JPH11319081A - 超音波気泡検出器とそれを使用した超音波気泡検出装置および人工透析装置 - Google Patents

超音波気泡検出器とそれを使用した超音波気泡検出装置および人工透析装置

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JPH11319081A
JPH11319081A JP11035478A JP3547899A JPH11319081A JP H11319081 A JPH11319081 A JP H11319081A JP 11035478 A JP11035478 A JP 11035478A JP 3547899 A JP3547899 A JP 3547899A JP H11319081 A JPH11319081 A JP H11319081A
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ultrasonic
bubble detector
liquid transport
vibrating
ultrasonic bubble
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JP11035478A
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Tomio Kato
臣男 加藤
Harumi Tanaka
治美 田中
Yukio Tanaka
幸雄 田中
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Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】気泡がスームズに流れ、かつ、正確な気泡検出
ができる安定した気泡検出ができる超音波気泡検出器、
超音波気泡検出装置、ならびに、人工透析装置を提供す
る。 【解決手段】液体が流れる液体輸送管を挟み対向する一
対の超音波振動素子2の振動部が帯状になるようにして
液体輸送管内を通過する気泡を検出する超音波気泡検出
器1において、帯状の振動部2−aの長手方向を液体輸
送管内の液体の流れ方向に対して交差する方向に配置
し、かつ、帯状の振動部のの長さが挟持した状態での液
体輸送管の内側の幅(内径)より長く、検出器内で超音
波振動素子の振動部以外の部分が振動部の液体輸送管と
の接触面と同一面(高さ)Hで液体輸送管をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体が流れる液体
輸送管を挟み対向する一対の超音波振動素子の挟持部の
液体輸送管内を通過する気泡を検出する超音波気泡検出
器に関し、微小気泡を安定して検出する超音波気泡検出
器、超音波気泡検出装置、ならびに、人工透析装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】超音波を利用した気泡検出器の原理は周
知のように、本発明の実施例を示す図2に示すように、
一方の超音波振動素子2で発信した超音波が液体輸送管
8と液体を通過して他の一方の超音波振動素子2で受信
されるようになっており、液体内に気泡がある場合は超
音波が気泡によって反射して受信する超音波の強度が減
少する現象を利用するものである。
【0003】従来、液体が流れる液体輸送管を挟み対向
する一対の超音波振動素子の挟持部の液体輸送管内を通
過する気泡を検出する超音波気泡検出器あるいは超音波
気泡検出装置に使用される超音波振動素子は、たとえば
図9に示すような形状で、図11(A)のように使用さ
れるのが一般的である。
【0004】すなわち、円板状の超音波振動部10に円
筒状の超音波伝達体9を付加した、図9に示すように液
体輸送管8と接触する部分の形状を工夫した一対の超音
波振動素子11が使用されている。図9(A)では超音
波伝達体9の先端が共に平らで、図9(B)ではやはり
共に球面状をしている。図9(C)aは球面状であるが
一方が凸型で、図9(C)bでは他方が凹型をしている
のが特徴である。
【0005】従来の方法では広い面積で超音波を授受し
ていて、超音波伝達体9の面積に対して測定対象が小さ
い微小気泡の検出は困難と考えられ、この問題を解決す
る手段として図10に示すような超音波伝達体14を付
加した超音波振動素子13が、実公平5−29717号
公報に提案されている。すなわち、超音波振動部10に
凸型の超音波伝達体14を付加し、液体輸送管8と接触
する部分を帯状にして、その長手方向を液体輸送管8内
の液体の流れ方向に対して直交する方向に配置し、超音
波が伝達される面積を小さくし、気泡による超音波の強
度が減少する割合を大きくしているのが特徴である。し
かしながら、この新たな提案を含め、従来からの超音波
気泡検出器には、以下に述べるような問題があり、これ
らの気泡検出器は主に血液チューブ内の血液に存在する
気泡検出に用いられていて、単に気泡検出器の性能上の
問題ではなく人命に関わる重大な問題である。
【0006】1)誤動作が多い。すなわち、気泡が多い
のに検出パルスの数が少なかったり、逆に気泡がないの
に検出パルスが発生することなどが数多く報告されてい
る。
【0007】2)超音波検出器および超音波検出装置の
信号処理回路などの温度変化による感度の変化があり、
温度が高くなると気泡検出が不安定になる。
【0008】3)図11(A)、(B)に示すように微
小気泡を検出するために液体輸送管8を強く狭持した
り、曲げたりするために気泡がその屈曲部分に滞留した
り、気泡の挟持部の通過時間が長くなることがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
における上述した問題点を解決するもので、すなわち、
気泡が多いのに検出パルスの数が少なかったり、逆に気
泡がないのに検出パルスが発生することなどの誤動作を
なくすこと、超音波気泡検出器および超音波気泡検出装
置の信号処理回路などの温度変化による感度の変化はを
少なくするための対策は困難であるので、この感度変化
に対応する対策をして、温度変化に対しても安定した気
泡検出ができるようにすること、および、気泡を検出す
るために液体輸送管を強く挟持したり、曲げたりするた
めに気泡がその屈曲部分に滞留したり、気泡の狭持部の
通過時間が長くなることのないように、液体輸送管を強
く狭持しないで、気泡がスームズに流れ、かつ、正確な
気泡検出ができるようにすることが課題でこれらを検討
し問題点を解決して安定した気泡検出ができる超音波気
泡検出器とそれを使用した超音波気泡検出装置および人
工透析装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、以下の構成を採用する。すなわち、 (1)液体が流れる液体輸送管を挟み対向する一対の超
音波振動素子の振動部が帯状になるようにして液体輸送
管内を通過する気泡を検出する超音波気泡検出器におい
て、前記帯状の振動部の長手方向を液体輸送管内の液体
の流れ方向に対して交差する方向に配置し、かつ、前記
帯状の振動部の長さが挟持した状態での液体輸送管の内
側の幅(内径)Tより長く、上記検出器内で超音波振動
素子の振動部以外の部分が該振動部の液体輸送管との接
触面と概ね同一面(高さ)Hで液体輸送管を挟持するこ
とを特徴とする超音波気泡検出器。
【0011】(2)前記(1)記載の超音波気泡検出器
において、一対の超音波振動素子が受、発信側とも高分
子強誘電体薄膜あるいは無機強誘電体を使用した超音波
振動素子を使用し、あるいは発信、受信のいずれかの側
に無機強誘電体を使用し、その逆の受信、発信の側に高
分子強誘電体薄膜を使用した超音波振動素子を備える超
音波気泡検出器において、振動部が平板上に略帯状に形
成された超音波振動素子であるか、あるいは超音波振動
素子の受信面または発信面として使用する側に付した超
音波伝達体の略帯状の先端である超音波振動素子である
ことを特徴とする超音波気泡検出器。
【0012】(3)前記(2)に記載の超音波気泡検出
器において、超音波振動素子の受信または発信側の面に
その全体を覆う同形同面積以上の保護膜を付したことを
特徴とする超音波気泡検出器。
【0013】(4)前記(3)記載の超音波気泡検出器
において、超音波振動素子の受信または発信側の面に付
した保護膜の強誘電体に接触する側に電極を形成して超
音波振動素子の1つの面の電極とすることを特徴とする
超音波気泡検出器。
【0014】(5)前記(2)〜(4)のいずれかに記
載の超音波気泡検出器において、強誘電体単独、または
保護膜を付して使用する超音波振動素子の強誘電体また
は強誘電体と保護膜とをあわせた厚みを、強誘電体また
は強誘電体と保護膜との材質によって定まる、使用する
超音波周波数における波長の概ね4分の1とすることを
特徴とする超音波気泡検出器。
【0015】(6)前記(2)〜(5)のいずれかに記
載の超音波気泡検出器において、強誘電体を使用する超
音波振動素子の超音波を受信または発信する面と反対の
面の電極厚みを、その電極材質によって定まる、使用す
る超音波周波数における波長の概ね2分の1とすること
を特徴とする超音波気泡検出器。
【0016】(7)前記(1)〜(6)のいずれかに記
載の超音波気泡検出器において、音波振動素子の振動周
波数を決定するための共振用コイルとしてコアあるいは
コア周辺の充填物中にフェライトを用いることを特徴と
する超音波気泡検出器。
【0017】(8)前記(1)〜(7)のいずれかに記
載の音波気泡検出器において、コイルを使用する超音波
振動素子の共振周波数におけるコイルのQ値が1〜10
0であることを特徴とする超音波気泡検出器。
【0018】(9)前記(1)〜(8)のいずれかに記
載の音波気泡検出器において、超音波振動素子の共振周
波数におけるコンダクタンスが0.1ミリシーメンス以
上であることを特徴とする超音波気泡検出器。
【0019】(10)前記(1)〜(9)のいずれかに
記載の液体が流れる液体輸送管を挟み対向する一対の超
音波振動素子の挟持部の液体輸送管内を通過する気泡を
検出する超音波気泡検出器において、液体輸送管の材料
が高分子樹脂またはゴムであり、該液体輸送管が血液な
どが流れるチューブであることを特徴とする超音波気泡
検出器。
【0020】(11)前記(1)〜(10)のいずれか
に記載の液体が流れる液体輸送管を挟み対向する一対の
超音波振動素子の挟持部の液体輸送管内を通過する気泡
を検出する超音波気泡検出器において、液体輸送管のガ
イドの断面形状が略凹形であり、液体輸送管を狭持する
長手方向の中央部に間隙(幅)Sを有する該ガイドであ
ることを特徴とする超音波気泡検出器。
【0021】(12)前記(1)〜(11)のいずれか
に記載の超音波気泡検出器において、一対の超音波振動
素子がその一方が他の一方に対して移動し、あるいはそ
の双方が互いに対して平行して移動し、液体輸送管を狭
持する機構を備えることを特徴とする超音波気泡検出
器。
【0022】(13)前記(1)〜(12)のいずれか
に記載の超音波気泡検出器において、発信側の超音波振
動素子に加える電気的信号が略正弦波信号であることを
特徴とする超音波気泡検出器。
【0023】(14)前記(1)〜(13)のいずれか
に記載の超音波気泡検出器において、超音波振動素子が
受信した超音波によって得られる信号処理をする信号処
理回路の増幅回路20の出力を検波し、任意の時間保持
する信号保持時間が異なる2個の信号保持回路を有し、
保持時間の長い信号保持回路2の出力の任意の割合を基
準として、保持時間の短い信号保持回路1の出力を比較
して、2値化する電圧比較器を備えることを特徴とする
超音波気泡検出器。
【0024】(15)チューブ内の気泡検出に前記
(1)〜(14)のいずれかに記載の超音波気泡検出器
を備えることを特徴とする超音波気泡検出装置。
【0025】(16)血液をチューブに通して人工腎臓
との間を循環させる血液ポンプを有する超音波気泡検出
装置のチューブ内の気泡検出に前記(1)〜(14)の
いずれかに記載の超音波気泡検出器を備えることを特徴
とする人工透析装置。
【0026】
【発明の実施の形態】上記の本発明に関して、理解を容
易にするため、さらに図1の高分子強誘電体薄膜を使用
した超音波振動素子と、図2、図4、図6、および図7
に示す超音波気泡検出器の実施例に基づいて以下に説明
する。
【0027】図1は高分子強誘電体薄膜を使用した超音
波振動素子の構成図(分解説明図)であり、(A)は分
解図、(B)は断面図である。
【0028】図2は高分子強誘電体薄膜を使用した超音
波気泡検出器の実施例を示す構成図である。
【0029】図3はマスクを付加した円筒型の超音波伝
達体を有する超音波振動素子の一例を示す構成図であ
り、(A)はマスク、(B)は円筒型の超音波伝達体を
有する超音波振動素子、(C)は組立断面図を示す。
【0030】図4はマスクを付加した円筒型の超音波伝
達体を有する超音波振動素子を使用した超音波気泡検出
器の実施例を示す構成図である。
【0031】図6はマスクを付加した凸型の超音波伝達
体を有する超音波振動素子を使用した超音波気泡検出器
の実施例を示す構成図である。
【0032】図7は超音波気泡検出器の血液チューブの
ガイドの一例を示す構成図であり、(A)はガイドを有
する超音波気泡検出器の片方の平面図、(B)は断面図
である。
【0033】本発明の超音波気泡検出器を図1および図
2により説明すると、液体が流れる液体輸送管8を挟み
対向する一対の超音波振動素子2の振動部2−aが帯状
になるようにして液体輸送管8内を通過する気泡を検出
する超音波気泡検出器1において、前記振動部2−aの
長手方向を液体輸送管8内の液体の流れ方向に対して交
差する方向に配置し、かつ、帯状の振動部2−aの長さ
が挟持した状態での液体輸送管8の内側の幅(内径)T
より長く、その検出器1内で前記振動部2−a以外の部
分が前記振動部の液体輸送管8との接触面と概ね同一面
(高さ)Hで液体輸送管8を挟持することを特徴とする
ものである。振動部2−a以外の部分は、図1に示すよ
うに超音波振動素子2の表面は平坦で、この中で振動部
2−aは基板内の6−aと保護膜に形成された電極とが
対向する部分によって形成されるので振動部2−aを除
く、超音波振動素子2の表面を指す。
【0034】上記の超音波振動素子2の帯状の振動部2
−aの幅が10μm以上であり、検出する気泡の大きさ
によって任意に定める。
【0035】略帯状の幅が一対の同幅または一対の互い
の幅が異なる超音波振動素子2で構成されることが好ま
しい。
【0036】また、一対の超音波振動素子が受、発信側
ともに高分子強誘電体薄膜あるいは無機強誘電体を使用
した超音波振動素子、あるいは発信、受信のいずれかの
側に無機強誘電体を使用し、その逆の受信、発信の側に
高分子強誘電体薄膜を使用した超音波振動素子を備える
超音波気泡検出器1において、振動部が平板上に略帯状
に形成された超音波振動素子であるか、あるいは超音波
振動素子の受信面または発信面として使用する側に付し
た超音波伝達体14の略帯状の先端である超音波振動素
子13である図2、図4、図6、および図7に示す超音
波気泡検出器1などを選択する。
【0037】これらの超音波気泡検出器1の、例えば、
図1の超音波振動素子2の受信側または発信側の面にそ
の全体を覆う同形同面積以上の保護膜5を付す。
【0038】その保護膜5の強誘電体4に接触する側に
電極を形成して超音波振動素子2の1つの面の電極と
し、強誘電体4単独の厚み、あるいは強誘電体4と保護
膜5とをあわせた厚みを、使用する超音波振動素子2の
強誘電体4または強誘電体4と保護膜5との材質によっ
て定まる、使用する超音波周波数における波長の概ね4
分の1とし、あるいは、超音波を受信または発信する面
の反対の面の電極厚みを、使用する電極材質によって定
まる、使用する超音波周波数における波長の概ね2分の
1にして感度の高い超音波の受発信ができるようにする
ことが好ましい。
【0039】ノイズが少なく感度の高い超音波の受発信
のために超音波振動素子2の振動周波数を決定するため
の共振用コイルとしてコアあるいはコア周辺の充填物中
にフェライトを用いすることが好ましい。ただし、図3
〜図6の超音波振動素子の図中ではコイル7は省略して
図示していない。
【0040】その共振周波数におけるコイル7のQ値が
1〜100で、超音波振動素子2のコンダクタンスが
0.1ミリシーメンス以上であるとなお良く、また、素
子の容量やコイルのインダクタンスを超音波振動素子2
が使われる温度近辺で測定して組み合わせて共振周波数
を決定すると安定した測定を行うことができる。
【0041】安定した微小気泡検出のために液体輸送管
8の材料に高分子樹脂またはゴムのチューブを使用し、
その液体輸送管8のガイド15の断面形状が図7に示す
ごとく略凹形(図7(B)の液体輸送管8を囲っている
部分、2個のガイド15で上下から囲っている)である
ことが好ましく、より好ましくは、液体輸送管8を狭持
する長手方向の中央部に間隙(幅)Sを有するガイド1
5であることである。
【0042】ガイド15は液体輸送管8が超音波振動素
子2の振動部2−aに対して直交し、かつ、狭持したと
きの液体輸送管8が振動部2−aに接触し、その内径が
長手方向の振動部2−a内に収まるように超音波振動素
子2の上側、振動部2-aのある側に設置される。
【0043】なお、安定して液体輸送管8を狭持するた
めには、超音波振動素子2がその一方が他の一方に対し
て移動し、あるいはその双方が互いに対して平行して移
動し、液体輸送管8を狭持する機構を備えることが重要
である。
【0044】図8は信号処理回路の一例を示す構成図で
ある。
【0045】雰囲気温度の変化による超音波検出器1の
感度の変動に対して安定した微小気泡検出のために、図
8に示す信号処理回路の増幅回路20の出力を検波し、
任意の時間保持する信号保持時間が異なる2個の信号保
持回路22、23を有し、信号保持時間が長い23の信
号保持回路2の出力の任意の割合を基準として保持時間
の短い信号22の保持回路1の出力を比較して、2値化
する電圧比較器24を備え、また、高調波による電磁波
を外部にできる限り漏らさないように、発信側の超音波
振動素子2に加える電気的信号を略正弦波信号とする正
弦波発信回路26を備える。
【0046】このように主に血液をチューブに通して人
工腎臓と人体との間に循環させる血液ポンプを有する超
音波気泡検出装置のチューブ内の気泡検出に前述超音波
気泡検出器1を提供し、前述信号処理回路を備える超音
波気泡検出装置を提供し、さらに、これを使用した人工
透析装置を提供する。
【0047】以下、さらに本発明の実施形態について説
明する。なお、超音波気泡検出器1を1部品として使用
する超音波気泡検出装置および人工透析装置については
従来より使用されているものが適用可能であり、説明を
省略する。
【0048】本発明の超音波気泡検出器1は、人工透析
装置に付属する人工腎臓へ血液を人体から導き、血液ポ
ンプによって再び人体へ輸送する液体輸送管(血液回
路:血液チューフ゛)8中の気泡を監視、検出して警報
を発するように使用されるものに好適に実施できるもの
であるが、誤動作は人体への影響が大きいため、本発明
は、いかにして、誤動作なく安定した微小な気泡検出が
できるのかとの観点で検討をしたものである。
【0049】気泡検出器1の原理は周知のように、図2
に示すごとく、一方の超音波振動素子2で発信した超音
波(一般的には1〜5MHzを使用)が液体輸送管(以
下、血液チューブと称する)8と液体を通過して他の一
方の超音波振動素子2で受信し、液体内に気泡がある場
合は超音波が気泡によって反射して、受信する超音波の
強度が減少する現象を利用するものである。従って、微
小な気泡を検出するために、気泡による超音波強度の減
少の割合が大きくなるように、できる限り細い帯状の面
で超音波を授受する構成が好ましい。
【0050】これを実現するのには次のような幾つかの
方法がある。すなわち、 (1)図1、図2および図7に示す超音波振動素子2の
素材として強誘電体薄膜、特に高分子強誘電体薄膜4を
使用する場合に、強誘電体の表裏に電極の位置が重なり
一致した部分のみが振動部2−aとなるので、超音波の
受発信する部分は電極6−aを必要とする形状に形成す
ればよく、自由度がかなり高いので微小気泡検出のため
に帯状の受信面または発信面を形成するのは容易であ
る。
【0051】用途にもよるが、気泡検出の精度が要求さ
れる場合には振動部の電極6−aの幅を狭く形成する。
一般的には0.1mm単位であるが、μm単位(10μ
m以上)での電極形成も可能である。また、振動部の電
極6−aの幅が異なる受発信をする超音波振動素子2使
用の構成が容易にできる。
【0052】また、高分子強誘電体薄膜4はその略帯状
の受信面または発信面の全体を覆う同形同面積以上の保
護膜5を付すのであるが、この保護膜5の強誘電体に接
触する側に電極を形成して超音波振動素子の1方の面の
シールド電極を兼ねた電極とする。すなわちシールド用
電極6−bと同電位となる。特にこのシールド用電極の
素材としては銅を使用すると電磁波のシールド効果が高
い。
【0053】そして、強誘電体4または強誘電体4と保
護膜5とをあわせた厚みを、使用する強誘電体4と保護
膜5との材質によって定まる、使用する超音波周波数に
おける波長の概ね4分の1として、受信面または発信面
が音波の腹部になるようにすると、超音波の受発信の強
度を高める効果があるので好ましい。
【0054】なお、保護膜5の材質としては、ポリエス
テル、ポリイミドなどの強度が高いプラスティックの薄
膜を使用することが好ましい。これは使用される血液チ
ューブ8や、血液と密度がほぼ同じで音の浸透度合いの
指標とされる音響インピーダンスが小さく、音の減衰が
小さくなる効果があるからである。
【0055】さらに、超音波振動素子2からの音の漏れ
を減少させるために、超音波を受信または発信する面の
反対の面の電極厚みを、使用する電極材質によって定ま
る、使用する超音波周波数における波長の概ね2分の1
にすることが好ましい。
【0056】実際には保護膜5や電極の厚みは計算値に
近い厚みの市販の素材を使う。このことによって感度が
多少変わるが、誤動作を引き起こす要因にはならない。
【0057】(2)一方、図3から図6に示す超音波振
動素子11、13の素材として無機系強誘電体を使用す
る場合(平板状の超音波振動素子2の素材として無機系
強誘電体を使用する場合は振動部の電極6−aの部分に
ほぼ同型の無機系強誘電体を接続する。この時は高分子
強誘電体薄膜4は使用しない。ハイブリッド超音波振動
素子として無機系強誘電体と高分子強誘電体薄膜4とを
張り合わせて使う場合もあるがここでは詳述しない)、
一般的に、血液チューブ8や血液との密度がかなり異な
り、音響インピーダンスが大きなため、プラスティック
製の超音波伝達体9、14を付加して音響インピーダン
スを下げる。ただし、発信強度が強かったり、受信感度
が高い場合には超音波伝達体9、14にプラスティック
を使用しなかったり、超音波伝達体9、14を付加しな
いことがある。
【0058】そして、図11(A)に示すように、従来
と同じように血液チューブ8を単に狭持するのみである
と、微小気泡を検出するために血液チューブ8を強く狭
持したり、曲げたりするために、気泡がその屈曲部分に
滞留したり、気泡の狭持部の通過時間が長くなることが
ある。
【0059】このことは図1、図2に示すように、強誘
電体薄膜、特に高分子強誘電体薄膜4を使用の平板上に
振動部2−aが形成される超音波振動素子2では問題と
ならない。
【0060】従って、図9や図10に示すような従来の
型の超音波振動子11、13を使用する超音波気泡検出
器1ではそのようなことがないように、本発明では図
3、図4に示すように、 (2−1)超音波振動子の素材が有機、無機であること
を問わず、円筒型の超音波伝達体9を有する超音波振動
素子11を使用する場合は、血液チューブ8をしたとき
に、血液チューブ8の長手方向に直交して帯状に振動部
としての超音波伝達体9が血液チューブ8に接触するよ
うに略帯状の隙間を有するマスク12を介する。この振
動部の長さは狭持した状態で血液チューブ8の内側の幅
(内径)Tより長く、その検出器1内で超音波振動素子
11の振動部以外の部分が超音波振動素子11の狭持部
分の振動部の血液チューブ8との接触面と概ね同一面
(高さ)Hで血液チューブ8を狭持する。
【0061】(2−2)また、図5、図6に示すよう
に、超音波振動子の素材が有機、無機であることを問わ
ず、実公平5−29717号公報に示すような凸型の振
動部としての超音波伝達体14を有する超音波振動素子
13を使用する場合は、前記したのと同様に、血液チュ
ーブ8を狭持したときに、血液チューブ8の長手方向に
直交して帯状に超音波伝達体14が血液チューブ8に接
触し、その検出器1内で超音波振動素子13の振動部以
外の部分が超音波振動素子13の狭持部分の振動部の血
液チューブ8との接触面と概ね同一面(高さ)Hで血液
チューブ8を狭持するように、隙間を有するマスク12
を介する。
【0062】以上、本発明の超音波振動素子2、11,
13の形状を説明したが、次に誤動作に関連する素子の
構成と信号処理について説明する。
【0063】一般的には、超音波気泡検出器は1MHz
以上の超音波を使用していて、その電磁波の漏れが問題
であると同時に、外部からの電磁波の侵入も問題で、こ
れが誤動作の要因の1つとなっている。
【0064】本発明者らが、市販の超音波気泡検出器に
ついて電磁波の漏れの程度を検討したところ、血液チュ
ーブ8に液体が無い状態での受信信号が液体の満たされ
ているときの約20%以上あることが判った。このこと
は超音波振動素子を帯状にして感度を向上させても、常
に20%もの信号が存在し、気泡検出による信号減衰の
割合を少なくし、外部からの電磁波の侵入により信号が
揺らぐ可能性が高く、誤動作を引き起こしやすいことを
示している。
【0065】これに対して本発明では、共振用のコイル
7を付加して、そのコアあるいはコア周辺の充填物中に
フェライトを用いたコイル7を用いることによって、血
液チューブ8に液体が無い状態での受信信号が液体の満
たされているときの0.3%以下(殆ど、超音波の周波
数成分はなく、測定のためのプローブに乗った商用電源
の周波数成分のみであった)になった。
【0066】つまり、これまでの円筒状の超音波伝達体
9を付加した図9に示す従来の超音波振動素子11で
も、電磁波の漏れと外部からの電磁波の侵入がなければ
SN比が高い信号を得ることができる。つまり、信号処
理の仕方によっては本発明と同等程度の微小気泡の検出
が可能であることを示している。ただし、感度が小さい
ため、本発明の超音波振動素子11の如き構成にして感
度を向上させて使用する方が信号処理が簡易になると考
えられる。
【0067】なお、コイル7を使用しない場合であって
も、超音波振動素子11の周辺にフェライトを含む充填
剤などを使用することによって電磁波ノイズの送受信を
大幅に減少させることができる。
【0068】また、超音波の送受信の必要な感度を得る
ためには、使用する周波数でのコイル7のQ値は1〜1
00が適切で、超音波振動素子として共振周波数でのコ
ンダクタンスが0.1ミリシーメンス以上であることが
適切である。もちろん、この範囲以外であっても使用で
きることはいうまでもない。
【0069】また、別の誤動作の要因としては超音波振
動素子の共振周波数、図8に示す信号処理回路の増幅回
路20の増幅率などの温度依存性、つまり、超音波検出
器の感度の温度依存性があり、この感度が温度によって
大きく変化すれば、気泡検出のパルスを発生させる電圧
比較器の動作が不安定になって誤動作することになる。
高温での気泡検出が不安定になるのはこのためであると
考えられる。
【0070】これに対して、増幅回路20の出力を検波
し、任意の時間保持する信号保持時間が異なる2個の信
号保持回路22、23を有し、保持時間の長い信号保持
回路2 23の出力の任意の割合を基準として、保持時
間の短い信号保持回路1 22の出力を比較して、2値
化する電圧比較器を備えることにより保持時間が短い信
号保持回路1 22の気泡による信号低下を検出してパ
ルスを発生させると超音波検出器の感度に温度依存性が
あっても常に一定の比率でパルス発生のレベル(閾値)
が決まるので安定した気泡検出ができる。
【0071】この方式では他の感度変化要因で、例え
ば、2個の超音波振動素子の位置関係が互いにずれて感
度が低下した場合でも安定した気泡検出ができる。
【0072】本発明の信号保持回路22、23は一次遅
れ回路で検波回路21を組み合わせた包絡線回路として
採用した。他にも検波回路21の有無は別として移動平
均回路(一次遅れ回路を含む)やホールド回路なども信
号保持回路として使用できる。また、デジタル方式かア
ナログ方式かは必要に応じて採用すれば良い。
【0073】また、この他にも超音波振動素子の容量や
コイルのインダクタンスを超音波振動素子が使われる温
度近辺で測定して組み合わせて共振周波数を決定すると
共振周波数の変動をが少ない、安定した測定を行うこと
ができる。
【0074】なお、周知のようにパルスや矩形波はその
電磁波強度が基本周波数に対して高調波でも同程度の強
度を有することが知られている。近年、医療機器の誤動
作要因として注目されている高周波(30〜300MH
z)の電磁波が発生し、外部に漏れやすい。本発明では
この対策として高周波の電磁波を外部にできる限り漏ら
さないように発信側の超音波振動素子に加える電気的信
号を略正弦波信号を発生する正弦波発振回路26を備え
ている。
【0075】次に血液チューブ8の材質や形状である
が、材質についてはシリコンチューブのように、超音波
振動素子の血液チューブ8に接触する面の材質に近い密
度を有する音響インピーダンスが小さくなるものが好ま
しい。また、形状については血液チューブ8に歪みを与
えたり、そのチューブを咬み込まないようにするため、
図7に示すように、気泡検出器の血液チューブのガイド
15を凹形に形成し、より望ましくは、液体輸送管を狭
持する長手方向の中央部に間隙(幅)Sを有するガイド
とし、また、血液チューブ8を安定して狭持するために
超音波振動素子2、12、13に対して平行して移動
し、血液チューブを狭持する機構を備えている。
【0076】また、信号処理回路を気泡検出装置の一部
として説明してきたが、気泡検出器内に信号処理回路の
発振回路、増幅回路20と電圧比較器を内蔵させて、電
源を供給し、気泡検出パルスを出力する構成でも上述の
ような安定した気泡検出が可能である。
【0077】
【実施例】実施例 図1〜図7および図8を用いて実施例を説明する。
【0078】はじめに、図1を用いて超音波振動素子2
から説明する。ガラスエポキシ樹脂などで成形した基板
3の一方の面に帯状(2mm×9.6mm)の電極6−
aと基準電位(0V)の電極を兼ねたシールド用電極6
−bとを形成した。
【0079】これらの電極には銅箔を用いているがその
厚みは超音波振動素子からの音の漏れを減少させるため
に使用する超音波(周波数:5MHz)の銅箔内での波
長の2分の1の200μmにした。
【0080】そして、これらの電極面に約40μmの高
分子強誘電体薄膜4をエポキシ系接着剤を用いて貼り、
更にその上から一方の面に保護膜(銅薄膜(蒸着膜な
ど))5を形成した約80μmの゛カプトン”(デュポ
ン社登録商標)(ポリイミド)フィルムを銅薄膜が高分
子強誘電体薄膜4に接触するようにエポキシ系接着剤を
用いて貼りつけた。この高分子強誘電体薄膜4と保護膜
5の厚みの合計は約120μmで使用する素材中での超
音波の1/4波長に相当する。
【0081】高分子強誘電体としては弗化ビニリデンと
3弗化エチレンの共重合体を用いたが特に種類は選ばな
い。エポキシ系接着剤も同様に特に種類は選ばないし、
基板3上への高分子強誘電体の直接塗布や銅の直接蒸着
など他の方法でも電極と高分子強誘電体薄膜4および保
護膜5が十分に密着していればよい。
【0082】次に基板3の他方の面には一方の面の振動
部2−aにあたる電極6−aがスルーホールで連結さ
れ、また、シールド用電極6−bもスルーホールで連結
して形成して有る。ここで電極とコアあるいはコア周辺
の充填物中にフェライトを用いたコイル7とハンダ付け
をして連結させ、超音波振動素子2を構成した。
【0083】このコイル7の単独のQ値は共振周波数で
47で、また、上記のように構成された超音波振動素子
2のコンダクタンスは3ミリシーメンスであった。この
値は気泡検出器の使用温度の30℃で測定したものであ
る。
【0084】次に図8により信号処理回路について説明
する。この実施例では基本的な使用周波数域以下で一定
の増幅率を有する増幅回路20を採用した。そして、こ
こで増幅された信号を検波し、信号保持時間が異なる2
個の信号保持回路22、23に入力し信号保持時間が長
い23の信号保持回路2の出力の任意の割合を基準とし
て電圧比較器の比較電圧を設定し、もう一方の保持時間
の短い22の信号保持回路1の出力を比較して、2値化
する電圧比較を備える。一方の短い22の信号保持回路
1の出力が他方の長い23の信号保持回路2の任意の一
定比率の値以下になると検出パルスを発生する。この方
法は超音波振動素子および信号処理回路の温度依存性に
よる感度の変化に対して安定した電圧比較ができる特徴
がある。
【0085】ここで実施した信号保持回路22、23に
は一次遅れ回路を使用し、検波回路21と組み合わせて
包絡線回路とした。他にも種々な回路構成があるので全
体的な構成をみて適切な回路を採用すればよい。
【0086】しかし、使用する環境により温度変化によ
る感度の変化の影響が少ない場合や感度の影響も検討す
る場合には一般的な電圧比較回路24を使用すればよ
い。
【0087】この他の実施例の図3〜図6の図中には共
振用コイル7を図示していないがコイル7は超音波振動
素子10から信号処理回路の増幅回路20までのできる
だけ超音波振動素子10に近いところで接続する。
【0088】平板状でない超音波振動素子11、13に
係る実施例として、その検出器内で該超音波振動素子1
1、13の振動部とする以外の部分が該振動部としての
部分の血液チューブ8との接触面と概ね同一面(高さ)
Hで血液チューブ8を狭持し、従来のように微小気泡を
検出するために血液チューブ8を強く狭持したり、曲げ
たりして気泡がその屈曲部分に滞留したりすることがな
いようにする工夫である。
【0089】その1として、図3、図4に示す従来から
の超音波伝達体9を付加した超音波振動素子11を使用
した超音波気泡検出器1で血液チューブ8を狭持したと
きに血液チューブ8の長手方向に直交して帯状に超音波
振動素子11の超音波伝達体9が血液チューブ8に接触
するために隙間を有するマスク12を設け、これによ
り、帯状に接触するの超音波振動素子11の長さは狭持
した状態で血液チューブ8の内側の幅(内径)Tより長
く、その超音波気泡検出器1内で血液チューブ8に接触
する超音波振動素子11の振動部とする以外の部分が該
振動部の血液チューブ8との接触面と概ね同一面(高
さ)Hで血液チューブ8を狭持した。
【0090】その2として、図5、図6に示す凸型の振
動部としての超音波伝達体14を有する超音波振動素子
13を使用する場合は前記と同様に血液チューブ8を狭
持したときに、血液チューブ8の長手方向に直交して帯
状の振動部としての超音波伝達体14が血液チューブ8
に接触し、その検出器1内で超音波振動素子13以外の
部分が超音波振動素子13の狭持部分の血液チューブ8
との接触面と概ね同一面(高さ)Hで血液チューブ8を
隙間を有するマスク12を介して狭持した。
【0091】そして、超音波気泡検出器1の検出感度を
高める素材、形状に関しては超音波振動素子2、11、
13と接触する血液チューブ(液体輸送管)8の素材は
液体(血液)と密度がほぼ同じの高分子樹脂(シリコ
ン、ポリテトラフロロエチレン、ポリエチレンなど)を
使用した。
【0092】そして、発信した超音波が血液チューブ8
内の液体全体に超音波が通るように図7に示すように超
音波気泡検出器1内に血液チューブ8のガイド15を凹
形に形成し、血液チューブ8を狭持する長手方向の中央
部に間隙(幅)S:9mmを有するガイドを使用して、
このチューブの歪みや咬みこみを無くし、さらに、安定
して液体輸送管を狭持するために超音波振動素子2がそ
の一方が他の一方に対して移動し、あるいはその双方が
互いに対して平行して移動し、液体輸送管を狭持する機
構を備えた。超音波素子11、13に対しても同様な機
構を備える。比較例実施例と図10に示すような超音波
気泡検出器を含め、図9に示すような従来の超音波気泡
検出器をそれぞれ図7、図11(B)、図11(A)の
ごとく血液チューブ8を狭持して比較すると次のような
性能上の、機能上の違いが明らかになった。
【0093】A)従来の図9、図10の超音波気泡検出
器では静電シールド以外の対策がなく、超音波の漏れと
外部からの電磁波の受信により血液チューブを挟み液体
がない場合と液体を満たした場合の受信信号の振幅比は
小さい場合は18:100で大きな場合は40:100
以上であった。一方、本発明では大きく見て0.3:1
00であった。
【0094】B)検出できる気泡径は図10の超音波振
動素子を用いた従来の超音波気泡検出器では0.5mm
が下限で、0.5mmを含め、それ以下では超音波気泡
検出器内の血液チューブを気泡が通過しているが気泡が
検出できなかったり、検出器内で血液チューブに滞り検
出できなかった。一方、本発明では気泡径が約0.35
mmで十分に検出できた。
【0095】C)人工透析装置に組み入れた超音波気泡
検出器の環境試験では従来の超音波気泡検出器の感度が
高い製品と本発明の比較をした。5〜20℃では従来の
超音波気泡検出器と本発明はともに安定した気泡検出し
ているが40℃では従来の超音波気泡検出器では微小気
泡は検出されたり、しなかったりの不安定な検出をする
ようになった。
【0096】一方、本発明は安定して動作していて0.
5mm径以下の気泡でも電圧比較器の比較電圧を変更す
ることにより検出可能であった。
【0097】
【発明の効果】本発明の超音波気泡検出器1の超音波振
動素子2、11、13は振動周波数を決定するための共
振用コイルにコアあるいはコア周辺の充填物中にフェラ
イトを用いたコイル7を採用したことにより電磁波の漏
れがなく、外部からの受信した電磁波の影響が少ないの
で電磁波の授受による感度低下がなく、高周波の電磁波
を外部にできる限り漏らさないように発信側の超音波振
動素子に加える電気的信号を略正弦波信号を発生する正
弦波発振回路26を備えているので高周波数の電磁波の
発生が少なく、また、増幅された信号を検波し、任意の
時間保持する信号保持時間が異なる2個の信号保持回路
に入力し信号保持時間が長い信号保持回路2の出力の任
意の割合を基準として、電圧比較器の比較電圧を設定
し、もう一方の短い信号保持回路1 22の出力が任意
の一定比率の値以下になると検出パルスを発生する2値
化する電圧比較回路24を構成したことにより、温度変
化による超音波授受の感度変化による不安定な気泡検出
がなくなり、その検出器内で超音波振動素子2、11、
13の振動部以外の部分がこの超音波振動素子2、1
1、13の挟持部分の血液チューブ8との接触面と概ね
同一面(高さ)Hで血液チューブ8を狭持するため、平
板状の超音波振動素子2やマスク12−aを使った超音
波伝達体9、14を付加した超音波振動素子11、13
を用い、かつ、超音波気泡検出器1内に血液チューブ8
のガイド15を凹形に形成し血液チューブ8を狭持する
長手方向の中央部に間隙を設け、さらに、安定して血液
チューブ8を狭持するために超音波振動素子2、11、
13がその一方が他の一方に対して移動し、あるいはそ
の双方が互いに対して平行して移動し、これまでの一般
的に使用されてきたハサミ様の狭持構造で生じていた血
液チューブ8の歪みや咬みこみが無くなり、、血液チュ
ーブ8と音波振動素子2、11、13の振動部との接触
不良もなくなり、血液チューブ8を強く押したり、曲げ
たりしないで気泡をスムーズに通過させ、安定な気泡検
出をなくすことができた。
【0098】これらの本発明により、気泡検出の誤動作
がなく、安定した超音波気泡検出器、超音波気泡検出装
置および人工透析装置が提供できた。また、誤動作要因
が明らかになり、気泡検出のようなパルス出力ではなく
連続した変化の測定も可能になり、温度変化が大きな雰
囲気で連続した測定をしたい場合には信号保持時間が異
なる2個の信号保持回路を有した信号処理回路を利用す
ることによって可能になり、前記超音波気泡検出器を備
える超音波気泡検出装置として、医療用のみでなく、紡
糸工程での給油管内の気泡や液体輸送管内の液体中の異
物検出、密度変化測定など幅広い分野に提供することが
可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】高分子強誘電体薄膜を使用した超音波振動素子
の構成図(分解説明図)であり、(A)は分解図、
(B)は断面図である。
【図2】高分子強誘電体薄膜を使用した超音波気泡検出
器の実施例を示す構成図である。
【図3】マスクを付加した円筒型の超音波伝達体を有す
る超音波振動素子の構成図であり、(A)はマスク、
(B)は円筒型の超音波伝達体を有する超音波振動素
子、(C)は組立断面図を示す。
【図4】マスクを付加した円筒型の超音波伝達体を有す
る超音波振動素子を使用した超音波気泡検出器の実施例
を示す構成図である。
【図5】マスクを付加した従来の凸型超音波伝達体を有
する超音波振動素子の構成図であり、(A)はマスク、
(B)は凸型の超音波伝達体を有する超音波振動素子、
(C)は組立断面図である。
【図6】マスクを付加した凸型の超音波伝達体を有する
超音波振動素子を使用した超音波気泡検出器の実施例を
示す構成図である。
【図7】超音波気泡検出器の血液チューブのガイドの一
例を示す構成図であり、(A)はガイドを有する超音波
気泡検出器の片方の平面図、(B)は断面図である。
【図8】信号処理回路の構成図である。
【図9】従来の円筒型の超音波伝達体を有する超音波振
動素子の構成図であり、(A)は円筒型の超音波伝達体
の先端が平らな超音波振動素子、(B)は円筒型の超音
波伝達体の先端が球面状をした超音波振動素子、(C)
−aは円筒型の超音波伝達体の先端が球面状で凸型の超
音波振動素子、(C)−bは円筒型の超音波伝達体の先
端が球面状で凹型の超音波振動素子を示す。
【図10】従来の凸型の超音波伝達体を有する超音波振
動素子の構成図であり、(A)は平面図、(B)は正面
図、(C)は側面図である。
【図11】従来の超音波気泡検出の実施例を示す構成図
であり、(A)は円筒型の超音波伝達体を有する超音波
振動素子の使用例であり、(B)は凸型の超音波伝達体
を有する超音波振動素子の使用例を示す。
【符号の説明】
1:超音波気泡検出器 2:(平板状)超音波振動素子 2−a:(平板状)超音波振動素子の振動部 3:基板 4:高分子強誘電体薄膜 5:保護膜 6:電極 6−a:振動部の電極 6−b:シールド用電極(0V) 7:コイル 8:液体輸送管(血液チューブ) 9:円筒型超音波伝達体 10:無機超音波振動子 11:円筒型超音波伝達体を付加した超音波振動素子 12:マスク 13:凸型の超音波伝達体を有する超音波振動素子 14:凸型超音波伝達体 15:ガイド 20:増幅回路 21:検波回路 22:信号保持回路1 (短い保持時間) 23:信号保持回路2 (長い保持時間) 24:電圧比較回路 25:レベル設定器 26:正弦波発振回路 T:液体輸送管の内側の幅(内径) H:超音波振動素子の挟持部分の接触面との同一面(高
さ) S:ガイドの液体輸送管を狭持する長手方向の中央部の
間隙(幅)

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液体が流れる液体輸送管を挟み対向する一
    対の超音波振動素子の振動部が帯状になるようにして液
    体輸送管内を通過する気泡を検出する超音波気泡検出器
    において、前記帯状の振動部の長手方向を液体輸送管内
    の液体の流れ方向に対して交差する方向に配置し、か
    つ、前記帯状の振動部の長さが挟持した状態での液体輸
    送管の内側の幅(内径)Tより長く、上記検出器内で超
    音波振動素子の振動部以外の部分が該振動部の液体輸送
    管との接触面と概ね同一面(高さ)Hで液体輸送管を挟
    持することを特徴とする超音波気泡検出器。
  2. 【請求項2】請求項1記載の超音波気泡検出器におい
    て、一対の超音波振動素子が受、発信側とも高分子強誘
    電体薄膜あるいは無機強誘電体を使用した超音波振動素
    子を使用し、あるいは発信、受信のいずれかの側に無機
    強誘電体を使用し、その逆の受信、発信の側に高分子強
    誘電体薄膜を使用した超音波振動素子を備える超音波気
    泡検出器において、振動部が平板上に略帯状に形成され
    た超音波振動素子であるか、あるいは超音波振動素子の
    受信面または発信面として使用する側に付した超音波伝
    達体の略帯状の先端である超音波振動素子であることを
    特徴とする超音波気泡検出器。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の超音波気泡検出器におい
    て、超音波振動素子の受信または発信側の面にその全体
    を覆う同形同面積以上の保護膜を付したことを特徴とす
    る超音波気泡検出器。
  4. 【請求項4】請求項3記載の超音波気泡検出器におい
    て、超音波振動素子の受信または発信側の面に付した保
    護膜の強誘電体に接触する側に電極を形成して超音波振
    動素子の1つの面の電極とすることを特徴とする超音波
    気泡検出器。
  5. 【請求項5】請求項2〜4のいずれかに記載の超音波気
    泡検出器において、強誘電体を単独、または保護膜を付
    して使用する超音波振動素子の強誘電体または強誘電体
    と保護膜とをあわせた厚みを、強誘電体または強誘電体
    と保護膜との材質によって定まる、使用する超音波周波
    数における波長の概ね4分の1とすることを特徴とする
    超音波気泡検出器。
  6. 【請求項6】請求項2〜5のいずれかに記載の超音波気
    泡検出器において、強誘電体を使用する超音波振動素子
    の超音波を受信または発信する面と反対の面の電極厚み
    を、その電極材質によって定まる、使用する超音波周波
    数における波長の概ね2分の1とすることを特徴とする
    超音波気泡検出器。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載の超音波気
    泡検出器において、超音波振動素子の振動周波数を決定
    するための共振用コイルとしてコアあるいはコア周辺の
    充填物中にフェライトを用いることを特徴とする超音波
    気泡検出器。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれかに記載の超音波気
    泡検出器において、コイルを使用する超音波振動素子の
    共振周波数におけるコイルのQ値が1〜100であるこ
    とを特徴とする超音波気泡検出器。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれかに記載の超音波気
    泡検出器において、超音波振動素子の共振周波数におけ
    るコンダクタンスが0.1ミリシーメンス以上であるこ
    とを特徴とする超音波気泡検出器。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれかに記載の液体が
    流れる液体輸送管を挟み対向する一対の超音波振動素子
    の挟持部の液体輸送管内を通過する気泡を検出する超音
    波気泡検出器において、液体輸送管の材料が高分子樹脂
    またはゴムであり、該液体輸送管が血液などが流れるチ
    ューブであることを特徴とする超音波気泡検出器。
  11. 【請求項11】請求項1〜10のいずれかに記載の液体
    が流れる液体輸送管を挟み対向する一対の超音波振動素
    子の挟持部の液体輸送管内を通過する気泡を検出する超
    音波気泡検出器において、液体輸送管のガイドの断面形
    状が略凹形であり、液体輸送管を狭持する長手方向の中
    央部に間隙(幅)Sを有する該ガイドであることを特徴
    とする超音波気泡検出器。
  12. 【請求項12】請求項1〜11のいずれかに記載の超音
    波気泡検出器において、一対の超音波振動素子がその一
    方が他の一方に対して移動し、あるいはその双方が互い
    に対して平行して移動し、液体輸送管を狭持する機構を
    備えることを特徴とする超音波気泡検出器。
  13. 【請求項13】請求項1〜12のいずれかに記載の超音
    波気泡検出器において、発信側の超音波振動素子に加え
    る電気的信号が略正弦波信号であることを特徴とする超
    音波気泡検出器。
  14. 【請求項14】請求項1〜13のいずれかに記載の超音
    波気泡検出器において、超音波振動素子が受信した超音
    波によって得られる信号処理をする信号処理回路の増幅
    回路の出力を検波し、任意の時間保持する信号保持時間
    が異なる2個の信号保持回路を有し、保持時間の長い信
    号保持回路の出力の任意の割合をを基準として、保持時
    間の短い信号保持回路の出力を比較して、2値化する電
    圧比較器を備えることを特徴とする超音波気泡検出器。
  15. 【請求項15】チューブ内の気泡検出に請求項1〜14
    のいずれかに記載の超音波気泡検出器を備えることを特
    徴とする超音波気泡検出装置。
  16. 【請求項16】血液をチューブに通して人工腎臓との間
    を循環させる血液ポンプを有する超音波気泡検出装置の
    チューブ内の気泡検出に請求項1〜14のいずれかに記
    載の超音波気泡検出器を備えることを特徴とする人工透
    析装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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