JPH11301503A - 走行車両のステアリング装置 - Google Patents

走行車両のステアリング装置

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JPH11301503A
JPH11301503A JP11377598A JP11377598A JPH11301503A JP H11301503 A JPH11301503 A JP H11301503A JP 11377598 A JP11377598 A JP 11377598A JP 11377598 A JP11377598 A JP 11377598A JP H11301503 A JPH11301503 A JP H11301503A
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steering
cylinder
wheel
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neutral return
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上下のステアリングシリンダを閉回路でつな
いだ構成を前提として、操舵後にハンドルを確実に中立
復帰させる。 【解決手段】 ホイールクレーンにおいて、ホイール1
8,18が受ける直進復元力を、上下のステアリングシ
リンダ25〜28を含む閉回路Aの静油圧を介してハン
ドル16に伝え、直進復元性を確保する。そして、倍力
装置であるステアリングユニット23のリンク24に中
立復帰シリンダ34のロッド37を連結し、操舵後、同
シリンダ34の推力により、各ステアリングシリンダ2
5〜28の摺動抵抗に抗してハンドル16を中立位置に
確実に復帰させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はホイールクレーンや
ホイールショベル等のように下部走行体上に上部旋回体
が搭載され、下部走行体にあるホイールを上部旋回体の
運転室から操作する走行車両のステアリング装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】上記のような上部旋回体を備えた走行車
両(以下、上部旋回式走行車両という)においては、上
部旋回体が回転するという特異性から、トラック等の一
般走行車両に装備されているような、ハンドル操作力を
増幅してホイールに伝えるための倍力装置である周知の
インテグラル式パワーステアリングユニットをアームや
ドラッグリンクといった機械的なリンク機構を介して前
部ホイールに接続する構成をそのまま採用することがで
きない。
【0003】このため、従来の上部旋回式車両において
は、図4に示すように、上部旋回体に、ステアリングユ
ニット1、下部走行体にステアリングシリンダ2,3を
それぞれ配置し、ハンドル4の操作量に応じた高圧作動
油をステアリングユニット1から、上部旋回体の回転中
心に配置された回転接手5を通して上記ステアリングシ
リンダ2,3に供給することによって前部ホイールを操
舵する構成をとっていた(特公平2−8940号公報参
照)。
【0004】図4中、6はエンジンで駆動されるステア
リング用の油圧ポンプである。また、同図では、ステア
リングユニット1の内部機構をサーボ弁7と油圧モータ
8の油圧記号で模式的に表している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来技
術によると、走行時に、周知のホイールアライメント機
構によって前部ホイールに加えられる直進復元力がハン
ドル4に伝達されないため、ハンドルに中立位置(直進
位置)に自動的に戻ろうとする力が働かない。
【0006】すなわち、前部ホイールが受ける直進復元
力はステアリングシリンダ2,3に加えられ、これによ
って同シリンダ2,3が作動油をステアリングユニット
1に向けて吐出しようとするが、ステアリングユニット
1はハンドル操作後に自動的に中立復帰し、この中立位
置では上記吐出された作動油をブロックするため、ハン
ドル4に前部ホイールが受ける直進復元力が伝達されな
い。
【0007】このため、運転者は、ハンドル4を切って
カーブを曲がった後に、いちいち目測でハンドル4を中
立位置に戻さなければならなかった。
【0008】このことから、とくに、素早いハンドル操
作が要求される車線変更を行う際に車体がふらつくこと
があり、車両の走行安全性が低下するだけでなく、上部
旋回式走行車両が大形車両であることと相俟って周りの
車両の運転者に恐怖感を与えることがあった。
【0009】以上の事情により、従来の上部旋回式走行
車両はハンドル操作が容易でないため運転技能の習得に
時間がかかり、一般走行車両とは相当異なった特殊な運
転技能を必要とするものとなっていた。
【0010】そこで本発明者は、特願平9−34527
5号の出願において、上部旋回式走行車両の上部旋回体
に上部ステアリングシリンダ、下部走行体にホイールの
舵角を変える下部ステアリングシリンダをそれぞれ設け
るとともに、この両シリンダ同士を油路で接続して閉回
路を構成し、走行時にホイールが受ける直進復元力を上
記閉回路の油圧およびステアリングユニットを介してハ
ンドルに伝える技術を提案した。
【0011】このステアリング装置によると、閉回路の
静油圧によって力の伝達を行うため、操舵後のハンドル
が、トラック等の一般走行車両と同様に、自動的に中立
位置に復帰する。
【0012】このため、上部旋回式走行車両でありなが
ら直進復元性にすぐれ、ハンドル操作が容易となる。ま
た、車線変更時に車体がふらつくおそれがない。
【0013】ところが、この構成によると、下部ステア
リングシリンダに加えて上部ステアリングシリンダの摺
動抵抗がハンドルの中立復帰の抵抗となるため、ハンド
ルが中立に戻り切る前にホイールの中立復帰力が無くな
ってしまい、ハンドルの戻りが悪くなって直進走行性が
低下するという新たな問題が生じていた。
【0014】また、別の問題として、ステアリングシリ
ンダが計四つに増えることでシリンダの内部リークが増
え、回転接手からの油のリークも加えて閉回路内の油が
減少し、これによってハンドルの中立位置が直進位置か
らずれる事態が発生する。
【0015】こうなると、直進走行性が低下するととも
に、シリンダの有効ストロークが短くなってホイールの
操舵角が減少し、本来の走行時旋回能力が出なくなる。
【0016】そこで本発明は、上下のステアリングシリ
ンダを閉回路でつないだ構成を前提として、操舵後にハ
ンドルを確実に中立復帰させることができる走行車両の
ステアリング装置を提供するものである。
【0017】また本発明は、油の内部リークによってハ
ンドルの中立位置がずれた場合に、容易に修正すること
ができる走行車両のステアリング装置を提供するもので
ある。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ホイ
ールを有する下部走行体の上部に、操舵用のハンドルを
有する運転席を備えた上部旋回体が旋回自在に搭載さ
れ、かつ、上記ハンドルの操作力を増幅して上記ホイー
ルに操舵力として伝えるステアリングユニットを有する
車両において、次の構成を具備するものである。
【0019】(i) 上記上部旋回体に、上記ハンドルの
操作に応じて作動する上部ステアリングシリンダが設け
られていること。
【0020】(ii) 上記下部走行体に、上記ホイールの
舵角を変える下部ステアリングシリンダが設けられてい
ること。
【0021】(iii) 上記上部および下部両ステアリン
グシリンダ同士が、上部旋回体の旋回中心に配置された
回転接手を介して油路により接続されて閉回路が構成さ
れていること。
【0022】(iv) 走行時に上記ホイールが受ける直進
復元力が上記閉回路の油圧および上記ステアリングユニ
ットを介して上記ハンドルに伝達可能に構成されている
こと。
【0023】(v) 上記ハンドルを中立位置に復帰させ
る方向に力が作用する中立復帰手段が設けられているこ
と。
【0024】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、中立復帰手段として、油圧シリンダからなる中立復
帰シリンダが用いられたものである。
【0025】請求項3の発明は、請求項1または2の構
成において、中立復帰シリンダが、互いに接続された両
側油室と、この両側油室内で摺動可能に設けられたフリ
ーピストンと、この両フリーピストンとの間で力の伝達
を行うロッドとを具備するものである。
【0026】請求項4の発明は、請求項1乃至3のいず
れかの構成において、上部および下部ステアリングシリ
ンダの油室をタンクに連通させる位置とタンクに対して
遮断する位置との間で切換わり作動する中立復帰弁が設
けられたものである。
【0027】請求項5の発明は、請求項4の構成におい
て、中立復帰弁として電磁切換弁が用いられたものであ
る。
【0028】請求項6の発明は、請求項5の構成におい
て、中立復帰弁としての電磁切換弁が、運転室に設けら
れた中立復帰スイッチの操作によって作動するように構
成されたものである。
【0029】上記構成によると、上部旋回式走行車両に
おいて、ホイールが受ける直進復元力が閉回路の静油圧
を介してハンドルに伝えられて直進走行性が確保され
る。
【0030】そして、中立復帰手段を設けたことによ
り、走行時に、操舵後のハンドルがこの中立復帰手段の
力によって中立位置に確実に復帰する。
【0031】この場合、中立復帰手段として油圧シリン
ダ(中立復帰シリンダ)を用いた請求項2の構成による
と、同シリンダをステアリング油圧回路中に組み込んで
その動力源(油圧源)を容易に確保することができる。
すなわち、別途動力源を付加する必要がない。
【0032】また、中立復帰シリンダとして、両側フリ
ーピストンとこれらとの間で力の伝達を行うロッドとを
具備するシリンダを用いた請求項3の構成によると、押
し用と引き用の一対のシリンダを用いた場合と比較して
シリンダ設備が簡単、小形ですむ。
【0033】一方、請求項4〜6の構成によると、各ス
テアリングシリンダや回転接手で発生した内部リークに
よってハンドルの中立位置のずれをが生じた場合に、中
立復帰弁の操作によって各ステアリングシリンダの油室
をタンクに連通させて等圧にした状態で中立復帰手段を
作用させることにより、ハンドルを中立位置に修正する
ことができる。
【0034】これにより、直進走行性を維持することが
できるとともに、シリンダの有効ストローク(ホイール
操舵角)の減少を防止して本来の走行時旋回能力を確保
することができる。
【0035】この場合、中立復帰弁として電磁切換弁を
用いた請求項5の構成によると、この電磁切換弁をスイ
ッチによって遠隔操作できるため、上記ハンドルの中立
修正機能を運転者が随意に働かせることができる。
【0036】とくに、請求項6の構成によると、ハンド
ルの中立位置のずれを察知した場合に運転室でのスイッ
チ操作によって即座にかつ手軽に修正機能を働かせるこ
とができる。
【0037】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図1〜図3に
よって説明する。
【0038】図1に本発明が適用される上部旋回式走行
車両の一例であるホイールクレーンの全体概略構成を示
している。
【0039】同図において、11は下部走行体で、この
下部走行体11上に上部旋回体12が旋回軸受13を介
して垂直軸Xまわりに回転自在に搭載されている。
【0040】上部旋回体12には、伸縮自在なブーム1
4が起伏自在に設けられるともに、キャビン(運転室)
15が配置され、このキャビン15内に操舵用のハンド
ル16が設けられている。
【0041】一方、下部走行体11は、走行体フレーム
17の前部にこの実施形態での操舵輪である前部ホイー
ル18、後部に後部ホイール19がそれぞれ左右両側に
設けられて成っている。
【0042】また、走行体フレーム17には、後端部に
図示しない走行およびクレーン操作の動力源となるエン
ジンが収容されたエンジンボックス20が設けられると
ともに、前部および後部の各左右両側に、クレーン作業
時に機体を持ち上げ支持するアウトリガ21…が設けら
れている。
【0043】さらに、上部旋回体12の旋回中心である
垂直軸Xまわりに回転接手22(図2に示す)が設けら
れ、下部走行体11側と上部旋回体12側の油圧配管同
士がこの回転接手22を介して接続される。
【0044】次に、このステアリング装置の油圧回路構
成を図2によって説明する。
【0045】回転接手22よりも上方側である上部旋回
体側にはステアリングユニット23が配置され、ハンド
ル16の操作によって回転するハンドル軸16aがこの
ステアリングユニット23の入力側に接続されている。
【0046】このステアリングユニット23は、公知の
インテグラルタイプのパワ−ステアリングユニットであ
り、ハンドル操作に応じて動作し、リンク24の動作と
して出力される。
【0047】なお、ステアリングユニット23は、イン
テグラルタイプのものに限定されず、他の形式のステア
リングユニットを用いることもできる。例えば、ブース
タタイプ(リンケージタイプ)のものであってもよい。
【0048】また、上部旋回体側には、上部左右ステア
リングシリンダ25,26が設けられている。
【0049】この両シリンダ25,26は、同一仕様の
複動型片ロッド式シリンダであり、互いのロッド25
R,26R同士が連結された状態でリンク24に接続さ
れている。
【0050】一方、回転接手22よりも下方側である下
部走行体側には、下部左右ステアリングシリンダ(上部
ステアリングシリンダ25,26と同一容量の複動型片
ロッド式油圧シリンダ)27,28が設けられ、この両
シリンダ27,28のロッドが前部左右ホイール18,
18のナックルアーム18a,18aに接続されてい
る。29は左右両ナックルアーム18a,18a同士を
連結するタイロッドである。
【0051】これら各ステアリングシリンダ25,2
6,27,28において、 上部左ステアリングシリンダ25のロッド側油室2
5bと同右ステアリングシリンダ26のヘッド側油室2
6aがシリンダシリンダ油路30によって接続され、 上部左ステアリングシリンダ25のヘッド側油室2
5aと同右ステアリングシリンダ26のロッド側油室2
6bがシリンダ油路31によって接続され、 一方のシリンダ油路30が下部左ステアリングシリ
ンダ27のロッド側油室27bと下部右ステアリングシ
リンダ28のヘッド側油室28aに、また他方のシリン
ダ油路31が下部左ステアリングシリンダ27のヘッド
側油室27aと下部右ステアリングシリンダ28のロッ
ド側油室28bに、それぞれ回転接手22を通る上下接
続油路32,33によって接続されている。
【0052】これら各ステアリングシリンダ25〜28
と、各油路30,31,32,33によって、一定の圧
力を持った閉回路Aが構成され、この閉回路Aの静油圧
により、ハンドル操作力がホイール18,18に伝えら
れるとともに、ホイール18,18が受ける直進復元力
がハンドル16に伝えられる。
【0053】この点の作用を次に説明する。
【0054】ハンドル16を図2矢印で示すように右に
回すと、その動きはステアリングユニット23を介して
リンク24に伝達されて、上部左右両ステアリングシリ
ンダ25,26のロッド25R,26Rがそれぞれ図右
方向に移動する。
【0055】これにより、上部左ステアリングシリンダ
25のロッド側油室25b、および同右ステアリングシ
リンダ26のヘッド側油室26aから作動油が吐出さ
れ、油路30,32を通って下部左ステアリングシリン
ダ27のロッド側油室27b、および同右ステアリング
シリンダ28のヘッド側油室28aに供給される。
【0056】これにより、下部左右両ステアリングシリ
ンダ27,28が作動して前部左右のホイール18,1
8が右に操舵される。
【0057】このとき、下部左ステアリングシリンダ2
7のヘッド側油室27a、および同右ステアリングシリ
ンダ28のロッド側油室28bから吐出された作動油
は、油路,33,31を通って上部左ステアリングシリ
ンダ25のヘッド側油室25a、および同右ステアリン
グシリンダ26のロッド側油室26bにそれぞれ供給さ
れる。
【0058】一方、ハンドル16を左に回すと、各部が
上記と逆方向に作動して両ホイール18,18が左に操
舵される。
【0059】なお、この第一実施形態の場合、各ステア
リングシリンダ25〜28のシリンダ容量が同一である
ため、上下シリンダ間で給排される作動油の量はほぼ等
しい。
【0060】ただし、各ステアリングシリンダ25〜2
8のシリンダ容量を完全同一にする必要はなく、若干は
異なっていてもよい。
【0061】また、上下のステアリングシリンダ間に受
圧面積の差を持たせてもよい。この場合、ハンドル16
の切れ角とホイール18,18の切れ角の比率が異なっ
てくる。つまり、下部より上部のシリンダの受圧面積を
小さくすれば、ホイール18,18の切れが小さくな
り、逆に上部より下部のシリンダ受圧面積を小さくすれ
ば、ホイール18,18の切れが大きくなる。
【0062】また、操舵後、ホイール18,18に加え
られる直進復元力は、下部ステアリングシリンダ27,
28から閉回路Aの静油圧を通じて上部ステアリングシ
リンダ25,26に伝えられ、リンク24およびステア
リングユニット23を介してハンドル16に伝達され
る。
【0063】これにより、ホイール18,18が直進位
置に復帰すると同時に、ハンドル16も中立位置(直進
位置)に自動復帰する。
【0064】この場合、上下の各ステアリングシリンダ
25〜28には摺動抵抗があり、このシリンダ摺動抵抗
の総和がハンドル中立復帰の抵抗となるため、ホイール
18,18の直進復元力がハンドル16に100%伝わ
らずに、ハンドル16が完全には中立復帰しなくなる事
態が発生し得る。
【0065】そこで、中立復帰手段としての中立復帰シ
リンダ34によってハンドル16を中立位置に確実に復
帰させる構成がとられている。
【0066】中立復帰シリンダ34は、図3に拡大して
示すように、左右二つの油室34a,34bを備え、こ
の両油室34a,34bにそれぞれフリーピストン3
5,36(以下、図の方向性に従って左側、右側油室ま
たはフリーピストンという)が設けられている。
【0067】この両フリーピストン35,36間には、
これら両フリーピストン35,36との間で力の伝達を
行う頭付きロッド37の頭部37aが導入され、このロ
ッド37の先端部がステアリングユニット23のリンク
24の中間部に連結されている。
【0068】図3中、38は両フリーピストン35,3
6のシリンダ中央側での停止位置を決めるストッパ、3
9は両フリーピストン35,36間に形成された油室
で、この油室39はタンクポート40を介してタンクT
に接続され、フリーピストン35,36の移動に応じて
油室39に対して油が給排される。
【0069】また、左右両側油室34a,34bには中
立シリンダ油路41,42が接続されている。
【0070】この両中立シリンダ油路41,42は、図
2に示すように合流して中立復帰シリンダライン43に
接続され、この中立復帰シリンダライン43が中立復帰
シリンダ用油圧ポンプ44に接続されている。
【0071】すなわち、このポンプ44から中立復帰シ
リンダ34の両側油室34a,34b(両側フリーピス
トン35,36)に等しい油圧が供給されるようになっ
ている。
【0072】なお、中立復帰シリンダライン43にアキ
ュムレータを接続し、このアキュムレータの圧力を中立
復帰シリンダ34に供給するようにしてもよい。
【0073】また、両側フリーピストン35,36には
等圧が作用することが望ましいが、ロッド39が左側フ
リーピストン35を貫通している分だけ、同ピストン3
5の受圧面積が右側ピストン36よりも小さくなる。こ
の受圧面積の差が問題になる場合には、中立復帰シリン
ダ34における右側のシリンダ径を左側のシリンダ径よ
りも小さくして完全等圧を図ってもよい。
【0074】一方、上部ステアリングシリンダ25,2
6同士を接続する二つのシリンダ油路30,31にはそ
れぞれタンクライン45,46が接続されている。
【0075】この両タンクライン45,46は、それぞ
れ開通位置イと遮断位置ロとの間で切換わり作動する電
磁切換弁である中立復帰弁47,48を介して合流タン
クライン49に接続され、この合流タンクライン49が
タンクTに接続されている。
【0076】中立復帰弁47,48は、図1のキャビン
15内に設けられた中立復帰スイッチ50によって操作
される。
【0077】なお、図2中、51はステアリングユニッ
ト23の油圧源としてのステアリング用油圧ポンプ、5
2はステアリングユニット23のポンプおよびタンク両
ポートとポンプ51およびタンクTとを結ぶ油路中に設
けられたフローデバイダ、53は中立復帰シリンダ用油
圧ポンプ44の吐出圧を設定するリリーフ弁、54はス
テアリングユニット用油圧ポンプ51の吐出圧を設定す
るリリーフ弁である。
【0078】中立復帰・中立位置修正作用を説明する。
【0079】I.操舵後の自動中立復帰作用 中立復帰弁47,48は、通常は図示の遮断位置ロにあ
り、この状態では閉回路Aは外部に対して閉じた状態と
なっている。
【0080】また、中立復帰シリンダ34は、非操舵時
は両側油室34a,34bがほぼ等圧となり、ロッド頭
部37aが両側フリーピストン35,35に押されてシ
リンダ中央部に位置する。
【0081】この状態で操舵されると、リンク24の出
力によって同シリンダ34が図の左側または右側に押さ
れてシリンダ両側油室34a,34bに圧力差が生じ
る。
【0082】なお、このとき中立復帰シリンダ34の推
力がステアリングユニット23の出力に対して抵抗とな
るが、このステアリングユニット出力を十分大きくして
おけば問題はない。
【0083】操舵後、前記したようにホイール18,1
8に作用する直進復元力がステアリングユニット23の
リンク24に伝えられると同時に、中立復帰シリンダ3
4が中立位置に戻ろうとし、このシリンダ復帰力がリン
ク24に直進復元力とともに加えられる。
【0084】このシリンダ復帰力は、各ステアリングシ
リンダ25〜28の摺動抵抗の総和よりも大きく設定さ
れ、この合計の復帰力によってハンドル16が中立位置
に確実に復帰する。
【0085】なお、中立復帰シリンダ34の推力をステ
アリングシリンダ25〜28の摺動抵抗の総和よりも小
さく設定した場合でも、ハンドル16を中立位置に復帰
させる助力となり、同シリンダ34を設けない場合より
もハンドル16の戻りが良好となることはいうまでもな
い。
【0086】こうして、操舵後、ハンドル16を確実に
中立位置に復帰させ、所期の直進走行性を確保すること
ができる。
【0087】一方、閉回路Aには、各ステアリングシリ
ンダ25〜28および回転接手22での内部リークによ
って油量が減少し、そのまま放置すると、ハンドル16
の中立位置が直進位置からずれる。つまり、操舵後のハ
ンドル16の戻り位置が正確な中立位置(ホイール1
8,18の直進位置)から外れ、直進走行性が損なわれ
るだけでなく、ステアリングシリンダ25〜28の有効
ストロークが短くなり、クレーン本来の走行時旋回能力
が低下する事態が発生する。
【0088】そこで、適時、次のようにハンドル16の
中立合せを行う。
【0089】II.中立位置修正作用 ホイール18,18を目視で直進位置に合せた状態で中
立復帰スイッチ50を操作して中立復帰弁47,48を
作動させ、図の遮断位置ロから開通位置イに切換える。
【0090】こうすると、閉回路AがタンクTに連通さ
れて左右の上部ステアリングシリンダ25,26の各油
室25a,25b,26a,26bがタンク圧に揃えら
れ、中立復帰シリンダ34の推力によって上部ステアリ
ングシリンダ25,26およびハンドル16が中立位置
に戻される。
【0091】なお、下部ステアリングシリンダ27,2
8は、ホイール18,18を中立位置に合せた際に中立
となる。
【0092】こうして、ハンドル16の中立位置からの
ずれを修正して、直進走行性およびステアリングシリン
ダ25〜28の本来の有効ストロークを確保することが
できる。
【0093】また、上記した位置修正方法によると、上
部ステアリングシリンダ25,26の中立位置が不明の
ままでよく、このシリンダ中立位置を検出するセンサ類
が不要となる。
【0094】ところで、クレーン作業時に閉回路A内の
油の温度が上昇して内圧が上昇する場合があるため、所
謂圧抜きを行うのが望ましい。
【0095】そこで、この圧抜きの一つの方法として、
アウトリガが張出されたこと(油温の上昇が生じるクレ
ーン作業が開始されること)をセンサで検出し、このセ
ンサからのアウトリガ張出し信号に基づいて中立復帰弁
47,48を作動させるようにしてもよい。この場合、
中立復帰シリンダ34は作動不能にロックしておく。
【0096】また、上記実施形態では中立復帰シリンダ
34としてフリーピストン35,36とロッド37から
なるシリンダを用いたが、押し用と引き用の一対の油圧
シリンダを対向させて配置する等、他のシリンダ構成に
よっても中立復帰手段を構成することができる。
【0097】さらに、中立復帰手段として油圧シリンダ
に代えてバネ等を用いてハンドル16を機械的に中立復
帰させる構成をとってもよい。
【0098】また、中立復帰手段は、必ずしも、走行時
にハンドル16を完全に中立復帰させるものである必要
はなく、走行に差し支えない範囲(完全中立に近い状
態)まで中立復帰させるものであってもよい。
【0099】
【発明の効果】上記のように本発明によるときは、上部
旋回式走行車両において、ホイールが受ける直進復元力
を、上下のステアリングシリンダを含む閉回路の静油圧
を介してハンドルに伝え、直進復元性を確保することが
できる。
【0100】そして、中立復帰手段を設けたことによ
り、各ステアリングシリンダの摺動抵抗に抗してハンド
ルを中立位置に確実に復帰させることができる。
【0101】この場合、中立復帰手段として油圧シリン
ダ(中立復帰シリンダ)を用いた請求項2の発明による
と、同シリンダをステアリング油圧回路中に組み込んで
その動力源(油圧源)を容易に確保でき、別途動力源を
付加する必要がない。
【0102】とくに、中立復帰シリンダとして、両側フ
リーピストンとこれらの間に挟まれた主ピストンからな
るシリンダを用いた請求項3の発明によると、押し用と
引き用の一対のシリンダを用いた場合と比較してシリン
ダ設備が簡単、小形ですむ。
【0103】一方、請求項4〜6の発明によると、各ス
テアリングシリンダや回転接手で発生した内部リークに
よってハンドルの中立位置のずれをが生じた場合に、中
立復帰弁の操作によって各ステアリングシリンダの油室
をタンクに連通させて等圧にした状態で中立復帰手段を
作用させることにより、ハンドルを中立位置に修正する
ことができる。
【0104】これにより、直進走行性を維持することが
できるとともに、シリンダの有効ストローク(ホイール
操舵角)の減少を防止して本来の走行時旋回能力を確保
することができる。
【0105】この場合、中立復帰弁として電磁切換弁を
用いた請求項5の発明によると、この電磁切換弁をスイ
ッチによって遠隔操作できるため、上記ハンドルの中立
修正機能を運転者が随意に働かせることができる。
【0106】とくに、請求項6の発明によると、ハンド
ルの中立位置のずれを察知した場合に運転室でのスイッ
チ操作によって即座にかつ手軽に修正機能を働かせるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるホイールクレーンの全体概
略構成を示す側面図である。
【図2】本発明の実施形態にかかるステアリング装置の
油圧回路構成図である。
【図3】同装置に使用される中立復帰シリンダの拡大断
面図である。
【図4】従来のステアリング装置の油圧回路構成図であ
る。
【符号の説明】
16 ハンドル 18,18 操舵される前部ホイール 23 ステアリングユニット 25,26 上部ステアリングシリンダ 27,28 下部ステアリングシリンダ A 閉回路 30〜33 閉回路を構成する油路 22 回転接手 34 中立復帰手段としての中立復帰シリンダ 35,36 両側フリーピストン 37 ロッド 37 ロッド頭部 47,48 中立復帰弁 50 中立復帰スイッチ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホイールを有する下部走行体の上部に、
    操舵用のハンドルを有する運転席を備えた上部旋回体が
    旋回自在に搭載され、かつ、上記ハンドルの操作力を増
    幅して上記ホイールに操舵力として伝えるステアリング
    ユニットを有する車両において、次の構成を具備するこ
    とを特徴とする走行車両のステアリング装置。 (i) 上記上部旋回体に、上記ハンドルの操作に応じて
    作動する上部ステアリングシリンダが設けられているこ
    と。 (ii) 上記下部走行体に、上記ホイールの舵角を変える
    下部ステアリングシリンダが設けられていること。 (iii) 上記上部および下部両ステアリングシリンダ同
    士が、上部旋回体の旋回中心に配置された回転接手を介
    して油路により接続されて閉回路が構成されているこ
    と。 (iv) 走行時に上記ホイールが受ける直進復元力が上記
    閉回路の油圧および上記ステアリングユニットを介して
    上記ハンドルに伝達可能に構成されていること。 (v) 上記ハンドルを中立位置に復帰させる方向に力が
    作用する中立復帰手段が設けられていること。
  2. 【請求項2】 中立復帰手段として、油圧シリンダから
    なる中立復帰シリンダが用いられたことを特徴とする請
    求項1記載の走行車両のステアリング装置。
  3. 【請求項3】 中立復帰シリンダが、互いに接続された
    両側油室と、この両側油室内で摺動可能に設けられたフ
    リーピストンと、この両フリーピストンとの間で力の伝
    達を行うロッドとを具備することを特徴とする請求項2
    記載の走行車両のステアリング装置。
  4. 【請求項4】 上部および下部ステアリングシリンダの
    油室をタンクに連通させる位置とタンクに対して遮断す
    る位置との間で切換わり作動する中立復帰弁が設けられ
    たことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の
    走行車両のステアリング装置。
  5. 【請求項5】 中立復帰弁として電磁切換弁が用いられ
    たことを特徴とする請求項4記載の走行車両のステアリ
    ング装置。
  6. 【請求項6】 中立復帰弁としての電磁切換弁が、運転
    室に設けられた中立復帰スイッチの操作によって作動す
    るように構成されたことを特徴とする請求項5記載の走
    行車両のステアリング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2303668A4 (en) * 2008-06-18 2014-05-14 Volvo Constr Equip Ab DEVICE FOR SUPPORTING A STRAIGHT-LIKE MOVEMENT FOR A WORK MACHINE
CN113895514A (zh) * 2021-10-22 2022-01-07 国能神东煤炭集团有限责任公司 一种液压转向车轮调中系统及调中方法

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