JPH1129318A - ミクロンサイズの球状シリカ粒子とその製造法 - Google Patents

ミクロンサイズの球状シリカ粒子とその製造法

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JPH1129318A
JPH1129318A JP10016723A JP1672398A JPH1129318A JP H1129318 A JPH1129318 A JP H1129318A JP 10016723 A JP10016723 A JP 10016723A JP 1672398 A JP1672398 A JP 1672398A JP H1129318 A JPH1129318 A JP H1129318A
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JP
Japan
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water
spherical silica
silica particles
micron
sized spherical
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JP10016723A
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Hideo Ono
秀夫 小野
Koji Takahashi
幸司 高橋
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Merck Ltd Japan
Original Assignee
Nihon Millipore KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 水または水溶液を可溶化した油中水型エマル
ジョンを用いた、簡便かつ効率の良いミクロンサイズの
球状シリカ粒子の製造法及び、それによって調製される
新しい構造の球状シリカ粒子の提供。 【解決手段】 外周部が殻、中心部が中空で、殻は外側
が緻密で内側ほど粗な濃度傾斜構造をもったコア・シェ
ル構造であるミクロンサイズの球状シリカ粒子。連続相
としての極性の低い有機溶媒中にまた、テトラアルコキ
シランを含有させた濃厚混合溶液と、分散相としての水
または水溶液と、アニオン性界面活性剤とを混合、撹拌
することで、連続相中に分散相の水または水溶液を可溶
化した油中水型エマルジョンを形成するが、この際当該
油中水型エマルジョンの含水率を高くして可溶化水が結
合水と自由水の二相となるように調整し、そのエマルジ
ョンの可溶化水を反応場として加水分解および縮重合反
応をさせる該球状シリカ粒子の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、従来より液晶表示スペ
ーサー、セラミック原料、クロマトグラフィー用充填
剤、精密研磨剤などと半導体産業、医療品産業、先端材
料産業、環境産業など種々の分野に利用することが期待
される新しい構造の球状シリカ粒子の開発と、その新し
い製造法に関する。更に詳しくは、水または水溶液を可
溶化した油中水型エマルジョンを用いて、ミクロンサイ
ズの球状シリカ粒子を合成するミクロンサイズの球状シ
リカ粒子の製造法と、それによって調製される新しい構
造のミクロンサイズの球状シリカ粒子に関する発明であ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より代表的な単分散シリカ微粒子の
製造法として、金属アルコキシド法がある。この製造法
は、スト−ベル(Stober)らが提案した方法で、テトラ
アルコキシシラン(以下TEOS等と記載する。)をエ
タノ−ル溶媒中で、アンモニアを触媒として加水分解と
縮重合反応により比較的容易に得られる(J.Colloid of
Interface Sci.,26 62(1968) ) 。しかしながら、得ら
れる粒子のほとんどがサブミクロンサイズオーダーもし
くはそれ以下である。この方法では、ミクロンサイズの
単分散シリカ微粒子を得ることはできない。
【0003】また、近年、逆ミセルを反応場とする金属
酸化物微粒子合成法が開発され(Yamauchi et at.,198
9; Espiard,et at.,1990; Hirai,et at.,1992)、シリ
カに関してもナノメータサイズの超微粒子の合成例が報
告されている。この合成法は、非極性の溶媒を連続相と
し、界面活性剤と、触媒としてアンモニアを含む水を分
散相として逆ミセルを形成し、これに反応物質であるテ
トラアルコキシシラン(TEOS等)を希薄な濃度で加
えて微粒子合成を行う方法である。しかし、この方法
は、反応物質のテトラアルコキシシラン(TEOS等)
の濃度が希薄な条件でおこなわれているため、工業化に
は適していないうえ、水と界面活性剤のモル濃度比を表
す含水率が(Wo=[水]/[界面活性剤])、いずれ
も12以下の小さな結合水だけでおこなわれているた
め、ナノメーターサイズのシリカ微粒子の合成しかおこ
なわれていない。
【0004】このように、従来の金属アルコキシド法
や、逆ミセル法による単分散シリカ微粒子の製造法で
は、サブミクロンサイズ領域やナノメーターサイズ領域
のシリカ粒子の調製はできても、一回の操作と反応でミ
クロンサイズの単分散シリカ粒子の調製をすることはで
きなかった。
【0005】しかし、単分散シリカ微粒子は、種々の分
野での応用が期待されているため、シリカ微粒子の粒径
も多様なサイズが要求されている。例えば液晶表示スペ
ーサーとしてや、医薬材料として利用する場合等、用途
によってはミクロンサイズのシリカ粒子ヘの需要も大き
いものがある。
【0006】そこでミクロンサイズオーダーのシリカ粒
子を調製する場合には、現在ボガシュ(Bogush)らの提
案したシード粒子成長法が用いられている。この製法
は、前記の製法等で得られたサブミクロンサイズのシリ
カ粒子をシード粒子として所定量のテトラアルコキシシ
ラン(TEOS等)とエタノールとアンモニアと水とを
添加し、段階的に成長させる方法である(Bogush et a
t.,J.Non-Crystal.Solids,104,95.,1988 )。
【0007】更に最近は、当該シード粒子成長法を利用
して、回分操作により単分散性を維持しながら、その反
応系のテトラアルコキシシラン(TEOS等)濃度を一
定に維持するようにテトラアルコキシシラン(TEOS
等)および水を連続的に添加して、段階的に成長させる
改良方法が報告されている( Hasegawa et at.,1995;Ki
mata et.,1996)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように従来のミク
ロンサイズのシリカ粒子を調製する製法は、シード粒子
を多段階に成長させていく方法で、多段階工程を要する
ため、操作が煩雑で生産効率が悪く、工業的観点から経
済的な方法ではなかった。また、この従来のミクロンサ
イズのシリカ粒子の製造法は、シリカ粒子の単分散性や
球形度や粒子径度の制御が困難で、満足できるレベルに
はなっておらず改善が望まれていた。
【0009】本発明者は、スルホこはく酸ジ−2−エチ
ルヘキシルナトリウム(A0T)等のアニオン性の界面
活性剤は、極性の低い有機溶媒中で自発的に集合し、か
なりの水を可溶化できる性質のあること、また例えば、
含水率が12以上に水または水溶液を可溶化した油中水
型エマルジョンは、その可溶化した水が硫酸基と水和し
た結合水と、水和に関与しない自由水との二相の状態に
分けられることに着目した。そこで本発明者は、油中水
型エマルジョンも逆ミセルの一態様であることに注目
し、この二相状態の高い含水率での可溶化水を反応場と
することによって、サイズの大きいシリカ粒子が調製で
きるのではないかと発想し、研究を進めた。その結果、
反応物質であるテトラアルコキシシラン(TEOS等)
の濃厚溶液を連続相とし、アニオン性の界面活性剤で高
い含水率の油中水型エマルジョンの分散相を形成し、そ
の可溶化水を反応場とした一段階の反応で、ミクロンサ
イズ球状シリカ粒子が合成できるとの技術的知見を得
た。
【0010】本願発明は、上記のような技術的知見に基
づき、水または水溶液を可溶化した油中水型エマルジョ
ンを用いてミクロンサイズの球状シリカ粒子をより簡便
に且つ効率良く調製することのできる製造方法を具現化
するとともに、今までにない新しいタイプのミクロンサ
イズの球状シリカ粒子を提供することが目的である。つ
まり、本願発明の製造方法により調製されたミクロンサ
イズの球状シリカ粒子は、従来の製法では造ることの出
来ない新しい構造や特性があることが判明したのであ
る。
【0011】当該本願発明の目的を更に詳しく述べる
と、第1〜第4発明は、殻の外側が緻密で内側ほど粗な
濃度傾斜構造をもっており、コア・シェル構造であり、
内殻水内包型であるなど従来にない構造をもったミクロ
ンサイズの球状シリカ粒子を提供せんとするものであ
る。
【0012】また第5〜第8発明は、水または水溶液を
可溶化した油中水型エマルジョンを用い、その可溶化水
を反応場とした一段階の操作と反応で簡便且つ高収率に
単分散ミクロンサイズの球状シリカ粒子を合成すること
を目的とする製造法である。当該第5〜第8発明は、第
1〜第4発明に係る新しい構造をもった多様なミクロン
サイズの球状シリカ粒子を簡便に合成調製することを目
的とした製造方法である。
【0013】第9発明は、触媒を用いてより短い反応時
間で、高収率に安定したミクロンサイズの球状シリカ粒
子を製造することを目的とする製造方法である。
【0014】第10発明は、撹拌操作を工夫することに
より、高収率に安定したミクロンサイズの球状シリカ粒
子を製造することを目的とする製造方法である。
【0015】第11発明は、触媒を用いるとともに撹拌
操作を工夫することにより、より短い反応時間で、高収
率に安定したミクロンサイズの球状シリカ粒子を製造す
ることを目的とする製造方法である。
【0016】
【課題を解決するための手段】特許を受けようとする第
1発明〜第4発明は、ミクロンサイズの球状シリカ粒子
という物の発明であり、特許を受けようとする第5発明
〜第13発明は、ミクロンサイズ球状シリカ粒子の製造
法の発明である。
【0017】特許を受けようとする第1発明は、テトラ
アルコキシシランと水とで起こす加水分解と縮重合反応
により合成されるミクロンサイズの球状シリカ粒子であ
って、当該シリカ粒子を構成する殻は外側が緻密で内側
ほど粗な濃度傾斜構造をもつようにしたことを特徴とす
るミクロンサイズの球状シリカ粒子である。
【0018】本願発明の球状シリカ粒子を構成する殻
は、外側が緻密で内側ほど粗な濃度傾斜構造をもつよう
にした点が特徴である。また、本願発明として記載する
ミクロンサイズの球状シリカ粒子は、全ての発明につい
てその粒径がほぼ1〜15μm程度のものであるが、特
に好ましい粒径は1〜5μmのものである。
【0019】特許を受けようとする第2発明は、テトラ
アルコキシシランと水とで起こす加水分解と縮重合反応
により合成されるミクロンサイズの球状シリカ粒子であ
って、外周部が殻で中心部が中空であることを特徴とす
るコア・シェル構造のミクロンサイズの球状シリカ粒子
である。当該第2発明の球状シリカ粒子は、殻の中心部
が中空なコア・シェル構造であることが特徴である。
【0020】特許を受けようとする第3発明は、テトラ
アルコキシシランと水とで起こすの加水分解と縮重合反
応により合成されるミクロンサイズの球状シリカ粒子で
あって、外周部が殻で中心部が中空であり、当該殻は外
側が緻密で内側ほど粗な濃度傾斜構造をもったコア・シ
ェル構造にしたことを特徴とするミクロンサイズの球状
シリカ粒子である。当該第3発明の球状シリカ粒子は、
その殻は外側が緻密で内側ほど粗な濃度傾斜構造で、中
心部が中空なコア・シェル構造にしたことが特徴であ
る。
【0021】特許を受けようとする第4発明は、テトラ
アルコキシシランと水または水溶液とで起こす加水分解
と縮重合反応により合成されるミクロンサイズの球状シ
リカ粒子であって、外周部が殻で中心部の中空に水また
は水溶液が内包しており、当該外周部の殻は外側が緻密
で内側ほど粗な濃度傾斜構造をもった内殻水内包型ミク
ロンサイズの球状シリカ粒子である。当該第4発明の球
状シリカ粒子は、外周部が濃度傾斜構造をもった殻で中
心部の中空に水または水溶液が内包した内殻水内包型で
あることが特徴である。
【0022】特許を受けようとする第5発明は、連続相
としての極性の低い有機溶媒中に反応物質であるテトラ
アルコキシシランを含有させた混合溶液と、分散相とし
ての水または水溶液と、アニオン性界面活性剤とを混合
して、撹拌操作することにより、連続相中に分散相の水
または水溶液を可溶化した油中水型エマルジョンを形成
して、その油中水型エマルジョンに内包した可溶化水を
反応場として加水分解および縮重合反応をさせ、ミクロ
ンサイズの球状シリカ粒子を合成するようにしたことを
特徴とするミクロンサイズの球状シリカ粒子の製造法で
ある。
【0023】第5発明は、水または水溶液を可溶化した
油中水型エマルジョンを用いて、その油中水型エマルジ
ョンに内包した可溶化水を反応場として加水分解および
縮重合反応をさせることにより、ミクロンサイズの球状
シリカ粒子を合成するという新しい製法の基本発明であ
る。本発明の製造法は、第1に水または水溶液を可溶化
した油中水型エマルジョンを用い、その可溶化水を反応
場とした一段階の操作と反応でミクロンサイズの球状シ
リカ粒子を合成することができるので、従来のシード粒
子成長法に比較して非常に簡便で、しかも高収量に製造
できる製造法である。第2に、本発明は合成される球状
シリカ粒子の径が、事前に形成される油中水型エマルジ
ョンの大きさによって定まる点に特徴がある。しかる
に、油中水型エマルジョンの大きさは、界面活性剤や水
溶液などの基質濃度を調整したり、界面活性剤に対する
水や水溶液の投入割合の調整によって容易に制御が可能
なので、容易に生成されるミクロンサイズの球状シリカ
粒子の径を制御することが可能となる。また第3に、油
中水型エマルジョンは、容易に単分散状態になりやすい
こと、優れた分散安定性がある等の特性があることか
ら、生成する球状シリカ粒子を確実に分散状態にするこ
とができ、しかも分散を非常に安定した状態に維持でき
るので、生成されるミクロンサイズの球状シリカ粒子を
高い球形度をもって合成することができ、しかもその生
成される粒子形状の異常もなく、収率も良いものとな
る。これら本発明に係る製造法の基本的特徴は、第5〜
第11発明までの製造法に共通のものである。
【0024】特許を受けようとする第6発明は、連続相
としての極性の低い有機溶媒中に反応物質であるテトラ
アルコキシシランを含有させた濃厚混合溶液と、分散相
としての水または水溶液と、アニオン性界面活性剤とを
混合して、撹拌操作することにより、連続相中に分散相
の水または水溶液を可溶化した油中水型エマルジョンを
形成するが、この際当該油中水型エマルジョンの含水率
を高くして可溶化水が結合水と自由水の二相となるよう
に調整し、その含水率の高い油中水型エマルジョンの可
溶化水を反応場として加水分解および縮重合反応をさせ
ることにより外周部が殻で中心部が中空のコア・シェル
構造のミクロンサイズの球状シリカ粒子を合成するよう
にしたことを特徴とするミクロンサイズの球状シリカ粒
子の製造法である。
【0025】第6発明は、コア・シェル構造のミクロン
サイズの球状シリカ粒子を合成する方法である。その最
大の特徴は、水または水溶液を可溶化した油中水型エマ
ルジョンを形成するに際して、当該油中水型エマルジョ
ンの含水率を高くして可溶化水が結合水と自由水の二相
状態となるように調整した点にある。これは、繰り返し
実験例とその反応機構の検討から、シリカ粒子は油中水
型エマルジョンに内包した可溶化水の界面で反応(TE
OS等の加水分解と縮重合)がおこっているものと考え
られ、自由水の部分では反応(TEOS等の加水分解と
縮重合)が起こらないものと考えられるからである。こ
の新しい知見に基づき、繰り返し実験をした結果、自由
水の部分が反応しておらず中空となり、コア・シェル構
造になることを確認して、本発明に係る製造法を完成し
た。このようなコア・シェル構造のミクロンサイズの球
状シリカ粒子は、従来なかった新たな構造の球状シリカ
粒子である。
【0026】特許を受けようとする第7発明は、連続相
としての極性の低い有機溶媒中に反応物質であるテトラ
アルコキシシランを含有させた濃厚混合溶液にアニオン
性界面活性剤をよく溶解しておき、この混合溶液を撹拌
操作しながらこの中に分散相としての水または水溶液を
混入して、連続相中に分散相の水または水溶液を可溶化
した油中水型エマルジョンを形成するようになし、時間
の経過にともなって撹拌操作を調整することによって、
油中水型エマルジョンの可溶化水を反応場として加水分
解および縮重合反応を進行させてミクロンサイズの球状
シリカ粒子を合成するようにしたことを特徴とするミク
ロンサイズの球状シリカ粒子の製造法である。
【0027】第7発明は、実際に製造する際の作業工程
に沿って、時系列に製造手順を具体化したミクロンサイ
ズの球状シリカ粒子の製造法である。つまり、この製造
法上の主なポイントは、まず連続相の有機溶媒中にTE
OS等を含有させた濃厚混合溶液に予めアニオン性界面
活性剤をよく溶解しておくこと、次に撹拌操作しながら
この中に分散相を混入して所望する油中水型エマルジョ
ンを形成すること、続いて油中水型エマルジョン内で加
水分解と縮重合反応が起こりはじめるので、その反応の
進行状態にあわせて撹拌操作を調整することである。重
要なのは水または水溶液などの分散相を投入すると、油
中水型エマルジョンの形成を開始するとともに、反応を
開始するので、時系列に沿って上記の製造方法を進め、
その反応の進行に伴って撹拌操作を変更し調製すること
が大切である。
【0028】特許を受けようとする第8発明は、連続相
としての極性の低い有機溶媒中に反応物質であるテトラ
アルコキシシランを含有させた濃厚混合溶液にアニオン
性界面活性剤をその濃度を調製しながらよく溶解してお
き、この混合溶液を撹拌操作しながらこの中に分散相と
しての水または水溶液を混入して、連続相中に分散相の
水または水溶液を可溶化した油中水型エマルジョンを形
成するが、水または水溶液の混入の仕方と撹拌操作の仕
方を調整することによって単分散状態になった油中水型
エマルジョンの含水率を高くして、その可溶化水が結合
水と自由水の二相状態となるまで膨くらませたうえ、当
該含水率の高い油中水型エマルジョンの可溶化水を反応
場として加水分解および縮重合反応をさせることによ
り、外周部が殻で中心部が中空のコア・シェル構造のミ
クロンサイズの球状シリカ粒子を合成するようにしたこ
とを特徴とするミクロンサイズの球状シリカ粒子の製造
法である。
【0029】第8発明は、コア・シェル構造のミクロン
サイズの球状シリカ粒子を実際に製造する際の作業工程
に沿って、時系列に製造手順を具体化した製造する方法
である。この製造法上の主なポイントは、混入するアニ
オン性界面活性剤の濃度を調製すること、撹拌操作しな
がら水または水溶液を混入して油中水型エマルジョンを
形成する際、その含水率を高くしていくが、その可溶化
水が結合水と自由水の二相となるまで膨くらませること
である。油中水型エマルジョンをミクロンサイズに大き
くし、中央部に中空を形成するには、このポイントが必
須条件である。
【0030】特許を受けようとする第9発明は、連続相
としての極性の低い有機溶媒中に反応物質であるテトラ
アルコキシシランを含有させた混合溶液と、分散相とし
ての水または水溶液と、アニオン性界面活性剤とを混合
して、撹拌操作することにより、連続相中に分散相の水
を可溶化した油中水型エマルジョンを形成し、その油中
水型エマルジョンに内包した可溶化水を反応場として加
水分解および縮重合反応をさせ、ミクロンサイズの球状
シリカ粒子を合成するようにするミクロンサイズの球状
シリカ粒子の製造法において、連続相および/または分
散相に可溶な酸性物質を触媒として添加することにより
短い反応時間で安定にミクロンサイズの球状シリカ粒子
を合成するようにしたことを特徴とする第5発明、第6
発明、第7発明又は第8発明に記載するミクロンサイズ
の球状シリカ粒子の製造法である。
【0031】第9発明は、連続相や分散相に触媒として
酸性物質を添加することにより、加水分解および縮重合
反応の反応時間を短くても安定したミクロンサイズの球
状シリカ粒子となす製造法である。当該加水分解と縮重
合はその反応が遅く、従来、反応時間として4〜8日間
かかっていた。これに対し、本発明の触媒を使用した製
造法では、約40〜90時間(好ましくは60〜70時
間)と大幅に短い反応時間で安定的にミクロンサイズの
球状シリカ粒子を製造することができるようになったも
のである。
【0032】当該触媒は、連続相または分散相に可溶な
酸性物質であれば、例えば塩酸、硝酸など無機性の酸性
物質であっても、酢酸、カルボン酸など有機性の酸性物
質であっても良い。尚、その触媒の濃度は、粒子径サイ
ズに大きな差が見られず、収量の体積がほぼ一定であ
る。但し、触媒の濃度が高いほど、シリカ粒子の殻が厚
く密な構造になるので、粒子の重量が重くなる。
【0033】また、当該触媒の添加方法は、次の3通り
の場合分けが可能である。 連続相に可溶の酸性物質を触媒として添加する方法。 分散相に可溶の酸性物質を触媒として添加する方法。 連続相には、それに可溶の酸性物質を触媒として添加
し、分散相に可溶の酸性物質を触媒として添加する方
法。 いずれの場合も撹拌操作を注意することにより、ミクロ
ンサイズの球状シリカ粒子を合成することができる。
【0034】特許を受けようとする第10発明は、連続
相としての極性の低い有機溶媒中に反応物質であるテト
ラアルコキシシランを含有させた混合溶液と、分散相と
しての水または水溶液と、アニオン性界面活性剤とを混
合して、撹拌操作することにより、連続相中に分散相の
水を可溶化した油中水型エマルジョンを形成し、その油
中水型エマルジョンに内包した可溶化水を反応場として
加水分解および縮重合反応をさせ、ミクロンサイズの球
状シリカ粒子を合成するようにするミクロンサイズの球
状シリカ粒子の製造法において、連続相中に分散相の水
または水溶液を可溶化した油中水型エマルジョンを形成
する際の撹拌操作は、高回転にし、その含水率の高い油
中水型エマルジョンの可溶化水を反応場として加水分解
および縮重合反応を進行させる際の撹拌操作は、反応初
期の液−液状態では高回転に、反応中期の粒子形成過程
では回転数を段階的に落とし、反応終期の固−液状態で
はエージングすることにより、収率よくミクロンサイズ
の球状シリカ粒子を合成するようにしたことを特徴とす
る第5発明、第6発明、第7発明又は第8発明に記載す
るミクロンサイズの球状シリカ粒子の製造法である。
【0035】本発明において粒度分布のせまいミクロン
サイズの球状シリカ粒子を再現性よく確実に球状とな
し、しかも収率よく調製するためには、各工程や反応時
間の経過とともに、撹拌操作の調製が大切である。第1
0発明は、この撹拌操作の好ましい条件を要部とした発
明である。
【0036】特許を受けようとする第11発明は、連続
相としての極性の低い有機溶媒中に反応物質であるテト
ラアルコキシシランを含有させた混合溶液と、分散相と
しての水または水溶液と、アニオン性界面活性剤とを混
合して、撹拌操作することにより、連続相中に分散相の
水を可溶化した油中水型エマルジョンを形成し、その油
中水型エマルジョンに内包した可溶化水を反応場として
加水分解および縮重合反応をさせ、ミクロンサイズの球
状シリカ粒子を合成するようにするミクロンサイズの球
状シリカ粒子の製造法において、連続相および/または
分散相に可溶な酸性物質を触媒として添加するととも
に、連続相中に分散相の水または水溶液を可溶化した油
中水型エマルジョンを形成する際の撹拌操作は、高回転
にし、その含水率の高い油中水型エマルジョンの可溶化
水を反応場として加水分解および縮重合反応を進行させ
る際の撹拌操作は、反応初期の液−液状態では高回転
に、反応中期の粒子形成過程では回転数を段階的に落と
し、反応終期の固−液状態ではエージングすることによ
り、短い反応時間で収率よく安定したミクロンサイズの
球状シリカ粒子を合成するようにしたことを特徴とする
第5発明、第6発明、第7発明又は第8発明に記載する
ミクロンサイズの球状シリカ粒子の製造法である。
【0037】当該11発明は、酸性触媒を用い、撹拌操
作を工夫することにより、短い反応時間で収率よく安定
的に粒度のそろったミクロンサイズの球状シリカ粒子を
合成するようにしたミクロンサイズの球状シリカ粒子の
製造法である。
【0038】特許を受けようとする第12発明は、反応
物質であるテトラアルコキシシランが、テトラエトキシ
シラン(TEOS)、テトラメトキシシラン、テトラプ
ロポキシシラン、テトラブトキシシランのいずれか単独
または少なくとも2以上の組み合わせであることを特徴
とする第4発明、第5発明、第6発明、第7発明、第8
発明、第9発明、第10発明又は第11発明に記載のミ
クロンサイズの球状シリカ粒子の製造法である。
【0039】特許を受けようとする第13発明は、アニ
オン性界面活性剤が、カルボン酸塩型、スルホン酸塩
型、リン酸塩型のアニオン性界面活性剤のいずれか単独
または少なくとも二以上の組み合わせであることを特徴
とする第4発明、第5発明、第6発明、第7発明、第8
発明、第9発明、第10発明又は第11発明に記載のミ
クロンサイズの球状シリカ粒子の製造法である。
【0040】第13発明において使用されるアニオン性
界面活性剤は、もちろんスルホこはく酸ジ−2−エチル
ヘキシルナトリウム(A0T)に限定されるものではな
く、複数種組み合わせて使用することも可能である。
【0041】
【実施例】以下、本願発明を実施例に基づいて詳細に説
明する。本願発明は、前述したように反応物質であるテ
トラアルコキシシラン(TEOS等)の濃厚溶液を連続
相とし、アニオン性の界面活性剤で高い含水率の油中水
型エマルジョンの分散相を形成し、その可溶化水を反応
場とした一段階の加水分解および縮重合反応で、ミクロ
ンサイズ球状シリカ粒子を合成することを特徴とする新
しい製造法と、この製造法により出来た新しい構造や特
性があるミクロンサイズの球状シリカ粒子である。
【0042】反応物質であるテトラエトキシシラン(T
EOS)と水とで起こす加水分解および縮重合反応と
は、それぞれ次の式(1)(2)で示される(数式
1)。
【0043】
【数式1】(1) Si(OC254 +4H2 O→Si(OH)4 +4
25 OH (2) Si(OH)4 →SiO2 +2H2
【0044】本発明は、前記加水分解および縮重合反応
を油中水型エマルジョンを用いた逆ミセル法という新し
い製造法によって、一段階の反応で簡便に且つ効率良く
調製するものである。この新しい製造法が有効であるこ
とを次のような実験により確認した。
【0045】<実験1>実験に使用した試薬は、連続相
として、酢酸エチルと反応物質のテトラエトキシシラン
(TEOS)を用いた。界面活性剤として、アニオン性
のスルホこはく酸ジ−2−エチルヘキシルナトリウム
(A0T)を用いた。分散相として、超純水(ミリポア
社製)を使用した。逆ミセルの内殻水への可溶化量を増
加することにより油中水型エマルジョンの可溶化水も膨
張して、ミクロンサイズにすることができることから、
含水率(Wo=[H2 O]/[AOT])を高い値に設
定した条件で合成を行った。これら出発原料の組成は、
表1.に示した通りである。
【0046】
【表1】
【0047】溶液の混合には、6枚羽根ラッシュトン型
ディスクタービン翼を用い、予めAOTを、連続相に充
分に溶解し、その後、水を添加して反応を開始した。合
成時間は、191時間で、室温でおこなった。合成終了
後、ポアサイズ1μmのメンブレンフィルターにて、エ
タノールで洗浄しながら分離、回収した。この粒子を6
5℃真空で24時間乾燥後、終了の確認を行った。得ら
れた生成粒子については、走査型電子顕微鏡により形状
の観察および粒子径の測定を行い、更に球状シリカ粒子
のIRスペクトルと電子分光計(ESCA)による深さ
方向の分析を行ってシリカ粒子の組成と構造の分析を行
なった。また、本実験では、出発組成を一定にし、かわ
りに水投入後の撹拌条件をいろいろ変えて合成をおこな
った。当該ミクロンサイズの球状シリカ粒子の具体的な
製造手順を示したのが図1である。
【0048】実験の結果は、本願発明に係るミクロンサ
イズの球状シリカ粒子の製造法において、球状シリカ粒
子を確実に合成、調製するためには、撹拌操作が重要な
条件である。特に分散相である水を投入後の翼回転速度
を反応の進行と共に段階的に落とし、さらにエージング
することにより、収率48.1%の球状シリカ粒子を調
製することが出来た。その撹拌操作のパターンは、図2
に示すように、当初の第1段階では、130rpmで1
時間半撹拌し、第2段階では、90rpmで15時間不
連続撹拌(2分撹拌−2分間停止の繰り返し)し、第3
段階では、60rpmで124時間半の不連続撹拌(2
分撹拌−2分間停止の繰り返し)をし、最後の第4段階
では50時間エージングを行った(全反応時間191時
間)。この撹拌操作条件下で出来た球状シリカ粒子を顕
微鏡で確認し(図3)、これを計測したところ平均粒子
径3.5μmであった(図4)。その結果、油中水型エ
マルジョンをTEOSの加水分解・縮重合の反応場とす
ることによって、一度の反応でミクロンサイズの球状シ
リカ粒子を合成し調製することが出来ることを確認し
た。尚、水を添加後、連続的な強撹拌条件で合成を行っ
たり、アンモニアなどの塩基性触媒を添加して反応速度
が増大した場合には、球状シリカ粒子を合成できず、不
定形凝集体が生成した。
【0049】次に、上記実験で得られたミクロンサイズ
の球状シリカ粒子の構造と特性を調べた。図5は、球状
シリカ粒子のキャラクタリゼーション(IRスペクト
ル)を示し、図6は球状シリカ粒子のケイ素と酸素原子
に関する電子分光計(ESCA)による深さ方向の分析
結果である。これらの計測結果を分析すると、粒子の殻
は、外側ほど緻密で内側ほど粗な濃度傾斜構造であるこ
とを確認した。
【0050】即ち、上記実験から、第5発明以下の基本
構成である、反応物質のテトラエトキシシラン(TEO
S)の濃厚溶液を連続相とし、アニオン性の界面活性剤
と水で高い含水率の油中水型エマルジョンの分散相を形
成し、その可溶化水を反応場とした一段階の加水分解お
よび縮重合反応によって、ミクロンサイズ球状シリカ粒
子を合成することができることを確認した。
【0051】逆ミセルは、図7に示すように親水基部を
内側に疎水基部を外側に向けた分子集合体を自発的に形
成したものであり、その水溶性物質の可溶化能や界面活
性剤分子による隔離機能や均一なナノサイズの可溶化水
が存在するところから、逆ミセルを反応場とする微粒子
合成法が開発されているが、その場合に合成される微粒
子はナノサイズである。従って、この逆ミセルを反応場
としてシリカ粒子を合成すると、その粒径はナノサイズ
にしかならず、ミクロンサイズは出来ないものとされて
いた。しかるに油中水型エマルジョンは、分子集合体の
殻内に多量の可溶化水を内包させたものであり逆ミセル
の一態様である。本発明は、この油中水型エマルジョン
に内包された可溶化水を反応場として球状シリカ粒子を
合成することができないかと発想に基づいて完成したも
のである。しかも油中水型エマルジョンは、球状にな
る、単分散する、可溶化水の量によって球状の大き
さを簡単に調製出来る、分散安定性に優れている等の
特性があるところから、これを反応場として反応させれ
ば、ミクロンサイズという大きいサイズの球状シリカ粒
子を効率良く調製することができるのである。
【0052】発明者は、更に、当該油中水型エマルジョ
ンの内包される可溶化水の量を増加し、その含水率(W
o=[水]/[界面活性剤])を高くしていくと、図7
(イ)に示すように可溶化水は結合水だけとなっていく
が、更に含水率を高くすると図7(ハ)に示すように可
溶化水は結合水と自由水の二相となること、及びそのよ
うな高い含水率になった際には、可溶化水がミクロンサ
イズになる点に着目した。また、油中水型エマルジョン
を二相となるまでその含水率の高めるように調整し、そ
の油中水型エマルジョンの可溶化水を反応場として加水
分解および縮重合反応をさせると、中心部の自由水の部
分は反応せず、コア・シェル構造の単分散ミクロンサイ
ズの球状シリカ粒子が合成されることに着目した。つま
り、第6発明と、第8発明を実施確認した。尚、界面活
性剤がAOTである場合、油中水型エマルジョンの含水
率(Wo)が12以下の場合には、可溶化水は結合水だ
けとなるが、含水率(Wo)が12以上になると可溶化
水は結合水と自由水の二相となることは確認されている
(Hauser et al.,1989;Maitra et al.,1989:Kawai et a
l.,1992)。即ち、これらの知見に基づき、含水率を調整
し、油中水型エマルジョンの可溶化水を二相モデルにす
ることにより、容易にコア・シェル構造の単分散ミクロ
ンサイズの球状シリカ粒子を合成することが出来ること
が分かった。
【0053】このように連続相の中に分散相の油中水型
エマルジョンを設計通りに分散形成するには、連続相を
形成する極性の低い有機溶媒や反応物質であるテトラア
ルコキシシランの種類や量の選定、アニオン性界面活性
剤の種類や濃度や量の選定、分散相の水や水溶液の添加
量の選定、含水率の調整などが、調整条件である。例え
ば、界面活性剤AOTの場合、その添加量は、油中水型
エマルジョン構成原料全体に対し0.05〜2.00重
量%程度を添加するのが好ましく、反応物質のTEOS
を含有する連続相の重量百分率は、70〜99%程度の
範囲に保持される事が好ましい。
【0054】また、油中水型エマルジョンの望ましい形
成と反応の進行のためには、常温下で充分目的を達成で
きるが、場合によっては、粒度のそろった球状シリカ粒
子を製造することが可能な限り反応速度を大にするため
加熱しても構わない。
【0055】次に、本発明に係る製造法においては、油
中水型エマルジョンの望ましい形成と反応の進行のため
には、撹拌操作が非常に重要である。以下その撹拌操作
について説明する。図8は、前記実験合成で使用した撹
拌装置の構成を示す説明側面である。図中1は、モータ
ー、2は撹拌翼でラッシュトン型の6枚のディスクター
ビン翼を有しており、3は撹拌槽である。当該装置は、
撹拌槽3内に出発原料を投入し、モーター1により撹拌
翼を回転することにより撹拌操作するものである。
【0056】本発明に係る製造法においては、当該撹拌
装置を用いての撹拌操作は、先ず、連続相中に分散相の
水または水溶液を可溶化した油中水型エマルジョンを形
成する際の撹拌操作は、高回転にする。次に、その含水
率の高い油中水型エマルジョンの可溶化水を反応場とし
て加水分解および縮重合反応を進行させる際の撹拌操作
は、反応初期の液−液状態では高回転に、反応中期の粒
子形成過程では回転数を段階的に落とし、反応終期の固
−液状態ではエージングする。このようにするとミクロ
ンサイズの球状シリカ粒子を再現性良く調製でき、また
収率も向上する(図3)。これによって当該第8発明を
確認した。特に、後者の反応時の撹拌操作条件は、ミク
ロンサイズの球状シリカ粒子の合成収率や粒子形状に大
きな影響を与え、連続撹拌で合成した場合、収率が低下
したり、球状シリカ粒子が調製出来ず、不定形凝集体が
生成したりする(図12)。
【0057】それから、本願発明に係る製造法で調製さ
れたミクロンサイズの球状シリカ粒子の回収に当たって
は常法に従い、例えば回収すべきシリカ粒子の大きさに
見合った孔径(ボアサイズ1.0μm)を有するメイブ
レンフィルターにて濾過・回収した。濾残回収したミク
ロンサイズの球状シリカ粒子をフィルター上に得て、適
宣原料を溶解し得る洗浄剤、例えばエタノ−ルで挟雑物
を取り除き、製品とした。そのままでは、外周部が殻で
中心部の中空に水または水溶液が内包した状態となり、
第4発明の内殻水内包型ミクロンサイズの球状シリカ粒
子を得ることが出来た。また、回収したミクロンサイズ
の球状シリカ粒子を使用目的に応じて65℃の真空で2
4時間乾燥して、第2発明のコア・シェル構造のミクロ
ンサイズの球状シリカ粒子を得ることができた。
【0058】次に、本願発明の製造法で得た球状シリカ
粒子の構造や特性を計測、分析した。先ず、回収し24
時間乾燥した球状シリカ粒子を走査型電子顕微鏡写真に
より形状および粒子径を調査した(図3)。それによる
と、調製した球状シリカ粒子は、一部に微小な不定形微
粒子が存在するものの、平均粒径は3.5μmで、ほと
んどがミクロンサイズの球状シリカ粒子であることを確
認した。尚、その粒度分布は図4に示す通りであった。
【0059】更に、得たミクロンサイズの球状シリカ粒
子についてキャラクタリゼーション(IRスペクトル)
を調査した結果が図5である。図中横軸が波数、縦軸が
透過率である。1100,800cm-1および460c
-1(カイザー)付近にシリカのシロキサン骨格に基づ
く吸収が見られ、また、3600cm-1(カイザー)付
近にシラノールに基づく吸収があり、シリカ特有の吸収
スペクトルを示していることを確認できた。
【0060】更に、得たミクロンサイズの球状シリカ粒
子のケイ素と酸素原子に関する電子分光計(ESCA)
による深さ方向の分析を行った。横軸はスパッタ時間、
縦軸は光電子のカウント数である。スパッタ速度は、3
[nm/min]で、その他の分析条件は、図5に示し
た通りである。この分析結果より球状シリカ粒子は、殻
の外側ほど緻密で内側ほど粗な濃度傾斜構造であること
を確認した。
【0061】更に又、第6発明および第8発明の製造法
で得た球状シリカ粒子をカッティングした電子顕微鏡写
真を図9、図10に示す。これにより得た球状シリカ粒
子は、中央部が中空のコア・シェル構造であることが確
認された。また、当該球状シリカ粒子の殻は、外側ほど
緻密で内側ほど粗な濃度傾斜構造であることを確認し、
前記電子分光計(ESCA)の分析結果と一致した。
【0062】<実験2>室温の窒素雰囲気下で、フラス
コに反応物質のTEOSとしてSi(OC254
80.0mlを仕込み、マグネチックスターラーで連続
強撹拌しながら、界面活性剤としてAOTを1.00g
を加え、さらに水3.50mlを加え油中水型エマルジ
ョンを形成するとともに反応を開始させた。当該水は1
8MΩ・cm、総有機炭素含有量10ppb以下の純水
(日本ミリポア株式会社製)を使用した。純水の添加か
ら1時間経過後、撹拌操作を徐々にゾルの偏在をなくす
程度まで弱めながら2日間撹拌しながら反応を継続して
停止した。さらに2日間放置しエージングシタ後に回収
した。反応終了後フラスコ内容物をエバボレ−タで室温
下において濃縮した。得られた球状シリカ粒子を、更に
真空乾燥器に移し真空下の65℃で24時間乾燥し、更
に200℃で2時間乾燥した。こうして得た残渣の回収
量は5.5gであった。この数値は、理論回収量に対す
る収率は85%であった。
【0063】走査型電子顕微鏡によって生成された球状
シリカ粒子の形状観察を行った結果、平均粒径3〜4μ
mのミクロンサイズに粒度のそろった球状シリカ粒子が
調製されていることを確認した(図11)。これは、油
中水型エマルジョンを用い、その可溶化水を反応場とし
た一段階の反応(加水分解と重縮合反応)で、ミクロン
サイズ球状シリカ粒子を合成したものである。
【0064】<実験3>次に、酸性物質を触媒として用
いて短い反応時間でミクロンサイズ球状シリカ粒子を合
成する実験をした。当該実験に使用した試薬は、連続相
として、酢酸エチルと反応物質のテトラエトキシシラン
(TEOS)を用い、界面活性剤として、アニオン性の
スルホこはく酸ジ−2−エチルヘキシルナトリウム(A
0T)を用いた。また分散相として、超純水(ミリポア
社製)を使用した。逆ミセルの内殻水への可溶化量を増
加させ、油中水型エマルジョンの可溶化水を膨張させ
て、ミクロンサイズにした条件で合成を行った。これら
出発原料の組成は、表1.に示した通りである。
【0065】当該連続相である酢酸エチルとテトラエト
キシシラン(TEOS)に、触媒として酢酸(50,1
00,200,400,2000ppm)を添加し、超
純水(ミリポア社製)を投入後、6枚羽根の撹拌翼を用
いて1時間半連続撹拌後、40時間ほど不連続撹拌(2
分間撹拌−2分間撹拌停止を繰り返し)しながら、段階
的に撹拌速度をさげるようにし、最後に24時間エージ
ングを行った(全反応時間65時間半)(表2.)。そ
の結果は、少量実験のため、一部不定形の粒子が存在し
たが、安定にミクロンサイズの球状シリカ粒子を合成で
きた(図13、図14、図15、図16、図17)。同
時に、酢酸の濃度は、粒子径のサイズに大きな影響を与
えないことも確認できた。
【0066】
【表2】出発原料の組成
【0067】<実験4>触媒として塩基性触媒を用いて
実験3と同様の方法により球状シリカ粒子の合成が出来
るか否かを実験した。その出発原料の組成は、表3に示
す通りである。本実験では、当該出発組成を用い触媒と
して塩基性のアンモニア水を連続相に加えて61ppm
となし、超純水(ミリポア社製)を投入後、6枚羽根の
撹拌翼を用いて1時間半連続撹拌する。その後、40時
間ほど不連続撹拌(2分間撹拌−2分間撹拌停止を繰り
返し)し、更に74時間エージングを行った(全反応時
間113時間半)。このように段階的に撹拌速度をさげ
るパターンで撹拌操作をした結果は、図18に示すよう
に球状のシリカ粒子を得ることはできなかった。
【0068】
【表3】出発原料の組成
【0069】<実験5>次に、触媒として酢酸を用いた
製造法における撹拌条件の検討をした。連続相に加える
酢酸の濃度を200ppmと100ppmとなし、反応
温度を23℃と19℃に固定し、6枚羽根の撹拌翼を用
いて撹拌条件を検討した。当該実験5では、十五種類の
撹拌パターンについて実施したところ、段階的に撹拌速
度をさげることにより、ミクロンサイズの球状シリカ粒
子を調製することができることを確認した。そして当該
実験5における収率は、41.0〜56%であり、反応
時間は41時間〜67時間半であった。これに対し、連
続撹拌した実験区では不定形粒子だけが生成し、球状の
シリカ粒子が出来なかった。
【0070】また、当該実験5中、最も好ましい実施例
(ベスト実施例)は、表4に示すものであった。また、
その撹拌パターンは、図19に示すように、当初の第1
段階では、170rpmで1時間半撹拌し、第2段階で
は、90rpmで16時間不連続撹拌(2分撹拌−2分
間停止の繰り返し)し、第3段階では24時間エージン
グを行った(全反応時間41時間半)。その結果、合成
されたミクロンサイズの球状シリカ粒子の収率は、4
7.9%であった。また、当該ベスト実施例において合
成されたミクロンサイズの球状シリカ粒子を示した顕微
鏡写真が図20、図21である。尚、これらから、撹拌
操作パターンは、触媒を用いた場合も、触媒を用いない
場合も同じ傾向にあることがわかった。
【0071】
【表4】出発原料の組成
【0072】
【効果】本願発明は、反応物質であるテトラアルコキシ
シランを含んだ混合溶液を連続相とし、水または水溶液
を分散相としてアニオン性の界面活性剤で高い含水率の
油中水型エマルジョンを形成し、その可溶化水を反応場
とした加水分解と重縮合反応で、ミクロンサイズ球状シ
リカ粒子を合成する製造法と、この製造法により調製さ
れた新しい構造や特性があるミクロンサイズの球状シリ
カ粒子を具現化するものである。
【0073】このように本願発明のミクロンサイズ球状
シリカ粒子の製造法は、油中水型エマルジョンの可溶化
水を反応場として一段階の操作と反応で簡便に且つ効率
良く、ミクロンサイズの球状シリカ粒子を調製できるよ
うになった。従来は困難とされているミクロンオーダー
の単分散球状シリカ粒子を一回の反応、操作で調製する
ことができるため、工業的生産性が飛躍的に向上し、ま
た得られるシリカ粒子は球形度が高いものであるため、
商品価値の高い製品を従来より安価に提供できるもので
ある。
【0074】また、本願発明の製造方法により調製され
たミクロンサイズの球状シリカ粒子の殻は、外側が緻密
で内側ほど粗な濃度傾斜構造をもっており、その中心部
が中空なコア・シェル構造となっていたり、当該中空に
水や水溶液を内包した内殻水内包型構造であったり、従
来の製法では造ることの出来ない新しい構造や特性があ
る。これは新しいタイプのミクロンサイズ球状シリカ粒
子であり、従来の用途に加えて新しい用途の開発が期待
される。
【0075】従って、本願発明の製造法は、前記の新し
いタイプのミクロンサイズの球状シリカ粒子を簡便に且
つ高収率に調製できる製造方法でもある。
【0076】更に、本願発明は、油中水型エマルジョン
の可溶化水を反応場とした加水分解と重縮合反応で、ミ
クロンサイズ球状シリカ粒子を合成する製造法におい
て、酸性物質を触媒として用いることと、撹拌操作を工
夫し段階的に撹拌速度をさげることにより、合成の反応
時間が短く、しかも安定的に高収率なミクロンサイズ球
状シリカ粒子の調製ができるようにした、新しい製造法
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ミクロンサイズ球状シリカ粒子の製造法の具
体的手順を示す説明図である。
【図2】 ミクロンサイズ球状シリカ粒子の製造法にお
ける撹拌操作条件を示すグラフである。
【図3】 本願発明に係る球状シリカ粒子の製造法(実
験例1)により調製されたミクロンサイズの球状シリカ
粒子を示す電子顕微鏡写真である。
【図4】 本願発明に係る球状シリカ粒子の製造法によ
り調製されたミクロンサイズの球状シリカ粒子の粒度分
布を示すグラフである。
【図5】 本願発明に係る球状シリカ粒子の製造法によ
り調製されたミクロンサイズの球状シリカ粒子のキャラ
クタリゼーション(IRスペクトル)を示すグラフであ
る。
【図6】 本願発明に係る球状シリカ粒子の製造法によ
り調製されたミクロンサイズの球状シリカ粒子の電子分
光計(ESCA)による分析結果を示すグラフである。
【図7】 逆ミセルと油中水型エマルジョンの構造モデ
ルを示す説明図であり、(イ)は含水率12以下の逆ミ
セルの構造モデルを示す説明図であり、(ロ)は含水率
12の逆ミセルの構造モデルを示す説明図であり、
(ハ)は含水率12以上で可溶化水が二相状態になった
構造モデルを示す説明図である。
【図8】 本願発明に係る球状シリカ粒子の製造法に用
いる撹拌装置の一実施例の構成を示す側面説明図であ
る。
【図9】 本願発明に係る球状シリカ粒子の製造法(実
験1)により調製されたコア・シェル構造のミクロンサ
イズの球状シリカ粒子をカッティングした状態を示す電
子顕微鏡写真である。
【図10】 本願発明に係る球状シリカ粒子の製造法
(実験1)により調製されたコア・シェル構造のミクロ
ンサイズの球状シリカ粒子をカッティングした状態を示
す他の電子顕微鏡写真である。
【図11】 本願発明に係る球状シリカ粒子の製造法
(実験2)により調製されたミクロンサイズの球状シリ
カ粒子の形状を示す他の電子顕微鏡写真である。
【図12】 本発明に係る製造法においては、当該撹拌
装置を用いて連続撹拌操作をしたために球状シリカ粒子
が合成できなっかった状態を示す電子顕微鏡写真であ
る。
【図13】 触媒として約2000ppm酢酸を用いて
球状シリカ粒子の製造法を実施した際に合成されたミク
ロンサイズの球状シリカ粒子を示す電子顕微鏡写真であ
る。
【図14】 触媒として約400ppm酢酸を用いて球
状シリカ粒子の製造法を実施した際に合成されたミクロ
ンサイズの球状シリカ粒子を示す電子顕微鏡写真であ
る。
【図15】 触媒として約228ppm酢酸を用いて球
状シリカ粒子の製造法を実施した際に合成されたミクロ
ンサイズの球状シリカ粒子を示す電子顕微鏡写真であ
る。
【図16】 触媒として約118ppm酢酸を用いて球
状シリカ粒子の製造法を実施した際に合成されたミクロ
ンサイズの球状シリカ粒子を示す電子顕微鏡写真であ
る。
【図17】 触媒として約50ppm酢酸を用いて球状
シリカ粒子の製造法を実施した際に合成されたミクロン
サイズの球状シリカ粒子を示す電子顕微鏡写真である。
【図18】 触媒として塩基性触媒を用いて球状シリカ
粒子の製造法を実施した際に、球状のシリカ粒子を得る
ことはできなかった状態を示す電子顕微鏡写真である。
【図19】実験5.中のベスト実施例における撹拌パタ
ーンを示す説明図である。
【図20】実験5.中のベスト実施例でのミクロンサイ
ズ単分散球状シリカ粒子を示す電子顕微鏡写真である。
【図21】実験5.中のベスト実施例でのミクロンサイ
ズ単分散球状シリカ粒子を示す電子顕微鏡写真である。
【符合の説明】
1…モーター 2…撹拌翼 3…撹拌槽

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テトラアルコキシシランと水とで起こす
    加水分解と縮重合反応により合成されるミクロンサイズ
    の球状シリカ粒子であって、当該シリカ粒子を構成する
    殻は外側が緻密で内側ほど粗な濃度傾斜構造をもつよう
    にしたことを特徴とするミクロンサイズの球状シリカ粒
    子。
  2. 【請求項2】 テトラアルコキシシランと水とで起こす
    加水分解と縮重合反応により合成されるミクロンサイズ
    の球状シリカ粒子であって、外周部が殻で中心部が中空
    であることを特徴とするコア・シェル構造のミクロンサ
    イズの球状シリカ粒子。
  3. 【請求項3】 テトラアルコキシシランと水とで起こす
    加水分解と縮重合反応により合成されるミクロンサイズ
    の球状シリカ粒子であって、外周部が殻で中心部が中空
    であり、当該殻は外側が緻密で内側ほど粗な濃度傾斜構
    造をもったコア・シェル構造にしたことを特徴とするミ
    クロンサイズの球状シリカ粒子。
  4. 【請求項4】 テトラアルコキシシランと水または水溶
    液とで起こす加水分解と縮重合反応により合成されるミ
    クロンサイズの球状シリカ粒子であって、外周部が殻で
    中心部の中空に水または水溶液が内包しており、当該外
    周部の殻は外側が緻密で内側ほど粗な濃度傾斜構造をも
    った内殻水内包型ミクロンサイズの球状シリカ粒子。
  5. 【請求項5】 連続相としての極性の低い有機溶媒中に
    反応物質であるテトラアルコキシシランを含有させた混
    合溶液と、分散相としての水または水溶液と、アニオン
    性界面活性剤とを混合して、撹拌操作することにより、
    連続相中に分散相の水を可溶化した油中水型エマルジョ
    ンを形成し、その油中水型エマルジョンに内包した可溶
    化水を反応場として加水分解および縮重合反応をさせ、
    ミクロンサイズの球状シリカ粒子を合成するようにした
    ことを特徴とするミクロンサイズの球状シリカ粒子の製
    造法。
  6. 【請求項6】 連続相としての極性の低い有機溶媒中に
    反応物質であるテトラアルコキシシランを含有させた濃
    厚混合溶液と、分散相としての水または水溶液と、アニ
    オン性界面活性剤とを混合して、撹拌操作することによ
    り、連続相中に分散相の水または水溶液を可溶化した油
    中水型エマルジョンを形成するが、この際当該油中水型
    エマルジョンの含水率を高くして可溶化水が結合水と自
    由水の二相となるように調整し、その含水率の高い油中
    水型エマルジョンの可溶化水を反応場として加水分解お
    よび縮重合反応をさせることにより外周部が殻で中心部
    が中空のコア・シェル構造のミクロンサイズの球状シリ
    カ粒子を合成するようにしたことを特徴とするミクロン
    サイズの球状シリカ粒子の製造法。
  7. 【請求項7】 連続相としての極性の低い有機溶媒中に
    反応物質であるテトラアルコキシシランを含有させた濃
    厚混合溶液にアニオン性界面活性剤をよく溶解してお
    き、この混合溶液を撹拌操作しながらこの中に分散相と
    しての水または水溶液を混入して、連続相中に分散相の
    水または水溶液を可溶化した油中水型エマルジョンを形
    成するようになし、時間の経過にともなって更に撹拌操
    作を調整することによって、油中水型エマルジョンの可
    溶化水を反応場として加水分解および縮重合反応を進行
    させてミクロンサイズの球状シリカ粒子を合成するよう
    にしたことを特徴とするミクロンサイズの球状シリカ粒
    子の製造法。
  8. 【請求項8】 連続相としての極性の低い有機溶媒中に
    反応物質であるテトラアルコキシシランを含有させた濃
    厚混合溶液にアニオン性界面活性剤をその濃度を調製し
    ながらよく溶解しておき、この混合溶液を撹拌操作しな
    がらこの中に分散相としての水または水溶液を混入し
    て、連続相中に分散相の水または水溶液を可溶化した油
    中水型エマルジョンを形成するが、水または水溶液の混
    入の仕方と撹拌操作の仕方を調整することによって分散
    状態になった油中水型エマルジョンの含水率を高くし
    て、その可溶化水が結合水と自由水の二相状態となるま
    で膨くらませたうえ、当該含水率の高い油中水型エマル
    ジョンの可溶化水を反応場として加水分解および縮重合
    反応をさせることにより外周部が殻で中心部が中空のコ
    ア・シェル構造のミクロンサイズの球状シリカ粒子を合
    成するようにしたことを特徴とするミクロンサイズの球
    状シリカ粒子の製造法。
  9. 【請求項9】 連続相としての極性の低い有機溶媒中に
    反応物質であるテトラアルコキシシランを含有させた混
    合溶液と、分散相としての水または水溶液と、アニオン
    性界面活性剤とを混合して、撹拌操作することにより、
    連続相中に分散相の水を可溶化した油中水型エマルジョ
    ンを形成し、その油中水型エマルジョンに内包した可溶
    化水を反応場として加水分解および縮重合反応をさせ、
    ミクロンサイズの球状シリカ粒子を合成するようにする
    ミクロンサイズの球状シリカ粒子の製造法において、連
    続相および/または分散相に可溶な酸性物質を触媒とし
    て添加することにより短い反応時間で安定にミクロンサ
    イズの球状シリカ粒子を合成するようにしたことを特徴
    とする請求項5、請求項6、請求項7又は請求項8に記
    載するミクロンサイズの球状シリカ粒子の製造法。
  10. 【請求項10】 連続相としての極性の低い有機溶媒中
    に反応物質であるテトラアルコキシシランを含有させた
    混合溶液と、分散相としての水または水溶液と、アニオ
    ン性界面活性剤とを混合して、撹拌操作することによ
    り、連続相中に分散相の水を可溶化した油中水型エマル
    ジョンを形成し、その油中水型エマルジョンに内包した
    可溶化水を反応場として加水分解および縮重合反応をさ
    せ、単分散ミクロンサイズの球状シリカ粒子を合成する
    ようにするミクロンサイズの球状シリカ粒子の製造法に
    おいて、連続相中に分散相の水または水溶液を可溶化し
    た油中水型エマルジョンを形成する際の撹拌操作は、高
    回転にし、その含水率の高い油中水型エマルジョンの可
    溶化水を反応場として加水分解および縮重合反応を進行
    させる際の撹拌操作は、反応初期の液−液状態では高回
    転に、反応中期の粒子形成過程では回転数を段階的に落
    とし、反応終期の固−液状態ではエージングすることに
    より、収率よくミクロンサイズの球状シリカ粒子を合成
    するようにしたことを特徴とする請求項4、請求項5、
    請求項6、請求項7又は請求項8に記載のミクロンサイ
    ズの球状シリカ粒子の製造法。
  11. 【請求項11】 連続相としての極性の低い有機溶媒中
    に反応物質であるテトラアルコキシシランを含有させた
    混合溶液と、分散相としての水または水溶液と、アニオ
    ン性界面活性剤とを混合して、撹拌操作することによ
    り、連続相中に分散相の水を可溶化した油中水型エマル
    ジョンを形成し、その油中水型エマルジョンに内包した
    可溶化水を反応場として加水分解および縮重合反応をさ
    せ、ミクロンサイズの球状シリカ粒子を合成するように
    するミクロンサイズの球状シリカ粒子の製造法におい
    て、連続相および/または分散相に可溶な酸性物質を触
    媒として添加するとともに、連続相中に分散相の水また
    は水溶液を可溶化した油中水型エマルジョンを形成する
    際の撹拌操作は、高回転にし、その含水率の高い油中水
    型エマルジョンの可溶化水を反応場として加水分解およ
    び縮重合反応を進行させる際の撹拌操作は、反応初期の
    液−液状態では高回転に、反応中期の粒子形成過程では
    回転数を段階的に落とし、反応終期の固−液状態ではエ
    ージングすることにより、短い反応時間で収率よく安定
    したミクロンサイズの球状シリカ粒子を合成するように
    したことを特徴とする請求項4、請求項5、請求項6、
    請求項7又は請求項8に記載のミクロンサイズの球状シ
    リカ粒子の製造法。
  12. 【請求項12】 反応物質であるテトラアルコキシシラ
    ンが、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、
    テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシランのいず
    れか単独または少なくとも2以上の組み合わせであるこ
    とを特徴とする請求項4、請求項5、請求項6、請求項
    7、請求項8、請求項9、請求項10又は請求項11に
    記載のミクロンサイズの球状シリカ粒子の製造法。
  13. 【請求項13】 アニオン性界面活性剤が、カルボン酸
    塩型、スルホン酸塩型、リン酸塩型のアニオン性界面活
    性剤のいずれか単独または少なくとも二以上の組み合わ
    せであることを特徴とする請求項4、請求項5、請求項
    6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10又は請
    求項11に記載のミクロンサイズの球状シリカ粒子の製
    造法。
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