JPH11300882A - 耐火性複合建築材料の製造方法 - Google Patents

耐火性複合建築材料の製造方法

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JPH11300882A
JPH11300882A JP11050798A JP11050798A JPH11300882A JP H11300882 A JPH11300882 A JP H11300882A JP 11050798 A JP11050798 A JP 11050798A JP 11050798 A JP11050798 A JP 11050798A JP H11300882 A JPH11300882 A JP H11300882A
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resin
fire
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thermosetting resin
resistant composite
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JP11050798A
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Inventor
Kichiya Matsuno
吉弥 松野
Tetsuji Ogawa
哲司 小川
Kenji Sato
健司 佐藤
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Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多孔質無機芯材を建材に用いて,強度が高
く,軽量で,耐火性及び加工性に優れ,製造容易で,耐
久性に優れた耐火性複合建築材料の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 石膏ボード3などの多孔質無機芯材の表
側面又は裏側面の少なくとも一方に,熱硬化性樹脂及び
無機質繊維からなる補強層4を接着してなる耐火性複合
建築材料7を製造するに当たり,無機質繊維42に予め
熱硬化性樹脂41及び硬化剤43を含浸し乾燥させて樹
脂含浸マット40を作製する工程と,多孔質無機芯材の
補強層形成面に,予め未硬化の熱硬化性樹脂液60を塗
布し乾燥させる工程と,樹脂含浸マットを,上記補強層
に対面させた状態で,多孔質無機芯材の表側面又は裏側
面の少なくとも一方に積層し,加熱下でプレスする工程
とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,建築材料等に用いられる耐火性
複合建築材料の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】建築材料としては,コストの面から,石膏
ボード等の多孔質無機芯材が用いられている。例えば,
熱可塑性樹脂製のプリプレグを石膏ボード等の多孔質無
機芯材に貼付した壁,間仕切り用の建築材料が特開平7
−329236号に提案されている。
【0003】
【解決しようとする課題】しかしながら,多孔質無機芯
材を耐火性複合建築材料として用いるには,強度が不十
分である。そこで,我々は,多孔質無機芯材を用いて床
材を製造するに当たり,含浸マットを貼付して加熱プレ
スすることを提案した(特願平10−54430号)。
しかし,補強層と石膏ボードとの密着性が不十分であ
り,耐久性に問題があった。
【0004】本発明はかかる従来の問題点に鑑み,多孔
質無機芯材を用いて,強度が高く,軽量で,耐火性及び
加工性に優れ,製造容易で,耐久性に優れた耐火性複合
建築材料の製造方法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題の解決手段】本発明は,多孔質無機芯材の表側面
又は裏側面の少なくとも一方に,熱硬化性樹脂及び無機
質繊維からなる補強層を設けてなる耐火性複合建築材料
を製造するに当たり,無機質繊維からなるマットに予め
熱硬化性樹脂及び硬化剤を含浸し乾燥させて樹脂含浸マ
ットを作製する工程と,多孔質無機芯材の補強層形成面
に,予め未硬化の熱硬化性樹脂液を付着せしめ乾燥させ
る工程と,上記樹脂含浸マットを,上記補強層に対面さ
せた状態で,多孔質無機芯材の表側面又は裏側面の少な
くとも一方に積層し,加熱下でプレスする工程とからな
ることを特徴とする耐火性複合建築材料の製造方法であ
る。
【0006】本発明の製造方法においては,多孔質無機
芯材の補強層形成面に予め熱硬化性樹脂液を塗布してお
き,これを乾燥させて,その上に樹脂含浸マットを積層
して加熱プレスしている。そのため,多孔質無機芯材の
補強層形成面に熱硬化性樹脂液が充分に浸透し,浸透し
た熱硬化性樹脂は,補強層形成面と樹脂含浸マットとを
強固に接着する。従って,多孔質無機芯材に強固に接着
し一体化した補強層を形成することができる。
【0007】特に多孔質無機芯材が,石膏板にボード原
紙を貼付した石膏ボードである場合には,ボード原紙が
耐水性を有するため,樹脂含浸マットを加熱プレスして
も樹脂が充分にボード原紙中に浸透せず,多孔質無機芯
材への樹脂含浸マットの密着性が不十分であった。しか
し,本発明では,補強層形成面であるボード原紙に予め
熱硬化性樹脂液を塗布し乾燥しているため,樹脂浸透性
の低いボード原紙にも熱硬化性樹脂が充分に浸透する。
従って,樹脂含浸マットを補強層形成面に対して強固に
接着させることができる。
【0008】更に,無機質繊維に予め熱硬化性樹脂及び
硬化剤を含浸し,乾燥して樹脂含浸マットを作製してお
き,これを多孔質無機芯材に積層し,加熱プレスしてい
る。そのため,無機質繊維と含浸した熱硬化性樹脂との
密着性が向上する。また,無機質繊維同士は接着しやす
く,熱硬化性樹脂の含浸率を改善できるため有利であ
る。また,樹脂含浸マットは,多孔質無機芯材に積層
し,加熱プレスにより,多孔質無機芯材に貼着するた
め,別途接着剤を用いる必要はなく,製造プロセスを簡
略化できる。
【0009】また,多孔質無機質芯材は,低コストで耐
火性及び圧縮強度に優れている。しかし,その反面,多
孔質無機芯材は,力が加わると,力が加わった側とは反
対側に引張り力が発生して,この力の発生点を起点とし
て破壊が生じる。
【0010】そこで,本発明においては,多孔質無機芯
材の表側面又は裏側面に上記樹脂含浸マットを補強層と
して接着することにより,多孔質無機芯材の引張り力に
対する強度を改善している。即ち,多孔質無機芯材の表
側面又は裏側面には,熱硬化性樹脂および無機質繊維か
らなる補強層が形成されているため,引張り力が加わっ
た場合でも破壊が起きない。また,熱硬化性樹脂および
無機質繊維からなる樹脂含浸マットは,加工性にも優れ
ている。
【0011】また,熱硬化性樹脂は熱可塑性樹脂と異な
り,耐火性に優れ,高温化でも軟化しないため,樹脂含
浸マットは補強層としての機能が失われない。更に,本
発明により製造される耐火性複合建築材料は,多孔質無
機芯材,熱硬化性樹脂,および無機質繊維を主要構成と
しているため,軽量で加工性に優れ,かつ低コストであ
る。
【0012】次に,本発明の詳細について説明する。上
記多孔質無機芯材の補強層形成面に予め塗布される熱硬
化性樹脂液は,例えば,熱硬化性樹脂を溶媒に溶解又は
分散させた液状体である。かかる熱硬化性樹脂は,フェ
ノール樹脂,メラミン樹脂,エポキシ樹脂,ポリイミド
樹脂,尿素樹脂等がよい。熱硬化性樹脂液中の熱硬化性
樹脂は,後述のマットに含浸する熱硬化性樹脂と同種で
も異種でもよい。また,熱硬化性樹脂液の中には,硬化
剤を混合してもよい。硬化剤の種類としては,例えば,
マットに含浸する硬化剤と同種のものであってもよい
し,異種のものであってもよい。
【0013】また,熱硬化性樹脂液の塗布量は,接着性
の観点から,補強層形成面全体を覆う程度であることが
好ましい。補強層形成面に熱硬化性樹脂液を付着する方
法としては,多孔質無機芯材を上記熱可塑性樹脂液中に
含浸する方法,上記熱硬化性樹脂液をスプレー,ローラ
ーなどで多孔質無機芯材を塗布する方法,熱硬化性樹脂
液中に多孔質無機芯材を浸漬する方法等がある。
【0014】上記無機質繊維からなるマットに熱硬化性
樹脂及び硬化剤を含浸することにより,樹脂含浸マット
が形成される。ここで,上記無機質繊維としては,ガラ
ス繊維,ロックウール,セラミックファイバーが望まし
い。低価格で耐熱性,強度が高いからである。上記の無
機質繊維からなるマットは,非連続の繊維をマット状に
成形したものでもよく,また,連続長繊維を3〜7cm
に切断してマット状にしたもの(チョップドストランド
マット),あるいは連続長繊維を渦巻き状に積層しマッ
ト状にしたもの,さらには連続長繊維を織りあげたもの
でもよい。
【0015】上記マットに予め含浸させる熱硬化性樹脂
は,フェノール樹脂,メラミン樹脂,エポキシ樹脂,ポ
リイミド樹脂,尿素樹脂等がよい。上記マットに予め含
浸させる硬化剤は,加熱の際に上記熱硬化性樹脂を硬化
させ得るものである。かかる硬化剤は,例えば,アルカ
リ性,酸性の硬化剤が用いられ,具体的には,アンモニ
ア,水酸化ナトリウム,硫酸,塩酸等の無機酸,スルホ
ン酸,ナフテン酸,有機カルボン酸等各種有機酸,過酸
化物等を用いることができる。硬化剤の種類は,熱硬化
性樹脂の種類に応じて適宜選択する。
【0016】上記樹脂含浸マットの中において,上記熱
硬化性樹脂の含有量は,上記無機質繊維100重量部に
対して,20〜200重量部であることが好ましい。こ
れにより,充分な剛性,耐衝撃性等が得られ,かつ高い
耐火性を維持できる。一方,20重量部未満の場合に
は,耐火性複合建築材料の引張り強度,曲げ強度,耐衝
撃性が低下するおそれがある。また,200重量部を超
える場合には,耐火性複合建築材料の耐火性が低下する
おそれがある。
【0017】上記樹脂含浸マットに含まれる硬化剤の含
有量は,熱硬化性樹脂の含有量,種類に応じて適宜選択
する。
【0018】上記樹脂含浸マットは,積層加熱プレスに
より形成される補強層の厚さが0.3mm〜3.5mm
となるような厚みを有することが望ましい。これによ
り,充分な剛性,耐衝撃性等が得られ,かつ高い加工性
を維持できる。
【0019】上記樹脂含浸マットには,水酸化アルミニ
ウム,水酸化マグネシウム等の難燃化剤,並びにシリカ
ゾル,アルミナゾル,水ガラス等,一般に使用される無
機質の結合剤を添加してもよい。シリカゾル,アルミナ
ゾルは,大きさ10〜100nmの,SiO2,Al2
3からなる粒子を水中に分散させたものであり,その濃
度は20〜40重量%であることが好ましい。
【0020】上記耐火性複合建築材料が床材の場合に
は,上記樹脂含浸マットは,少なくとも多孔質無機芯材
の裏面側(室内側の反対側)に積層されることが好まし
い。これにより,上方から下方への引張り力に対する耐
性に優れた耐火性複合建築材料を得ることができる。
【0021】多孔質無機芯材は,例えば,石膏板にボー
ド原紙を貼付した石膏ボードである。ボード原紙は,耐
水性があり熱硬化性樹脂の浸透性が低いが,本発明のよ
うに予め熱硬化性樹脂液を塗布し,乾燥させているた
め,石膏ボードと樹脂含浸マットとの接着性が高くな
る。なお,石膏板とは,石膏からなる板状体をいう。
【0022】また,多孔質無機芯材は,上記石膏ボード
のほかに,ケイ酸カルシウム板,スラグ石膏板等を用い
ることもできる。これらは耐火性に優れ,軽量で,低コ
ストだからである。これらの中でも特にコストの点から
石膏ボードが好ましい。
【0023】スラグ石膏板とは高炉スラグと二水石膏と
を特殊触媒処理により結晶生成(エトライト,3Ca
O,Al23,3CaSO4・31〜32H2O)させた
不燃材をいう。また,石綿セメント板とは,石綿をセメ
ントに混ぜ,水練りして板状に強圧して水分を取り養生
したセメント製品をいう。パーライト板とは,一般に石
綿セメントパーライト板をいい,セメント石綿,パーラ
イトを主原料として水を加えて混合し抄造成形し養生し
た板をいう。
【0024】多孔質無機芯材の厚みは,9.5〜30.
0mmであることが好ましい。この理由は,この範囲で
は,充分な剛性及び耐衝撃性が得られ,高い加工性を有
するからである。一方,9.5mm未満の場合には,十
分な剛性及び耐衝撃性が得られないおそれがある。ま
た,30.0mmを超える場合には,それに見合う効果
が得られ難い。特に,多孔質無機芯材の厚みは,19〜
25mmであることが好ましい。これにより,更に優れ
た剛性,耐衝撃性及び加工性が得られる。また,多孔質
無機芯材を複数枚積層して上記の厚みに調整してもよ
い。
【0025】なお,上記多孔質無機芯材の厚みとは,1
層のみの多孔質無機芯材を用いている場合には1層の厚
みを,複数層積層されている場合には複数層の厚みを,
ボード原紙が貼着されている場合には該ボード原紙の厚
みをも含めた厚みをいう。
【0026】また,多孔質無機芯材の比重は,0.9〜
1.5であることが好ましい。これにより,比較的軽量
で,優れた剛性及び耐衝撃性を発揮できる。一方,0.
9未満の場合には,もろくなるおそれがある。また1.
5を超える場合には,軽量化が妨げられるおそれがあ
る。
【0027】なお,上記多孔質無機芯材の比重とは,1
層のみの多孔質無機芯材が設けられている場合には1層
の比重を,複数層積層されている場合には複数層の比重
を,ボード原紙が貼着されている場合には該ボード原紙
の厚みをも含めた比重をいう。上記比重とは,4℃の水
の体積密度に対する多孔質無機芯材の体積密度の比をい
う。
【0028】上記多孔質無機芯材は,その表側面又は裏
側面の少なくとも一方にボード原紙を貼着することが好
ましい。上記ボード原紙としては,例えば,古紙,パル
プ等を主原料とし,これに発水剤等を添加した厚み0.
3〜0.5mm程度の厚紙を用いることができる。かか
るボード原紙貼着により,耐火性複合建築材料の曲げ強
度,耐衝撃性,耐水性等が向上する。
【0029】上記多孔質無機芯材は,単層構造であって
も,また複層構造であってもよい。複層構造の場合に
は,各多孔質無機芯材の間は,接着剤により接着されて
いることが好ましい。上記接着剤は,作業性の点から常
温硬化性樹脂からなることが好ましい。かかる常温硬化
性樹脂としては,例えば,フェノール樹脂,エポキシ樹
脂,ウレタン樹脂,メラミン樹脂,レゾルシノール樹
脂,及び酢酸ビニル樹脂の群から選ばれる1種又は2種
以上からなることが好ましい。これにより,耐火性複合
建築材料全体の撓みを防止できる。
【0030】上記多孔質無機芯材に補強層を積層し,加
熱下でプレスするときの条件は,加熱温度は70〜13
0℃,圧力は10kg/cm2以下であることが好まし
い。また,積層する前と多孔質無機芯材の表面と樹脂含
浸マットとの接着性をより良くするためにフェノール,
エポキシ,メラミン樹脂等の希薄液を塗布して良い。
【0031】次に,上記製造方法により得られた耐火性
複合建築材料は,その最表面に表面化粧層を設けること
ができる。表面化粧層としては,例えば,メラミン化粧
板,塩化ビニルタイル,布,マット製等のカーペット,
畳,天然木,化粧合板,天然石又は人造石を用いること
ができる。
【0032】また,上記耐火性複合建築材料には,電磁
波シールド層を設けてもよい。これにより,電気機器等
から耐火性複合建築材料の雰囲気中に発せられた電磁波
を吸収でき,電磁波による人体への影響を抑制できる。
電磁波シールド層は,例えば,導電性フィラーと樹脂と
からなる複合シート,金属箔等を用いることができる。
【0033】また,耐火性複合建築材料の木口面は,被
覆層により被覆されていることが好ましい。これによ
り,耐火性複合建築材料,特に石膏ボードの粉の飛散を
防止でき,取扱性が高くなる。上記被覆層としては,例
えば,珪酸ソーダ溶液,シリカゾル,アルミナゾル等の
無機系材料,ゴム系エマルジョン,アクリルエマルジョ
ン等の各種樹脂エマルジョンからなる有機系材料を用い
ることができる。ゴム系エマルジョンとしては,ニトリ
ル−ブタジエンゴム溶液を水中に分散させたもの,又は
スチレン−ブタジエンゴム溶液を水中に分散させたもの
がよい。また,各エマルジョンの温度は,30〜60重
量%が望ましい。これにより,被覆層を均一に形成でき
る。上記被覆層の厚みは,0.01〜4.5mmである
ことが好ましい。これにより,重量,コストの増大を招
くことなく,多孔質無機芯材の粉の飛散を防止できる。
本発明の耐火性複合建築材料は,壁材,間仕切り材,天
井材,ドア,家具などの建築材料として広く利用でき,
特に,床材としての利用価値が高い。
【0034】
【発明の実施の形態】実施形態例1 本発明の実施形態例にかかる耐火性複合床材について図
1を用いて説明する。本例の製造方法の概要は,樹脂含
浸マットを,予め未硬化の熱硬化性樹脂液を塗布し乾燥
させた補強層形成面に対面させた状態で,多孔質無機芯
材に積層し,加熱下でプレスすることである。以下,こ
れを詳細に説明する。
【0035】図1に示すごとく,S1工程において,ガ
ラス繊維チョップドストランドマット(重量450g/
2)からなる無機質繊維42を準備する。S2工程に
おいて,420量部の熱硬化性樹脂41と,84重量部
の硬化剤43とを調合して,これらの調合原料を,無機
質繊維に含浸させて,樹脂含浸マット40を得る。熱硬
化性樹脂41は,フェノール樹脂である。硬化剤43は
芳香族炭化水素スルホン化物と硫酸の混合物である。S
3工程において,樹脂含浸マット40を熱風乾燥機を用
いて,含浸される熱硬化性樹脂の固形分濃度が80%と
なるまで乾燥させる。樹脂含浸マット40の乾燥時の厚
みは0.8mmである。
【0036】S4工程において,ボード原紙の上に,焼
石膏と水との混合液を載せ,更にその上にボード原紙を
被覆する。次いで,これらを乾燥,硬化させて,厚み1
2.5mm,比重1.3の石膏ボード3を得る。S5工
程において,石膏ボード3の片面の補強層形成面に,熱
硬化性樹脂液1を1m2当たり200g塗布し,ボード
原紙に含浸させた後,乾燥させる。熱硬化性樹脂液1
は,38%(重量%を意味する。以下,同様)フェノー
ル樹脂を水に溶解させた水溶液100重量部と,界面活
性剤が0.2重量部,硬化剤12重量部とからなる。界
面活性剤はジアルキルスルホコハク酸エステルナトリウ
ムであり,硬化剤は芳香族炭化水素スルホン化物と硫酸
との混合物である。
【0037】S6工程において,石膏ボード3の補強層
形成面以外の片面(熱硬化性樹脂液が含浸されていな
い)に,常温硬化樹脂(61)100重量部と硬化剤
(62)15重量部とを調合してなる接着剤6を塗布す
る。常温硬化樹脂としてはフェノール樹脂を用い,硬化
剤としては芳香族炭化水素スルホン酸と硫酸の混合物を
用いる。S7工程において,石膏ボード3における接着
剤6を塗布した側に,S4工程と同様の方法で作製した
別の石膏ボード3の補強層形成面以外の面(熱硬化性樹
脂液が含浸されていない)を積層し,これらを接着す
る。
【0038】S8工程において,2層構造の石膏ボード
3の表側面及び裏側面に,それぞれ上記S3工程で作製
した樹脂含浸マット40を積層する。S9工程におい
て,これらを,温度100℃,圧力3kg/cm2の条
件で10分間加熱加圧する。
【0039】以上により,2層構造の石膏ボード3の表
側面及び裏側面に補強層4を形成してなる耐火性複合床
材7が得られる。その後,S10工程において,耐火性
複合床材7に,外形加工,穴明け加工等を行い,数十c
m平方にパネル化する。
【0040】パネル化した耐火性複合床材には,その裏
側面に支持脚を取り付け,これらを複数枚組み合わせて
フリーアクセスフロアー用の床材として使用する。耐火
性複合床材を事務室の床に設置すると,その表側面には
事務機器を,その裏側面には事務機器の配線機器,空調
機器を配設することができる。穴明け加工により形成さ
れた貫通穴は,配線コード及び空調機器から吹出す冷暖
房を取出すための穴として利用できる。耐火性複合床材
をパネル化することにより,耐火性複合建築材料の施工
が容易となり,また施工時の耐火性複合建築材料の組み
合わせの自由度が増し,設置面の形状に応じて任意な形
状に組み合わせて施工することができる。
【0041】次に,本例の作用及び効果について説明す
る。石膏ボードの表面に貼付したボード原紙は,元来耐
水性を有し樹脂含浸性の低く,このため,樹脂含浸マッ
トを加熱プレスしても樹脂が充分にボード原紙中に浸透
せず,石膏ボードへの樹脂含浸マットの密着性が不十分
であった。しかし,本例では,補強層形成面であるボー
ド原紙に予め熱硬化性樹脂液を塗布し乾燥しているため
(S5),樹脂浸透性の低いボード原紙にも熱硬化性樹
脂が充分に浸透する。従って,樹脂含浸マットを補強層
形成面に対して強固に接着させ一体化させることができ
る。
【0042】また,無機質繊維42に予め熱硬化性樹脂
41及び硬化剤43を含浸し(S2),乾燥して樹脂含
浸マット40を作製し(S3),これを石膏ボード3に
積層し(S8),加熱プレスしている(S9)。そのた
め,無機質繊維と含浸した熱硬化性樹脂との密着性が向
上する。また,無機質繊維同士は接着しやすく,熱硬化
性樹脂の含浸率を改善できるため有利である。また,樹
脂含浸マットからなる補強層は,加熱プレスにより,石
膏ボード3に接着するため,別途接着剤を用いる必要は
なく,製造プロセスが簡単となる。
【0043】また,本例の耐火性複合床材7では,芯材
として石膏ボード3を用いているため,低コストで耐火
性及び圧縮強度に優れている。また,耐火性複合床材7
は,石膏ボード3の表側面71及び裏側面72に高強度
の補強層4を被覆しているため,引張り力が加わった場
合でも破壊が起きず,耐引張り性に優れている。また,
補強層4は,熱硬化性樹脂41及び無機質繊維42から
なるため,加工性に優れている。
【0044】また,熱硬化性樹脂41は熱可塑性樹脂と
異なり,耐火性に優れ,高温化でも軟化しないため,補
強層4としての機能が失われない。さらに,本例の耐火
性複合床材7は,石膏ボード3,熱硬化性樹脂41及び
無機質繊維42からなる補強層4を主要構成としている
ため,軽量で加工性に優れ安価である。
【0045】なお,本例の耐火性複合床材7は石膏ボー
ド3の表側面71及び裏側面72に補強層4を形成して
いるが,いずれかだけに形成されていてもよい。また,
本例においては,石膏ボード3を2層積層しているが,
1層だけでもよい。
【0046】実験例 耐火性複合床材について,表1に示すごとく衝撃負荷試
験を行った。試験対象物は,実施形態例1の製造方法に
より,熱硬化性樹脂液の種類を変えて作製した実施例1
〜5の耐火性複合床材,及び熱硬化性樹脂液を塗布しな
いで作製した比較例1,2の耐火性複合床材である。石
膏ボードはいずれも2層である。補強層は,無機質繊維
としてガラスチョップドストランド100重量部と,フ
ェノール樹脂93重量部とからなる。熱硬化性樹脂液に
混合することがある硬化剤は,芳香族炭化水素スルホン
化物と硫酸との混合物であり,界面活性剤はジアルキル
スルホンコハク酸エステルナトリウムである。上記衝撃
負荷試験の結果を表1に示した。同表より,実施例1〜
5の耐火性複合床材は,比較例1,2に比べて,優れた
強度を有していることがわかる。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】本発明によれば,多孔質無機芯材を用い
て,強度が高く,軽量で,耐火性及び加工性に優れ,製
造容易で,耐久性に優れた耐火性複合床材の製造方法を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1の耐火性複合床材の製造方法の説
明図。
【符号の説明】
1...熱硬化性樹脂液, 3...石膏ボード, 4...補強層, 40...樹脂含浸マット, 11,41...熱硬化性樹脂, 42...無機質繊維, 12,43,62...硬化剤, 6...接着剤, 61...常温硬化樹脂, 7...耐火性複合床材,

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質無機芯材の表側面又は裏側面の少
    なくとも一方に,熱硬化性樹脂及び無機質繊維からなる
    補強層を設けてなる耐火性複合建築材料を製造するに当
    たり,無機質繊維からなるマットに予め熱硬化性樹脂及
    び硬化剤を含浸し乾燥させて樹脂含浸マットを作製する
    工程と,多孔質無機芯材の補強層形成面に,予め未硬化
    の熱硬化性樹脂液を付着せしめ乾燥させる工程と,上記
    樹脂含浸マットを,上記補強層に対面させた状態で,多
    孔質無機芯材の表側面又は裏側面の少なくとも一方に積
    層し,加熱下でプレスする工程とからなることを特徴と
    する耐火性複合建築材料の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記多孔質無機芯材
    は,石膏板にボード原紙を貼着した石膏ボードであるこ
    とを特徴とする耐火性複合建築材料の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN101195290B (zh) 2007-12-14 2010-04-21 朱春生 超强耐磨树脂防火板的制备方法

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