JPH11323002A - プラスチック廃棄物の処理方法 - Google Patents

プラスチック廃棄物の処理方法

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JPH11323002A
JPH11323002A JP12725098A JP12725098A JPH11323002A JP H11323002 A JPH11323002 A JP H11323002A JP 12725098 A JP12725098 A JP 12725098A JP 12725098 A JP12725098 A JP 12725098A JP H11323002 A JPH11323002 A JP H11323002A
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JP
Japan
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solid
melt
plastic
oil
plastic waste
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Application number
JP12725098A
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English (en)
Inventor
Kenji Shimokawa
憲治 下川
Hideo Hashimoto
英夫 橋本
Mayumi Ushiku
真弓 牛久
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Chiyoda Corp
Original Assignee
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
Chiyoda Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱分解油化プロセスの上流工程において異炭
化水素系プラスチックを排出除去することにより、良質
な性状の溶融プラスチックによって円滑な油化処理を行
うことが可能になるとともに、併せて排出除去された異
炭化水素系プラスチックの処理も容易となるプラスチッ
ク廃棄物の処理方法を得る。 【解決手段】 プラスチック廃棄物を、分別溶剤と接触
させて可溶成分を選択的に溶解させ、プラスチック溶融
液および未溶解プラスチックを含む固形物からなる混合
液を得る溶解工程11と、この混合液から固形物を分離
する固液分離工程12と、プラスチック溶融液を熱分解
させて分解生成油を得る熱分解工程14と、固液分離工
程で分離された固形物を加熱して少なくともポリ塩化ビ
ニル類を溶融脱塩素化処理し、生成した塩化水素ガスを
除去する溶融脱塩素化工程20とを備え、かつ上記溶融
脱塩素化工程において、固形物に沸点が当該溶融脱塩素
化工程における雰囲気温度以上である液状炭化水素油を
混合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種のプラスチッ
クを含むプラスチック廃棄物を熱分解して油化するプラ
スチック廃棄物の処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在広い分野において、汎用プラスチッ
クとして、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(P
P)およびポリスチレン(PS)等の炭化水素系プラス
チックや、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ塩化
ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)樹脂等の異炭化水素系プラスチックが多用されてい
る。これらのプラスチックは、廃棄された際に、そのま
ま焼却処理や埋め立て処理すると、省資源および環境汚
染の観点から好ましくないために、近年においては当該
プラスチック廃棄物を熱分解して油化することにより再
利用する、各種の処理方法が開発されつつある。
【0003】たとえば、従来のこの種の熱分解油化法を
用いたプラスチック廃棄物の処理方法として、破砕した
プラスチック廃棄物を原料溶融槽に送り、250℃〜3
50℃の温度雰囲気下において完全溶融し、プラスチッ
ク廃棄物中のPVCやPVDCの脱塩素化処理を行い、
次いで溶融されたプラスチックを熱分解槽に供給して、
400℃〜450℃の温度で熱分解させ、得られた熱分
解生成物を熱分解槽に送り、重質油、軽質油および軽質
炭化水素ガスに分解あるいは改質して、製品油として貯
油槽に送って再利用するとともに、上記熱分解によって
副生した熱分解残渣を定期的に熱分解槽から系外に抜き
出す方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような、従来のプ
ラスチック廃棄物の処理方法にあっては、一般に処理す
るプラスチック廃棄物が、PE,PPおよびPSといっ
た炭化水素系プラスチックのみである場合には、良質の
製品油が得られることが知られているものの、通常プラ
スチック廃棄物には、上述したような様々なプラスチッ
クが含まれているために、原料溶融槽において脱塩素化
処理された溶融プラスチック中には、上記PE,PP,
PSの他、PVC等の脱塩素化によって生成したカーボ
ン残渣やPETの分解残渣、ならびに他の熱硬化性樹脂
や当該プラスチックに含まれていた針金、アルミ箔、金
属片等の固形異物も含まれている。このため、当該原料
溶融槽におけるこれらの混合液の粘度が極めて高くな
り、よって上記分解残渣に起因する装置の閉塞や摩耗を
招き易くなり、熱分解槽への移送等、その取扱いが困難
になるとともに、処理システム全体としての操業寿命が
短くなるという問題点があった。
【0005】加えて、熱分解槽においては、原料溶融槽
から送られた上記分解残渣や固形異物が含まれたままの
状態で熱分解油化が行われるために、熱分解槽における
缶液の性状が劣悪となり、よって上記熱分解残渣の抜き
出しが困難になって抜き出し不良により円滑なプラスチ
ック廃棄物処理の操業が困難になるという問題点もあっ
た。
【0006】そこで、従来の他のプラスチック廃棄物の
処理方法として、図2に示すように、溶解槽1におい
て、50℃〜200℃の温度雰囲気下でプラスチック廃
棄物を分別溶剤と接触させ、当該プラスチック廃棄物に
含まれる可溶成分を選択的に溶解させて、プラスチック
溶融液および未溶解プラスチックを含む固形物からなる
混合液を得た後に、この混合液を固液分離器2に送って
上記プラスチック溶融液と固形物とに分離し、次いで分
離されたプラスチック溶融液を熱分解槽3に導入して熱
分解させることにより分解生成油を得て、これを蒸留塔
4に送って製品油となる重質油、中質油および軽質油に
分留するとともに、他方、固液分離器2で分離された上
記固形物を溶融脱塩素化槽5に送って、攪拌機6によっ
て攪拌しつつ200℃〜400℃に加熱して、当該固形
物中に含まれるポリ塩化ビニル類を溶融脱塩素化処理す
ることにより、生成した塩化水素ガスを排気ライン7除
去して、残渣分を焼却炉8に送り焼却処理する方法も提
案されている。
【0007】このような従来のプラスチック廃棄物の処
理方法によれば、プラスチック廃棄物中に含まれる異炭
化水素系プラスチックを固液分離器2において除去して
いるので、これらが熱分解槽3に導入されることがな
く、よって炭化水素系プラスチックのみが溶解されたプ
ラスチック溶融液によって良質な分解生成油を得ること
ができるとともに、異炭化水素系プラスチックの分解生
成物に起因する装置の腐食や管路の閉塞といった不都合
を生じる虞がないといった、優れた作用効果が得られ
る。
【0008】しかしながら、上記処理方法にあっては、
固液分離器2において分離された固形物中には、PVC
等の異炭化水素系プラスチックに加えて、他の熱硬化性
樹脂やこれらプラスチックに含まれていた針金、アルミ
箔、金属片等の固形異物も含まれているために、溶融脱
塩素化槽5における上記固形物の粘度が極めて高くな
り、よって攪拌機6による攪拌操作が困難になるととも
に、上記固形異物を分離することが難しいという問題点
があった。この結果、焼却炉8に、溶融脱塩素化槽5に
おいて生成した残渣のみならず、上記固形異物も導入さ
れてしまうため、これら固形異物がバーナーを閉塞させ
るなどの不都合が生じるという問題点もあった。
【0009】本発明は、かかる従来のプラスチック廃棄
物の処理方法が有する課題を有効に解決すべくなされた
もので、熱分解油化プロセスの上流工程において異炭化
水素系プラスチックを排出除去することにより、良質な
性状の溶融プラスチックによって円滑な油化処理を行う
ことが可能になるとともに、併せて排出除去された異炭
化水素系プラスチックの処理も容易となるプラスチック
廃棄物の処理方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
に係るプラスチック廃棄物の処理方法は、プラスチック
廃棄物を、分別溶剤と接触させて当該プラスチック廃棄
物に含まれる可溶成分を選択的に溶解させ、プラスチッ
ク溶融液および未溶解プラスチックを含む固形物からな
る混合液を得る溶解工程と、この混合液から、上記プラ
スチック溶融液と固形物とを分離する固液分離工程と、
上記プラスチック溶融液を熱分解させて分解生成油を得
る熱分解工程と、上記固液分離工程で分離された固形物
を加熱して、当該固形物中に含まれる少なくともポリ塩
化ビニル類を溶融脱塩素化処理して、生成した塩化水素
ガスを除去する溶融脱塩素化工程とを備えてなり、かつ
上記溶融脱塩素化工程において、固形物に沸点が当該溶
融脱塩素化工程における雰囲気温度以上である液状炭化
水素油を混合することを特徴とするものである。
【0011】この際に、請求項2に記載の発明は、上記
溶融脱塩素化工程を、200℃〜400℃の温度雰囲気
下において行うことを特徴とするものであり、さらに請
求項3に記載の発明は、上記溶融脱塩素化工程を、25
0℃〜350℃の温度雰囲気下において行うことを特徴
とするものである。
【0012】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
〜3のいずれかに記載の発明において、上記固形物に対
して、当該溶融脱塩素化工程における上記混合物の粘度
が、900センチポアズ以下になるように上記液状炭化
水素油を加えることを特徴とするものである。
【0013】さらに、請求項5に記載の発明は、請求項
1〜4のいずれかに記載の発明において、上記熱分解工
程で得られた分解生成油を蒸留処理する蒸留工程を有
し、かつ上記液状炭化水素油として、蒸留工程において
得られた分解生成油の留分のうち、沸点が上記溶解分別
工程における雰囲気温度以上である留分を循環使用する
ことを特徴とするものであり、請求項6に記載の発明
は、上記液状炭化水素油として、上記熱分解工程で得ら
れる分解残渣油を使用することを特徴とするものであ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明に係
るプラスチック廃棄物の処理方法の一実施形態について
説明する。図1は、本発明の一実施形態を実施するため
の処理システムを示すものであり、図中符号10がプラ
スチック廃棄物の供給ライン、符号11が溶解槽、符号
12が固液分離器、符号13が濃縮装置、符号14が熱
分解槽、符号15が蒸留塔である。本実施形態において
処理対象となるプラスチック廃棄物は、例えば一般廃棄
物や産業廃棄物から分別されたプラスチック廃棄物であ
って、後述する分別溶剤に選択的に溶解される炭化水素
系プラスチックと、分別溶剤に溶解されない異炭化水素
系プラスチックと、これらに付着あるいは内包されてい
る針金、アルミ箔、金属片等の固形異物を含むものであ
る。
【0015】ここで、炭化水素系プラスチックとして
は、PE、PP等のポリオレフィン系プラスチックおよ
びPS等の芳香族系プラスチックが含まれ、さらに異炭
化水素系プラスチックとしては、PVDC、PVCおよ
びPET樹脂等が含まれる。
【0016】また、上記分別溶剤は、既述のように炭化
水素系プラスチックを選択的に溶解し、異炭化水素系プ
ラスチックを実質的に溶解しないものであり、一般には
芳香族系炭化水素とパラフィン系炭化水素を含有する液
状炭化水素混合物からなるものである。このような分別
溶剤としては、上記プラスチック廃棄物中に含まれる炭
化水素系プラスチックを熱分解して得られる分解生成油
が上述した芳香族系炭化水素とパラフィン系炭化水素と
を含有するものであることから、そのうちの一定の性状
を有する留分を、そのまま好適に循環使用することがで
きる。なお、溶解槽11における操業開始時には、別途
工業薬品として市販されている芳香族系炭化水素、パラ
フィン系炭化水素および要すればオレフィン系炭化水素
を適宜混合した石油系炭化水素の熱分解生成油を、上記
分別溶剤として使用することができる。
【0017】図1において、先ず上記プラスチック廃棄
物を、適度に破砕した後に、供給ライン10から50℃
〜200℃、より好ましくは炭化水素系プラスチックが
溶解し、かつPVCが実質的に溶解しない温度である8
0℃〜180℃の温度雰囲気下に保持された溶解槽11
に導入し、操業開始には別途調整した上記分別溶剤と、
通常操業時においては、分別溶剤供給ライン16から循
環供給される分解生成油留分と接触させる。これによ
り、上記プラスチック廃棄物に含まれるPE、PPおよ
びPS等の、良質な分解生成油が選られる炭化水素系プ
ラスチックのみが、選択的に分解生成油留分に溶解され
てプラスチック溶融液が得られる(溶融工程)。
【0018】この際に、上記溶融槽11における操業圧
力は、上記加熱条件下において分別溶剤を液相に保持す
るのに十分な圧力であればよく、例えば0ないし5kg
/cm2 G、好ましくは0〜2kg/cm2 Gである。
また、接触時間は、炭化水素系プラスチックが溶解する
のに必要な時間であり、例えば5分以上、好ましくは1
0〜60分である。分別溶剤として加える分解生成油留
分の混合比率は、プラスチック廃棄物1重量部に対し
て、0.5〜10重量部、より好ましくは1〜5重量部
である。このようにして、炭化水素系プラスチックが分
解生成油中に溶解されたプラスチック溶融液と、未溶解
プラスチックおよび上記固形異物を含む固形物からなる
混合液は、移送ライン17から固液分離器12に送られ
る。
【0019】この固液分離器12としては、濾過分離
器、遠心分離器、沈降分離器等の各種の固液分離器が適
用可能であり、またその操業温度は、溶解槽11におけ
る溶解温度近傍の温度、すなわち50℃〜200℃、よ
り好ましくは80℃〜180℃である。そして、この固
液分離器12によって、上記混合液は、炭化水素系プラ
スチックが溶解されたプラスチック溶融液と、未溶解プ
ラスチックと固形異物とからなる湿潤固形物(固形物)
とに分離される(固液分離工程)。これにより分離され
たプラスチック溶融液は、移送ライン18から上記濃縮
装置13に送られる。他方、上記湿潤固形物は、抜出ラ
イン19からポリ塩化ビニル類を溶融脱塩素化処理する
ための溶融脱塩槽20に導入される。
【0020】この際に、上記プラスチック溶融液中にお
ける炭化水素系プラスチックの濃度は、7〜50重量
%、望ましくは10〜40重量%にすれば好適であり、
当該濃度は、分別溶剤の供給ライン16から溶融槽11
に供給する分解生成油の量を適宜調整することによっ
て、容易にその実現が可能である。濃縮装置13に送ら
れたプラスチック溶融液は、供給ライン21から送られ
てくる後段の熱分解槽14で得られた高温の分解生成油
蒸気と直接接触されることにより、当該プラスチック溶
融液の一部が蒸発して、炭化水素系プラスチックの濃度
が20〜60重量%、好ましくは30〜60重量%まで
高められた濃縮液となる(濃縮工程)。この濃縮装置1
4としては、プラスチック溶融液と分解生成油蒸気との
気液接触が可能な装置、例えば充填塔や蒸留塔を用いる
ことができる。なお、上記濃縮液が60重量%を超える
と、当該濃縮液の粘度が高くなり過ぎ、移送ライン22
から熱分解槽14への移送が困難になって好ましくな
い。
【0021】この濃縮装置13においては、プラスチッ
ク溶融液から蒸発した蒸気留分と上記濃縮液とが得られ
る。そして、蒸発留分は、ライン23を介して、上記蒸
留塔15へ送られ、他方濃縮液は、移送ライン22から
熱分解槽14へ送られる。この蒸気濃縮液は、熱分解槽
14において、350℃〜500℃、好ましくは380
℃〜450℃の温度雰囲気下で熱分解処理され、これに
より蒸気状の分解生成油が得られる(熱分解工程)。こ
のようにして、熱分解槽14で得られた分解生成油蒸気
は、上述したように供給ライン21から濃縮装置13に
送られるとともに、操業条件によっては、その一部が移
送ライン21aを介して直接蒸留塔15に送られる。な
お、上記操業条件によっては、濃縮装置13を省略し
て、固液分離器12において分離されたプラスチック溶
融液を、直接熱分解槽14に導入し、得られた分解生成
油を移送ライン21aから蒸留塔15に送ることも可能
である。
【0022】そして次に、上記熱分解工程および/また
は濃縮工程から送り出された蒸気状の分解生成油は、移
送ライン23から蒸留塔15へ送られ、蒸留処理される
(蒸留工程)。この蒸留塔15においては、種々の周知
の蒸留処理を行うことが可能であり、例えば移送ライン
23から送られてくる蒸気状の分解生成油を、重質油、
中質油および軟質油に分留することができる。ちなみ
に、上記重質油は、沸点範囲が350℃以上の留分であ
り、中質油は、沸点範囲が140℃〜400℃の留分で
あり、軽質油は沸点範囲が40℃〜200℃の留分であ
る。
【0023】そこで、このようにして蒸留塔15におい
て蒸留処理された分解生成油の留分のうち、沸点が溶解
槽11における雰囲気温度以上である留分、より具体的
には主として上記軽質油留分および中質油留分の混合油
であって、沸点が100℃以上である留分を供給ライン
16から再び分別溶剤として溶解槽11に循環使用す
る。これにより、上述した溶解工程から蒸留工程までが
連続的に繰り返され、蒸留塔15で得られた軟質油、中
質油および重質油は、それぞれ重質油排出ライン24、
中質油排出ライン25および軽質油排出ライン26から
製品油として別途貯留槽等に送り出されて行く。
【0024】他方、固液分離器12から抜出ライン19
を介して溶融脱塩槽20に抜出された未溶解プラスチッ
クと固形異物とからなる湿潤固形物は、この溶融脱塩槽
20において、200℃〜400℃、好ましくは250
℃〜350℃の温度雰囲気下で攪拌機27によって攪拌
されつつ、含有するポリ塩化ビニル類が溶融脱塩素化処
理される。これにより、生成した塩化水素ガスは、排気
ライン30から除去される。
【0025】この際に、上記蒸留塔15において蒸留処
理された分解生成油の留分のうち、沸点が溶融脱塩槽2
0における雰囲気温度以上である留分、より具体的には
主として上記重質油からなる塔底油を、添加油(液状炭
化水素油)として供給ライン28からこの溶融脱塩槽2
0に供給することにより、上記溶融脱塩槽20内におけ
る粘度を低下させる。また、上記添加油としては、熱分
解槽14において生成した沸点が熱分解温度以上である
熱分解残渣油を、排出ライン29から上記溶融脱塩槽2
0に導いて使用することも可能である。
【0026】この溶融脱塩槽20内における湿潤固形物
と添加油とからなる混合物の粘度としては、供給する添
加油の量、操業温度等を適宜制御することにより、90
0センチポアズ以下、望ましくは500センチポアズ以
下に保持する。このように、混合物の粘度を低粘度に保
持することにより、当該混合物中の固形異物は、粘度の
低くなった混合物中を沈降して分離され、底部の抜出ラ
イン31から円滑に系外に排出されて行く。そして、上
記固形異物が除去され、主として上記溶融脱塩素化処理
によって生成した分解残渣およびその他の熱硬化性樹脂
等からなる湿潤固形物は、ライン32から焼却炉33に
送られて焼却処理される。
【0027】以上のように、上記プラスチック廃棄物の
処理方法によれば、溶解槽11における溶解工程におい
て、プラスチック廃棄物を分解生成油のうちの一定の特
性を有する留分を用いた分別溶剤と接触させて、炭化水
素系プラスチックのみを選択的に溶解させ、得られたプ
ラスチック溶融液と未溶解の異炭化水素系プラスチック
および固形異物とからなる混合液から、固液分離器12
において湿潤固形物を分離した後に、上記プラスチック
溶融液のみを熱分解槽14に送っているので、熱分解槽
14における缶液の性状が良好になり、よって熱分解工
程を円滑に行うことができる結果、高品質の生成油を得
ることができる。
【0028】加えて、溶融脱塩槽20においては、固液
分離器12において分離した湿潤固形物に、蒸留塔15
からの分解生成油留分(液状炭化水素油)または熱分解
槽14において生成した熱分解残渣油(液状炭化水素
油)を添加して、混合物の粘度を、900センチポアズ
以下、より好ましくは500センチポアズ以下に保持し
ているので、溶融脱塩槽20における固形異物の沈降分
離を円滑に行って、これら固形異物を容易に系外に排出
することができる。このため、焼却炉33において分解
残渣等を焼却処理する際に、上記固形異物に起因するバ
ーナーの閉塞等の不都合を生じることがない。
【0029】しかも、溶融脱塩槽20において、ポリ塩
化ビニル類を溶融脱塩素化し、生成した塩化水素ガスを
除去しているために、焼却炉20において分解残渣等を
焼却する際に、これら残渣には塩素が含まれていないた
めに、上記焼却に伴って有害な塩化水素を発生すること
もない。また、上記溶融脱塩槽20における添加油とし
て、蒸留塔15において蒸留処理された分解生成油の留
分のうち、沸点が溶融脱塩槽20における雰囲気温度以
上である塔底油、あるいは熱分解槽14からの熱分解残
渣油をそのまま使用しているので、経済性にも優れる。
【0030】なお、上記実施の形態において説明したよ
うに、本発明においては、溶融脱塩槽20においてポリ
塩化ビニル類を溶融脱塩素化し、かつ添加油によって粘
度を低下させることにより固形異物を沈降分離して抜出
している結果、主として異炭化水素系プラスチックのプ
ラスチック類の分解残渣等からなる湿潤固形物を、その
ままライン32から焼却炉33に送って焼却処理するこ
とが可能であるが、固液分離器12による固液分離工程
で得られた上記湿潤固形物には、通常65重量%以下の
分別溶剤(軽質の分解生成油)が付着しているために、
溶融脱塩槽20に移動するに際して、予め当該分別溶剤
を分離回収することも可能である。
【0031】このような分別溶剤の分離回収方法におい
ては、先ず抜出ライン19から抜出された上記湿潤固形
物を蒸発工程に送って、80〜180℃の温度に加熱さ
れた窒素ガス、炭酸ガス、アルゴンガス等の非凝縮性ガ
スと接触させる。これにより、湿潤固形物における分別
溶剤の含有量が低下し、分別溶剤蒸気と非凝縮性ガスと
のガス状混合物が得られる。そこで、上記湿潤固形物の
みを溶融脱塩槽20に送って溶融脱塩素化を行うととも
に、得られたガス状混合物を濃縮工程に送り、ここで冷
却して濃縮することにより、分別溶剤のみを液化して回
収し、補給ライン34から再び溶解槽11に分別溶剤と
して循環使用する。以上のように、固液分離工程で得ら
れた湿潤固形物から、軽質の分解生成油である分別溶剤
を回収して、再び溶解工程における分別溶剤として循環
使用することにより、一層経済性を高めることが可能に
なる。
【0032】
【実施例】本発明の効果を確認するために、以下の実験
を行った。炭化水素系プラスチックとして、PEを29
%(以下、%はすべて重量%)、PPを18%、PSを
25%含み、さらに異炭化水素系プラスチックとしてP
VCを5%、PETを13%含むとともに、他に熱硬化
性樹脂および固形異物を10%含むプラスチック廃棄物
の破砕片を、図1に示した処理システムにおいて処理し
た。この際に、溶融脱塩槽20においては、固液分離器
12で分離された固形物の1重量部に対して、蒸留塔1
5で得られた重質油あるいは熱分解槽14において生成
した分解残渣油を、以下の各混合比率で加えて、300
℃の温度条件下で攪拌しつつ脱塩素化を行った。
【0033】その結果、各混合比率に対する、脱塩素化
率、混合物の粘度および固形異物の沈降分離性は、以下
の通りであった。 添加油の添加量 脱塩素化率 混合物の粘度 固形異物の沈降分離性 [重量部] [%] (センチポアズ) 0 90 4,000 不良 重質油 1 90 20 良好 重質油 0.5 90 200 良好 重質油 0.3 90 400 良好 重質油 0.2 90 1,000 不良 残渣油 1 90 1,000 不良 残渣油 4 90 400 良好 以上の結果から、上記固形物に分解生成油留分または分
解残渣油を添加油として加えて、その混合物の粘度を4
00センチポアズ以下とした場合に、当該混合物に含ま
れる固形異物の沈降分離性が向上し、溶融脱塩槽20か
ら円滑に分離・排出させ得ることが判る。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜6のい
ずれかに記載の発明によれば、溶解工程において、プラ
スチック廃棄物を分解生成油等の分別溶剤と接触させ
て、炭化水素系プラスチックのみを選択的に溶解させ、
得られたプラスチック溶融液と未溶解の異炭化水素系プ
ラスチックおよび固形異物とからなる混合液から、固液
分離工程において固形物を分離した後に、上記プラスチ
ック溶融液を熱分解工程に送っているので、熱分解工程
における缶液の性状が良好になり、よって熱分解工程を
円滑に行うことができる結果、高品質の生成油を得るこ
とができる。
【0035】加えて、溶融脱塩素化工程においては、固
液分離工程において分離した湿潤固形物に、液状炭化水
素油を添加して混合物の粘度を低下させているので、溶
融脱塩素化工程における固形異物の沈降分離を円滑に行
って、これら固形異物を系外に排出することができる。
このため、溶融脱塩素化工程において生成した残渣等を
焼却処理するに際しても、上記固形異物に起因するバー
ナーの閉塞等の不都合を生じることがない。
【0036】この際に、特に請求項5または6に記載の
発明によれば、上記液状炭化水素油として、蒸留工程か
らの分解生成油留分あるいは熱分解工程において生成し
た熱分解残渣油を使用しているので、経済性にも優れる
という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラスチック廃棄物の処理方法の
一実施形態を実施する際に使用される処理システムを示
す概略構成図である。
【図2】従来のプラスチック廃棄物の処理システムを示
す概略構成図である。
【符号の説明】
10 プラスチック廃棄物の供給ライン 11 溶解槽 12 固液分離器 14 熱分解槽 15 蒸留塔 16 分別溶剤の供給ライン 20 溶融脱塩槽 27 攪拌機 28 分解生成油留分の供給ライン 29 熱分解残渣油の排出ライン 30 塩化水素ガスの 31 固形異物の抜出ライン 33 焼却炉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B09B 3/00 304P

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック廃棄物を、分別溶剤と接触
    させて当該プラスチック廃棄物に含まれる可溶成分を選
    択的に溶解させ、プラスチック溶融液および未溶解プラ
    スチックを含む固形物からなる混合液を得る溶解工程
    と、この混合液から、上記プラスチック溶融液と上記固
    形物とを分離する固液分離工程と、上記プラスチック溶
    融液を熱分解させて分解生成油を得る熱分解工程と、上
    記固液分離工程で分離された上記固形物を加熱して、当
    該固形物中に含まれる少なくともポリ塩化ビニル類を溶
    融脱塩素化処理して、生成した塩化水素ガスを除去する
    溶融脱塩素化工程とを備えてなり、 かつ上記溶融脱塩素化工程において、上記固形物に沸点
    が当該溶融脱塩素化工程における雰囲気温度以上である
    液状炭化水素油を混合することを特徴とするプラスチッ
    ク廃棄物の処理方法。
  2. 【請求項2】 上記溶融脱塩素化工程を、200℃〜4
    00℃の温度雰囲気下において行うことを特徴とする請
    求項1に記載のプラスチック廃棄物の処理方法。
  3. 【請求項3】 上記溶融脱塩素化工程を、250℃〜3
    50℃の温度雰囲気下において行うことを特徴とする請
    求項2に記載のプラスチック廃棄物の処理方法。
  4. 【請求項4】 上記固形物に対して、当該溶融脱塩素化
    工程における上記混合物の粘度が、900センチポアズ
    以下になるように上記液状炭化水素油を加えることを特
    徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のプラスチ
    ック廃棄物の処理方法。
  5. 【請求項5】 上記熱分解工程で得られた上記分解生成
    油を蒸留処理する蒸留工程を有し、かつ上記液状炭化水
    素油として、上記蒸留工程において得られた上記分解生
    成油の留分のうち、沸点が上記溶解分別工程における雰
    囲気温度以上である留分を循環使用することを特徴とす
    る請求項1ないし4のいずれかに記載のプラスチック廃
    棄物の処理方法。
  6. 【請求項6】 上記液状炭化水素油として、上記熱分解
    工程で得られる分解残渣油を使用することを特徴とする
    請求項1ないし5のいずれかに記載のプラスチック廃棄
    物の処理方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200046651A (ko) * 2018-10-25 2020-05-07 이병삼 폐합성수지의 유화장치 및 유화방법
JP2023049814A (ja) * 2021-09-29 2023-04-10 出光興産株式会社 廃プラスチック分解処理用混合物、及び廃プラスチック分解処理用混合物の製造方法
JP2025533713A (ja) * 2022-12-12 2025-10-09 シェブロン ユー.エス.エー. インコーポレイテッド 石油精製ユニットに供給するための廃プラスチックと石油原料の安定したブレンドのプロセス及びその調製プロセス

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