JPH11291409A - 天然杢理が表出する化粧材とその製造法 - Google Patents

天然杢理が表出する化粧材とその製造法

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JPH11291409A
JPH11291409A JP10120034A JP12003498A JPH11291409A JP H11291409 A JPH11291409 A JP H11291409A JP 10120034 A JP10120034 A JP 10120034A JP 12003498 A JP12003498 A JP 12003498A JP H11291409 A JPH11291409 A JP H11291409A
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JP
Japan
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veneer
fiber cloth
decorative
cloth prepreg
frp sheet
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JP10120034A
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Inventor
Yukio Hamaguchi
幸生 濱口
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UENO TEC KK
HAMAGUCHI KEIKI KOGYO KK
Original Assignee
UENO TEC KK
HAMAGUCHI KEIKI KOGYO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】FRPシートにより混然一体に補強された天然
杢理が表出する斬新な化粧材を提供する。 【解決手段】FRPシート(F)と化粧単板(10)と
を備え、そのFRPシート(F)となる熱硬化性樹脂が
含浸された繊維クロスプリプレグ(11)を硬化させる
ための加熱により、その表面へ上記化粧単板(10)を
融着一体化した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建築用の内装材や建
具、家具、表札、照明器具のセード等々に有用な天然杢
理が表出する化粧材と、そのための製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種、天然杢理の美的効果を活かした
化粧材としては、公知の「化粧貼り合板」が代表的であ
り、例えばフローリングや内装用壁板として製品化され
ている。
【0003】これはベニヤレースにより原木から剥皮状
に切削された厚さ−約0.15〜1.0mmの薄い「化
粧単板」(通称−つき板)を、ラワン合板やファイバー
ボード、パーティクルボードなどから成る台板合板の表
面へ、主として酢酸ビニール樹脂エマルジョンなどの木
材用接着剤により貼り付け一体化したものであり、その
化粧単板としても特に厚さ−約0.3mm以下の薄づき
化粧単板が広く採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記化粧単
板は極めて薄いため、その接着剤の塗布量を正確に規定
することが困難である。その塗布量が多いと、化粧単板
の割れ防止に寄与する反面、化粧単板の導管などを通じ
て表面へ浸み出しやすくなるため、その予防上接着剤を
塗布後に乾燥硬化させたり、高粘度の接着剤を使用した
りする必要がある。
【0005】又、上記化粧単板は塩化ビニールなどの合
成樹脂シートに杢理をプリントした人工品と異なって、
その樹種や杢理などが多様であり、使用中の湿度変化に
伴なう膨張と収縮の繰り返しによって、そのはぎ合わせ
目の開きや波打ち、繊維方向に沿う割れなどを生じやす
いため、ホットプレスでの熱圧直前に水やホルマリンな
どを化粧単板の表面へスプレーしたり、紙や不織布など
の緩衝膜を介在させたりする必要もある。
【0006】茲に、上記緩衝膜を接着層として介在させ
ることは、化粧単板の割れ防止に有効であると言われて
いるが、これでも未だその内部での層間剥離を生じるお
それがあり、化粧貼り合板の製造に困難を伴なう。
【0007】即ち、図11は従来から使用されている化
粧貼り合板の量産法を示しており、先ず第1工程(I)
として台板合板(1)の表面へ、酢酸ビニール樹脂エマ
ルジョンを主体とする合成樹脂系の第1接着剤(2)を
塗布し、その上方から紙(3)を圧着ロール(4)又は
平板プレスによって貼り付け、その後別個独立の第2工
程(II)において、上記紙(3)の表面へ同様な合成樹
脂系の第2接着剤(5)を塗布し、その上方から薄づき
化粧単板(6)をホットプレス(7)によって貼り付け
一体化している通例である。
【0008】しかし、このような製造工程において、第
1接着剤(2)を多量に塗布すると、これが台板合板
(1)に対する紙(3)の貼り付け圧着時に、その紙
(3)を透過して上方へ浸み出し、圧着ロール(4)又
は平板プレスの表面に付着して、汚損してしまうことに
なるため、その塗布量を少なく規制せざるを得ず、そう
すると第1接着剤(2)が紙(3)の裏面一部だけにし
か含浸されない結果となる。
【0009】そこで、その第1接着剤(2)による化粧
単板(6)の接着強度を補償するために、上記第2接着
剤(5)を多量に塗布すると、これが紙(3)に対する
化粧単板(6)の貼り付け熱圧時に、その化粧単板
(6)の導管などを透過して上方へ浸み出し、引き続き
化粧単板(6)に着色塗料の表面塗装を行なう際、その
浸み出した接着剤(5)が着色塗料の定着を阻害し、着
色ムラを生じることになるので、その第2接着剤(5)
の塗布量も少なく調整せざるを得ず、そうすると第2接
着剤(5)が上記紙(3)の表面一部だけにしか含浸さ
れない結果となる。
【0010】つまり、従来の化粧貼り合板を示した図1
2の拡大断面図から明白なように、上記紙(3)はその
表面と裏面との局部的に第1、2接着剤(2)(5)を
含浸した状態となるに過ぎず、その中間部分が両接着剤
(2)(5)を隔離させる如く原紙状態のままに残存す
る結果、化粧貼り合板としての使用中、経時的な湿度の
変化に晒されると、上記紙(3)が膨張と収縮を繰り返
して、その原紙状態にある中間部分から化粧単板(6)
が層間剥離を生じやすくなり、耐久強度を維持すること
ができないのである。
【0011】又、上記化粧貼り合板の製造法では、台板
合板(1)に紙(3)を貼り付ける第1工程(I)と、
その紙(3)に化粧単板(6)を貼り付ける第2工程
(II)とが、製造ライン又は製造機械として分離独立し
ているため、短時間での効率良く化粧貼り合板を量産で
きず、上記第1工程(I)での第1接着剤(2)が乾燥
硬化しない限り、第2工程(II)における化粧単板
(6)の貼り付けを行なうことができない。
【0012】この点、予じめ裏面に紙(3)が接着一体
化された化粧単板(6)を仕入れて、これを台板合板
(1)の表面へ2次的に接着する方法も考えられ、これ
によれば紙(3)の貼り付け用接着剤(5)が既に乾燥
硬化しているため、上記化粧単板(6)を台板合板
(1)の表面へ2次的に貼り付ける接着剤(2)が、そ
の化粧単板(6)の表面から浸み出すおそれはなく、1
工程のもとに化粧貼り合板を製造できる利点があると言
える。
【0013】ところが、このような製造法を採用したと
しても、上記2次的な接着剤(2)は台板合板(1)に
浸透・含浸されず、その結果台板合板(1)の表面と上
記紙(3)の裏面との相互間に、剥離界面が発生するこ
とに変りはなく、やはり耐久強度を確保することができ
ない。
【0014】更に言えば、木材用接着剤としてフェノー
ル樹脂接着剤を使用することは、上記化粧単板の剥離防
止に役立つと言える。蓋し、木材の主構成物質をなすセ
ルロースは多くのOH基を有する極性物質であるが、上
記フェノール樹脂接着剤もOH基を持つ極性接着剤とし
て、加熱硬化時に縮合反応を起し、高分子物になるから
である。
【0015】しかし、仮りに上記フェノール樹脂接着剤
を使用したとしても、その塗布量を正確に規定すること
はやはり困難であるほか、あくまでも接着剤であって、
これを媒介とする2次的な接着法に変りがないため、化
粧単板の繊維方向に沿う割れや波打ち、はぎ合わせ目の
開きを防止する効果までは発揮しない。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
の抜本的な解決を企図しており、そのために役立つ天然
杢理が表出する斬新な化粧材として、その構成上第1に
FRPシートと化粧単板とを備え、そのFRPシートと
なる熱硬化性樹脂が含浸された繊維クロスプリプレグを
硬化させるための加熱により、その表面へ上記化粧単板
を融着一体化したことを特徴とし、
【0017】第2に、FRPシートと化粧単板とを備
え、そのFRPシートとなる熱硬化性樹脂が含浸された
繊維クロスプリプレグを硬化させるための加熱により、
その表面へ上記化粧単板を融着一体化すると共に、上記
FRPシートの裏面へ剥離可能なセパレーターを貼り付
けたことを特徴とし、
【0018】第3に、FRPシートと化粧単板とを備
え、そのFRPシートとなる熱硬化性樹脂が含浸された
繊維クロスプリプレグを硬化させるための加熱により、
その表面へ上記化粧単板と裏面へ各種材質の台板を各々
融着一体化したことを特徴とするものである。
【0019】又、上記天然杢理が表出する化粧材の製造
法として、第1にFRPシートとなる熱硬化性樹脂が含
浸された繊維クロスプリプレグの表面へ、化粧単板を重
ね合わせた上、ホットプレスで加熱圧締することによ
り、上記繊維クロスプリプレグを完全に硬化させると一
挙同時に、その加熱により上記化粧単板をも繊維クロス
プリプレグの表面へ融着一体化することを特徴とし、
【0020】第2に、木質材や金属材などの各種材質か
ら成る台板の表面へ、FRPシートとなる熱硬化性樹脂
が含浸された繊維クロスプリプレグと、化粧単板とを順
次に重ね合わせた上、ホットプレスで加熱圧締すること
により、上記繊維クロスプリプレグを完全に硬化させる
と一挙同時に、その加熱により上記化粧単板と台板をも
各々繊維クロスプリプレグの表裏両面へ融着一体化する
ことを特徴とするものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面に基いて本発明の詳細
を説明すると、その化粧材の第1実施形態を示した図
1、2において、(10)は原木から切削された厚さ−
約0.15〜1.0mmの化粧単板であり、その薄づき
化粧単板(厚さ−約0.15〜0.3mm)と厚づき化
粧単板(厚さ−約0.7〜1.0mm)との双方を含
み、言うまでもなく柾目や板目などの天然杢理を備えて
いると共に、その薄さに基く可撓性も有する。
【0022】又、その複数枚が接着剤やテーピング(図
示省略)を介して、図3、4の第2実施形態や図8、9
の第4実施形態に例示する如く、全体的な平板状にはぎ
合わされることもある。その図3、4では追柾や抱目、
ランダムの模様貼り型を、図8、9ではダイヤモンドや
市松の模様貼り型を各々示唆しているが、このような貼
り型は本発明の使用目的・用途(建物の内装材や建具、
家具など)に応じて、適当に選定することができる。
【0023】(11)はFRPシート(F)となる繊維
クロスプリプレグを示しており、これはガラス繊維クロ
スやカーボン繊維クロス、アラミド繊維クロス、その他
の各種繊維クロスに、予じめエポキシ樹脂やフェノール
樹脂、ユリア樹脂、ポリエステルなどの熱硬化性樹脂が
含浸されて、その半硬化状態(プリプレグ)に形成され
たものであり、その1プライ(1層)分が上記薄づき化
粧単板とほぼ同じ程度の厚さ(例えば約0.2mm)と
して、やはり可撓性を有するほか、光との関係ではこれ
を半透過状態に遮蔽し得る。
【0024】但し、上記FRPシート(F)の素材をな
す繊維クロスのプライ数(積層数)やその縦糸と横糸と
のクロス角度、両糸の配列密度などは、本発明の使用目
的・用途に応じて自由に設定することができ、又その繊
維素材の一種・単体のみならず、相違する数種を織り混
ぜたクロス状態に複合化することも可能である。
【0025】上記FRPシート(F)となる繊維クロス
プリプレグ(11)の表面へ、化粧単板(10)を直か
に重ね合わせてもさしつかえないが、その相互間へ和紙
や不織布、その他の熱硬化性樹脂を含浸し得る緩衝膜
(12)を介在させることが好ましい。
【0026】その別個独立する緩衝膜(12)を介在さ
せる代りに、図3、4の第2実施形態や図8、9の第4
実施形態から明白な通り、これが予じめ裏面に貼り付け
一体化された化粧単板(10)を採用しても良く、そう
すれば取扱いや作業性がますます向上する。
【0027】そして、その何れにあっても上記緩衝膜
(12)の繊維方向を、化粧単板(10)の繊維方向と
クロスする関係状態に保つことが望ましい。これによれ
ば、その緩衝膜(12)が上記化粧単板(10)の繊維
方向に沿う割れの抵抗となり、その割れ防止に効果を発
揮し得るからである。
【0028】図5は本発明の製造に用いるホットプレス
(P)として、就中油圧蒸気加熱式のそれを示してお
り、(13)(14)は向かい合う上下一対の熱盤、
(15)はその上側熱盤(13)の下面に取り付けられ
た金属当て板であって、ステンレスやアルミニウム、ジ
ュラルミンなどから成り、熱盤(13)の鉄による汚染
を防ぐ。(16)はその金属当て板(15)の下面へ更
に被着された耐熱性テフロンシートなどの離型フィルム
であり、上記化粧単板(10)の離型作用を果す。
【0029】他方、下側熱盤(14)の上面には耐熱性
のゴムやフェルトなどからなるクッション板(17)が
取り付けられており、しかもそのクッション板(17)
の表面には凹溝(18)がクロス状態に付与されてもい
る。上記繊維クロスプリプレグ(11)の厚さムラによ
り生ずる圧力ムラを、その凹溝(18)によって調整す
る趣旨である。
【0030】(19)は上記クッション板(17)の上
面ヘ更に被着された離型フィルムであって、やはり耐熱
性の布入りテフロンシートなどから成り、上記FRPシ
ート(F)となる繊維クロスプリプレグ(11)の離型
作用を営なむ。
【0031】尚、上記ホットプレス(P)としては化粧
単板(10)並びに繊維クロスプリプレグ(11)の離
型作用を円滑に行なえる限り、冒頭に述べた化粧貼り合
板用のそれを使っても良く、その加熱方式や圧締方式、
駆動方式なども自由に選定することができ、量産上は多
段式ホットプレスにローダーやアンローダーを付属させ
て、全体的に自動ライン化すれば良い。
【0032】そこで、本発明の化粧材を製造するに当っ
ては、図5から示唆される通り、FRPシート(F)と
なる繊維クロスプリプレグ(11)の表面へ、化粧単板
(10)の1枚を重ね合わせた上、ホットプレス(P)
によりその繊維クロスプリプレグ(11)の熱硬化性樹
脂が熱変形し得る一定温度と所要時間だけ加熱圧締し
て、上記繊維クロスプリプレグ(11)を完全に硬化さ
せるのである。
【0033】その際には上記した通り、化粧単板(1
0)と繊維クロスプリプレグ(11)との上下相互間
へ、熱硬化性樹脂の含浸可能な和紙や不織布などの緩衝
膜(12)を介在させたり、或いはその緩衝膜(12)
の予じめ裏打ち一体化された化粧単板(10)を用いる
ことが好ましい。
【0034】上記ホットプレス(P)により加熱圧締す
れば、繊維クロスプリプレグ(11)に含浸されている
熱硬化性樹脂が、その加熱により一旦軟化し、流動状態
の液体として図6から示唆されるように、FRPシート
(F)の繊維クロスから上記緩衝膜(12)を介して化
粧単板(10)へ浸透し、その組織中に含浸される結果
となり、上記繊維クロスと化粧単板(10)とを混然一
体の融着状態に連結する。
【0035】そして、その繊維クロスプリプレグ(1
1)をFRPシート(F)の繊維クロスに融着一体化し
た熱硬化性樹脂は、最終的に不融の完全な硬化状態とな
り、二度と溶融・軟化しないため、上記繊維クロスと化
粧単板(10)との相互間には、別個な接着剤を媒介と
するような界面が発生せず、FRPシート(F)の繊維
クロスから化粧単板(10)の剥離したり、その化粧単
板(10)におけるはぎ合わせ目の開きを生じたりする
おそれは一切ない。優れた耐久強度を確保できるのであ
る。
【0036】この点、上記FRPシート(F)の繊維ク
ロスに含浸させる熱硬化性樹脂としては、特にフェノー
ル樹脂やその他の付加縮合型樹脂(ホルマリン系樹脂)
を採用することが望ましい。
【0037】そうすれば、その付加縮合型樹脂は上記繊
維クロスプリプレグ(11)の加熱硬化時に縮合反応し
て、水(H2O)を分離生成し、その水分が蒸気となって化
粧単板(10)を柔軟化させるべく作用するため、その
化粧単板(10)の割れや波打ちを防止することに役立
つ。尚、上記付加縮合型樹脂の加熱により分離生成され
た水分は、その硬化に先立って、化粧単板(10)の表
面から自づと蒸発・霧散することになる。
【0038】又、上記熱硬化性樹脂が熱変形し得る一定
温度と所要時間については、その熱硬化性樹脂としてフ
ェノール樹脂を、繊維クロスプリプレグ(11)として
1プライ(厚さ−約0.2mm)のガラス繊維クロスプ
リプレグを各々採用した実験の結果、約150〜160
℃のもとに約10分だけ加熱圧締することが最適であ
る。
【0039】その160℃よりも高い加熱条件のもとに
圧締すると、上記フェノール樹脂の縮合反応により分離
生成された水分が蒸発し終って、その樹脂の硬化完了し
た後にも、未だ化粧単板(10)だけは加熱継続される
ことになるため、その表面の白化現象を起し、天然杢理
の美的効果を阻害してしまう。
【0040】逆に、150℃よりも低い加熱条件のもと
に圧締すると、上記樹脂の硬化不良となり、そのFRP
シート(F)の繊維クロスに対して化粧単板(10)を
全体的な混然一体の融着状態に保つことができず、その
不良部分から剥離するおそれがある。
【0041】尚、上記所要時間としての約10分は、繊
維クロスプリプレグ(11)の1プライ(1層)に相当
する数値であり、従ってそのプライ数(積層数)の増加
に応じて所要時間も適当に長く調整される。
【0042】図2、4はこのようにして製造された化粧
材の第1、2実施形態を示しているが、その何れも可撓
性を有するため、冒頭に述べた従来の化粧貼り合板と異
なって、これをありふれたカッターにより希望の大きさ
・形状に切断し、あたかも壁紙や襖紙のように、建物の
室内壁面や建具、家具などへ貼り付け使用したり、或い
は建物の柱などへ捲き付け使用したりすることができ
る。
【0043】特に、捲き付け使用する目的・用途との関
係では、上記FRPシート(F)の素材である繊維クロ
スの縦糸と横糸とを、その配列密度(引張強度)の相違
変化した状態にクロスさせることにより、一方向への曲
がり癖を付与しておくことが好ましい。そうすれば、上
記捲き付け作業を効率良く正確に行なえるからである。
【0044】その場合には、化粧単板(10)が自から
の繊維方向に沿って割れないように、その繊維方向を上
記FRPシート(F)の曲がり方向とほぼ直交する関係
状態として、繊維クロスプリプレグ(11)の表面へ重
ね合わせて、その繊維クロスプリプレグ(11)の加熱
により融着一体化させれば良い。
【0045】更に、本発明の化粧材は光の半透過性を有
するため、これを照明器具のセードや表札、電飾看板、
非常時の誘導用手摺りなどに利用して、これらに天然杢
理の美的効果を与えることも可能である。上記繊維クロ
スプリプレグ(11)の加熱温度は約150〜160℃
の高温であるため、常温下での使用は勿論のこと、この
ような熱を受ける用途に使うも全然支障を生じない。
【0046】上記のような使用の便宜を図るため、図7
の第3実施形態に示す如く、繊維クロスプリプレグ(1
1)の加熱硬化により、その表面に化粧単板(10)が
融着一体化されたFRPシート(F)の裏面へ、引き続
き両面接着テープ(20)などによって、セパレーター
(21)(離型シート)を剥離自在に貼り付けた製品と
して提供することが好ましい。尚、その両面接着テープ
(20)としてはレーヨン不織布を担体とし、これの両
面にアクリル系やゴム系などの粘着剤を塗装したものが
最適である。
【0047】先には、FRPシート(F)と化粧単板
(10)とから成る可撓性の化粧材を説示したが、図8
〜10の第4実施形態に示す通り、上記FRPシート
(F)の裏面へやはりその繊維クロスプリプレグ(1
1)を硬化させるための加熱によって、木質材や金属
材、その他の各種材質から成る台板(22)を融着一体
化することも可能である。
【0048】その際には、図10から示唆される通り、
台板(22)の表面へ上記繊維クロスプリプレグ(1
1)と化粧単板(10)とを順次に重ね合わせた上、そ
の全体をホットプレス(P)によって加熱圧締すれば良
いことは、言うまでもない。
【0049】上記台板(22)として、例えばラワン合
板やパーティクルボード、ファイバーボードなどの合板
を採用した場合、本発明の化粧材は外観上従来の化粧貼
り合板と同等に仕上がるとしても、その化粧単板(1
0)が別個な接着剤を介さず、上記繊維クロスプリプレ
グ(11)の加熱によりFRPシート(F)の繊維クロ
スと混然一体の融着状態に補強されるため、剥離のおそ
れがないことは勿論、その化粧単板(10)の割れや波
打ち、はぎ合わせ目の開きなどを生じるおそれもない。
【0050】尚、第4実施形態におけるその他の構成は
上記第1、2実施形態と実質的に同一であるため、その
図8〜10に図1〜6との対応符号を記入するにとどめ
て、その詳細な説明を省略する。
【0051】
【発明の効果】以上のように、本発明では天然杢理が表
出する化粧材として、その構成上FRPシート(F)と
化粧単板(10)とを備え、そのFRPシート(F)と
なる熱硬化性樹脂が含浸された繊維クロスプリプレグ
(11)を硬化させるための加熱により、その表面へ上
記化粧単板(10)を融着一体化してあるため、冒頭に
述べた従来技術の課題を悉く解決でき、斬新な化粧材と
して提供し得る効果がある。
【0052】即ち、本発明の上記構成によれば、FRP
シート(F)となる繊維クロスプリプレグ(11)に含
浸された熱硬化性樹脂が、その加熱によって一旦液状と
なり、化粧単板(10)と混然一体に融着した状態のも
とで硬化される結果、別個な接着剤を媒介とする2次的
な接着手段に比し、その化粧単板(10)の剥離するお
それが皆無となり、耐久強度を飛躍的に向上できるので
ある。
【0053】又、上記化粧単板(10)は原木から切削
された極めて薄いものであり、しかも外気の湿度変化に
より生ずる内部応力に起因して、その繊維方向に沿う割
れや波打ち、はぎ合わせ目の開きなどを招来しやすい
が、この点本発明の構成では化粧単板(10)がFRP
シート(F)により補強された状態として、その繊維ク
ロスプリプレグ(11)の加熱により組織同志の連結し
た混然一体に融着されるため、上記割れや波打ち、はぎ
合わせ目の開きなどを生じるおそれもなく、その化粧材
の品質と寸法安定性に著しく優れる。
【0054】更に、本発明の化粧材は冒頭に述べた従来
技術の化粧貼り合板と異なって、その化粧単板(10)
が熱硬化性樹脂をマトリックスとするFRPシート
(F)に融着一体化されており、可撓性は勿論のこと、
防湿性や減音性、難燃性を発揮し得るため、例えば建物
における内装壁や床、天井の補修・改修用、建具や家具
の装飾用、テーブル面の滑り止め用、非常誘導用手摺り
や表札、電飾看板の被覆用などに広く使うことができ
る。
【0055】例えば、床材の損傷部分を補修したり、或
いはその化粧模様(イメージ)を改修したりする場合
に、従来では開閉する建具などとの関係上、その化粧貼
り合板から成る床材の全体を張り替え施工する必要があ
ったが、本発明の化粧材はFRPシート(F)と化粧単
板(10)とを含む全体的に薄く、可撓性を有するばか
りでなく、優れた耐久強度も発揮するため、これをあた
かも敷物のように既設の床材へ貼り付け使用することが
でき、上記補修や改修を頗る簡便・安価に行なえるわけ
である。
【0056】特に、請求項2の構成を採用するならば、
上記目的・用途に使う際、そのセパレーター(21)を
剥離することにより、本発明の化粧材を便利良く貼り付
けることができ、その作業性の向上に役立つ。
【0057】請求項3に記載の構成を採用するならば、
冒頭に述べた従来の化粧貼り合板と同じ目的・用途に使
うこともでき、しかもその化粧貼り合板の冒頭に述べた
問題点を悉く改良し得る効果がある。
【0058】又、本発明に係る化粧材の製造法としても
請求項4に記載の通り、FRPシート(F)となる熱硬
化性樹脂が含浸された繊維クロスプリプレグ(11)の
表面へ、化粧単板(10)を重ね合わせた上、ホットプ
レス(P)で加熱圧締することにより、上記繊維クロス
プリプレグ(11)を完全に硬化させると一挙同時に、
その加熱により上記化粧単板(10)をも繊維クロスプ
リプレグ(11)の表面へ融着一体化するようになって
いるため、接着剤の媒介による2次的な接着法と異なっ
て、その塗布量の困難な調整を要さず、上記熱硬化性樹
脂が含浸された繊維クロスプリプレグ(11)を加熱す
るだけの1工程で足りると共に、そのためのホットプレ
ス(P)として冒頭に述べた化粧貼り合板用のそれを使
うこともできるので、量産効果に著しく優れる。
【0059】そして、このような効果は請求項3に記載
の化粧材を製造する方法として、請求項6の構成を採用
するも全く同様に達成されることとなる。尚、請求項4
の上記製造法において、特に請求項5の構成を採用する
ならば、化粧材をその化粧単板(10)の割れるおそれ
なく、一方向へ曲げることができるため、捲き付け使用
上著しく便利である。
【0060】殊更、請求項7の構成を採用するならば、
その付加縮合型樹脂が上記繊維クロスプリプレグ(1
1)における加熱硬化過程での縮合反応により、水(H2
O)を分離生成し、その水分が化粧単板(10)を蒸し作
用して、FRPシート(F)との馴染み良く柔軟化させ
ることになるため、その化粧単板(10)の割れや波打
ちも自づと防止できるほか、本発明の化粧材に建物用と
して有利な難燃性を付与し得る効果がある。
【0061】請求項8の構成を採用するならば、その緩
衝膜(12)によっても化粧単板(10)の割れや波打
ちを防止できると共に、これが上記繊維クロスプリプレ
グ(11)の熱硬化性樹脂を含浸することになるため、
上記化粧単板(10)をFRPシート(F)とますます
安定・強固に一体化させることもできるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る化粧材の第1実施形態を示す分解
斜面図である。
【図2】図1の完成品を示す断面図である。
【図3】本発明に係る化粧材の第2実施形態を示す分解
斜面図である。
【図4】図3の完成品を示す断面図である。
【図5】上記第1、2実施形態の製造に使用するホット
プレスを示す説明図である。
【図6】FRPシートの繊維クロスプリプレグから化粧
単板に向かう熱硬化性樹脂の浸透作用を説明する断面図
である。
【図7】本発明に係る化粧材の第3実施形態を示す断面
図である。
【図8】本発明に係る化粧材の第4実施形態を示す分解
斜面図である。
【図9】図8の完成品を示す断面図である。
【図10】第4実施形態の製造に使用するホットプレス
を示す説明図である。
【図11】従来の化粧貼り合板を製造する工程の断面図
である。
【図12】従来の化粧貼り合板を示す拡大断面図である
【符号の説明】
(10)・化粧単板 (11)・繊維クロスプリプレグ (12)・緩衝膜 (20)・両面接着テープ (21)・セパレーター (22)・台板 (F)・FRPシート (P)・ホットプレス
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 101:00 105:08 B29L 9:00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】FRPシート(F)と化粧単板(10)と
    を備え、そのFRPシート(F)となる熱硬化性樹脂が
    含浸された繊維クロスプリプレグ(11)を硬化させる
    ための加熱により、その表面へ上記化粧単板(10)を
    融着一体化したことを特徴とする天然杢理が表出する化
    粧材。
  2. 【請求項2】FRPシート(F)と化粧単板(10)と
    を備え、そのFRPシート(F)となる熱硬化性樹脂が
    含浸された繊維クロスプリプレグ(11)を硬化させる
    ための加熱により、その表面へ上記化粧単板(10)を
    融着一体化すると共に、 上記FRPシート(F)の裏面へ剥離可能なセパレータ
    ー(21)を貼り付けたことを特徴とする天然杢理が表
    出する化粧材。
  3. 【請求項3】FRPシート(F)と化粧単板(10)と
    を備え、そのFRPシート(F)となる熱硬化性樹脂が
    含浸された繊維クロスプリプレグ(11)を硬化させる
    ための加熱により、その表面へ上記化粧単板(10)と
    裏面へ各種材質の台板(22)を各々融着一体化したこ
    とを特徴とする天然杢理が表出する化粧材。
  4. 【請求項4】FRPシート(F)となる熱硬化性樹脂が
    含浸された繊維クロスプリプレグ(11)の表面へ、化
    粧単板(10)を重ね合わせた上、ホットプレス(P)
    で加熱圧締することにより、 上記繊維クロスプリプレグ(11)を完全に硬化させる
    と一挙同時に、その加熱により上記化粧単板(10)を
    も繊維クロスプリプレグ(11)の表面へ融着一体化す
    ることを特徴とする天然杢理が表出する化粧材の製造
    法。
  5. 【請求項5】FRPシート(F)における繊維クロスの
    縦横配列密度を相違変化させることにより、そのFRP
    シート(F)に一方向への曲がり癖を付与すると共に、 上記FRPシート(F)となる繊維クロスプリプレグ
    (11)の表面へ化粧単板(10)を、その繊維方向が
    上記曲がり方向とほぼ直交する関係状態に重ね合わせる
    ことを特徴とする請求項4記載の天然杢理が表出する化
    粧材の製造法。
  6. 【請求項6】木質材や金属材などの各種材質から成る台
    板(22)の表面へ、FRPシート(F)となる熱硬化
    性樹脂が含浸された繊維クロスプリプレグ(11)と、
    化粧単板(10)とを順次に重ね合わせた上、ホットプ
    レス(P)で加熱圧締することにより、 上記繊維クロスプリプレグ(11)を完全に硬化させる
    と一挙同時に、その加熱により上記化粧単板(10)と
    台板(22)をも各々繊維クロスプリプレグ(11)の
    表裏両面へ融着一体化することを特徴とする天然杢理が
    表出する化粧材の製造法。
  7. 【請求項7】熱硬化性樹脂をフエノール樹脂やその他の
    付加縮合型樹脂として、その繊維クロスプリプレグ(1
    1)における加熱硬化時の縮合反応に伴ない分離される
    水分により、化粧単板(10)を割れないように柔軟化
    させることを特徴とする請求項4、5又は6記載の天然
    杢理が表出する化粧材の製造法。
  8. 【請求項8】予じめ裏面に和紙や不織布、その他の熱硬
    化性樹脂を含浸し得る緩衝膜(12)が貼り付け一体化
    された化粧単板(10)を用いるか、又は別個独立する
    上記緩衝膜(12)を化粧単板(10)と繊維クロスプ
    リプレグ(11)との相互間へ介在させることを特徴と
    する請求項4、5又は6記載の天然杢理が表出する化粧
    材の製造法。
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