剤に可溶であり、且つ水
    に対して可溶性または分散性を有する分散剤(a)であ
    る;および 3)分散剤とカーボンブラックの重量比(W)が1:2
    0〜2:5である;ことを特徴とする水系顔料分散体。
  2. 【請求項2】 分散剤(a)がノニオン性、イオン性ま
    たは高分子系界面活性剤であることを特徴とする請求項
    1に記載の水系顔料分散体。
  3. 【請求項3】 分散剤(a)がポリオキシプロピレン鎖
    (PO)及び/またはポリオキシエチレン鎖(EO)を
    有するノニオン性またはイオン性界面活性剤であり、該
    界面活性剤におけるPO:EOの重量比が100:0〜
    40:60であることを特徴とする請求項1に記載の水
    系顔料分散体。
  4. 【請求項4】 分散剤(a)が(メタ)アクリル酸系共
    重合体であることを特徴とする請求項1または2に記載
    の水系顔料分散体。
  5. 【請求項5】 分散剤(a)の中和率が100%以下で
    あることを特徴とする請求項4に記載の水系顔料分散
    体。
  6. 【請求項6】 分散剤(a)がマレイン酸系共重合体で
    あることを特徴とする請求項1または2に記載の水系顔
    料分散体。
  7. 【請求項7】 分散剤(a)の中和率が100%以下で
    あることを特徴とする請求項6に記載の水系顔料分散
    体。
  8. 【請求項8】 水に対して可溶性を有する分散剤(b)
    をさらに含み、分散剤(a)と分散剤(b)の重量比が
    100:0〜30:70であることを特徴とする請求項
    1〜7いずれかに記載の水系顔料分散体。
  9. 【請求項9】 分散剤(b)がノニオン性、イオン性ま
    たは高分子系界面活性剤であることを特徴とする請求項
    8に記載の水系顔料分散体。
  10. 【請求項10】 分散剤(b)が(メタ)アクリル酸系
    共重合体またはマレイン酸系共重合体であることを特徴
    とする請求項8または9に記載の水系顔料分散体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6646028B2 (en) 2000-12-07 2003-11-11 Cid Centro De Investigacion Y Desarrollo Tecnologico, S.A. De C.V. Rubber and carbon black
JP2011190400A (ja) * 2010-03-16 2011-09-29 Mitsubishi Chemicals Corp 水性顔料分散液及びインク組成物
JP2022156652A (ja) * 2021-03-31 2022-10-14 ベック株式会社 顔料分散液

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011190400A (ja) * 2010-03-16 2011-09-29 Mitsubishi Chemicals Corp 水性顔料分散液及びインク組成物
JP2022156652A (ja) * 2021-03-31 2022-10-14 ベック株式会社 顔料分散液

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