JPH11315713A - エンジンの排気浄化制御装置 - Google Patents

エンジンの排気浄化制御装置

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JPH11315713A
JPH11315713A JP10122267A JP12226798A JPH11315713A JP H11315713 A JPH11315713 A JP H11315713A JP 10122267 A JP10122267 A JP 10122267A JP 12226798 A JP12226798 A JP 12226798A JP H11315713 A JPH11315713 A JP H11315713A
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catalyst
exhaust gas
nox
regeneration
control device
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JP10122267A
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Shigeru Kawamoto
茂 川本
Nobuo Kurihara
伸夫 栗原
Yutaka Takaku
豊 高久
Minoru Osuga
大須賀  稔
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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    • F01N3/0828Exhaust or silencing apparatus having means for purifying, rendering innocuous, or otherwise treating exhaust for rendering innocuous by using absorbents or adsorbents characterised by the absorbed or adsorbed substances
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンのトルク変動あるいはHC、CO、
及びNOx等の排気ガス成分を増加させずに、NOx触
媒を再生制御するエンジンの排気浄化制御装置を提供す
ることであり、具体的には、NOx触媒の性能の劣化度
を診断し、劣化度に応じた再生制御を実施して、エンジ
ンの燃費向上と排気浄化の両方を実現するエンジンの排
気浄化制御装置を提供する。 【解決手段】 排気管に配設されたNOx触媒と、該N
Ox触媒の排気温度を検出する温度センサとを備えたエ
ンジンに適用する排気浄化制御装置が、前記NOx触媒
のNOx吸着量を推定する手段と、NOx触媒の浄化性
能を診断する手段と、NOx触媒の再生を制御する手段
とを備え、前記触媒浄化性能診断手段が、前記温度セン
サの検出排気温度に基づいて触媒の浄化性能を診断し、
前記触媒再生制御手段が、前記触媒浄化性能診断手段の
診断結果に基づき排気ガスの空燃比を変化させて触媒の
再生制御をしてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの排気浄
化制御装置に係り、特に、エンジンの運転中に排気浄化
触媒の浄化性能の劣化度を診断し、該診断に基づいて触
媒の浄化性能を再生制御するエンジンの排気浄化制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エンジンの燃費を向上させるため
に、エンジンの理論空燃比(約14.7、以下ストイキ
と呼ぶ)よりも空気を過多(以下リーンと呼ぶ)にし
て、燃料を希薄燃焼させる技術が普及しつつあり、特
に、ガソリンエンジンにおいては、従来の吸気管部で燃
料を噴射する方式から、筒内に直接燃料を噴射してより
希薄な燃焼を実現させる、筒内噴射エンジン方式に移行
しつつある。
【0003】該筒内噴射エンジンは、空燃比が40〜5
0といったように、極めて希薄な燃料として燃焼させる
ことにより、エンジンのポンピング損失や熱拡散を少な
くして、燃費の向上が実現できるものである。ところ
で、前記筒内噴射エンジンは、その排気ガスの成分であ
るHC、CO、及びNOxを調べてみると、HCとCO
は、減少するが、NOxは逆に増加する傾向がある。
【0004】一方、ガソリンエンジンの排気成分を除去
して浄化するための装置としては、三元触媒が一般に普
及している。しかし、三元触媒は、その性能を発揮する
ためには、空燃比をストイキ状態に維持する必要があ
り、筒内噴射エンジンにみられるリーン燃焼下では、N
Oxを適切に浄化することはできないのが現状である。
このため、リーン燃焼下におけるNOx浄化のために
は、吸着機能を有する触媒が提案されている。該触媒
は、酸素過剰の雰囲気において排気中のNOxを還元吸
着して、大気への排出を防ぐものである(以下、該吸着
型触媒をNOx触媒と云う)。
【0005】しかし、前記NOx触媒を用いて排気ガス
中のNOxを浄化させるためには、以下の点を考慮して
触媒の性能維持を図る必要がある。 (1)NOx触媒の持つ吸着容量に満ちた量のNOxが
吸着された場合は、ただちに排気を酸素不足の状態にし
て還元反応を促進する必要がある。 (2)燃料中に含まれるSOxは、NOxよりも吸着さ
れやすいために、そのままの状態で運転を続けるとNO
x触媒としての性能が低下する。この現象を防ぐために
は、前述と同様に排気ガスを酸素不足の状態にして還元
反応を促進する必要がある。 (3)前記記載のNOxの還元反応を促進するために
は、触媒の温度を高くする必要がある。
【0006】このようなNOx触媒の性能を維持させる
操作は、NOx触媒の再生制御と云うものであり、該再
生制御を促進させるには、NOx触媒の特質に着目し
て、まず触媒の温度を高めてリーンの運転状態からリッ
チ(空燃比がストイキ状態よりも燃料過多)の運転状態
に移行させる必要がある。該運転状態に移行する従来の
具体的な再生制御としては、燃料噴射量、吸入空気量、
もしくは点火時期を変化させる運転方式が行われてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記の如き
従来のNOx触媒の再生制御の方式は、該NOx触媒に
吸着したNOxを還元する際に、燃料噴射量等を変更す
るために、空燃比を指令した特定値に適切に調整するこ
とが困難になるという問題点がある。また、該燃料噴射
量を変更することにより、エンジントルクが変動するこ
とにより、エンジンの運転性が損なわれるという問題点
も発生する。本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、その目的とするところは、エンジンの
トルク変動あるいはHC、CO、及びNOx等の排気ガ
ス成分を増加させずに、NOx触媒を再生制御するエン
ジンの排気浄化制御装置を提供することであり、具体的
には、NOx触媒の性能の劣化度を診断し、劣化度に応
じた再生制御を実施して、エンジンの燃費向上と排気浄
化の両方を実現するエンジンの排気浄化制御装置を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成すべく、
本発明のエンジンの排気浄化制御装置は、排気管に配設
されたNOx触媒と、該NOx触媒の排気温度を検出す
る温度センサとを備えたエンジンに適用する排気浄化制
御装置あって、該排気浄化制御装置は、前記NOx触媒
のNOx吸着量を推定する手段と、NOx触媒の浄化性
能を診断する手段と、NOx触媒の再生を制御する手段
とを備え、前記触媒浄化性能診断手段が、前記温度セン
サの検出排気温度に基づいて触媒の浄化性能を診断し、
前記触媒再生制御手段が、前記触媒浄化性能診断手段の
診断結果に基づき排気ガスの空燃比を変化させて触媒の
再生制御を行うことを特徴としている。そして、本発明
のエンジンの排気浄化制御装置の具体的態様は、前記温
度センサが、前記NOx触媒の下流側に配置され、前記
触媒浄化性能診断手段が、触媒再生開始時の前記排気温
度と現時点の排気温度との温度差が、所定値以上となっ
た時、NOx触媒の再生が完了したと診断することを特
徴としている。
【0009】前記の如く構成された本発明のエンジンの
排気浄化制御装置は、触媒浄化性能診断手段において、
温度センサで検出したデータとNOx吸着量推定手段で
演算したNOx触媒へのNOxの吸着量の推定値をもと
に、NOx触媒の性能を診断した結果、NOx触媒の性
能が劣化したと診断された場合は、NOx触媒の再生制
御手段において、前記NOx触媒の再生制御が実施され
る。該触媒再生制御手段は、前記NOx触媒の再生をす
るためにエンジンの空燃比をリッチに変更する。
【0010】前記触媒浄化性能診断手段は、前記温度セ
ンサによって検出した触媒再生開始時の前記排気温度と
現時点の排気温度との温度差が、所定値以上となった
時、NOx触媒の再生が完了したと診断して、前記触媒
再生制御手段での再生制御を終了してエンジンの空燃比
をリーンにするものである。
【0011】また、本発明のエンジンの排気浄化制御装
置は、他の態様は、前記温度センサが、前記NOx触媒
の上流側と下流側とに配置され、前記触媒浄化性能診断
手段が、前記NOx触媒の上流側と下流側との前記温度
センサの各々の触媒再生開始時の前記排気温度と現時点
の排気温度との各温度差の差の変化によって触媒浄化性
能を診断し、前記触媒浄化性能診断手段が、前記二つの
温度センサの前記各温度差の差が、所定値以上となった
時、触媒の再生が完了したと診断することを特徴として
いる。
【0012】更に、本発明のエンジンの排気浄化制御装
置の具体的態様は、前記所定値を、診断した前記NOx
触媒の劣化度に応じて変化させるものであり、前記触媒
再生制御手段が、診断したNOx触媒の劣化度に応じ
て、排気ガスの空燃比の値を変化させるか、触媒浄化再
生時間を変化させるものであり、あるいは、前記触媒再
生制御手段が、触媒浄化再生時間を少なくとも前記温度
センサの時定数よりも長くしたことを特徴としている。
このように、本発明のエンジンの排気浄化制御装置は、
NOx触媒の再生が効果的に行われたかを、触媒の後方
の排気ガスの温度、または触媒前後の排気ガスの温度差
を利用して診断することができる。また、NOx触媒の
再生時の排気成分の悪化を防止しつつ燃費の効率向上を
実現することが可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明のエンジンの排気浄
化制御装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明す
る。図1は、本発明の一実施形態のエンジンの排気浄化
制御装置の全体構成を示す概念図である。図1におい
て、筒内噴射エンジン1は、シリンダ1aとピストン1
bとを備え、該シリンダ1aの上部には、燃料噴射弁5
と点火プラグ14が備えられていると共に、吸気管12
と排気管13とが接続され、該吸気管12と排気管13
との接続部に吸気弁6と排気弁7とが配置されている。
吸気管12には、スロットルバルブ3が備えられている
と共に、排気管13にはNOx触媒2が接続されてい
る。また、吸気管12には、空気量センサ4が備えら
れ、排気管13には、空燃比センサ8が配置されている
と共に、NOx触媒2の出口部に温度センサ9が配置さ
れている。
【0014】更に、筒内噴射エンジン1には、エンジン
制御装置11が配備され、前記空気量センサ4、空燃比
センサ8、及び温度センサ9の出力信号、エンジン回転
数信号102、クランク角度信号103、NOx吸着量
の推定手段104からの信号が入力されるように構成さ
れ、前記エンジン制御装置11からは、スロットルバル
ブ3の操作信号、燃料噴射弁5及び点火プラグ14への
信号が出力されるように構成されている。
【0015】エンジン制御装置11は、A/D変換器を
内臓するシングルチップマイクロコンピュータによって
すべての処理が実施され、その一部に本実施形態のエン
ジンの排気浄化制御装置100が含まれている。前記エ
ンジン制御装置11のエンジントルク制御手段111
は、空気量センサ4からの空気量信号101とエンジン
回転数信号102を取り込むことによって実施され、該
エンジントルクは、燃料噴射量として演算されて燃料噴
射弁5に出力される。ここでは図示しないが、トルクを
決定する際には、アクセル開度の信号を用いても良い。
噴射された燃料は、筒内噴射エンジン1のシリンダ1a
内で燃焼し、排気は、排気弁7を経て排気管13からN
Ox触媒2に流れる。
【0016】前記排気浄化制御装置100内には、NO
x触媒へのNOxの吸着量の推定するNOx吸着量推定
手段104と温度記憶手段112とが配置され、温度セ
ンサ9から得られた温度信号は、温度記憶手段112に
入力される。温度記憶手段112のデータ及びNOx吸
着量推定手段104で演算したNOx触媒へのNOxの
吸着量の推定値をもとに、触媒浄化性能診断手段113
において、NOx触媒の性能を診断した結果、NOx触
媒の性能が劣化したと診断された場合は、NOx触媒の
再生制御手段114において、前記NOx触媒2の再生
制御が実施される。
【0017】該触媒再生制御手段114によって決定さ
れる燃料噴射量は、噴射量演算手段115において、前
記エンジントルク制御手段111によって演算された該
トルクに比例した燃料噴射量に噴射時期を異にして単純
に加算され、該加算された燃料噴射量の噴射信号が、燃
料噴射弁5に出力される。前記触媒再生制御手段114
でNOx触媒2の再生制御を行う場合の再生制御のため
の燃料噴射量は、空燃比センサ8の出力値によって閉ル
ープとされ、エンジントルク量には影響しないように、
筒内噴射エンジン1に噴射される。換言すれば、エンジ
ントルクに比例した燃料噴射量は、エンジントルク制御
手段111で決定された値となり、再生制御の影響を受
けない。
【0018】即ち、再生制御のための燃料は、エンジン
トルクに影響を与えないように、筒内噴射エンジン1の
膨張行程の後期に噴射することとする。この場合、エン
ジントルクを決定するための燃料は、点火時期前に噴射
することになる。つまり、NOx触媒2の再生制御を行
う場合は、燃料を吸気−圧縮−膨張−排気の1サイクル
の間に2度噴射することになる。
【0019】図2は、エンジン1の2回目の膨張行程の
噴射の場合の燃料噴射パルス幅Tcと、エンジントル
ク、HC(未燃炭化水素)の濃度、排気温度の関係を示
している。噴射パルス幅が大きくなって、噴射量が増大
すると、燃焼しないで排気管13に流出するHCの排出
量が増大する。つまり、シリンダ充填空気重量と、点火
燃料噴射重量+膨張行程時燃料噴射重量の比が14.7
より大きくなる可能性がある。このとき、全体的な空燃
比は、リーンになっている。しかし、膨張行程で噴射し
てHCが多くなると、排気管13内は、酸素が少ない還
元雰囲気になる。更に、このHCが排気管13で燃焼す
るために、排気温度が上昇する。この還元雰囲気と排気
温度の上昇とにより、NOx触媒2の再生が可能にな
る。NOx触媒2の上流の排気ガスが、還元雰囲気にな
るように、空燃比センサ8の信号をもとに閉ループ制御
を行う。
【0020】図3は、吸排気弁6、7の動作タイミング
と燃料噴射パルス、クランク角の関係を示している。ト
ルク制御のための燃料は、クランク角θtで噴射され
る。このθtは、点火時期もしくは圧縮上死点前のクラ
ンク角となる。再生制御のための燃料は、クランク角θ
cで噴射される。なお、それぞれの燃料噴射パルス幅
を、Tp1とTp2としたとき、エンジントルクは、T
p1で決定され、再生制御のための排気管13内の空燃
比は、Tp2で決定される。つまり、空燃比センサ8の
信号をもとに、Tp2のパルス幅を閉ループ制御する。
次に、図4の制御フローチャートを用いて、NOx触媒
2の性能診断について説明する。
【0021】ステップ401では、NOx触媒2へのN
Oxの吸着量を推定する。NOx触媒2へのNOxの吸
着量の推定手段としては、NOx触媒2の再生制御を実
施して、空燃比をリーンに戻した直後を起点とし、現時
点を終点として、燃料を噴射した量を、時間積分して燃
料の噴射総量から求める方法が一般的である。
【0022】ステップ402では、NOxの吸着量が所
定値以上か否かを判定する。吸着量が所定値以上である
ならば、NOx触媒2の性能が劣化したと判定し、ステ
ップ403で、前記のように膨張行程で燃料を噴射する
ことによって、NOx触媒2の再生制御を実施するが、
具体的な手段については後述する。ステップ402で吸
着量が所定値に満たないと判定された場合は、NOx触
媒2の性能が良好であると判定し、NOx触媒2の再生
制御を実施しない。なお、前記の所定値は、車両の速度
や路面などの運転条件によって一般に異なるものであ
る。ステップ404で、NOx触媒2の下流の排気温度
等の値に基づいて、NOx触媒2の性能が再生されたか
どうかを判定するが、具体的判定の手段については後述
する。NOx触媒2の性能が再生されていれば、NOx
触媒2の再生制御を終了し、再生されていなければステ
ップ403に戻る。
【0023】次に、図5の制御フローチャートを用い
て、NOx触媒2の再生制御について、説明する。ステ
ップ501で空燃比センサ8で検出した信号を入力し、
ステップ502で触媒再生用の目標空燃比と検出した現
状の空燃比を比較し、現状の空燃比が目標値よりも大き
い場合はステップ503へ、目標値より小さい場合はス
テップ504へ進み、それぞれ次の燃料噴射パルス幅の
式(1)、(2)に従って、燃料噴射のパルス幅Tp2
を変更して現状の空燃比を目標空燃比に調節する。
【0024】
【数1】 Tp2=Tp2+ΔTp2 (式1)
【0025】
【数2】 Tp2=Tp2−ΔTp2 (式2)
【0026】空燃比を調節した後は、ステップ505で
噴射タイミングためのクランク角度が所定角度θcにな
ったか否かを判定し、所定角度θcになっている場合
は、ステップ507に進み、燃料噴射弁5から燃料を所
定噴射パルプ幅Tp2噴射する。ステップ505でクラ
ンク角度が所定角度θcになっていいない場合は、ステ
ップ506に進み噴射タイミング待ちをした後、再度、
ステップ505に進んで噴射タイミングためのクランク
角度が所定角度θcになったか否かを判定を行う。空燃
比を検出する空燃比センサ8は、空燃比をアナログ的に
検出するタイプのもの等を用いる。
【0027】図6は、(1)エンジンの空燃比A/F、
(2)NOx触媒2のNOx浄化率、及び、(3)NO
x触媒2の下流の排気温度とを、時間の経過との関係で
示した特性図である。図6(1)に示すように、空燃比
A/Fが時間t1でリーン状態からストイキ状態に変更
されると、NOx触媒2のNOx浄化率は、図6(2)
に示すように向上して高くなって来る。また、図6
(3)に示すように、NOx触媒2の下流の排気温度
も、空燃比A/Fがリーン状態からストイキ状態に変更
されると、高温になって来る(排気温度Tr(t1)か
ら上昇)。そして、NOx触媒2のNOx浄化率が改善
されて、時間t2で、空燃比A/Fがストイキ状態から
リーン状態に戻ると、前記NOx触媒2の下流の排気温
度は、排気温度Tr(t2)から低下を始めて排気温度
Tr(t3)に落ちついた状態となる。
【0028】次に、図7の制御フローチャートを用い
て、NOx触媒2の性能が再生されたかどうかを判定す
る手段を説明する。図6に示されているように、NOx
触媒2の再生を実施している過程、即ち、空燃比A/F
がリーン状態からストイキ状態に変更されると、NOx
触媒2の排気温度が上昇することに着目して、NOx触
媒2の再生制御を行うものである。
【0029】ステップ701では、NOx触媒2の再生
制御を実施する直前のNOx触媒の下流の排気温度Tr
(t1)と現時点のNOx触媒の下流の排気温度Tr
(t2)とを入力する。ステップ702では、前記二つ
の排気温度Tr(t1)、Tr(t2)との温度差Δr
r、即ち、Δrr=Tr(t2)−Tr(t1)の値を
演算し、ステップ703では、該温度差Δrrが所定値
(基準値)ΔTrr2以上か否かを判定する。温度差Δ
Trr≧ΔTrr2ならば、NOx触媒の再生が充分な
されたと判定し、ステップ704へ進んで、NOx触媒
の再生制御を終了する。即ち、燃費の向上を目的とし
て、空燃比をリーン状態に戻す。ステップ703で、Δ
Trr<ΔTrr2と判定された場合には、NOx触媒
2の再生が充分ではないとして、ステップ702に戻
り、再度温度差Δrrを演算して、NOx触媒2の再生
制御を続行する。即ち、空燃比をストイキまたはリッチ
の状態に維持する。
【0030】前記温度差の所定値(基準値)ΔTrr2
を決定する手段については後述するが、NOx触媒2の
再生制御の実施時間は、温度センサ9の計測精度を考慮
して、温度センサ9の時定数よりも大きくする。次に、
NOx触媒2の再生制御を終了するかどうかの基準値Δ
Trr2を決定する手段について説明する。リーン状態
におけるNOx触媒2の下流の排気温度をTr(t3)
としたとき、Tr(t3)−Tr(t1)が小さい場合
には、NOx触媒の再生制御を入念に行うようにする。
一般に、ΔTrr2の値は、速度や路面などの運転条件
によって異なり、これらの条件によって定まる定数をk
とする。具体的な方法としては、ΔTrr2の値は、次
の式3で算出できる。
【0031】
【数3】 ΔTrr2=k・Tr(t1)/(Tr(t3)−Tr(t1)) (式3)
【0032】図8は、前記基準値ΔTrr2の値を決定
する制御フローチャートに示したものである。まず、ス
テップ801で、NOx触媒NOの下流の排気温度Tr
(t1)と排気温度Tr(t3)とを読み込み、次い
で、ステップ802で運転条件によって定まる定数kを
設定する、ステップ803では、前記式(3)に基づき
前記定数kと前記二つの排気温度Tr(t1)とTr
(t3)とからΔTrr2の値を算出する。
【0033】図9と図10は、(1)エンジンの空燃比
A/F、(2)NOx触媒2のNOx浄化率、及び、
(3)NOx触媒2の下流の排気温度とを、時間の経過
との関係で示した特性図であり、特に、ΔTrr2の値
が大きい時(つまり触媒の性能が劣化したと診断された
時)の特性図を示したものである。図9及び図10にお
いて、薄線aは、ΔTrr2の値を変更する前を、実線
bはΔTrr2の値を変更した後を表している。図9
は、NOx触媒2の再生制御を行う過程で、空燃比をス
トイキ(リッチ)にする時間を長くした場合の関係図を
示している。図9は、空燃比をストイキ(リッチ)にす
る時間を長くすることにより、劣化度合の大きかった触
媒が再生されたことを示している。即ち、ΔTrr2の
値が小さくて良いときは、NOx触媒2がそれほど劣化
していないため、空燃比をリッチにする時間は短くする
ことができ、この場合は、燃費の向上を重視して、速や
かに空燃比をリーンの状態に戻すようにする。
【0034】図10は、NOx触媒2の再生制御を行う
過程で、空燃比をリッチにする度合を大きくした場合の
関係図を示している。図10は、空燃比をよりリッチに
する、即ち空燃比を小さくすることにより、劣化度合の
大きかったNOx触媒が速やかに再生されたことを示し
ている。逆に、ΔTrr2の値が小さいときは、NOx
触媒がそれほど劣化していないため、空燃比をリッチに
する度合は比較的小さくすることができる。
【0035】本実施形態によって、NOx触媒の再生を
行う場合、触媒の再生を行う時間は、時定数より大きく
する必要がある。なぜならば、温度センサ9によってエ
ンジンの排気温度を測定する場合、温度センサ9の分解
能に関連する時定数の所定値よりも大きくしないと、触
媒の再生過程において、温度が検出できないためであ
る。具体的には、図6において、NOx触媒の再生を行
う時間は、(t2−t1)で表されているが、この時間
は、温度センサ9の時定数よりも大きくする必要があ
る。
【0036】図11は、本発明の第二の実施形態を示し
たものであり、該第二の実施形態と前記第一の実施形態
との構成の違いは、NOx触媒2の上流に第2の温度セ
ンサ10を備えた点で他の構成要素は、第一の実施形態
と同じである。また、NOx触媒2の再生制御の実施手
段についても、第一の実施形態と同じであるので、説明
を省略する。
【0037】NOx触媒2の性能診断も、第一の実施形
態とほぼ同一である。即ち、図4の制御フローチャート
における、NOx触媒2へのNOxの吸着量を推定する
ステップ401、NOxの吸着量がある所定値以上かど
うかを判定するステップ402、膨張行程で燃料を噴射
してNOx触媒の再生制御を実施するステップ403
は、第一の実施形態のステップと同一であるが、NOx
触媒2の性能が再生されたかどうかを判定するステップ
404が、第一の実施形態と異なる特徴を持っている。
このステップ404の詳細については、後述する。ま
た、NOx触媒2の再生制御を行う手段も、図5の制御
フローチャートに基づいて実施されるので、詳細な説明
は省略する。
【0038】次に、図12のフローチャートを用いて、
NOx触媒2の性能が再生されたか否かを判定する手段
について説明する。NOx触媒2の再生を実施している
過程において、前記NOx触媒2を通過する排気ガスの
温度だけではなく、該触媒の上流と下流との排気温度の
差の変化、即ち、NOx触媒2の部分の相違に基づいて
発熱反応に違いが生じることに着目して、該NOx触媒
2の再生制御を実施するものである。
【0039】再生制御を実施する直前の触媒下流の排気
温度Tr(t1)と触媒上流の排気温度Tf(t1)と
の温度差Trf(t1)、即ち、温度差Trf(t1)
=Tr(t1)−Tf(t1)、及び、現時点の触媒下
流の排気温度Tr(t2)と触媒上流の排気温度Tf
(t2)との温度差Trf(t2)、即ち、温度差Tr
f(t2)=Tr(t2)−Tf(t2)とを用いてN
Ox触媒2の性能が再生されたか否かを判定する。
【0040】図12のステップ1201において、温度
センサ9、10の出力信号に基づいてNOx触媒の上流
の排気温度Tf(t1)、Tf(t2)と下流の排気温
度Tr(t1)、Tr(t2)とを読み込む。ステップ
1202で、それそれの時点での温度差Trf(t
1)、Trf(t2)を演算する。ステップ1203で
は、現時点での温度差Trf(t2)から再生制御を実
施する直前の温度差Trf(t1)を差し引いた時差温
度差ΔTrf=Trf(t2)−Trf(t1)を演算
する。ステップ1204では、時差温度差ΔTrf=T
rf(t2)−Trf(t1)の値が所定値(基準値)
ΔTrf2以上か否かを判定し、時差温度差ΔTrfが
所定値より大きい、即ち、ΔTrf≧ΔTrf2なら
ば、NOx触媒2の再生が充分なされたと判定し、ステ
ップ1205へ進んで、NOx触媒の再生制御を終了す
る。即ち、燃費を向上させるために、空燃比をリーンの
状態に戻す。
【0041】また、ステップ1204で、ΔTrf<Δ
Trf2と判定された場合には、NOx触媒2の再生が
充分ではないとして、ステップ1202に戻り、再度温
度差Trf(t1)、Trf(t2)を演算して、NO
x触媒2の再生制御を続行する。即ち、空燃比をストイ
キまたはリッチの状態に維持する。前記所定値(基準
値)ΔTrf2を決定する手段については後述するが、
NOx触媒の再生制御の実施時間は、温度センサ9、1
0の計測精度を考慮して、温度センサ9、10の時定数
よりも大きくする。参考のために、空燃比、NOxの浄
化率、および触媒後方の排気温度と時間の関係を、図1
3に示す。
【0042】次に、NOx触媒の再生制御を終了するか
どうかの基準値であるΔTrf2の値を決定する方法の
実施例について説明する。一般に、ΔTrf2の値は、
速度や路面などの運転条件によって異なり、これらの条
件によって定まる定数をk2とする。そして、あるリー
ン状態における触媒前方と後方の排気温度の差Trf
(t3)としたとき、Trf(t3)−Trf(t1)
が小さい場合に、触媒の再生を入念に行うようにする。
具体的な方法としては、ΔTrf2の値を、次の式
(4)によって算出することが考えられる。
【0043】
【数4】 ΔTrf2=k2・Trf(t1)/(Trf(t3)−Trf(t1)) (式4)
【0044】以上のような、ΔTrf2の値を決定する
方法を、図14のフローチャートに示す。まず、ステッ
プ1401で、NOx触媒NOの下流の排気温度Tr
(t1)、Tr(t3)と上流温度Tf(t1)、Tf
(t3)とを読み込み、各々の時点での温度差Trf
(t1)、Trf(t3)を算出する。次いで、ステッ
プ1402で運転条件によって定まる定数k2を設定
し、ステップ1403では、前記式(4)に基づき前記
定数k2と前記二つの温度差Trf(t1)とTrf
(t3)とからΔTrf2の値を算出する。また、ここ
では図示しないが、ΔTrf2の値が大きい時(つまり
触媒の性能が劣化したと診断された時)の空燃比、NO
xの浄化率、および触媒前方と触媒後方の排気温度の差
と時間は、図9及び図10に示したものと同じ関係を有
する。
【0045】更に、本実施形態においても、NOx触媒
の再生を行う場合には、前記第一の実施形態と同じよう
に、NOx触媒の再生を行う時間は、温度センサ9、1
0の時定数より大きくする必要がある。即ち、図13の
おいて、NOx触媒の再生を行う時間は、(t2−t
1)で表されているが、この時間は、温度センサ9,1
0の時定数よりも大きくする必要がある。以上、本発明
の二つの実施形態について説明したが、本発明は、前記
実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に
記載されている本発明の精神を逸脱しない範囲で、設計
において種々の変更ができるものである。
【0046】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明のエンジン排気浄化制御装置は、NOx触媒の再生が
効果的に行われたかを、触媒の後方の排気ガスの温度、
または触媒前後の排気ガスの温度差を利用して診断する
ことができる。また、NOx触媒の再生時の排気成分の
悪化を防止しつつ燃費の効率向上を実現することが可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエンジン排気浄化制御装置の一実施形
態を備えたエンジンシステムの全体概念図。
【図2】エンジンの膨張行程におけるパルス幅と、トル
ク、HC及び排気ガス温度のパラメータとの関連図。
【図3】図1のエンジンのクランク角と燃料噴射時期お
よびパルス幅との関連図。
【図4】図1のエンジン排気浄化制御装置におけるNO
x触媒の性能診断を示す制御フローチャート。
【図5】図1のエンジン排気浄化制御装置におけるNO
x触媒の再生動作を示す制御フローチャート。
【図6】図1のエンジン排気浄化制御装置の空燃比とN
Ox浄化率と排気温度の時間毎の推移を示す特性図。
【図7】図1のエンジン排気浄化制御装置のNOx触媒
の性能再生の確認診断をする制御フローチャート。
【図8】図1のエンジン排気浄化制御装置のNOx触媒
の劣化度を診断する制御フローチャート。
【図9】図1のエンジン排気浄化制御装置の空燃比とN
Ox浄化率と排気温度の時間毎の推移を示す特性図。
【図10】図1のエンジン排気浄化制御装置の空燃比と
NOx浄化率と排気温度の時間毎の推移を示す特性図。
【図11】本発明のエンジン排気浄化制御装置の他の実
施形態を備えたエンジンシステムの全体概念図。
【図12】図11のエンジン排気浄化制御装置のNOx
触媒の性能再生の確認診断をする制御フローチャート。
【図13】図11のエンジン排気浄化制御装置の空燃比
とNOx浄化率と排気温度の時間毎の推移を示す特性
図。
【図14】図11のエンジン排気浄化制御装置のNOx
触媒の劣化度を診断する制御フローチャート。
【符号の説明】
1 エンジン 2 排気を吸着する触媒 3 スロットルバルブ 4 空気量センサ 5 インジェクタ 6 吸気弁 7 排気弁 8 空燃比センサ 9 温度センサ 10 温度センサ 11 エンジン制御装置 100 エンジンの排気浄化制御装置 104 NOx吸着量推定手段 111 エンジントルク制御手段 112 温度記憶手段 113 触媒浄化性能診断手段 114 触媒再生制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02D 41/14 330 F02D 41/14 330A 45/00 ZAB 45/00 ZAB 360 360C 368 368F (72)発明者 大須賀 稔 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気管に配設されたNOx触媒と、該N
    Ox触媒の排気温度を検出する温度センサとを備えたエ
    ンジンの排気浄化制御装置あって、 該排気浄化制御装置は、前記NOx触媒のNOx吸着量
    を推定する手段と、NOx触媒の浄化性能を診断する手
    段と、NOx触媒の再生を制御する手段とを備え、 前記触媒浄化性能診断手段は、前記温度センサの検出排
    気温度に基づいて触媒の浄化性能を診断することを特徴
    とするエンジンの排気浄化制御装置。
  2. 【請求項2】 前記触媒再生制御手段は、前記触媒浄化
    性能診断手段の診断結果に基づき排気ガスの空燃比を変
    化させて触媒の再生制御を行うことを特徴とする請求項
    1に記載のエンジンの排気浄化制御装置。
  3. 【請求項3】 前記温度センサは、前記NOx触媒の下
    流側に配置されていることを特徴とする請求項1又2に
    記載のエンジンの排気浄化制御装置。
  4. 【請求項4】 前記触媒浄化性能診断手段は、触媒再生
    開始時の前記排気温度と現時点の排気温度との温度差
    が、所定値以上となった時、NOx触媒の再生が完了し
    たと診断することを特徴とする請求項3に記載のエンジ
    ンの排気浄化制御装置。
  5. 【請求項5】 前記温度センサは、前記NOx触媒の上
    流側と下流側とに配置されていることを特徴とする請求
    項1又は2に記載のエンジンの排気浄化制御装置。
  6. 【請求項6】 前記触媒浄化性能診断手段は、前記NO
    x触媒の上流側と下流側との前記温度センサの各々の触
    媒再生開始時の前記排気温度と現時点の排気温度との各
    温度差の差の変化によって触媒浄化性能を診断すること
    を特徴とする請求項5に記載のエンジンの排気浄化制御
    装置。
  7. 【請求項7】 前記触媒浄化性能診断手段は、前記二つ
    の温度センサの前記各温度差の差が、所定値以上となっ
    た時、触媒の再生が完了したと診断することを特徴とす
    る請求項6に記載のエンジンの排気浄化制御装置。
  8. 【請求項8】 前記所定値は、診断した前記NOx触媒
    の劣化度に応じて変化させることを特徴とする請求項3
    又7に記載のエンジンの排気浄化制御装置。
  9. 【請求項9】 前記触媒再生制御手段は、診断したNO
    x触媒の劣化度に応じて、排気ガスの空燃比の値を変化
    させることを特徴とする請求項2又5に記載のエンジン
    の排気浄化制御装置。
  10. 【請求項10】 前記触媒再生制御手段は、診断したN
    Ox触媒の劣化度に応じて、触媒浄化再生時間を変化さ
    せることを特徴とする請求項2又は5に記載のエンジン
    の排気浄化制御装置。
  11. 【請求項11】 前記触媒再生制御手段は、触媒浄化再
    生時間を少なくとも前記温度センサの時定数よりも長く
    したことを特徴とする請求項2又5に記載のエンジンの
    排気浄化制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100404810C (zh) * 2004-11-15 2008-07-23 株式会社日立制作所 发动机自诊断装置
WO2008150014A1 (ja) * 2007-06-05 2008-12-11 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 触媒の劣化診断装置
JP2012012011A (ja) * 2010-07-02 2012-01-19 Robert Bosch Gmbh 装置の少なくとも1つのシステムを診断および/または調整する方法
JP2016211484A (ja) * 2015-05-12 2016-12-15 本田技研工業株式会社 内燃機関の排気浄化装置

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