JPH11310895A - 亜鉛系電気めっき鋼板の製造方法 - Google Patents
亜鉛系電気めっき鋼板の製造方法Info
- Publication number
- JPH11310895A JPH11310895A JP11934098A JP11934098A JPH11310895A JP H11310895 A JPH11310895 A JP H11310895A JP 11934098 A JP11934098 A JP 11934098A JP 11934098 A JP11934098 A JP 11934098A JP H11310895 A JPH11310895 A JP H11310895A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel sheet
- plating film
- zinc
- weight
- plating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Electroplating And Plating Baths Therefor (AREA)
- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】めっき皮膜密着性および塗装後端面耐食性に優
れた亜鉛系電気めっき鋼板を提供する。 【解決手段】酸洗処理を施した鋼板をデキストリンおよ
び/またはデキストラン0.05〜10重量%と、めっき皮膜
中に0.01〜10重量%のCo、Ni、CrおよびFeを共析させる
のに十分な量の金属イオンとを含む電気亜鉛めっき浴を
使用し、鋼板の少なくとも片面に亜鉛系めっき皮膜を形
成する方法。上記の硫酸酸洗処理は、硫酸の濃度が0.1
〜10%である酸洗液を用い、温度を20〜70℃、浸漬時間
を1〜5秒、鋼板との相対流速を1〜3m/秒として行
い、それによって得られた表面の1mm×1mmの範囲を観
察したとき、10μm×10μmの範囲に存在するエッチピ
ットの最大面積率が0.1〜10%であるのが望ましい。
れた亜鉛系電気めっき鋼板を提供する。 【解決手段】酸洗処理を施した鋼板をデキストリンおよ
び/またはデキストラン0.05〜10重量%と、めっき皮膜
中に0.01〜10重量%のCo、Ni、CrおよびFeを共析させる
のに十分な量の金属イオンとを含む電気亜鉛めっき浴を
使用し、鋼板の少なくとも片面に亜鉛系めっき皮膜を形
成する方法。上記の硫酸酸洗処理は、硫酸の濃度が0.1
〜10%である酸洗液を用い、温度を20〜70℃、浸漬時間
を1〜5秒、鋼板との相対流速を1〜3m/秒として行
い、それによって得られた表面の1mm×1mmの範囲を観
察したとき、10μm×10μmの範囲に存在するエッチピ
ットの最大面積率が0.1〜10%であるのが望ましい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車、家電製
品、建築物などの材料に好適な耐穴あき性のみならず塗
装後の耐食性およびめっき皮膜密着性に優れた電気亜鉛
系めっき鋼板の製造方法に関する。
品、建築物などの材料に好適な耐穴あき性のみならず塗
装後の耐食性およびめっき皮膜密着性に優れた電気亜鉛
系めっき鋼板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車、家電製品、建築物などの分野
で、防錆鋼板として各種の表面処理鋼板、特にめっき鋼
板が使用されている。その使用量の増加に伴い、性能へ
の要求も高まる一方であり、特に自動車用においては、
「耐穴あき性10年間保証」というような長期的な高耐食
性が求められている。
で、防錆鋼板として各種の表面処理鋼板、特にめっき鋼
板が使用されている。その使用量の増加に伴い、性能へ
の要求も高まる一方であり、特に自動車用においては、
「耐穴あき性10年間保証」というような長期的な高耐食
性が求められている。
【0003】一般的な防錆用表面処理鋼板は、亜鉛めっ
き皮膜またはZn-Fe、Zn-Ni等の亜鉛系合金めっき皮膜を
有する亜鉛系めっき鋼板である。これらは既に自動車車
体用等に実用化されているが、要求される防錆能力の高
度化につれて、めっき付着量の増大を余儀なくされてい
るのが現状である。これは、少ない目付量ではめっき面
(裸)の耐食性(以下、これを「耐穴あき性」という)
と塗装後端面耐食性は両立し難いためである。たとえ
ば、亜鉛めっき鋼板は塗装後の端面耐食性は良好である
が、耐穴あき性が劣り、亜鉛系合金めっき鋼板は耐穴あ
き性は良好であるが、塗装後の端面耐食性が劣ることが
知られている。
き皮膜またはZn-Fe、Zn-Ni等の亜鉛系合金めっき皮膜を
有する亜鉛系めっき鋼板である。これらは既に自動車車
体用等に実用化されているが、要求される防錆能力の高
度化につれて、めっき付着量の増大を余儀なくされてい
るのが現状である。これは、少ない目付量ではめっき面
(裸)の耐食性(以下、これを「耐穴あき性」という)
と塗装後端面耐食性は両立し難いためである。たとえ
ば、亜鉛めっき鋼板は塗装後の端面耐食性は良好である
が、耐穴あき性が劣り、亜鉛系合金めっき鋼板は耐穴あ
き性は良好であるが、塗装後の端面耐食性が劣ることが
知られている。
【0004】本出願人は、耐穴あき性と塗装後端面耐食
性を両立させる鋼板として、デキストリンおよび/また
はデキストラン(以下、これを単に「デキストリン等」
という)を含むめっき浴を用い、電気めっきによってC
o、Ni、Crの1種もしくは2種以上が共析した亜鉛系電
気めっき鋼板の製造方法を提案した(特開平8-209382号
公報、参照)。
性を両立させる鋼板として、デキストリンおよび/また
はデキストラン(以下、これを単に「デキストリン等」
という)を含むめっき浴を用い、電気めっきによってC
o、Ni、Crの1種もしくは2種以上が共析した亜鉛系電
気めっき鋼板の製造方法を提案した(特開平8-209382号
公報、参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記に提案された亜鉛
系電気めっき鋼板は、塗装性、プレス成形性、スポット
溶接性、耐低温衝撃性、耐穴あき性および塗装後端面耐
食性に優れているが、成形加工などを施すとめっき皮膜
が粉末状に剥離するパウダリングという現象が発生する
ことがある。また、塗装されて使用される場合には、塗
膜に衝撃力が働くと、塗膜が剥離するチッピングという
現象が発生することがある。これらは、いずれもめっき
皮膜の密着性に起因する現象である。
系電気めっき鋼板は、塗装性、プレス成形性、スポット
溶接性、耐低温衝撃性、耐穴あき性および塗装後端面耐
食性に優れているが、成形加工などを施すとめっき皮膜
が粉末状に剥離するパウダリングという現象が発生する
ことがある。また、塗装されて使用される場合には、塗
膜に衝撃力が働くと、塗膜が剥離するチッピングという
現象が発生することがある。これらは、いずれもめっき
皮膜の密着性に起因する現象である。
【0006】本発明の目的は、パウダリングやチッピン
グの発生がなく、良好な耐穴あき性および塗装後端面耐
食性を有する亜鉛系電気めっき鋼板の製造方法を提供す
るにある。
グの発生がなく、良好な耐穴あき性および塗装後端面耐
食性を有する亜鉛系電気めっき鋼板の製造方法を提供す
るにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明者らは、デキストリ
ン等を含むめっき浴を用い、電気めっきによってCoを共
析させた亜鉛系電気めっき鋼板を製造し、そのパウダリ
ングやチッピングの発生について種々検討を重ね、次の
ような知見を得た。
ン等を含むめっき浴を用い、電気めっきによってCoを共
析させた亜鉛系電気めっき鋼板を製造し、そのパウダリ
ングやチッピングの発生について種々検討を重ね、次の
ような知見を得た。
【0008】デキストリン等を含むめっき浴は、鋼板に
通電されるまでにデキストリン等が鋼板の表面に吸着
し、その吸着層を形成する。この吸着層は非常に脆いた
め、めっき皮膜の密着性が低下する。デキストリン等
は、酸洗によって露出した鋼板の鋭敏点(活性化された
点)に吸着されやすく、酸洗によって生じる鋭敏点(エ
ッチピット)の数を調整すれば、密着性を改善できる。
通電されるまでにデキストリン等が鋼板の表面に吸着
し、その吸着層を形成する。この吸着層は非常に脆いた
め、めっき皮膜の密着性が低下する。デキストリン等
は、酸洗によって露出した鋼板の鋭敏点(活性化された
点)に吸着されやすく、酸洗によって生じる鋭敏点(エ
ッチピット)の数を調整すれば、密着性を改善できる。
【0009】本発明は、この知見によって完成され、そ
の要旨は、次の亜鉛系電気めっき鋼板の製造方法にあ
る。
の要旨は、次の亜鉛系電気めっき鋼板の製造方法にあ
る。
【0010】酸洗処理によって表面のエッチピットを面
積率で0.1〜10%に調整した鋼板を、デキストリン等を
合計で0.05〜10重量%と、めっき皮膜に合計で0.01〜10
重量%のCo、Ni、CrおよびFeの1種または2種以上を共
析させるに必要な金属イオンとを含む亜鉛めっき浴を用
い、めっき皮膜を形成させる亜鉛系電気めっき鋼板の製
造方法。
積率で0.1〜10%に調整した鋼板を、デキストリン等を
合計で0.05〜10重量%と、めっき皮膜に合計で0.01〜10
重量%のCo、Ni、CrおよびFeの1種または2種以上を共
析させるに必要な金属イオンとを含む亜鉛めっき浴を用
い、めっき皮膜を形成させる亜鉛系電気めっき鋼板の製
造方法。
【0011】上記酸洗処理を硫酸の濃度が0.1〜10%で
ある酸洗溶液を用い、温度を20〜70℃、浸漬時間を1〜
5秒、鋼板との相対流速を1〜3m/秒として行い、さ
らに上記酸洗処理前の鋼板は、低炭素冷延鋼板または片
面に1〜50 mg/m2のNi皮膜を有する冷延鋼板であるこ
とが望ましい。
ある酸洗溶液を用い、温度を20〜70℃、浸漬時間を1〜
5秒、鋼板との相対流速を1〜3m/秒として行い、さ
らに上記酸洗処理前の鋼板は、低炭素冷延鋼板または片
面に1〜50 mg/m2のNi皮膜を有する冷延鋼板であるこ
とが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の方法は、硫酸酸洗によっ
て鋼板の表面を特定の性状に仕上げた後、少量のデキス
トリン等と、Co、Ni、CrおよびFeの1種または2種以上
を含むめっき浴を用い、これらの金属が共析した電気亜
鉛系めっき鋼板を製造する方法であり、めっき皮膜の密
着性と塗装後の耐食性を改善する点に特徴がある。
て鋼板の表面を特定の性状に仕上げた後、少量のデキス
トリン等と、Co、Ni、CrおよびFeの1種または2種以上
を含むめっき浴を用い、これらの金属が共析した電気亜
鉛系めっき鋼板を製造する方法であり、めっき皮膜の密
着性と塗装後の耐食性を改善する点に特徴がある。
【0013】発明者らは、デキストリン等を含むめっき
浴を用いCo、Ni、CrおよびFeの1種または2種以上を共
析させた亜鉛系電気めっき鋼板のめっき皮膜の密着性に
ついて調査した。その結果、めっき皮膜の密着性は、酸
洗処理条件と関係があることを明らかにした。
浴を用いCo、Ni、CrおよびFeの1種または2種以上を共
析させた亜鉛系電気めっき鋼板のめっき皮膜の密着性に
ついて調査した。その結果、めっき皮膜の密着性は、酸
洗処理条件と関係があることを明らかにした。
【0014】通常、電気めっき前に行われる鋼板の酸洗
処理は、表面に存在する酸化皮膜層の除去の他に、めっ
き皮膜の密着性の向上を目的として行われる。
処理は、表面に存在する酸化皮膜層の除去の他に、めっ
き皮膜の密着性の向上を目的として行われる。
【0015】酸洗された鋼板表面には、微細な鋭敏点
(エッチピット)が数多く形成され、これがアンカー効
果を発揮してめっき皮膜の密着性が向上するといわれて
いる。しかし、デキストリン等を含むめっき浴を用いた
電気亜鉛めっき処理では、酸洗によって露出した鋼板の
鋭敏点(活性化された点、すなわちエッチピット)にデ
キストリン等が吸着されやすく、鋼板の表面にめっき皮
膜が析出する前にデキストリン等が吸着する。この吸着
物は非常に脆いため、めっき皮膜の密着性が低下すると
考えた。
(エッチピット)が数多く形成され、これがアンカー効
果を発揮してめっき皮膜の密着性が向上するといわれて
いる。しかし、デキストリン等を含むめっき浴を用いた
電気亜鉛めっき処理では、酸洗によって露出した鋼板の
鋭敏点(活性化された点、すなわちエッチピット)にデ
キストリン等が吸着されやすく、鋼板の表面にめっき皮
膜が析出する前にデキストリン等が吸着する。この吸着
物は非常に脆いため、めっき皮膜の密着性が低下すると
考えた。
【0016】そこで、硫酸酸洗処理条件を種々変化させ
た鋼板のエッチピットの量とめっき皮膜密着性との関係
を調査した。
た鋼板のエッチピットの量とめっき皮膜密着性との関係
を調査した。
【0017】図1、図2および図3は、酸洗によって生
じた鋭敏点(エッチピット)を示す図である。この図
は、酸洗された鋼板表面をSEM(走査型電子顕微鏡)で
観察し、写真に撮り、それをトレスしたものである。
じた鋭敏点(エッチピット)を示す図である。この図
は、酸洗された鋼板表面をSEM(走査型電子顕微鏡)で
観察し、写真に撮り、それをトレスしたものである。
【0018】本発明における「エッチピットの面積率」
とは、任意の1mm×1mmの範囲を倍率5000のSEMで観察
し、エッチピットの多い部位を10ヶ所(10μm×10μm
の範囲)写真に撮り、それぞれのエッチピットを計測
し、その面積率の最大値とした。図1にはエッチピット
の面積率が16.4%、図2には4.9%および図3には0.05
%の例を示す。
とは、任意の1mm×1mmの範囲を倍率5000のSEMで観察
し、エッチピットの多い部位を10ヶ所(10μm×10μm
の範囲)写真に撮り、それぞれのエッチピットを計測
し、その面積率の最大値とした。図1にはエッチピット
の面積率が16.4%、図2には4.9%および図3には0.05
%の例を示す。
【0019】図4は、エッチピットの面積率とめっき皮
膜密着性(L値)との関係を示す図である。この図は、
後述する実施例から求めた図であり、同図から明らかな
ように、エッチピットの面積率が10%を超えると、デキ
ストリン等の吸着量が多く、めっき皮膜の密着性が低下
する。また、面積率が0.1%未満であるような酸洗で
は、鋼板表面の酸化皮膜層が除去できず密着性を劣化さ
せる。したがって、硫酸酸洗によって生成させるエッチ
ピットの量は、面積率で0.1〜10%とした。エッチピッ
トの面積率がこの範囲であれば、その他の鋼板表面状態
には特に制約はない。たとえば、いわゆるダル仕上げ鋼
板であってもよい。
膜密着性(L値)との関係を示す図である。この図は、
後述する実施例から求めた図であり、同図から明らかな
ように、エッチピットの面積率が10%を超えると、デキ
ストリン等の吸着量が多く、めっき皮膜の密着性が低下
する。また、面積率が0.1%未満であるような酸洗で
は、鋼板表面の酸化皮膜層が除去できず密着性を劣化さ
せる。したがって、硫酸酸洗によって生成させるエッチ
ピットの量は、面積率で0.1〜10%とした。エッチピッ
トの面積率がこの範囲であれば、その他の鋼板表面状態
には特に制約はない。たとえば、いわゆるダル仕上げ鋼
板であってもよい。
【0020】鋼板の組成または表面性状(粗さ、汚れ、
Ni皮膜等の有無)によってエッチング速度が異なるが、
硫酸酸洗によって生成するエッチピットの面積率を0.1
〜10%とするには、次の条件を満たすことが望ましい。
Ni皮膜等の有無)によってエッチング速度が異なるが、
硫酸酸洗によって生成するエッチピットの面積率を0.1
〜10%とするには、次の条件を満たすことが望ましい。
【0021】硫酸の濃度は、1%未満では鋼板表面の酸
化皮膜層の除去が困難で、10%を超えるとエッチピット
の面積率が10%を超えるおそれがある。したがって、硫
酸の濃度は、0.1〜10重量%とする。また、酸洗液の温
度を20〜70℃、浸漬時間を1〜5秒、相対流速を1〜3
m/秒とする。なお、酸洗時の鋼板への通電または浴へ
のインヒビターの添加は、実施しても、しなくともよ
い。インヒビターを添加する場合には、めっきの密着性
に悪影響を与えない物質が望ましく、たとえば尿素、チ
オ尿素を1〜500ppmの濃度範囲で添加することができ
る。
化皮膜層の除去が困難で、10%を超えるとエッチピット
の面積率が10%を超えるおそれがある。したがって、硫
酸の濃度は、0.1〜10重量%とする。また、酸洗液の温
度を20〜70℃、浸漬時間を1〜5秒、相対流速を1〜3
m/秒とする。なお、酸洗時の鋼板への通電または浴へ
のインヒビターの添加は、実施しても、しなくともよ
い。インヒビターを添加する場合には、めっきの密着性
に悪影響を与えない物質が望ましく、たとえば尿素、チ
オ尿素を1〜500ppmの濃度範囲で添加することができ
る。
【0022】本発明方法が対象とする鋼板は、通常の電
気亜鉛系めっきに供される熱延鋼板、冷延鋼板であり、
特にエッチングされやすい低炭素冷延鋼板やNi皮膜が存
在する冷延鋼板を対象とすれば顕著な効果が得られる。
気亜鉛系めっきに供される熱延鋼板、冷延鋼板であり、
特にエッチングされやすい低炭素冷延鋼板やNi皮膜が存
在する冷延鋼板を対象とすれば顕著な効果が得られる。
【0023】本発明の方法では、酸洗の前に脱脂処理が
行われる。この脱脂処理は、鋼板に付着した防錆油、調
質圧延油などを除去できればよく、通常の電気亜鉛めっ
きラインで使用されているアルカリ脱脂液を用い、電解
を行うこともできる。また、脱脂処理後は、水洗で脱脂
液を完全に除去することが望ましい。
行われる。この脱脂処理は、鋼板に付着した防錆油、調
質圧延油などを除去できればよく、通常の電気亜鉛めっ
きラインで使用されているアルカリ脱脂液を用い、電解
を行うこともできる。また、脱脂処理後は、水洗で脱脂
液を完全に除去することが望ましい。
【0024】本発明の方法は、上述の硫酸酸洗を施した
鋼板の表面にデキストリン等を合計で0.05〜10重量%
と、めっき皮膜中に0.01〜10重量%のCo、Ni、Crおよび
Feの1種または2種以上を共析させるのに十分な量の金
属イオンとを含む電気亜鉛めっき浴を用いて行う。その
めっき皮膜の付着量は、5〜60 g/m2とするのが望まし
い。
鋼板の表面にデキストリン等を合計で0.05〜10重量%
と、めっき皮膜中に0.01〜10重量%のCo、Ni、Crおよび
Feの1種または2種以上を共析させるのに十分な量の金
属イオンとを含む電気亜鉛めっき浴を用いて行う。その
めっき皮膜の付着量は、5〜60 g/m2とするのが望まし
い。
【0025】このデキストリン等を含有する電気亜鉛め
っき浴を用い、少量のCo、Ni、CrまたはFeを共析した亜
鉛系めっき鋼板に有機被覆を施した鋼板は、耐穴あき性
および塗装後端面耐食性が改善される。デキストリン等
が合計で0.05重量%未満では、その効果が得られない。
また、10重量%を超えるとめっきむらが発生する。この
効果は、デキストリン等とCo、Ni、CrおよびFeの1種ま
たは2種以上の金属イオンとをともに含むめっき浴で電
気めっきすることによって得られる。この効果が得られ
る理由は不明であるが、上記の両条件を満たした電気亜
鉛系めっき皮膜は均一なCo、Ni、CrまたはFeの共析状態
で、かつデキストリン等に由来するCの共析が認められ
ることが関与しているものと推測される。
っき浴を用い、少量のCo、Ni、CrまたはFeを共析した亜
鉛系めっき鋼板に有機被覆を施した鋼板は、耐穴あき性
および塗装後端面耐食性が改善される。デキストリン等
が合計で0.05重量%未満では、その効果が得られない。
また、10重量%を超えるとめっきむらが発生する。この
効果は、デキストリン等とCo、Ni、CrおよびFeの1種ま
たは2種以上の金属イオンとをともに含むめっき浴で電
気めっきすることによって得られる。この効果が得られ
る理由は不明であるが、上記の両条件を満たした電気亜
鉛系めっき皮膜は均一なCo、Ni、CrまたはFeの共析状態
で、かつデキストリン等に由来するCの共析が認められ
ることが関与しているものと推測される。
【0026】電気亜鉛系めっきは、めっき浴がデキスト
リン等を0.05〜10重量%含有し、さらにめっき皮膜中に
0.01〜10重量%のCo、Ni、CrおよびFeの1種または2種
以上を共析させるのに十分な量の金属イオンを含有して
いる点を除けば、従来の電気亜鉛系めっきと同様に実施
できる。
リン等を0.05〜10重量%含有し、さらにめっき皮膜中に
0.01〜10重量%のCo、Ni、CrおよびFeの1種または2種
以上を共析させるのに十分な量の金属イオンを含有して
いる点を除けば、従来の電気亜鉛系めっきと同様に実施
できる。
【0027】電気亜鉛系めっき浴は酸性浴(たとえば、
硫酸塩浴、塩化物浴等)とアルカリ性浴(たとえば、シ
アン化物浴)のいずれも可能であるが、酸性浴、特に硫
酸塩浴の使用が好ましい。
硫酸塩浴、塩化物浴等)とアルカリ性浴(たとえば、シ
アン化物浴)のいずれも可能であるが、酸性浴、特に硫
酸塩浴の使用が好ましい。
【0028】めっき浴に添加するデキストリン等の分子
量は特に制限されないが、デキストランでは平均分子量
4万〜30万の範囲が一般的である。デキストリンは混合
物であり、分子量の表示は困難であるが、鎖状のもので
も、環状のもの(いわゆるシクロデキストリン)でも良
い。デキストリン等は、1種もしくは2種以上を使用す
ることができる。その添加量が0.05重量%未満では塗装
後の塗膜との密着性が低下し、10重量%を超えるとめっ
き浴の粘度が増大して、ガス放出性が悪くなり、めっき
不良を引き起こす。したがって、デキストリン等のめっ
き浴への添加量は、0.05〜10重量%、望ましくは0.1〜
5重量%、より望ましくは0.1〜3重量%である。
量は特に制限されないが、デキストランでは平均分子量
4万〜30万の範囲が一般的である。デキストリンは混合
物であり、分子量の表示は困難であるが、鎖状のもので
も、環状のもの(いわゆるシクロデキストリン)でも良
い。デキストリン等は、1種もしくは2種以上を使用す
ることができる。その添加量が0.05重量%未満では塗装
後の塗膜との密着性が低下し、10重量%を超えるとめっ
き浴の粘度が増大して、ガス放出性が悪くなり、めっき
不良を引き起こす。したがって、デキストリン等のめっ
き浴への添加量は、0.05〜10重量%、望ましくは0.1〜
5重量%、より望ましくは0.1〜3重量%である。
【0029】めっき皮膜にCo、Ni、CrおよびFeの1種ま
たは2種以上を共析させるには、めっき浴にこれらの金
属イオンを供給するためCo、Ni、CrまたはFeの化合物を
添加する。これらの金属化合物は、めっき浴に溶解し、
かつ電気めっきに悪影響を及ぼさないことが望ましく、
金属の他にCo化合物としては硫酸塩、酢酸塩などの有機
酸塩、炭酸塩、モリブデン酸塩、アルコキシレート、有
機金属酢体などの2価および3価の化合物であってもよ
い。また、Ni、CrまたはFeについても同様の塩であって
もよいし、金属イオンの価数についても制限はない。
たは2種以上を共析させるには、めっき浴にこれらの金
属イオンを供給するためCo、Ni、CrまたはFeの化合物を
添加する。これらの金属化合物は、めっき浴に溶解し、
かつ電気めっきに悪影響を及ぼさないことが望ましく、
金属の他にCo化合物としては硫酸塩、酢酸塩などの有機
酸塩、炭酸塩、モリブデン酸塩、アルコキシレート、有
機金属酢体などの2価および3価の化合物であってもよ
い。また、Ni、CrまたはFeについても同様の塩であって
もよいし、金属イオンの価数についても制限はない。
【0030】めっき浴中のCo、Ni、CrまたはFeのイオン
の量は、めっき皮膜にこれらの金属の全量で0.01〜10重
量%の金属が共析するように、電気めっき条件に応じて
選択される。
の量は、めっき皮膜にこれらの金属の全量で0.01〜10重
量%の金属が共析するように、電気めっき条件に応じて
選択される。
【0031】めっき皮膜中のCo、Ni、CrおよびFeの共析
量がその全量で0.01重量%未満では、塗装後端面耐食性
が低下し、10重量%を超えると塗装後端面耐食性の改善
効果が飽和し、コストアップとなる。したがって、めっ
き皮膜中のCo、Ni、CrおよびFeの共析量は、その合計で
0.05〜10重量%とした。望ましくは0.1〜5重量%であ
る。
量がその全量で0.01重量%未満では、塗装後端面耐食性
が低下し、10重量%を超えると塗装後端面耐食性の改善
効果が飽和し、コストアップとなる。したがって、めっ
き皮膜中のCo、Ni、CrおよびFeの共析量は、その合計で
0.05〜10重量%とした。望ましくは0.1〜5重量%であ
る。
【0032】電気めっきによって得られる亜鉛系めっき
皮膜に含まれる共析金属元素としてはCoが最も望ましい
が、Ni、Fe、Cr等の1種もしくは2種以上の金属でもよ
い。ただし、これらCo以外の金属の共析は、合計で5重
量%以下に抑えることが望ましい。
皮膜に含まれる共析金属元素としてはCoが最も望ましい
が、Ni、Fe、Cr等の1種もしくは2種以上の金属でもよ
い。ただし、これらCo以外の金属の共析は、合計で5重
量%以下に抑えることが望ましい。
【0033】電気めっき処理中に通電する電流は、通常
の電流でも良いが、パルス通電、あるいは交流を重畳し
た直流もしくはパルス電流を用いることもできる。めっ
き皮膜の付着量は5〜60g/m2、望ましくは10〜45g/m2の
範囲とするのがよい。この付着量が5g/m2未満では塗装
後端面耐食性の改善効果がほとんど得られず、60g/m2を
超えるとコスト高となるに加えてめっき皮膜層中に剥離
が発生することがある。
の電流でも良いが、パルス通電、あるいは交流を重畳し
た直流もしくはパルス電流を用いることもできる。めっ
き皮膜の付着量は5〜60g/m2、望ましくは10〜45g/m2の
範囲とするのがよい。この付着量が5g/m2未満では塗装
後端面耐食性の改善効果がほとんど得られず、60g/m2を
超えるとコスト高となるに加えてめっき皮膜層中に剥離
が発生することがある。
【0034】
【実施例】板厚0.8mmの冷延鋼板(表面に約15g/m2のNi
皮膜が存在するもの)をアルカリ電解脱脂を施した後、
以下の試験に供した。
皮膜が存在するもの)をアルカリ電解脱脂を施した後、
以下の試験に供した。
【0035】酸洗液の硫酸濃度および温度、浸漬時間、
鋼板との相対速度を表1および表2に示すように変化さ
せて試験材を製作した。
鋼板との相対速度を表1および表2に示すように変化さ
せて試験材を製作した。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】試験材No.3、15および18を処理した酸洗液
には、インヒビターとして尿素を添加し、試験材No.7〜
9、12、19〜24、34、36および37を処理した酸洗液には
チオ尿素を添加した。また、試験材No.6は、酸洗中に間
接通電を行った。
には、インヒビターとして尿素を添加し、試験材No.7〜
9、12、19〜24、34、36および37を処理した酸洗液には
チオ尿素を添加した。また、試験材No.6は、酸洗中に間
接通電を行った。
【0039】酸洗を施した試験材を水洗した後、一部の
試験材は乾燥してエッチピットの調査に、残りの試験材
は乾燥せずにそのまま電気亜鉛めっきに供した。
試験材は乾燥してエッチピットの調査に、残りの試験材
は乾燥せずにそのまま電気亜鉛めっきに供した。
【0040】エッチピットの調査は、前述の「エッチピ
ットの面積率」を測定し、それらの結果を表1および表
2に示す。
ットの面積率」を測定し、それらの結果を表1および表
2に示す。
【0041】電気亜鉛めっきは、表3および表4に示す
めっき浴組成およびめっき条件で行った。めっき電流
は、オン/オフ比(通電比)が0.5の10サイクルパルス
通電にて行った。
めっき浴組成およびめっき条件で行った。めっき電流
は、オン/オフ比(通電比)が0.5の10サイクルパルス
通電にて行った。
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】めっき皮膜中のCo、Ni、CrおよびFeの含有
量は、皮膜をインヒビター含有塩酸で溶解し、原子吸光
法で分析し、そられの結果を表5および表6に示す。
量は、皮膜をインヒビター含有塩酸で溶解し、原子吸光
法で分析し、そられの結果を表5および表6に示す。
【0045】
【表5】
【0046】
【表6】
【0047】めっき皮膜の密着性は、デュポン衝撃試験
法によって評価した。この試験法は、先端に直径1/4イ
ンチの半球を有する重さ1000グラムの錘を、高さ50cmの
位置からめっき鋼板上に落下させる。重錘が落下した裏
面の膨らんだ凸部に粘着テープを貼り付け、これをはが
して白色の紙に貼り、6mm×6mm範囲における色差(L
値)を色差計(ミノルタ社製ハンディ色差計)で測定し
た。得られた色差(L値)を、表5および表6に示し
た。L値が85以上を本発明で定める範囲とした。
法によって評価した。この試験法は、先端に直径1/4イ
ンチの半球を有する重さ1000グラムの錘を、高さ50cmの
位置からめっき鋼板上に落下させる。重錘が落下した裏
面の膨らんだ凸部に粘着テープを貼り付け、これをはが
して白色の紙に貼り、6mm×6mm範囲における色差(L
値)を色差計(ミノルタ社製ハンディ色差計)で測定し
た。得られた色差(L値)を、表5および表6に示し
た。L値が85以上を本発明で定める範囲とした。
【0048】めっき鋼板から70mm×150mmの大きさの板
を切り出し、その表面を脱脂剤(FC4366、日本パーカー
ライジング社製)で脱脂し、表面調整剤(PZT、日本パ
ーカーライジング社製)で表面調整した後、りん酸塩化
成処理液(PB-L3080、日本パーカーライジング社製)を
用いて化成処理を行った。次いで、塗料(U-80、日本ペ
イント社製)で厚さ20±1μmのカチオン電着塗装を施
し、175℃で25分間焼き付けた。その後、自動車用アル
キッド系塗料の中塗り(40μm)、焼き付け、メラミン
・ポリエステル系塗料の上塗り(40μm)、焼き付けを
行った。
を切り出し、その表面を脱脂剤(FC4366、日本パーカー
ライジング社製)で脱脂し、表面調整剤(PZT、日本パ
ーカーライジング社製)で表面調整した後、りん酸塩化
成処理液(PB-L3080、日本パーカーライジング社製)を
用いて化成処理を行った。次いで、塗料(U-80、日本ペ
イント社製)で厚さ20±1μmのカチオン電着塗装を施
し、175℃で25分間焼き付けた。その後、自動車用アル
キッド系塗料の中塗り(40μm)、焼き付け、メラミン
・ポリエステル系塗料の上塗り(40μm)、焼き付けを
行った。
【0049】耐食性の試験は、上記の70mm×150mmのめ
っき鋼板および塗装されためっき鋼板(有機複合鋼板)
の表面を脱脂剤(FC4366、日本パーカーライジング社
製)で脱脂し、水洗乾燥し、前者をめっき皮膜耐食試験
片、後者を塗装耐食試験片とした。これらの試験片の周
囲10mm、端面および裏面をポリエステルテープでシール
し、複合腐食サイクル試験をめっき皮膜耐食試験片には
30サイクル、塗装耐食試験片には300サイクル実施し
た。複合腐食サイクル試験は、「5%NaCl、35℃の溶液
を7時間噴霧(塩水噴霧試験)→60℃で2時間の乾燥→
湿度85%、50℃で15時間湿潤」を1サイクルとして行っ
た。
っき鋼板および塗装されためっき鋼板(有機複合鋼板)
の表面を脱脂剤(FC4366、日本パーカーライジング社
製)で脱脂し、水洗乾燥し、前者をめっき皮膜耐食試験
片、後者を塗装耐食試験片とした。これらの試験片の周
囲10mm、端面および裏面をポリエステルテープでシール
し、複合腐食サイクル試験をめっき皮膜耐食試験片には
30サイクル、塗装耐食試験片には300サイクル実施し
た。複合腐食サイクル試験は、「5%NaCl、35℃の溶液
を7時間噴霧(塩水噴霧試験)→60℃で2時間の乾燥→
湿度85%、50℃で15時間湿潤」を1サイクルとして行っ
た。
【0050】試験後、腐食生成物を除去し、最大浸食深
さを測定し、表5および表6に示した。最大浸食深さが
0.2mm未満を本発明で定める範囲とした。
さを測定し、表5および表6に示した。最大浸食深さが
0.2mm未満を本発明で定める範囲とした。
【0051】塗装後の端面耐食性は、自動車車体の製造
と同様に、試験片をプレス成形した後に塗装を施して、
耐食性を評価した。
と同様に、試験片をプレス成形した後に塗装を施して、
耐食性を評価した。
【0052】70mm×150mmのめっき鋼板を用い、端面の
「かえり」が板厚の10%となるようにプレス金型のクリ
アランスを調節して試験片(50mm×100mm)の打ち抜き
を行った。その打ち抜いた試験片を脱脂剤(FC4336、日
本パーカーライジング社製)で脱脂し、表面調整剤(PZ
T、日本パーカーライジング社製)で調整した後、りん
酸塩化成処理液(PB-L3080、日本パーカーライジング社
製)を用いてりん酸塩化成処理を行った。次いで、塗料
(U-80、日本ペイント社製)で厚さ20±1μmのカチオ
ン電着塗装を施し、175℃で25分間焼き付けた。その
後、自動車用アルキッド系塗料の中塗り(40μm)、焼
き付け、メラミン・ポリエステル系塗料の上塗り(40μ
m)、焼き付けを行って、めっき面もしくは有機複合被
覆面に塗装を施した試料を作成した。
「かえり」が板厚の10%となるようにプレス金型のクリ
アランスを調節して試験片(50mm×100mm)の打ち抜き
を行った。その打ち抜いた試験片を脱脂剤(FC4336、日
本パーカーライジング社製)で脱脂し、表面調整剤(PZ
T、日本パーカーライジング社製)で調整した後、りん
酸塩化成処理液(PB-L3080、日本パーカーライジング社
製)を用いてりん酸塩化成処理を行った。次いで、塗料
(U-80、日本ペイント社製)で厚さ20±1μmのカチオ
ン電着塗装を施し、175℃で25分間焼き付けた。その
後、自動車用アルキッド系塗料の中塗り(40μm)、焼
き付け、メラミン・ポリエステル系塗料の上塗り(40μ
m)、焼き付けを行って、めっき面もしくは有機複合被
覆面に塗装を施した試料を作成した。
【0053】この試料を上記の複合腐食サイクル試験に
供して60サイクルが経過した後、端面の赤錆発生率を目
視で求め、表4および表5に示した。赤錆の発生率が5
%以下のものを本発明で定める範囲とした。
供して60サイクルが経過した後、端面の赤錆発生率を目
視で求め、表4および表5に示した。赤錆の発生率が5
%以下のものを本発明で定める範囲とした。
【0054】表1、表3および表5から明らかなよう
に、発明例の試験材No.1〜No.24は、硫酸濃度が1〜10
重量%、浴温度が21〜65℃の酸洗液を用い、相対流速を
2.0〜3.5m/秒として浸漬時間を1〜5秒で酸洗処理し
たので、その表面に面積率で0.1〜9.9%のエッチピット
が生成した。これらをめっき処理した鋼板のめっき皮膜
の密着性は、L値で86〜97であり、良好である。また、
めっき鋼板は、複合腐食サイクル試験での最大浸食深さ
が0.05〜0.15mmであり、耐食性は良好である。さらに、
塗装後の端面耐食性は、複合腐食サイクル試験の60サイ
クルで赤錆の発生率が3%以下であり、良好である。
に、発明例の試験材No.1〜No.24は、硫酸濃度が1〜10
重量%、浴温度が21〜65℃の酸洗液を用い、相対流速を
2.0〜3.5m/秒として浸漬時間を1〜5秒で酸洗処理し
たので、その表面に面積率で0.1〜9.9%のエッチピット
が生成した。これらをめっき処理した鋼板のめっき皮膜
の密着性は、L値で86〜97であり、良好である。また、
めっき鋼板は、複合腐食サイクル試験での最大浸食深さ
が0.05〜0.15mmであり、耐食性は良好である。さらに、
塗装後の端面耐食性は、複合腐食サイクル試験の60サイ
クルで赤錆の発生率が3%以下であり、良好である。
【0055】これに対し、表2、表4および表6から明
らかなように、比較例の試験材No.25は、硫酸酸洗を行
わないでめっき処理を施したので鋼板表面にエッチピッ
トが存在せず、めっき皮膜のL値が55であり、密着性が
不良である。
らかなように、比較例の試験材No.25は、硫酸酸洗を行
わないでめっき処理を施したので鋼板表面にエッチピッ
トが存在せず、めっき皮膜のL値が55であり、密着性が
不良である。
【0056】試験材No.26は、硫酸浴の温度が18℃と発
明で定める範囲よりも低い方に外れるため、エッチピッ
トの面積率が0.05%と小さく、めっき皮膜のL値が79で
あり、密着性が不良である。
明で定める範囲よりも低い方に外れるため、エッチピッ
トの面積率が0.05%と小さく、めっき皮膜のL値が79で
あり、密着性が不良である。
【0057】試験材No.27は、硫酸濃度が15重量%と高
いため、エッチピットの面積率が11.3%と大きく、めっ
き皮膜のL値が83であり、密着性がやや不良である。
いため、エッチピットの面積率が11.3%と大きく、めっ
き皮膜のL値が83であり、密着性がやや不良である。
【0058】試験材No.28およびNo.29は、酸洗液に浸漬
している時間がいずれも10秒と長いため、エッチピット
の面積率が16.4%および12.7%と大きく、めっき皮膜の
L値が76および72であり、密着性がいずれも不良であ
る。
している時間がいずれも10秒と長いため、エッチピット
の面積率が16.4%および12.7%と大きく、めっき皮膜の
L値が76および72であり、密着性がいずれも不良であ
る。
【0059】試験材No.30は、酸洗液に浸漬している時
間が0.5秒と短いため、エッチピットの面積率が0.05%
と小さく、めっき皮膜のL値が70であり、密着性が不良
である。
間が0.5秒と短いため、エッチピットの面積率が0.05%
と小さく、めっき皮膜のL値が70であり、密着性が不良
である。
【0060】試験材No.31は、酸洗の浴温度が72℃と高
いため、エッチピットの面積率が54.7%と非常に高く、
めっき皮膜のL値が55であり、密着性が不良である。
いため、エッチピットの面積率が54.7%と非常に高く、
めっき皮膜のL値が55であり、密着性が不良である。
【0061】試験材No.32は、酸洗液と鋼板との相対速
度が3.5m/sと高いため、エッチピットの面積率が12.7%
と高く、めっき皮膜のL値が77であり、密着性が不良で
ある。
度が3.5m/sと高いため、エッチピットの面積率が12.7%
と高く、めっき皮膜のL値が77であり、密着性が不良で
ある。
【0062】No.33〜No.38は、酸洗処理を発明で定める
範囲の条件であるが、めっき浴の組成を発明で定める範
囲から外れる条件で行った試験材である。
範囲の条件であるが、めっき浴の組成を発明で定める範
囲から外れる条件で行った試験材である。
【0063】試験材のNo.33は、表4に示すように、め
っき浴のCoSO4・7H2Oの割合が2重量%と低いため、表6
に示すように、めっき皮膜中のCo含有量が0.006重量%
と少ない。このため、表6に示すようにめっき皮膜の最
大深さが0.50mmと大きく、めっき皮膜の耐食性に劣り、
また塗装後の端面に25%の赤錆が発生し、塗装後の耐食
性が悪い。
っき浴のCoSO4・7H2Oの割合が2重量%と低いため、表6
に示すように、めっき皮膜中のCo含有量が0.006重量%
と少ない。このため、表6に示すようにめっき皮膜の最
大深さが0.50mmと大きく、めっき皮膜の耐食性に劣り、
また塗装後の端面に25%の赤錆が発生し、塗装後の耐食
性が悪い。
【0064】試験材のNo.34は、めっき浴に金属イオン
を添加しなかったため、めっき皮膜中にCo、Ni、Cr、Fe
のいずれの金属を含有しない。このため、めっき皮膜の
最大深さが0.35mmと大きく、めっき皮膜の耐食性に劣
り、また塗装後の端面に20%の赤錆が発生し、塗装後の
耐食性が悪い。
を添加しなかったため、めっき皮膜中にCo、Ni、Cr、Fe
のいずれの金属を含有しない。このため、めっき皮膜の
最大深さが0.35mmと大きく、めっき皮膜の耐食性に劣
り、また塗装後の端面に20%の赤錆が発生し、塗装後の
耐食性が悪い。
【0065】試験材のNo.35は、めっき浴に添加したデ
キストランの割合が0.03重量%と低いため、めっき鋼板
の塗装後の端面に20%の赤錆が発生し、塗装後耐食性が
悪い。
キストランの割合が0.03重量%と低いため、めっき鋼板
の塗装後の端面に20%の赤錆が発生し、塗装後耐食性が
悪い。
【0066】試験材のNo.36は、めっき浴にデキストラ
ン等を添加しなかったため、めっき鋼板の塗装後の端面
に20%の赤錆が発生し、塗装後の耐食性が悪い。
ン等を添加しなかったため、めっき鋼板の塗装後の端面
に20%の赤錆が発生し、塗装後の耐食性が悪い。
【0067】試験材のNo.37は、めっき浴のデキストリ
ンとデキストランの等量混合物の割合が15重量%と高い
ため、めっき皮膜にむらが発生した。このため、密着
性、耐食性のテストは行わなかった。
ンとデキストランの等量混合物の割合が15重量%と高い
ため、めっき皮膜にむらが発生した。このため、密着
性、耐食性のテストは行わなかった。
【0068】試験材のNo.38は、めっき浴のNiSO4・6H2O
の割合が20重量%と高いため、表6に示すように、めっ
き皮膜中のNi含有量が5.2重量%と多い。このため、め
っき皮膜のL値が75であり、密着性が不良である。
の割合が20重量%と高いため、表6に示すように、めっ
き皮膜中のNi含有量が5.2重量%と多い。このため、め
っき皮膜のL値が75であり、密着性が不良である。
【0069】
【発明の効果】本発明の方法は、鋼板を所定の方法で酸
洗処理した後、デキストリン等と金属イオンとを含むめ
っき液で電気亜鉛めっきを行うので、得られためっき鋼
板は、従来のめっき鋼板に比べめっき皮膜の密着性が著
しく改善されているばかりでなく、良好な耐食性も兼ね
備えている。また、めっき表面に有機塗料を被覆した複
合鋼板は、端面耐食性にも優れており、自動車、家庭製
品、建築物などの材料として広く使用することができ
る。
洗処理した後、デキストリン等と金属イオンとを含むめ
っき液で電気亜鉛めっきを行うので、得られためっき鋼
板は、従来のめっき鋼板に比べめっき皮膜の密着性が著
しく改善されているばかりでなく、良好な耐食性も兼ね
備えている。また、めっき表面に有機塗料を被覆した複
合鋼板は、端面耐食性にも優れており、自動車、家庭製
品、建築物などの材料として広く使用することができ
る。
【図1】酸洗によって生じた鋭敏点(エッチピット:面
積率16.4%)を鋼板表面の上方からSEM(走査型電子顕
微鏡)で観察した状態を示す図である。
積率16.4%)を鋼板表面の上方からSEM(走査型電子顕
微鏡)で観察した状態を示す図である。
【図2】酸洗によって生じた鋭敏点(エッチピット:面
積率4.9%)を鋼板表面の上方からSEM(走査型電子顕微
鏡)で観察した状態を示す図である。
積率4.9%)を鋼板表面の上方からSEM(走査型電子顕微
鏡)で観察した状態を示す図である。
【図3】酸洗によって生じた鋭敏点(エッチピット:面
積率0.05%)を鋼板表面の上方からSEM(走査型電子顕
微鏡)で観察した状態を示す図である。
積率0.05%)を鋼板表面の上方からSEM(走査型電子顕
微鏡)で観察した状態を示す図である。
【図4】エッチピットの面積率めっき皮膜密着性(L
値)との関係を示す図である。
値)との関係を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】酸洗処理によって表面のエッチピットを面
積率で0.1〜10%に調整した鋼板を、デキストリンおよ
び/またはデキストランを合計で0.05〜10重量%と、め
っき皮膜に合計で0.01〜10重量%のCo、Ni、CrおよびFe
の1種または2種以上を共析させるに必要な金属イオン
とを含む亜鉛めっき浴を用い、めっき皮膜を形成させる
ことを特徴とする亜鉛系電気めっき鋼板の製造方法。 - 【請求項2】上記酸洗処理を硫酸の濃度が0.1〜10%で
ある溶液を用い、浴温度を20〜70℃、浸漬時間を1〜5
秒、鋼板との相対流速を1〜3m/秒として行うことを
特徴とする請求項1に記載の亜鉛系電気めっき鋼板の製
造方法。 - 【請求項3】上記酸洗処理前の鋼板は、低炭素冷延鋼板
または片面に1〜50 mg/m2のNi皮膜を有する冷延鋼板
であることを特徴とする請求項1に記載の亜鉛系電気め
っき鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11934098A JPH11310895A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 亜鉛系電気めっき鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11934098A JPH11310895A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 亜鉛系電気めっき鋼板の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11310895A true JPH11310895A (ja) | 1999-11-09 |
Family
ID=14759070
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11934098A Pending JPH11310895A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 亜鉛系電気めっき鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11310895A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2003008618A3 (en) * | 2001-07-20 | 2003-10-30 | Tno | Glucans and glucansucrases derived from lactic acid bacteria |
| WO2007035099A1 (en) * | 2005-09-23 | 2007-03-29 | Nederlandse Organisatie Voor Toegepast-Natuurwetenschappelijk Onderzoek Tno | Modified starch, aqueous solution of a modified starch and process for pretreating steel surfaces |
| JP2014189797A (ja) * | 2013-03-26 | 2014-10-06 | Jfe Steel Corp | 化成処理性および塗装後耐食性に優れ、かつ摺動性も良好な高強度冷延鋼板の製造方法 |
-
1998
- 1998-04-28 JP JP11934098A patent/JPH11310895A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2003008618A3 (en) * | 2001-07-20 | 2003-10-30 | Tno | Glucans and glucansucrases derived from lactic acid bacteria |
| WO2007035099A1 (en) * | 2005-09-23 | 2007-03-29 | Nederlandse Organisatie Voor Toegepast-Natuurwetenschappelijk Onderzoek Tno | Modified starch, aqueous solution of a modified starch and process for pretreating steel surfaces |
| JP2014189797A (ja) * | 2013-03-26 | 2014-10-06 | Jfe Steel Corp | 化成処理性および塗装後耐食性に優れ、かつ摺動性も良好な高強度冷延鋼板の製造方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP4615807B2 (ja) | 表面処理鋼板の製造方法、表面処理鋼板、および樹脂被覆表面処理鋼板 | |
| JP3346338B2 (ja) | 亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法 | |
| JP5983277B2 (ja) | 塗装後耐食性と耐エナメルヘア性に優れる高鮮映性塗装下地用電気亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 | |
| JPS63143293A (ja) | 複層電気めつき鋼板 | |
| JPWO2000073535A1 (ja) | 耐食性、塗装性に優れたリン酸塩処理亜鉛系メッキ鋼板 | |
| JP4393349B2 (ja) | リン酸塩処理性および塗装後の耐塩温水性に優れた冷延鋼板 | |
| JPH11310895A (ja) | 亜鉛系電気めっき鋼板の製造方法 | |
| JPH0525679A (ja) | 耐衝撃密着性に優れた高耐食性表面処理鋼板 | |
| KR950000909B1 (ko) | 복수의 도금층을 가진 가공성, 내식성 및 내수도료 밀착성이 우수한 전기 도금 강판 | |
| JP2947633B2 (ja) | 塗装下地用ニッケル・クロム含有亜鉛めっき鋼板・鋼材並びにその製造法 | |
| JP2002371371A (ja) | 表裏識別性に優れたリン酸塩処理亜鉛系メッキ鋼板 | |
| JPS62284087A (ja) | 塗膜密着性に優れた表面処理鋼板およびその製造方法 | |
| JPS61257494A (ja) | 高耐食性表面処理鋼板 | |
| KR920010778B1 (ko) | 도금밀착성, 인산염처리성 및 내수밀착성이 우수한 이층 합금도금강판 및 그 제조방법 | |
| JPH028036B2 (ja) | ||
| JP3191660B2 (ja) | 亜鉛系メッキ鋼板およびその製造方法 | |
| JPH11323569A (ja) | 亜鉛系めっき鋼板のりん酸塩処理液及びりん酸塩処理亜鉛系めっき鋼板並びにその製造方法 | |
| JPS6240398A (ja) | 高耐食性二層めつき鋼板 | |
| JPS60131991A (ja) | Fe−P系めつき鋼板 | |
| JPS60138052A (ja) | 塗装後の耐食性に優れた冷延鋼板 | |
| JP2001152355A (ja) | 表面処理鋼板及びその製造方法 | |
| JP2006336089A (ja) | 高耐食性表面処理鋼材および塗装鋼材 | |
| JP2000144478A (ja) | 溶接性と化成処理性に優れた亜鉛系電気めっき鋼板の製造方法 | |
| JP4638619B2 (ja) | プレス成型性に優れたAl合金板およびその製造方法 | |
| JPH0368747A (ja) | 合金化溶融亜鉛めっき鋼板 |