JPH11322994A - 改質ポリプロピレン系樹脂組成物発泡体の製法 - Google Patents

改質ポリプロピレン系樹脂組成物発泡体の製法

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JPH11322994A
JPH11322994A JP10136744A JP13674498A JPH11322994A JP H11322994 A JPH11322994 A JP H11322994A JP 10136744 A JP10136744 A JP 10136744A JP 13674498 A JP13674498 A JP 13674498A JP H11322994 A JPH11322994 A JP H11322994A
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JP
Japan
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resin composition
polypropylene resin
modified polypropylene
mixture
foam
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Application number
JP10136744A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Kawaguchi
嘉弘 川口
Osamu Miyama
治 三山
Haruo Tomita
春生 冨田
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 均一な内部気泡を有し、独立気泡率が高く、
かつ断面積の大きい低密度のポリプロピレン系樹脂発泡
体の製造方法を提供する。 【解決手段】 溶融状態で測定した伸長粘度が、歪み量
が増加するにしたがい急激に上昇するポリプロピレン系
樹脂組成物(改質ポリプロピレン系樹脂組成物)と発泡
剤とからなる混合物を押出機中で溶融混練し、該混合物
を発泡に適した温度に調温された冷却混合機で滞留させ
たのち、低圧領域に押出発泡させることにより改質ポリ
プロピレン系樹脂組成物発泡体を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷却混合機を有する
押出設備を用いて改質ポリプロピレン系樹脂組成物発泡
体を製造する方法に関する。さらに詳しくは、溶融状態
で測定した伸長粘度が、歪み量が増加するにしたがい急
激に上昇する改質ポリプロピレン系樹脂組成物と発泡剤
とからなる混合物を押出機中で溶融混練し、該混合物を
発泡に適した温度に調温された冷却混合機で滞留させた
のち、低圧領域に押出発泡させることにより発泡体を製
造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】熱可
塑性樹脂からなる発泡体は、一般に、軽量で断熱性や外
部からの応力の緩衝性が良好であることから、断熱材、
緩衝材、芯材、食品容器などとして、幅広く利用されて
いる。なかでも、ポリプロピレン系樹脂からなる発泡体
は、耐薬品性、耐衝撃性および耐熱性が良好であるた
め、緩衝材としてとくに好適に利用されている。
【0003】しかしながら、ポリプロピレン系樹脂は結
晶性樹脂であるために、溶融時の粘度および抗張力が低
く、発泡させるばあい、発泡時に気泡壁の強度が充分に
保持されない。また、ポリプロピレン系樹脂はガスバリ
ア性が低いので、発泡させるときに、発泡剤から発生す
る気体が気泡外部へ散逸されやすい。そのため、ポリプ
ロピレン系樹脂を発泡させることにより、内部気泡状態
が均一であり、独立気泡率が高く、かつ、断面積の大き
い低密度の発泡体をうることは困難である。
【0004】これまでに押出発泡体の製法として、ポリ
エチレン系樹脂と発泡剤との混合物を押出機中で20分
間以上滞留させ、押出剪断速度500/秒以上で押し出
す方法(特公平9−2656821号公報)や、ポリス
チレンを特殊な冷却兼混合機を使用して押し出す方法
(特公昭48−544号公報)などが開示されている。
【0005】しかしながら、これらの方法を用いても、
通常の線状ポリプロピレン系樹脂を基材樹脂とするばあ
い、発泡性の改良効果は充分なものではない。
【0006】このように、ポリプロピレン系樹脂の発泡
性を改良し、均一な内部気泡を有し、独立気泡率が高
く、かつ、断面積の大きい低密度の発泡体の製法は未だ
見出されていないのが現状である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記均一
な内部気泡を有し、独立気泡率が高く、かつ、断面積の
大きい低密度のポリプロピレン系樹脂からなる発泡体の
製法が未だ見出されていないという課題を解決すべく鋭
意研究を重ねた結果、特定のポリプロピレン系樹脂組成
物と発泡剤とからなる混合物を押出機中で溶融混練し、
発泡に適した温度に調温された冷却混合機で滞留させた
のち、低圧領域に押出発泡させることにより、均一な内
部気泡を有し、独立気泡率が高く、かつ、断面積の大き
い低密度の発泡体を製造することができるという、従来
知られていなかった驚くべき効果がえられることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、溶融状態で測定した
伸長粘度が、歪み量が増加するにしたがい急激に上昇す
るポリプロピレン系樹脂組成物(改質ポリプロピレン系
樹脂組成物)と発泡剤とからなる混合物を押出機中で溶
融混練し、該混合物を発泡に適した温度に調温された冷
却混合機で滞留させたのち、低圧領域に押出発泡させる
ことを特徴とする改質ポリプロピレン系樹脂組成物発泡
体の製法(請求項1)、前記改質ポリプロピレン系樹脂
組成物と発泡剤とからなる混合物を冷却が可能な冷却混
合機で5分間以上滞留させる請求項1記載の製法(請求
項2)、および前記改質ポリプロピレン系樹脂組成物
が、線状ポリプロピレン系樹脂、スチレン単量体、イソ
プレン単量体および1,3−ブタジエン単量体からえら
ばれた少なくとも1種の単量体ならびにラジカル重合開
始剤を溶融混練してえられた改質ポリプロピレン系樹脂
組成物である請求項1または2記載の製法(請求項3)
に関する。
【0009】なお、前記改質ポリプロピレン系樹脂組成
物とは、改質されたポリプロピレン系樹脂およびポリプ
ロピレン系樹脂の改質の際に含まれる他の成分からなる
組成物のみならず、改質の際に他の成分が含まれない改
質されたポリプロピレン系樹脂のみのばあいも含む概念
である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる改質ポリプロ
ピレン系樹脂組成物は、溶融状態で測定した伸長粘度
が、歪み量が増加するにしたがい急激に上昇するポリプ
ロピレン系樹脂組成物であり、ポリプロピレン系樹脂を
改質することによりえられる。
【0011】前記のごとき特定のポリプロピレン系樹脂
組成物を用いるため、発泡体を製造する際に溶融粘度の
温度依存性が小さくなるほか、セル膜が強靭になり、高
い独立気泡率の発泡体がえられる。
【0012】前記溶融状態で測定した伸長粘度とは、以
下の方法により測定されるものである。
【0013】すなわち、直径3mm程度、長さ180m
m程度のストランド状の樹脂成形体をサンプルとし、そ
の両端をロータリークランプではさみ、前記サンプルを
完全に溶融する温度に維持し、これを一定の歪み速度で
伸長させ、チャック間に生じる応力を経時的に測定し、
応力とそのときのサンプルの断面積との関係から、伸長
粘度を求める方法である。
【0014】前記サンプルが完全に溶融する温度とは、
前記樹脂(組成物のばあいは組成物)が溶融する温度以
上で、前記樹脂が熱分解を開始する温度未満の温度から
任意にえらばれる温度であり、ポリプロピレン系樹脂の
ばあい、通常170〜250℃、さらには180〜23
0℃の温度がえらばれる。
【0015】また、前記一定の歪み速度とは、容易に測
定が実施できる点から、通常0.01〜0.5/秒、さ
らには0.01〜0.1/秒の範囲からえらばれる。
【0016】前記伸長粘度は式:
【0017】
【数1】
【0018】(式中、ηeは伸長粘度、σは断面積あた
りの応力、
【0019】
【外1】
【0020】は歪み速度を示し、
【0021】
【数2】
【0022】(式中、Lはサンプルの長さ、tは時間を
示す)で表わされる)で表わされる。
【0023】前記伸長粘度が、歪み量が増加するにした
がい急激に上昇するとは、えられた前記伸長粘度を経時
的にプロットしたとき(具体的にはlog ηeとlog
tとのグラフにプロットしたとき)、伸長粘度が測定
時間の経過、すなわち歪み量が増加するにしたがってし
だいに大きくなり、ある測定時間のときから、それまで
に比べて伸長粘度の増加率が急激に増大することをい
う。
【0024】また、横軸に測定時間の対数をとり、縦軸
に伸長粘度の対数をとってえられる測定時間と伸長粘度
との関係をプロットした曲線(たとえば図1のグラフ)
において、該曲線の測定初期における伸長粘度が測定時
間の経過にしたがって比較的緩やかに上昇している部分
から引き出した直線の傾きに対して、測定時間の経過に
したがって伸長粘度が急激に上昇している部分から引き
出した直線の傾きが1.2倍以上、なかんずく1.5倍
以上であることが好ましい。なお、この値の上限はな
い。
【0025】前記曲線から引き出したそれぞれの直線の
傾きは、式:
【0026】
【数3】
【0027】より求められる。
【0028】なお、前記曲線から直線を引き出す際の引
き出し方は最小2乗法で行なえばよい。
【0029】本発明で用いられる改質ポリプロピレン系
樹脂組成物は、前記のように溶融状態で測定した伸長粘
度が、歪み量が増加するにしたがい急激に上昇するポリ
プロピレン系樹脂組成物であり、このようなものである
限りとくに限定はない。
【0030】前記改質ポリプロピレン系樹脂組成物の具
体例としては、たとえば線状ポリプロピレン系樹脂に放
射線を照射するまたは線状ポリプロピレン系樹脂、ラジ
カル重合開始剤および単量体を溶融混合するなどの方法
によりえられる分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂
組成物などがあげられる。これらは単独で用いてもよく
2種以上組み合わせて用いてもよい。これらのなかでは
前記線状ポリプロピレン系樹脂、ラジカル重合開始剤お
よび単量体を溶融混合してえられる改質ポリプロピレン
系樹脂組成物が安価に製造できる点から好ましい。
【0031】前記線状ポリプロピレン系樹脂としては、
とくにプロピレン単位を75%以上含有する共重合体ま
たはポリプロピレン単独重合体が好ましい。
【0032】前記線状ポリプロピレン系樹脂におけるプ
ロピレン以外の共重合成分の具体例としては、たとえば
エチレンのほか、ブテン−1、イソブテン、ペンテン−
1、3−メチル−ブテン−1、ヘキセン−1、3−メチ
ル−ペンテン−1、4−メチル−ペンテン−1、3,4
−ジメチル−ブテン−1、ヘプテン−1、3−メチル−
ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1などの炭素数
が4〜12のα−オレフィン;シクロペンテン、ノルボ
ルネンなどの環状オレフィンなどがあげられる。これら
は単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いても
よい。
【0033】前記線状ポリプロピレン系樹脂のメルトフ
ローインデックス(MI)は、JIS K7210に準
じ、230℃、2.16kgの荷重で測定した値で、
0.2以上、さらには0.3以上であるのが加工性の点
から好ましく、20以下、さらには10以下であるの
が、えられる改質ポリプロピレン系樹脂組成物の溶融時
の粘度を発泡に適した範囲(800〜2000Pa・
S)に維持させやすい点から好ましい。
【0034】前記ラジカル重合開始剤としては、過酸化
物、アゾ化合物などポリプロピレン系樹脂に対し、水素
引き抜き能を有するものであることが好ましい。具体的
には、たとえばメチルエチルケトンパーオキサイド、メ
チルアセトアセテートパーオキサイドなどのケトンパー
オキサイド;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル
−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、
2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタンなどのパ
ーオキシケタール;パーメタンハイドロパーオキサイ
ド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパー
オキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキ
サイド、クメンハイドロパーオキサイドなどのハイドロ
パーオキサイド;ジクミルパーオキサイド、2,5−ジ
メチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサ
ン、α,α´−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソ
プロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイ
ド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3な
どのジアルキルパーオキサイド;ベンゾイルパーオキサ
イドなどのジアシルパーオキサイド;ジ(3−メチル−
3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ジ−
2−メトキシブチルパーオキシジカーボネートなどのパ
ーオキシジカーボネート;t−ブチルパーオキシオクテ
ート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチ
ルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ−3,
5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオ
キシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブ
チルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベン
ゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレートな
どのパーオキシエステルなどの有機過酸化物などがあげ
られる。これらは単独で用いてもよく、2種以上組み合
わせて用いてもよい。これらのなかでは、たとえば1,
1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリ
メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパー
オキシ)シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス
(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス
(t−ブチルパーオキシ)ブタンなどのパーオキシケタ
ール;ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α
´−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)
ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−
ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3などのジアルキ
ルパーオキサイド;ベンゾイルパーオキサイドなどのジ
アシルパーオキサイド;t−ブチルパーオキシオクテー
ト、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチル
パーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ−3,
5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオ
キシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブ
チルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベン
ゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレートな
どのパーオキシエステルなどが、とくに水素引き抜き能
が高いという点から好ましい。
【0035】前記線状ポリプロピレン系樹脂と溶融混合
する単量体としては、スチレン単量体、イソプレン単量
体および1,3−ブタジエン単量体からえらばれた少な
くとも1種を用いるのが好ましい。前記単量体を組み合
わせて用いるばあいの組み合わせ方や使用割合には限定
がなく適宜えらべばよい。
【0036】前記ラジカル重合開始剤の添加量として
は、線状ポリプロピレン系樹脂100部に対して0.0
5〜5部、さらには0.05〜2部であるのが改質ポリ
プロピレン系樹脂組成物の溶融粘度を適正化し、かつ経
済的であるという点から好ましい。
【0037】また、前記線状ポリプロピレン系樹脂と溶
融混合する単量体(または単量体混合物)の配合量とし
ては、線状ポリプロピレン系樹脂100部(重量部、以
下同様)に対して、0.1〜50部、さらには0.1〜
20部であるのが樹脂との相溶性の点から好ましい。
【0038】改質ポリプロピレン系樹脂組成物を製造す
る際に、必要に応じて、酸化防止剤、金属不活性剤、リ
ン系加工安定剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、蛍光増
白剤、金属石鹸、制酸吸収剤などの安定剤や、架橋剤、
連鎖移動剤、核剤、滑剤、可塑剤、充填剤、強化剤、顔
料、染料、難燃剤、帯電防止剤などの添加剤を本発明の
目的が阻害されない範囲で添加してもよい。
【0039】前記線状ポリプロピレン系樹脂、ラジカル
重合開始剤、単量体および必要に応じて添加されるその
ほかの添加剤を溶融混合してえられる改質ポリプロピレ
ン系樹脂組成物の製法にはとくに制限はなく、たとえば
前記線状ポリプロピレン系樹脂、ラジカル重合開始剤、
スチレン単量体、イソプレン単量体および1,3−ブタ
ジエン単量体からえらばれた少なくとも1種の単量体な
らびに必要に応じて添加されるそのほかの添加剤を混合
したのち溶融混練して製造してもよいし、線状ポリプロ
ピレン系樹脂および必要に応じて添加される添加剤を溶
融混練したのち、これにスチレン単量体、イソプレン単
量体および1,3−ブタジエン単量体からえらばれた少
なくとも1種の単量体、ラジカル重合開始剤を、同時に
あるいは別々に、一括で、あるいは分割して混合し、溶
融混練して製造してもよい。
【0040】前記溶融混練に用いる装置としては、ロー
ル、コニーダー、バンバリーミキサー、ブラベンダー、
単軸押出機、2軸押出機などの混練機、2軸表面更新
機、2軸多円板装置などの横型攪拌機またはダブルヘリ
カルリボン攪拌機などの縦型攪拌機など、ポリプロピレ
ン系樹脂を所望の温度に加熱しえ、所望の剪断応力を与
えながら混練しうる装置があげられる。これらのうちで
は、とくに単軸または2軸押出機が生産性の点から好ま
しい。また、各々の材料を充分に均一に混合するため
に、前記溶融混練を複数回繰返してもよい。
【0041】このようにして、本発明で使用する溶融状
態で測定した伸長粘度が、歪み量が増加するにしたがい
急激に上昇する特性を有する改質ポリプロピレン系樹脂
組成物を製造することができる。
【0042】本発明では、改質ポリプロピレン系樹脂組
成物と発泡剤とを押出機内で溶融混練し、該混合物を発
泡に適した温度に調温された冷却混合機で滞留させたの
ち、低圧領域に押出発泡させることにより発泡体が製造
される。
【0043】前記発泡体を製造する具体的な方法として
は、たとえば改質ポリプロピレン系樹脂組成物と発泡剤
とからなる混合物を押出機内で溶融混練したのち、該混
合物を発泡に適した温度に調温された冷却混合機で滞留
させ、押し出すことにより発泡体を製造する方法、溶融
させた状態の改質ポリプロピレン系樹脂組成物に発泡剤
を添加または圧入したのち、該混合物を発泡に適した温
度に調温された冷却混合機で滞留させ、押し出すことに
より発泡体を製造する方法などがあげられる。
【0044】前記押出機は改質ポリプロピレン系樹脂組
成物を溶融状態に加熱することができ、所望の剪断応力
を与えながら混練しうる装置であればとくに制限はな
く、単軸または2軸押出機のいずれを用いてもよい。ま
た、これらの押出機を直列に2段、3段、多段と組み合
わせて使用してもよい。これらのなかでは、たとえば図
2に示すごとき2段のタンデム型押出機が、改質ポリプ
ロピレン系樹脂組成物と発泡剤との混合を均一にし、か
つ生産性がよい点から好ましい。
【0045】なお、図2中の1、2はタンデム型に接続
した2つの押出機、3は冷却混合機、4は回転軸7に設
けられた内面掻取式遊動翼、5は発泡体、aは改質ポリ
プロピレン系樹脂組成物、bは発泡剤を示す。
【0046】前記冷却混合機とは、樹脂送り能力の小さ
い遊動翼を有し、温度コントロールが可能な混合機のこ
とであり、前記混合物を滞留させて発泡に適した温度に
調温して押し出すため、良好な特性を有する発泡体をう
ることができる。
【0047】前記冷却混合機としては、たとえば加熱・
冷却を可能とするジャケットで表面が被覆され、内部の
回転軸も熱媒または冷媒により温度コントロールできる
構造であるものが好ましい。また、回転軸には内面掻取
式遊動翼を取り付けてあるのが、改質ポリプロピレン系
樹脂組成物と発泡剤との混合を均一にし、かつ発泡に適
正な温度にコントロールしやすい点から好ましい。さら
に、回転軸に多数の、具体的には冷却混合機内面金属を
常に露出するために充分な数の内面掻取式遊動翼を有
し、かつ加熱・冷却が可能であり、前記ポリプロピレン
系樹脂組成物と発泡剤とからなる混合物を5分間以上滞
留させることが可能な冷却混合機が好ましい。
【0048】前記冷却混合機のA−A断面説明図を図3
に示す。図3中の6は回転軸7中に設けられた熱媒また
は冷媒通路、8は加熱・冷却を可能とするジャケット中
の媒体通路、9は切欠孔を示す。
【0049】前記冷却混合機に取り付けられた内面掻取
式遊動翼は、前記混合物への機械的剪断による樹脂劣化
と発熱を最小限にする構造にすることが発泡に適正な温
度にコントロールする点から重要である。また、内面掻
取式遊動翼に、混合効率を高めるための切欠孔を設ける
ことが好ましい。
【0050】また、前記冷却混合機の樹脂送り能力を小
さくすることにより、冷却混合機内に前記混合物を滞留
させる構造にすることが、発泡剤を均一溶解し、発泡に
適正な温度にコントロールする点から重要である。
【0051】前記冷却混合機は改質ポリプロピレン系樹
脂組成物と発泡剤との混合を均一にし、かつ発泡に適正
な温度にコントロールする点から2段、3段、多段式と
繰り返して使用してもよい。
【0052】前記発泡に適した温度とは、通常60〜1
80℃であるのが好ましい。
【0053】前記冷却混合機内で前記混合物を滞留させ
る時間としては、前述のごとく5分間以上、さらには1
0〜30分間が好ましい。前記滞留時間が短すぎるばあ
いには冷却混合機を使用する充分な効果がえられず、長
すぎるばあいには生産性が低下する。
【0054】前記冷却混合機は、機械的なせん断による
発熱を抑制する点から、回転数3〜50rpm、さらに
は5〜10rpmで使用される。
【0055】前記発泡剤としては、たとえばプロパン、
ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭
化水素類;シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキ
サンなどの脂環式炭化水素類;クロロジフルオロメタ
ン、ジフルオロメタン、トリフルオロメタン、トリクロ
ロフルオロメタン、ジクロロメタン、ジクロロフルオロ
メタン、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオ
ロメタン、クロロメタン、クロロエタン、ジクロロトリ
フルオロエタン、ジクロロフルオロエタン、クロロジフ
ルオロエタン、ジクロロペンタフルオロエタン、テトラ
フルオロエタン、ジフルオロエタン、ペンタフルオロエ
タン、トリフルオロエタン、ジクロロテトラフルオロエ
タン、トリクロロトリフルオロエタン、テトラクロロジ
フルオロエタン、クロロペンタフルオロエタン、パーフ
ルオロシクロブタンなどのハロゲン化炭化水素類;二酸
化炭素、チッ素、空気などの無機ガス;水などがあげら
れる。これらは単独で用いてもよく2種以上を組み合わ
せて用いてもよい。
【0056】前記発泡剤の添加量(混練量)は発泡剤の
種類および目標発泡倍率により異なるが、改質ポリプロ
ピレン系樹脂組成物100部に対して2〜30部である
ことが好ましい。
【0057】また、発泡体の気泡径を適宜の大きさにコ
ントロールするために、必要に応じて、重炭酸ソーダ−
クエン酸、タルク、マイカなどの発泡核剤を併用しても
よい。必要に応じて用いられる前記発泡核剤の添加量
は、通常、改質ポリプロピレン系樹脂組成物100部に
対して0.01〜1部であるのが好ましい。
【0058】前記発泡に適した温度に調温された冷却混
合機で滞留された前記混合物は、低圧領域に押出発泡さ
れる。
【0059】このようにして発泡体を製造することによ
り、発泡性が著しく改善され、均一な内部気泡を有し、
独立気泡率が高く、かつ、断面積の大きい低密度の発泡
体が製造される。その理由は明らかではないが、通常の
線状ポリプロピレン系樹脂と比較して溶融粘度の温度依
存性が小さいと考えられる改質ポリプロピレン系樹脂組
成物、すなわち溶融状態で測定した伸長粘度が歪み量が
増加するにしたがい急激に上昇するポリプロピレン系樹
脂組成物を使用し、かつ溶融状態の改質ポリプロピレン
系樹脂組成物と発泡剤との混合を均一にすることがで
き、さらに発泡に適した温度にコントロールすることが
可能である冷却混合機で該混合物を滞留させたのち押出
発泡させることによるものと考えられる。
【0060】本発明により製造された発泡体は、セル径
の異方性が小さくなるため均一な内部気泡状態を有し、
軽量で外観美麗かつ高い独立気泡率を有し、断面積が大
きい発泡体であり、包装材料、緩衝材料、断熱材料、そ
の他の用途で有用なものである。
【0061】
【実施例】つぎに本発明の製法を実施例に基づき詳細に
説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるも
のではない。
【0062】なお、実施例および比較例で用いた評価方
法を以下にまとめて示す。
【0063】(ポリプロピレン系樹脂(組成物)の溶融
状態で測定した伸長粘度と測定時間(歪み量)との関
係)ポリプロピレン系樹脂(組成物)のペレットを直径
3mmのオリフィスを設けたキャピログラフに充填し、
200℃で溶融させて、押し出し、長さ約180mmの
ストランド状サンプルをえた。えられたサンプルを用い
て、東洋精機(株)製のメルテンレオメータを用いて1
80℃、歪み速度0.05/秒で、伸長粘度と測定時間
(歪み量)との関係を測定した。なお、伸長粘度は、応
力を電荷結合素子で測定したサンプルの断面積でわって
求めた。
【0064】つぎに、えられた値(伸長粘度および測定
時間)を横軸が時間の対数、縦軸が伸長粘度の対数のグ
ラフにプロットし、曲線をえた。
【0065】えられた曲線が、改質ポリプロピレン系樹
脂組成物をサンプルとしたばあい、測定開始直後から緩
やかな傾きで伸長粘度が上昇し、ある位置から以降急激
に伸長粘度が上昇するが、この急激に伸長粘度が上昇し
ている部分の傾き(伸長粘度が測定時間の経過にしたが
って、最も急激に上昇している部分から最小2乗法で引
き出した直線の傾き)の測定初期の緩やかな傾き(伸長
粘度が測定時間の経過にしたがって、緩やかに上昇して
いる部分から最小2乗法で引き出した直線の傾き)に対
する比率(特定の伸長粘度の比)を求めた。
【0066】(発泡倍率)樹脂密度を発泡体密度で除す
ことで発泡倍率を求めた。
【0067】(独立気泡率)ASTM D−2856に
記載の方法に準じエアピクノメータにより測定した。
【0068】(断面積)発泡体を押し出し方向に直角に
切断し、その断面をスライスし、それを紙に投影し、断
面形状にそって裁断し、その重量と紙比重とから発泡体
の断面積を算出した。
【0069】(セル径)発泡体の押出方向、幅方向およ
び厚さ方向の平均気泡径をASTM D3576に準じ
て測定した。
【0070】なお、押出方向の平均気泡径をLMD、幅方
向の平均気泡径をLTDおよび厚さ方向の平均気泡径をL
VDとよぶ。
【0071】(外観)発泡体を目視し、つぎの基準で判
定した。
【0072】 ○:発泡体表面の収縮およびささくれが10%未満であ
る △:発泡体表面の収縮が10%以上20%未満である ×:発泡体表面の収縮およびささくれが20%以上であ
【0073】実施例1 ポリプロピレン系樹脂(グランドポリマー(株)製のハ
イポールB230、エチレンランダムポリプロピレン、
MI=0.5g/10分)100部、ラジカル重合開始
剤としてパーヘキサ3M(日本油脂(株)製の1,1−
ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチル
シクロヘキサン、1分間半減期温度147℃)0.5
部、安定剤(チバガイギー社製のイルガノックスB22
5)0.2部およびブレンドオイル(越谷化成(株)製
のスーパーイーズ)0.05部をスーパーフロータで攪
拌混合した。
【0074】前記混合物を約50kg/hrとなるよう
に計量フィーダを使用して44mmφ2軸押出機
((株)日本製鋼所製)のホッパー口に投入し、イソプ
レンが1.25kg/hrとなるように付属の液送ポン
プ(日機装(株)製のダイアフラム:型式C22X−0
8F−14D1D、吐出圧力50kgf/cm2)を使
用して押出機シリンダー中途から圧入した。イソプレン
圧入前を180℃、圧入後を200℃に設定して回転数
150rpmで該混合物を押し出し、改質ポリプロピレ
ン系樹脂組成物を製造し、特定の伸長粘度の比を求めた
(図1参照)。
【0075】えられた改質ポリプロピレン系樹脂組成物
100部に対し、ブレンドオイル0.05部および気泡
核形成剤としてマイカ(A21S;ヤマグチ マイカ
パウダー(YAMAGUCHI MICA POWDE
R)社製)0.02部を加え、スーパーフロータで混合
した。ついで、図2に示すごとき65−90mmφタン
デム型押出機((株)日本製鋼所製)に供給し、第1段
押出機(65mmφ)を80rpm、200℃に設定し
て該混合物を溶融させたのち、発泡剤としてイソブタン
を前記改質ポリプロピレン系樹脂組成物100部に対し
て12部の割合で圧入混合した。そののち、回転数8r
pmで140℃に設定された第2段押出機(90mm
φ)に該混合物を送給した。ついで回転数8rpmで、
140℃に調温された長さ1.5m、内径155mmφ
の冷却混合機(中央に直径20mmの切欠孔を有した6
0×70mmの掻取式遊動翼20対をもつもの)に送給
し、冷却混合機内で15分間滞留させ、吐出量50kg
/hrで幅40mm、ダイギャップ3mm、ランド長3
0mmのスリットダイスから該混合物を吐出し、押出発
泡体をえた。
【0076】えられた押出発泡体を前記評価方法にした
がって評価した。
【0077】結果を表1に示す。
【0078】実施例2 イソプレン単量体2.5部をスチレン単量体10部に変
更し、ラジカル重合開始剤としてパーヘキサ3M 0.
5部をパーブチルP(日本油脂(株)製のα,α′―ビ
ス(t―ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼ
ン、1分間半減期温度175℃)0.5部に変更したほ
かは実施例1と同様の方法で押出発泡体をえ、評価し
た。
【0079】なお、えられた改質ポリプロピレン系樹脂
組成物の特定の伸長粘度の比は7.9であった。
【0080】結果を表1に示す。
【0081】実施例3 イソプレン単量体を1,3−ブタジエン単量体に変更し
たほかは実施例1と同様の方法で押出発泡体をえ、評価
した。
【0082】なお、えられた改質ポリプロピレン系樹脂
組成物の特定の伸長粘度の比は6.8であった。
【0083】結果を表1に示す。
【0084】比較例1 実施例1で冷却混合機を使用せずに65−90mmφタ
ンデム型押出機のみを用いて発泡させたほかは実施例1
と同様の方法で押出発泡体をえ、評価した。
【0085】結果を表1に示す。
【0086】比較例2 ポリプロピレン系樹脂を改質せずに使用したほかは実施
例1と同様の方法で押出発泡体をえ、評価した。
【0087】結果を表1に示す。
【0088】
【表1】
【0089】表1から、実施例1〜3のばあいには、比
較例1に比べてセル径のばらつきが小さく、均一な内部
気泡を有し、外観の良好な押出発泡体がえられているこ
とがわかる。
【0090】
【発明の効果】本発明の製法により発泡体を製造するこ
とにより、均一な内部気泡を有し、外観美麗で独立気泡
率が高く、断面積の大きい低密度な改質ポリプロピレン
系樹脂組成物発泡体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で用いた改質ポリプロピレン系樹脂組
成物および線状ポリプロピレン系樹脂について、溶融状
態で測定した伸長粘度と測定時間(歪み量)との関係を
示すグラフである。
【図2】本発明の改質ポリプロピレン系樹脂組成物の製
法における押出工程に関する説明図である。
【図3】図2に記載の冷却混合機のA−A断面説明図で
ある。
【符号の説明】
a 改質ポリプロピレン系樹脂組成物 b 発泡剤 1 タンデム型に接続した1つめの押出機 2 タンデム型に接続した2つめの押出機 3 冷却混合機 4 内面掻取式遊動翼 5 発泡体 6 熱媒または冷媒通路 7 回転軸 8 ジャケット中の媒体通路 9 切欠孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融状態で測定した伸長粘度が、歪み量
    が増加するにしたがい急激に上昇するポリプロピレン系
    樹脂組成物(改質ポリプロピレン系樹脂組成物)と発泡
    剤とからなる混合物を押出機中で溶融混練し、該混合物
    を発泡に適した温度に調温された冷却混合機で滞留させ
    たのち、低圧領域に押出発泡させることを特徴とする改
    質ポリプロピレン系樹脂組成物発泡体の製法。
  2. 【請求項2】 前記改質ポリプロピレン系樹脂組成物と
    発泡剤とからなる混合物を冷却が可能な冷却混合機で5
    分間以上滞留させる請求項1記載の製法。
  3. 【請求項3】 前記改質ポリプロピレン系樹脂組成物
    が、線状ポリプロピレン系樹脂、スチレン単量体、イソ
    プレン単量体および1,3−ブタジエン単量体からえら
    ばれた少なくとも1種の単量体ならびにラジカル重合開
    始剤を溶融混練してえられた改質ポリプロピレン系樹脂
    組成物である請求項1または2記載の製法。
JP10136744A 1998-05-19 1998-05-19 改質ポリプロピレン系樹脂組成物発泡体の製法 Pending JPH11322994A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006007781A (ja) * 2001-05-23 2006-01-12 A San Chemicals Co Ltd 低融点の非架橋ポリプロピレン樹脂のペレット型発泡体の製造方法及びその方法により製造されたペレット型発泡体

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JP2006007781A (ja) * 2001-05-23 2006-01-12 A San Chemicals Co Ltd 低融点の非架橋ポリプロピレン樹脂のペレット型発泡体の製造方法及びその方法により製造されたペレット型発泡体

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