JPH11293044A - 防炎性樹脂組成物および防炎性マット類 - Google Patents

防炎性樹脂組成物および防炎性マット類

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JPH11293044A
JPH11293044A JP10226898A JP10226898A JPH11293044A JP H11293044 A JPH11293044 A JP H11293044A JP 10226898 A JP10226898 A JP 10226898A JP 10226898 A JP10226898 A JP 10226898A JP H11293044 A JPH11293044 A JP H11293044A
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mats
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flame
polyolefin
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Ikuo Hayashi
育男 林
Akira Nakatsubo
晃 中坪
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有毒ガスを発生させることがなく、耐熱性が
良好で、難燃剤が添加されなくても防炎試験に合格でき
る防炎性マット類、および上記防炎性マット類の成形材
料となる防炎性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 ポリオレフィン、オレフィン共重合体、
ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーおよびスチレン
系熱可塑性エラストマーから選ばれる少なくとも1種の
熱可塑性樹脂と、酢酸ビニル含有量5〜30重量%のエ
チレン−酢酸ビニル共重合体とを主成分とするものを防
炎性樹脂組成物とする。この防炎性樹脂組成物から成形
されるマット類は、防炎性および耐熱性に優れたもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、消防法施行令の
防炎防火対象物に指定される建築物の屋内外に設置され
る人工芝、合成樹脂製床シート、合成樹脂製マット等の
防炎性マット類、さらには、上記防炎性マット類の成形
材料や絨毯等の裏打ち材の成形材料となる防炎性樹脂組
成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】消防法施行令4条の3に規定されている
防炎防火対象物に設置される人工芝や合成樹脂製マット
等のマット類は、防炎試験方法に基づく防炎規格をみた
すものでなければならない。上記マット類を防炎試験に
合格させる手段として、マット類の成形材料であるポリ
オレフィン系樹脂(ポリエチレンやポリプロピレン等)
に難燃剤を添加する方法がある。しかしながら、難燃剤
が高価であるため、マット類の製造コストが高くなって
しまう。さらに、成形されたマット類は、焼却される際
に燃焼して毒性を帯びたガスを発生させることがある。
このため、近年では、難燃剤が添加されない防炎性マッ
ト類が望まれている。
【0003】難燃剤が添加されていないマット類を防炎
試験に合格させる手段として、燃焼性の低い塩化ビニ
ルをマット類の成形材料としたり、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体をマット類の成形材料としたり、マット
類の表面を防炎加工処理する方法がある。しかしなが
ら、これらのマット類は防炎試験には合格するが、以下
に述べるような好ましくない性質を持っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】塩化ビニルが成形材料
であるマット類(のマット類)は、燃焼時に塩素ガス
を発生させ、焼却炉を傷めてしまう。さらに、のマッ
ト類は、ダイオキシン発生の原因になることもある。エ
チレン−酢酸ビニル共重合体が成形材料であるマット類
(のマット類)は、有毒ガスを発生させることはない
が、耐熱性が低いので夏場に収縮変形を起こしてしま
う。表面が防炎加工処理されたマット類(のマット
類)も燃焼時に有毒ガスを発生させることがあり、さら
に、経時変化を起こすこともある。このように、有毒ガ
スを発生させることがなくて耐熱性も良好であり、か
つ、難燃剤が添加されなくても防炎試験に合格できるマ
ット類は未だ見いだされてはいない。
【0005】ここで、消防法施行規則4条の3に基づく
防炎試験方法について、簡単に説明しておく。40cm×
20cmの試験体3体、22cm×40cmの試験体3体を作
製し、これらの試験体を50℃で24時間加熱してか
ら、さらにシリカゲルの入ったデシケータに2時間入れ
ておいて乾燥させる。その後、試験体に高さ24mmの炎
を角度45度で30秒間あてる。試験体の黒くなった部
分の長さ(炭化長)と、試験体を炎から放して試験体に
ついた火が消えるまでの時間(残炎時間)を測定する。
炭化長10cm以下、残炎時間20秒以下のものが合格と
なる。
【0006】上記防炎試験方法は、いわゆるUL規格等
における難燃試験とは異なり、試験体を燃焼させる炎の
長さが24mmと短いことや、試験体にあてる炎の角度が
45度であるため、難燃試験法よりも比較的ゆるやかな
試験方法である。酸素指数25以上の樹脂ならば、難燃
剤が添加されていなくても合格する可能性が高い。
【0007】マット類の成形材料として汎用されている
ポリオレフィン系樹脂は、酸素指数が16〜19であ
り、燃えやすい材料である。実際に、ポリオレフィン樹
脂からマットを成形して防炎試験(消防法施行規則4条
の3)を実施すると、成形されたマットは、殆ど燃焼し
てしまい防炎試験に合格できない。特に人工芝のように
毛先が細く、かつ空気が通りやすい構造のものは着火し
やすく、炎を速く広げてしまう。さらに、ポリオレフィ
ン系樹脂等は、炭素、水素のみから構成されており、燃
焼性を低下させる元素(窒素、塩素)を含有していない
ので燃焼性はきわめて高くなる。従って、ポリオレフィ
ン系樹脂から成形されるマット類を防炎試験方法に合格
させるには、ポリオレフィン系樹脂に難燃剤を添加して
おかねばならなかった。
【0008】本願発明は、このような事情のもとで考え
出されたもので、有毒ガスを発生させることがなく、耐
熱性が良好で、難燃剤が添加されなくても防炎試験に合
格できる防炎性マット類、および上記防炎性マット類の
成形材料となる防炎性樹脂組成物を提供することをその
課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0010】すなわち、本願発明の第1の側面によって
提供される防炎性樹脂組成物は、ポリオレフィン、オレ
フィン共重合体、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマ
ーおよびスチレン系熱可塑性エラストマーから選ばれる
少なくとも1種の熱可塑性樹脂と、酢酸ビニル含有量5
〜30重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体とを主成
分とすることを特徴としている。
【0011】本願発明は、エチレン−酢酸ビニル共重合
体(以下、「EVA」と略す)の低燃焼性に着目したも
のであり、ポリオレフィン等の熱可塑性樹脂にEVAを
添加することによって、樹脂組成物の防炎性を高めてい
る。EVAにおける酢酸ビニル(VA)含有量は、5〜
30重量%になっている。VA含有量が上記範囲内にあ
るEVAが上記熱可塑性樹脂に添加されることで、本願
発明の防炎性樹脂組成物から成形されるマット類は、防
炎性および耐熱性に優れたものになる。VA含有量が5
重量%未満の場合には、成形されたマット類は、防炎性
が低くなり、防炎試験に合格できない。VA含有量が3
0重量%を超える場合には、VA含有量を高くしただけ
の効果が得られない。さらには、マット類の耐熱性が低
下したり、マット類の表面がべたついたりしてしまう。
【0012】上記ポリオレフィンとしては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンが用いられる。ポリエチレンには、
例えば高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密
度ポリエチレン、リニアローデンシティポリエチレンが
挙げられる。ポリプロピレンには、低分子量ポリプロピ
レンを含むアタクチックポリプロピレン、エチレンおよ
びブテンを含むポリプロピレンが挙げられる。
【0013】上記オレフィン共重合体としては、ポリエ
チレンが他の重合体(例えばエチルアクリレート)と共
重合したものが用いられる。
【0014】上記ポリオレフィン系熱可塑性エラストマ
ーは、ポリエチレンや、ポリプロピレンとエチレンプロ
ピレンラバー(EPR)からなるものである。ポリオレ
フィン系熱可塑性エラストマーの構造としては、非架橋
タイプのブレンド型および部分架橋型がある。
【0015】上記スチレン系熱可塑性エラストマーとし
ては、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン、
ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレン、ポリス
チレン−ポリ(エチレン−ブチレン)−ポリスチレン、
ポリスチレン−ポリ(エチレン−プロピレン)−ポリス
チレン、ポリスチレン−ポリ(エチレン−ブタジエン)
−ポリスチレンが挙げられる。
【0016】本願発明の好ましい実施形態として、防炎
性樹脂組成物における主成分は、上記熱可塑性樹脂20
〜85重量%と、上記EVA80〜15重量%とからな
る構成としている。熱可塑性樹脂とEVAとが上記比率
で混合された防炎性樹脂組成物から成形されるマット類
は、防炎性に優れており防炎試験に合格することができ
る。さらに、上記マット類は、耐熱性にも優れている。
熱可塑性樹脂とEVAとの混合比率が上記範囲から外れ
ると、マット類は、防炎性または耐熱性に乏しいものと
なってしまう。具体的には、EVAの比率が高くなりす
ぎると、マット類の耐熱性が低下する。オレフィン重合
体等の熱可塑性樹脂の比率が高くなりすぎると、マット
類の防炎性が低いものとなってしまう。
【0017】本願発明の第2の側面によって提供される
防炎性マット類は、上記に記載された防炎性樹脂組成物
が成形されたことを特徴とするものである。
【0018】本願発明の防炎性マット類は、以下のよう
な工程を経て射出成形によって得られる。オレフィン重
合体や熱可塑性エラストマー等の熱可塑性樹脂のペレッ
トとEVAのペレットとをタンブラーやヘンセルミキサ
ーで混合(ドライブレンド法)し、混合されたペレット
を防炎性樹脂組成物とする。あるいは上記熱可塑性樹脂
とEVAとの混合物を押し出し機に通すことでペレット
化(溶融混合法)し、このペレットを防炎性樹脂組成物
とする。ペレット化されている防炎性樹脂組成物を射出
成形機に投入し、射出成形機内でペレットを加熱溶融さ
せた後、成形金型内に充填する。溶融状態の防炎性樹脂
組成物は、金型内で冷えて固まりマット状に成形される
ことになる。
【0019】本願発明の防炎性マット類は、押し出し成
形によっても得られる。具体的には、以下のような工程
をとる。熱可塑性樹脂とEVAとをドライブレンドある
いは溶融混合して防炎性樹脂組成物とし、この防炎性樹
脂組成物を押し出し機内で加熱して軟化させる。軟化物
を押し出し機から押し出すことで連続的に成形品を得た
後、この成形品所定の長さにカットすればマットが得ら
れる。また、成形品に他の樹脂製シートや繊維マットを
貼り合わせて所定の長さにカットすれば、マットの裏打
ち材が得られる。
【0020】
【発明の効果】以上、説明したように、本願発明の防炎
性樹脂組成物は、EVAが添加されているので、従来の
ポリオレフィンやオレフィン共重合体等の熱可塑性樹脂
のみを主成分とする樹脂組成物よりもはるかに防炎性に
優れたものとなる。上記防炎性樹脂組成物は、高価な難
燃剤を含まないので比較的低コストで生産され、さらに
は、有毒ガスを発生させる材料が添加されていないの環
境面でも優れている。防炎性樹脂組成物における熱可塑
性樹脂をポリプロピレンやポリエチレンとしてやれば、
強度、表面硬度、耐熱性に優れた防炎性マット類が成形
される。熱可塑性樹脂を熱可塑性エラストマーとすれ
ば、軟質塩化ビニルのようにソフトな触感が付与された
防炎性マット類が成形される。成形された防炎性マット
類は防炎試験に合格することができ、人工芝、合成樹脂
製床シート、合成樹脂製マット、絨毯等の裏打ち材とし
て消防法施行令第4条の3に記載されている防炎防火対
象物に設置できるものとなる。さらに、本願発明の防炎
性マット類は、従来のEVAマット類よりも耐熱性に優
れているので、夏場に収縮変形を起こすことはない。
【0021】
【実施例】以下、本願発明の実施例について、詳細に説
明する。
【0022】〔実施例〕低密度ポリエチレン(LDP
E)、リニアローデンシィポリエチレン(LLDP
E)、ポリプロピレン(PP)やポリオレフィン系熱可
塑性エラストマー等の熱可塑性樹脂と、エチレン−酢酸
ビニル共重合体(EVA)とを混合(ドライブレンド)
して防炎性樹脂組成物とし、上記組成物から格子状マッ
トを成形した。LDPEには住友化学工業(株)製のス
ミカセンG701(密度0.919g/cm3 MFR7 )、LLDP
Eには住友化学工業(株)製のスミカセンL GA80
1(密度0.920g/cm3 MFR20)やダウケミカル製エンゲー
ジEG8200(密度0.870g/cm3MFR5 )、PPには住
友ノーブレーンW531(密度0.900g/cm3 MFR8 )、ポ
リオレフィン系熱可塑性エラストマーには住友TPE9
01(中硬度品、表面硬度ショアA90 密度0.900g/cm3 M
FR8 )を使用し、EVAには住友化学工業(株)製のエ
バテートH4011(酢酸ビニル含有量20重量% MFR2
0)を使用した。格子状マット(30cm×30cm 高さ12m
m)を成形する工程について以下に説明する。
【0023】まず、上記熱可塑性重合体と上記EVAと
をタンブラによって所定の比率でドライブレンドし、こ
のブレンド品を射出成形機のホッパーに投入する。上記
ブレンド品はホッパーから射出成形機内のシリンダに入
って溶融される。得られた溶融物を金型に注入して25
種類の格子状マットを成形し、これらを試作品1〜25
とした。試作品1〜25における熱可塑性樹脂とEVA
との重量比、格子状マットにおける酢酸ビニル(VA)
含有量は、表1に示されるとおりである。
【0024】
【表1】
【0025】試作品1〜5は熱可塑性樹脂を低密度ポリ
エチレン系(スミカセンG701)とし、試作品5〜1
0は熱可塑性樹脂をリニアローデンシィポリエチレン系
(スミカセンL GA801)とし、試作品11〜15
は熱可塑性樹脂をポリオレフィン系熱可塑性エラストマ
ー(住友TPE901)としている。住友TPE901
は、エチレンプロピレンゴムとポリプロピレンとのブレ
ンド型の非架橋タイプである。
【0026】試作品16〜20は熱可塑性樹脂をポリプ
ロピレン系としている。試作品16〜20におけるポリ
プロピレン(住友ノーブレーン W531)は、エチレ
ン−プロピレンランダムコポリマーである。試作品21
〜25は熱可塑性樹脂を極低密度ポリエチレン(エンゲ
ージEG8200:密度0.870g/cm3)としている。
【0027】上記試作品1〜25の防炎性を評価するた
め、大阪市西区にある財団法人日本防炎協会に試作品1
〜25の防炎性能の評価を依頼した。試作品1〜25の
防炎性能の評価結果を表2に示す。
【0028】防炎性試験とは別に、上記試作品1〜25
の耐熱性についての評価を行った。試作品1〜25をギ
アオーブン(空気循環式熱風乾燥機)内に入れて一定温
度で15分間加熱した後、ギアオーブンから取り出し
た。取り出した試作品1〜25をコンクリート上に常温
で15分間放置して冷却した後、環境温度の変化によっ
て、試作品1〜25の寸法および外観がどのようになる
かを観察した。この寸法変化の大きさによって、耐熱性
を評価した。その評価結果を表2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】試作品1〜25の耐熱性、防炎性能の評価
結果について、表1、表2を参照しつつ以下に説明す
る。
【0031】表2に示されるように、試作品1,6,1
1,16,21は、EVAを全く含まないために燃焼性
が高く、防炎試験に基づく防炎規格に合格できないこと
が確認された。
【0032】EVAが15〜80重量%添加されている
試作品は、表2に示されるように、防炎試験に基づく防
炎規格に合格することができ、さらに耐熱性も良好であ
ることが確認された。
【0033】試作品5,10,15,20,25は、E
VAが多く添加されているので(90重量%)耐熱性が
低くなっている。
【0034】これらの結果より、ポリエチレン等の熱可
塑性樹脂とEVAとが特定の比率で混合されている防炎
性樹脂組成物から成形されたマット類は、防炎試験にも
合格でき、さらに、耐熱性にも優れたものであることが
確認された。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン、オレフィン共重合体、
    ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーおよびスチレン
    系熱可塑性エラストマーから選ばれる少なくとも1種の
    熱可塑性樹脂と、酢酸ビニル含有量5〜30重量%のエ
    チレン−酢酸ビニル共重合体とを主成分とすることを特
    徴とする、防炎性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 上記主成分は、上記熱可塑性樹脂20〜
    85重量%と、上記エチレン−酢酸ビニル共重合体80
    〜15重量%とからなることを特徴とする、請求項1に
    記載の防炎性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の防炎性樹脂組
    成物が成形されたことを特徴とする、防炎性マット類。
JP10226898A 1998-04-14 1998-04-14 防炎性樹脂組成物および防炎性マット類 Pending JPH11293044A (ja)

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