JPH1129616A - 絶縁電線用エチレン共重合体およびこれを用いた絶縁電線 - Google Patents
絶縁電線用エチレン共重合体およびこれを用いた絶縁電線Info
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- JPH1129616A JPH1129616A JP18705997A JP18705997A JPH1129616A JP H1129616 A JPH1129616 A JP H1129616A JP 18705997 A JP18705997 A JP 18705997A JP 18705997 A JP18705997 A JP 18705997A JP H1129616 A JPH1129616 A JP H1129616A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐インパルス特性に優れ、かつ十分な可撓性
をも有するCVケーブルなどの絶縁電線を得る。 【解決手段】 エチレンと炭素原子数3〜20のα−オ
レフィンとを共重合して得られ、下記の特性を有するエ
チレン共重合体で絶縁体を構成する。 (1)密度が0.880〜0.950g/cm2 、
(2)190℃、2.16kg荷重におけるMFRが
0.1〜10g/10分、(3)23℃におけるデカン
可溶分W(重量%)と密度D(g/cm3 )とが、W<
80×exp(−100×(D−0.88))+0.1
で示される関係を満す。
をも有するCVケーブルなどの絶縁電線を得る。 【解決手段】 エチレンと炭素原子数3〜20のα−オ
レフィンとを共重合して得られ、下記の特性を有するエ
チレン共重合体で絶縁体を構成する。 (1)密度が0.880〜0.950g/cm2 、
(2)190℃、2.16kg荷重におけるMFRが
0.1〜10g/10分、(3)23℃におけるデカン
可溶分W(重量%)と密度D(g/cm3 )とが、W<
80×exp(−100×(D−0.88))+0.1
で示される関係を満す。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、耐インパルス破
壊強度が良好な電力ケーブルなどの絶縁電線の絶縁体に
用いられるエチレン共重合体および絶縁電線に関する。
壊強度が良好な電力ケーブルなどの絶縁電線の絶縁体に
用いられるエチレン共重合体および絶縁電線に関する。
【0002】
【従来の技術】電力ケーブルとして、架橋ポリエチレン
からなる絶縁体を有する架橋ポリエチレン絶縁電力ケー
ブル、CVケーブルがよく知られている。このCVケー
ブルの絶縁体は、上述のように密度0.91〜0.93
g/cm 3 の低密度ポリエチレンをジクミルパーオキサ
イドなどの有機過酸化物によって架橋したものから構成
されている。低密度ポリエチレンは、低分子量成分を比
較的多く含み、この低分子量成分に起因して絶縁体の耐
インパルス破壊強度が低下することが知られている。ま
た、低密度ポリエチレンは、結晶化度が低く、この低い
結晶化度にも起因して耐インパルス破壊強度が低くな
る。
からなる絶縁体を有する架橋ポリエチレン絶縁電力ケー
ブル、CVケーブルがよく知られている。このCVケー
ブルの絶縁体は、上述のように密度0.91〜0.93
g/cm 3 の低密度ポリエチレンをジクミルパーオキサ
イドなどの有機過酸化物によって架橋したものから構成
されている。低密度ポリエチレンは、低分子量成分を比
較的多く含み、この低分子量成分に起因して絶縁体の耐
インパルス破壊強度が低下することが知られている。ま
た、低密度ポリエチレンは、結晶化度が低く、この低い
結晶化度にも起因して耐インパルス破壊強度が低くな
る。
【0003】このため低密度ポリエチレンに含まれる低
分子量成分を有機溶媒で抽出、除去して耐インパルス特
性を高める提案(特開平7−130221号公報参照)
がなされているが、このものは残留溶媒の問題、コスト
の高騰などにより現実的ではない不都合がある。また、
結晶化度の高い高密度ポリエチレンを使用することも考
えられるが、ポリエチレンの密度が0.95g/cm3
以上になると剛性が高まり、得られるケーブルの可撓性
が低下すると言う難点があり、しかも架橋温度が高くな
って、架橋が設備上の制約から事実上困難である問題も
ある。
分子量成分を有機溶媒で抽出、除去して耐インパルス特
性を高める提案(特開平7−130221号公報参照)
がなされているが、このものは残留溶媒の問題、コスト
の高騰などにより現実的ではない不都合がある。また、
結晶化度の高い高密度ポリエチレンを使用することも考
えられるが、ポリエチレンの密度が0.95g/cm3
以上になると剛性が高まり、得られるケーブルの可撓性
が低下すると言う難点があり、しかも架橋温度が高くな
って、架橋が設備上の制約から事実上困難である問題も
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明におけ
る課題は、CVケーブルなどの電力ケーブルの耐インパ
ルス破壊強度などの耐インパルス特性を、コストの高騰
やケーブルの可撓性の低下を伴うことなく、高めること
にある。
る課題は、CVケーブルなどの電力ケーブルの耐インパ
ルス破壊強度などの耐インパルス特性を、コストの高騰
やケーブルの可撓性の低下を伴うことなく、高めること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、絶縁電線
の絶縁体を、エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレ
フィンとの共重合体であって、密度0.88〜0.95
g/cm3 でメルトフロレート(MFR)0.1〜10
g/10分であり、23℃におけるデカン可溶分(W
(重量%))と密度(D(g/cm3 ))とが、W<8
0×exp(−100×(D−0.88))+0.1で
示される関係を満たすエチレン共重合体によって構成す
ることによって解決される。また、上記エチレン共重合
体には、さらに昇温溶出試験において、100℃以上で
溶出する成分を有し、その量が全溶出量の10%以下、
好ましくは1〜5%であるものを用いることが望まし
い。
の絶縁体を、エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレ
フィンとの共重合体であって、密度0.88〜0.95
g/cm3 でメルトフロレート(MFR)0.1〜10
g/10分であり、23℃におけるデカン可溶分(W
(重量%))と密度(D(g/cm3 ))とが、W<8
0×exp(−100×(D−0.88))+0.1で
示される関係を満たすエチレン共重合体によって構成す
ることによって解決される。また、上記エチレン共重合
体には、さらに昇温溶出試験において、100℃以上で
溶出する成分を有し、その量が全溶出量の10%以下、
好ましくは1〜5%であるものを用いることが望まし
い。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の絶縁電線用エチレン共重合体は、エチレンとα
−オレフィンとの共重合体からなるものであり、このエ
チレン共重合体は、エチレンと炭素原子数3〜20のα
−オレフィンとをランダム共重合させることにより得ら
れたものである。
本発明の絶縁電線用エチレン共重合体は、エチレンとα
−オレフィンとの共重合体からなるものであり、このエ
チレン共重合体は、エチレンと炭素原子数3〜20のα
−オレフィンとをランダム共重合させることにより得ら
れたものである。
【0007】上記炭素原子数3〜20のα−オレフィン
としては、たとえばプロピレン、1−ブテン、1−ペン
テン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1
−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセ
ン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデ
セン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オク
タデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、3−メチ
ル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチ
ル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メ
チル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセ
ン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1
−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、9−メチル−
1−デセン、11−メチル−1−ドデセン、12−エチ
ル−1−テトラデセン、およびこれらの組合わせが挙げ
られる。これらのうち、炭素原子数3〜10のα−オレ
フィンが好ましく、特にプロピレン、1−ブテン、1−
ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどが好ましく
用いられる。このエチレン共重合体のエチレンと炭素数
3〜20のα−オレフィンとの成分比は、モル比で4
0:60〜95:5、好ましくは55:45〜90:1
0とされる。
としては、たとえばプロピレン、1−ブテン、1−ペン
テン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1
−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセ
ン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデ
セン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オク
タデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、3−メチ
ル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチ
ル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メ
チル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセ
ン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1
−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、9−メチル−
1−デセン、11−メチル−1−ドデセン、12−エチ
ル−1−テトラデセン、およびこれらの組合わせが挙げ
られる。これらのうち、炭素原子数3〜10のα−オレ
フィンが好ましく、特にプロピレン、1−ブテン、1−
ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどが好ましく
用いられる。このエチレン共重合体のエチレンと炭素数
3〜20のα−オレフィンとの成分比は、モル比で4
0:60〜95:5、好ましくは55:45〜90:1
0とされる。
【0008】また、このエチレン共重合体は、その密度
が0.880〜0.950g/cm 3 、好ましくは0.
890〜0.940g/cm3 の範囲のものであって、
さらにASTM D1238−65Tに準拠して190
℃、2.16kg荷重下で測定されるメルトフローレー
ト(MFR)が0.1〜10g/10分の範囲のもので
あり、かつ23℃におけるデカン可溶分W(重量%)と
密度D(g/cm3 )とが、 W<80×exp(−100×(D−0.88))+
0.1 で示される関係を満たすものが用いられる。
が0.880〜0.950g/cm 3 、好ましくは0.
890〜0.940g/cm3 の範囲のものであって、
さらにASTM D1238−65Tに準拠して190
℃、2.16kg荷重下で測定されるメルトフローレー
ト(MFR)が0.1〜10g/10分の範囲のもので
あり、かつ23℃におけるデカン可溶分W(重量%)と
密度D(g/cm3 )とが、 W<80×exp(−100×(D−0.88))+
0.1 で示される関係を満たすものが用いられる。
【0009】密度が0.880g/cm3 未満では、結
晶化度が不十分で耐インパルス特性の向上が得られず、
0.950g/cm3 を越えるとエチレン共重合体の剛
性が高まり、電線の可撓性が低下する。MFRが0.1
g/10分未満では、溶融流れ性が不足し、押出成形性
が低下し、10g/10分を越えると溶融張力が低下し
すぎて、成形時に変形しやすくなる。 デカン可溶分:W(重量%)は、n−デカンの200m
l中に5gのエチレン共重合体を投入し、n−デカンの
沸点で還流しながら完全に溶解させ、ついでこの溶液を
自然放置して室温(23℃)まで冷却した時に溶解して
いる共重合体の量を測定することによって求められるも
のである。このデカン可溶分Wと密度Dとが上述の関係
を満した場合に、耐インパルス破壊強度が良好な絶縁電
線が得られる。
晶化度が不十分で耐インパルス特性の向上が得られず、
0.950g/cm3 を越えるとエチレン共重合体の剛
性が高まり、電線の可撓性が低下する。MFRが0.1
g/10分未満では、溶融流れ性が不足し、押出成形性
が低下し、10g/10分を越えると溶融張力が低下し
すぎて、成形時に変形しやすくなる。 デカン可溶分:W(重量%)は、n−デカンの200m
l中に5gのエチレン共重合体を投入し、n−デカンの
沸点で還流しながら完全に溶解させ、ついでこの溶液を
自然放置して室温(23℃)まで冷却した時に溶解して
いる共重合体の量を測定することによって求められるも
のである。このデカン可溶分Wと密度Dとが上述の関係
を満した場合に、耐インパルス破壊強度が良好な絶縁電
線が得られる。
【0010】さらに、上記エチレン共重合体は、昇温溶
出試験(TREF)において、100℃以上で溶出する
成分を有し、その成分の量が全溶出量の10%以下好ま
しくは1〜5%であることが望ましい。この昇温溶出試
験(TREF)は、エチレン共重合体溶液を、温度14
0℃で、ガラスビーズを充填材として充填したクロマト
カラムに導入し、降温速度10℃/時間で25℃まで冷
却し、その後昇温速度15℃/時間で昇温しながら、オ
ルトジクロロベンゼンを溶媒として1.0ml/分の一
定流速で流し、連続的に溶出する成分を検出する方法で
行われる。この昇温溶出試験において100℃以上で溶
出する成分は、結晶性の高い成分であり、これが多いと
耐インパルス特性は向上するが、逆に可撓性が低下する
ので、10%以下が望ましく、耐インパルス特性と可撓
性とのバランスから1〜5%とすることが好ましい。
出試験(TREF)において、100℃以上で溶出する
成分を有し、その成分の量が全溶出量の10%以下好ま
しくは1〜5%であることが望ましい。この昇温溶出試
験(TREF)は、エチレン共重合体溶液を、温度14
0℃で、ガラスビーズを充填材として充填したクロマト
カラムに導入し、降温速度10℃/時間で25℃まで冷
却し、その後昇温速度15℃/時間で昇温しながら、オ
ルトジクロロベンゼンを溶媒として1.0ml/分の一
定流速で流し、連続的に溶出する成分を検出する方法で
行われる。この昇温溶出試験において100℃以上で溶
出する成分は、結晶性の高い成分であり、これが多いと
耐インパルス特性は向上するが、逆に可撓性が低下する
ので、10%以下が望ましく、耐インパルス特性と可撓
性とのバランスから1〜5%とすることが好ましい。
【0011】本発明のエチレン共重合体は、シングルサ
イト触媒を用いて製造することができる。その触媒の一
例であるメタロセン系触媒は、シクロペンダジエニル骨
格を有する配位子を含む周期律表第IV族の遷移金属化
合物で代表され、それに有機オキシアルミニウム化合物
とを組合せて使用される。このメタロセン系触媒は公知
であり、また製造条件もこれまでに知られているものか
ら適宜選択して使用することができる。
イト触媒を用いて製造することができる。その触媒の一
例であるメタロセン系触媒は、シクロペンダジエニル骨
格を有する配位子を含む周期律表第IV族の遷移金属化
合物で代表され、それに有機オキシアルミニウム化合物
とを組合せて使用される。このメタロセン系触媒は公知
であり、また製造条件もこれまでに知られているものか
ら適宜選択して使用することができる。
【0012】本発明の絶縁電線は、その絶縁体が上述の
エチレン共重合体からなるものであるが、このエチレン
共重合体は、非架橋であってもよく、また架橋されてい
てもよい。このエチレン共重合体の架橋には、ジクミル
パーオキサイド、α,α−ビス(t−ブチルパーオキシ
−P−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−ヘキシン−3な
どの有機過酸化物からなる架橋剤をエチレン共重合体1
00重量部に対して0.3〜3.5重量部配合すること
によって行われる。また、必要に応じてトリアリルイソ
シアヌレート、トリアリルシアヌレート、ジエチレング
リコールジメタアクリレート、ジアリルフタレート、ペ
ンタエリスリトールテトラメタアクリレートなどの多官
能不飽和化合物からなる架橋促進剤をエチレン共重合体
100重量部に対して0.1〜5重量部配合してもよ
い。
エチレン共重合体からなるものであるが、このエチレン
共重合体は、非架橋であってもよく、また架橋されてい
てもよい。このエチレン共重合体の架橋には、ジクミル
パーオキサイド、α,α−ビス(t−ブチルパーオキシ
−P−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−ヘキシン−3な
どの有機過酸化物からなる架橋剤をエチレン共重合体1
00重量部に対して0.3〜3.5重量部配合すること
によって行われる。また、必要に応じてトリアリルイソ
シアヌレート、トリアリルシアヌレート、ジエチレング
リコールジメタアクリレート、ジアリルフタレート、ペ
ンタエリスリトールテトラメタアクリレートなどの多官
能不飽和化合物からなる架橋促進剤をエチレン共重合体
100重量部に対して0.1〜5重量部配合してもよ
い。
【0013】絶縁体の形成は、通常の押出被覆法によっ
て行われ、導体直上もしくは半導電層、遮蔽層等を介し
て押出被覆することによって行われる。絶縁体を架橋す
る場合には、これを通常の架橋塔に導入し、温度150
〜170℃、時間30〜60分で加熱することによって
行われる。絶縁電線の種類によっては、内部半導電層、
絶縁体、外部半導電層を三層同時押出被覆法によって一
挙に被覆することも可能である。
て行われ、導体直上もしくは半導電層、遮蔽層等を介し
て押出被覆することによって行われる。絶縁体を架橋す
る場合には、これを通常の架橋塔に導入し、温度150
〜170℃、時間30〜60分で加熱することによって
行われる。絶縁電線の種類によっては、内部半導電層、
絶縁体、外部半導電層を三層同時押出被覆法によって一
挙に被覆することも可能である。
【0014】本発明の絶縁電線にあっては、その絶縁体
が上述のエチレン共重合体からなるため、架橋の有無に
かかわらず、優れた耐インパルス特性を示し、かつ十分
な可撓性を持つものとなる。これは、上記エチレン共重
合体が同じ密度のポリエチレンに比べてその結晶部分
(ラメラ)と結晶部分とを結ぶ分子鎖(タイ分子)の数
が多く、このため同一結晶化度、すなわち同一密度のも
のでは、タイ分子の数が多いほど結晶部分と結晶部分と
を結ぶ強さが強くなり、高電圧のインパルスが作用して
も破壊が発生しにくいと考えられるためである。また、
結晶性が高く、剛性に富む成分の量が10%以下、特に
1〜5%としたエチレン共重合体を用いたものでは、耐
インパルス特性と可撓性のバランスのとれた絶縁電線と
なる。
が上述のエチレン共重合体からなるため、架橋の有無に
かかわらず、優れた耐インパルス特性を示し、かつ十分
な可撓性を持つものとなる。これは、上記エチレン共重
合体が同じ密度のポリエチレンに比べてその結晶部分
(ラメラ)と結晶部分とを結ぶ分子鎖(タイ分子)の数
が多く、このため同一結晶化度、すなわち同一密度のも
のでは、タイ分子の数が多いほど結晶部分と結晶部分と
を結ぶ強さが強くなり、高電圧のインパルスが作用して
も破壊が発生しにくいと考えられるためである。また、
結晶性が高く、剛性に富む成分の量が10%以下、特に
1〜5%としたエチレン共重合体を用いたものでは、耐
インパルス特性と可撓性のバランスのとれた絶縁電線と
なる。
【0015】以下、具体例を示して作用、効果を明確に
する。本発明はこれら具体例に限定されるものではな
い。 (実施例1〜4、比較例1〜2、参考例1)表1に示す
物性を持ったポリマーのペレットをアセトンで洗浄して
異物を除去し、リセス部の厚さが250μmになるよう
に、リセスシートを成形した。このリセスシートを用い
て室温でインパルス耐圧試験を行った。結果を表1に示
す。
する。本発明はこれら具体例に限定されるものではな
い。 (実施例1〜4、比較例1〜2、参考例1)表1に示す
物性を持ったポリマーのペレットをアセトンで洗浄して
異物を除去し、リセス部の厚さが250μmになるよう
に、リセスシートを成形した。このリセスシートを用い
て室温でインパルス耐圧試験を行った。結果を表1に示
す。
【0016】
【表1】
【0017】(実施例5〜8、比較例3〜4、参考例
2)表2に示す物性を持ったポリマーのペレットをアセ
トンで洗浄して異物を除去し、50℃のジクミルパオキ
サイド(DCP)の溶融液中に15分間浸漬してジクミ
ルパオキサイドを2wt%含浸させたペレットを調製
し、170℃で50分プレスしてリセス部の厚さが25
0μmの架橋リセスシートを成形した。このリセスシー
トを用いて室温でインパルス耐圧試験を行った。結果を
表2に示す。
2)表2に示す物性を持ったポリマーのペレットをアセ
トンで洗浄して異物を除去し、50℃のジクミルパオキ
サイド(DCP)の溶融液中に15分間浸漬してジクミ
ルパオキサイドを2wt%含浸させたペレットを調製
し、170℃で50分プレスしてリセス部の厚さが25
0μmの架橋リセスシートを成形した。このリセスシー
トを用いて室温でインパルス耐圧試験を行った。結果を
表2に示す。
【0018】
【表2】
【0019】上記実施例等における物性値の測定は下記
のようにして実施した。 (1)メルトフロレート エチレン共重合体のペレットを使用して、ASTM D
1238−65Tに従い190℃、2.16kg荷重の
条件下に測定した。 (2)密度 190℃、2.16kg荷重でのメルトフロレート測定
時に得られたストランドを120℃で1時間熱処理し、
1時間かけて室温まで徐冷した後、密度勾配管で測定し
た。 (3)デカン可溶分測定方法 n−デカン200ml中に5gのサンプルを投入し、n
−デカンの沸点で還流しながら完全に溶解させ、次にこ
の溶液を自然放置して室温(23℃)まで冷却した時に
溶解しているポリマーの量を測定して求めた。 (4)TREF測定方法 試料溶液を140℃でカラムに導入した後、降温速度1
0℃/時間で25℃まで冷却し、その後昇温速度15℃
/時間で昇温しながら、1.0mlの一定流速で連続的
に溶出する成分をオンラインで検出した。カラムは2.
14cmφ×15cmのカラムを用い、充填材は100
μmφのガラスビーズを用い、溶媒はオルトジクロロベ
ンゼン、試料濃度は200mg/40ml(オルトジク
ロロベンゼン)、注入量は7.5mlとした。 (5)ゲル分率測定方法 架橋シートを温度110のキシレンに投入して溶解さ
せ、不溶残査を濾過してその重量比から算出した。
のようにして実施した。 (1)メルトフロレート エチレン共重合体のペレットを使用して、ASTM D
1238−65Tに従い190℃、2.16kg荷重の
条件下に測定した。 (2)密度 190℃、2.16kg荷重でのメルトフロレート測定
時に得られたストランドを120℃で1時間熱処理し、
1時間かけて室温まで徐冷した後、密度勾配管で測定し
た。 (3)デカン可溶分測定方法 n−デカン200ml中に5gのサンプルを投入し、n
−デカンの沸点で還流しながら完全に溶解させ、次にこ
の溶液を自然放置して室温(23℃)まで冷却した時に
溶解しているポリマーの量を測定して求めた。 (4)TREF測定方法 試料溶液を140℃でカラムに導入した後、降温速度1
0℃/時間で25℃まで冷却し、その後昇温速度15℃
/時間で昇温しながら、1.0mlの一定流速で連続的
に溶出する成分をオンラインで検出した。カラムは2.
14cmφ×15cmのカラムを用い、充填材は100
μmφのガラスビーズを用い、溶媒はオルトジクロロベ
ンゼン、試料濃度は200mg/40ml(オルトジク
ロロベンゼン)、注入量は7.5mlとした。 (5)ゲル分率測定方法 架橋シートを温度110のキシレンに投入して溶解さ
せ、不溶残査を濾過してその重量比から算出した。
【0020】表1および表2の結果から、本発明のエチ
レン共重合体は従来の低密度ポリエチレンに比べて、架
橋系および非架橋系のいずれにおいても高いインパルス
破壊電界を示し、優れた耐インパルス特性を有している
ことが明らかである。また、密度が低密度ポリエチレン
と同等であるので、絶縁電線とした時の可撓性も良好と
なる。
レン共重合体は従来の低密度ポリエチレンに比べて、架
橋系および非架橋系のいずれにおいても高いインパルス
破壊電界を示し、優れた耐インパルス特性を有している
ことが明らかである。また、密度が低密度ポリエチレン
と同等であるので、絶縁電線とした時の可撓性も良好と
なる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のエチレン
共重合体を絶縁体として用いた絶縁電線にあっては、優
れた耐インパルス特性を示し、しかも良好な可撓性をも
有するものとなる。
共重合体を絶縁体として用いた絶縁電線にあっては、優
れた耐インパルス特性を示し、しかも良好な可撓性をも
有するものとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 睦浩 千葉県市原市千種海岸3番地 三井石油化 学工業株式会社内 (72)発明者 永野 伸一 千葉県市原市千種海岸3番地 三井石油化 学工業株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 エチレンと炭素原子数3〜20のα−オ
レフィンとの共重合によって得られ、(1)密度が0.
880〜0.950g/cm3 の範囲にあり、(2)1
90℃、2.16kg荷重におけるメルトフロレートが
0.1〜10g/10分の範囲にあり、(3)23℃に
おけるデカン可溶分(W(重量%))と密度(D(g/
cm3 ))とがW<80×exp(−100×(D−
0.88)+0.1で示される関係を満たす絶縁電線用
エチレン共重合体。 - 【請求項2】 上記エチレン共重合体が、昇温溶出試験
(TREF)において、100℃以上で溶出する成分を
有し、その量が全溶出量の10%以下である請求項1記
載の絶縁電線用エチレン共重合体。 - 【請求項3】 上記エチレン共重合体が、昇温溶出試験
(TREF)において、100℃以上で溶出する成分を
有し、その量が全溶出量の1〜5%である請求項1記載
の絶縁電線用エチレン共重合体。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載のエ
チレン共重合体からなる絶縁体を有する絶縁電線。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18705997A JPH1129616A (ja) | 1997-07-11 | 1997-07-11 | 絶縁電線用エチレン共重合体およびこれを用いた絶縁電線 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18705997A JPH1129616A (ja) | 1997-07-11 | 1997-07-11 | 絶縁電線用エチレン共重合体およびこれを用いた絶縁電線 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1129616A true JPH1129616A (ja) | 1999-02-02 |
Family
ID=16199451
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18705997A Pending JPH1129616A (ja) | 1997-07-11 | 1997-07-11 | 絶縁電線用エチレン共重合体およびこれを用いた絶縁電線 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1129616A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2000065609A1 (en) * | 1999-04-22 | 2000-11-02 | Mitsui Chemicals, Inc. | Electric wire and method for production thereof |
| KR20190124829A (ko) * | 2010-03-17 | 2019-11-05 | 보레알리스 아게 | 유리한 전기적 특성을 갖는 와이어 및 케이블 용도의 중합체 조성물 |
-
1997
- 1997-07-11 JP JP18705997A patent/JPH1129616A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2000065609A1 (en) * | 1999-04-22 | 2000-11-02 | Mitsui Chemicals, Inc. | Electric wire and method for production thereof |
| US6534119B1 (en) | 1999-04-22 | 2003-03-18 | Mitsui Chemicals, Inc. | Wire and a process for its production |
| KR20190124829A (ko) * | 2010-03-17 | 2019-11-05 | 보레알리스 아게 | 유리한 전기적 특성을 갖는 와이어 및 케이블 용도의 중합체 조성물 |
| US10811164B2 (en) | 2010-03-17 | 2020-10-20 | Borealis Ag | Polymer composition for W and C application with advantageous electrical properties |
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