JPH11287238A - 発熱ローラ - Google Patents

発熱ローラ

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JPH11287238A
JPH11287238A JP11572598A JP11572598A JPH11287238A JP H11287238 A JPH11287238 A JP H11287238A JP 11572598 A JP11572598 A JP 11572598A JP 11572598 A JP11572598 A JP 11572598A JP H11287238 A JPH11287238 A JP H11287238A
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JP
Japan
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roller
heat generating
heating
meandering
heating element
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Pending
Application number
JP11572598A
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English (en)
Inventor
Takashi Fujita
貴史 藤田
Hidenori Machida
秀則 町田
Yasuhiko Taguchi
泰彦 田口
Katsuhiro Echigo
勝博 越後
Jun Yura
純 由良
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、従来の不都合を取り除き、簡単な
構成で且つローラ全表面にわたって温度分布良好な発熱
ローラを提供することを課題とする。 【解決手段】 PTC特性の物質からなる複数の発熱体
を同一平面内のパターン配置により少なくともローラ軸
方向において電気的に並列に接続することによって発熱
層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機、
ファクシミリ、プリンタなどの電子写真プロセスを利用
した機器に使用される定着装置の発熱ローラに関するも
のであり、またリライタブル記録カードの消去用熱ロー
ラにも応用することが考えられる。
【0002】
【従来の技術】トナー画像の定着方法としては、加熱定
着方法、圧力定着方法、溶剤定着方法が知られている。
加熱定着方法は、トナーを熱によって溶解させ、用紙に
圧力をかけて固定させる方法で、広く採用されている。
加熱定着方法の中でも最も一般的なものは、金属ローラ
の内部からハロゲンランプで加熱する方式のものであ
る。しかし、この形式のものには、輻射熱を利用するの
でエネルギーの変換効率が悪く、消費電力がかさみ、ま
たウォームアップ時間が長いという欠点がある。
【0003】そこで、このような欠点を解決する手段の
一つとして、基体(すなわち芯金)の内側あるいは外側
に発熱層を配置した発熱ローラを用いた直接加熱方式の
定着ローラが提案されている。
【0004】直接加熱方式の定着ローラには、前記ハロ
ゲンランプによる間接加熱方式と比較して、ウォームア
ップ時間が短く、消費電力が少ない等の利点がある。し
かしながら、紙幅が異なる数種類のコピー用紙を通紙す
る場合、通紙部と非通紙部とで温度分布に差が生じると
いう点では間接加熱方式と共通の欠点を有している。一
般的に、定着ローラの中央部をコピー用紙が通過し、そ
の際熱が紙に奪われるために、ローラ端部の温度が中央
部に比べて高くなり、中央部を適正温度まで加熱する
と、ローラ端部の温度が上昇しすぎてしまう(以下、端
部温度上昇と呼ぶ)。通常、端部温度上昇は幅の狭い紙
を連続で通紙した時に起こる。端部温度上昇が起こった
状態で、幅の広い紙を通紙すると、ローラ端部が定着に
適した温度よりも高くなっているために、オフセットと
呼ばれる画像不良が生じてしまう。逆に、発熱ローラの
両端からの放熱があるために、立ち上がり時には端部の
温度が低いという不都合もある。
【0005】このような不具合を解決する方法として、
発熱層がPTC特性(電気抵抗が温度上昇により増加す
る特性、すなわち、抵抗温度係数が正)をもつ場合に、
当該発熱層に偶数個の電極を配設し、ローラの一方の端
から奇数個目、偶数個目の電極をそれぞれ接続して並列
回路を形成し、温度分布の均一化を図ることが提案され
ている。この方法では、ローラ全体におおよそ均一に発
熱層を配置すれば良く、これに電極を適切に配置するこ
とで温度分布の均一化を達成できる利点がある。しか
し、この方法が最低限必要とされる両端の二つの電極に
加えて、さらに最低二つの電極を必要とすることは、つ
ぎのような不都合の原因となっている。すなわち、通電
発熱体では発熱体に大電流が通電されるので電極部の接
触の信頼性が重要であるが、この接続部の信頼性確保が
困難である。
【0006】発熱ローラに用いる発熱体としては、箔状
の抵抗体で蛇行パターンを形成したものがある。これ
は、通電経路を長くすることで抵抗値を調整し、消費電
力を所望の値とするためである。しかし、単なる蛇行パ
ターンでは切断面の沿面長さ(以下、沿面長さと呼ぶ)
が通電経路と同様に長くなってしまうため、発熱ローラ
を作製する際にバラバラになりやすく、扱いが極めて困
難という不都合がある。また、作製時にこの不都合が問
題とならなくても、使用時に発熱体がローラから剥がれ
やすく、剥がれて浮いてしまった部分ではローラ表面の
温度が上昇せず、発熱体自身が局部的に異常加熱を起こ
してしまうという欠点がある。
【0007】この欠点は、発熱体が蛇行パターンをもつ
場合にかぎられるわけではない。直接加熱方式の発熱ロ
ーラでは、各層が密着した状態にないと、均一で効率の
よい熱伝導が得られない。例えば、基体の内面に絶縁層
を介して線状または箔状の抵抗体からなる発熱層が配置
されている場合に、発熱層が絶縁層から離れてしまう
と、離れた部分ではローラ表面の温度が上昇しない。一
方、発熱層自体は、発生した熱を絶縁層及び基体に奪わ
れないので、局部的に異常過熱を起こす。そのため、最
悪の場合には絶縁層を破壊してリークが生じる。また、
絶縁層が基体から離れても、その部分ではローラ表面の
温度が上昇しない。このように各層が遊離してしまう原
因としては、各層の線膨張差が考えられる。ただし、一
般に絶縁層に用いられる、集成マイカ、ポリイミドなど
の耐熱樹脂、アラミド絶縁紙など、10〜500μm程
度の厚さで耐熱絶縁に実績のあるものは、いずれも金属
に比べて弾性率が明らかに小さいため、金属材料に挟み
込まれた構成ではその膨張は金属材料に支配される。従
って、基体内面と発熱層との線膨張率の差が問題とな
る。
【0008】発熱ローラの昇温時間を短くするには、発
熱ローラの熱容量を小さくするという方法がある。この
ために、発熱ローラの基体の肉厚を薄くすることが求め
られる。しかし、熱を被加熱物に効率的に伝達するため
には、ローラの剛性が必要であり、発熱体材料にも、高
弾性率の材料が必要であり、当然ながら、耐熱性・耐食
性が求められる。このような目的において、弾性率当た
りの熱容量が材料特性として重要である。これは、基体
材料として広く実用化されている鉄とアルミとで比較す
ると、鉄はアルミの57%であり、有利である。しか
し、(1)熱伝導率がアルミの30%であり、温度ムラ
が発生しやすい、(2)錆が発生するため、防錆処理が
必要である、という欠点がある。SUS合金であれば、
錆に関しては問題が無く、弾性率当たりの熱容量はアル
ミの65%と鉄と同等である。しかし、熱伝導率がアル
ミの7〜12%と極端に小さいため、温度ムラが非常に
発生しやすく、実用化されていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の問題点
に鑑みたものであり、上記の不都合を取り除き、簡単な
構成で且つローラ全表面にわたって温度分布良好な発熱
ローラを提供することを第一の課題とする。また、上記
の課題を解決するとともに、扱いやすく且つ基体の薄肉
化にも対応できる発熱層を構成することを第二の課題と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記第一の課題は、PT
C特性の物質からなる複数の発熱体を同一平面内のパタ
ーン配置により少なくともローラ軸方向において電気的
に並列に接続することによって発熱層が形成されている
ことを特徴とする発熱ローラによって解決される。ま
た、前記第二の課題は、前記発熱体が蛇行パターンを有
する箔状の抵抗体からなり、ローラ軸方向に隣あって位
置する発熱体の蛇行パターンが同一のピッチをもち且つ
蛇行の向きが逆向きであり、それらの蛇行パターンを蛇
行頂部で統合することによって発熱体をローラ軸方向に
おいて電気的に並列に接続することを特徴とする上述の
発熱ローラによって解決される。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を添付
の図を用いて説明する。図1は本発明に係る発熱ローラ
の一つの実施形態の概略断面図である。発熱ローラ1は
金属製の基体(すなわち芯金)12の外周に離型層11
を形成し、基体内面に(多層の)絶縁層13、発熱層1
4、及び電極(図示せず)を配設した構成となってい
る。
【0012】図2のaに示すように発熱層をローラ軸方
向に二つの発熱体に分割し、それらを同一平面内のパタ
ーン配置により(すなわち、発熱体に同一平面内でパタ
ーンをもたせ、それらの発熱体のパターンを適当に接続
することにより)電気的に並列に接続した場合を説明す
る。ここでは、PTC特性(温度が上がると抵抗が増
え、温度が下がると抵抗が減る)を有する発熱体を考え
る。
【0013】図2のaの左側の発熱体の抵抗をR、右
側の発熱体の抵抗をRとすると、それらは図2のbに
示すような並列回路を形成する。この時、これらの発熱
体にはそれぞれ電源電圧Vがかかることとなり、それぞ
れV/R[発熱量は電流(V/R)×電圧
(V)]、V/R[発熱量は電流(V/R)×電
圧(V)]のジュール熱が発生する。例えば当該発熱ロ
ーラを定着ローラとして使用すると、通紙などによって
どちらかの、例えば左側の発熱体の温度が低くなった場
合、当該発熱体の抵抗はPTC特性によって減少し、発
熱量V/RがV/Rより増大し、当該発熱ロー
ラの軸方向の温度を均一化する方向に働く。
【0014】これに対して、図8のaに示すように、発
熱層を軸方向に二つの発熱体に分割して電気的に直列に
接続した場合には、左側の発熱体の抵抗をR10、右側
の発熱体の抵抗をR20とすると、図8のbに示すよう
な直列回路となる。この場合には、図2の場合と異なっ
て、これらの発熱体には、それぞれV×R10/(R
10+R20)、V×R20/(R10+R20)の電
圧がかかる。従って、それぞれV×R10/(R10
+R20)[発熱量は電流(V/(R10
20))×電圧(V×R10/(R10
20))]、V×R20/(R +R20)
[発熱量は電流(V/(R10+R20))×電圧
(V×R20/(R10+R20))]のジュール熱が
発生する。通紙などによってどちらか、例えば左側の発
熱体の温度が低くなると、PTC特性により左側の発熱
体の抵抗R10が減少し、それによって左側の発熱体の
発熱量は右側の発熱体の発熱量より減少してしまい、軸
方向の温度差を拡大する方向に働いてしまう。
【0015】以上のように、PTC特性を有する複数の
発熱体を電気的に並列に接続すると温度差をなくして均
一化する効果があり、抵抗変化の温度係数が大きいほ
ど、多数に分割するほど、発熱層の温度が均一化されや
すくなる。
【0016】ただし、多数に分割しすぎると、温度は均
一化されるが、パターンが煩雑になり、エッチング等に
作製手段が限られ、また発熱体が細くなり破断しやすく
なる。従って、ローラ端部からの放熱、定着ローラの使
用時に軸方向温度差を生じる最も大きな原因となる端部
温度上昇、通紙可能な紙のサイズ等を考慮して、要求さ
れる条件に応じて効果的な数に分割することが有利であ
る。
【0017】実施例1:図2のaに示すような構成の発
熱層を用いてローラを作製した。基体はφ30mmのアル
ミニウム合金、発熱層には抵抗温度係数が正である厚さ
40μmのSUS304箔を用い、エッチングあるいは
プレスによる切断により発熱体パターンを形成した。離
型層にはPFA樹脂を用い、絶縁層は集成マイカシート
とした。発熱層全体の幅はA4縦幅(297mm)よりや
や長めの300mmとし、A4横幅(210mm)で分割し
た。図2のaに示す例では、左端を通紙基準とし、左側
の発熱体がA4横幅を持つように分割した。発熱層の発
熱密度が均等になるように、発熱体パターンの線幅(パ
ターン幅)を調整した(図中では細線及び太線によって
パターンの線幅の違いが示されている)。
【0018】このような構成の定着ローラを用いて、左
端を基準にA4横幅の紙を連続で通紙したところ、ロー
ラの右側端部の温度が左に比べて高くなると、PTC特
性のゆえに右側の発熱体の抵抗が増加し、その結果、右
側端部の発熱量が低下して温度分布の幅が小さくなっ
た。ローラ表面温度差は20℃以下であった。A4横幅
の紙を連続で通紙した後、A4縦幅の紙を通紙したが、
オフセットは発生しなかった。
【0019】図2のaに示した発熱体パターンをもつ発
熱層のかわりに図3から図7に示すような発熱体パター
ンをもつ発熱層を用いて同様の実験を行った。いずれの
場合もローラ表面温度差は10℃〜30℃であり、以下
に述べる比較例1に比べて温度差が小さかった。
【0020】比較例1:図8のaに示したような構成の
発熱層を有する定着ローラを用いて実施例1と同様の通
紙試験をおこなった。その際、発熱体の発熱密度は、均
等になるように、また実施例1と同じになるように発熱
体パターン線幅を広くして調整した。結果は、ローラの
表面温度差が50℃あった。A4横幅の紙を連続で通紙
した後、A4縦幅の紙を通紙したところ、オフセットが
発生した。
【0021】実施例2:図1のような構成の発熱体でロ
ーラを作製した。基体は肉厚1mm、φ30mmのアルミニ
ウム合金、発熱層にはSUS316箔および炭素フィル
ムをそれぞれ用い、エッチングあるいはプレスによる切
断によりパターンを形成した。離型層にはPFA樹脂を
用い、絶縁層は集成マイカシートとした。全体の発熱幅
はA4縦幅(297mm)よりやや長めの300mmとし
た。
【0022】上記構成の発熱ローラでφ30の発砲シリ
コーンゴム製の加圧ローラとユニットを構成し、中央を
基準にA4横幅の紙を連続で通紙し、表面温度差を測定
した。また、昇温直後の表面温度差も測定した。さらに
加熱・冷却を1万回繰り返し、耐久性を確認した。
【0023】図9〜図17に示すパターンを有する発熱
層を用いてそれぞれ上記の実験を行った結果を比較例2
とともに表1に示す。 比較例2:図19及び図20に示す発熱体パターンを用
いた。これらの発熱体パターンは、図9〜図17のBに
示す複数の発熱体を統合したものよりも切断面の沿面距
離が長いため、ローラ作製に当たっては発熱体がばらけ
やすく、隣の通電路と接触しないように所望の位置に発
熱体を設置するのが難しく、位置の微調整に時間を要し
た。
【0024】
【表1】
【0025】実施例2では中央基準の通紙を行ったた
め、PTC特性を有する発熱層(この場合はSUS31
6)をローラ軸方向に中央部と両端部の三つに分割した
もの(図10、図14、図15)が通紙時のローラ表面
温度差を小さくするという点では適している。しかしな
がら、通紙基準をローラ端部にすれば、図9、図11に
示すような二つに分割されたパターンも十分に考慮に値
する。
【0026】昇温時の温度差を小さくするという点で
は、PTC特性を有する発熱層の場合には、図14、図
15に示すように、両端部に位置する発熱体の蛇行パタ
ーンの振幅を中央部の発熱体に比べて小さくする、及び
(あるいは)両端部の蛇行パターンのパターン線幅を太
くすることが有利である。また、昇温時の温度差を小さ
くするという点に限れば、図16及び図17に示すよう
に発熱層をローラ軸方向に中央部と両端部に分割しそれ
らを電気的に直列に接続し、且つ両端部の発熱体のパタ
ーンの線幅を中央部に比べて細くする、パターン線間の
幅を中央部に比べて狭くする等の措置をとることも有効
である。ただし、この場合にPTC特性の発熱体を用い
ると通紙時の温度差は大きくする方向に働いてしまうた
め、NTC特性の発熱体を用いたほうがよい。
【0027】図9〜図17のBに示すパターンを有する
発熱層は、全般的に、図19及び図20に示すパターン
を有する発熱層に比べて、耐久性に優れていることがわ
かる。
【0028】参考例として、基体の肉厚を0.7mmとし
て実施例2と同様の実験を行った。昇温時間は短縮され
たが、発熱体として炭素フィルムを用いた場合では、た
わみの発生が見られ、通紙時にしわの発生が頻発し、実
用は困難であった。
【0029】実施例1及び実施例2では、それぞれSU
S304、SUS316を発熱体として用いたが、ニッ
ケルクロム合金、鉄クロム合金など金属系発熱体はPT
C特性をもち、金属粉、炭素分などを含む導電ペースト
などもPTC特性を有する発熱体である。導電ペースト
などの液状材料であれば、パターンを印刷することも可
能である。また、NTC特性(抵抗温度係数が負)を示
すものとしては、炭素フィルムの他、半導体の多くが挙
げられる。
【0030】次に発熱ローラを構成する各層の密着を長
期にわたって確保するのに有利な基体内面及び発熱層の
材料の組合わせについて説明する。
【0031】抵抗加熱に必要な大電流密度に耐え得る金
属発熱体には、(1)体積抵抗率が大きいこと、(2)
高温での耐酸化性があること、(3)繰り返し加熱に耐
えること、(4)耐食性がよいこと、が求められる。そ
のような要求を満たすものとして、SUS合金、ニッケ
ルクロム合金が広く用いられている。これらの合金は線
膨張率に基づいて大きく二分される。すなわち、一方
は、(A)オーステナイト系SUS合金(SUS304、30
1、316など;線膨張率14.4〜17.3×10−6/℃)、ニッ
ケルクロム合金(線膨張率14.4〜17.0×10−6/℃)他
方は、(B)マルテンサイト系SUS合金(SUS410S、4
20J2;線膨張率9.9〜10.3×10 −6/℃)、フェライト
系SUS合金(SUS405、430、444など;線膨張率9.9〜1
0.7×10−6/℃)である。
【0032】表2に示す実施例3〜5及び比較例3〜5
では、図1のような構成のローラを用いた。基体はφ3
0mm、発熱層は金属箔を所望の抵抗になるようにパター
ン化したもの、または所望の抵抗になるよう螺旋に配置
したテープ状の金属箔あるいは金属線で形成した。絶縁
層は集成マイカあるいはポリイミドあるいはアラミド絶
縁紙とした。ローラ表面には離型層としてPFA樹脂を
施してある。基体の厚さはアルミニウムの場合は0.8
mm、鉄の場合は0.35mmとした。どちらの場合もロー
ラのたわみの大きさは同等であった。表中の線膨張率の
単位は×10−6/℃である。
【0033】
【表2】
【0034】一方、実施例6〜11では、図18のよう
な構成のローラを用いた。基体12は厚さ0.4mmのア
ルミニウム製であり、基体の内側には中間層15として
厚さ0.15mmのSUS合金層が配置されている。すな
わち、この合金層が基体内面を構成する。その他の構成
は上述の図1の構成に基づくものと同じである。このよ
うに構成したローラのたわみの大きさは、実施例3〜5
で用いたローラと同等であった。表中の線膨張率の単位
は×10−6/℃である。中間層は継ぎ目のないパイプで
もよいが、アルミニウムとSUSの二重パイプ、いわゆ
るクラッド管で薄肉に制作するのは困難である。従っ
て、中間層は、SUS箔を一周以上巻いたものを接着あ
るいは溶接によりパイプとしたものが好ましい。
【0035】
【表3】
【0036】実施例3〜11及び比較例3〜5では、表
2及び表3に示した材料を用いて上述のように構成され
たそれぞれの発熱ローラとφ30mmの発泡シリコーンゴ
ム製の加圧ローラとでユニットを構成し、通紙部分の表
面温度差をサーモグラフィで測定した。さらに、加熱と
冷却を1万回繰り返し、耐久性を確認した。
【0037】昇温時間は、1200Wの電力を投入し、
室温25℃から定着温度180℃まで昇温する時間を測
定した。温度ムラがあると、トナーの定着率のばらつき
が生じる。30℃以上のムラがある場合には、安定した
定着を得るのは難しい。基体が鉄の場合には、温度ムラ
が生じやすいが、表2に示した結果からわかるように、
発熱層にフェライト系SUSが用いられていると(実施
例3)、温度ムラは小さかった。基体がアルミニウムの
場合には温度ムラは生じにくいが、比較例5のように発
熱層にフェライト系SUSを用いると、逆に温度ムラが
大きくなった。実施例6〜11の結果からわかるよう
に、アルミニウムの基体の内側にSUS合金からなる中
間層を配置した発熱ローラでは、使用した発熱層の種類
にかかわらず、鉄製の基体の場合に近い昇温時間が得ら
れた。また、温度ムラについての結果も良好であった。
【0038】温度ムラが大きくなった発熱ローラのロー
ラ内部を観察すると、発熱層の遊離がみられた。したが
って、金属製基体内面に絶縁層を介して線状または箔状
の金属抵抗体からなる発熱層を配置した発熱ローラで
は、実施例4あるいは実施例5の場合のように、金属製
基体がアルミニウム合金からなり、発熱層がオーステナ
イト系ステンレス合金あるいはニッケルクロム合金によ
って形成されていると、基体内面と発熱層の線膨張率差
が小さくなり、加熱冷却を繰り返しても発熱層の遊離が
発生せず、長期に均一な温度分布を得ることができるよ
うになる。また、実施例3のように、金属製基体を鉄鋼
により形成し、発熱層にフェライト系あるいはマルテン
サイト系ステンレス合金を用いても同様の効果が得られ
る。
【0039】さらに、実施例6〜実施例11の場合のよ
うに、金属製基体をアルミニウム合金で形成し、その内
面にステンレス合金の層を設けると、マルテンサイト系
あるいはオーステナイト系ステンレス合金あるいはニッ
ケルクロム合金を発熱層に用いて同様の効果を得ること
ができる。これらの場合には、基体が、熱伝導率の大き
いアルミニウムからなるので、特に温度分布が均一にな
りやすい。また、基体内面に弾性率当たりの熱容量の小
さいSUS合金層を配置しているので、低熱容量で剛性
の高い発熱ローラが得られ、鉄製基体の場合に近い昇温
時間も得ることができる。SUSやアルミニウムでは錆
が発生しないため、鉄製基体の場合のような防錆処理が
必要ないという点でも有利である。
【0040】上記実施例は、定着ローラであったが、加
圧ローラもしくは図21に示すような定着ローラ加熱用
ローラなどの電子写真用発熱ローラとしても、本発明は
広く適用できる。
【0041】
【発明の効果】請求項1に記載の発熱ローラでは、PT
C特性を有する複数の発熱体がローラ軸方向に電気的に
並列に接続されて発熱層を形成しているので、特別な装
置を用いることなく端部温度上昇を自己制御で低減する
ことが可能であり、ローラ表面温度分布を均一にするこ
とができる。また、同一平面内に連続体として発熱層を
構成できるため、最低限必要な両端の電極しか必要とせ
ず、高い信頼性を得ることができる。
【0042】請求項2〜4に記載の発熱ローラでは、発
熱層が、必ず通紙が行われる通紙基準近傍の発熱体と、
それ以外の発熱体とからなり、PTC特性を持った各発
熱体がそれぞれ発熱量を自己制御するので、連続通紙に
より発生する温度むらを効果的に抑制できる。
【0043】請求項5に記載の発熱ローラでは、ローラ
両端部に位置する発熱体の発熱密度(発熱量/面積)が
他の発熱体より大きいため、立ち上り時に端部からの放
熱により発生する温度むらを抑制できる。
【0044】請求項6に記載の発熱ローラでは、発熱層
が、各々のピッチが同一であり、隣のパターンと逆向き
である複数の蛇行パターンを蛇行頂部で統合した形状と
なっているため、沿面長さが短くなり、発熱層自身の剛
性が保たれ、ローラ作製時に扱いやすく効率がよいとと
もに、発熱層がローラから外れることなく長期に渡って
安定した使用が可能となる。
【0045】請求項7に記載の発熱ローラでは、それぞ
れの発熱体の蛇行パターンの始点と終点とを結んだ方向
が、ほぼローラ円周方向であるので、軸方向に分割され
た複数の抵抗体が並列接続された回路と等価であり、P
TC特性により温度が低い部分が抵抗も低くなり電流が
多く流れ、優先的に発熱し、温度分布が均一となる。
【0046】請求項8に記載の発熱ローラでは、発熱体
の蛇行パターンの統合部分が、連続通紙可能な紙の端部
が通過する位置とほぼ等しい位置にあることから、発熱
層が形成する並列回路が連続通紙による温度差を小さく
する方向に最大限の能力を発揮する。
【0047】請求項9〜10に記載の発熱ローラは、ロ
ーラ両端部の抵抗が中央部に比べて小さい回路と等価で
あるので、端部に電流が多く流れ発熱量が中央部に比べ
て多くなるため、昇温時の端部の温度落ちこみが少な
く、温度分布が均一となる。
【0048】請求項11に記載の発熱ローラでは、発熱
体が、電気抵抗が温度上昇により低下する傾向(NTC
特性)を持ち、またその蛇行パターンの始点と終点とを
結んだ方向が、おおよそ軸方向であるため、発熱層が軸
方向において直列に接続された抵抗を有する回路を形成
する形となり、軸方向で温度が高い部分の抵抗が減少
し、発熱量も相対的に減少するため、温度分布が均一と
なる。
【0049】請求項12及び請求項13に記載の発熱ロ
ーラでは、ローラ両端の発熱体の抵抗が中央部の発熱体
に比べて大きく、発熱量も中央部に比べて大きくなるた
め、昇温時の端部の温度落ち込みが少なく、温度分布が
均一となる。
【0050】請求項14に記載の発熱ローラでは、発熱
体が高弾性率で耐熱性・耐食性に優れたステンレスから
なるため、発熱ローラの剛性を高めることができ、被加
熱体に強く押し当てることができ、接触幅が大きくで
き、効率的に熱伝達でき、長期に渡って使用できる。
【0051】請求項15及び請求項16に記載の発熱ロ
ーラでは、ローラ基体内面と発熱層との線膨張率の差が
小さいので、加熱と冷却を繰り返しても発熱層の遊離が
発生せず、長期間にわたって均一な温度分布が得られ
る。
【0052】請求項16に記載の発熱ローラでは、熱伝
導率の大きいアルミニウムを芯金としており、温度分布
が均一となりやすい。また、内面に弾性率当たりの熱容
量が小さいSUS合金層を配置しているため、低熱容量
で剛性の高いローラとなり、鉄芯金に近い昇温時間を得
られる。また、SUS、アルミニウムともに錆の発生が
ないため、鉄芯金のように防錆処理の必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る発熱ローラの一つの実施形態の概
略横断面図である。
【図2】aは本発明の実施例1に係る一つの発熱体パタ
ーンの図であり、bは当該発熱体パターンの等価回路の
図である。
【図3】本発明の実施例1に係る別の発熱体パターンの
図である。
【図4】本発明の実施例1に係る別の発熱体パターンの
図である。
【図5】本発明の実施例1に係る別の発熱体パターンの
図である。
【図6】本発明の実施例1に係る別の発熱体パターンの
図である。
【図7】本発明の実施例1に係る別の発熱体パターンの
図である。
【図8】aは本発明に対する比較例1に係る発熱体パタ
ーンの図であり、bは当該発熱体パターンの等価回路の
図である。
【図9】本発明に係る発熱層の構造の模式図であり、A
は基礎となる蛇行パターン、Bは統合後のパターン、C
はその等価回路の図である。なお、等価回路中で振幅の
大きさは抵抗の大きさを便宜的に表したものである。
【図10】本発明に係る発熱層の構造の模式図であり、
Aは基礎となる蛇行パターン、Bは統合後のパターン、
Cはその等価回路の図である。なお、等価回路中で振幅
の大きさは抵抗の大きさを便宜的に表したものである。
【図11】本発明に係る発熱層の構造の模式図であり、
Aは基礎となる蛇行パターン、Bは統合後のパターン、
Cはその等価回路の図である。なお、等価回路中で振幅
の大きさは抵抗の大きさを便宜的に表したものである。
【図12】本発明に係る発熱層の構造の模式図であり、
Aは基礎となる蛇行パターン、Bは統合後のパターン、
Cはその等価回路の図である。なお、等価回路中で振幅
の大きさは抵抗の大きさを便宜的に表したものである。
【図13】本発明に係る発熱層の構造の模式図であり、
Aは基礎となる蛇行パターン、Bは統合後のパターン、
Cはその等価回路の図である。なお、等価回路中で振幅
の大きさは抵抗の大きさを便宜的に表したものである。
【図14】本発明に係る発熱層の構造の模式図であり、
Aは基礎となる蛇行パターン、Bは統合後のパターン、
Cはその等価回路の図である。なお、等価回路中で振幅
の大きさは抵抗の大きさを便宜的に表したものである。
【図15】本発明に係る発熱層の構造の模式図であり、
Aは基礎となる蛇行パターン、Bは統合後のパターン、
Cはその等価回路の図である。なお、等価回路中で振幅
の大きさは抵抗の大きさを便宜的に表したものである。
【図16】本発明に係る発熱層の構造の模式図であり、
Aは基礎となる蛇行パターン、Bは統合後のパターン、
Cはその等価回路の図である。なお、等価回路中で振幅
の大きさは抵抗の大きさを便宜的に表したものである。
【図17】本発明に係る発熱層の構造の模式図であり、
Aは基礎となる蛇行パターン、Bは統合後のパターン、
Cはその等価回路の図である。なお、等価回路中で振幅
の大きさは抵抗の大きさを便宜的に表したものである。
【図18】本発明の別の実施形態に係る発熱ローラの概
略横断面図である。
【図19】従来の発熱層の構造の図である。
【図20】従来の発熱層の構造の図である。
【図21】本発明に係る発熱ローラの使用例としての定
着ローラ加熱用ローラ周辺の概略図である。
【符号の説明】
1 定着ローラ 11 離型層 12 基体 13 絶縁層 14 発熱層(抵抗発熱体) 15 中間層 21 スポンジゴム製定着ローラ 22 発熱ローラ 23 通紙方向 24 紙 25 加圧ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 越後 勝博 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 由良 純 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】PTC特性の物質からなる複数の発熱体を
    同一平面内のパターン配置により少なくともローラ軸方
    向において電気的に並列に接続することによって発熱層
    が形成されていることを特徴とする発熱ローラ。
  2. 【請求項2】 通紙基準がローラの一方の端部側にあ
    り、前記発熱層が、少なくともローラ軸方向通紙基準側
    および反通紙基準側に位置する発熱体を有することを特
    徴とする、請求項1に記載の発熱ローラ。
  3. 【請求項3】 通紙基準がローラのほぼ中央にあり、前
    記発熱層が、少なくともローラ軸方向中央部及び両端部
    に位置する発熱体を有することを特徴とする、請求項1
    に記載の発熱ローラ。
  4. 【請求項4】 通紙基準位置直近に位置する発熱体の幅
    が、連続通紙可能な最小紙幅とほぼ等しいことを特徴と
    する、請求項2または請求項3に記載の発熱ローラ。
  5. 【請求項5】 ローラ端部に位置する発熱体の発熱密度
    が、それ以外の発熱体の発熱密度よりも大きいことを特
    徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の発熱ロ
    ーラ。
  6. 【請求項6】 前記発熱体が蛇行パターンを有する箔状
    の抵抗体からなり、ローラ軸方向に隣あって位置する発
    熱体の蛇行パターンが同一のピッチをもち且つ蛇行の向
    きが逆向きであり、それらの蛇行パターンを蛇行頂部で
    互いに統合することによって発熱体をローラ軸方向にお
    いて電気的に並列に接続することを特徴とする請求項1
    〜5のいずれか一項に記載の発熱ローラ。
  7. 【請求項7】 前記蛇行パターンの始点と終点とを結ぶ
    方向が、ほぼローラ円周方向であることを特徴とする請
    求項6に記載の発熱ローラ。
  8. 【請求項8】 前記蛇行パターンの統合部分が、連続通
    紙可能なシートの端部通過位置とほぼ等しい位置にある
    ことを特徴とする、請求項7に記載の発熱ローラ。
  9. 【請求項9】 ローラ端部側に位置する発熱体の蛇行パ
    ターンの振幅がそれより内側に位置する発熱体の蛇行パ
    ターンの振幅よりも小さいことを特徴とする、請求項6
    〜8のいずれか一項に記載の発熱ローラ。
  10. 【請求項10】 ローラ端部側に位置する発熱体の蛇行
    パターンのパターン幅のほうがそれより内側に位置する
    発熱体の蛇行パターンのパターン幅よりも広いことを特
    徴とする、請求項6〜9に記載の発熱ローラ。
  11. 【請求項11】 発熱層が、蛇行パターンを有する箔状
    のNTC特性の抵抗体からなる複数の発熱体によって形
    成されていること、前記蛇行パターンの始点と終点とを
    結ぶ方向がほぼローラ軸方向であること、及び、ローラ
    周方向に隣あって位置する発熱体の蛇行パターンが同一
    のピッチをもち且つ蛇行の向きが逆向きであり、それら
    の蛇行パターンの蛇行頂部が互いと統合されていること
    を特徴とする発熱ローラ。
  12. 【請求項12】 前記蛇行パターンがローラ両端部側に
    おいてローラ中央部よりも狭い通電路幅を有することを
    特徴とする、請求項11に記載の発熱ローラ。
  13. 【請求項13】 前記蛇行パターンがローラ両端部側に
    おいてローラ中央部に比べて狭いピッチを有することを
    特徴とする、請求項11または請求項12に記載の発熱
    ローラ。
  14. 【請求項14】 前記発熱体がステンレスからなること
    を特徴とする、請求項6〜10のいずれか一項に記載の
    発熱ローラ。
  15. 【請求項15】 金属製基体内面に絶縁層を挟んで前記
    発熱層が配置されている、上記請求項のいずれか一項に
    記載の発熱ローラにおいて、前記金属製基体内面と前記
    発熱層との材料の組合わせが、加熱冷却を繰り返しても
    発熱層の遊離が発生しない程度に線膨張率の差が小さく
    なるように選択されていることを特徴とする発熱ロー
    ラ。
  16. 【請求項16】 金属製基体がアルミニウム製であり、
    前記金属製基体内面がSUS箔を一周以上管状に巻きつ
    けて接着あるいは溶接で固定した中間層によって形成さ
    れていることを特徴とする、請求項15に記載の発熱ロ
    ーラ。
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