JPH11320743A - 透明部材 - Google Patents
透明部材Info
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- JPH11320743A JPH11320743A JP10128780A JP12878098A JPH11320743A JP H11320743 A JPH11320743 A JP H11320743A JP 10128780 A JP10128780 A JP 10128780A JP 12878098 A JP12878098 A JP 12878098A JP H11320743 A JPH11320743 A JP H11320743A
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- Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
Abstract
材、特にメガネレンズ等の光学部材を提供すること。 【解決手段】 基材またはこの基材上に皮膜を備えた基
材からなる透明部材において、基材または皮膜の表面
に、水との静止接触角を増大させ、かつ部材の光学特性
を実質的に変化させない微細な凹凸を有する。
Description
撥水性に優れた透明部材および光学部材などに関する。
学部材に対して撥水性を付与させるためには、疎水性物
質を用いた膜(撥水膜とも称する。)を、透明部材の表
面に形成していた。疎水性物質としては、例えば、フル
オロシランなどがよく知られている。
はじく性質であり、例えば、水滴とこの水滴が付着した
物質表面との接触角によって評価される。また、接触角
が大きい方が撥水性に優れている。一般に水滴に対する
接触角が90°以上あれば、水滴の付着する物質表面の
水やけを防止することができる。このため、このような
撥水性を有する材料は、眼鏡レンズ等の水気を嫌う光学
部材の撥水膜として用いられる。眼鏡レンズ等のレンズ
においては、雨などによる水滴がレンズ表面に付着した
とき、撥水性を有していないと、レンズ表面に水やけが
残ってしまう。これにより、眼鏡レンズの場合は視界が
悪くなったり、透明性が失われたりする。
°程度のもの、例えばKP801M(商品名・信越化学
社製)が開発されている。
フラクタル表面とすることによってこの表面を超撥水性
にすることができるということが、例えば、文献(T.IE
E Japan,Vol.116-A,No.12,1996フラクタル表面の超撥水
・超親水現象)で確認されている。
ンズのような透明性が重視される光学部材の表面をフラ
クタル表面にするということは、これまで考えられたこ
とはなかった。
て、115°以上の撥水性を得られれば、例えば眼鏡レ
ンズにおいてはレンズに付着した水滴は自重によってレ
ンズから落ちていくために、首を振るだけで水滴を容易
に除去することができるといった効果が期待できる。
質)の開発により、従来以上の接触角を得るのは困難と
なっている。このため、従来から知られている撥水膜に
おいて、115°よりも大きい接触角を有する膜は得ら
れていない。
を用いて、より撥水性を向上させることのできる透明部
材の出現が望まれていた。
かる発明者等は、水滴が付着する物質表面の物理的な状
態に着目して、鋭意研究を行った。その結果、微細な凹
凸を透明部材の表面に形成すれば、透明部材の透明性を
失わせることなく、かつ接触角を増大させることができ
ることを発見し、この発明をするに至った。
表面に形成された凹凸は、透明部材の光学的特性を失わ
せず、かつ表面とこの表面に付着する水滴との接触角
を、従来の凹凸が形成されていない面に付着する水滴と
の接触角よりも大きくさせるものである。
の表面と付着する水滴との静止接触角を125°以上に
することができる。
が形成されていることによって、表面に付着する水滴と
表面との接触面積を小さくすることができる。このた
め、この透明部材の撥水性を向上させることができる。
したがって透明部材に水滴や汚れが付着しても、これら
を短時間で、かつ容易に除去することができる。
に凹凸を有さない従来の透明部材と同じ光学特性を有す
る。ここで、光学的特性とは、反射率特性や透過率特性
等を指す。一般に、これらの特性は、表面にある程度の
大きさの凹凸を有する場合には散乱等の問題が生じる。
しかしまた、本発明の透明部材表面の凹凸は非常に微細
であるため、光学部材の表面と付着する水滴との接触角
の測定を行うときには、この表面は通常の平坦な面とし
て測定される。
(基材とも称する。)と、この下地の表面に形成された
撥水膜(皮膜とも称する。)とを備えており、凹凸が下
地の表面に形成されているのが好ましい。しかし、下地
は平坦であり、下地上に形成された撥水膜自身が凹凸を
有する構成でもよい。
ると、見かけ上撥水膜の表面は、下地の表面の状態を反
映して凹凸状となる。この撥水膜表面にできた凹凸が、
下地に設けた凹凸と比べて大きさおよび形状が同一にな
らなくても、透明部材の光学的特性が失われず、水滴と
の接触角を、従来の透明部材の表面に付着する水滴との
接触角よりも大きくすることができれば、使用可能であ
る。このように表面に微細な凹凸を有するために、撥水
膜の表面に付着する水滴と、この撥水膜の表面との接触
角をさらに大きくすることができる。このため、従来の
ように撥水材料のみで撥水性を付与していた場合と比べ
て、撥水性をさらに向上させることが可能となる。
あるのがよい。
接触角が増大するだけでなく、表面に付着した水滴によ
るくもりの消去時間を短くすることができる。
撥水性と防曇性を兼ね備えたものである。特に本発明の
水との静止接触角は、約115°以上であり、くもり消
去時間は、約15秒以内であった。
性が損なわれてしまうことのないように、凹凸の形状お
よび大きさが設定してある。
0nm以上、60nm以下の範囲内の高さであるのが好
ましい。
内の高さであれば、水滴との接触角を大きくすることが
できる。また、表面に付着する水滴が凹凸の底部に入り
込んで接触角を小さくしてしまうおそれもなく、また、
透明部材の他の特性に悪影響を与えてしまうようなこと
はない。
地の表面に、単位面積1μm2 あたり、100〜150
個形成されているのがよい。
る面積をより小さくすることができる。よって、水滴は
大気と接する面積が大きくなることから表面張力によっ
て球状になりやすくなる。この結果、付着した水滴を容
易に短時間で表面から除去することが可能となる。ま
た、凹部の透明部材表面での密度が上記の範囲であれ
ば、凸部と凸部との間に付着する水滴が入り込んで、接
触角を小さくしてしまうようなおそれはない。
たは基材上に形成した反射防止膜またはハードコート層
またはプライマー層の表面を意味するものである。
に均一な膜厚の撥水膜を設ければ、反射防止特性を維持
し、かつ従来の眼鏡レンズよりも撥水性を向上させるこ
とができる。
い。これにより、例えば反射防止膜を有する下地上に設
ける撥水膜の場合には、単分子膜という薄い膜であるた
め、この撥水膜によって透明部材の反射特性が変化して
反射防止効果を損ねるようなおそれはない。また、下地
に設けた凹凸に沿って膜が形成される。このため、付着
する水滴が好ましく除去されるように設定した凹凸の大
きさおよび形状を撥水膜上にそのまま反映させることが
できる。
明部材としては、撥水性を必要とする透明部材であれ
ば、眼鏡用のプラスチックレンズに限られるものではな
い。露光装置等の光学部材に用いられる各種光学レンズ
や、窓ガラス等のガラス製品、車のフロントガラス、ス
キーや水泳に用いるゴーグル等への適用が期待できる。
部材の表面に対してウェットエッチングを行うのがよ
い。透明部材の表面または下地の表面をフッ酸(HF)
等のエッチング溶液に曝すと、曝された領域は浸食され
て微細な凹凸が形成される。なお、凹凸の寸法はエッチ
ング時間によって制御することができる。
は、HF−HNO3 −CH3 COOH、HF−HNO
3 、HF−CH3 COOH、KOH、KOH−K3 [F
e(CN6 )]、HCl、HNO3 −HCl、H3 PO
4 、H3 PO4 −HNO3 、H3 PO4 −HNO3 −C
HCOOH、H2 SO4 、FeCl3 、N3 H4 −CH
3 CHOHCH3 等を用いてもよい。特に好ましくは、
HFや、HFとNH4 Fとの混合物を用いるのがよい。
用することによりエッチング能力をコントロールするこ
とが出来る。
と、平面に水滴が付着する場合と比べて固体表面と水滴
との接触する面積が小さくなる。このため水滴は大気と
接する面積が大きくなって表面張力によって、より球状
に近づいていく。このため、水滴と、この水滴が付着す
る表面との接触角はより大きくなる。これは撥水性の向
上を意味する。
材の表面または下地の表面に対してドライエッチングを
行ってもよい。この場合も形成される凹凸の寸法はエッ
チング時間によって制御することができる。
下地と撥水膜とで構成されている透明部材を形成する場
合に、下地に対してエッチング処理を行った装置と同一
の装置を用いて、その後の撥水膜形成工程を行うことが
できる。従って製造時間を短縮でき、また製造コストを
低く抑えることができる。
ッチングを行う装置内の真空度が10Pa以上でかつ1
00Pa以下の範囲内にあるという条件下で行うのがよ
い。これにより、透明部材の表面または下地の表面に対
して好ましいエッチング処理を行うことができる。
ッチングを行う装置内の温度を70℃以下にして行うの
がよい。
材とした場合、下地に合成樹脂を用いることが多い。こ
のため70℃以下の比較的低い温度であれば、熱による
透明部材の変形や劣化を防ぐことができる。
用いたプラズマエッチングとするのがよい。これにより
低温でのエッチング処理を行うことができる。
ングを行う場合、エッチング時間を、1秒以上、10秒
以内の範囲内の時間とするのがよい。
えば、エッチングする表面の過剰な切削を防ぐことがで
きる。例えば、光学部材においては過剰な下地の切削に
よって光学特性が変化するおそれを回避できる。また、
切削不足の心配もない。
オンビームエッチングとするのがよい。イオンビームエ
ッチングを用いれば、低温でのエッチング処理を行うこ
とができる。また、好ましい凹凸形状が得られる。
を製造するにあたり、この透明部材の最表面となる透明
部材用材料の最表面に直接凹凸を形成する工程を含んで
いてもよい。この凹凸の形成は、ウェットエッチングも
しくはドライエッチングで以て行うことができる。
明する。
する場合、その下地は、レンズ基材上にハードコート層
を形成し、ハードコート層上に反射防止膜を施したレン
ズ、またはレンズ基材上にプライマー層を形成し、その
上にハードコート層および反射防止膜を形成したレンズ
の内どれでも良い。
合、反射防止効果に悪影響を及ぼさないように、撥水層
は単分子膜程度に薄いことが好ましい。あるいは、撥水
層の屈折率と膜厚を測定又は規定し、撥水層を設けたと
きに反射率が低下するように、予め多層反射防止膜を設
計製作しておいてもよい。
子化合物としては、例えば、エポキシ樹脂、アクリル酸
エステルおよび/またはメタクリル酸エステルの共重合
体(この中には他のビニルモノマとの共重合体を含
む。)、ポリアミド、ポリエステル(いわゆるアルキド
樹脂、不飽和ポリエステル樹脂を含む。)、各種アミノ
樹脂(尿素樹脂を含む。)ウレタン樹脂、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリビニルアルコール、透明塩化ビニル樹脂、繊維
素系樹脂およびエチレングリコールビスアリルカーボネ
ート重合体(CR39)を用いることができる。
ズなどから保護するための膜であり、構成材料として
は、メラミン樹脂、アクリル樹脂等の熱硬化樹脂やウレ
タン系の様な光硬化樹脂が使用される。表面硬度の硬い
ものが好ましいことから、ハードコート層は、熱硬化樹
脂の場合下記の一般式(1)で示される有機シラン化合
物及び/又はその部分加水分解物の硬化物からなること
が好ましい。
ー層」と呼ばれる衝撃吸収層をレンズ基材とハードコー
ト層との間に成膜する場合もある。プライマー層として
は、ウレタン系樹脂を主成分とするものが好ましい。ま
た、ポリビニルブチラール系樹脂を主成分とするものも
使用可能である。ハードコート層やプライマー層には屈
折率の制御を主目的として酸化物微粒子を添加すること
も可能である。
低減させるために設けられたものであり、その構成は、
基材の屈折率に対して低い屈折率の物質を光の波長の4
分の1の薄膜を単層設けるものから、低屈折率と高屈折
率の物質から交互層を作成した多層のものが使用可能で
ある。
材の屈折率の平方根のものを使用した場合に光の一波長
に対し反射光をなくすことが出来る。一方多層の場合、
設計により反射光のない波長を複数個もつことが出来、
かつ広帯域にわたり、低反射性能を持つことが可能とな
る。
は、低屈折率の場合、一酸化ケイ素、二酸化ケイ素、フ
ッ化マグネシウム等が挙げられる。一方、高屈折率の場
合は、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタ
ン、酸化タンタル、酸化ハフニウム、フッ化ネオジウム
等が挙げられる。また、反射防止膜機能の他に酸化クロ
ム等の着色膜や銅、チタン、ニッケル、鉄、金、銀、等
や場合によってはこれらの酸化物を使用した吸収膜を用
いる場合もある。
エッチングして微細な凹凸を形成するために、最上層に
酸化ケイ素系の無機物質層を用いた膜である。
は、下記又はからなる撥水剤を用いるのがよい。
で表される2官能有機シラン化合物又はその部分加水分
解物である。
基で、好ましくは置換又は非置換の炭素数1〜20のア
ルキル基、アルケニル基又はアリール基である。なお、
置換1価炭化水素基としては、非置換の1価炭化水素基
の一部又は全部がハロゲン原子例えばフッ素原子で置換
されたものを挙げることができ、Rfであってもよい。
Xはケイ素原子に直結する加水分解性基(好ましくはハ
ロゲン原子、炭素数1〜10のアルコキシ基若しくはア
シロキシ基)又は水酸基である。Rf はフッ素化された
1価の有機基(1価炭化水素基例えばアルキル基)であ
り、炭素数3〜30が好ましい。このフッ素化は有機基
にある全部の水素原子が置換されていても部分的に置換
されていてもよい。
(3): Cp F2p+1Cm H2m−(pは1〜20、mは2又は3)・・・(3) で表される。
ば、以下に示すものを用いることができる。
2)2 C4 F9 C2 H4 (CH3 )Si(OC(CH3 )=C
H2)2 C8 F17C2 H4 (CH3 )Si(OC(CH3 )=C
H2)2 C8 F17C3 H6 (CH3 )Si(OC(CH3 )=C
H2)2 CF3 C2 H4 (CH3 )Si(OCOCH3)2 C4 F9 C2 H4 (CH3 )Si(OCOCH3)2 C8 F17C2 H4 (CH3 )Si(OCOCH3)2 C8 F17C3 H6 (CH3 )Si(OCOCH3)2 について:この撥水剤は、一般式(4)で表される有
機ケイ素化合物である。
ラザン化合物の場合は、平均組成式(5): RfRSi( NH)2/2 ・・・(5) と表すこともでき、この平均組成式において両末端を−
NH2 基としたものである。
ン化合物が好ましい。
と、以下の通りである。
H)2/2」は、次の式(7)で表現することもできる。他
の化合物も同様に表現することができる。ただし、nは
正の整数で、好ましくは1〜20、特に好ましくは3又
は4である。
される。また、撥水剤とを混合して使用してもよ
い。1官能の「フッ素化された有機基を有する有機シラ
ン化合物」や1官能の「フッ素化された有機基を有する
シラザン化合物」を併用したり、先に2官能の撥水剤で
処理し、後で1官能(ヘキサメチレンジシラザン)の撥
水剤で処理してもよい。また、その逆でもよい。
ッ素化シリコーンオイル(非反応性のもの)やフッ素系
オイル(例えば、商品名「デムナム」(ダイキン工業株
式会社製)、商品名「フォンブリンオイル」(モンテジ
ソン社製))で後処理してもよい。
に説明する。
にハードコート層を形成する。レンズ基材上へのハード
コート層の塗布方法は、刷毛塗り、浸漬、ロール塗り、
スプレー塗装、流し塗り等、通常の塗布法を用いること
ができる。その後、ハードコート層を熱処理によって硬
化させてハードコート層を形成する。このハードコート
層上に反射防止膜を設ける。なお、ハードコート層と反
射防止膜との間にプライマー層を介在させてもよい。こ
の反射防止膜は、真空蒸着法、イオンプレーティング
法、スパッタリング法等により成膜される。次に、この
反射防止膜の表面に対して例えば、ウェットエッチング
若しくはドライエッチングを行って、この発明の特徴で
ある凹凸を形成する。
F−HNO3 −CH3 COOH、HF−HNO3 、HF
−CH3 COOH、KOH、KOH−K3 [Fe(CN
6 )]、HCl、HNO3 −HCl、H3 PO4 、H3
PO4 −HNO3 、H3 PO4 −HNO3 −CHCOO
H、H2 SO4 、FeCl3 、N3 H4 −CH3 CHO
HCH3 等を用いてもよい。特に好ましくは、HFや、
HFとNH4 Fとの混合物を用いるのがよい。
用することによりエッチング能力をコントロールするこ
とが出来る。
て行われるものである。この場合ウェットエッチングの
場合より精密に加工することが可能であり、サブミクロ
ンの制御が可能となる。手法としては、エッチングガス
を用いプラズマによる気相反応処理や不活性ガス等をイ
オン化させたイオンビーム等が挙げられる。中でもエッ
チングガスを用いたプラズマを用いた気相反応処理が有
効である。
マイクロ波等が用いられるが、ここでは高周波を使用す
ることが望ましい。また装置としては特に指定はなく、
例えば平行平板型(容量結合型)や誘導起電型等が挙げ
られ、またこの時電極位置は装置内部でも外部でもかま
わない。その上プラズマ密度を上げるため磁場を使用し
ても良い。
て用いた場合、プラズマ中の電子によりC−F結合が破
壊され、フッ素のラジカル等が発生しこれらは化学的に
極めて活性であるため、プラズマ中に置かれたSi化合
物例えばSi、SiO2 、Si3 N4 等と反応が発生し
エッチングが可能となる。ここで挙げたSi化合物は固
体であっても薄膜であっても同じ反応が起こるというこ
とは言うまでもない。
CF4 、CHF3 、C2 F8 、C4F10Cl2 、CCl4
、CCl2 F2 、CCl3 F、C2 Cl2 F4 、C3
Cl3 F3 、BCl3 SiCl3 、CBrF3 、SF
6 、NF3 、Ar、O2 の単独或いは混合ガスを使用す
ることが望ましく、また上記単独或いは混合ガスに
N2、CO2 、He、空気を混合させても良い。
省略するが、使用するガスは、O2、N2 、Ar等が挙
げられ、イオン発生源としては、フィラメント等による
熱電子放出型や高周波プラズマ等が挙げられる。
撥水剤を用いて撥水層を形成する。
レンズ基材(基材の上に衝撃吸収層やハードコート層、
反射防止膜が形成されている場合には、それを有する基
材のこと)の撥水処理は、大きく分けて、・塗布法によ
る場合と、・真空蒸着法、CVD法その他の真空薄膜形
成技術による場合と2通りあるが、反射防止膜の表面へ
の凹凸の形成を、真空装置内でドライエッチングにより
行う場合には、後者の真空薄膜形成技術によるものが好
ましい。
ート層および反射防止膜をこの順に具えた下地上に撥水
層が形成されている眼鏡用のレンズを例に挙げて説明す
る。このレンズの撥水層が接している下地表面、すなわ
ち反射防止膜の表面には、微細な凹凸が形成されてい
る。このようなレンズを例えば以下のようにして作製す
る。
て、屈折率1.50のCR39(商品名・PPG社製)
の重合物を主成分とする直径80mmの市販の凹レンズ
を用いる。これを基材Slとする。
予め調整しておく。
内にγ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン
を248重量部加えて、マグネチックスターラーを用い
て撹拌しながら、0.05規定の塩酸水溶液36重量部
を、一度に反応容器内に添加する。約1時間撹拌すると
液状の加水分解物が得られる。
量部およびエチレングリコール53.4重量部を添加し
て、その後さらにアルミニウムアセチルアセテート4.
7重量部を加えて十分に混合および融解したものを予備
組成物Aとする。
内にγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを2
12.2重量部加えて、容器内の温度を10℃に維持し
ながら、マグネチックスターラーを用いて撹拌する。撹
拌しながら、容器内に0.01規定の塩酸水溶液48.
6重量部を徐々に滴下する。この塩酸の滴下の終了後直
ちに冷却をやめる。これにより液状の加水分解物が得ら
れる。
部およびエチレングリコール37.7重量部を添加した
後、アルミニウムアセチルアセテートを7.65重量部
加えて十分に混合させたものを予備組成物Bとする。
成物Bを用いてハードコート層を形成するためのコート
液を調整する。
量部、予備組成物Bを80重量部、SiO2 ゾル(固形
分30重量%、平均粒子径13nm)を200重量部お
よびシリコーン系界面活性剤0.45重量部を加えて十
分に撹拌および混合する。こうして得られた溶液をコー
ト液Hlとする。
ク基材である基材Slを、60℃で濃度が10Wt%の
NaOH水溶液に3分間浸漬した後、基材Slを水洗い
して乾燥させる。
して、引き上げ速度90mm/minで引き上げる。そ
の後この基材Slに対して100℃で4時間加熱処理を
行って基材Slの表面に塗布されたコート液を硬化させ
る。これにより、基材Slの表面に層厚2.2μmのハ
ードコート層が形成される。このハードコート層の屈折
率は1.50である。
を用いて多層反射防止膜を形成する。
なり、層厚が0.02μmである第1層、ZrO2 から
なり、層厚が0.03μmである第2層、SiO2 から
なり、層厚が0.02μmである第3層、ZrO2 から
なり、層厚が0.06μmである第4層およびSiO2
からなり、層厚が0.085μmである第5層を積層す
る。この5層構造の反射防止膜を反射防止膜Alとす
る。
び反射防止膜をこの順に具えた下地を形成することがで
きる。
って反射防止膜の表面に凹凸を形成した後、撥水層を設
ける。
凹凸を形成する。エッチング溶液として、10重量%の
濃度のフッ酸(HF)を30℃の温度に保ち、この溶液
中に下地を1秒間浸漬した。これにより、反射防止膜の
表面に微細な凹凸が形成される。
る。
て、この例では、C8 F17C2 H4(CH3)Si( NH)
2/2をメタキシレンヘキサフロライドに溶解させて5重
量%となるように希釈したものを用いる。
成する。まず、蒸発源として、外径が18mm、高さが
7mmおよび厚さが0.2mmの銅製の容器にスチール
ウール(#0000)を5mmの高さまで充填する。こ
の容器の中にピペットを用いて希釈した撥水剤を1.2
ml注入する。次に80℃に熱したホットプレートに上
記容器を載せた後、換気を行いながら約20分加熱処理
を行って溶剤(メタキシレンヘキサフロライド)を蒸発
させる。容器内に残存する物質を撥水層形成用蒸発源と
して、これを真空蒸着装置のチャンバ内にある電子銃の
ハースライナーにセットする。
ンバ内の基板ホルダーにセットする。
aになるまで排気した後、電子銃の条件をAMPLITUDE =
10.0、およびEMISSION電流値=5mAとして3分間
蒸発源を加熱する。これにより撥水層が形成され、実施
例1のレンズが得られる。
て、この水滴と撥水層の表面との接触角(静止接触角)
を、協和界面科学株式会社製の接触角計CZ−X150
を用いて測定することによって調べた。
た。以下に測定方法を説明する。
いて、レンズの透過率の波長を測定しておく(測定値α
とする。)。その後、このレンズを、−20℃の保管庫
に10分間放置した後取り出して、すぐに温度30℃、
湿度50%の高温高湿庫に移して2秒放置させる。これ
により、レンズの表面に結露を生じさせる。その後、レ
ンズの透過率を測定し始めて、この測定値が結露が生じ
る前に測定した透過率の値(測定値α)の±5%以内の
値になるまでの時間をくもり消去時間とする。
33°で、くもり消去時間は10秒間であった。
相違する点について説明し、同様の点については詳細な
説明を省略する。
て下地を形成した後、下地に対してウェットエッチング
を行う際、実施例1と同じエッチング溶液を用いて、下
地を5秒間浸漬して、反射防止膜の表面に凹凸を形成す
る。その後実施例1と同じ撥水層を設けて得られるレン
ズを、実施例2のレンズとした。
1と同様にして、接触角およびくもり消去時間を測定し
た結果、接触角は130°で、くもり消去時間は11秒
であった。
同じ下地を形成した後、この下地に対してウェットエッ
チングを行う。このとき、実施例1と同じエッチング溶
液を用いて、この溶液に下地を10秒間浸漬した。その
後、実施例1と同じ撥水層を設けて得られるレンズを、
実施例3のレンズとした。
1と同様にして、接触角およびくもり消去時間を測定し
た結果、接触角は129°で、くもり消去時間は11秒
であった。
同じ下地を形成した後、この下地に対して、ドライエッ
チングを行う。
ングとする。真空装置として外部電極の誘起導電型のも
のを使用し、チャンバ内を真空にするための排気系は、
ロータリーポンプとターボ分子ポンプを直列に配置して
構成した。また、エッチングガスとしてCF4 を用い、
高周波周波数を13.56MHzとしRF出力を100
0Wとした。また、チャンバ内の雰囲気圧が1×10ー5
Paになるまで排気した後、エッチングガス(CF3 )
を100SCCM導入して真空度を1×10ー2Paに保
持してエッチング処理を行う。
とした。これにより、反射防止膜の表面に凹凸が形成さ
れる。その後、実施例1と同じ撥水層を設けて、得られ
るレンズを実施例4のレンズとした。
1と同様にして、接触角およびくもり消去時間を測定し
た結果、接触角は129°で、くもり消去時間は11秒
であった。
同じ下地を形成した後、この下地に対してドライエッチ
ングを行う。このとき、エッチング処理時間以外の条件
を、実施例4と同様の条件でエッチングを行う。実施例
5においては、エッチング処理時間を5秒間とした。そ
の後、実施例1と同じ撥水層を設けて、得られるレンズ
を実施例5のレンズとした。
1と同様にして接触角およびくもり消去時間を測定した
結果、接触角は132°で、くもり消去時間は10秒間
であった。
同じ下地を形成し、この下地に対して実施例4と同じド
ライエッチングを行う。このとき、この例では、エッチ
ング処理時間を10秒間とした。その後、実施例1と同
じ撥水層を設けて、得られるレンズを実施例6のレンズ
とした。
して、接触角およびくもり消去時間を測定した結果、接
触角は135°で、くもり消去時間は9秒であった。
同じ下地を形成し、この下地に対して実施例1と同様の
ウェットエッチングを行う。このとき、エッチング溶液
に浸漬する時間も実施例1と同じ1秒間とする。その
後、この例では、撥水層の材料である、撥水剤として、
C8 F17C3 H6(CH3)Si( NH)2/2を、メタキシレ
ンヘキサフロライドに溶解させて5重量%となるように
希釈したものを用いる。そして、真空蒸着法を用いて、
実施例1と同じ条件で下地上に撥水層を形成する。これ
によって得られるレンズを実施例7のレンズとする。
様にして接触角およびくもり消去時間を測定する。その
結果、接触角は130°で、くもり消去時間は10秒間
であった。
同様にして下地を形成した後、この下地に対して実施例
1と同じエッチング溶液を用いてこの溶液に下地を5秒
間浸漬した。その後、実施例7と同じ撥水層を設けて、
得られるレンズを実施例8のレンズとする。
角およびくもり消去時間を測定した結果、接触角は12
8°で、くもり消去時間は11秒であった。
同様にして下地を形成した後、この下地に対して、実施
例1と同じエッチング溶液を用いて、この溶液に下地を
10秒間浸漬した。その後、実施例7と同じ撥水層を設
けて、得られるレンズを実施例9のレンズとする。
角およびくもり消去時間を測定した結果、接触角は12
8°で、くもり消去時間は11秒であった。
1と同様にして下地を形成した後、この下地に対して、
実施例4と同様のドライエッチングを行う。エッチング
処理時間は1秒間とする。その後、実施例7と同じ撥水
層を設けて、得られるレンズを実施例10のレンズとす
る。
角およびくもり消去時間を測定した結果、接触角は13
0°で、くもり消去時間は10秒であった。
1と同様にして下地を形成した後、この下地に対して実
施例4と同様のドライエッチングを行う。このとき、エ
ッチング処理時間は5秒間とする。その後、実施例7と
同じ撥水層を設けて、得られるレンズを実施例11のレ
ンズとする。
触角およびくもり消去時間を測定した結果、接触角は1
33°で、くもり消去時間は9秒であった。
1と同様にして下地を形成した後、この下地に対して実
施例4と同様のドライエッチングを行う。このとき、エ
ッチング処理時間は10秒間とする。その後、実施例7
と同じ撥水層を設けて、得られるレンズを実施例12の
レンズとする。
触角およびくもり消去時間を測定した結果、接触角は1
33°で、くもり消去時間は10秒であった。
理を行わずに、下地上に直接撥水層を設けてレンズを形
成する。
を形成した後、この下地上に実施例1で用いた撥水剤を
含む撥水層を、実施例1と同様に真空蒸着法を用いて形
成する。
施例1と同様に接触角およびくもり消去時間を測定した
結果、接触角は109°であり、くもり消去時間は20
秒であった。
様にして下地を形成した後、この下地上に実施例7で用
いた撥水剤を含む撥水層を、実施例1と同様に真空蒸着
法を用いて形成する。
施例1と同様に接触角およびくもり消去時間を測定した
結果、接触角は108°であり、くもり消去時間は19
秒であった。
施例1〜12で用いた下地とは、異なる下地を用意す
る。上述した実施例では、屈折率が1.50のプラスチ
ック基材を用いたが、ここでは、屈折率が1.67の臭
素化ビスフェノールAのウレタン変成ジメタクリレート
の共重合物を主成分とする直径80mmの市販の凹レン
ズを用いる。これを基材Shとする。
ト液を調整する。
重量部、TiO2 ゾル(固形分30重量%、平均粒子径
30nm)を220重量部およびシリコーン系界面活性
剤0.55重量部を加えて、十分撹拌および混合する。
これによりコート液Hhを調整する。
られた下地と同様の操作でこの下地を形成する。基材S
hを60℃で、10重量%の濃度のNaOH水溶液に3
分間浸漬した後水洗いをして乾燥させる。
た後、引き上げ速度90mm/minで引き上げる。そ
の後100℃で4時間加熱処理を行って、基材Shの表
面に塗布されたコート液Hhを硬化させる。これによ
り、基材Slの表面に層厚約2.2μmのハードコート
層が形成される。このハードコート層の屈折率は1.6
7である。
を用いて多層反射防止膜を形成する。
なり、層厚が0.025μmである第1層、TiO2 か
らなり、層厚が0.15μmである第2層、SiO2 か
らなり、層厚が0.35μmである第3層、TiO2 か
らなり、層厚が0.11μmである第4層およびSiO
2 からなり、層厚が0.085μmである第5層を積層
する。この5層構造の反射防止膜を反射防止膜Ahとす
る。
とは異なる下地を形成することができる。この下地も、
基材上にハードコート層および反射防止膜をこの順に具
えている。
理を行って反射防止膜の表面に凹凸を形成するが、ここ
では、実施例1と同様のウェットエッチングを行う。エ
ッチング溶液は実施例1と同じものを用い、下地をこの
溶液へ1秒間浸漬した。これにより、反射防止膜の表面
には微細な凹凸が形成される。
膜上に形成して、実施例13のレンズが得られる。
て接触角およびくもり消去時間を測定した結果、接触角
は134°で、くもり消去時間は11秒であった。
13と同じ下地を形成した後、この下地に対してウェッ
トエッチングを行う。このとき、実施例1と同じエッチ
ング溶液を用いて、この溶液に下地を5秒間浸漬した。
その後、実施例1と同じ撥水層を設けて得られるレンズ
を、実施例14のレンズとした。
例1と同様にして、接触角およびくもり消去時間を測定
した結果、接触角は132°で、くもり消去時間は11
秒であった。
13と同じ下地を形成した後、この下地に対してウェッ
トエッチングを行う。このとき、実施例1と同じエッチ
ング溶液を用いて、この溶液に下地を10秒間浸漬し
た。その後、実施例1と同じ撥水層を設けて得られるレ
ンズを、実施例15のレンズとした。
例1と同様にして、接触角およびくもり消去時間を測定
した結果、接触角は133°で、くもり消去時間は11
秒であった。
13と同じ下地を形成した後、この下地に対してドライ
エッチングを行う。このとき、実施例4と同様にしてエ
ッチングを行う。実施例16においては、エッチング処
理時間を1秒間とした。その後、実施例1と同じ撥水層
を設けて、得られるレンズを実施例16のレンズとし
た。
例1と同様にして接触角およびくもり消去時間を測定し
た結果、接触角は130°で、くもり消去時間は10秒
間であった。
13と同じ下地を形成した後、この下地に対してドライ
エッチングを行う。このとき、実施例4と同様にしてエ
ッチングを行う。実施例17においては、エッチング処
理時間を5秒間とした。その後、実施例1と同じ撥水層
を設けて、得られるレンズを実施例17のレンズとし
た。
例1と同様にして接触角およびくもり消去時間を測定し
た結果、接触角は133°で、くもり消去時間は10秒
間であった。
13と同じ下地を形成した後、この下地に対してドライ
エッチングを行う。このとき、実施例4と同様にしてエ
ッチングを行う。実施例18においては、エッチング処
理時間を10秒間とした。その後、実施例1と同じ撥水
層を設けて、得られるレンズを実施例18のレンズとし
た。
例1と同様にして接触角およびくもり消去時間を測定し
た結果、接触角は134°で、くもり消去時間は10秒
間であった。
13と同様にして下地を形成した後、この下地に対して
実施例1と同じエッチング溶液を用いてこの溶液に下地
を1秒間浸漬した。その後、実施例7と同じ撥水層を設
けて、得られるレンズを実施例19のレンズとする。
角およびくもり消去時間を測定した結果、接触角は13
0°で、くもり消去時間は10秒であった。
13と同様にして下地を形成した後、この下地に対して
実施例1と同じエッチング溶液を用いてこの溶液に下地
を5秒間浸漬した。その後、実施例7と同じ撥水層を設
けて、得られるレンズを実施例20のレンズとする。
角およびくもり消去時間を測定した結果、接触角は12
9°で、くもり消去時間は11秒であった。
13と同様にして下地を形成した後、この下地に対して
実施例1と同じエッチング溶液を用いてこの溶液に下地
を10秒間浸漬した。その後、実施例7と同じ撥水層を
設けて、得られるレンズを実施例21のレンズとする。
角およびくもり消去時間を測定した結果、接触角は12
9°で、くもり消去時間は11秒であった。
13と同様にして下地を形成した後、この下地に対し
て、実施例4と同様のドライエッチングを行う。エッチ
ング処理時間は1秒間とする。その後、実施例7と同じ
撥水層を設けて、得られるレンズを実施例22のレンズ
とする。
角およびくもり消去時間を測定した結果、接触角は13
1°で、くもり消去時間は10秒であった。
13と同様にして下地を形成した後、この下地に対し
て、実施例4と同様のドライエッチングを行う。エッチ
ング処理時間は5秒間とする。その後、実施例7と同じ
撥水層を設けて、得られるレンズを実施例23のレンズ
とする。
角およびくもり消去時間を測定した結果、接触角は13
3°で、くもり消去時間は9秒であった。
13と同様にして下地を形成した後、この下地に対し
て、実施例4と同様のドライエッチングを行う。エッチ
ング処理時間は10秒間とする。その後、実施例7と同
じ撥水層を設けて、得られるレンズを実施例24のレン
ズとする。
角およびくもり消去時間を測定した結果、接触角は13
3°で、くもり消去時間は11秒であった。
理を行わずに、実施例13から24で用いられた下地上
に直接撥水層を設けてレンズを形成する。
地を形成した後、この下地上に実施例1で用いた撥水剤
を含む撥水層を、実施例1と同様に真空蒸着法を用いて
形成する。
施例1と同様に接触角およびくもり消去時間を測定した
結果、接触角は110°であり、くもり消去時間は18
秒であった。
同様にして下地を形成した後、この下地上に実施例7で
用いた撥水剤を含む撥水層を、実施例1と同様に真空蒸
着法を用いて形成する。
施例1と同様に接触角およびくもり消去時間を測定した
結果、接触角は108°であり、くもり消去時間は21
秒であった。
比較例(X1,X2)の、撥水性およびくもり消去時間
の測定結果を表1に示す。
び比較例(X3,X4)の撥水性およびくもり消去時間
の測定結果を示す。
(光学部材である眼鏡用プラスチックレンズ)をサンプ
ル番号1として示し、実施例2で得られた透明部材をサ
ンプル番号2、順次実施例と同じ番号で示している。ま
た、比較例1〜4は、それぞれサンプル番号X1〜X4
で示している。
ート層、反射防止膜は、それぞれ上述した説明内で付与
した番号または文字によって示してある。また、撥水層
は撥水剤としてC8 F17C2 H4(CH3)Si( NH)2/2
を含んでいるものを撥水層(I )とし、表にはI と示し
てある。また、撥水剤としてC8 F17C3 H6(CH3)S
i( NH)2/2を含んでいるものを撥水層(II)とし、表
にはIIと示してある。また、エッチング処理について
は、ウェットエッチングで処理しているものはW、ドラ
イエッチングで処理しているものはDとして示してい
る。
造した比較例のレンズと、エッチング処理を行った実施
例1〜24のレンズとを比較すると、実施例のレンズで
得られる接触角は比較例のレンズで得られる接触角より
も約20°位大きくすることができる。また、従来のレ
ンズに設けられていた撥水膜では得られなかった、12
0°以上の接触角が得られる。これにより、レンズの撥
水性をより向上させることができる。ここで、図1を参
照する。図1(A)は、比較例で得られたレンズの表面
とこの表面に付着する水滴との接触角を示すイメージ図
である。また、図1(B)は、この発明の実施例で得ら
れたレンズの表面とこの表面に付着する水滴との接触角
を示すイメージ図である。また、図1(C)は、図1
(B)の概略的な部分拡大図である。図1(C)に示す
ように、エッチング処理により下地11の表面には凹凸
13が形成され、この凹凸13の上に単分子膜の撥水膜
15を形成しているので、撥水膜15の表面にも凹凸が
形成されている。このため、この撥水膜の表面15aに
水滴17が付着すると、撥水膜の表面15aと水滴17
との接触する面積が小さくなって、水滴17と大気との
接触面積が大きくなる。したがって、水滴17は表面張
力によって、より球状となる。よって図1(B)に示す
ように接触角θが大きくなる。また、比較例において
は、エッチング処理を行っていないためレンズの表面1
00と水滴17とが接触する面積は、実施例よりもずっ
と大きいため、その接触角θx は図1(A)に示してい
るように実施例で得られる接触角θよりも小さくなる。
のレンズのくもり消去時間は、比較例のレンズの時間の
およそ半分に短縮することができる。
着によりSiO2 膜を成膜し、エッチング(約1秒間)
によりSiO2 膜の表面に凹凸を形成した本発明に係わ
る透明部材表面のUHR−SEM像と、図2(B)に、
エッチング処理を行っていないSiO2 膜表面を有する
レンズの表面のUHR−SEM像とを示す。なお、ここ
では、透明部材上に形成する反射防止膜の最上層として
SiO2 が一般的に用いられる材料であることから、凹
凸を形成する対象として、SiO2 を選択した。図2
(A)および(B)は、50000倍に拡大したSEM
写真である。図2(A)と(B)とを比較して明らかな
ように、エッチング(この場合はウェットエッチング)
を1秒間行うことによって、基材上に備えた皮膜の表面
に微細な凹凸を形成することができる。
の発明による透明部材は、表面に凹凸が形成されている
透明部材であって、この凹凸は、透明部材の光学的特性
を失わせず、かつ表面とこの表面に付着する水滴との静
止接触角が、凹凸が形成されていない面とその面(凹凸
が形成されていない面)に付着する水滴との接触角より
も大きくなる。
与えない程微細な凹凸であるために、接触角を測定する
ときにはこの表面は通常の平坦な面として測定される。
従って、透明部材の光学特性を劣化させることなく撥水
性が向上したものである。更に、本発明の透明部材は、
従来の撥水膜付の透明部材に比べてくもり消去時間が短
いものである。よって、本発明の透明部材は、撥水性と
防曇性が兼ね備えられたような特性を有する部材である
ために、湿潤な環境下における使用に適した透明部材と
なる。特に本発明の透明部材を眼鏡レンズとすれば、様
々な環境下での使用に耐え得るレンズが製造できる。
付着する水滴との接触角を示すイメージ図であり、
(B)は、実施例のレンズの表面とこの表面に付着する
水滴との接触角を示すイメージ図であり、(C)は、図
1(B)の部分的な拡大図である。
M写真で表した図面であり、(B)は、従来のレンズの
表面をSEM写真で表した図面である。
Claims (4)
- 【請求項1】 基材または該基材上に皮膜を備えた基材
からなる透明部材において、 前記基材または前記皮膜の表面に、水との静止接触角を
増大させ、かつ部材の光学特性を実質的に変化させない
微細な凹凸を有することを特徴とする透明部材。 - 【請求項2】 請求項1に記載の透明部材において、 前記凹凸の底部から頂部までの寸法が10nm以上60
nm以下の範囲であることを特徴とする透明部材。 - 【請求項3】 請求項1に記載の透明部材において、 前記凹凸のうち、凹部は単位面積1μm2 当たり、約1
00から約150個形成されていることを特徴とする透
明部材。 - 【請求項4】 水との静止接触角が115°以上であ
り、くもり消去時間が15秒以内である表面を有する透
明部材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10128780A JPH11320743A (ja) | 1998-05-12 | 1998-05-12 | 透明部材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10128780A JPH11320743A (ja) | 1998-05-12 | 1998-05-12 | 透明部材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11320743A true JPH11320743A (ja) | 1999-11-24 |
| JPH11320743A5 JPH11320743A5 (ja) | 2005-09-29 |
Family
ID=14993287
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10128780A Pending JPH11320743A (ja) | 1998-05-12 | 1998-05-12 | 透明部材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11320743A (ja) |
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