JPH11296900A - 光学装置 - Google Patents

光学装置

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JPH11296900A
JPH11296900A JP10098859A JP9885998A JPH11296900A JP H11296900 A JPH11296900 A JP H11296900A JP 10098859 A JP10098859 A JP 10098859A JP 9885998 A JP9885998 A JP 9885998A JP H11296900 A JPH11296900 A JP H11296900A
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diffractive optical
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light
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学系の光利用効率をあまり下げることなく
電気的に簡単に光学系の開口数を切り替え可能な光学装
置を提供する事を目的とする。 【解決手段】 レーザー光を出射するレーザー光源と該
レーザー光を集光する集光光学系から構成される光学装
置において、光路中にレーザー光を回折する回折光学素
子を設置し、該回折光学素子は電気信号により回折機能
が制御され、且つ制御される領域は集光光学系で集光さ
れる光束の一部分の領域に作用する事を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学系の実効的な開
口数を切り替える技術、特に最近の光ディスク装置の光
ピックアップにおいて実効的な開口数を切り替え、DV
DやCD−ROM用といった異なる開口数から構成され
る光ピックアップを一つの光ピックアップで共用可能と
する技術に属する。
【0002】
【従来の技術】従来技術の理解を容易にするため、光学
系の開口数について簡単に説明する。幾何光学的にほぼ
無収差で設計された光学系においては点像は無限小のス
ポットで結像されるが、実際は光の波動性による回折の
影響でスポットは有限の広がりを持つ。この時、結像も
しくは集光に寄与する光学系の開口数をNAとすると、
スポットの広がりの物理的定義はk×λ÷NAで表され
る。ここでλは光の波長、kは光学系に定まる定数で普
通は1から2前後の値をとる。NAは光学系の有効入射
瞳直径D(一般的には有効光束の直径)と焦点距離fの
比D/fに比例する。この式で表されるスポットの広が
りが理論解像限界となり回折限界といわれる。
【0003】先の式から明らかなように、光学系の理論
解像度は開口数に大きく左右される。一般に光ディスク
の場合の光ピックアップの集光光学系の開口数はCDや
CD−ROM用では0.45程度、DVD(デジタルバ
ーサタイルディスク)用では0.6程度である。また光
ディスク基盤の厚さはCD用が1.2mm、DVD用が
0.6mmと異なる事もありCDとDVDとでは同一の
開口数を持つ集光光学系は共用不可能である。
【0004】そこでこの問題を解決するため、一台の機
器の中に2台の光ピックアップを設置する方法や、光ピ
ックアップの集光レンズにホログラムを刻み二焦点にし
て同時に二種の開口を得る方法、あるいは液晶シャッタ
を用いて有効入射瞳径を切り替えて開口を切り替える方
法等が用いられている。
【0005】次に、本発明に近い従来例を図7に示す。
これは光ディスクへの適用を前提としたものである。以
下図7に従って説明する。
【0006】直線偏光レーザ光源701から出射しコリ
メートレンズ702で平面波にされた直線偏光703
は、その偏光軸704が紙面に平行であるY軸方向とす
る。直線偏光703は90度TN(ツイストネマティッ
ク)型液晶素子705により偏光軸704の方向が90
度回転しX軸方向となる。集光光学系706により直線
偏光703が集光される。この時、中央部が丸く切り抜
かれた偏光板707が集光光学系706の手前に設置さ
れ、その直線偏光透過軸はY軸方向であるとする。この
時、偏光板707と組み合わされた90度TN型液晶素
子705の光シャッタ機能により、偏光板のくり貫かれ
た中央部を透過した直線偏光のみが集光に寄与する。C
Dの再生にはこの状態で使用する。
【0007】一方、DVDの再生においては90度TN
型液晶素子705にZ方向の電界を加え、後に述べるホ
メオトロピックの状態にする。この状態では液晶素子に
旋光性が無くなるため直線偏光703は偏光板を透過す
る事ができ先の状態と比べ開口数が大きくなる。この状
態においても偏光板の持つ光吸収作用により光量が失わ
れる。また偏光板の中央部がくり貫かれているため、偏
光板を透過した直線偏光とそうでない直線偏光に偏光板
と空気の屈折率差に起因する光の位相差が生じ、回折限
界まで集光する事が困難となる。そのため、くり貫かれ
た中央部に直線偏光透過軸がX軸方向である同じ種類の
偏光板を設置すれば位相差の問題は解決するが、更に光
量が失われる事になる。
【0008】集光光学系706で集光された集光スポッ
ト708は光ディスク709で反射されほぼ入射と同じ
光路をもどり、光分離素子710で分離された光束71
1が別の集光光学系712で集光され、集光スポット7
13が光検出素子714で検出される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら一台の機
器に2つのピックアップを設置する事は機器構成が複雑
になり且つスペースの点でも不利になる。また集光レン
ズにホログラムを刻み二焦点にすると常にどちらか一方
の使われない不要な集光スポットを発生しているため、
光利用効率が低下する。これはDVD−Rすなわち書き
込み書き換え可能なDVDのような大きな光量を必要と
する機器においては書き込み速度の低下の問題となる。
同様に液晶シャッタを用いる方法においても同じ問題が
生じる。
【0010】そこで本発明は、レーザー光を出射するレ
ーザー光源とレーザー光を集光する集光光学系からなる
光学装置において、光路中に電気的に回折機能を制御可
能な回折光学素子を設置し且つ回折機能を集光光学系で
集光されるレーザー光束の一部分の領域に作用させる事
で、光利用効率が高く電気的に実効的な開口数を切り替
え可能な光学装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明における光学装置
は、少なくともレーザー光を出射するレーザー光源と該
レーザー光を回折する回折光学素子と該回折光学素子を
透過した光束を集光する集光光学系とから構成される光
学装置において、回折光学素子の回折機能は電気信号で
制御され、かつ制御される領域は集光光学系で集光され
る光束の一部分の領域に作用する事を特徴とする。
【0012】また、前記回折光学素子は入射レーザー光
を0度回折する部位とθ度回折する部位とから構成さ
れ、該0度回折する部位は、集光光学系により利用され
る有効光束中の光軸を中心としたほぼ円形領域に作用
し、前記θ度回折する部位は、前記有効光束中の前記円
形領域以外の領域に作用し、前記回折光学素子の回折機
能は、電気信号で制御される事を特徴とする。
【0013】また、レーザー光として直線偏光レーザー
光を、また電気信号で制御可能な回折光学素子として液
晶回折光学素子を用い、かつ該液晶回折光学素子は、平
行配向型液晶素子から構成され、前記直線偏光レーザー
光の偏光軸方向は、前記液晶回折光学素子の液晶分子配
向軸の方向とほぼ一致し、前記平行配向型液晶素子の位
相変調能力は、前記直線偏光レーザー光の波長の半波長
プラス波長の整数倍程度もしくは波長の整数倍程度とし
た事を特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)次に本発明
による第1の実施形態を図1に示す。簡単のため図1は
YZ平面である2次元に投影して描いた。実際は光軸1
09を回転軸とした回転対照となる。また本発明と直接
には関係しない検出光学系の部分は省いた。レーザー光
源101から出射し、コリメートレンズ102で平行平
面波にされたレーザー光103は回折光学素子104を
透過後、回折光学素子104の回折機能により回折す
る。回折光学素子104は入射光を0度回折する部位1
05と、θ度回折する部位106とから構成される。
【0015】θ度回折する部位106を透過しθ度回折
したレーザー光107は集光光学系108の光軸109
を中心としたほぼ円形領域110(斜線表示)以外に入
射する。この円形領域110は集光光学系108に本来
入射すべき有効光束111の一部分であり、有効光束1
11による開口より小さくなっている事がわかる。ここ
では有効光束111による開口をDVD用に、円形領域
110による開口をCD用に設定する。
【0016】図1に示すようにθ度回折した領域の光束
は、光学結像の原理より光軸109からY軸方向に±f
×tan(θ)だけずれた点±P1に結像する。ここで
fは集光光学系108の焦点距離である。すなわちCD
用の開口に設定した円形領域110を透過した光の結像
点Pに寄与しない。また回折角θの値が十分大きければ
θ度回折した領域の光束は集光光学系108にはまった
く入射しなくなる事もわかる。これらの状態での実効的
な開口はCD用となる。
【0017】次に回折光学素子104のθ度回折する部
位106の回折機能を電気信号により停止させ0度回折
する部位にする。この状態では有効光束111は回折光
学素子104をそのまま素通りし、集光光学系108に
より結像点Pに結像される。よってこの状態では実効的
な開口はDVD用となる。
【0018】前項の説明で明らかなように、電気信号で
回折光学素子104の回折機能を制御することで集光光
学系108の実効的な開口数を切り替え可能となる。
【0019】(第2の実施の形態)次に、図2に本発明
における第2の実施形態について説明する。基本的には
図1に示した第1の実施形態と同様であるが、電気信号
で容易に制御可能な回折光学素子として平行配向型液晶
からなる液晶回折光学素子を用いている。最初に本実施
形態の理解を容易にするため、平行配向型液晶の動作、
回折現象等について簡単に説明する。
【0020】図3(a)(b)は電気的に制御可能な一
般的な平行配向型液晶素子の構造と作用を模式的に表し
たものである。透明電極がコートされたガラス基盤30
1に液晶分子302が挟まれている。入射側及び出射側
ガラス基盤は配向軸303の方向がY軸方向となってい
る。液晶分子302はその長軸方向を配向軸方向にそろ
える性質と、連続体として振る舞う性質とから図3
(a)に示す様に、液晶分子302は平行に並びこれを
平行配向もしくはホモジェニアス配向という。
【0021】この平行配向型液晶素子に直線偏光304
が入射すると、その偏光軸が配向軸303と同方向のと
きは、液晶分子302の誘電異方性のため直線偏光30
4は直線偏光を保ったまま液晶分子302の長軸方向に
沿って伝搬する。このさい液晶分子302の長軸方向の
屈折率をn1、液晶層厚をdとすると液晶層内を進む直
線偏光304の光路長はn1×dとなる。
【0022】次にガラス基盤301にコートされた透明
電極を介して液晶分子にZ軸方向の電界を加えると、図
3(b)に示す様に液晶分子302の長軸が電界の方向
であるZ軸方向に並んで静止する。この状態をホメオト
ロピックという。このときは液晶層内を進む直線偏光3
04はやはり直線偏光を保持したまま伝搬する。このと
き液晶分子302の短軸方向の屈折率をn2とすると液
晶層内を進む直線偏光304の光路長はn2×dとなる
事がわかる。すなわち電圧を加える前後で直線偏光30
4に対する屈折率をn1からn2に、よって光路長を
(n1-n2)×dだけ変えたことになる。また加える電
圧を制御することでこれらの中間状態をつくる事も可能
である。また理想的に近いホモジェニアス状態にするに
は液晶層に液晶が電界で動き始める直前の微小な電圧を
加えておくと良いことも知られている。
【0023】図4は一般的なバイナリー型のおよそ透明
な位相型回折格子による光の回折現象を表したもので、
簡単なため平面に投影した断面図で描いてある。ピッチ
Pで繰り返しn1とn2の異なる屈折率を持った厚さd
の位相型回折格子401にレーザー光402が入射する
と、回折効果により出射レーザー光が回折を起こす。こ
こでは簡単のためレーザー光402は位相型回折格子4
01に対して垂直に入射するとする。このとき普通はそ
のまま素通りする光である0次光403と、それぞれθ
方向及び−θ方向に回折する1次光404及び−1次光
405が発生する(より回折角の大きい高次の回折光も
発生するが、割合が小さいため無視した)。このとき回
折角θはSin(θ)=λ/Pで決定される。ここでλ
はレーザー光402の波長である。
【0024】このときレーザー光402に対するn1と
n2の領域の面積がほぼ等しく、光路長差(n1−n
2)×dがλ/2+nλ(n:0,1,2・・・・)で
あるときこれをロンキー格子といい0次光403は消滅
する事が知られている。また光路長差(n1−n2)×
dがmλ(m:1,2,3・・・・)でかつピッチPで
繰り返して屈折率をn1からn2まで連続的に滑らかに
変化させたとき、これをブレーズド格子といい1次光4
04のみが発生する事が知られている。また実際はn1
からn2まで16ステップ以上で段階的に変化させれば
ほぼ理想的なブレーズド格子になる事も知られ、これを
マルチレベルバイナリー格子という。また一般に位相型
回折格子は不透明な部分のある振幅型回折格子より光利
用効率が高く有利である。
【0025】図5(a)(b)は電気的に制御可能な液晶回
折光学素子501の断面構造を描いたものである。液晶
分子502はその長軸方向がY軸方向に一致して平行配
向され、長軸方向の屈折率をn1、短軸方向の屈折率を
n2とする。また片側のガラス基盤にはストライプ状の
透明電極503がピッチPで形成されている。またもう
片方のガラス基盤には透明電極がほぼ全面にコートされ
ている。このときこの液晶回折光学素子501にY軸方
向の直線偏光レーザー光504が入射する。
【0026】このとき図5(a)に示すように液晶回折光
学素子501に電圧が加えられていないときは直線偏光
504に対して屈折率が一様にn1となる。従って回折
は起こらず直線偏光504は素通りして出射光508に
なる。厳密には透明電極503によりわずかな回折を生
じてしまうが、透明電極503の屈折率と液晶分子50
2の長軸方向の屈折率とが同じになるようにすれば透明
電極503による回折は生じない。
【0027】次に図5(b)に示すように、透明電極50
3に電源から十分な電圧を加えるとその部分の液晶分子
502はZ軸方向の電界によりホメオトロピック状態と
なる。その結果、直線偏光504に対しピッチPで屈折
率がn1とn2を繰り返す構造となる。従って図4とま
ったく同等なバイナリー型の位相型回折格子として機能
し、0次光505、1次光506、及び−1次光507
が発生する。この際、前述したロンキー格子の条件を満
たせば0次光505は発生しない。また同様に前述した
マルチレベルバイナリー格子の条件を満たせば1次光5
06しか発生しない。しかしマルチレベル化のためには
透明電極503をより細かなピッチで刻み、かつ段階的
に電圧を変化させて加える必要がある。
【0028】ここから図2を用いて本発明による第2の
実施形態を説明する。簡単のため図2はYZ平面である
2次元に投影して描いた。実際は光軸209を回転軸と
した回転対照となる。基本的には図1に示した実施形態
と同じであるが、電気的に制御可能な回折光学素子とし
て液晶回折光学素子205が用いられ、その基本的な構
造及び動作は図3及び図5と同じである。直線偏光であ
るレーザー光203の偏光軸の方向と液晶回折光学素子
205の液晶配向軸の方向はほぼ一致し共にY軸方向で
ある。
【0029】直線偏光レーザー光源201から出射し、
コリメートレンズ202で平行平面波にされたレーザー
光203は液晶回折光学素子204を透過し回折を生じ
る。液晶回折光学素子204は入射光を0度回折する部
位205と、電源から電圧を加える事で回折素子として
機能し入射光をθ度回折する部位206とで構成され
る。
【0030】θ度回折する部位206を透過しθ度回折
したレーザー光207は集光光学系208の光軸209
を中心としたほぼ円形領域210(斜線表示)以外に入
射する。この円形領域210は集光光学系208に本来
入射すべき有効光束211の一部分であり、有効光束2
11によりつくられる開口より小さくなっている事がわ
かる。ここでは有効光束211による開口をDVD用
に、円形領域210による開口をCD用に設定する。
【0031】図2に示すようにθ度回折した領域の光束
は、光学結像の原理より光軸209からY軸方向に±f
×tan(θ)だけずれた点±P1に結像する。ここで
fは集光光学系208の焦点距離である。すなわちCD
用の開口に設定した円形領域210を透過した光の結像
点Pに寄与しない。更にレンズ外周部に角度θで斜めに
入射する光であるから収差が大きく焦点を結ばない可能
性も考えられる。また回折角θの値が十分大きければθ
度回折した領域の光束は集光光学系208にはまったく
入射しなくなる事もわかる。これらの状態での実効的な
開口はCD用となる。
【0032】次に電圧印可を停止し液晶回折光学素子2
04のθ度回折する部位206の回折機能を停止させ0
度回折する部位にする。この状態では有効光束211は
液晶回折光学素子204をそのまま素通りし、集光光学
系208により結像点Pに結像される。よってこの状態
では実効的な開口はDVD用となる。
【0033】図6に液晶回折光学素子204の電極形状
を示す。中央に直径rの円形領域601があり、その外
周部に中心を円形領域601と同じくする同心円状の複
数の輪帯がピッチPで配置された輪帯領域602があ
る。輪帯領域602には引き出し電極線603が配置さ
れ電極部604に接続される。電極部604から輪帯領
域602に適当な電圧を印可すれば輪帯領域602は回
折光学素子として機能する。円形領域601は0度回折
させる領域すなわち素通しの領域である。
【0034】図2において0度回折する部位205は電
極や液晶層がなくても、また単にくり貫かれた素通しの
領域でも入射光は回折しないため基本的な効果は同じで
ある。しかしこの場合は液晶層がある領域と比べ光路長
が変わってしまうためDVD用に使用する際は入射直線
偏光の部分的な位相変調が生じる。よって集光光学系2
10あるいはその他の光学系を用いて補正しなければな
らない可能性が生じる。
【0035】ここで具体的な回折角θや回折した光の焦
点位置の光軸209からのY軸方向のずれ(図2でPか
ら±P1の距離)の効果について試算する。一般的な液
晶素子の製造においては電極のピッチは20ミクロン程
度で、また光ピックアップ用の集光レンズの焦点距離は
4mm程度、光源である半導体レーザーの波長は0.6
5ミクロン程度であるから回折角θは、前述した式(S
in(θ)=λ/P)より決められθの値は1.86
度、従って前述した式(±f×tan(θ))よりずれ
量は約130ミクロンとなる。光ディスク装置の場合、
集光スポット直径は1ミクロン以下であるため十分なず
れ量である。
【0036】図2で液晶回折光学素子204のθ度回折
する部位206は21項で述べたロンキー格子の条件を
満たせば0次光は発生せず、前述したマルチレベルバイ
ナリー格子の条件を満たせば1次光しか発生しない。ロ
ンキー格子として用いた場合はそれぞれ±θ方向に回折
する±1次光が発生する。この場合は、図2や前述のず
れ量の式(±f×tan(θ))からも明らかなように
P1点には1次光と光軸209に対して対称な部分から
−θ方向に回折した−1次光がほぼ重なる。同様に−P
1点においては1次光と光軸209に対して対称な部分
から−θ方向に回折した−1次光がほぼ重なる。1次光
と−1次光は相対位相差は半波長のため両者が重なり干
渉し合うと消滅してしまう事が考えられ都合がよい。
【0037】また液晶回折光学素子204は偏光板等を
必要としない位相型回折格子として用いているため原理
的には光量ロスは生じない。実際の測定においては光量
ロスは15%程度であったが、液晶ガラス基盤に無反射
コートを施せば10%以下にする事は可能である。
【0038】
【発明の効果】今までの説明から明らかなように本発明
における液晶回折光学素子を用いた光学装置は簡単な構
成で且つあまり光量をロスすることなく開口数を電気的
に簡単に切り替える事ができる。この事はDVD−R、
すなわち書き込みあるいは書き換え可能なデジタルバー
サタイルディスクの光学系において、CDの再生を兼ね
備えた光ピックアップに有効である。なぜなら光源とし
ての半導体レーザの光出力アップは困難な問題であるか
らである。更に回折により光を除去するため、散乱等を
用いる方法と比べて除去した光がランダムに拡散するこ
とがないので散乱ノイズすなわち迷光ノイズとなりにく
い。また、レーザー光の波長が変わっても電気信号によ
り液晶素子の位相変調量を制御することで容易に対応可
能である。
【0039】また本発明における液晶素子は現在の複雑
なマトリクス画素構造を持ったパソコン用等の液晶表示
パネルと比べ、サイズも小さく構造も非常に簡単なため
製造も容易である。また本実施例においては電気制御可
能な回折光学素子として液晶素子を使用したがビスマス
シリコンオキサイド(BSO)やニオブ酸リチウムなど
の固体結晶、あるいはPLZTなどの電気光学セラミク
スを用いてもよい。しかしこれらの物質は有効動作電圧
が数百から数千ボルトもあるため有効動作電圧が数ボル
トである液晶と比べて駆動が困難である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における光学装置の構
成例である。
【図2】本発明の第2の実施形態における光学装置の構
成例である。
【図3】本発明の第2の実施形態において、電気的に制
御可能な平行配向型液晶素子の作用を表した図である。
【図4】一般的なバイナリー型の位相型回折格子による
光の回折現象を表した図である。
【図5】本発明の第2の実施形態において、電気的に制
御可能な液晶回折光学素子の基本的な断面構造を表した
図である。
【図6】本発明の第2の実施形態における液晶回折光学
素子の透明電極形状を表した図である。
【図7】従来技術における光学装置の構成例を表した図
である。
【符号の説明】
101、レーザー光源 201、701、直線偏光レーザー光源 102、202、702、コリーメートレンズ 103、203、402、レーザー光 703、直線偏光 104、回折光学素子 204、501、液晶回折光学素子 704、偏光軸 705、90度TN型液晶素子 105、205、0度回折する部位 106、206、θ度回折する部位 107、207、θ度回折したレーザー光 108、208、706、712、集光光学系 707、偏光板 109、209、光軸 110、210、601、円形領域 111、211、有効光束 708、713、集光スポット 709、光ディスク 710、光分離素子 711、分離された光束 714、光検出素子 301、ガラス基盤 302、502、液晶分子 303、配向軸 304、直線偏光 401、位相型回折格子 403、505、0次光 404、506、1次光 405、507、-1次光 503、透明電極 504、直線偏光レーザー光 508、出射光 602、輪帯領域 603、引き出し電極線 604、電極部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともレーザー光を出射するレーザ
    ー光源と該レーザー光を回折する回折光学素子と該回折
    光学素子を透過した光束を集光する集光光学系とから構
    成される光学装置において、回折光学素子の回折機能は
    電気信号で制御され、かつ制御される領域は集光光学系
    で集光される光束の一部分の領域に作用する事を特徴と
    する光学装置。
  2. 【請求項2】 少なくともレーザー光を出射するレーザ
    ー光源と該レーザー光を回折する回折光学素子と該回折
    光学素子を透過した光束を集光する集光光学系とから構
    成される光学装置において、回折光学素子は入射レーザ
    ー光を0度回折する部位とθ度回折する部位とから構成
    され、前記0度回折する部位は集光光学系により利用さ
    れる有効光束中の光軸を中心としたほぼ円形領域に作用
    し、前記θ度回折する部位は前記有効光束中の前記円形
    領域以外の領域に作用し、前記回折光学素子の回折機能
    は電気信号で制御される事を特徴とする光学装置。
  3. 【請求項3】 電気信号で制御可能な回折光学素子とし
    て液晶回折光学素子を用いた事を特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載の光学装置。
  4. 【請求項4】 レーザー光として直線偏光レーザー光
    を、また電気信号で制御可能な回折光学素子として液晶
    回折光学素子を用い、かつ該液晶回折光学素子は平行配
    向型液晶素子から構成され、前記直線偏光レーザー光の
    偏光軸方向は前記液晶回折光学素子の液晶分子配向軸の
    方向とほぼ一致した事を特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の光学装置。
  5. 【請求項5】 レーザー光として直線偏光レーザー光
    を、また電気信号で制御可能な回折光学素子として液晶
    回折光学素子を用い、かつ該液晶回折光学素子は平行配
    向型液晶素子から構成され、前記直線偏光レーザー光の
    偏光軸方向は前記液晶回折光学素子の液晶分子配向軸の
    方向とほぼ一致し、前記平行配向型液晶素子の位相変調
    量は前記直線偏光レーザー光の波長の半波長プラス波長
    の整数倍程度もしくは波長の整数倍程度とした事を特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載の光学装置。
  6. 【請求項6】 電気信号で制御可能な回折光学素子とし
    て液晶回折光学素子を用いた事を特徴とした特許請求の
    範囲第2項記載の光学装置。
  7. 【請求項7】 レーザー光として直線偏光レーザー光
    を、また電気信号で制御可能な回折光学素子として液晶
    回折光学素子を用い、かつ該液晶回折光学素子は平行配
    向型液晶素子から構成され、前記直線偏光レーザー光の
    偏光軸方向は前記液晶回折光学素子の液晶分子配向軸の
    方向とほぼ一致した事を特徴とする特許請求の範囲第2
    項記載の光学装置。
  8. 【請求項8】 レーザー光として直線偏光レーザー光
    を、また電気信号で制御可能な回折光学素子として液晶
    回折光学素子を用い、かつ該液晶回折光学素子は平行配
    向型液晶素子から構成され、前記直線偏光レーザー光の
    偏光軸方向は前記液晶回折光学素子の液晶分子配向軸の
    方向とほぼ一致し、前記平行配向型液晶素子の位相変調
    量は前記直線偏光レーザー光の波長の半波長プラス波長
    の整数倍程度もしくは波長の整数倍程度とした事を特徴
    とする特許請求の範囲第2項記載の光学装置。
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