JPH11321689A - 車両のステアリング装置 - Google Patents

車両のステアリング装置

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JPH11321689A
JPH11321689A JP15673098A JP15673098A JPH11321689A JP H11321689 A JPH11321689 A JP H11321689A JP 15673098 A JP15673098 A JP 15673098A JP 15673098 A JP15673098 A JP 15673098A JP H11321689 A JPH11321689 A JP H11321689A
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steering
steering force
force
shaft
steering shaft
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Takanaga Takamatsu
孝修 高松
Naoki Maeda
直樹 前田
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ステアリングシャフトにより伝達される操舵力
の入力側と方向を迅速かつ確実に判断できる車両のステ
アリング装置を提供する。 【解決手段】伝達する操舵力に対応するトルクに応じて
操作側と車輪側とが弾性的に相対回転するステアリング
シャフトの、操作側回転角の変化に対応して位相が変化
する交番信号を出力する第1レゾルバ53と、車輪側回転
角の変化に対応して位相が変化する交番信号を出力する
第2レゾルバ65とを備える。両レゾルバ53、65の励磁電
圧の出力値と変化率が一定値になる時を基準とした一定
の基準時における、両レゾルバ53、65の出力値の増減傾
向と、両レゾルバ53、65の出力値の大小と、操舵力の方
向と、ステアリングシャフトへの操舵力の入力側との記
憶された関係と、その基準時における両レゾルバ53、65
の出力値の増減傾向および大小とに基づいて、操舵力の
方向とステアリングシャフトへの操舵力の入力側とが判
断される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、路面から車輪に作
用する操舵抵抗の変動に対応する制御を行う場合に利用
できる車両のステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、道路から送られる誘導信号や、道
路や周囲の状況の検出信号等に基づき制御装置により指
令信号を生成し、その指令信号に基づき操舵力発生用ア
クチュエータが発生する操舵力により車両を自動操舵す
るステアリング装置の開発が進められている。
【0003】そのような自動操舵時において、上記操舵
力発生用アクチュエータが発生する操舵力以外に、走行
路における凹凸や横風等の外乱により、車両に操舵力が
付加される場合がある。
【0004】そこで、車両の舵角変化に対応する車両の
ヨーレートや横加速度等の値を検知し、その検知した値
に応じて操舵力発生用アクチュエータを制御すること
で、その外乱による付加操舵力の影響を補償していた。
【0005】また、そのようなステアリング装置におい
ては、緊急事態等に対処するため、自動操舵モードか
ら、ドライバーが操舵力を発生させる通常操舵モードに
切り換え可能であることが要望されている。
【0006】そこで、そのアクチュエータへの指令信号
に対応する指令舵角と実際の舵角との偏差を求める手段
を設け、その偏差が設定値以上である時はドライバーが
自動操舵に逆らっていると判断し、自動操舵モードから
通常操舵モードに切り換えることが考えられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、外乱に
よる付加操舵力の影響を車両の舵角変化に対応する値に
応じて補償している。換言すれば、実際に舵角が変化し
た後に、その付加操舵力を相殺していた。そのため、補
償が遅れ、外乱により車両の挙動が不安定になるという
問題があった。
【0008】また、その操舵力発生用アクチュエータの
発生する操舵力以外に付加される操舵力が、外乱による
付加操舵力かドライバーによる付加操舵力かを判定する
ことができなかった。そのため、外乱による付加操舵力
を、ドライバーによる操舵力である誤判定し、自動操舵
モードから通常操舵モードに誤って切り換えられるとい
う問題がある。
【0009】また、凍結路面のような摩擦係数の小さい
路面においては、通常の路面と同様の操舵を行うと車両
の挙動を制御できなくなる。そのため、自動操舵を行う
ことは困難である。しかし、従来技術では、自動操舵時
に路面の摩擦係数が小さくなるような事態に何ら対処で
きなかった。
【0010】本発明は、上記問題を解決することのでき
る車両のステアリング装置を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、操舵力を車輪
に伝達するステアリングシャフトを備え、そのステアリ
ングシャフトの操作側と車輪側は、そのステアリングシ
ャフトによって伝達される操舵力に対応するトルクに応
じて弾性的に相対回転可能とされている車両に適用され
る。本発明による車両のステアリング装置においては、
そのステアリングシャフトの操作側の回転角の変化に対
応して位相が変化する交番信号を出力する第1レゾルバ
と、そのステアリングシャフトの車輪側の回転角の変化
に対応して位相が変化すると共に、第1レゾルバの出力
信号と同一波形の交番信号を出力する第2レゾルバとを
備える。そのステアリングシャフトの操作側回転角が車
輪側回転角に等しい時、第1レゾルバの出力信号と第2
レゾルバの出力信号は出力値および位相は互いに等しく
される。両レゾルバの励磁電圧の出力値と変化率が一定
値になる時を基準とした一定の基準時における、両レゾ
ルバの出力値の増減傾向と、両レゾルバの出力値の大小
と、操舵力の方向と、ステアリングシャフトへの操舵力
の入力側との関係を記憶する記憶装置と、その基準時に
おける両レゾルバの出力値の増減傾向および大小を判断
する手段と、両レゾルバの出力値の増減傾向および大小
の判断結果と前記記憶した関係とに基づき、操舵力の方
向とステアリングシャフトへの操舵力の入力側とを判断
する手段とを備える。上記構成において、走行路におけ
る凹凸や横風等の外乱に基づき車両に外部から操舵力が
付加されたり、自動操舵中にドライバーが操舵力を付加
する場合、ステアリングシャフトにより伝達される操舵
力に対応するトルクは実際の舵角が変化する前に変化す
る。そのトルクによりステアリングシャフトの操作側と
車輪側は相対回転するので、第1レゾルバの出力値およ
び位相と第2レゾルバの出力値および位相とは互いに異
なるものになる。この際、基準時における両レゾルバの
出力値の増減傾向と大小の組み合わせは、操舵力の方向
が右操舵であってステアリングシャフトへの操舵力の入
力側が操作側である場合と、操舵力の方向が左操舵であ
ってステアリングシャフトへの操舵力の入力側が操作側
である場合と、操舵力の方向が右操舵であってステアリ
ングシャフトへの操舵力の入力側が車輪側である場合
と、操舵力の方向が左操舵であってステアリングシャフ
トへの操舵力の入力側が車輪側である場合とで互いに異
なる。これにより、予め記憶した両レゾルバの出力値の
増減傾向および大小と操舵力の方向とステアリングシャ
フトへの操舵力の入力側との関係と、その基準時におけ
る両レゾルバの出力値の増減傾向および大小の判断結果
とに基づき、その操舵力の方向と、ステアリングシャフ
トへの操舵力の入力側とを判断できる。
【0012】本発明は、そのステアリングシャフトの操
作側に作用する操舵力を発生可能な操舵力発生用アクチ
ュエータと、その操舵力発生用アクチュエータの制御装
置とを備え、その制御装置からの信号に基づき操舵力発
生用アクチュエータが発生させる操舵力をステアリング
シャフトを介して車輪に伝達する自動操舵モードと、ド
ライバーが発生させる操舵力をステアリングシャフトを
介して車輪に伝達する通常操舵モードとの間で操舵モー
ドが切り換え可能とされている車両に適用されるのが好
ましい。これにより、自動操舵中において、操舵力発生
用アクチュエータが発生する操舵力以外の外乱による付
加操舵力により実際に舵角が変化する前に、その付加操
舵力が作用したか否か、および付加操舵力の方向を判断
できるので、その判断結果に基づいて付加操舵力の影響
を補償することが可能になる。
【0013】本発明において、前記ステアリングシャフ
トにより伝達される操舵力に対応する値が前記両レゾル
バの出力に基づき求められ、前記自動操舵モードにおい
て、操舵力発生用アクチュエータの発生操舵力以外に付
加される操舵力のステアリングシャフトへの入力側が判
断され、その付加操舵力がステアリングシャフトに操作
側から入力され、且つ、その付加操舵力の絶対値が設定
値以上である時に、自動操舵モードから通常操舵モード
に切り換える手段を備えるのが好ましい。設定値以上の
付加操舵力がステアリングシャフトに操作側から入力さ
れる場合、ドライバーが意図的に操舵力を付加したとみ
なすことができる。よって、この構成によれば、自動操
舵中にドライバーが操舵力を付加するだけで、実際の舵
角が変化する前に通常操舵モードに切り換えることがで
きる。これにより、緊急事態等において迅速に自動操舵
モードから通常操舵モードに切り換えることができる。
また、その自動操舵中に付加される操舵力が、ドライバ
ーにより付加されたのか、走行路における凹凸や横風等
の外乱に基づき車両に外部から付加されたのかを判断す
るので、その車両に外部から付加される操舵力により、
自動操舵モードから通常操舵モードに誤って切り換えら
れるのを防止できる。
【0014】本発明において、前記ステアリングシャフ
トにより伝達される操舵力に対応する値が前記両レゾル
バの出力に基づき求められ、前記自動操舵モードにおい
て、操舵力発生用アクチュエータの発生操舵力以外に付
加される操舵力のステアリングシャフトへの入力側が判
断され、そのステアリングシャフトに車輪側から入力さ
れる付加操舵力の方向が、その操舵力発生用アクチュエ
ータの発生操舵力の方向と同一か否かが判断され、その
操舵力発生用アクチュエータの発生操舵力の方向と同一
方向の付加操舵力がステアリングシャフトに車輪側から
入力され、且つ、その付加操舵力の絶対値が設定値以上
である時に、自動操舵モードから通常操舵モードに切り
換える手段を備えるのが好ましい。路面の摩擦係数が減
少すると、車輪に作用する操舵抵抗が減少するため、操
舵力発生用アクチュエータが発生する操舵力の方向と同
一方向の付加操舵力が車両外部からステアリングシャフ
トに作用する。よって、その付加操舵力の絶対値が設定
値以上である時に自動操舵モードから通常操舵モードに
切り換えることで、路面の摩擦係数が小さい場合に自動
操舵を解除できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。図1に示すラックピニオン式ステア
リング装置1は、ドライバーが発生させる操舵力をステ
アリングホイールHからステアリングシャフトを介して
車輪Wに伝達する。また、後述のブラシレスモータ50
が発生させる操舵力をステアリングシャフトを介して車
輪Wに伝達する。
【0016】そのステアリングシャフトは、そのステア
リングホイールHに連結される入力シャフト2と、この
入力シャフト2にトーションバー3を介し連結される出
力シャフト4とを備えている。そのトーションバー3は
ピン5を介し入力シャフト2に連結され、また、セレー
ション6を介し出力シャフト4に連結されている。その
出力シャフト4にピニオン7が形成され、このピニオン
7に噛み合うラック8の各端に車輪Wが連結される。そ
の入力シャフト2は、その外周に一体化されたスリーブ
2aとベアリング9とを介してモータハウジング10c
に支持され、また、ブッシュ11を介して出力シャフト
4に支持されている。その出力シャフト4は、ベアリン
グ12、13を介してラックハウジング10bに支持さ
れている。そのラックハウジング10bとモータハウジ
ング10cは、バルブハウジング10aを介して一体化
されている。
【0017】その入力シャフト2は、操舵力に基づく操
舵トルクにより回転する。その入力シャフト2の回転は
トーションバー3、出力シャフト4を介してピニオン7
に伝達される。そのピニオン7の回転によりラック8は
車両幅方向に沿う軸方向に移動する。このラック8の移
動により車輪Wが転舵される。この際、そのステアリン
グシャフトの操作側の入力シャフト2と車輪側の出力シ
ャフト4は、ステアリングシャフトによって伝達される
操舵力に対応する操舵トルクに応じてトーションバー3
が弾性的に捩じれることで、弾性的に同軸中心に相対回
転する。
【0018】その入出力シャフト2、4とバルブハウジ
ング10aとの間にオイルシール14、15が設けられ
ている。また、そのラック8を支持するサポートヨーク
16が設けられ、このサポートヨーク16はバネ17の
弾力によりラック8に押し付けられている。
【0019】操舵補助力を発生させる油圧シリンダ(ア
クチュエータ)18が設けられている。その油圧シリン
ダ18は、ラックハウジング10bにより構成されるシ
リンダチューブと、ラック8に一体化されるピストン2
0とを有し、そのピストン20により仕切られる第1油
室21と第2油室22とを有する。
【0020】各油室21、22は、操舵力に基づき作動
するロータリー式油圧制御弁23に接続される。この制
御弁23によりポンプ37から油圧シリンダ18に供給
される圧油の油圧が制御されることで、操舵補助力が発
生する。
【0021】すなわち、その制御弁23は、筒状の第1
バルブ部材24と、この第1バルブ部材24に同軸心に
相対回転可能に挿入される第2バルブ部材25とを備え
ている。その第1バルブ部材24は、バルブハウジング
10aに相対回転可能に挿入され、出力シャフト4にピ
ン26を介し同行回転可能に取り付けられる。その第2
バルブ部材25は入力シャフト2の外周に一体的に形成
されることで、入力シャフト2と同行回転する。これに
より、第1バルブ部材24と第2バルブ部材25とは、
上記ステアリングシャフトにより伝達される操舵トルク
に応じてトーションバー3がねじれることで、弾性的に
相対回転する。その相対回転量に応じて油圧シリンダ1
8にポンプ37から供給される圧油の油圧が制御され
る。
【0022】図2に示すように、その第1バルブ部材2
4の内周と第2バルブ部材25の外周とに軸方向に沿う
複数の凹部が周方向等間隔に形成されている。その第1
バルブ部材側凹部は、互いに周方向等間隔に位置する右
操舵用凹部27と左操舵用凹部28とで構成される。そ
の第2バルブ部材側凹部は、互いに周方向等間隔に位置
する圧油供給用凹部29と圧油排出用凹部30とで構成
される。各右操舵用凹部27と各左操舵用凹部28とは
周方向に交互に配置され、各圧油供給用凹部29と各圧
油排出用凹部30とは周方向に交互に配置される。
【0023】各右操舵用凹部27は、第1バルブ部材2
4に形成された第1流路31およびバルブハウジング1
0aに形成された第1ポート32から、油圧シリンダ1
8の第1油室21に通じる。各左操舵用凹部28は、第
1バルブ部材24に形成された第2流路33およびバル
ブハウジング10aに形成された第2ポート34から、
油圧シリンダ18の第2油室22に通じる。各圧油供給
用凹部29は、第1バルブ部材24に形成された第3流
路35と、バルブハウジング10aに形成された入口ポ
ート36を介してポンプ37に通じる。各圧油排出用凹
部30は、第2バルブ部材25に形成された第1排出路
38、入力シャフト2とトーションバー3の内外周間の
通路47、バルブハウジング10aに形成された排出ポ
ート40を介してタンク41に通じる。
【0024】これにより、第1バルブ部材24と第2バ
ルブ部材25の内外周間に形成された弁間油路42を介
して、その油圧シリンダ18の各油室21、22とポン
プ37とが接続される。そのポンプ37はモータ(図示
省略)により駆動される。その弁間油路42において、
第1バルブ部材側凹部と第2バルブ部材側凹部の間は、
両バルブ部材24、25の相対回転により開度が変化す
る絞り部A、B、C、Dとされる。各絞り部A、B、
C、Dの開度が操舵トルクに応じ変化することで、油圧
シリンダ18に作用する油圧が制御される。図3は、そ
の油圧回路を示す。
【0025】図2は、操舵が行なわれていない直進操舵
位置での両バルブ部材24、25の相対位置を示してお
り、この状態においては各圧油供給用凹部29と各圧油
排出用凹部30との間の絞り部A、B、C、Dの開度は
一定である。
【0026】直進操舵位置から右方へ操舵すると、操舵
トルクに応じたトーションバー3の捩じれによる両バル
ブ部材24、25の相対回転量に応じて、各右操舵用凹
部27と各圧油供給用凹部29との間の絞り部Aの開度
および各左操舵用凹部28と各圧油排出用凹部30との
間の絞り部Bの開度が大きくなり、各左操舵用凹部28
と各圧油供給用凹部29との間の絞り部Cの開度および
各右操舵用凹部27と各圧油排出用凹部30との間の絞
り部Dの開度が小さくなる。これにより、ポンプ37か
ら第1油室21へ操舵トルクに応じた圧油が供給され、
第2油室22からタンク41へ油が還流され、車両の右
方への操舵補助力がラック8に作用する。
【0027】直進操舵位置から左方へ操舵すると、各絞
り部A、B、C、Dの開度は右方へ操舵した場合と逆に
変化するので、車両の左方への操舵補助力がラック8に
作用する。
【0028】図1に示すように、操舵力発生用のアクチ
ュエータとして3相ブラシレスモータ50が設けられて
いる。そのブラシレスモータ50は、上記モータハウジ
ング10cの内部において、入力シャフト2にスリーブ
2aを介して同心に同行回転するように取り付けられる
ロータ51と、そのロータ51を囲むようにモータハウ
ジング10cに取り付けられるステータ52と、そのロ
ータ51の回転角を検出する第1レゾルバ53とを有す
る。その第1レゾルバ53は、入力シャフト2にスリー
ブ2aを介して一体化される回転子53aと、モータハ
ウジング10cに取り付けられる固定子53bとを有す
る。そのロータ51はステアリングシャフトの操作側で
ある入力シャフト2に一体化されているので、第1レゾ
ルバ53はステアリングシャフトの操作側の回転角の変
化に対応して位相が変化する正弦波形の交番電圧信号を
出力する。
【0029】その出力シャフト4の回転角を検出する第
2レゾルバ65が設けられている。すなわち、その第2
レゾルバ65は、出力シャフト4に一体化される回転子
65aと、上記ラックハウジング10bに取り付けられ
る固定子65bとを有する。これにより、第2レゾルバ
65はステアリングシャフトの車輪側の回転角の変化に
対応して位相が変化する正弦波形の交番電圧信号を出力
する。両レゾルバ53、65の出力信号の波形は同一と
されている。
【0030】その第1レゾルバ53を含むブラシレスモ
ータ50と第2レゾルバ65は制御装置61に接続され
る。この制御装置61に、モード切り換えスイッチ62
と、入力装置63と、車速センサ70が接続される。
【0031】そのモード切り換えスイッチ62の操作に
より、自動操舵モードと通常操舵モードとの間で車両の
操舵モードを切り換えることが可能とされている。その
自動操舵モードにおいては、制御装置61からの指令信
号に基づきブラシレスモータ50が操舵力を発生させ、
その操舵力はステアリングシャフトを介して車輪Wに伝
達される。その通常操舵モードにおいてはドライバーが
発生させる操舵力がステアリングシャフトを介して車輪
Wに伝達される。
【0032】その入力装置63に、例えば、走行路やガ
ードレールに設けられた発信器から発信される標識信号
や、他車両に設けられた発信器から発信される衝突危険
性を報知する警報信号や、道路の走行ラインの検知信号
等の誘導信号が入力される。自動操舵モードにおいて誘
導信号が入力装置63から入力されると、制御装置61
は、その誘導信号に従って車両を操舵するのに必要な目
標舵角と、実際の出力舵角との偏差をなくすための指令
信号を出力する。その指令信号によりブラシレスモータ
50が駆動される。そのブラシレスモータ50が発生す
る操舵力は、通常操舵モードにおいてドライバーが発生
させる操舵力と同様に、ステアリングシャフトを介して
車輪Wに伝達される。
【0033】また、その制御装置61は、その自動操舵
時に、ブラシレスモータ50が発生する操舵力以外に付
加される操舵力に対応する値として、その付加操舵力に
基づきステアリングシャフトにより伝達されるトルク
を、その第1レゾルバ53と第2レゾルバ65の出力か
ら求める。すなわち、その入力シャフト2と出力シャフ
ト4とは、操舵トルクに応じてトーションバー3が弾性
的に捩じれることで、弾性的に同軸中心に相対回転す
る。よって、その第1レゾルバ53により検出される入
力シャフト2の回転角と、第2レゾルバ65により検出
される出力シャフト4の回転角との差は、そのステアリ
ングシャフトにより伝達されるトルクに対応する。すな
わち、第1、第2レゾルバ53、65により、ステアリ
ングシャフトにより伝達される操舵力に対応するトルク
が検知される。この検知されたトルクとブラシレスモー
タ50の発生トルクとの差が、付加操舵力に基づきステ
アリングシャフトにより伝達されるトルクに対応する。
【0034】制御装置61は、第1レゾルバ53の出力
に基づきロータ51の回転角すなわちステアリングシャ
フトの操作側での回転角を時系列に求め、第2レゾルバ
65の出力に基づきステアリングシャフトの車輪側での
回転角を時系列に求める。ステアリングシャフトの操作
側回転角が車輪側回転角に等しい時、第1レゾルバ53
の出力信号の出力値は第2レゾルバ65の出力信号の出
力値に等しく、第1レゾルバ53の出力信号の位相は第
2レゾルバ65の出力信号の位相に等しくされている。
【0035】なお、各レゾルバ53、65による回転角
の検出の基準位置を検出するためのセンサ69が制御装
置61に接続され、その検出された基準位置を基準とし
て回転角が求められる。その基準位置検出用センサ69
は、例えば、ラック8に付されたマークをステアリング
シャフトの回転角が零の時に検知するようにラックハウ
ジング10bに取り付けられる光学センサであって、ス
テアリングシャフトの回転角が零の時に基準位置信号を
制御装置61に出力するものにより構成できる。
【0036】図4は、上記構成による自動操舵モードで
の制御系を示すブロック線図で、制御装置61におい
て、車両の目標舵角θqと実際の出力舵角θoとの偏差
と、伝達関数C1とから、目標トルクTqが演算され
る。その実際の出力舵角θoは、ステアリングシャフト
の車輪側での回転角に対応する。その目標トルクTq
は、車速センサ70により検知される車速に対応した値
とされる。その伝達関数C1は、その目標舵角θqと出
力舵角θoとの偏差と、その偏差を補償する上で必要な
トルクとの関係から実験により求めることができる。そ
の目標トルクTqとステアリングシャフトにより伝達さ
れる全トルクTとの偏差に、後述の補償トルクTcを加
えたトルクと、伝達関数C2とから、目標モータ駆動電
流Iqが演算される。その伝達関数C2は、ブラシレス
モータ50のトルク定数をKt、ラプラス演算子をsと
して、C2=1/(Kt×s)とすることができる。そ
の目標モータ駆動電流Iqとブラシレスモータ50の実
際の駆動電流Iaとの偏差と、伝達関数C3とから、モ
ータ印加電力Eqが演算される。その伝達関数C3は、
K1を電流制御比例ゲイン、K2を電流制御積分ゲイ
ン、τを電流制御積分時定数、ラプラス演算子をsとし
て、C3=K1+K2/(τ×s)とすることができ
る。そのモータ印加電力Eqがブラシレスモータ50に
常閉接点49を介して印加される。そのブラシレスモー
タ50の駆動電流Iaは、そのモータ印加電力Eqとモ
ータ出力電力Eaとの偏差と伝達関数C4とから求ま
る。その伝達関数C4は、Lをブラシレスモータ50の
インダクタンス、Rをブラシレスモータ50の内部抵
抗、ラプラス演算子をsとして、C4=1/(L×s+
R)により求めることができる。そのモータ出力電力E
aは、ブラシレスモータ50の出力軸回転数、すなわ
ち、ステアリングシャフトのステアリングホイールH側
での回転角速度ωiと、伝達関数C5とから求まる。そ
の伝達関数C5は、ブラシレスモータ50の誘起電圧定
数に対応する。そのブラシレスモータ50の出力トルク
Taは、駆動電流Iaと、伝達関数C6とから求まる。
その伝達関数C6は、ブラシレスモータ50のトルク定
数に対応する。そのブラシレスモータ50の出力トルク
Taと、ドライバーが付加する操舵トルクThとの和
と、伝達関数C7とから、ブラシレスモータ50の出力
軸回転数、すなわち、ステアリングシャフトのステアリ
ングホイールH側での回転角速度ωiが求まる。その伝
達関数C7は、ステアリング装置の操作側での慣性をI
i、操作側での粘性抵抗をCi、ラプラス演算子をsと
して、C7=1/(Ii×s+Ci)により求めること
ができる。そのブラシレスモータ50の出力軸回転数ω
iの積分値が、ステアリングシャフトのステアリングホ
イールH側での回転角θiになる。そのステアリングシ
ャフトのステアリングホイールH側での回転角θiと車
輪側での回転角θoとの偏差と、伝達関数C8とから、
ステアリングシャフトにより伝達される全トルクTが求
まる。その伝達関数C8はトーションバー3の捩じりバ
ネ定数に対応する。そのステアリングシャフトにより伝
達される全トルクTと、伝達関数C9とから、操舵補助
力発生用油圧シリンダ18の出力に対応するトルクTv
が求まる。その伝達関数C9は、その油圧シリンダ18
に供給される圧油の上記制御弁23による油圧制御特性
から求められる。その油圧シリンダ18の出力対応トル
クTvと車両に外部から付加される操舵力に対応する外
乱トルクTdとの和と、伝達関数C10とから、ステア
リングシャフトの車輪側での回転角速度ωoが求まる。
その伝達関数C10は、ステアリング装置の出力シャフ
ト4側での慣性をIo、出力シャフト4側での粘性抵抗
をCo、ラプラス演算子をsとして、C7=1/(Io
×s+Co)により求めることができる。そのステアリ
ングシャフトの車輪側での回転角速度ωoの積分値が、
ステアリングシャフトの車輪側での回転角θoになる。
【0037】上記制御装置61が内蔵する記憶装置61
aに制御プログラムが記憶される。そのプログラムの一
部として、両レゾルバ53、65の励磁電圧の出力値と
変化率が一定値になる時を基準とした一定の基準時にお
ける、両レゾルバ53、65の出力値の増減傾向と、両
レゾルバ53、65の出力値の大小と、操舵力の方向
と、ステアリングシャフトへの操舵力の入力側の関係が
記憶される。その基準時は、後述のように両レゾルバ5
3、65の出力値の増減傾向および大小の判断結果と、
前記記憶した関係とに基づいて、操舵力の方向とステア
リングシャフトへの操舵力の入力側とを判断することが
できる時であれば特に限定されない。例えば、両レゾル
バ53、65の励磁電圧の出力値が極小値(変化率は
零)になる時から一定時間経過した時が基準時とされ
る。
【0038】本実施形態では、操舵力の作用によりステ
アリングシャフトに生じるトルクの方向が、ステアリン
グシャフトの操作側から右操舵のための操舵力を作用さ
せた時にステアリングシャフトにより伝達されるトルク
の方向と一致する時、その操舵力の方向は右方向である
とされ、ステアリングシャフトの操作側から左操舵のた
めの操舵力を作用させた時にステアリングシャフトによ
り伝達されるトルクの方向と一致する時、その操舵力の
方向は左方向であるとされる。
【0039】図5の(1)〜(4)において、第1レゾ
ルバ53の出力値と時間との関係を実線で、第2レゾル
バ65の出力値と時間との関係を破線で示す。図5の
(1)は、操舵力の方向が右方向であって操舵力の入力
側がステアリングシャフトの操作側である場合を示し、
図5の(2)は、操舵力の方向が左方向であって操舵力
の入力側がステアリングシャフトの操作側である場合を
示し、図5の(3)は、操舵力の方向が右方向であって
操舵力の入力側がステアリングシャフトの車輪側である
場合を示し、図5の(4)は、操舵力の方向が左方向で
あって操舵力の入力側がステアリングシャフトの車輪側
である場合を示す。
【0040】図5の(1)〜(4)において、両レゾル
バ53、65の励磁電圧の出力値と変化率が一定値にな
る時から一定時間経過した第1測定時点t1における第
1レゾルバ53の出力値をa1、第2レゾルバ65の出
力値をb1、その第1測定時点t1から一定時間経過し
た第2測定時点(基準時)t2における第1レゾルバ5
3の出力値をa2、第2レゾルバ65の出力値をb2と
して、第1レゾルバ53の出力値はa2−a1>0であ
れば増加傾向であり、a2−a1<0であれば減少傾向
であり、第2レゾルバ65の出力値はb2−b1>0で
あれば増加傾向であり、b2−b1<0であれば減少傾
向であり、両レゾルバ53、65の出力値の大小はa2
−b2>0であれば第1レゾルバ53の出力値は第2レ
ゾルバ65の出力値よりも大きく、a2−b2<0であ
れば第1レゾルバ53の出力値は第2レゾルバ65の出
力値よりも小さい。
【0041】図6は、本実施形態の基準時における上記
第1レゾルバ53と第2レゾルバ65の出力値の増減傾
向および大小と、操舵力の方向と、ステアリングシャフ
トへの操舵力の入力側の関係を示す。
【0042】制御装置61は、上記基準時における両レ
ゾルバ53、65の出力値の増減傾向および大小を判断
し、この判断結果と上記記憶した関係とに基づいて、操
舵力の方向とステアリングシャフトへの操舵力の入力側
とを判断する。すなわち、a2−a1<0、b2−b1
<0、a2−b2<0である場合、操舵力の方向は右方
向であって、操舵力の入力側はステアリングシャフトの
操作側であると判断される。a2−a1>0、b2−b
1>0、a2−b2>0である場合、操舵力の方向は左
方向であって、操舵力の入力側はステアリングシャフト
の操作側であると判断される。a2−a1<0、b2−
b1<0、a2−b2>0である場合、操舵力の方向は
右方向であって、操舵力の入力側はステアリングシャフ
トの車輪側であると判断される。a2−a1>0、b2
−b1>0、a2−b2<0である場合、操舵力の方向
は左方向であって、操舵力の入力側はステアリングシャ
フトの車輪側であると判断される。
【0043】図7のフローチャートは、その制御装置6
1による操舵モードの切り換え制御手順を示す。
【0044】その制御装置61は、まず、現時点が自動
操舵モードか否かを判断する(ステップ1)。自動操舵
モードであれば、ブラシレスモータ50を駆動すること
で自動操舵を行う(ステップ2)。
【0045】その自動操舵モード時に、そのブラシレス
モータ50が発生する操舵力以外の付加操舵力のステア
リングシャフトへの入力側が判断される。すなわち、上
記のようにa2−a1<0、b2−b1<0、a2−b
2<0、若しくは、a2−a1>0、b2−b1>0、
a2−b2>0である場合、その付加操舵力はステアリ
ングシャフトの操作側から付加されたドライバーの発生
操舵力であると判断され、a2−a1<0、b2−b1
<0、a2−b2>0、若しくは、a2−a1>0、b
2−b1>0、a2−b2<0である場合、その付加操
舵力はステアリングシャフトの車輪側から付加された車
両外部からの外乱であると判断される(ステップ3)。
【0046】ステップ3において、付加操舵力が外乱で
なくステアリングシャフトの操作側からドライバーによ
り付加されたものである場合、その付加操舵力に対応す
るトルクThの絶対値が設定値T1以上か否かを判断す
る(ステップ4)。すなわち、上記第1レゾルバ53に
より求められるステアリングシャフトの回転角と、その
第2レゾルバ65により求められるステアリングシャフ
トの回転角との差から、ステアリングシャフトにより伝
達される全トルクTを求め、その全トルクTから、上記
ブラシレスモータ50が発生させる操舵力によるトルク
を差し引くことで、その付加操舵力に対応するトルクT
hを求める。そのブラシレスモータ50が発生させる操
舵力によるトルクは、そのブラシレスモータ50の駆動
電流Iaの値から求める。
【0047】そのドライバーの付加操舵力に対応するト
ルクThの絶対値が設定値T1以上である場合、上記常
閉接点49に開信号を出力する。これにより、ブラシレ
スモータ50に印加される電力が断たれ、自動操舵モー
ドが解除されて通常操舵モードに切り換えられる(ステ
ップ5)。その設定値T1は、操舵の意思を示す時にド
ライバーが発生する操舵力に基づき定めることができ
る。
【0048】そのドライバーの付加操舵力に対応するト
ルクThの絶対値が設定値T1未満である場合、自動操
舵を継続する。
【0049】ステップ3において、付加操舵力がステア
リングシャフトの車輪側から付加された車両外部からの
外乱である場合、その付加操舵力の方向が、そのブラシ
レスモータ50が発生する操舵力の方向と同一方向か否
かを判断する(ステップ6)。その付加操舵力の方向
は、上記のようにa2−a1<0、b2−b1<0、a
2−b2<0、若しくは、a2−a1<0、b2−b1
<0、a2−b2>0である場合は右方向であると判断
され、a2−a1>0、b2−b1>0、a2−b2>
0、若しくは、a2−a1>0、b2−b1>0、a2
−b2<0である場合は左方向であると判断され、この
付加操舵力の方向が、制御装置61からの指令信号に基
づきブラシレスモータ50が発生させる操舵力の方向と
一致するか否かが判断される。
【0050】ステップ6において、そのブラシレスモー
タ50が発生する操舵力の方向と付加操舵力の方向とが
同一方向である場合、その付加操舵力に対応する外乱ト
ルクTdの絶対値が設定値T2以上であるか否かを判断
する(ステップ7)。
【0051】その外乱トルクTdの絶対値が設定値T2
以上である時、警報信号を発し(ステップ8)、しかる
後に上記常閉接点49に開信号を出力することで、自動
操舵モードを解除して通常操舵モードに切り換える(ス
テップ5)。その警報信号によりドライバーに警報を発
するブザーやランプ等の警報装置(図示省略)を作動さ
せる。
【0052】ステップ6において、そのブラシレスモー
タ50が発生する操舵力の方向と付加操舵力の方向とが
同一方向でない時、ステップ7において外乱トルクTd
の絶対値が設定値T2未満である時、その外乱トルクT
dを相殺する操舵力を発生するようにブラシレスモータ
50を制御し、外乱の影響を補償する(ステップ9)。
すなわち、その外乱トルクTdを相殺するための補償ト
ルクTcを演算し、その補償トルクTcを上記目標トル
クTqに加えることで、その付加操舵力を相殺する操舵
力を発生するようにブラシレスモータ50を制御する。
その外乱トルクTdから補償トルクTcを求めるための
演算式は予め実験により求めることができる。
【0053】上記構成においては、走行路における凹凸
や横風等の外乱に基づき車両に外部から操舵力が付加さ
れたり、自動操舵中にドライバーが操舵力を付加する場
合、ステアリングシャフトにより伝達される操舵力に対
応するトルクは実際の舵角が変化する前に変化する。そ
のトルクによりステアリングシャフトの操作側と車輪側
は相対回転するので、第1レゾルバの出力値および位相
と第2レゾルバの出力値および位相とは互いに異なるも
のになる。基準時における両レゾルバ53、65の出力
値の増減傾向と大小の組み合わせは、上記のように、操
舵力の方向が右操舵であってステアリングシャフトへの
操舵力の入力側が操作側である場合と、操舵力の方向が
左操舵であってステアリングシャフトへの操舵力の入力
側が操作側である場合と、操舵力の方向が右操舵であっ
てステアリングシャフトへの操舵力の入力側が車輪側で
ある場合と、操舵力の方向が左操舵であってステアリン
グシャフトへの操舵力の入力側が車輪側である場合とで
互いに異なる。これにより、予め記憶した両レゾルバ5
3、65の出力値の増減傾向および大小と操舵力の方向
とステアリングシャフトへの操舵力の入力側との関係
と、その基準時における両レゾルバ53、65の出力値
の増減傾向および大小の判断結果とに基づき、その操舵
力の方向と、ステアリングシャフトへの操舵力の入力側
とを判断できる。よって、その判断結果に基づいて、車
両に外部から付加される操舵力を相殺するようにブラシ
レスモータ50を制御できる。これにより、外乱による
付加操舵力により実際に舵角が変化する前に、その付加
操舵力の影響を補償できる。すなわち、外乱の影響を迅
速かつ確実に補償でき、車両の挙動を安定化することが
できる。
【0054】また、上記構成によれば、自動操舵中にド
ライバーが操舵力を付加した場合、実際の舵角が変化す
る前に通常操舵モードに切り換えることができる。これ
により、緊急事態等において迅速に自動操舵モードから
通常操舵モードに切り換えることができる。しかも、そ
の自動操舵中に付加される操舵力が、ドライバーにより
付加されたのか、車両に外部から付加されたのかを判断
するので、外乱により自動操舵モードから通常操舵モー
ドに誤って切り換えられるのを防止できる。
【0055】また、上記構成では、ブラシレスモータ5
0が発生する操舵力の方向と同一方向に車両に外部から
操舵力が付加されたか否かの判定を行う。これにより、
路面の摩擦係数の減少により車輪に作用する操舵抵抗が
減少したか否かを判定できる。その付加操舵力に対応す
る外乱トルクTdの絶対値が設定値T2以上である時
に、自動操舵モードから通常操舵モードに切り換えるこ
とで、路面の摩擦係数が小さい場合に自動操舵を解除で
きる。
【0056】なお、本発明は上記実施形態に限定されな
い。例えば、ステアリングホイールと操舵力発生用アク
チュエータとの間に、ステアリングシャフトにより伝達
されるトルクを検出するトルクセンサを設けてもよい。
この場合、付加操舵力に基づきステアリングシャフトに
より伝達されるトルクを、上記のようにステアリングシ
ャフトにより伝達される全トルクからアクチュエータに
より発生されるトルクを差し引くことなく、直接に求め
ることができる。また、上記制御装置61は、モータ5
0の回転角データとモータ50の電流検出部からフィー
ドバックされる実際の電流値に応じて目標電流を決定
し、上記ブラシレスモータ50に電流を印加する。図8
の(1)は無負荷状態でのモータ50の目標電流とフィ
ードバック電流の時間変化を示し、図8の(2)は負荷
状態でのモータ50の目標電流とフィードバック電流の
時間変化を示す。その無負荷状態でのモータ50の回転
速度α1度/秒は負荷状態での回転速度α2度/秒より
も大きくされている。モータ時定数や制御装置61にお
ける回路のスルーレート等の特性に基づき、その目標電
流の時間変化に対してフィードバック電流の時間変化に
は遅れΔtがある。そのような遅れΔtがあると所期の
トルクをモータ50により正確に発生させることができ
ない。そこで、その遅れΔtはモータ50の負荷や回転
速度に拘らず一定とみなすことができることから、制御
装置61により回転角データからモータ50の回転速度
(電気角の変化速度)α1、α2度/秒を演算し、その
回転速度と上記遅れとの積α1×Δt、α2×Δtだけ
上記求めた目標電流の位相を進めるようにしてもよい。
これにより、モータ50を効率良く制御でき、モータ5
0を低回転から高回転まで、まんべんなく使用できる。
また、両レゾルバの出力値の増減傾向および大小と、操
舵力の方向と、ステアリングシャフトへの操舵力の入力
側との関係は、操舵方向に対する両レゾルバ53、65
の出力の位相変化方向や基準時の設定如何によって変化
するものであり、上記実施形態に限定されない。また、
基準時は上記実施形態のように単一ではなく複数でもよ
い。この場合において、操舵力の方向とステアリングシ
ャフトへの操舵力の入力側の判断結果が、全ての基準時
において一致しない時は、より多くの基準時において一
致している判断結果を採用することで、判断精度を向上
できる。また、本発明のステアリング装置は自動操舵を
行うことのない車両にも適用でき、例えば、外乱の作用
による操舵力が付加された場合に車両のブレーキ力を制
御して車両挙動の安定化を図る場合に、その外乱による
付加操舵力の有無と付加操舵力の方向を判断するのに利
用できる。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、ステアリングシャフト
により伝達される操舵力の入力側と方向を迅速かつ確実
に判断できる車両のステアリング装置を提供でき、車両
を自動操舵できるステアリング装置において、外乱の影
響を迅速かつ確実に補償でき、車両の挙動を安定化で
き、摩擦係数の小さい凍結路面等において自動操舵を解
除して車両の挙動が制御できなくなるのを防止でき、自
動操舵モードにおいて緊急事態が生じたような場合、外
乱の影響を受けることなくドライバーの意思に応じて迅
速に通常操舵モードに切り換えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の車両のステアリング装置の
断面図
【図2】図1のII‐II線断面図
【図3】本発明の実施形態の車両のステアリング装置の
油圧回路図
【図4】本発明の実施形態の制御系を示すブロック線図
【図5】(1)〜(4)は本発明の実施形態の車両のス
テアリング装置の各レゾルバの出力の時間変化を示す図
【図6】本発明の実施形態の車両のステアリング装置の
作用説明図
【図7】本発明の実施形態の車両のステアリング装置の
制御手順を示すフローチャート
【図8】(1)、(2)は本発明の実施形態のモータの
目標電流とフィードバック電流の時間変化を示す図
【符号の説明】
2 入力シャフト 4 出力シャフト 50 ブラシレスモータ(操舵力発生用アクチュエー
タ) 53 第1レゾルバ 61 制御装置 61a 記憶装置 65 第2レゾルバ W 車輪

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵力を車輪に伝達するステアリングシ
    ャフトを備え、そのステアリングシャフトの操作側と車
    輪側は、そのステアリングシャフトによって伝達される
    操舵力に対応するトルクに応じて弾性的に相対回転可能
    とされている車両において、 そのステアリングシャフトの操作側の回転角の変化に対
    応して位相が変化する交番信号を出力する第1レゾルバ
    と、 そのステアリングシャフトの車輪側の回転角の変化に対
    応して位相が変化すると共に、第1レゾルバの出力信号
    と同一波形の交番信号を出力する第2レゾルバとを備
    え、 そのステアリングシャフトの操作側回転角が車輪側回転
    角に等しい時、第1レゾルバの出力信号と第2レゾルバ
    の出力信号は出力値および位相は互いに等しくされ、 両レゾルバの励磁電圧の出力値と変化率が一定値になる
    時を基準とした一定の基準時における、両レゾルバの出
    力値の増減傾向と、両レゾルバの出力値の大小と、操舵
    力の方向と、ステアリングシャフトへの操舵力の入力側
    との関係を記憶する記憶装置と、 その基準時における両レゾルバの出力値の増減傾向およ
    び大小を判断する手段と、 両レゾルバの出力値の増減傾向および大小の判断結果と
    前記記憶した関係とに基づいて、操舵力の方向とステア
    リングシャフトへの操舵力の入力側とを判断する手段と
    を備える車両のステアリング装置。
  2. 【請求項2】 そのステアリングシャフトの操作側に作
    用する操舵力を発生可能な操舵力発生用アクチュエータ
    と、 その操舵力発生用アクチュエータの制御装置とを備え、 その制御装置からの信号に基づき操舵力発生用アクチュ
    エータが発生させる操舵力をステアリングシャフトを介
    して車輪に伝達する自動操舵モードと、ドライバーが発
    生させる操舵力をステアリングシャフトを介して車輪に
    伝達する通常操舵モードとの間で操舵モードが切り換え
    可能とされている請求項1に記載の車両のステアリング
    装置。
  3. 【請求項3】 前記ステアリングシャフトにより伝達さ
    れる操舵力に対応する値が前記両レゾルバの出力に基づ
    き求められ、 前記自動操舵モードにおいて、操舵力発生用アクチュエ
    ータの発生操舵力以外に付加される操舵力のステアリン
    グシャフトへの入力側が判断され、 その付加操舵力がステアリングシャフトに操作側から入
    力され、且つ、その付加操舵力の絶対値が設定値以上で
    ある時に、自動操舵モードから通常操舵モードに切り換
    える手段を備える請求項2に記載の車両のステアリング
    装置。
  4. 【請求項4】 前記ステアリングシャフトにより伝達さ
    れる操舵力に対応する値が前記両レゾルバの出力に基づ
    き求められ、 前記自動操舵モードにおいて、操舵力発生用アクチュエ
    ータの発生操舵力以外に付加される操舵力のステアリン
    グシャフトへの入力側が判断され、 そのステアリングシャフトに車輪側から入力される付加
    操舵力の方向が、その操舵力発生用アクチュエータの発
    生操舵力の方向と同一か否かが判断され、 その操舵力発生用アクチュエータの発生操舵力の方向と
    同一方向の付加操舵力がステアリングシャフトに車輪側
    から入力され、且つ、その付加操舵力の絶対値が設定値
    以上である時に、自動操舵モードから通常操舵モードに
    切り換える手段を備える請求項2に記載の車両のステア
    リング装置。
  5. 【請求項5】 そのステアリングシャフトに車輪側から
    入力される付加操舵力の方向が、その操舵力発生用アク
    チュエータの発生操舵力の方向と同一か否かが判断さ
    れ、 その操舵力発生用アクチュエータの発生操舵力の方向と
    同一方向の付加操舵力がステアリングシャフトに車輪側
    から入力され、且つ、その付加操舵力の絶対値が設定値
    以上である時に、自動操舵モードから通常操舵モードに
    切り換える手段を備える請求項3に記載の車両のステア
    リング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7076352B2 (en) 2003-09-18 2006-07-11 Toyoda Koki Kabushiki Kaisha Electric power steering apparatus and angle compensating method therefor
US7119536B2 (en) 2003-02-04 2006-10-10 Minebea Co., Ltd. Two-resolver deviation angle detector having serially connected output windings
JP2012225679A (ja) * 2011-04-15 2012-11-15 Hitachi Automotive Systems Steering Ltd トルクセンサおよびパワーステアリング装置

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