JPH11309807A - エンボス加工をほどこした塗装鋼板 - Google Patents

エンボス加工をほどこした塗装鋼板

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JPH11309807A
JPH11309807A JP10120193A JP12019398A JPH11309807A JP H11309807 A JPH11309807 A JP H11309807A JP 10120193 A JP10120193 A JP 10120193A JP 12019398 A JP12019398 A JP 12019398A JP H11309807 A JPH11309807 A JP H11309807A
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steel sheet
resin
coated
polyethylene
embossing
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JP10120193A
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Ryoichi Yoshihara
良一 吉原
Fujikazu Muramoto
藤和 村本
Koji Miyoshi
宏二 三好
Kunio Obabayashi
邦夫 尾羽林
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DAINIPPON ERIO KK
Nippon Steel Corp
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DAINIPPON ERIO KK
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩化ビニル系以外の熱可塑性樹脂と、さらに
その表面を被覆する熱硬化性樹脂塗膜で構成される樹脂
層を組み合わせることによって、塩素を含有せず、密着
性、加工性、耐食性、耐候性にすぐれ、実用に適した表
面硬さを有するエンボス加工鋼板を提供すること。 【解決手段】 片面にポリエチレン単体もしくはポリエ
チレンを主成分とする樹脂の層を30μmから200μ
mの範囲内の厚みで有し、直接あるいは接着剤の層を介
して、表面に15μmから50μmの範囲内の厚みの熱
硬化型塗料による塗装と、さらにエンボス加工をほどこ
した塗装鋼板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密着性、加工性、
耐食性、耐候性等にすぐれ、実用に適した表面硬さを有
し、塩素を含まない樹脂および塗膜で被覆されたエンボ
ス加工鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】家庭電化製品、建材等の用途に供される
塗装鋼板の中で、いわゆるプレコート鋼板の比率は年々
高まっている。表面の意匠表現の手法として、エンボス
加工によるテクスチャーの付与があるが、従来公知のエ
ンボス加工鋼板は、塩化ビニル系樹脂フィルムにエンボ
ス加工したものを鋼板にラミネートする方法、塩化ビニ
ル系樹脂フィルムをラミネートまたは塩化ビニル系塗料
を塗装した鋼板を、塩化ビニル系樹脂の熱可塑性を利用
してエンボス加工する方法によって製造されたものが一
般的であった。なお、本発明でいうエンボス加工は、金
属基板である鋼板に凹凸加工をほどこすことを含まな
い。
【0003】環境問題から、塩素を含有する塩化ビニル
樹脂に代わる製品が求められるようになり、塩化ビニル
以外の熱可塑性樹脂の採用が試みられてきた。しかしな
がら、工業的に量産されているポリエチレン、ポリプロ
ピレン等のポリオレフィン樹脂やポリエチレンテレフタ
レート樹脂、ポリアミド樹脂等はいずれも単体の樹脂層
では密着性、加工性、耐食性、耐候性あるいは表面の硬
さのいずれかにおいて実用に耐えないものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、塩化
ビニル系以外の熱可塑性樹脂と、さらにその表面を被覆
する熱硬化性樹脂塗膜で構成される樹脂層を組み合わせ
ることによって、塩素を含有せず、密着性、加工性、耐
食性、耐候性にすぐれ、実用に適した表面硬さを有する
エンボス加工鋼板を提供することである。なお、表面を
被覆する塗膜が熱可塑性である場合は、エンボス加工に
おいて従来技術の範囲内であり、本発明には含まれな
い。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの本発明に係るエンボス加工鋼板は、次のように構成
される。 (1)片面にポリエチレン単体もしくはポリエチレンを
主成分とする樹脂の層を30μmから200μmの範囲
内の厚みで有し、直接あるいは接着剤の層を介して、表
面に15μmから50μmの範囲内の厚みの熱硬化型塗
料による塗装と、さらにエンボス加工をほどこしてなる
塗装鋼板。 (2)裏面が熱可塑性樹脂でラミネートされているか、
または熱可塑性樹脂でラミネートした上に熱硬化型塗料
で塗装されているか、または熱可塑性樹脂でラミネート
されることなく熱硬化型塗料で塗装されている(1)記
載の塗装鋼板。 (3)樹脂層が溶融押し出し法によって形成されている
(1)または(2)記載の塗装鋼板。 (4)熱硬化型塗料の焼き付け乾燥温度が、使用するポ
リエチレン系樹脂の融点以上である(1)または(2)
記載の塗装鋼板。 (5)鋼板が亜鉛またはアルミニウムを主成分とするメ
ッキ層を有するメッキ鋼板であり、さらに樹脂層が酸化
チタンを混合したポリエチレン系樹脂であって、表面塗
料がポリエステル系である(1)または(2)記載の塗
装鋼板。 (6)鋼板が亜鉛またはアルミニウムを主成分とするメ
ッキ層を有するメッキ鋼板であり、さらに樹脂層が酸化
チタンを混合したポリエチレンの溶融押し出し法によっ
て形成されたもので、表面塗料がポリエステル系である
(1)または(2)記載の塗装鋼板。
【0006】
【発明の実施の形態】熱可塑性樹脂を鋼板上に被覆する
方法としては、あらかじめフィルム状に加工した樹脂を
ラミネートする方法が広くおこなわれている。あらかじ
め樹脂をフィルム状に加工する手段として、コストを節
減して安価な製品を供給するためには、溶融押し出し法
がすぐれているが、本発明はそれに限定するものではな
い。
【0007】本発明は、素材として使用する鋼板の種類
を限定するものではなく、メッキの種類、表面粗さ、コ
イル状または切板状に関わりなく適用できる。一般的に
は、エンボス加工をほどこした塗装鋼板の代表的な用途
は、いわゆる建材が多く、耐食性等の必要性から、亜鉛
またはアルミニウムを主成分とするメッキ層を有するメ
ッキ鋼板が汎用性の高い素材である。このようなメッキ
鋼板は一般的に何らかの化成処理をほどこされている場
合が多いが、本発明はこのような化成処理の有無や種類
を特定するものではない。
【0008】使用する熱可塑性樹脂としては、エンボス
加工を容易に行うためには、ポリエチレンが最もすぐれ
ている。一般に、ポリエチレンは硬さが不足しているた
めに、表面材としての用途が限定されるが、本発明では
最表面を熱硬化型塗料で被覆することで、この欠点を補
い、ポリエチレンの良好なエンボス加工性を最大限に活
かした製品を提供するところに特徴がある。
【0009】樹脂層の硬さ等を調整するために、ポリプ
ロピレン等の異種の樹脂を混合することも可能である。
さらに、本発明で言うポリエチレンには、ポリエチレン
と異種のモノマーとの共重合品も含まれる。エンボス加
工鋼板の用途に応じて、これらの種々のポリエチレン系
樹脂がが使用可能であるが、鋼板の加工方法、加工程度
に応じて要求される加工性と、樹脂層の硬さの最適なバ
ランスを取るために、一般的にはポリエチレン樹脂層に
適度の硬さを付与する目的で、酸化チタン等の顔料を添
加するという公知の方法を採用することも効果的であ
る。
【0010】ポリエチレン樹脂の層の厚みは、30μm
から200μmの範囲内が適当である。30μm未満の
場合には、充分な耐食性が得られない場合が生ずるばか
りでなく、エンボス版の凹凸の転写が鮮明でないという
欠点がある。一方、200μmを超えると、ポリエチレ
ン樹脂層を均一に冷却することが困難となって、良好か
つ均一な外観を得ることが困難になり、これを回避する
ためには特別の冷却装置が必要になるなど、経済的に製
品を製造する上でも好ましくない。
【0011】裏面については、必要に応じて、有機皮膜
による被覆を行うことが出来る。皮膜の種類は、表面と
同様な熱可塑性樹脂と塗料の2層でもよいが、熱可塑性
樹脂単独、または塗料単独の1層でも表面側の機能には
基本的な影響はないので、経済的な観点から、塗装によ
る方法がもっとも推奨できる。
【0012】裏面塗装に用いる塗料は、裏面塗装が表面
側の被覆よりも先に行われることが一般的であって、裏
面塗膜がエンボス加工等のための加熱によって劣化する
ことを防ぐためには、熱硬化性の樹脂を使用することが
望ましい。エポキシ系、ポリエステル系、ウレタン系、
およびこれらの変性塗料が一般的であるが、これらに限
定する必要はない。塗膜の厚みについては、用途に応じ
て選択すればよいが、2μm以上20μm以下が性能と
コストの面から推奨できる範囲である。裏面塗膜を硬化
させるための加熱が必要なことから、熱可塑性のポリエ
チレン樹脂を被覆する前に、裏面塗装と乾燥を行う方
が、その逆よりも一般に容易である。
【0013】ポリエチレン樹脂層を形成させたのちに、
表面にほどこす塗装には、いかなる種類の塗料も使用可
能であるが、表面に熱可塑性のない、熱硬化型の塗料を
採用することによって、完成品としての塗装鋼板の表面
の硬さを確保し、エンボス加工によって付与した凹凸を
安定して維持することが本発明の特長である。ポリエチ
レン樹脂層と熱硬化型塗料との密着性が不充分な場合
は、適宜接着性の高いプライマー等を用いることによっ
て、密着性の良い製品を得ることができる。
【0014】塗装後の焼付け乾燥の条件は、基本的には
ポリエチレン樹脂層のない場合と同一でよいが、樹脂層
の厚み等に応じて微調整することによって、更に良い結
果が得られる場合もある。
【0015】なお、製品の意匠性を向上させるために、
柄を印刷することも一般的におこなわれているが、この
ように塗装の前後あるいは中間で柄を印刷した鋼板も本
発明に含まれる。
【0016】表面の熱硬化型塗膜の厚みは、15μmか
ら50μmの範囲が適当である。15μm未満の場合
は、塗膜の耐食性や耐候性が不充分となる場合がある。
加えて、表面硬さが充分に確保できず、さらに、一旦形
成されたエンボスの凹凸が変形するのを熱硬化型塗膜層
によって防止するという効果が充分に発揮されない場合
がある。一方、50μmを超えると、塗膜の加工性が不
充分なために、エンボス版の凹凸の転写が不鮮明になり
やすいほか、曲げ、プレス等によって鋼板を成形加工す
る場合に塗膜に割れが生じ易く、耐食性や耐候性が低下
するおそれがある。なお、ここに述べる塗膜の厚みの限
界は、採用する塗料の特性にも左右されるので、上記の
限界厚みは多少の変動要素を含んだものである。
【0017】フィルム層、またはフィルムのラミネート
もしくは塗装をほどこした鋼板にエンボス加工をほどこ
す方法としては、樹脂層を軟化点以上に加熱し、エンボ
ス版によって凹凸を転写するとともに冷却し、エンボス
パターンを固定するのが一般的である。本発明において
も、従来一般的に採用されている装置と方法、すなわ
ち、エンボス版ロールによる圧下を採用することによっ
て、経済的にエンボス加工鋼板を製造することができ
る。
【0018】エンボス加工直前の鋼板温度は、使用する
ポリエチレン系樹脂の融点以上とすることが望ましい。
融点以下でもポリエチレンが軟化している状態でのエン
ボス加工は可能であるが、エンボス版の凹凸の転写が不
充分であったり、加工の圧力を極端に高くする必要が生
じるなどの難点があり、加工条件が狭い範囲に限定され
る。ポリエチレンの融点以上でエンボス加工すること
で、これらの問題を回避することができ、仕上がりの良
い製品を得ることができる。しかし、エンボス加工後の
冷却が充分でない場合には、凹凸が不鮮明になり、極端
な場合には消滅することがあるので、エンボス加工後の
冷却条件には充分な注意を払う必要がある。
【0019】塗膜が完全に硬化しない、いわゆるハーフ
キュアの状態でエンボス加工することも可能である。し
かし、エンボス加工後に塗膜を完全に熱硬化させるため
の温度が、ポリエチレンの融点以下の場合はほとんど問
題ないが、融点以上の場合にはエンボスの凹凸が不鮮明
になることが多い。この理由のため、完全に熱硬化の終
わった状態で、ポリエチレンの融点以上でエンボス加工
する方法がもっとも推奨できる。
【0020】エンボス加工に必要な鋼板温度を得るため
には、熱硬化型塗料の焼き付け乾燥のための熱を利用す
ることが経済的に有利である。このため、使用するポリ
エチレン系の樹脂の融点よりも高い焼き付け乾燥温度を
持つ熱硬化型の塗料を選択し、焼き付け乾燥後に、鋼板
温度がポリエチレンの融点以上に保たれている状態でエ
ンボス加工をほどこし、適温にまで急冷するプロセスが
最も推奨できる。しかしながら、一旦温度の下がった鋼
板をエンボス加工に適した温度まで加熱しなおした後に
エンボス加工しても、同様の製品を得ることができる。
熱硬化型塗料の焼き付け乾燥温度よりも高い鋼板温度で
エンボス加工を行うことも出来るが、塗膜の性能が劣化
しやすいので、避けることが望ましい。
【0021】本発明による製品を製造するための、主要
な工程としては、メッキや化成処理、裏面塗装と乾燥、
ポリエチレン樹脂層の付与、表面の塗装印刷、焼き付け
乾燥、エンボス加工と冷却などがあるが、本発明は各々
を別の工程として処理すること、あるいはこれらのうち
の幾つかもしくはすべてをひとつの工程で一括して処理
することのいずれによって製造されても、その違いによ
る限定を受けない。また、エンボス加工以前の工程の順
序による限定も受けない。たとえば、裏面塗装とポリエ
チレンのラミネート処理を同一ラインでおこなうこと
や、ポリエチレンのラミネート処理をほどこした素材を
あらかじめ製造して、次の工程で表裏面の塗装をひとつ
の工程として行うことなどが可能である。
【0022】
【実施例】以下、本発明の塗装鋼板を、実施例に基づい
て説明する。 実施例1:0.5mmの低炭素鋼冷間圧延鋼板に電気亜鉛
メッキ(片面あたりのメッキ量20 g/m2 )し、さらに
クロメート処理を施したメッキ鋼板を素材として使用す
る。まず裏面に、ロールコーターを用いて、エポキシ系
の熱硬化型塗料をおよそ10μmの膜厚になるように塗
装し、所定温度で焼き付け乾燥した。
【0023】さらに、ポリエチレン樹脂(以下PEと略
す)(密度0.940、融点127℃、三井化学(株)
製 商品名ウルトゼックス4030)を50,100,
150,200,250μmの厚みになるように、溶融
押し出し法で反対側の表面にラミネートし、冷却した。
続いて、PE層の上にプライマー(三井石油化学製商品
名ユニストールP)およそ2μmを塗布乾燥後、ポリエ
ステル系塗料を、乾燥膜厚が30μmの厚みになるよう
にロールコーターを用いて塗装し、鋼板の最高到達温度
220℃で焼き付け乾燥して、室温にまで放置冷却し
た。
【0024】このようにして得られた塗装鋼板を120
℃に加熱したのち、エンボス版ロールを用いてエンボス
加工し、エンボス加工直後に水冷した。これらのエンボ
ス加工塗装鋼板について、エンボスの凹凸の鮮明さ、J
ISK−5400 8.4に基づく塗膜のすり傷による
表面硬さ、10℃で内側半径1mm、90度曲げした後の
塗膜の亀裂の有無を評価した。
【0025】さらに、上記の曲げ加工試験片に、耐食性
試験としてJISK−5400 9.1に基づく耐塩水
噴霧性試験1000時間、平板部にJISK−5400
9.8.1のサンシャインカーボンアーク灯式促進耐
候性試験1000時間を行った後、縦横各10個づつの
1mm間隔の碁盤目状に鋼板のメッキ層に達する傷をいれ
て、テープによる剥離試験を行った。これらの評価結果
を表1に示す。PE層の厚みが250μmの場合には、
冷却ムラによるエンボスパターンのムラが発生した。ま
た、全般に表面硬さが低く、用途が限定されるレベルで
あると判断された。
【0026】
【表1】
【0027】実施例2:実施例1と同様にして、裏面塗
装までおこなった鋼板に、実施例1に使用したと同じP
Eに酸化チタン白色顔料を重量比で約15%添加したも
のを溶融押し出し法で反対側の表面にラミネートし、冷
却した。続いて、実施例1と同様にプライマーとポリエ
ステル系塗料を塗装焼き付け乾燥し、一旦室温まで冷却
したのち評価した。エンボス加工後の冷却は、一部は放
置冷却とし、残りのものは水冷を行った。PE厚み、塗
装厚み、エンボス前温度およびエンボス加工後の冷却方
法の組み合わせおよび評価結果は表2の通りである。エ
ンボス前温度が高く、放冷の場合にはエンボスのムラが
目立ち易くなった。また、ポリエステル塗膜が厚くなる
と、曲げ加工で塗膜の亀裂が見られた。全般に、酸化チ
タン顔料の効果で、表面硬さが汎用性のあるレベルにま
で改善された。
【0028】
【表2】
【0029】実施例3:実施例2と同様にして表面のポ
リエステル塗装まで行ったのち、220℃で焼き付け乾
燥し、鋼板を室温にまで冷却することなく、160,1
40,120,100℃まで低下した時点でエンボス加
工を行い、直後に水冷した。PE厚みは100μm、表
面ポリエステル塗装の厚みは30μmとした。評価結果
を表3に示す。実施例2の、エンボス加工前に一旦冷却
してから再加熱した場合と同様の結果が得られた。
【0030】
【表3】
【0031】実施例4:実施例2と同様にして、表面塗
装はアクリル系塗料をカーテンフローコーターを用いて
行った。焼き付け乾燥は220℃で行い、鋼板温度が1
20℃まで低下した時点でエンボス加工を行い、直後1
20℃まで低下した時点でエンボス加工を行い、直後に
水冷した。PE厚みは100μm、表面アクリル塗装の
厚みは30μmとした。結果を表4に示す。曲げ加工で
塗膜に微小な亀裂が見られたが、表面硬さはさらに高く
なっており、加工度の低い用途に適した性能を示した。
【0032】
【表4】
【0033】実施例5:実施例2と同様にして表面にP
Eを100μmの厚みにラミネートしたのち、ロールコ
ーターを用いて、メラミンアルキド樹脂塗料を乾燥膜厚
みが30μmとなるように塗布し、85℃で焼き付け乾
燥した。1枚をその直後に、他の1枚は鋼板温度が12
0℃になるまで再加熱してからエンボス加工を行い、直
後に水冷した。製品の評価結果を表5に示す。エンボス
加工温度が低いと、エンボスの凹凸が不鮮明であり、塗
膜の焼き付け乾燥温度以上まで加熱してエンボス加工す
る場合に、塗膜の劣化が起こっているので、用途が限定
される。
【0034】
【表5】
【0035】実施例6:実施例1と同様にして裏面塗装
とその焼き付け乾燥をおこなったのち、反対側の表面
に、酸化チタン顔料約15%を含有するポリエチレン
(融点127℃)の70μmの厚みのフィルムを、鋼板
温度150℃で熱ラミネートした。さらに、実施例1と
同じプライマーおよそ1.5μmを塗布乾燥し、ポリエ
ステル系塗料を乾燥塗膜厚みが30μmになるように塗
布し、220℃で焼き付け乾燥をおこなった。鋼板温度
が130℃にまで低下した時点でエンボス加工を行い、
直後に水冷を行って評価した。結果を表6に示す。フィ
ルムをラミネートする方法でも同様の製品が得られた。
【0036】
【表6】
【0037】比較例1:実施例1と同様にして裏面塗装
とその焼き付け乾燥をおこなったのち、ポリプロピレン
樹脂(以下PPと略す)(密度0.91、融点138
℃、(株)グランドポリマー製 商品名グランドポリプ
ロF327)を100μmの厚に溶融押し出し法で反対
側の表面にラミネートした。続いて、PP層の上に実施
例1と同様に、プライマーとポリエステル系塗料の塗
装、焼き付けを行った。焼き付け乾燥後の温度はおよそ
220℃であった。このようにして得られた塗装鋼板を
180,160,140℃まで冷却して、エンボス加工
を行い、直後に水冷した。製品は、本発明の実施例1〜
6と同様に評価した。結果を表7に示す。PP樹脂では
良好なエンボス外観を得ることが難しく、PP樹脂の加
工性も充分ではなかった。
【0038】
【表7】
【0039】比較例2:実施例1と同様にして裏面塗装
とその焼き付け乾燥をおこなったのち、反対側の表面に
ポリエチレンテレフタレート樹脂(以下PETと略す)
(平均分子量IV=0.69、融点252℃、三井化学
(株)製 商品名J125)を100μmの厚に溶融押
し出し法で反対側の表面にラミネートした。続いて、P
ET層の上にポリエステル系塗料を塗装し、220℃で
焼き付け乾燥を行った。引き続き、焼き付け乾燥直後お
よび鋼板温度が200℃に下がった時点でエンボス加工
を行い、直後に水冷した。製品は、本発明の実施例1〜
6と同様に評価を行った。結果を表8に示す。PET樹
脂では良好なエンボス外観を得ることが難しく、PET
樹脂の加工性も充分ではなかった。
【0040】
【表8】
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の塗装鋼板
は、ポリエチレン樹脂層のうえに熱硬化性塗料で被覆す
ることによって、鮮明なエンボス外観、表面硬さと、良
好な加工性、耐食性、耐候性を兼ね備えたすぐれた総合
性能を有しており、且つ、塩素を含まない樹脂で被覆さ
れた点でも従来実現できなかったすぐれたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29C 47/02 B29C 47/02 B32B 27/20 B32B 27/20 A // B29L 9:00 (72)発明者 三好 宏二 兵庫県姫路市広畑区富士町1番地 新日本 製鐵株式会社広畑製鐵所内 (72)発明者 尾羽林 邦夫 神奈川県愛甲郡愛川町中津4013番地 大日 本エリオ株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 片面にポリエチレン単体もしくはポリエ
    チレンを主成分とする樹脂の層を30μmから200μ
    mの範囲内の厚みで有し、直接あるいは接着剤の層を介
    して、表面に15μmから50μmの範囲内の厚みの熱
    硬化型塗料による塗装と、さらにエンボス加工をほどこ
    してなる塗装鋼板。
  2. 【請求項2】 裏面が熱可塑性樹脂でラミネートされて
    いるか、または熱可塑性樹脂でラミネートした上に熱硬
    化型塗料で塗装されているか、または熱可塑性樹脂でラ
    ミネートされることなく熱硬化型塗料で塗装されている
    請求項1記載の塗装鋼板。
  3. 【請求項3】 樹脂層が溶融押し出し法によって形成さ
    れている請求項1または2記載の塗装鋼板。
  4. 【請求項4】 熱硬化型塗料の焼き付け乾燥温度が、使
    用するポリエチレン系樹脂の融点以上である請求項1ま
    たは2記載の塗装鋼板。
  5. 【請求項5】 鋼板が亜鉛またはアルミニウムを主成分
    とするメッキ層を有するメッキ鋼板であり、さらに樹脂
    層が酸化チタンを混合したポリエチレン系樹脂であっ
    て、表面塗料がポリエステル系である請求項1または2
    記載の塗装鋼板。
  6. 【請求項6】 鋼板が亜鉛またはアルミニウムを主成分
    とするメッキ層を有するメッキ鋼板であり、さらに樹脂
    層が酸化チタンを混合したポリエチレンの溶融押し出し
    法によって形成されたもので、表面塗料がポリエステル
    系である請求項1または2記載の塗装鋼板。
JP10120193A 1998-04-30 1998-04-30 エンボス加工をほどこした塗装鋼板 Pending JPH11309807A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012521287A (ja) * 2009-03-26 2012-09-13 ハイドロ アルミニウム ドイチュラント ゲー エム ベー ハー 剛性パッケージ用押出し被覆ストリップ
JP2021091133A (ja) * 2019-12-09 2021-06-17 凸版印刷株式会社 化粧板、化粧板の製造方法

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