JPH11293005A - ポリエチレンナフタレート共重合体からなるフイルム - Google Patents

ポリエチレンナフタレート共重合体からなるフイルム

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JPH11293005A
JPH11293005A JP10466598A JP10466598A JPH11293005A JP H11293005 A JPH11293005 A JP H11293005A JP 10466598 A JP10466598 A JP 10466598A JP 10466598 A JP10466598 A JP 10466598A JP H11293005 A JPH11293005 A JP H11293005A
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JP
Japan
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film
polyethylene naphthalate
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mol
biaxially oriented
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JP10466598A
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Ryoji Tsukamoto
亮二 塚本
Masaya Watanabe
真哉 渡辺
Seiji Ito
誠司 伊藤
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた耐デラミネーション性および機械的強
度を有し、さらには優れた抗カール性、色相および透明
性を兼備した写真用及び磁気記録媒体用二軸配向フイル
ムを提供する。 【解決手段】 ナフタレンジカルボン酸を主たるジカル
ボン酸成分とし、エチレングリコールを主たるグリコー
ル成分とし、共重合成分としてイソフタル酸成分を0.
5〜8モル%(全ジカルボン酸成分の総量に対し)含有
し、かつジエチレングリコール成分の含有量が3モル%
以下(全グリコール成分の総量に対し)であるポリエチ
レンナフタレート共重合体、並びに該共重合体からなる
二軸配向フイルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリエチレンナフタ
レートからなるフイルムに関し、さらに詳しくは、優れ
た耐デラミネーション性および機械的強度を有する二軸
配向フイルム、特に優れた耐デラミネーション性、機械
的強度、抗カール性、色相および透明性を兼備した写真
フイルム用途、磁気記録媒体用途、モータートランスの
絶縁・電線被覆・コンデンサ−等の電気用途、金銀糸・
スタンピングホイル・ラベル・FPC(フレキシブルプ
リント基盤)・メンブレンスイッチなどの用途の、二軸
配向フイルムを形成し得るポリエチレンナフタレート共
重合体からなるフイルムに関する。
【0002】
【従来の技術】写真フイルムの基材としては、従来か
ら、トリアセテートフイルムが使用されてきた。このト
リアセテートフイルムはその製造工程において、有機溶
剤を使用することから安全上、環境上の問題を抱えてい
る。また、機械的強度および寸法安定性に限界がある等
の欠点もある。このため、代替基材としてポリエチレン
テレフタレートフイルムが一部使用されるようになった
が、フィルムを巻いた状態で保管したとき、強い巻き癖
(カール)が残留する性質があり、かつ、これを取り除
くことが難しいため、現像処理後の取扱性が悪く、ロー
ルフイルムとして使用する写真フイルム用には使用する
ことは困難であった。
【0003】抗カール性を向上する技術として、特開昭
53−146773号公報、特開平1−244446号
公報等において、水蒸気透過性の向上、含水率の向上等
を図った改質ポリエチレンテレフタレートフイルムが提
案されている。これらはカール解消性の面で効果は認め
られるものの、吸湿による寸法安定性の低下、ガラス転
移温度低下によるフイルム端面部の変形増大等の欠点を
有しており、不十分なものであった。
【0004】さらに近年、写真フイルムに対する品質要
求が高度化し、たとえばロールフイルムでは撮影時のフ
イルム搬送の高速化、撮影装置の小型化が進んでおり、
小さい巻径で巻いた場合にも優れた抗カール性を示すこ
と、薄膜化しても機械的強度、寸法安定性が良好である
こと等の性能が要求されてきている。これらの要求に対
して、トリアセテートフイルムおよび改質ポリエチレン
テレフタレートフイルムはともに十分対応できず、新た
に優れた特性を有する写真フイルム用基材が求められて
いる。
【0005】これに応えるべく、ポリエチレンナフタレ
ート(PEN)の写真フイルムへの応用が、たとえば特
公昭48−40414号公報、特開昭50−10971
5号公報等に記載されている。これらのフイルムでは、
機械的強度、寸法安定性といった薄膜化の適応性、小さ
い巻径で巻いた場合の抗カール性においてはある程度満
足するものであったが、該ポリエチレンナフタレートフ
イルムについては、フイルムにデラミネーション(層間
剥離)が発生しやすく、特にロールフイルムの場合パー
フォレーション孔あけ時にデラミネーションが生じると
いう新たな問題が発生する。デラミネーションが生じる
と、その部分が白化し写真フィルムのベースフィルムと
して使用するのが困難になる。
【0006】一方、磁気記録材料用ベースフイルムとし
ては従来ポリエチレンテレフタレートがその優れた耐熱
性、寸法安定性、機械的特性の故に、オーディオテー
プ、ビデオテープ、コンピューターテープあるいはフロ
ッピーディスクなどでポリエチレンテレフタレートの二
軸延伸フィルムがベースフィルムとして好適に使用され
ている。
【0007】しかしながら、最近の電気および電子機器
の小型化、軽量化、高性能化が進むなかでベースフィル
ムに要求される特性はますます厳しくなってきており、
例えば磁気記録分野においては、長時間記録、小型化、
軽量化を実現するためにベースフィルムを薄くする必要
があるが、同時に、より高弾性率にしてフィルムのステ
ィフネスを維持することが重要である。このためベース
フィルムの厚みが非常に薄い場合、従来のポリエチレン
テレフタレートフィルムでは弾性率が不十分な場合が生
じてきている。
【0008】ポリエチレンテレフタレートフィルムに対
してポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムは優
れた機械的特性、耐熱性、化学的特性、高いTgを有し
ており上記用途で好ましく用いられている。しかしなが
ら、ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムは通
常のポリエチレンテレフタレートフィルムに比べて引裂
き強度が低い(耐デラミネーション性が悪い)という欠
点をもつ。特に二軸延伸フィルムのように延伸処理を伴
う場合には、成型過程の中間製品あるいは最終製品の引
裂き強度が低くなってしまう場合が多い。このため例え
ばポリエチレン−2,6−ナフタレートの逐次二軸延伸
フィルムの製膜工程においてはフィルム破れが多発して
製品が得られなかったり、製品が得られた場合でも特定
方向の引裂きに対し弱いフィルムとなってしまうという
問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記の
実情に鑑み写真フイルムに適したポリマーおよびそのフ
イルムを開発すべく鋭意研究した結果、特定組成のポリ
エチレンナフタレート共重合体からなる二軸配向フイル
ムが写真フィルム及び磁気記録媒体のベースフイルムと
して優れた特性を有し、上記の問題点を解決することが
できることを見出し、本発明に達した。
【0010】本発明の目的は、優れた耐デラミネーショ
ン性および機械的強度を有し、さらには優れた抗カール
性、色相および透明性を兼備した二軸配向フイルム、特
に写真フイルム及び磁気記録媒体用二軸配向フイルムを
形成し得るポリエチレンナフタレート共重合体からなる
フイルムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、本発明
によれば、ナフタレンジカルボン酸を主たるジカルボン
酸成分とし、エチレングリコールを主たるグリコール成
分とし、共重合成分としてイソフタル酸成分を0.5〜
8モル%(全ジカルボン酸成分の総量に対し)含有し、
かつジエチレングリコール成分の含有量が3モル%以下
(全グリコール成分に対し)であり、ポリマー中に含有
されるイソフタル酸成分とジエチレングリコールとの共
重合量の和が0.5〜10モル%であり、且つ示差走査
型熱量計(DSC)によって測定したガラス転移点(T
g)が115℃以上であるポリエチレンナフタレート共
重合体からなるフィルム、更にこのフィルムを二軸延伸
した二軸配向フイルム、特に写真フイルム及び磁気記録
媒体用二軸配向フイルム、によって達成される。
【0012】以下、本発明について説明する。
【0013】[ポリエチレンナフタレート共重合体]本
発明において、ポリエチレンナフタレート共重合体を構
成する主たるジカルボン酸成分は、ナフタレンジカルボ
ン酸であり、主たるグリコール成分は、エチレングリコ
ールである。
【0014】本明細書において、主たるジカルボン酸成
分とは、全ジカルボン酸成分の総量に対して80モル%
以上、好ましくは90モル%以上をいい、主たるグリコ
ール成分とは、全グリコール成分の総量に対して80モ
ル%以上、好ましくは90モル%以上をいう。
【0015】ナフタレンジカルボン酸としては、たとえ
ば2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレ
ンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸等を
挙げることができ、これらの中で2,6−ナフタレンジ
カルボン酸が好ましい。
【0016】本発明において、ポリエチレンナフタレー
ト共重合体は、共重合成分としてイソフタル酸成分を、
全ジカルボン酸成分の総量に対し、0.5〜8モル%を
占めるように共重合されている必要がある。
【0017】このイソフタル酸成分の共重合量が、全ジ
カルボン酸成分の総量に対して0.5モル%より少ない
場合、フイルムの耐デラミネーション性が向上せず、逆
に8モル%を超える場合、フイルムとした場合の結晶性
が損なわれて機械的強度に劣るだけでなく、抗カール性
が低下する。また機械的強度を発揮させる為に延伸倍率
を高めた場合には耐デラミネーション性が低下する。全
ジカルボン酸成分の総量に対するイソフタル酸成分の共
重合量は好ましくは0.7〜7モル%であり、更に好ま
しくは1〜5モル%である。
【0018】本発明においては、ポリエチレンナフタレ
ート共重合体はジエチレングリコール成分の共重合量が
3モル%以下(全グリコール成分に対し)である必要が
ある。
【0019】このジエチレングリコール成分は、共重合
体製造反応時、共重合成分としてジエチレングリコール
またはそのエステル形成性誘導体の形で添加されて共重
合されたものではなく、製造反応の過程で副生して共重
合されたものである。
【0020】ジエチレングリコール成分の全共重合量が
3モル%を超えると、フイルムとしたときの耐デラミネ
ーション性の改良効果は大きくなるが、結晶性が損なわ
れるため機械的強度が大幅に低下するようになる。また
機械強度を発揮させる為に延伸倍率を高めた場合には耐
デラミネーション性が大きく低下する。ジエチレングリ
コール成分の全共重合量は好ましくは2.5モル%以下
であり、更に好ましくは2モル%以下である。
【0021】本発明におけるポリエチレンナフタレート
共重合体は、本発明の効果を損なわない範囲で、例えば
全ジカルボン酸成分(イソフタル酸成分を含む)総量の
5モル%以下、好ましくは3モル%以下の割合で、他の
ジカルボン酸成分が共重合されていてもよい。他のジカ
ルボン酸成分としては、例えばテレフタル酸、フタル
酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカ
ルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ベンゾフ
ェノンジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸、
5-スルホキシイソフタル酸金属塩、5-スルホキシイソフ
タル酸ホスホニウム塩等の芳香族ジカルボン酸、シュウ
酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、シクロヘキサ
ンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸などが挙げられ
る。これらは1種または2種以上を用いても良い。
【0022】本発明におけるポリエチレンナフタレート
共重合体は、本発明の効果を損なわない範囲で、例えば
全グリコール成分の総量の5モル%以下、好ましくは3
モル%以下の割合で、他のグリコール成分が共重合され
ていてもよい。他のグリコール成分としては、例えばプ
ロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ペン
タメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、オ
クタメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネ
オペンチレングリコール、ポリエチレングリコール、シ
クロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール等
の脂肪族グリコール類、 o−,m−,p-キシリレングリコ
ール、1,4-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4-
ビス(2-ヒドロキシエトキシエトキシ)ベンゼン、4,4'-
ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ビフェニル、4,4-ビス(2-
ヒドロキシエトキシエトキシ)ビフェニル、2,2-ビス[4-
(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス
[4-(2-ヒドロキシエトキシエトキシ)フェニル]プロパ
ン、1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,3-ビ
ス(2-ヒドロキシエトキシエトキシ)ベンゼン、1,2-ビス
(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,2-ビス(2-ヒドロ
キシエトキシエトキシ)ベンゼン、4,4-ビス(2-ヒドロキ
シエトキシ)ジフェニルスルホン、4,4-ビス(2-ヒドロキ
シエトキシエトキシ) ジフェニルスルホン等の芳香族グ
リコール類、ヒドロキノン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、レゾルシン、カテコール、ジヒドロ
キシナフタレン、ジヒドロキシビフェニル、ジヒドロキ
シジフェニルスルホン等のジフェノール類等が挙げられ
る。これらは1種または2種以上を用いても良い。
【0023】本発明におけるポリエチレンナフタレート
共重合体は実質的に線状であるが、本発明の効果を損な
わないかぎり、たとえば全酸成分に対し2モル%以下、
好ましくは1モル%以下の範囲で、3官能基以上のポリ
カルボン酸またはポリヒドロキシ化合物、例えばトリメ
リット酸、ペンタエリスリトール等が共重合されていて
もよい。
【0024】本発明のポリエチレンナフタレート共重合
体は示差走査型熱量計(DSC)によって測定したガラ
ス転移点(Tg)が115℃以上125℃未満である。
115℃未満になると、耐デラミネーションは良いが、
機械的強度が低下し好ましくない。また、125℃以上
となると抗カールは良くなるが、機械的強度が低下し好
ましくない。Tgは117〜124℃が好ましく、11
8〜123℃がより好ましい。
【0025】[添加剤]本発明におけるポリエチレンナ
フタレート共重合体には、フイルムの透明性、表面平坦
性、および熱安定性を損なわない程度であれば、公知の
滑剤、顔料、染料、酸化防止剤、光安定剤、遮光剤等の
添加剤を必要に応じて配合することもできる。
【0026】[滑剤]本発明のフイルムには用途に応じ
て易滑性を付与することができる。易滑性を付与する手
段としては公知の方法を用いることができ、例えば、ポ
リマー中へ滑剤粒子を分散させる方法、易滑性を有する
層をフイルムの表面に設ける方法などを用いることがで
きる。
【0027】ポリマー中へ滑剤粒子を分散させる方法と
しては、例えばSiO2、BaSO4、CaCO3、ア
ルミノシリケート、架橋有機粒子等をポリマー中に添加
する方法、ポリエチレンナフタレートの重合時に触媒残
渣等を析出させる方法を挙げることができる。
【0028】この中で、滑剤粒子をポリマー中に添加す
る方法は、易滑性付与の効果が顕著であるので好ましい
方法である。
【0029】この方法において、特に好ましくは、ポリ
エチレンナフタレートの屈折率に近い屈折率を有する滑
剤粒子、例えばBaSO4、アルミノシリケート、架橋
有機粒子(例えば架橋ポリスチレン)を添加する方法で
ある。この方法によると易滑性を効果的に付与すること
ができ、かつフイルムの透明性を高く保つことができ
る。
【0030】易滑性を有する層をフイルムの表面に設け
る方法においては、滑剤粒子を実質的に含まないポリエ
チレンナフタレート共重合体フイルムの少なくとも片面
に滑剤粒子を有する層を薄く積層する方法が好ましい。
この方法によると、易滑性と透明性の良好なフイルムを
得ることができる。この積層法としては、複数の押出機
とフィードブロックやマルチマニフォールドとを組み合
わせて共押出しすることにより積層する方法が好まし
い。
【0031】[厚み]本発明における二軸配向フイルム
の厚みは、フイルム用途に応じた厚みをとることがで
き、25〜250μmである。25μm未満だと特に写
真用フィルムの場合、十分な強力が保てず好ましくな
い。また、250μmを超えると成形加工性が低下する
ばかりでなくデラミネーションも発生しやすくなり好ま
しくない。このフィルムの厚さは、写真フイルム用で
は、その用途によって適宜選択できるが、好ましくは2
5〜250μm、特に好ましくは40〜200μmであ
る。
【0032】[抗カール性]本発明において、写真フイ
ルム用二軸配向フイルムは巻きぐせカールが付き難い性
質、すなわち抗カール性を有することが好ましく、例え
ば80℃における抗カール性がANSIカール値で50
[m−1]以下であることが好ましい。この80℃は、
日常生活において写真フイルムが通常曝される可能性が
ある最高温度の概略値である。ANSIカール値が50
[m−1]を超えると、写真フイルムの現像処理工程で
のハンドリングが困難となり、好ましくない。
【0033】従来、写真フイルムの巻きぐせの評価は、
巻きぐせカールが通常の写真フイルムの現像あるいは乾
燥工程を経て、どの程度解消されるかにかかっていた
が、上記のANSIカール値である写真フイルム用二軸
配向フイルムであれば、巻癖カールが付き難い性質、即
ち抗カール性に優れており、かつ一旦生成した巻きぐせ
カールが容易に解消されるというカール解消性にも優れ
たものとなる。
【0034】[耐デラミネーション性]本発明において
耐デラミネーション性は、折目デラミ白化率を指標とし
て表わされる。この折目デラミ白化率は、フイルムを折
り曲げた際に生じる白化部分の長さのフィルム折り曲げ
部分の全長に占める割合で定義される。
【0035】本発明の二軸配向フィルムは耐デラミネー
ション性が、折目デラミ白化率で表わして20%以下で
あることが好ましい。耐デラミネーション性が20%以
下であれば、写真フイルムのベースフイルムとしてパー
フォレーション孔あけ時等に発生する白化現象の発生割
合を低く抑えることが出来、また二軸延伸フィルムの製
膜工程においてもフィルム破れを抑制することが出来
る。耐デラミネーション性は、より好ましくは18%以
下であり、更に好ましくは16%以下である。
【0036】[ヤング率]本発明において二軸配向フイ
ルムは、機械的強度の点から、二軸方向のヤング率がそ
れぞれ500kg/mm2以上であることが好ましい。500
kg/mm2より低いと耐デラミネーション性では良好となる
が、フィルム強度が失われて好ましくない。一方、80
0kg/mm2を超えると機械的強度は大きくなるが、耐デラ
ミネーション性が不十分となるために好ましくない。縦
方向、横方向のヤング率の大きさは、更に好ましくは5
50kg/mm2以上750kg/mm2以下、一層好ましくは60
0kg/mm2以上700kg/mm2以下である。また、縦方向、
横方向のヤング率の和は、1100kg/mm2以上1500
kg/mm2以下であり、好ましくは1200kg/mm2以上14
00kg/mm2以下である。
【0037】[製造方法]本発明におけるポリエチレン
ナフタレート共重合体は、前記のナフタレンジカルボン
酸及び/又はその低級アルキルエステルを主成分とする
ジカルボン酸成分と、エチレングリコールを主成分とす
るグリコール成分と、共重合成分としてのイソフタル酸
成分とを重縮合反応させることにより製造できる。
【0038】好ましくは、ナフタレンジカルボン酸の低
級アルキルエステルと、エチレングリコールと、イソフ
タル酸またはイソフタル酸ジメチルとを、公知の方法に
て、エステル交換反応させ、次いで得られる反応生成物
を重縮合させて製造する。この方法で製造したポリエチ
レンナフタレート共重合体を用いてフィルムを製膜する
と、色相が良好で透明性の良いフイルムを得ることがで
きる。
【0039】上記ナフタレンジカルボン酸の低級アルキ
ルエステルとしては、例えばジメチルエステル、ジエチ
ルエステル、ジプロピルエステル等を挙げることができ
る。好ましくは、ジメチルエステルである。
【0040】本発明の二軸配向フイルムを製造するには
従来公知の方法を用いることができる。たとえば、ポリ
エチレンナフタレート共重合体を溶融し、シート状に押
し出し、冷却ドラムで冷却して未延伸フイルムを得、次
いで該未延伸フイルムを二軸方向に延伸し、熱固定し、
必要であれば熱弛緩処理することによって製造すること
ができる。その際、フイルムの表面特性、密度、熱収縮
率の性質は、延伸条件その他の製造条件により変わるの
で、必要に応じて適宜条件を選択して製膜することが出
来る。
【0041】たとえば、上記の製造方法において、ポリ
エチレンナフタレート共重合体をTm+10℃〜Tm+
30℃(但し、Tmはポリエチレンナフタレート共重合
体の融点を表わす)の温度で溶融し、押し出して未延伸
フイルムを得、該未延伸フイルムを一軸方向(縦方向ま
たは横方向)にTg−10℃〜Tg+50℃の温度(た
だし、Tgはポリエチレンナフタレート共重合体のガラ
ス転移点の温度を表わす)で2〜5倍の倍率で延伸し、
次いで上記延伸方向と直角方向(1段目延伸が縦方向の
場合には2段目は横方向となる)にTg〜Tg+50℃
の温度で2〜5倍の倍率で延伸する。
【0042】その後、好ましくは該ポリエチレンナフタ
レート共重合体のTg+60℃〜Tg+120℃の温度
で0.2〜20秒間フィルムを熱固定する。熱固定の温
度、時間がこの範囲であれば、良好な耐デラミネーショ
ン性、抗カール性を備え、透明性の高いフィルムを得る
ことができる。
【0043】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明する。なお、例中の各特性値は次の方法により測定
した。また、例中の「部」とあるのは「重量部」を表わ
し、ジエチレングリコールをDEGと略称することがあ
る。ガスクロマトグラフィーには日立製作所製263−
70型を用いた。
【0044】(1)固有粘度 フェノール/テトラクロロエタン(重量比6:4)混合
溶媒中、35℃にて測定した。
【0045】(2)ジエチレングリコール(DEG)の
含有量 抱水ヒドラジンを用いてポリマーを分解し、ガスクロマ
トグラフィにより定量した。
【0046】(3)イソフタル酸の含有量 ポリマーをメタノール中ガラス封管し、オートクレーブ
中260℃、6時間でメタノール分解を行ない、分解物
中のイソフタル酸ジメチルをガスクロマトグラフィによ
り定量した。
【0047】(4)折り目デラミ白化率(耐デラミネー
ション性) 80×80mmの大きさにフイルムサンプルを切り出
し、手で軽く2つに折りながら平坦な一対の金属板で挟
んだ後、プレス機により所定の圧力P1(kg/cm2G)で
20秒間プレスした。プレス後、2つ折りのフイルムサ
ンプルを手でもとの状態に戻し、前記金属板に挟んで、
圧力P1(kg/cm2G)で20秒間プレスした。その後、
フイルムサンプルを取り出し、折り目にあらわれた白化
部分の長さ(mm)を測定して合計した。
【0048】それぞれ新しいフイルムサンプルを使用
し、プレス圧力P1=1,2,3,4,5,6(kg/cm2
G)について上記測定を繰り返した。
【0049】各プレス圧力における白化部分の長さ(m
m)の合計の平均値が、折り目の全長(80mm)に占め
る割合(%)をもって、折目デラミ白化率(%)とし、
この値をフイルムの層間剥離(デラミネーション)の起
こり難さ(耐デラミネーション性)を示す指標として使
用した。
【0050】(5)抗カール性(ANSIカール値) 120×25mmの大きさのフイルムサンプルを平坦な状
態で23℃、50%RHの雰囲気にて24時間調整後、
直径7mmの巻芯に長手方向に巻き付け、巻き戻らないよ
うに仮固定し、80℃にて2時間加熱処理した後、巻芯
から開放した。次いで40℃の蒸留水に15分間浸漬し
た後、サンプルを長手方向を鉛直にして吊るし、33.
5gの荷重下55℃の空気恒温槽で3分間加熱乾燥し
た。
【0051】カールが残っている状態のサンプルをAN
SI PH 1.29−1971の試験方法Aに準じて
測定し、インチをメートル法に換えてカール値を算出
し、抗カール性を示す指標とした。
【0052】(6)ヤング率 引張試験機に幅10mmのサンプルフイルムを、チャック
間距離100mmとなるようセットし、23℃、50%R
Hの条件下、引張速度10mm/分で引張試験を行い、縦
方向(MD)および横方向(TD)のヤング率を測定し
た。
【0053】[実施例1]ナフタレン−2,6−ジカル
ボン酸ジメチル98部およびエチレングリコール60部
を、エステル交換触媒として酢酸マンガン四水塩0.0
3部を使用して、常法に従ってエステル交換反応させた
後、トリメチルフォスフェート0.023部を添加し実
質的にエステル交換反応を終了させた。
【0054】ついで、三酸化アンチモン0.024部、
イソフタル酸1.36部(全ジカルボン酸成分の総量に
対し2モル%)を添加し5分間高温常圧下で反応させた
後、引き続き高温高真空下で常法にて重縮合反応を行
い、固有粘度0.62dl/g、DEG共重合量1.3モ
ル%のポリエチレンナフタレート共重合体を得た。
【0055】このポリエチレンナフタレート共重合体の
ぺレットを180℃で3時間乾燥後、押出機ホッパーに
供給し、溶融温度300℃で溶融し、1mmのスリット状
ダイを通して表面温度40℃の回転冷却ドラム上に押出
し、未延伸フイルムを得た。このようにして得られた未
延伸フイルムを120℃にて予熱し、さらに低速、高速
のロール間で15mm上方より900℃のIRヒータにて
加熱して縦方向に2.8〜3.3倍に延伸し、続いてテ
ンターに供給し、140℃にて横方向に3.1〜3.6
倍に延伸した。得られた二軸配向フイルムを210℃の
温度で5秒間熱固定し、厚み75μmのポリエチレンナ
フタレート共重合体フイルムを得た。縦、横の延伸倍
率、及び未延伸フィルムの膜厚はヤング率(MD+T
D)が1200〜1300kg/mm2の範囲に入り且つ、延
伸フィルムの膜厚が75μmになるように調整した。
【0056】得られたフイルムを110℃で2日間熱処
理し、フイルムの特性を測定した結果、表1に示す通
り、写真フイルム用ベースフィルムとして良好な特性を
有するものであった。
【0057】[実施例2〜3]ナフタレン−2,6−ジ
カルボン酸ジメチル及びイソフタル酸の共重合量を表1
に示す量に変更する以外は実施例1と同様に行なって二
軸配向フイルムを得た。得られたフイルムの特性を表1
に示す。実施例1と同様に写真フイルム用ベースフィル
ムとして良好な特性を有するものであった。
【0058】[比較例1]ナフタレン−2,6−ジカル
ボン酸ジメチルを100部使用し、イソフタル酸を添加
せずにポリエチレン−2,6−ナフタレートホモポリマ
ーを製造した以外は実施例1と同様に行って二軸配向フ
イルムを得た。得られたフイルムの特性を表1に示す。
耐デラミネーション性において満足できるフイルムは得
られなかった。
【0059】[比較例2]ナフタレン−2,6−ジカル
ボン酸ジメチル及びイソフタル酸の共重合量を表1に示
す量、すなわち5モル%を超える量に変更する以外は実
施例1と同様に行って二軸配向フイルムを得た。得られ
たフイルムの特性を表1に示す。耐デラミネーション性
および抗カール性は不十分であった。
【0060】[比較例3]DEGを2部添加する以外は
実施例1と同様に行なって二軸配向フィルムを得た。ポ
リエステル共重合体に存在するDEGの共重合量は4.
2モル%であった。
【0061】DEGの共重合量が3モル%を超えた場合
には、実施例1と同量のイソフタル酸成分が共重合され
ていても、耐デラミネーション性および抗カール性は不
十分であった。
【0062】
【表1】
【0063】
【発明の効果】本発明のポリエチレンナフタレート共重
合体は優れた耐デラミネーション性と機械的強度を有す
る、さらには優れた耐デラミネーション性、抗カール
性、機械的強度、良好な色相および透明性を兼備してい
る二軸配向フイルムを形成できる。そして、この二軸配
向フイルムは、特に写真フィルム用二軸配向フイルムと
して、たとえば撮影用フイルム、スチル写真用ロールフ
イルム、映画用ロールフイルム、X線用ロールフイル
ム、製版用フイルム等、幅広い写真用途に好適に使用す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 67:00 B29L 7:00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナフタレンジカルボン酸を主たるジカル
    ボン酸成分とし、エチレングリコールを主たるグリコー
    ル成分とし、共重合成分としてイソフタル酸成分を0.
    5〜8モル%(全ジカルボン酸成分の総量に対し)含有
    し、かつジエチレングリコール成分の含有量が3モル%
    以下(全グリコール成分の総量に対し)であり、ポリマ
    ー中に含有されるイソフタル酸成分とジエチレングリコ
    ールとの共重合量の和が0.5〜10モル%であり、且
    つ示差走査型熱量計(DSC)によって測定したガラス
    転移点(Tg)が115℃以上であるポリエチレンナフ
    タレート共重合体からなるフィルム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のポリエチレンナフタレー
    ト共重合体からなるフィルムを二軸延伸することにより
    得られる膜厚が25〜250μmの二軸配向ポリエチレ
    ンナフタレートフイルム。
  3. 【請求項3】 フイルムの80℃における抗カール性が
    ANSIカール値で50[m−1]以下であり、かつ耐
    デラミネーション性が折り目デラミ白化率で20%以下
    である請求項2記載の二軸配向ポリエチレンナフタレー
    トフイルム。
  4. 【請求項4】 フイルムの二軸方向のヤング率がそれぞ
    れ500kg/mm2以上である請求項2又は3記載の二軸配
    向ポリエチレンナフタレートフイルム。
  5. 【請求項5】 請求項2、3又は4記載の二軸配向フイ
    ルムをベースフイルムとする写真フイルム。
  6. 【請求項6】 請求項2又は4記載の二軸配向フイルム
    をベースフイルムとする磁気記録媒体。
JP10466598A 1997-10-29 1998-04-15 ポリエチレンナフタレート共重合体からなるフイルム Pending JPH11293005A (ja)

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DE1998631310 DE69831310T2 (de) 1997-10-29 1998-10-28 Biaxial orientierte folie
KR10-1999-7005756A KR100462641B1 (ko) 1997-10-29 1998-10-28 이축배향 필름
TW87117864A TW460380B (en) 1997-10-29 1998-10-28 Biaxially oriented film formed from polythylene naphthalate copolymer
CA 2275666 CA2275666C (en) 1997-10-29 1998-10-28 Biaxially oriented film
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US09/331,848 US6124043A (en) 1997-10-29 1998-10-28 Biaxially oriented film
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024080273A1 (ja) * 2022-10-13 2024-04-18 東洋紡株式会社 ポリエステルフィルム

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