JPH11300197A - Pcb熱水処理システム - Google Patents

Pcb熱水処理システム

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JPH11300197A
JPH11300197A JP11040298A JP11040298A JPH11300197A JP H11300197 A JPH11300197 A JP H11300197A JP 11040298 A JP11040298 A JP 11040298A JP 11040298 A JP11040298 A JP 11040298A JP H11300197 A JPH11300197 A JP H11300197A
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JP
Japan
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heat exchanger
pcb
reactor
heat
flash
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JP11040298A
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Takeshi Sato
剛 佐藤
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 システム内における機器,配管の腐食の問
題を回避できるとともに、全体のコンパクト化,シンプ
ル化が可能となり、点検や清掃等の面でも有利なPCB
熱水処理システムを提供する。 【解決手段】 伝熱管内を水平方向に流れる冷媒に対し
て、熱媒蒸気を直交流として流すフラッシュ型熱交換器
を用いることを特徴とするPCB熱水処理システム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機化合物分解装
置のシステム、さらに詳しくは、特定の装置を用いるこ
とによってシステム全体が簡略化されて修理,補修等が
少なくてすみ、点検,清掃等が容易なPCBの熱水分解
処理のシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】図4に、従来技術におけるPCB反応装
置の概要を示す。この図4に示す装置に基づき、従来技
術の概要を説明する。PCB抽出容器1に入れたトラン
ス等を切断した処理対象物に、有機溶剤を移送ポンプ4
で送り、PCBを抽出する。容器で抽出されたPCB及
び有機溶剤は、移送ポンプ3で蒸留塔2に送られ、PC
Bを蒸留分離して、有機溶剤を移送ポンプ4でPCB抽
出容器1に循環する。抽出されたPCBは、循環水3
3,補給水34と混合され、加圧ポンプ13で250a
taまで加圧して熱交換器14で反応器からでた流体と
熱交換し、冷却器61で反応器を冷却した後、約300
℃に加熱され、起動用加熱器15を通って反応器60に
入る。Na2 CO3 水溶液12と過酸化水素水11とを
混合した循環水を、反応器60に入れる。反応器60を
攪拌するために、ノズル62から過酸化水素水11及び
循環水33を噴出させる。
【0003】反応は発熱反応のため、温度が380℃に
上昇し、必要な滞留時間を経て液体サイクロン64で固
体を分離した後、二次反応器65でppbオーダまで反
応させる。反応器60から流出した液は、冷却器17で
100℃以下に冷却され、析出したNa2 CO3 は再溶
解する。この液を減圧弁18で大気圧まで減圧して、気
水分離器24で二酸化炭素(CO2 ),蒸気20と、処
理水22とに分離する。処理水は加圧ポンプ23で2〜
10ataに加圧され、膜分離装置31へ供給され、交
換膜で濃縮された濃縮液32と循環水33とに分離し、
循環水はPCBへ再度混合される。
【0004】ここで、図5(a)に、上記した従来のP
CB反応装置に用いられていた熱交換器14の一例を示
す。この従来型の熱交換器は対流式であり、容器を仕切
板で仕切って、つづら折り状の流路を設けてある。流路
には、反応器から流出する反応液である熱媒を流して、
入口から出口までの滞留時間内に、流路内に配設した冷
却管との間で熱交換を行っている。冷却管の内部には、
加圧ポンプ出口液等の冷媒が流れている。また、図5
(b)に、上記した従来のPCB反応装置に用いられて
いた気水分離器24の一例を示す。この従来型の気水分
離器はサイクロン式であり、円筒胴部の接線方向から分
離前の気液を流入させる。内部では、発生する旋回流に
よって、比重が大きい液(例えば処理水)は下方へ、比
重が小さい液(例えば二酸化炭素,蒸気)は上部に分離
される。
【0005】ところで、反応器で炭酸ガス等のガスが発
生する場合には、反応液中に溶存する二酸化炭素ガス量
を少なくしないと、炭酸水は腐食性の液体であるため、
金属材料の腐食の原因となる。しかしながら、図5に示
した従来の対流式熱交換器(a)及び気水分離器(b)
を組み合わせたシステムでは、二次反応器からでた反応
液が熱交換器,冷却器,気水分離器に至るまでに、その
間の機器,配管が二酸化炭素を含む反応液に晒されるこ
とになるため、腐食の問題が生じうる。また、上述した
ように従来技術におけるPCB反応装置は、サイクロ
ン,二次反応器を経た反応液が、冷却器,気水分離器で
二酸化炭素,蒸気と処理水とに分離され、処理水は加圧
ポンプ,膜分離装置へ供給される。このようなシステム
では、それぞれの装置が独立して機能するので、システ
ム全体が大型化し、配管等が複雑化する傾向にあったた
め、点検や清掃等の面でも有利なシステムとはいえなか
った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記問
題点に鑑み、機器,配管の腐食の問題を回避できるとと
もに、全体のコンパクト化,シンプル化が可能となり、
点検や清掃等の面でも有利なシステムを開発すべく、鋭
意検討した。その結果、本発明者らは、凝縮伝熱型の熱
交換器が対流伝熱に比較して熱伝達率が大きいことに着
目して、熱交換と脱気あるいは気液分離とを配慮したフ
ラッシュ型熱交換器を有するシステムを用いることによ
って、かかる問題点が解決されることを見い出した。本
発明は、かかる見地より完成されたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、伝
熱管内を水平方向に流れる冷媒に対して、熱媒蒸気を直
交流として流すフラッシュ型熱交換器を用いることを特
徴とするPCB熱水処理システムを提供するものであ
る。本発明のPCB熱水処理システムは、上記フラッシ
ュ型熱交換器が、熱媒蒸気の入口側から出口側ヘ、段階
的に流路の巾を狭くする配置を有していることが好まし
く、また、流量の調整弁及び制御ラインを備えているこ
とが好ましい。
【0008】ここで、上記フラッシュ型熱交換器は、後
述の実施の形態において示されるように、例えばシェル
の両側に2箇所の冷媒室と、該冷媒室の間に互いに間隔
を置いて配置された複数の水平の伝熱管と、一方の冷媒
室下部の冷媒入口管と、他方の冷媒室上部の冷媒出口管
と、シェル上部の冷媒出口管側に設けた熱媒蒸気入口管
と、シェル下部の冷媒入口管側に設けた凝縮液出口管
と、シェル内に互いに間隔を置いて熱媒蒸気を順次上下
方向の流れを繰り返し凝縮液出口へ至る流路を形成する
複数のバッフルと、該バッフルとの間に狭められた混合
熱媒蒸気の流路を形成するとともに伝熱管の面上で吸収
凝縮した凝縮液が落下して収容されるシェル下部の全域
にわたるトレーと、該凝縮液を下部に排出する機構及び
二酸化炭素を含む気体(蒸気)を上部から排出する機構
と、を具備する装置であり、このような構成により伝熱
管内を水平方向に流れる冷媒に対して、熱媒蒸気を直交
流として流すものである。
【0009】本発明のシステムによれば、フラッシュ型
熱交換器を用いることにより、従来は別々に設置してい
た熱交換器と気水分離器とを一本化することが可能とな
り、装置全体のコンパクト化,シンプル化を図ることが
できる。また、本発明で用いられる熱交換器では、二次
反応器から流出する反応液を熱交換器を通過する時点で
気液分離を行うため、後流側の冷却器,配管等は腐食性
の液に晒されることがなく、装置の耐久性や寿命が向上
する。さらに、伝熱管を除いて、装置を低圧構造にでき
るとともに、開放点検も容易になり、内部の清掃も簡単
に行うことができる。そして、本発明のフラッシュ型熱
交換器を用いることによって、熱交換が活発に行われる
ことになり、混合熱媒蒸気の吸収凝縮が促進される。ま
た、混合熱媒蒸気の凝縮によって、下流側程その蒸気量
が減少するので、熱交換器の熱媒蒸気の流路を変化させ
ること等により、熱媒蒸気の流速を維持して、熱交換を
効率よく行い、かつ、凝縮液の境界層の発達を防止する
こともできる。以下、本発明について、詳細に説明す
る。
【0010】
【発明の実施の形態】添付図面を参照しながら、本発明
の実施の形態を説明する。実施の形態(その1) 図1に、本実施の形態におけるPCB熱水処理システム
の概略構成図を示す。本発明のPCB熱水処理システム
は、PCB抽出容器1に入れたトランス等を切断した処
理対象物に、有機溶剤を移送ポンプ4で送り、PCBを
抽出する。容器で抽出されたPCB及び有機溶剤は、移
送ポンプ3で蒸留塔2に送られ、PCBを蒸留分離し
て、有機溶剤を移送ポンプ4でPCB抽出容器1に循環
する。抽出されたPCBは、循環水33,補給水34と
混合され、加圧ポンプ13で約250ata程度まで加
圧して、フラッシュ型熱交換器14で反応器からでた流
体と熱交換し、冷却器61で反応器を冷却した後、約3
00℃程度に加熱され、起動用加熱器15を通って一次
反応器60に入る。一方、Na2 CO3 水溶液12と過
酸化水素水11とを混合した循環水を、反応器60に入
れる。この際、反応器60内を攪拌するために、ノズル
62から過酸化水素水11及び循環水33を噴出させ
る。
【0011】反応は発熱反応のため、反応器内の温度は
上昇(例えば380℃程度)する。反応液は、必要な滞
留時間を経て液体サイクロン64で固体を分離した後、
二次反応器65でppbオーダまで反応させる。反応器
65から流出した液は、フラッシュ型熱交換器14へと
導かれて熱交及び気液分離により凝縮液(処理水)とな
り、次いで、冷却器17で冷却(例えば100℃以下)
される。処理水は加圧ポンプ23で2〜10ataに加
圧され、膜分離装置31へ供給され、交換膜で濃縮され
た濃縮液32と循環水33とに分離し、循環水はPCB
へ再度混合される。このような本実施の形態における処
理が上記図4に示した従来技術と大きく異なるのは、上
記表面式熱交換器14及び気水分離器24に代わり、そ
れら両方の機能を兼ね備えたフラッシュ型熱交換器14
を用いた部分である。
【0012】このフラッシュ型熱交換器では、凝縮伝熱
を利用する。一般に、対流伝熱に比べて熱伝達率が大き
く、熱交換器をコンパクトにすることが可能である。ま
た、別置きの気水分離器は必要なく、フラッシュ型熱交
換器の抽気装置で不凝縮ガスの分離ができるとともに、
システムのコンパクト化及びシンプル化が可能である。
本実施の形態におけるフラッシュ型熱交換器では、凝縮
温度又は圧力の選択が、設計及び運転条件において、あ
る程度任意に選択できる。また、コンデンセイトに溶存
するガス量は、凝縮温度又は圧力に依存する。反応器で
炭酸ガス等のガスが発生する場合には、コンデンセイト
に溶存する炭酸ガス量を極力少なくしないと、炭酸水は
腐食性の液体であるから、配管等の材料腐食の原因とな
る。上述したように、凝縮温度又は圧力の選択がある程
度任意にできるということは、熱交及び脱気を配慮した
システムの製作に自由度が生まれることであり、腐食の
問題を回避する観点からも有利となる。本実施の形態で
は、上述した通りフラッシュ型熱交換器を用いるが、以
下、この熱交換器について説明する。
【0013】図6に、本発明に用いられるフラッシュ型
熱交換器の構造の概略を示す。この熱交換器は、凝縮伝
熱型の熱交換器の内部構造を改良して、熱交及び脱気の
両方の機能を合わせ持たせたものである。図6中、本発
明では、熱媒71は二次反応器から流出した反応液、蒸
気77は二酸化炭素、凝縮液出口79の凝縮液は処理水
である。熱交換器のシェルの両側には、冷媒室が入口側
80,出口側82の2箇所設けられており、これら冷媒
室の間には、複数の水平の伝熱管が上下方向及び水平巾
方向に、互いに間隔を置いて配置されている。一方の冷
媒室(入口側)の下部81には冷媒入口管が接続され、
他方の冷媒室(出口側)の上部83には冷媒出口管が接
続されている。
【0014】熱交換器シェルの上部の冷媒出口管を設け
た冷媒室側には、熱媒蒸気入口管が接続され、熱交換器
シェル78の下部の冷媒入口管を設けた冷媒室側には、
凝縮液出口管が接続されている。また、熱交換器のシェ
ル内には、バッフル73が互いに間隔を置いて、シェル
の上壁から下壁付近まで、及びシェルの下壁から上壁付
近まで、それぞれ上下方向に延びて複数設けられてい
る。これらのバッフル73によって、図6中の矢印に示
すように、熱媒入口管からシェル78内に流入した混合
熱媒蒸気71は、上方から下方へ、下方から上方へと順
次上下方向の流れを繰り返し凝縮液出口79へ至る流路
が形成されている。さらに、熱交換器のシェル78の下
部には、前記熱媒蒸気の流路の全域にわたってトレーが
設けられている。このトレーは多孔板によって構成さ
れ、孔の孔径,数及び分布は、トレー内に収容される凝
縮液の液位が混合熱媒蒸気の吹き抜けを防止するように
選定されている。また、このトレーは上記熱交換器のシ
ェルの上壁から下壁付近まで下方に延びるバッフル73
との間に狭められた混合熱媒蒸気の流路を形成してい
る。
【0015】本発明では、伝熱管75内を流れる冷媒と
の熱交換によって、混合熱媒蒸気が伝熱管の面上で吸収
凝縮して凝縮液となる。そして、混合熱媒蒸気の流速
は、トレー74とバッフル73、及びバッフル73と熱
交換器のシェル78間に形成される狭められた流路によ
って大きくされるとともにその流れが乱され、伝熱管7
5上の凝縮液の境界層を乱して、その発達を防止して伝
熱が促進され、混合熱媒蒸気の吸収凝縮が効果的に行わ
れる。また、熱交換器内では、伝熱管75から凝縮液が
落下してトレー74内に収容されるが、その液位によっ
て混合熱媒容器がトレー74を吹き抜けることが防止さ
れ、上述したような混合熱媒蒸気の流れの制御が確実に
行われる。
【0016】さらに本発明では、伝熱管75内を水平方
向に流れる冷媒に対して、混合熱媒蒸気は冷媒出口83
側から冷媒入口81側へ向かって、下方ヘ、次いで上方
へ、と順次繰り返して流れることによって、全体として
見ると実質的には、冷媒と混合熱媒蒸気が直交流として
流れるものとみなすことができる。よって、両者間の熱
交換が活発に行われることになり、混合熱媒蒸気の吸収
凝縮が促進される。また、混合熱媒蒸気の凝縮によっ
て、下流側程その蒸気量が減少するので、図6に示すよ
うに下流側のバッフル73の間隔を狭くして、混合熱媒
蒸気の流速を維持して、熱交換を効率よく行い、かつ、
凝縮液の境界層の発達を防止することができる。
【0017】熱媒蒸気は、二次反応器から流出した高
温,高圧の反応液を流調弁(圧調弁)にて制御するた
め、熱交換器には反応液が蒸気化された状態で供給され
るので、この熱交換器で凝縮した処理液は下部の出口か
ら排出され、二酸化炭素を含む気体は上部の抽気弁から
排出する機構になっている。これらのことから本発明で
は、凝縮伝熱型の熱交換器が対流伝熱に比較して熱伝達
率が大きいことに着目して、熱交換器と脱気を配慮した
システムのフラッシュ型熱交換器を用いるものである。
【0018】このフラッシュ型熱交換器を用いることに
より、従来は別々に設置していた熱交換器と気水分離器
とを一本化することが可能となり、装置全体のコンパク
ト化を図ることができる。また、本発明で用いられるフ
ラッシュ型熱交換器では、前記従来型のシステム(図4
参照)とは異なり、二次反応器をでた反応液を熱交換器
を通過する時点で気液分離を行うため、後流側の冷却
器,配管等は腐食性の液に晒されることがなく、耐久性
や寿命が向上する。さらに、伝熱管を除いては、低圧構
造にできるとともに、開放点検も容易になり、内部の清
掃も簡単に行うことができる。
【0019】実施の形態(その2) 図2に、本実施の形態におけるPCB熱水処理システム
の概略構成図を示す。本実施の形態では、上記実施の形
態(その1)に、熱交換器に放出するための熱媒につい
ての流量制御機能を追加した。すなわち、図7に示すよ
うに、一次反応器60とフラッシュ型熱交換器14とを
配管で連結し、その途中に流量の調整弁86及びその制
御ラインを設置した以外は、基本的に上記実施の形態
(その1)と同様である。
【0020】一次反応器におけるNa2 CO3 水溶液と
過酸化水素水等の酸化剤を混合した循環水の反応は発熱
反応であり、高温,高圧になる程に反応は活発になる。
従来技術では、反応器の温度,圧力の制御を冷却器61
(図4)で行っていた。本発明では、これに代えて反応
器内の高温,高圧の混合流体の一部を、フラッシュ型熱
交換器14に放出することにより、反応器内の温度,圧
力を制御しようとするものである。混合流体の放出で
は、反応器内の最も高温部の混合流体を放出することが
望ましく、これによりループが簡易になること、及び反
応器の状態変化に即応すること等が可能になる。
【0021】上記調整弁86は、通常の開閉式の圧調弁
等を広く用いることができる他、例えば固定式あるいは
可変式オリフィスも採用できる。本実施の形態で使用す
る圧調弁あるいはオリフィス等は、熱交換器に放出する
ための流量を制限するためのものである。したがって、
運転条件の変化等に応じて流量制限を行えるものであれ
ばよく、図7に示すような構成にて制御を行うものであ
る。本実施の形態では、図7のように一次反応器60と
フラッシュ型熱交換器14とをバイパス配管85で連結
し、配管途中に調節弁86を設けてある。この調整弁8
6は、一次反応器上部に設置した温度指示設定器87又
は圧力指示設定器88の信号を、温度・圧力指示調節器
89を介して受信して、弁開度を調節できるようになっ
ている。一次反応器の温度・圧力は、従来は一次反応器
付属の冷却器で制御していたが、本実施の形態ではバイ
パス配管85から反応液の一部を調整弁を介してフラッ
シュ型熱交換器に排出して、反応器内の圧力又は温度を
制御するものである。調整弁86の開度は、反応器の温
度又は圧力、あるいは温度及び圧力の両方が予め設定し
た値になると、調整器89を介して調整弁86を開き、
反応液を排出して制御するものである。
【0022】実施の形態(その3) 図3に、本実施の形態におけるPCB熱水処理システム
の概略構成図を示す。本実施の形態では、上記実施の形
態(その1),(その2)の変形例であり、フラッシュ
型熱交換器14及び冷却器17の代わりに、多段フラッ
シュ型熱交換器を設置した以外は、上記実施の形態(そ
の2)と同様である。
【0023】熱交換器を多段フラッシュ方式にすること
により、通常のフラッシュ型熱交換器に近い熱交が可能
になる。これにより表面式熱交換器等の場合に用いられ
る冷却器17が不要になる。また、冷媒である多段フラ
ッシュ型熱交換器14出口循環水の温度を高めることが
可能になる。これにより外部への放出量を少なくでき、
消費するエネルギーの軽減が可能になり、ランニングコ
ストの低減を図ることもできる。本実施の形態では、上
述した通り多段フラッシュ型熱交換器を用いるが、以
下、この熱交換器について説明する。
【0024】図8に、本発明に用いられる多段フラッシ
ュ型熱交換器の一例について、その構造の概略を示す。
この熱交換器では、フラッシュ型熱交換器を直列にし
て、一例として3段のフラッシュ型熱交換器を形成して
いる。1段目で冷却,気液分離,CO2 脱気を行った
後、2段目,3段目へと処理水を冷却していく段階で、
さらに冷却,気液分離,CO2 脱気の作用を促進してい
くものであり、これによって処理水の冷却及び冷媒であ
る加圧ポンプ水の加熱が促進されることになり、後流に
位置する処理水冷却器が不要になる。図9に、回収水中
の二酸化炭素(CO2 )濃度と温度との関係を示す。図
9に示すデータから明かなように、冷却後の常温に近い
処理水には多量のCO2 が含まれているが、高温になる
に従い含有率は下がっている。このことから、なるべく
高温で気水の分離を行った方が多量のCO2 を排出でき
る。さらに、本実施の形態では、2段目,3段目の途中
でも抽気を行っていくので、CO2 の除去効果が向上
し、後流側の機器及び配管類の腐食防止に効果が大き
い。
【0025】図10は、多段フラッシュヒータ熱交時の
各状態量を図に示した一例である。フラッシュヒータの
段数9の場合であり、図6中の熱水温度が図4の熱交換
器14の加熱流体に相当し、多段フラッシュヒータでは
図6中の蒸気温度,器内圧力になる。また、給水温度が
同様に、図4の熱交換器14の冷却温度に相当する。図
11は、二酸化炭素(CO2 )の水中溶存率の参考デー
タである。また、下記表1は、回収水中に浸漬した際の
材料腐食に関するデータである。表中、M1,M2,M
3,M4はそれぞれM-1,M-2,M-3,M-4 試験時の腐食減量
(mg/cm2)、D1,D2,D3,D4はそれぞれM-1,M-2,
M-3,M-4 試験時の浸漬日数を示し、D1=44日,D2
=28日(アルミニウム,鉄鋼系),52日(銅合金
系),D3=D1=44日,D4=D1+D2=72日
(アルミニウム,鉄鋼系),96日(銅合金系)であ
る。M/Dは、3T/Dテスト時の腐食減量(mg/cm2/
D),D=30日である。
【0026】
【表1】
【0027】本発明で用いられるフラッシュ方式では、
高温での不凝縮ガスの抽気ができるため、これらのデー
タから不凝縮ガスの除去が有利であることは明白であ
り、材料腐食に対しても有利となる。また、伝熱管を除
いては低圧構造にできること、及び構造が簡単なために
清掃等についても簡単にできること等において有利であ
る。さらに、システムによっては、高圧のコントロール
弁の代わりに単純なオリフィスプレートを代用させるこ
とが可能であり、スケーリング及び製作費の面からも極
めて有利である。このようなフラッシュ方式では、スラ
ッシャーの段数によって、ほぼ対向流の熱交が可能であ
ることは図10からも明らかであり、熱交上も不利には
ならない。
【0028】
【発明の効果】本発明のシステムは、フラッシュ式熱交
換器等の特定の装置を組み合わせて用いるので、システ
ム全体が簡略化されて修理,補修等が少なくてすみ、点
検,清掃等が容易である。すなわち、本発明によれば、
フラッシュ型熱交換器等を用いることにより、従来は別
々に設置していた熱交換器と気水分離器とを一本化する
ことが可能となり、装置全体のコンパクト化,シンプル
化を図ることができる。また、本発明で用いられる熱交
換器では、二次反応器から流出する反応液を熱交換器を
通過する時点で気液分離を行うため、後流側の冷却器,
配管等は腐食性の液に晒されることがなく、装置の耐久
性や寿命が向上する。さらに、伝熱管を除いて、装置を
低圧構造にできるとともに、開放点検も容易になり、内
部の清掃も簡単に行うことができる。そして、フラッシ
ュ型熱交換器あるいは多段フラッシュ型熱交換器を用い
ることによって、熱交換が活発に行われることになり、
混合熱媒蒸気の吸収凝縮が促進される。また、混合熱媒
蒸気の凝縮によって、下流側程その蒸気量が減少するの
で、熱交換器の熱媒蒸気の流路を変化させること等によ
り、熱媒蒸気の流速を維持して、熱交換を効率よく行
い、かつ、凝縮液の境界層の発達を防止することもでき
る。このような本発明のシステムは、全体のコンパクト
化,シンプル化を図りながら、環境的にも安全にPCB
を処理できるので、産業上の意義は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係るPCB熱水処理システム
の装置配置の1つを示す概略構成図である。
【図2】図2は、本発明に係るPCB熱水処理システム
の装置配置の他の1つを示す概略構成図である。
【図3】図3は、本発明に係るPCB熱水処理システム
の装置配置の他の1つを示す概略構成図である。
【図4】図4は、従来のPCB熱水処理システムの装置
配置を示す概略構成図である。
【図5】図5(a)は、従来のPCB反応システムに用
いられていた対流式熱交換器を模式的に表した図であ
り、図5(b)は、従来のPCB反応システムに用いら
れていた気水分離器の一例を模式的に表した図である。
【図6】図6は、本発明に用いられるフラッシュ型熱交
換器の構造を示す図である。
【図7】図7は、実施の形態(その2)における圧調弁
を含む流量制御(調節)用システムの概略を示す図であ
る。
【図8】図8は、本発明に用いられる多段フラッシュ型
熱交換器の構造の一例を示す図である。
【図9】図9は、回収水中の二酸化炭素(CO2 )濃度
と温度の関係を示す図である。
【図10】図10は、多段フラッシュヒータ熱交時の各
状態量を示した図である。
【図11】図11は、二酸化炭素(CO2 )の水中溶存
率の参考データである。
【符号の説明】
1 PCB抽出容器 2 蒸留塔 3,4 移送ポンプ 11 過酸化水素水 12 Na2 CO3 水溶液 13 加圧ポンプ 14 フラッシュ型熱交換器 15 起動用加熱器 17 冷却器 18 制御ライン 19 冷却管 20 蒸気,CO2 21 調整弁、オリフィス 22 処理水 23 加圧ポンプ 24 気水分離器 31 膜分離装置 32 濃縮液 33 循環水 34 補給水 40 熱交換器容器 41 冷媒入口 42 熱媒入口 43 熱媒出口 44 仕切板 45 冷媒出口 50 気水分離器容器 51 気水入口 52 気体出口 53 液出口 60 一次反応器 61 冷却器 62 ノズル 63 循環ポンプ 64 サイクロン 65 二次反応器 71 熱媒 72 流調弁 73 バッフル 74 トレー 75 伝熱管 76 抽気弁 77 蒸気(CO2 等) 78 シェル 79 凝縮液出口 80 冷媒室(入口側) 81 冷媒入口 82 冷媒室(出口側) 83 冷媒出口 85 バイパス配管 86 調整弁 87 温度指示設定器 88 圧力指示設定器 89 温度・圧力指示調節器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伝熱管内を水平方向に流れる冷媒に対し
    て、熱媒蒸気を直交流として流すフラッシュ型熱交換器
    を用いることを特徴とするPCB熱水処理システム。
  2. 【請求項2】 上記フラッシュ型熱交換器が、熱媒蒸気
    の入口側から出口側ヘ、段階的に流路の巾を狭くする配
    置を有していることを特徴とする請求項1記載のPCB
    熱水処理システム。
  3. 【請求項3】 流量の調整弁及び制御ラインを備えてい
    ることを特徴とする請求項1又は2記載のPCB熱水処
    理システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111849578A (zh) * 2020-08-20 2020-10-30 新地能源工程技术有限公司 含高浓度co2气体脱碳和胺液再生的装置及工艺
CN115945035A (zh) * 2022-12-31 2023-04-11 中国工程物理研究院核物理与化学研究所 压缩空气驱动的i-131干馏吸收器

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