JPH11292712A - シロアリ防除剤 - Google Patents

シロアリ防除剤

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JPH11292712A
JPH11292712A JP10102310A JP10231098A JPH11292712A JP H11292712 A JPH11292712 A JP H11292712A JP 10102310 A JP10102310 A JP 10102310A JP 10231098 A JP10231098 A JP 10231098A JP H11292712 A JPH11292712 A JP H11292712A
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JP
Japan
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termite
agent
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termite control
present
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JP10102310A
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English (en)
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Tsuguyoshi Yaga
嗣良 屋我
Akiyoshi Sogabe
昭好 曽我部
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PAINT HOUSE KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 標的生物に対する特異性、防除性および自然
界における効果の長期持続性(耐候性)に優れ、且つ生
態系に悪影響を与えない新規な天然抗蟻性成分を有効成
分とする新規なシロアリ防除剤を提供する。 【解決手段】 シロアリ防除剤の有効成分として、天然
抗蟻性成分およびその類縁体、例えば、グアヤコール、
カテコール、ニコチン、パーメスリンまたはメチルハイ
ドロキノン、を複数種類組み合わせて用いることによ
り、上記課題が解決される。また、そのようなシロアリ
防除剤をコーティング剤と併用することにより、自然界
における効果の長期持続性(耐候性)をさらに向上させ
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シロアリ防除剤に
関し、より詳しくは、有機リンおよび重金属類を含有し
ない複数の抗蟻性成分を有効成分とするシロアリ防除剤
に関する。
【0002】
【従来の技術】木材や多くの木質繊維材料のようなセル
ロース性材料ではシロアリによる腐朽化の被害が甚大と
なっている。従来、そのような被害を避けるために、有
機りん系化合物と、塩素化合物、銅化合物、ヒ素化合物
の混合物を有効成分とするシロアリ防除剤が主として用
いられてきた。
【0003】しかしながら、これらのシロアリ防除剤
は、有機りん類や重金属類を含有しているために、脊椎
動物に対する毒性が強く人体に悪影響を及ぼす恐れがあ
り、さらには、反復して長期的に散布されるこれらの薬
剤が自然環境に蓄積・濃縮されて地球環境を汚染する懸
念もある。
【0004】そのため、標的生物に対する特異性が高く
脊椎動物に対しては毒性を示さず、自然環境中に反復し
て長期的に散布しても安全で生態系に長期間残留する恐
れのないシロアリ防除剤の開発が待望されている。その
ような薬剤としては、自然界に存在する化合物を有効成
分とする薬剤が望ましく、天然抗蟻性成分の利用が次第
に進みつつある。
【0005】現在までに実用化された天然抗蟻性成分と
しては、例えば除虫菊(シロバナムシヨケキク)に含ま
れるピレトリンの化学合成された類縁体であるピレスロ
イド系化合物に属するベルメトリン、トロメトリン、ア
レスリンおよびビフェントリンなどを挙げることができ
る。このグループに属する化合物には生物に対して毒性
を有するものが多く、殺虫剤の有効成分として知られる
パーメスリンもピレトリン類縁体である(Merk I
ndex, 11th Edition,pp.123
6,No.7321参照)。また、このグループに属す
るものではないが、ニコチンも古くから殺虫成分として
著名である。さらに、植物体の骨格を構成するリグニン
やポリフェノールの単位構造であるフェノール系化合物
からも、例えばグアヤコールなど、幾つかの天然抗蟻性
成分が見出されている。
【0006】上記の他にも種々の天然抗蟻性成分が、主
として熱帯産林から見出されており、それらの化学構造
によって、キノン系、スチルベン系、ピロン系、サポニ
ン系、テルペン系、置換ベンゼン系、および硫黄系の7
系列に分類されている(屋我、河内、今村;木材科学講
座12、保存・耐久性、海青社出版、参照)。また、こ
れらの天然抗蟻性成分が、シロアリを含む昆虫に対して
示す作用機作によって大きく3分類されることも知られ
ている(『しろあり詳説』178頁〜185頁,(社)
日本しろあり対策協会参照)。即ち、消化管に入って中
毒症状をおこす食毒性成分、神経系の麻痺をおこす接触
毒性のもの、および呼吸器に入り窒息させる呼吸毒性の
ものである。さらに、それぞれの抗蟻性成分によって、
忌避性は高いが殺蟻性は低い、あるいはその逆であるな
どと、シロアリ防除特性にも違いがあることも認められ
ている。
【0007】そして、上記ピレスロイド系化合物以外の
天然抗蟻性成分を有効成分とするシロアリ防除剤も幾つ
か提案されている。そのようなシロアリ防除剤の抗蟻性
成分としては、例えば、カテコールまたはヒドロキノン
誘導体(特開昭58−157703号)、グアヤコール
またはヒドロキシベンゼン誘導体(特開昭62−331
04号)、メチルハイドロキノンのようなトリヒドロキ
シベンゼン誘導体(特開昭60−56903号)、ある
いはフラトキシン誘導体(特開昭60−56903号)
などが採用されている。
【0008】しかしながら、本発明者らの知るかぎり、
これらの天然抗蟻性成分およびその類縁体の複数種類
を、その置換体・異性体の存在または生物体からの粗精
製物における混入は別として、意図的に組み合わせて有
効成分とするシロアリ防除剤を示唆または開示した報告
は見当たらないようである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、種々の天
然抗蟻性成分が報告されているものの、シロアリ防除剤
として実用化されているものはその一部のみである。さ
らに、それら実用化されたシロアリ防除剤も、防除性、
および特に自然界における効果の長期持続性(耐候性)
などの点においては産業上の要請に充分答え得るとは言
い難く、これらの難点を解消し得る新規なシロアリ防除
剤の開発が望まれている。
【0010】本発明は、上記課題に鑑みなされたもので
あり、防除性および自然界における効果の長期持続性
(耐候性)に優れ、且つ生態系に悪影響を与えない新規
なシロアリ防除剤の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、それぞれ異な
るシロアリ防除特性を示す特定の天然抗蟻性成分または
その類縁体を複数種類組み合わせてシロアリ防除剤の有
効成分とすることにより、それぞれの抗蟻性成分を単独
で施用した場合に認められる難点が解消され、従来より
も格段に優れて長期的に効果が持続するシロアリ防除剤
が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】即ち、本発明によれば、化学構造による分
類および/または作用機作による分類で別個に分類され
る特定の天然抗蟻性成分またはその類縁体を複数種類組
み合わせて有効成分とするシロアリ防除剤が提供され
る。
【0013】また、本発明によれば、グアヤコール、カ
テコール、ニコチン、パーメスリンおよびメチルハイド
ロキノンからなる群より選択される複数種類の抗蟻性成
分を有効成分とするシロアリ防除剤が提供される。
【0014】さらに、本発明によれば、化学構造による
分類および/または作用機作による分類で別個に分類さ
れる特定の天然抗蟻性成分またはその類縁体を複数種類
組み合わせて有効成分とするシロアリ防除剤を施用した
後、その施用対象に有機系コーティング剤、好ましくは
ウレタン系コーティング剤をさらに施用してこのコーテ
ィング剤に外被膜を形成させるシロアリ防除剤の使用方
法も提供する。
【0015】ここで、本明細書において、「シロアリ防
除剤」という述語は、シロアリの忌避行動を誘発するこ
と、および/またはシロアリを死亡させることが可能な
性質を有する化合物、即ち忌避性および/または殺蟻性
を有する化合物、またはその化合物を有効成分とする組
成物を意味する。また、「抗蟻性成分」という述語は、
シロアリの忌避行動を誘発すること、および/またはシ
ロアリを死亡させることが可能な化合物を意味する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明によるシロアリ防
除剤についてさらに詳細に説明する。
【0017】本発明のシロアリ防除剤は、化学構造によ
る分類および/または作用機作による分類で別個に分類
される特定の天然抗蟻性成分またはその類縁体を複数種
類組み合わせて有効成分とするシロアリ防除剤である。
【0018】本発明によるシロアリ防除剤の有効成分と
する複数種類の上記特定の天然抗蟻性成分またはその類
縁体は、天然抗蟻性成分の化学構造に基づく既述の分類
による7系列、即ちキノン系、スチルベン系、ピロン
系、サポニン系、テルペン系、置換ベンゼン系、および
硫黄系からなる群より少なくとも2系列に分類される化
学構造を有する成分を含むように選択する。その選択に
際しては、抗蟻性成分の作用機作も勘案し、相異なる作
用機作を示す成分を選択することが好ましい。これは、
本発明によって、既知の抗蟻性成分の示すシロアリ防除
特性の違いが抗蟻性成分の化学構造および/または作用
機作の違いにより生じるものであり、長所および短所の
相異なるシロアリ防除特性を示す抗蟻性成分を、その相
性を考慮して、複数組み合わせて有効成分とすることに
より、単一の抗蟻性成分のみを有効成分とするシロアリ
防除剤では示し得ない優れたシロアリ防除性能を発揮し
得ることが見出されたからである。
【0019】そして、さらなる検討の結果、本発明のシ
ロアリ防除剤の有効成分は、グアヤコール、カテコー
ル、ニコチン、パーメスリンおよびメチルハイドロキノ
ンからなる群より選択される複数種類の抗蟻性成分から
なることが好ましいことが判明した。
【0020】このとき、選択する抗蟻性成分の種類や量
は、目的とするシロアリ防除特性に応じて適宜決定する
ことができる。例えば、既にシロアリ被害の生じている
施用対象に対してシロアリの駆除を目的とする場合に
は、忌避性は低いが殺蟻性(殺アリ性)の高いグアヤコ
ールを選択してその配合比率を高くすることもできる。
しかし、シロアリ防除特性のバランスの観点からは、殺
蟻性の高いグアヤコール、カテコールまたはニコチンか
ら少なくとも1種類選択して忌避性の高いパーメスリン
および/またはメチルハイドロキノンと組み合わせるこ
とが必要であり、上記5種類の抗蟻性成分全てを選択す
ることが好ましい。
【0021】また、抗蟻性成分の量に関しても、グアヤ
コール、カテコールおよびニコチンの配合比率(配合
量)は同じであることが好ましい。同様にして、パーメ
スリンとメチルハイドロキノンの配合比率も同じである
ことが好ましい。さらに、これに限定されるものではな
いが、グアヤコール、カテコールおよびニコチンの3成
分から選択される成分の配合量の合計は、パーメスリン
とメチルハイドロキノンの2成分から選択される成分の
配合量の合計の、1.5〜3倍であることが好ましく、
2〜2.5倍であることがより好ましい。
【0022】この理由は次の通りである。
【0023】グアヤコール/カテコール/ニコチンは殺
蟻特性に優れ、忌避特性には劣っている。一方パーメス
リン/メチルハイドロキノンは忌避特性に優れ、殺蟻特
性には劣っている。殺蟻特性を制御するには、忌避特性
を有する成分を配合することで可能であり、両者を等量
混合した場合には、両方の特性が相殺されて、無効化さ
れることがわかった。両者を10:1に混合した場合、
殺蟻特性を抑制して制御できないが10:2以上では、
抑制して制御できることがわかったからである。したが
って、両者の混合比率を1:1〜5:1の範囲で至適化
すると、殺蟻特性と忌避特性に優れたシロアリ防除剤を
提案できるからである。
【0024】本発明によれば、組み合わされて有効成分
とされる複数の抗蟻性成分(以下主成分と称する)は、
そのまま単独で、あるいはその他の副次的成分(以下副
成分と称する)と共に適切に処理した後に、シロアリ防
除剤として使用することができる。そのまま単独で施用
しない場合には、本発明の主成分を適当な副成分、即ち
水、適当な有機溶媒またはそれらの混合物で溶解、希釈
して水溶液または油剤とし、所望によりさらに乳化剤、
展着剤、浸透剤、安定剤、増量剤、賦形剤、分散剤およ
び/または有機発泡剤などのその他の副成分を適宜添加
して、乳剤、粉剤、粒剤またはエアゾールなどの任意の
剤型として施用することができる。
【0025】製剤中の主成分の濃度ならびに製剤の使用
量は、施用対象、剤型および施用方法またはシロアリ被
害の程度などに応じて適宜選択することができるが、製
剤中の主成分含有率は、好ましくは15〜30V/V%
であり、より好ましくは20〜25V/V%である。さ
らに、特に粉剤または粒剤などの剤型をとった場合に
は、製剤を適当な溶媒で希釈して施用することができ、
そのような場合には、希釈製剤中の主成分含有率は1.
0〜5.0V/V%程度であることが実用的である。
【0026】また、本発明によるシロアリ防除剤の施用
は、主成分をそのまま適用することもでき、あるいは慣
用技術に従い製剤とし、その製剤を、剤型により多少異
なるが、シロアリを防除すべき土台、柱、建材、土壌、
電線またはケーブルの被覆物、などの形状や存在場所の
如何に応じて、塗布、吹き付け、浸漬、注入、散布、混
合、練合などの手法により適用することもできる。
【0027】特に本発明のシロアリ防除剤を木材、木質
材またはコンクリートのような無機質材料に塗布する場
合には、本発明のシロアリ防除剤を塗布した後、コーテ
ィング剤を塗布して被膜を形成させることにより、太陽
光線などの高エネルギー性熱線に暴露されたときの安定
性や耐候性をさらに向上させることができる。その際に
使用するコーティング剤は、クリアー膜を形成し得るも
のであれば特に制限はないが、主成分の揮散を抑制する
観点から、有機性コーティング剤が好ましく、ウレタン
系コーティング剤がより好ましい。コーティング剤を塗
布する時期に関しては、本発明のシロアリ防除剤を塗布
した後、通常一週間以内であれば支障ないが、1〜3日
間以内であることが好ましく、1〜2日間以内であるこ
とがより好ましい。
【0028】塗布、吹き付け、浸漬、注入、散布、混
合、練合すべての場合、特に予防的に防除剤を施用する
場合にコーティング剤を適用することができる。
【0029】(実施例)以下に、本発明のシロアリ防除
剤を実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれ
に制限されるものではない。
【0030】実施例 1 本発明のシロアリ防除剤のシ
ロアリ防除特性の評価 (a)シロアリ防除剤の製造 下記表1に記載の処方を用いて、常法に従い各成分を混
合および撹拌して、本発明のシロアリ防除剤を製造し
た。
【0031】
【表1】 (b)シロアリ防除特性の評価 シロアリ防除特性の評価は、(社)日本木材保存協会規
格第11号1992(塗布・吹付・浸せき処理用木材防
蟻剤の防蟻効力試験方法(1))室内試験方法に準拠し
て、下記の通り実施した。
【0032】〈1〉試験体の準備 10mm当り3〜5個の年輪数を有し、2方向マサ目の
健康なアカマツまたはクロマツの辺材から20mm
(L)×10mm(T)×20mm(W)の直方体を切
り出して各面をカンナ仕上げした後、60°Cで48時
間かけて乾燥させ、乾燥剤入のデシケーター内で常温に
平衡化した。これを25検体作成した。
【0033】作成した25検体中の5検体は、何も処理
を行わずに無処理試験体とした。
【0034】残りの20検体には、上記(a)にて製造
したシロアリ防除剤を希釈せずに110g/m(11
0mg/直方体)の量で刷毛を用いて均一に塗布して処
理試験体とした。次いで、2日間室温で放置した後、処
理試験体を10検体づつ2群に分け、一方の群にはコー
ティング剤タイプナンバー79;「WC−PX−G」
を、もう一方の群には別のコーティング剤タイプナンバ
ー80;「WC−PX−F」をそれぞれ110g/m
の量で刷毛を用いて均一に塗布した。これらのコーティ
ング剤は共にウレタン系樹脂である。コーティング剤塗
布後、試験体を20日間常温で放置した。
【0035】コーティング剤塗布後20日間経過した2
つの処理試験体群それぞれから5検体づつ任意に選抜し
て耐候性処理に供した。耐候性処理は、試験体を室温の
静水に30秒間浸漬した後に底部に水を張ったデシケー
ター中にいれて26°Cで4時間放置する湿潤操作と、
湿潤操作を完了した試験体を40°Cで20時間放置す
る揮散操作とを10回反復して実施した。
【0036】全ての試験体を60°Cで48時間乾燥さ
せた後、乾燥剤入デシケーター内で常温に平衡化した。
平衡化した試験体の重量を0.01gの精度で測定し、
評価に供した。
【0037】〈2〉シロアリ飼育装置 8.5cm直径のガラスシャーレに医療用硬石こうを5
mm厚に敷き詰め、その上に5cm直径×6cm長の透
明樹脂(アクリル)製円筒を垂直に置いたものを飼育容
器として用い、これをあらかじめ2cm厚で湿潤綿を敷
き詰めた蓋付き容器の中に設置した。
【0038】〈3〉評価試験 上記飼育容器中の硬石こう上に、マサ目を天地にして上
記試験体を1個づつ水平に置き、無作為に巣から採取し
たイエシロアリ(Coptotermes formo
sanus subsp.Okinawanus)の職
アリ150頭と兵アリ15頭を投入した。蓋付き容器を
温度28°Cで湿度90%の暗所に21日間静置して、
シロアリを飼育した。飼育中、シロアリの職アリの死亡
頭数を経時的に観察した。
【0039】21日間経過後、試験体を飼育容器から取
り出し、60°Cで48時間乾燥させた後、デシケータ
ー内で常温に平衡化した。平衡化した試験体の重量を
0.01gの精度で測定した。
【0040】〈4〉評価結果 得られた評価結果を下記表2および図1に示す。
【0041】
【表2】 上記表2および図1から明らかな通り、本発明のシロア
リ防除剤は優秀な殺蟻性を発揮する。また、本発明のシ
ロアリ防除剤を塗布した後さらに適当なコーティング
剤、例えば本実施例で用いたタイプナンバー80;「W
C−PX−F」を塗布することにより、その耐候性が著
しく向上する。
【0042】実施例2 本発明のシロアリ防除剤と従来
の防除剤との性能比較 (a)シロアリ防除剤の製造 下記表3に記載の処方を用いて、常法に従い各成分を混
合および撹拌して、6種類のシロアリ防除剤を製造し
た。
【0043】
【表3】 上記表中、薬剤No.69が本発明のシロアリ防除剤、
No.60は対照例、No.61およびNo.62は従
来の単一主成分のシロアリ防除剤、そしてNo.63お
よびNo.74は本発明を説明するための比較例であ
る。
【0044】(b)シロアリ防除特性の評価 シロアリ防除特性の評価は、(社)日本木材保存協会企
画第11号1992(塗布・吹付・浸せき処理用木材防
蟻剤の防蟻効力試験方法(1))室内試験方法に準拠し
て、下記の通り実施した。
【0045】シロアリに対して無毒性であることを確認
済みのパルプシートから切り出した直径8.4cmで重
量2.0gのロ紙を二等分して、半円のロ紙を作成す
る。
【0046】上記(a)にて製造した6種類のシロアリ
防除剤をそれぞれ希釈剤、イソプロピルアルコールで1
0倍、100倍および500倍に希釈して、それぞれの
希釈溶液を、10g/mの量で半円形のロ紙に滴下し
て含浸させ24時間室温下で放置する。このロ紙に1.
3mlの滅菌水を滴下する。その後、防除剤を含浸させ
たロ紙と含浸させていないロ紙とを一体にして真円と
し、無菌シャーレの底部に設置し、半円のロ紙の境界
に、シロアリが自由に通過することのできる直径3mm
の穴を、2mmの高さに、1cmの間隔で開けた厚さ2
mmのアクリル製プラスチック板で遮蔽する。次いで、
巣から無作為に採取したイエシロアリ(Coputot
ermes formosanus subsp.Ok
inawanus)の職アリ30頭、兵アリ3頭を防除
剤の含浸したロ紙側に投入し、このシャーレを28°c
で湿度90%の暗所に静置して、供試防除剤に対する投
入直後の忌避行動を観察した。
【0047】得られた評価結果を下記表4および表5に
示す。表4は殺蟻性の程度を、表5は忌避性の程度を表
している。
【0048】
【表4】
【表5】 上記表4および表5に見られる通り、本発明のシロアリ
防除剤(薬剤No.69)は殺蟻性は中庸で忌避性に優
れている。これに対し、従来の単一主成分のシロアリ防
除剤(薬剤No.61およびNo.62)は殺蟻性には
優れているものの忌避性に難がある。したがって、従来
の単一主成分のシロアリ防除剤(薬剤No.61および
No.62)はシロアリ予防剤としては適しておらずそ
の用途が限定されてしまうが、本発明のシロアリ防除剤
(薬剤No.69)は殺アリ剤としてもシロアリ予防剤
としても使用されることができ、その用途が広範であ
る。
【0049】また、2種類の主成分を含むシロアリ防除
剤(薬剤No.63およびNo.74)は、主成分の組
み合わせが、殺蟻性が高く忌避性の低い成分同士(薬剤
No.63)および殺蟻性が低く忌避性が高い成分同士
(薬剤No.74)であるために、長所および短所の相
異なるシロアリ防除特性を示す主成分(抗蟻性成分)
を、その相性を考慮して、複数組み合わせて有効成分と
することにより、単一の主成分のみを有効成分とするシ
ロアリ防除剤では示し得ない優れたシロアリ防除性能を
発揮するという本発明の効果を奏し得なかったのであ
る。本実施例に示した主成分を用いて本発明を実施する
場合には、殺蟻性の高いグアヤコール、カテコールまた
はニコチンから少なくとも1種類選択して忌避性の高い
パーメスリンおよび/またはメチルハイドロキノンと組
み合わせることが必要である。
【0050】実施例 3 野外暴露試験 実施例1(a)にて製造した本発明のシロアリ防除剤を
用い、(社)シロアリ対策協議会の野外試験法に準拠し
て、下記の通り実施した。
【0051】〈1〉試験体の準備 10mm当り3〜5個の年輪数を有し、含油医療12〜
15重量%の健康なアカマツ材またはクロマツ材から4
0mm長×40mm巾×15mm高の形状の木片を切り
出して各面をカンナ仕上げして直方体試験体とした。ま
た、対照試験体として、直方体試験体と同程度の大きさ
および形状を有するリュウキュウマツ木片を用いた。
【0052】作成した試験体には、実施例1(a)にて
製造したシロアリ防除剤を希釈せずに110g/m
量で刷毛を用いて均一に塗布して処理試験体とした。次
いで、2日間室温で放置した後、処理試験体を同数の試
験体からなる2群に分け、一方の群にはコーティング剤
タイプナンバー79;「WC−PX−G」を、もう一方
の群には別のコーティング剤タイプナンバー80;「W
C−PX−F」をそれぞれ110g/m(616mg
/直方体)の量で刷毛を用いて均一に塗布した。これら
のコーティング剤は共にウレタン系樹脂である。コーテ
ィング剤塗布後、試験体を20日間常温で放置した。
【0053】コーティング剤塗布後20日間経過した処
理試験体群を全て耐候性処理に供した。耐候性処理は、
試験体を室温の静水に30秒間浸漬した後に底部に水を
張ったデシケーター中にいれて26°Cで4時間放置す
る湿潤操作と、湿潤操作を完了した試験体を40°Cで
20時間放置する揮散操作とを10回反復して実施し
た。全ての試験体を60°Cで48時間乾燥させた後、
乾燥剤入デシケーター内で常温に平衡化した。平衡化し
た試験体の重量を0.01gの精度で測定し、評価に供
した。
【0054】〈2〉対象アリと生息地 イエシロアリ(Coptotermes formos
anus subsp.Okinawanus)を対象
とし、営巣が確認された野外生息地を暴露地として当該
地域に試験体を設置して経時的に観察した。
【0055】〈3〉暴露方法 地上に水平に設置した20cm長さ×5cm巾×5cm
高のレンガ上面に、対照試験体中央に位置し、その両側
に適当な間隔を空けて直方体処理試験体が位置するよう
に設置した(図2参照)。そして、これら全てを、ポリ
塩化ビニル製空気抜きを備えたポリ塩化ビニル製覆い箱
(30cm×30cm×30cm)で覆った。
【0056】試験体をこのように設置することで、試験
体への雨水の灌水およびそれに伴う被験薬剤の希釈や微
生物の繁殖を防ぐことができる。
【0057】〈4〉結果 暴露3ヶ月後、観察したところ、シロアリの存在は全く
認められなかった。カビのコロニーが発生していたが、
これは木材腐朽菌ではなく、木材表面を汚染する菌類
で、木材の内部に蔓延する能力に乏しく木材のセルロー
ス、ヘミセルロース、リグニンを分解することはない。
すなわち木材強度を低下させることはない。
【0058】一方、本発明のシロアリ防除剤で処理しな
かった試験体は、シロアリによる腐食が見られた。
【0059】この結果、本発明のシロアリ防除剤は、野
外でも長期間に亘って安定してそのシロアリ防除効果を
発揮し得ることが確認された。
【0060】
【発明の効果】以上に詳述した通り、本発明によるシロ
アリ防除剤は、天然抗蟻性成分およびその類縁体を有効
成分とするものであるので、有害な重金属や有機りん化
合物などを含まず、生態系内に蓄積/濃縮して地球環境
を汚染する恐れがない。また、例えばCCA(クロム化
合物、銅化合物およびヒ素化合物の混合物)や有機りん
剤のような従来のシロアリ防除剤と比較して、脊椎動物
に対して高い安全性を有する。さらに、本発明によるシ
ロアリ防除剤は、天然抗蟻性成分およびその類縁体を複
数種類組み合わせて有効成分とするものであるので、所
望のシロアリ防除特性を有する成分配合設計が容易に行
える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシロアリ防除剤の殺蟻性試験結果を示
す図。
【図2】野外暴露試験用装置の斜視概念図。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学構造による分類および/または作用
    機作による分類で別個に分類される特定の天然抗蟻性成
    分またはその類縁体を複数種類組み合わせて有効成分と
    するシロアリ防除剤。
  2. 【請求項2】 前記化学構造による分類および/または
    作用機作による分類で別個に分類される特定の天然抗蟻
    性成分またはその類縁体が、グアヤコール、カテコー
    ル、ニコチン、パーメスリンまたはメチルハイドロキノ
    ンである請求項1に記載のシロアリ防除剤。
  3. 【請求項3】 前記有効成分として、グアヤコール、カ
    テコールおよびニコチンからなる群より選択される少な
    くとも1種類と、パーメスリンおよびメチルハイドロキ
    ノンの少なくとも1種類とを少なくとも含有する請求項
    1〜2のいずれか1項に記載のシロアリ防除剤。
  4. 【請求項4】 前記有効成分として、グアヤコール、カ
    テコール、ニコチン、パーメスリンおよびメチルハイド
    ロキノンを含有する請求項3に記載のシロアリ防除剤。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載のシ
    ロアリ防除剤の施用対象への施用後、該施用対象に有機
    性コーティング剤をさらに施用して外被膜を形成させる
    ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載
    のシロアリ防除剤の使用方法。
  6. 【請求項6】 前記有機性コーティング剤がウレタン系
    コーティング剤である、請求項5に記載の方法。
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