JPH11316486A - 帯電部材、画像形成装置および中間転写体 - Google Patents

帯電部材、画像形成装置および中間転写体

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JPH11316486A
JPH11316486A JP4913299A JP4913299A JPH11316486A JP H11316486 A JPH11316486 A JP H11316486A JP 4913299 A JP4913299 A JP 4913299A JP 4913299 A JP4913299 A JP 4913299A JP H11316486 A JPH11316486 A JP H11316486A
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layer
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charging
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JP4913299A
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Atsutoshi Ando
温敏 安藤
Koichi Suwa
貢一 諏訪
Tadashi Onimura
正 鬼村
Masaru Sunahara
賢 砂原
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Original Assignee
Canon Inc
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  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 保護層や抵抗層の材料として水系樹脂を用い
ても、高温高湿環境下で感光体の駆動により保護層等の
剥がれを生じることがなく、感光体等の被帯電体を良好
に帯電することを可能とした接触式の帯電部材、および
その帯電部材を備えた画像形成装置を提供することであ
る。 【解決手段】 帯電ローラ10は、給電電極を兼ねた導
電性支持体11上に、弾性層12、水系の材料による抵
抗層13および水系の材料による保護層14を順に設け
てなっている。気温23℃、相対湿度50%から気温4
0℃、相対湿度95%への環境変化にともなう材料の吸
水よる体積変化率(膨潤率)が、保護層14の材料でそ
の直下の抵抗層13の材料よりも大きく、その体積変化
率の数値の差を2.5%以下とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー等の画像形成装置に用いられ、像担持体に接触して帯
電を行う帯電部材、画像形成装置および中間転写体に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式の画像形成装置にお
いて、像担持体としての感光体の一次帯電処理を行う帯
電装置としては、ワイヤに高電圧をかけてコロナ放電を
生じさせ、そのコロナに被帯電体をさらすコロナ帯電器
が広く利用されてきた。
【0003】近年、接触帯電式の帯電装置、すなわち帯
電部材を被帯電体に当接させて配置し、これに電圧を印
加して被帯電体面を帯電する帯電装置の開発が進められ
ている。接触帯電は非接触式であるコロナ帯電と比べ
て、被帯電体面に所望の電位を得るために必要とされる
印加電圧が低い、帯電時に発生するオゾンの量も少ない
等の長所があり、中でも特に帯電部材として導電性ロー
ラを用いたローラ帯電方式が帯電の安定性という点で好
ましく、広く用いられている。
【0004】従来の電子写真方式の画像形成装置におけ
る帯電部材としての帯電ローラの一例を図11および図
12に示す。
【0005】帯電部材1は、給電電極を兼ねた導電性軸
2、弾性層3、抵抗層4、保護層5から構成されてい
る。弾性層3用の樹脂としては、スチレン−ブタジエン
ゴム(SBR)、イソプレンゴムおよびシリコーンゴム
等のソリッドゴム等が挙げられ、これらの樹脂にカーボ
ンブラックや金属粉等の導電剤を分散することにより、
導電性を付与している。
【0006】抵抗層4は、帯電部材1に適切な抵抗を付
与するために設けられる層で、材料としては、アクリル
樹脂、ヒドリンゴム、ウレタン、シリコーンゴム等が挙
げられ、これらの材料に、カーボンブラック、金属粉等
の導電剤を適量分散させることによって、適切な導電性
を付与することができる。
【0007】保護層5は、帯電部材1の表面性を確保す
ることと、抵抗層4の材料による、感光体表面の汚染を
防止するために設けられる。材料としては、アクリル樹
脂、N−メトキシメチル化ナイロン等のナイロン系合成
樹脂材料、アクリル変成ウレタン等が挙げられる。
【0008】その際、保護層5は、抵抗層4によってム
ラなく付与された抵抗を乱すことがあってはならない
が、保護層5を導電性としてしまうと、感光体表面にピ
ンホール等の低抵抗部が生じた際に、リークを起こしや
すいため、抵抗層と同程度の抵抗を持つことが必要とさ
れる。すなわち、保護層5は、抵抗ムラのない、均一な
材料であり、導電剤の分散性も良好でなければならな
い。
【0009】また、保護層5により帯電部材の表面性を
確保する目的は、耐久による帯電部材の汚れのため生じ
る抵抗ムラを防ぐためである。そのため、保護層5の表
面エネルギーを下げる目的で、フッ素を含んだ材料(た
とえば四フッ化エチレン粉末)を保護層5の材料中に分
散させることも検討されている。
【0010】これらの厳しい条件を満たし、良好な表面
性と抵抗ムラのない保護層5を得るために、現状では、
有機溶剤中に材料樹脂や導電剤、フッ素を含んだ材料等
を分散した塗料による層を抵抗層4上に形成し、120
℃以下程度の低温で風乾を行うことにより、保護層5を
得ている。
【0011】このような材料において、120℃以上の
高温で乾燥を行った場合、表面にシワやヒビが生じ、表
面性が損なわれることが知られている。また、高温で乾
燥を行った場合、熱により基層等が変形し、やはり表面
性が損なわれることもあるため、抵抗層もまた低温によ
る風乾で形成することが望ましい。
【0012】さらに、近年、抵抗層4、保護層5の材料
として、従来の有機溶剤可溶型樹脂でなく、水系の樹脂
を用いた帯電部材も考案されている。これは、弾性層3
上に抵抗層4を形成するときに、有機溶剤可溶型樹脂を
用いた場合、有機溶剤がフォーム体である弾性層3を膨
潤させ、表面平滑性を損なうことを防止するためであ
る。
【0013】また、水系の樹脂を使用することによっ
て、有機溶剤の必要がなくなり、コスト面でも有利であ
ること、また、管理、取り扱いが容易である等のメリッ
トがある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、水系の
材料を使用する場合、実際に帯電部材1を使用する場面
において、高温高湿環境となった場合に、帯電部材1が
像担持体に貼り付き、像担持体を駆動した際に保護層5
が剥がれてしまう現象(以下「ハガレ」とする)が生じ
やすくなることがわかっている。
【0015】ハガレの生じる原因としては、以下のメカ
ニズムが考えられている。
【0016】保護層5の材料が水系であるため、高温高
湿環境においては保護層5の材料が吸湿し、像担持体側
に付着することにより、帯電部材1の保護層5と像担持
体の間で貼り付きが生じる。
【0017】特に、帯電部材1や像担持体の表面に結露
が生じ、お互いの結露面が接触した場合、帯電部材1と
像担持体の当接ニップ部に水分が閉じこめられ、帯電部
材1と像担持体が溶着しやすくなるため、像担持体と帯
電部材1の保護層5との付着力が特に大きくなることが
わかっている。
【0018】さらに、保護層5と抵抗層4の膨潤率が異
なる場合、保護層5と抵抗層4の界面にせん断力がかか
る。このせん断力のために、製造直後は強い力で接着し
ていた抵抗層4と保護層5の間の接着力が弱まるため、
保護層5と像担持体との間に貼り付きが生じた際に、保
護層5のみが容易に像担持体側に残り、ハガレが生じて
しまう。
【0019】この保護層5と抵抗層4との間のせん断力
の大きさは、通常環境から高温高湿環境に帯電部材1を
持ち込んだ際の、保護層5の材料と抵抗層4の材料の膨
潤率の差に依存する。すなわち、抵抗層4の膨潤率が極
端に小さい場合、保護層5の膨潤率が比較的低率に抑え
られていても、大きなせん断力がかかってしまう。
【0020】ハガレが生じてしまった場合、帯電部材1
の保護層5の材料が像担持体表面に付着した部分では、
トナー像を満足に形成することができず、異常画像とし
て現れる。
【0021】また、帯電部材1上で保護層5が剥がれた
部分では、帯電部材1の抵抗が他の部分とは異なるた
め、帯電ムラが生じ、異常画像として現れてしまう。
【0022】また、保護層5が失われていると、この部
分が再び像担持体に接触した状態で放置された場合、像
担持体表面がさらに汚染される可能性がある。
【0023】本発明の目的は、水を樹脂材の分散媒体と
した塗料を用いることのできる帯電部材、それを用いた
画像形成装置および中間転写体を提供することである。
【0024】本発明の別の目的は、吸湿により表面層が
膨潤しても表面層のハガレが生じない帯電部材、それを
用いた画像形成装置および中間転写体を提供することで
ある。
【0025】本発明のさらに他の目的は、電圧が印加さ
れる導電性基体と、第1樹脂層と、前記第1樹脂層上に
設けられた第2樹脂層とを有し、前記第1樹脂層と前記
第2樹脂層は水性媒体に樹脂材を分散した塗料を塗布、
乾燥させて形成される帯電部材を提供することである。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
帯電部材、画像形成装置および中間転写体にて達成され
る。要約すれば、本発明は、電圧が印加される導電性基
材と、第1樹脂層と、前記第1樹脂層上に設けられた第
2樹脂層とを有し、前記第1樹脂層と前記第2樹脂層は
水性媒体に樹脂を分散した塗料を塗布、乾燥させて形成
されることを特徴とする帯電部材である。
【0027】本発明によれば、前記第2樹脂層は被帯電
体と接触する表面層である。前記第2樹脂層はフッ素樹
脂を有する。前記第1樹脂層はアクリル樹脂を有する。
前記第2樹脂層の乾燥温度は120℃以下である。前記
帯電部材はさらに前記導電性基体と前記第1樹脂層との
間に弾性層を有する。前記第1樹脂層を形成する材料と
前記第2樹脂層を形成する材料との、気温23℃、相対
湿度50%から気温40℃、相対湿度95%への環境変
化にともなう体積変化率の差は2.5%以下である。前
記帯電部材はローラ状である。前記帯電部材は感光体を
帯電する帯電ローラである。前記帯電部材は転写材にト
ナー像を転写する転写ローラである。前記第1樹脂層は
前記第2樹脂層よりも厚く、抵抗値が低い。
【0028】また、本発明は、感光体と、前記感光体の
表面と接触し、前記感光体を帯電させる帯電部材と、帯
電された感光体を画像露光することにより形成された静
電像を現像する現像手段とを有し、前記帯電部材は、電
圧が印加される導電性基材と、第1樹脂層と、前記第1
樹脂層上に設けられた第2樹脂層とを有し、前記第1樹
脂層と前記第2樹脂層は水性媒体に樹脂を分散した塗料
を塗布、乾燥させて形成されることを特徴とする画像形
成装置である。
【0029】本発明によれば、前記感光体は有機感光層
を有する。前記感光体と前記帯電部材は、装置本体に対
して着脱可能な一体ユニットとして構成されたプロセス
カートリッジをなしている。
【0030】さらに、本発明は、中間転写方式の画像形
成装置における中間転写体において、前記中間転写体は
電圧が印加される導電性基材と、第1樹脂層と、前記第
1樹脂層上に設けられた第2樹脂層とを有し、前記第1
樹脂層と前記第2樹脂層は水性媒体に樹脂を分散した塗
料を塗布、乾燥させて形成されることを特徴とする中間
転写体である。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施例を図面
に則して更に詳しく説明する。
【0032】実施例1 図1は、本発明の第1の実施例における帯電部材を示す
断面図である。本実施例においては、帯電部材10はロ
ーラ形状のもの、すなわち帯電ローラを用いた。
【0033】図1において、11は、給電電極を兼ねた
金属あるいはプラスチック製で、シャフト状の導電性支
持体である。帯電ローラ10は、導電性支持体11上に
導電性の弾性層12、弾性層12よりも抵抗の大きな抵
抗層13、抵抗層13よりも抵抗の大きな保護層14を
順次有し、外径約14mmである。
【0034】本実施例においては、弾性層12としてウ
レタンスポンジフォームを用いた。フォームには、導電
性を付与するための導電剤として、金属酸化物が添加さ
れている。
【0035】抵抗層13は、水系アクリル樹脂とブチラ
ール樹脂のディスパージョンにカーボンを添加し、撹
拌、分散したものを、ディッピングにより約300μm
の厚さに形成し、気温100℃の環境に5〜6時間放置
することによって乾燥を行っている。
【0036】また、保護層14として、カーボンを添加
した水系フッ素樹脂であるPTFE(ポリテトラフルオ
ロエチレン)、ビニリデンエマルジョンおよびブチラー
ル樹脂のディスパージョンを、ディッピングにより厚さ
約10μm程度に形成している。さらに、気温100℃
の環境に5〜6時間放置することにより、乾燥を行って
いる。この保護層、特には、保護層と抵抗層の乾燥温度
は120℃以下が好ましい。
【0037】このように保護層と抵抗層の両方を、水性
媒体に樹脂材を分散した塗料を塗布、乾燥させて形成す
ることにより、保護層と抵抗層の膨潤率の差を小さくす
ることができる。
【0038】つぎに、保護層、抵抗層の膨潤率を変えた
実験例を示す。
【0039】(実験例1)上述した帯電ローラ10を本
実験に用いた。図2に、帯電ローラ10の抵抗層13、
保護層14の材料の膨潤率を示す。
【0040】ここで、膨潤率とは、気温23℃、相対湿
度50%の環境から、気温40℃、相対湿度95%の環
境に、材料単体を持っていった際の体積変化率を示す。
膨潤率が大きいと、材料が吸水することによる湿潤の度
合いが大きいことを示す。
【0041】図2に示すごとく、抵抗層13、保護層1
4とも、膨潤率は放置直後から上昇し始め、およそ5〜
20時間程度で飽和状態に達する。
【0042】図2によれば、抵抗層13の膨潤率は最大
で約1.2%程度となる。保護層14の膨潤率は最大で
およそ2.8%であり、その差は約1.6%程度となっ
ている。
【0043】図3は、本実験例における像担持体として
の感光ドラムを示す断面図である。
【0044】感光ドラム40は、直径30mmのアルミ
ニウムシリンダ41上に下引き層42、該下引き層上に
電荷発生層43、該電荷発生層上に樹脂としてビスフェ
ノールZ型ポリカーボネート樹脂を用いた電荷輸送層4
4を有する有機感光体層を有する。
【0045】上記帯電ローラ10を上記感光ドラム40
に、図4に示すごとく、帯電ローラ10の両端で、帯電
ローラ端子51を用いて、バネ52により荷重当接させ
た。この際、片側の帯電ローラ端子51の荷重は700
g重とし、合計1400g重の荷重が帯電ローラ10に
かかるようにした。
【0046】このように、感光ドラム40に帯電ローラ
10を当接させた状態で、気温40℃、相対湿度95%
の環境に1月放置したが、ハガレは生じず、画像上特に
問題も生じなかった。
【0047】さらに、この帯電ローラ10と感光ドラム
40をそれぞれ結露させ、互いの結露面をそれぞれ接触
させた状態で、気温32.5℃、相対湿度80%の環境
に2週間放置したところ、帯電ローラ10の保護層14
と感光ドラム40は密着していたが、容易に引き剥がす
ことができ、ハガレも発生しなかった。
【0048】(実験例2)本実験例において、帯電部材
は実験例1と同様の帯電ローラ10とした。抵抗層13
は、実験例1と同じものを用いた。
【0049】保護層14の材料としては、保護層材料に
対して、ブチラール樹脂の量を実験例1の1.5倍とし
たことが異なる。その他の条件は実験例1と同様であ
る。
【0050】図5に、本実験例における抵抗層13と保
護層14の膨潤率の推移を表すグラフを示す。
【0051】図から、抵抗層13の膨潤率は1.2%、
保護層14の膨潤率は3.2%である。従って、保護層
14と抵抗層13の膨潤率の差は2.0%である。
【0052】この帯電ローラ10を実験例1と同様に感
光ドラム40に当接させ、気温40℃、相対湿度95%
の環境に1月放置したところ、帯電ローラ10は感光ド
ラム40に密着していたものの、手で感光ドラム40を
回転させたところ、容易に回転させることができ、画像
上も特に異常は生じなかった。
【0053】また、さらにこの帯電ローラ10と感光ド
ラム40とを結露させて、結露面を接触させた上で、気
温32.5℃、相対湿度80%の環境に2週間放置した
ところ、帯電ローラ10と感光ドラム40は強固に密着
していたが、感光ドラム40は手で回転することができ
た。その際、感光ドラム40の端部において、保護層の
軽微なハガレが生じていたが、画像域外であったため、
画像上欠陥も生じず、その他の問題も発生しなかった。
【0054】(実験例3)本実験においても、帯電部材
として、実験例1と同様、帯電ローラ10を用いてい
る。
【0055】本実験例による帯電ローラ10の抵抗層1
3は、実験例1と同様のものを用いた。また、保護層1
4としては、実験例1の材料に、ブチラール樹脂量を2
倍としたものを用いている。その他の条件は実験例1と
同様である。
【0056】図6に、本実験例における抵抗層13と保
護層14の膨潤率の推移を表すグラフを示す。
【0057】図からわかるように、このとき、抵抗層1
3の膨潤率は1.2%、保護層14の膨潤率は3.7%
であり、その差は2.5%であった。
【0058】この帯電ローラ10を実験例1と同様に感
光ドラム40に当接させ、気温40℃、相対湿度95%
の環境に1月放置したところ、帯電ローラ10は感光ド
ラム40に強固に密着していたものの、手で感光ドラム
40を回転させることができ、画像上も特に異常は生じ
なかった。
【0059】また、さらにこの帯電ローラ10と感光ド
ラム40とを結露させて、結露面を接触させた上で、気
温32.5℃、相対湿度80%の環境に2週間放置した
ところ、帯電ローラ10と感光ドラム40は強固に密着
していたが、感光ドラム40は手で回転することができ
た。その際、感光ドラム40の端部において、保護層の
軽微なハガレが生じていたが、画像域外であったため、
画像上欠陥も生じず、その他の問題も発生しなかった。
【0060】(実験例4)本実験例は比較例を示す。
【0061】実験例1における抵抗層13の材料、乾燥
条件はそのままで、保護層14の材料のうち、ブチラー
ル樹脂量を2倍にした。また、乾燥温度を75℃とし
た。
【0062】このときの、帯電ローラ10の保護層14
の材料の膨潤率の推移を図7に示す。図に示すごとく、
膨潤率は最大で3.8%程度となっている。従って、抵
抗層13の材料と保護層14の材料との膨潤率の差は、
およそ2.6%となっている。
【0063】この帯電ローラ10を実験例1と同様に感
光ドラム40に当接させ、気温40℃、相対湿度95%
の環境に1月放置したところ、帯電ローラ10と感光ド
ラム40とが密着し、感光ドラム40を手で回すことが
困難であった。
【0064】また、さらにこの帯電ローラ10と感光ド
ラム40とを結露させて、結露面を接触させた上で、気
温32.5℃、相対湿度80%の環境に2週間放置した
ところ、長手端部にごく一部ではあるが、ハガレが発生
し、保護層14の成分が感光ドラム40に付着した箇所
では、画像が形成されず、画像上白く抜ける現象が発生
した。これは、保護層14の膨潤率が、抵抗層13の膨
潤率に比較して大きくなってしまったため、抵抗層13
と保護層14との間にせん断力が働き、保護層14が抵
抗層13から剥がれやすくなったためである。
【0065】(実験例5)本実験例も比較例を示す。実
験例4で用いた帯電ローラ10の抵抗層13の材料から
ブチラール樹脂を除いた材料を用いてる。保護層14の
材料は、実験例1と同じものを用いた。
【0066】図8に、本実験例おける帯電ローラ10の
保護層14の膨潤率の推移を示す。
【0067】図によれば、本実験例における帯電ローラ
の抵抗層の膨潤率は最大0.1%、保護層の膨潤率は最
大で約2.8%となる。従って、抵抗層13と保護層1
4との膨潤率の差は約2.7%である。
【0068】この帯電ローラ10を実験例1と同様に感
光ドラム40に当接させ、気温40℃、相対湿度95%
の環境に1月放置したところ、帯電ローラ10と感光ド
ラム40とが密着し、引き剥がしたところ、帯電ローラ
10と感光ドラム40の当接ニップに沿って、直線状に
帯電ローラ保護層14が剥がれ、感光ドラム40に付着
していた。
【0069】これは、帯電ローラ保護層14と抵抗層1
3の膨潤率の差が大きいため、抵抗層13と保護層14
の間に強いせん断力が働いたため、保護層14が感光ド
ラムに密着した際に、抵抗層13と保護層14との間の
保持力が働かず、保護層14にハガレが生じたものであ
る。
【0070】本実験例における結露実験は、すでに保護
層14のハガレが生じたので省略した。
【0071】実験例1から5までの結果を表にまとめる
と、以下のようになる。
【0072】
【表1】 これらの結果から、抵抗層13と保護層14の膨潤率の
差が2.5%以内であれば、実用上問題のない帯電ロー
ラを構成することが可能となることがわかる。
【0073】このように、保護層に加えて抵抗層も水系
樹脂とすることにより、膨潤率の差を小さくすることが
できるが、膨潤率の差は2.5%以下とすることがさら
に好ましい。
【0074】実施例2 本発明の別の実施例を説明する。本実施例では、前述の
実施例1と同様の材料構成で、ブレード状の部材を用い
ることを特徴とする。
【0075】図9に示すように、帯電ブレード100
は、給電電極を兼ねた、金属あるいはプラスチック製の
導電性支持体101、ウレタンフォームの基材102、
抵抗層103、保護層104よりなる。抵抗層103、
保護層104の材料、形成条件等は、実施例1における
帯電ローラ10の抵抗層13、保護層14と同様であ
る。
【0076】帯電ブレード100は、支持体101の長
手方向両端部において、図示しない固定部材により固定
されていて、これにより、適切なニップ幅および感光ド
ラム40との当接圧を確保している。帯電ブレード10
0は、線圧43g重/cmでとなるように位置を調整さ
れ、固定されている。
【0077】上記帯電ブレード100を、実施例1と同
様、感光ドラム40に当接させ、気温40℃、相対湿度
95%の環境に1月放置したが、帯電ブレード100と
感光ドラム40の間に密着は発生せず、画像上異常は生
じなかった。
【0078】また、さらに、帯電ブレード100、感光
ドラム40の双方を結露させ、結露面を接触させた状態
で、気温32.5℃、相対湿度80%の環境に2週間放
置したところ、帯電ブレード100と感光ドラム40間
に軽微な貼り付きは生じたものの、保護層104の剥が
れは発生せず、画像上、特に異常は認められなかった。
【0079】実施例3 本発明のさらに別の実施例を説明する。
【0080】本実施例は、本発明における帯電部材を、
感光ドラム、クリーニング装置、現像装置といった機能
部品とともに、一体のハウジングに組み込んだ、画像形
成装置のプロセスカートリッジとして構成したことが特
徴である。
【0081】図10に、本実施例におけるプロセスカー
トリッジ110を示す。本実施例における帯電部材とし
ては、実施例1と同様の帯電ローラ10を使用した。像
担持体としての感光ドラム40の構成も実施例1と同様
である。
【0082】現像装置111は、現像スリーブ112、
現像ブレード113より構成される。現像スリーブ11
2上に保持されたトナー114は、現像ブレード113
によって一定の厚さに規制される。現像スリーブ112
には図示しない電源により電圧が印加され、現像スリー
ブ112上のトナーが感光ドラム40に向かって飛翔
し、感光ドラム40上に形成された静電潜像に、選択的
に、静電的に付着することによって、トナー像が形成さ
れる。
【0083】クリーニング装置115は、クリーニング
ブレード116および廃トナー容器117から構成され
る。像形成後転写されずに残った残トナーが、クリーニ
ング装置115のクリーニングブレード116によって
掻き落とされ、廃トナー容器117に回収される。
【0084】感光ドラム40、帯電部材10は、現像装
置111、クリーニング装置115とともに、一体のハ
ウジング118にまとめられ、図示しない画像形成装置
に着脱自在のプロセスカートリッジ110として構成さ
れている。
【0085】本プロセスカートリッジ110において、
帯電ローラ10は、実施例1の場合と同様に、帯電ロー
ラ端子51およびバネ52によって、両端部において総
圧1400g重の荷重を受けている。
【0086】本プロセスカートリッジ110を、気温4
0℃、相対湿度95%の環境に1月放置したところ、感
光ドラム40と帯電ローラ10との間に密着は生じず、
画像上異常は生じなかった。
【0087】また、さらに帯電ローラ10と感光ドラム
40を結露させ、互いの結露面を接触させた状態で、気
温32.5℃、相対湿度80%の環境に2週間放置した
が、帯電ローラ10と感光ドラム40との間に軽微な密
着は見られたものの、ハガレは生じず、画像上特に異常
は発生しなかった。
【0088】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明はこれらの実施例にとらわれるものではなく、本発明
の技術思想内でのあらゆる変形が可能である。
【0089】たとえば、以上の実施例においては、露光
を行うために感光ドラムに一様な帯電を与えるための一
次帯電部材について述べたが、帯電部材として、この他
に感光ドラム上に形成されたトナー像を転写材に転写す
るための電荷を転写材に付与する転写部材に対しても本
発明を適用して差し支えない。また、その形状はローラ
状、ベルト状、ブレード状等の様々な形状が考えられ
る。
【0090】さらに、カラー画像形成装置において、ト
ナー像を一時的に担持して複数色のトナー像を形成した
後に、転写材に対して一括転写を行うための中間転写体
に本発明を適用してもよい。この場合の中間転写体の形
状も、ドラム状、ベルト状等の種々の形状を採用可能で
ある。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
被帯電体に接触して被帯電体との間に電圧を印加するこ
とにより、被帯電体を帯電する複数構造の帯電部材につ
いて、その表面層を水系樹脂を含む材料から形成し、気
温23℃、相対湿度50%から気温40℃、相対湿度9
5%への環境変化にともなう吸水よる体積変化率(膨潤
率)が、上記表面層を形成する材料においてその直下の
層を形成する材料よりも大きく、その体積変化率の差を
2.5%以下としたので、表面層に水系の材料を用いて
も、高温高湿環境下で感光体の駆動により保護層等の剥
がれを生じることがなく、感光体等の被帯電体を良好に
帯電して、高品質の画像を形成することを可能とするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における帯電ローラを示
す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例における帯電ローラの抵
抗層、保護層の膨潤率推移を示すグラフである。
【図3】感光ドラムを示す断面図である。
【図4】帯電ローラと感光ドラムの当接状態を示す図で
ある。
【図5】本発明の実験例2における帯電ローラの抵抗
層、保護層の膨潤率推移を示すグラフである。
【図6】本発明の実験例3における帯電ローラの抵抗
層、保護層の膨潤率推移を示すグラフである。
【図7】本発明の実験例4における帯電ローラの抵抗
層、保護層の膨潤率推移を示すグラフである。
【図8】本発明の実験例5における帯電ローラの抵抗
層、保護層の膨潤率推移を示すグラフである。
【図9】本発明における第2の実施例の帯電ブレードを
示す断面図である。
【図10】本発明における第3の実施例のプロセスカー
トリッジを示す断面図である。
【図11】従来の帯電ローラを示す断面図である。
【図12】従来の帯電ローラを示す斜視図である。
【符号の説明】
10 帯電ローラ 11 支持体 12 弾性層 13 抵抗層 14 保護層 40 感光ドラム 100 帯電ブレード 103 抵抗層 104 保護層 110 プロセスカートリッジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 砂原 賢 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧が印加される導電性基材と、第1樹
    脂層と、前記第1樹脂層上に設けられた第2樹脂層とを
    有し、前記第1樹脂層と前記第2樹脂層は水性媒体に樹
    脂を分散した塗料を塗布、乾燥させて形成されることを
    特徴とする帯電部材。
  2. 【請求項2】 前記第2樹脂層は被帯電体と接触する表
    面層である請求項1の帯電部材。
  3. 【請求項3】 前記第2樹脂層はフッ素樹脂を有する請
    求項2の帯電部材。
  4. 【請求項4】 前記第1樹脂層はアクリル樹脂を有する
    請求項3の帯電部材。
  5. 【請求項5】 前記第2樹脂層の乾燥温度は120℃以
    下である請求項2の帯電部材。
  6. 【請求項6】 前記帯電部材はさらに前記導電性基体と
    前記第1樹脂層との間に弾性層を有する請求項1の帯電
    部材。
  7. 【請求項7】 前記第1樹脂層を形成する材料と前記第
    2樹脂層を形成する材料との、気温23℃、相対湿度5
    0%から気温40℃、相対湿度95%への環境変化にと
    もなう体積変化率の差は2.5%以下である請求項1の
    帯電部材。
  8. 【請求項8】 前記帯電部材はローラ状である請求項1
    の帯電部材。
  9. 【請求項9】 前記帯電部材は感光体を帯電する帯電ロ
    ーラである請求項8の帯電部材。
  10. 【請求項10】 前記帯電部材は転写材にトナー像を転
    写する転写ローラである請求項8の帯電部材。
  11. 【請求項11】 前記第1樹脂層は前記第2樹脂層より
    も厚く、抵抗値が低い請求項1の帯電部材。
  12. 【請求項12】 感光体と、前記感光体の表面と接触
    し、前記感光体を帯電させる帯電部材と、帯電された感
    光体を画像露光することにより形成された静電像を現像
    する現像手段とを有し、 前記帯電部材は、電圧が印加される導電性基材と、第1
    樹脂層と、前記第1樹脂層上に設けられた第2樹脂層と
    を有し、前記第1樹脂層と前記第2樹脂層は水性媒体に
    樹脂を分散した塗料を塗布、乾燥させて形成されること
    を特徴とする画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記感光体は有機感光層を有する請求
    項12の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 前記感光体と前記帯電部材は、装置本
    体に対して着脱可能な一体ユニットとして構成されたプ
    ロセスカートリッジをなしている請求項12の画像形成
    装置。
  15. 【請求項15】 前記第2樹脂層は前記感光体と接触す
    る表面層である請求項12の画像形成装置。
  16. 【請求項16】 前記第2樹脂層はフッ素樹脂を有する
    請求項12の画像形成装置。
  17. 【請求項17】 前記第1樹脂層はアクリル樹脂を有す
    る請求項16の画像形成装置。
  18. 【請求項18】 前記第2樹脂層の乾燥温度は120℃
    以下である請求項15の画像形成装置。
  19. 【請求項19】 前記帯電部材はさらに前記導電性基体
    と前記第1樹脂層との間に弾性層を有する請求項12の
    画像形成装置。
  20. 【請求項20】 前記第1樹脂層を形成する材料と前記
    第2樹脂層を形成する材料との、気温23℃、相対湿度
    50%から気温40℃、相対湿度95%への環境変化に
    ともなう体積変化率の差は2.5%以下である請求項1
    2の画像形成装置。
  21. 【請求項21】 前記帯電部材はローラ状である請求項
    12の画像形成装置。
  22. 【請求項22】 前記第1樹脂層は前記第2樹脂層より
    も厚く、抵抗値が低い請求項12の画像形成装置。
  23. 【請求項23】 中間転写方式の画像形成装置における
    中間転写体において、前記中間転写体は電圧が印加され
    る導電性基材と、第1樹脂層と、前記第1樹脂層上に設
    けられた第2樹脂層とを有し、前記第1樹脂層と前記第
    2樹脂層は水性媒体に樹脂を分散した塗料を塗布、乾燥
    させて形成されることを特徴とする中間転写体。
  24. 【請求項24】 前記第2樹脂層は前記感光体と接触す
    る表面層である請求項23の中間転写体。
  25. 【請求項25】 前記第2樹脂層はフッ素樹脂を有する
    請求項23の中間転写体。
  26. 【請求項26】 前記第1樹脂層はアクリル樹脂を有す
    る請求項25の中間転写体。
  27. 【請求項27】 前記第2樹脂層の乾燥温度は120℃
    以下である請求項24の中間転写体。
  28. 【請求項28】 前記帯電部材はさらに前記導電性基体
    と前記第1樹脂層との間に弾性層を有する請求項23の
    中間転写体。
  29. 【請求項29】 前記第1樹脂層を形成する材料と前記
    第2樹脂層を形成する材料との、気温23℃、相対湿度
    50%から気温40℃、相対湿度95%への環境変化に
    ともなう体積変化率の差は2.5%以下である請求項2
    3の中間転写体。
  30. 【請求項30】 前記中間転写体はドラム状である請求
    項23の中間転写体。
  31. 【請求項31】 前記中間転写体はベルト状である請求
    項23の中間転写体。
  32. 【請求項32】 前記第1樹脂層は前記第2樹脂層より
    も厚く、抵抗値が低い請求項23の中間転写体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002156824A (ja) * 2000-11-20 2002-05-31 Bridgestone Corp Oaローラーの製造方法
JP2007001222A (ja) * 2005-06-27 2007-01-11 Ricoh Co Ltd 導電性部材及びそれを有するプロセスカートリッジ、並びに、そのプロセスカートリッジを有する画像形成装置
JP2015184472A (ja) * 2014-03-24 2015-10-22 富士ゼロックス株式会社 帯電部材及びその製造方法、プロセスカートリッジ、並びに、画像形成装置

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