JPH11309776A - フィルムのインフレーション成形法とその装置 - Google Patents
フィルムのインフレーション成形法とその装置Info
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- JPH11309776A JPH11309776A JP11698698A JP11698698A JPH11309776A JP H11309776 A JPH11309776 A JP H11309776A JP 11698698 A JP11698698 A JP 11698698A JP 11698698 A JP11698698 A JP 11698698A JP H11309776 A JPH11309776 A JP H11309776A
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- lip
- film
- die
- outer lip
- inflation molding
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- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 得られるフィルムの厚みや力学物性の均一性
および外観をともに向上させることができるインフレー
ション成形法と装置を提供する。 【解決手段】 ダイ1のダイランド部8aを構成するイ
ンナーリップ2とアウターリップ3のそれぞれの真円度
を、アウターリップ3の平均内径に対し5%以下に設定
してインフレーション成形を行う。
および外観をともに向上させることができるインフレー
ション成形法と装置を提供する。 【解決手段】 ダイ1のダイランド部8aを構成するイ
ンナーリップ2とアウターリップ3のそれぞれの真円度
を、アウターリップ3の平均内径に対し5%以下に設定
してインフレーション成形を行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂から
なるフィルム、例えば光学的異方性の溶融相を形成し得
るポリマー(以下、液晶ポリマーということがある)か
らなるフィルムのインフレーション成形法と成形装置に
関する。さらに詳しくは、得られるフィルムの厚みや力
学物性の均一性および外観をともに向上させることがで
きるインフレーション成形法と装置に関する。
なるフィルム、例えば光学的異方性の溶融相を形成し得
るポリマー(以下、液晶ポリマーということがある)か
らなるフィルムのインフレーション成形法と成形装置に
関する。さらに詳しくは、得られるフィルムの厚みや力
学物性の均一性および外観をともに向上させることがで
きるインフレーション成形法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、液晶ポリマーを、溶融押出して
インフレーション成形することにより、高強力、高弾性
率で力学物性に優れたフィルムが得られる。
インフレーション成形することにより、高強力、高弾性
率で力学物性に優れたフィルムが得られる。
【0003】ところで、前記液晶ポリマーは、通常のポ
リマーと異なり、溶融状態でも剛直な分子が整然と並び
易く(以下、分子が並ぶことを配向と言う)、分子が絡
まらず滑るように流れる特性を有している。そして、前
記液晶ポリマーの第1の特長は、その溶融粘度が温度に
大きく依存することである。従って、液晶ポリマーによ
り厚みや力学物性の均一性に優れたフィルムをインフレ
ーション成形するためには、成形装置全体の温度を均一
化し、なかでも樹脂が押し出されるダイ付近の温度を均
一化することが重要である。
リマーと異なり、溶融状態でも剛直な分子が整然と並び
易く(以下、分子が並ぶことを配向と言う)、分子が絡
まらず滑るように流れる特性を有している。そして、前
記液晶ポリマーの第1の特長は、その溶融粘度が温度に
大きく依存することである。従って、液晶ポリマーによ
り厚みや力学物性の均一性に優れたフィルムをインフレ
ーション成形するためには、成形装置全体の温度を均一
化し、なかでも樹脂が押し出されるダイ付近の温度を均
一化することが重要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】インフレーション成形
法では、ダイから押し出された円筒状軟化樹脂(以下、
バブルと略記する)が引き取りと膨張によってそれぞれ
縦方向および横方向に延伸され、膨張過程が終了して径
の変化がなくなった固化点で形態が固定化する。そし
て、バブルが軟化状態から固化状態へ移行する際にフィ
ルムの物性と形状が決定されるので、バブル円周方向の
膜厚を均一化するだけではなく、バブル形状を安定化さ
せることが非常に重要となる。そのバブル膨張過程での
形状を決定する要因としては、樹脂溶融張力、樹脂溶融
温度、樹脂吐出量、フィルム引き取り速度、冷却能力な
どがある。
法では、ダイから押し出された円筒状軟化樹脂(以下、
バブルと略記する)が引き取りと膨張によってそれぞれ
縦方向および横方向に延伸され、膨張過程が終了して径
の変化がなくなった固化点で形態が固定化する。そし
て、バブルが軟化状態から固化状態へ移行する際にフィ
ルムの物性と形状が決定されるので、バブル円周方向の
膜厚を均一化するだけではなく、バブル形状を安定化さ
せることが非常に重要となる。そのバブル膨張過程での
形状を決定する要因としては、樹脂溶融張力、樹脂溶融
温度、樹脂吐出量、フィルム引き取り速度、冷却能力な
どがある。
【0005】なかでも前述したダイ付近の温度は、押し
出される樹脂の溶融粘度と溶融張力に大きく影響する。
そこで、従来、得られるフィルムの厚みや力学物性の均
一性および外観を向上させるために、精密な温度制御方
法が提案されてきたが、実用的な液晶ポリマーフィルム
が得られていないのが実状である。
出される樹脂の溶融粘度と溶融張力に大きく影響する。
そこで、従来、得られるフィルムの厚みや力学物性の均
一性および外観を向上させるために、精密な温度制御方
法が提案されてきたが、実用的な液晶ポリマーフィルム
が得られていないのが実状である。
【0006】また、生産性を向上させるため、インフレ
ーション法によりフィルムを高速生産するときには、引
き取り方向(以下、MD方向と略記する)への延伸が強
まり、ドラフト比(ダイから押し出される樹脂の吐出速
度と固化フィルムの引き取り速度の比)が高まる結果、
同方向への配向が促進されてMD方向の強度が増大する
のに対し、これと直角方向(以下、TD方向と略記す
る)の強度が著しく低下するため、縦横の強度バランス
が損なわれる。そこで、TD方向の延伸を強めるため、
ブロー比(ダイのアウターリップ内径に対する固化フィ
ルム外径の比)を高めることが試みられている。しか
し、このようにすると、従来のダイランド部におけるク
リアランス精度では、ダイ円周方向での僅かな溶融樹脂
吐出量の変動が、バブルをダイ中心から偏心させるた
め、フィルムの厚みや力学物性の均一性を確保できない
のが実状である。
ーション法によりフィルムを高速生産するときには、引
き取り方向(以下、MD方向と略記する)への延伸が強
まり、ドラフト比(ダイから押し出される樹脂の吐出速
度と固化フィルムの引き取り速度の比)が高まる結果、
同方向への配向が促進されてMD方向の強度が増大する
のに対し、これと直角方向(以下、TD方向と略記す
る)の強度が著しく低下するため、縦横の強度バランス
が損なわれる。そこで、TD方向の延伸を強めるため、
ブロー比(ダイのアウターリップ内径に対する固化フィ
ルム外径の比)を高めることが試みられている。しか
し、このようにすると、従来のダイランド部におけるク
リアランス精度では、ダイ円周方向での僅かな溶融樹脂
吐出量の変動が、バブルをダイ中心から偏心させるた
め、フィルムの厚みや力学物性の均一性を確保できない
のが実状である。
【0007】また、前記液晶ポリマーの第2の特長は、
その溶融粘度が剪断速度に大きく依存することである。
この特性は、実際のインフレーション成形時に、剪断速
度の僅かな上昇によって、溶融粘度が著しく低下するこ
とから容易に理解できる。従って、液晶ポリマーをダイ
から溶融押出すとき、最も強い剪断力を受けるダイラン
ド部のクリアランスが円周方向で変動すると、溶融粘度
が円周方向で大きく増減する結果、成形したフィルムの
厚みや力学物性が円周方向で変動する。このような円周
方向での溶融粘度の変動により、バブルの中心がダイの
中心から偏心するため、円筒状フィルムを引き取って折
り畳む際に皺などが発生して外観が悪くなる。
その溶融粘度が剪断速度に大きく依存することである。
この特性は、実際のインフレーション成形時に、剪断速
度の僅かな上昇によって、溶融粘度が著しく低下するこ
とから容易に理解できる。従って、液晶ポリマーをダイ
から溶融押出すとき、最も強い剪断力を受けるダイラン
ド部のクリアランスが円周方向で変動すると、溶融粘度
が円周方向で大きく増減する結果、成形したフィルムの
厚みや力学物性が円周方向で変動する。このような円周
方向での溶融粘度の変動により、バブルの中心がダイの
中心から偏心するため、円筒状フィルムを引き取って折
り畳む際に皺などが発生して外観が悪くなる。
【0008】本発明者等は、以上の問題を解決するため
の研究を行った結果、ダイランド部を構成するインナー
リップとアウターリップのそれぞれの真円度を、アウタ
ーリップの平均内径に対し特定比率以下に設定すれば、
ダイランド部における溶融樹脂の粘度変動や吐出量の変
動を少なくできることを見出した。そこで、本発明の目
的は、得られるフィルムの厚みや力学物性の均一性およ
び外観をともに向上させることができるインフレーショ
ン成形法と装置を提供することにある。
の研究を行った結果、ダイランド部を構成するインナー
リップとアウターリップのそれぞれの真円度を、アウタ
ーリップの平均内径に対し特定比率以下に設定すれば、
ダイランド部における溶融樹脂の粘度変動や吐出量の変
動を少なくできることを見出した。そこで、本発明の目
的は、得られるフィルムの厚みや力学物性の均一性およ
び外観をともに向上させることができるインフレーショ
ン成形法と装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、ダイにおけるポリマー流路の出口領域
を形成するダイランド部を構成するインナーリップの外
周面とアウターリップの内周面のそれぞれの、アウター
リップの平均内径に対する真円度を、5%以下に設定し
てインフレーション成形を行う。
め、本発明では、ダイにおけるポリマー流路の出口領域
を形成するダイランド部を構成するインナーリップの外
周面とアウターリップの内周面のそれぞれの、アウター
リップの平均内径に対する真円度を、5%以下に設定し
てインフレーション成形を行う。
【0010】本発明で使用する液晶ポリマーの具体例と
しては、以下に例示する(1)から(4)に分類される
化合物およびその誘導体から導かれる公知のサーモトロ
ピック液晶ポリエステルおよびサーモトロピック液晶ポ
リエステルアミドなどを挙げることができる。このう
ち、芳香族ポリエステルは、吸湿性が特に低いので、吸
湿による電気絶縁性低下や寸法変化が極めて少ないとい
う点で特に好ましい。
しては、以下に例示する(1)から(4)に分類される
化合物およびその誘導体から導かれる公知のサーモトロ
ピック液晶ポリエステルおよびサーモトロピック液晶ポ
リエステルアミドなどを挙げることができる。このう
ち、芳香族ポリエステルは、吸湿性が特に低いので、吸
湿による電気絶縁性低下や寸法変化が極めて少ないとい
う点で特に好ましい。
【0011】(1)芳香族または脂肪族ジヒドロキシ化
合物(代表例は表1参照)
合物(代表例は表1参照)
【0012】
【表1】
【0013】(2)芳香族または脂肪族ジカルボン酸
(代表例は表2参照)
(代表例は表2参照)
【0014】
【表2】
【0015】(3)芳香族ヒドロキシカルボン酸(代表
例は表3参照)
例は表3参照)
【0016】
【表3】
【0017】(4)芳香族ジアミン、芳香族ヒドロキシ
アミンまたは芳香族アミノカルボン酸(代表例は表4参
照)
アミンまたは芳香族アミノカルボン酸(代表例は表4参
照)
【0018】
【表4】
【0019】(5)これらの原料化合物から得られる液
晶ポリマーの代表例として表5に示す構造単位を有する
共重合体(a)〜(e)を挙げることができる。
晶ポリマーの代表例として表5に示す構造単位を有する
共重合体(a)〜(e)を挙げることができる。
【0020】
【表5】
【0021】これらの液晶ポリマーは、得られるフィル
ムの耐熱性、加工性の点で200〜400℃、特に25
0〜350℃の範囲内に光学的異方性の溶融相への転移
温度を有するものが好ましい。また、フィルムとしての
物性を損なわない範囲で、滑剤、酸化防止剤、充填材等
を配合してもよい。
ムの耐熱性、加工性の点で200〜400℃、特に25
0〜350℃の範囲内に光学的異方性の溶融相への転移
温度を有するものが好ましい。また、フィルムとしての
物性を損なわない範囲で、滑剤、酸化防止剤、充填材等
を配合してもよい。
【0022】そして、本発明では、ダイのダイランド部
におけるインナーリップ外周面とアウターリップ内周面
のそれぞれの、アウターリップの平均内径に対する真円
度を、5%以下に設定することが重要である。ここで、
真円度とは、最大直径と最小直径との差の、アウターリ
ップ仮想真円の内径に対する比率である。
におけるインナーリップ外周面とアウターリップ内周面
のそれぞれの、アウターリップの平均内径に対する真円
度を、5%以下に設定することが重要である。ここで、
真円度とは、最大直径と最小直径との差の、アウターリ
ップ仮想真円の内径に対する比率である。
【0023】これらリップの真円度は、X−Y座標測定
装置を用いて、各リップの出口から上流側へ所定距離に
ある1点以上の位置で、それぞれ円周上の8点以上にほ
ぼ等分した点の内径および外径を測定し、これら測定値
に最も近似した各リップの仮想真円を描いて、その直径
を平均径として求める。また、前記仮想真円と測定値と
から、各リップの最大直径と最小直径を求める。これら
各リップの真円度を求める場合、各リップの出口から上
流側のそれぞれ所定距離にある3点以上の位置で、それ
ぞれ円周上の32点以上にほぼ等分した点で測定するの
が、より好ましい。なお、インナーリップとアウターリ
ップのそれぞれの真円度が5%を超えると、得られるフ
ィルムの厚みや力学物性の均一性が得られず、また外観
も悪くなる。
装置を用いて、各リップの出口から上流側へ所定距離に
ある1点以上の位置で、それぞれ円周上の8点以上にほ
ぼ等分した点の内径および外径を測定し、これら測定値
に最も近似した各リップの仮想真円を描いて、その直径
を平均径として求める。また、前記仮想真円と測定値と
から、各リップの最大直径と最小直径を求める。これら
各リップの真円度を求める場合、各リップの出口から上
流側のそれぞれ所定距離にある3点以上の位置で、それ
ぞれ円周上の32点以上にほぼ等分した点で測定するの
が、より好ましい。なお、インナーリップとアウターリ
ップのそれぞれの真円度が5%を超えると、得られるフ
ィルムの厚みや力学物性の均一性が得られず、また外観
も悪くなる。
【0024】前記アウターリップの内径とインナーリッ
プの外径との寸法差であるダイランド部のクリアランス
は、0.1〜1.5mmとすることが望ましく、特に
0.25〜1.0mmとすることがより好ましい。ま
た、前記各リップの間には、円周方向に均一なクリアラ
ンスを形成する必要がある。なお、各リップが偏心して
不均一なクリアランスが形成されている場合は、調整ボ
ルトによってクリアランスを均一に調整する。
プの外径との寸法差であるダイランド部のクリアランス
は、0.1〜1.5mmとすることが望ましく、特に
0.25〜1.0mmとすることがより好ましい。ま
た、前記各リップの間には、円周方向に均一なクリアラ
ンスを形成する必要がある。なお、各リップが偏心して
不均一なクリアランスが形成されている場合は、調整ボ
ルトによってクリアランスを均一に調整する。
【0025】インフレーション成形時には、樹脂温度、
樹脂吐出量、フィルム引き取り速度、冷却能力などを均
一化することが望ましい。
樹脂吐出量、フィルム引き取り速度、冷却能力などを均
一化することが望ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
にしたがって説明する。図1はインフレーション用成形
ダイの全体構造を示す。このダイ1は、インナーリップ
2、アウターリップ3、内部マンドレル4、ダイ本体
5、押出成形機側に固定される底板6とで構成されてい
る。前記ダイ1には、底板6からマンドレル4とダイ本
体5の間、インナーリップ2とアウターリップ3の間、
これら各リップ2,3の出口側に形成されるバブル成形
用の環状スリット7、つまりダイ1の出口にかけて、ポ
リマー流路8が形成されている。また、前記ダイ1に
は、底板6からマンドレル4とインナーリップ2の出口
側にかけて、バブル内に空気を吹き込むための空気通路
9が形成されている。
にしたがって説明する。図1はインフレーション用成形
ダイの全体構造を示す。このダイ1は、インナーリップ
2、アウターリップ3、内部マンドレル4、ダイ本体
5、押出成形機側に固定される底板6とで構成されてい
る。前記ダイ1には、底板6からマンドレル4とダイ本
体5の間、インナーリップ2とアウターリップ3の間、
これら各リップ2,3の出口側に形成されるバブル成形
用の環状スリット7、つまりダイ1の出口にかけて、ポ
リマー流路8が形成されている。また、前記ダイ1に
は、底板6からマンドレル4とインナーリップ2の出口
側にかけて、バブル内に空気を吹き込むための空気通路
9が形成されている。
【0027】図1の実施形態では、前記マンドレル4の
外周にポリマーの流量を均一化するためのスパイラル4
aを設けている。また、前記ポリマー流路8の最終領域
(出口領域)であるインナーリップ2とアウターリップ
3の間に形成されるダイランド部8aは、数mmから数
10mmの長さを有し、その長さにわたって同一径とす
るのが通常である。しかし、本発明では、ダイランド部
8aを各リップ2,3の内部からリップ出口側にかけて
円錐状に拡径または縮径させることが可能である。
外周にポリマーの流量を均一化するためのスパイラル4
aを設けている。また、前記ポリマー流路8の最終領域
(出口領域)であるインナーリップ2とアウターリップ
3の間に形成されるダイランド部8aは、数mmから数
10mmの長さを有し、その長さにわたって同一径とす
るのが通常である。しかし、本発明では、ダイランド部
8aを各リップ2,3の内部からリップ出口側にかけて
円錐状に拡径または縮径させることが可能である。
【0028】押出成形機からの溶融樹脂は、前記ダイ1
のポリマー流路8を経て環状スリット7から、バブルネ
ック10を形成しながら円筒状バブル11の形のフイル
ムとなって上方側へと押し出され、バブル11内に前記
空気通路9から空気が吹き込まれ、図示しない引取ロー
ラによって上方に引き取られる。このとき、バブル11
内に吹き込まれた空気と引取ローラによる上方への引き
取りにより、MD方向およびTD方向に延伸され、バブ
ル11の膨張過程が終了して径の変化がなくなるフロス
トライン(固化点)12において、バブル外側を下から
上に流れる冷却風によって冷却されてバブル11が固化
し、形態が固定化する。このフロストライン12上、ま
たはその近傍に、3個のロールのような支持体13が、
同方向に等間隔で配置されている。これら支持体13で
バブル11の外周面を支持することにより、バブル11
の揺れを阻止してバブルネック(バブル11が未だ軟化
状態にあって膨張しながら固化状態へと移行する部分)
の安定化を図る。
のポリマー流路8を経て環状スリット7から、バブルネ
ック10を形成しながら円筒状バブル11の形のフイル
ムとなって上方側へと押し出され、バブル11内に前記
空気通路9から空気が吹き込まれ、図示しない引取ロー
ラによって上方に引き取られる。このとき、バブル11
内に吹き込まれた空気と引取ローラによる上方への引き
取りにより、MD方向およびTD方向に延伸され、バブ
ル11の膨張過程が終了して径の変化がなくなるフロス
トライン(固化点)12において、バブル外側を下から
上に流れる冷却風によって冷却されてバブル11が固化
し、形態が固定化する。このフロストライン12上、ま
たはその近傍に、3個のロールのような支持体13が、
同方向に等間隔で配置されている。これら支持体13で
バブル11の外周面を支持することにより、バブル11
の揺れを阻止してバブルネック(バブル11が未だ軟化
状態にあって膨張しながら固化状態へと移行する部分)
の安定化を図る。
【0029】ここで、前述したX−Y座標測定装置を用
いて、前記インナーリップ2とアウターリップ3の上面
から上流側(図1の下側)へ所定距離にある1点以上の
位置で、図2に示すように、それぞれ円周上にほぼ等分
した32点において、インナーリップ2の外周面2aの
直径(外径)dとアウターリップ3の内周面3aの直径
(内径)Dを測定し、真円度を求める。その手順は次の
とおりである。 図2において、X−Y座標測定装置で、一つの基準点
RPに対してアウターリップ3の内周面3a上の測定点
を周方向にほぼ等分して32点を選んで測定し、その測
定値をXY座標上に描く。 最小二乗法を用いて、の測定値に最も近似した仮想
真円Cを描く。 仮想真円Cの直径を平均内径D0とする。 仮想真円Cと測定値から、最大直径Dmaxと最小直
径Dminを計算する。つまり、最も仮想真円Cから離
れた直径をDmax、Dminとして求める。 真円度を次式により求める。 真円度(アウターリップの内径)=(Dmax−Dmin)/D0…(1) 上記の測定をインナーリップ2の外周面についても実
施し、最大直径dmaxおよび最小直径dminから真
円度を次式で計算する。 真円度(インナーリップの外径)=(dmax−dmin)/D0…(2)
いて、前記インナーリップ2とアウターリップ3の上面
から上流側(図1の下側)へ所定距離にある1点以上の
位置で、図2に示すように、それぞれ円周上にほぼ等分
した32点において、インナーリップ2の外周面2aの
直径(外径)dとアウターリップ3の内周面3aの直径
(内径)Dを測定し、真円度を求める。その手順は次の
とおりである。 図2において、X−Y座標測定装置で、一つの基準点
RPに対してアウターリップ3の内周面3a上の測定点
を周方向にほぼ等分して32点を選んで測定し、その測
定値をXY座標上に描く。 最小二乗法を用いて、の測定値に最も近似した仮想
真円Cを描く。 仮想真円Cの直径を平均内径D0とする。 仮想真円Cと測定値から、最大直径Dmaxと最小直
径Dminを計算する。つまり、最も仮想真円Cから離
れた直径をDmax、Dminとして求める。 真円度を次式により求める。 真円度(アウターリップの内径)=(Dmax−Dmin)/D0…(1) 上記の測定をインナーリップ2の外周面についても実
施し、最大直径dmaxおよび最小直径dminから真
円度を次式で計算する。 真円度(インナーリップの外径)=(dmax−dmin)/D0…(2)
【0030】前記各リップ2,3の真円度(%)を5%
以下に設定することにより、前記ダイランド部8aでの
溶融樹脂の粘度変動や吐出量の変動が少なくなり、バブ
ル円周方向の膜厚が均一となってバブル形状が安定化す
る。このため、得られるフィルムの厚みや力学物性の均
一性および外観がともに向上する。特に、前記各リップ
2,3の真円度をアウターリップ3の平均内径に対し5
%以下の範囲内でより少ない値に設定すると、一層優れ
たフィルムが得られる(後述する表6の実施例1による
結果を参照)。
以下に設定することにより、前記ダイランド部8aでの
溶融樹脂の粘度変動や吐出量の変動が少なくなり、バブ
ル円周方向の膜厚が均一となってバブル形状が安定化す
る。このため、得られるフィルムの厚みや力学物性の均
一性および外観がともに向上する。特に、前記各リップ
2,3の真円度をアウターリップ3の平均内径に対し5
%以下の範囲内でより少ない値に設定すると、一層優れ
たフィルムが得られる(後述する表6の実施例1による
結果を参照)。
【0031】
【実施例】次に、本発明を具体的に実施例を挙げて説明
する。但し、本発明は以下の実施例により何ら限定され
るものではない。 実施例1 クリアランスの設計値500μm、アウターリップの内
径設計値40mm、インナーリップの外径設計値39m
m、ダイランド部の長さ20mmとしたダイを用いた。
そして、アウターリップとインナーリップの上面からそ
れぞれ5mm、10mm、15mmの3点の位置で、そ
れぞれ円周上の32点に等分した点を三次元測定機によ
り測定した。この結果、前記インナーリップとアウター
リップの真円度は、アウターリップの平均内径に対しそ
れぞれ1.0%と0.8%であった。p−ヒドロキシ安
息香酸と6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の共重合物
で、融点が280℃の熱可塑性液晶ポリマーを、上記ダ
イより吐出量9Kg/時で溶融して押出し、ドラフト比
=5.2、ブロー比=3.2の条件で延伸して、厚み3
0μmのインフレーションフィルムを成形した。得られ
たフィルムの膜厚と力学物性(引張強度、弾性率)およ
び外観について試験または観察を行った結果を、表6に
示す。
する。但し、本発明は以下の実施例により何ら限定され
るものではない。 実施例1 クリアランスの設計値500μm、アウターリップの内
径設計値40mm、インナーリップの外径設計値39m
m、ダイランド部の長さ20mmとしたダイを用いた。
そして、アウターリップとインナーリップの上面からそ
れぞれ5mm、10mm、15mmの3点の位置で、そ
れぞれ円周上の32点に等分した点を三次元測定機によ
り測定した。この結果、前記インナーリップとアウター
リップの真円度は、アウターリップの平均内径に対しそ
れぞれ1.0%と0.8%であった。p−ヒドロキシ安
息香酸と6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の共重合物
で、融点が280℃の熱可塑性液晶ポリマーを、上記ダ
イより吐出量9Kg/時で溶融して押出し、ドラフト比
=5.2、ブロー比=3.2の条件で延伸して、厚み3
0μmのインフレーションフィルムを成形した。得られ
たフィルムの膜厚と力学物性(引張強度、弾性率)およ
び外観について試験または観察を行った結果を、表6に
示す。
【0032】実施例2 インナーリップとアウターリップの真円度が、アウター
リップの平均外径に対し、それぞれ2.0%と3.0%
であるダイを用いた。これ以外は、実施例1と同様にし
てインフレーションフィルムを成形した。得られたフィ
ルムについての試験結果および観察結果を、表6に示
す。
リップの平均外径に対し、それぞれ2.0%と3.0%
であるダイを用いた。これ以外は、実施例1と同様にし
てインフレーションフィルムを成形した。得られたフィ
ルムについての試験結果および観察結果を、表6に示
す。
【0033】比較例1 インナーリップとアウターリップの真円度が、アウター
リップの平均外径に対し、それぞれ7.0%8.0%で
あるダイを用いた。これ以外は、実施例1と同様にして
インフレーションフィルムを成形した。得られたフィル
ムについての試験結果および観察結果を、表6に示す。
リップの平均外径に対し、それぞれ7.0%8.0%で
あるダイを用いた。これ以外は、実施例1と同様にして
インフレーションフィルムを成形した。得られたフィル
ムについての試験結果および観察結果を、表6に示す。
【0034】実施例3 ドラフト比=5.0、ブロー比=4.0の条件で延伸
し、これ以外は実施例1と同様にして、厚み25μmの
インフレーションフィルムを成形した。得られたフィル
ムについての試験結果および観察結果を、表6に示す。
し、これ以外は実施例1と同様にして、厚み25μmの
インフレーションフィルムを成形した。得られたフィル
ムについての試験結果および観察結果を、表6に示す。
【0035】実施例4 インナーリップとアウターリップの真円度が、アウター
リップの平均外径に対し、それぞれ2.0%と3.0%
であるダイを用いた。これ以外は、実施例3と同様にし
てインフレーションフィルムを成形した。得られたフィ
ルムについての試験結果および観察結果を、表6に示
す。
リップの平均外径に対し、それぞれ2.0%と3.0%
であるダイを用いた。これ以外は、実施例3と同様にし
てインフレーションフィルムを成形した。得られたフィ
ルムについての試験結果および観察結果を、表6に示
す。
【0036】比較例2 インナーリップとアウターリップの真円度が、アウター
リップの平均外径に対し、それぞれ7.0%8.0%で
あるダイを用いた。これ以外は、実施例3と同様にして
インフレーションフィルムを成形した。得られたフィル
ムについての試験結果および観察結果を、表6に示す。
リップの平均外径に対し、それぞれ7.0%8.0%で
あるダイを用いた。これ以外は、実施例3と同様にして
インフレーションフィルムを成形した。得られたフィル
ムについての試験結果および観察結果を、表6に示す。
【0037】上記試験結果として表6に示す膜厚は、デ
ジタル厚み計(ミツトヨ製、LVDT)を用い、得られ
たフィルムをTD方向に1cm間隔で測定し、中心値に
対するTD方向の変動幅を調べた。
ジタル厚み計(ミツトヨ製、LVDT)を用い、得られ
たフィルムをTD方向に1cm間隔で測定し、中心値に
対するTD方向の変動幅を調べた。
【0038】力学物性(引張強度および弾性率)は、得
られたフィルムを円周方向に10等分する位置から試料
を切り出し、ASTM D882の方法に準じてTD方
向の特性値を測定し、中心値に対するTD方向の変動幅
を調べた。
られたフィルムを円周方向に10等分する位置から試料
を切り出し、ASTM D882の方法に準じてTD方
向の特性値を測定し、中心値に対するTD方向の変動幅
を調べた。
【0039】また、外観は、得られたフィルムを目視に
より観察した。そして、弛みや皺などが全くないものを
最良とし、皺などが若干はあるものの商品化可能なもの
を良好とし、皺などが大きく残って商品化できないもの
を不良とした。
より観察した。そして、弛みや皺などが全くないものを
最良とし、皺などが若干はあるものの商品化可能なもの
を良好とし、皺などが大きく残って商品化できないもの
を不良とした。
【0040】
【表6】
【0041】上記表6から明らかなように、比較例1、
2で得られたフィルムは、膜厚の変動幅が大きく、また
引張強度と弾性率の変動幅も大きく、しかも外観も悪
い。
2で得られたフィルムは、膜厚の変動幅が大きく、また
引張強度と弾性率の変動幅も大きく、しかも外観も悪
い。
【0042】上記の各比較例に対し、実施例1〜4で得
られるフィルムは、膜厚の変動幅が少なく、また引張強
度と弾性率の変動幅も少なく、しかも外観も良好であっ
た。特に実施例1のフィルムは、膜厚、引張強度、弾性
率の変動幅が非常に少なく、また外観も最良であった。
このことから、前記各リップ2,3の真円度をアウター
リップ3の平均内径に対し5%以下の範囲内でより少な
い値に設定することが、得られるフィルムの特性上最適
であることが理解できる。
られるフィルムは、膜厚の変動幅が少なく、また引張強
度と弾性率の変動幅も少なく、しかも外観も良好であっ
た。特に実施例1のフィルムは、膜厚、引張強度、弾性
率の変動幅が非常に少なく、また外観も最良であった。
このことから、前記各リップ2,3の真円度をアウター
リップ3の平均内径に対し5%以下の範囲内でより少な
い値に設定することが、得られるフィルムの特性上最適
であることが理解できる。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、得られるインフレーシ
ョンフィルムの厚みや力学物性の均一性および外観をと
もに向上させることができる。
ョンフィルムの厚みや力学物性の均一性および外観をと
もに向上させることができる。
【図1】本発明にかかるインフレーション成形装置の縦
断面図である。
断面図である。
【図2】同成形装置のダイランド部の真円度を測定する
方法を示す図である。
方法を示す図である。
1…ダイ、2…インナーリップ、3…アウターリップ、
8a…ダイランド部。
8a…ダイランド部。
Claims (2)
- 【請求項1】 光学的異方性の溶融相を形成し得るポリ
マーからフィルムを形成するインフレーション成形法に
おいて、インナーリップの外周面とアウターリップの内
周面のそれぞれの、アウターリップの平均内径に対する
真円度が、5%以下に設定されたダイランド部から、前
記ポリマーを押し出して形成することを特徴とするイン
フレーション成形法。 - 【請求項2】 光学的異方性の溶融相を形成し得るポリ
マーからフィルムを形成するインフレーション成形装置
において、ダイにおけるポリマー流路の出口領域を形成
するダイランド部を構成するインナーリップの外周面と
アウターリップの内周面のそれぞれの、アウターリップ
の平均内径に対する真円度が、5%以下に設定されてい
ることを特徴とするインフレーション成形装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11698698A JPH11309776A (ja) | 1998-04-27 | 1998-04-27 | フィルムのインフレーション成形法とその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11698698A JPH11309776A (ja) | 1998-04-27 | 1998-04-27 | フィルムのインフレーション成形法とその装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11309776A true JPH11309776A (ja) | 1999-11-09 |
Family
ID=14700663
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11698698A Pending JPH11309776A (ja) | 1998-04-27 | 1998-04-27 | フィルムのインフレーション成形法とその装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11309776A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002240146A (ja) * | 2001-02-19 | 2002-08-28 | Kuraray Co Ltd | インフレーション製膜方法とその装置 |
| CN100351068C (zh) * | 2003-05-21 | 2007-11-28 | 可乐丽股份有限公司 | 薄膜的制造方法 |
| JP2020109175A (ja) * | 2020-02-28 | 2020-07-16 | 日本マタイ株式会社 | 機能性フィルム |
-
1998
- 1998-04-27 JP JP11698698A patent/JPH11309776A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002240146A (ja) * | 2001-02-19 | 2002-08-28 | Kuraray Co Ltd | インフレーション製膜方法とその装置 |
| CN100351068C (zh) * | 2003-05-21 | 2007-11-28 | 可乐丽股份有限公司 | 薄膜的制造方法 |
| JP2020109175A (ja) * | 2020-02-28 | 2020-07-16 | 日本マタイ株式会社 | 機能性フィルム |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050207 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050215 |
|
| A521 | Written amendment |
Effective date: 20050415 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060404 |