JPH11323872A - 矢板式岸壁の改造方法 - Google Patents
矢板式岸壁の改造方法Info
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- JPH11323872A JPH11323872A JP13220098A JP13220098A JPH11323872A JP H11323872 A JPH11323872 A JP H11323872A JP 13220098 A JP13220098 A JP 13220098A JP 13220098 A JP13220098 A JP 13220098A JP H11323872 A JPH11323872 A JP H11323872A
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 矢板壁と控え工とをタイロッドで繋いだ状態
の矢板式岸壁の改造工事において、タイロッドを外して
改造工事を行えるようにする。 【解決手段】 矢板式岸壁の前に、函体5を水上移動さ
せて配置する。次いで、函体5から水底に杭8を打ち込
むとともに、函体5に注水して函体5を沈める。次い
で、函体5の側面に備えられた油圧ジャッキ7により、
矢板式岸壁の矢板壁2を後方に押圧し、矢板壁2の既設
鋼管矢板4を支持する。これにより、既設鋼管矢板4が
函体5に支持された状態となるので、既設鋼管矢板4を
支持するタイロッド3を外すことができる。そして、タ
イロッド3を外した状態で、既設鋼管矢板4の背後の地
盤を地盤改良するが、この際にタイロッド3がないの
で、容易、かつ、確実に地盤改良を行うことができる。
の矢板式岸壁の改造工事において、タイロッドを外して
改造工事を行えるようにする。 【解決手段】 矢板式岸壁の前に、函体5を水上移動さ
せて配置する。次いで、函体5から水底に杭8を打ち込
むとともに、函体5に注水して函体5を沈める。次い
で、函体5の側面に備えられた油圧ジャッキ7により、
矢板式岸壁の矢板壁2を後方に押圧し、矢板壁2の既設
鋼管矢板4を支持する。これにより、既設鋼管矢板4が
函体5に支持された状態となるので、既設鋼管矢板4を
支持するタイロッド3を外すことができる。そして、タ
イロッド3を外した状態で、既設鋼管矢板4の背後の地
盤を地盤改良するが、この際にタイロッド3がないの
で、容易、かつ、確実に地盤改良を行うことができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、既設の矢板式岸壁
の背後を改造するための矢板式岸壁の改造方法に関す
る。
の背後を改造するための矢板式岸壁の改造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、矢板を打ち込んで土留め壁とし
た矢板式岸壁(矢板式係船岸)が知られている。この矢
板式係船岸には、自立矢板式、斜め控え杭矢板式、前方
斜め支え杭を有する矢板式、二重矢板式、棚式(棚式も
矢板式に含めるものとした場合)等があるが、通常の矢
板式係船岸(矢板控え工式岸壁)においては、岸壁の壁
体となる矢板の背後に、控え工を形成し、矢板と控え工
とをタイ材(タイロッド、タイワイヤ等)で繋げてい
る。なお、矢板式係船岸において、タイ材は、互いに間
隔をあけて並列に多数配置されることになる。そして、
矢板式岸壁は、矢板にかかる背面の土圧等を、控え工と
矢板の根入部前面の受働土圧とによって支える構造とな
っている。そして、このような矢板式岸壁において、液
状化対策などのために、矢板の背後の地盤を改良する場
合には、背面の土圧に対抗して矢板を支持しているタイ
材をはずすことができないので、タイ材同士の間から、
ロッドコンパクション等の地盤改良を行っていた。
た矢板式岸壁(矢板式係船岸)が知られている。この矢
板式係船岸には、自立矢板式、斜め控え杭矢板式、前方
斜め支え杭を有する矢板式、二重矢板式、棚式(棚式も
矢板式に含めるものとした場合)等があるが、通常の矢
板式係船岸(矢板控え工式岸壁)においては、岸壁の壁
体となる矢板の背後に、控え工を形成し、矢板と控え工
とをタイ材(タイロッド、タイワイヤ等)で繋げてい
る。なお、矢板式係船岸において、タイ材は、互いに間
隔をあけて並列に多数配置されることになる。そして、
矢板式岸壁は、矢板にかかる背面の土圧等を、控え工と
矢板の根入部前面の受働土圧とによって支える構造とな
っている。そして、このような矢板式岸壁において、液
状化対策などのために、矢板の背後の地盤を改良する場
合には、背面の土圧に対抗して矢板を支持しているタイ
材をはずすことができないので、タイ材同士の間から、
ロッドコンパクション等の地盤改良を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
にタイ材が存在する状態で矢板式岸壁の背後の地盤を改
良した場合には、タイ材が存在する部分で地盤改良が行
えず、地盤改良を行う箇所がタイ材の位置に左右される
ため、所定ピッチで地盤改良を行うことができなかっ
た。従って、地盤が目的とする強度となるまで改良を行
えない可能性があった。
にタイ材が存在する状態で矢板式岸壁の背後の地盤を改
良した場合には、タイ材が存在する部分で地盤改良が行
えず、地盤改良を行う箇所がタイ材の位置に左右される
ため、所定ピッチで地盤改良を行うことができなかっ
た。従って、地盤が目的とする強度となるまで改良を行
えない可能性があった。
【0004】また、タイ材の取付間隔が狭い場所では、
タイ材同士の間に地盤改良が行えるだけの間隔がない場
合があり、タイ材が密に配置されている箇所では、地盤
改良を行うことができなかった。また、矢板、タイ材に
近接して地盤改良を行った場合に、矢板に水平変位を生
じさせる可能性があった。
タイ材同士の間に地盤改良が行えるだけの間隔がない場
合があり、タイ材が密に配置されている箇所では、地盤
改良を行うことができなかった。また、矢板、タイ材に
近接して地盤改良を行った場合に、矢板に水平変位を生
じさせる可能性があった。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、既設の矢板式岸壁において、矢板の背後の改造を
容易かつ確実に行うことができる矢板式岸壁の改造方法
を提供することを目的とする。
あり、既設の矢板式岸壁において、矢板の背後の改造を
容易かつ確実に行うことができる矢板式岸壁の改造方法
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
矢板式岸壁の改造方法は、既設の矢板式岸壁において、
矢板の背後を改造するものであり、排水及び注水により
浮沈可能で、かつ、浮いた状態で水上を移動可能な函体
を既設の矢板式岸壁の前に移動して沈め、上記函体に備
えられた押圧手段により矢板式岸壁の矢板の前面側を押
えた状態で、上記矢板の背後を改造することを上記課題
の解決手段とした。
矢板式岸壁の改造方法は、既設の矢板式岸壁において、
矢板の背後を改造するものであり、排水及び注水により
浮沈可能で、かつ、浮いた状態で水上を移動可能な函体
を既設の矢板式岸壁の前に移動して沈め、上記函体に備
えられた押圧手段により矢板式岸壁の矢板の前面側を押
えた状態で、上記矢板の背後を改造することを上記課題
の解決手段とした。
【0007】上記構成によれば、注水されて沈んだ状態
の函体が、その押圧手段により矢板式岸壁の矢板の前面
を押えることにより、函体が、背面の土圧に対抗して矢
板を支持した状態となる。従って、矢板式岸壁の背後で
改造を行うものとしても、改造中、矢板を函体で支持す
ることができる。そして、改造中に矢板が水平変位する
のを防止することができる。また、矢板式岸壁が控え工
を用いたものの場合に、矢板を函体で支えているので、
矢板と控え工とを繋ぐタイ材を外すことが可能となり、
タイ材を外すことにより、タイ材に邪魔されることな
く、矢板式岸壁の背後で改造を行うことができる。
の函体が、その押圧手段により矢板式岸壁の矢板の前面
を押えることにより、函体が、背面の土圧に対抗して矢
板を支持した状態となる。従って、矢板式岸壁の背後で
改造を行うものとしても、改造中、矢板を函体で支持す
ることができる。そして、改造中に矢板が水平変位する
のを防止することができる。また、矢板式岸壁が控え工
を用いたものの場合に、矢板を函体で支えているので、
矢板と控え工とを繋ぐタイ材を外すことが可能となり、
タイ材を外すことにより、タイ材に邪魔されることな
く、矢板式岸壁の背後で改造を行うことができる。
【0008】本発明の請求項2記載の矢板式岸壁の改造
方法は、上記函体には、水底に杭を打ち込む杭打ち手段
が備えられ、上記矢板の前面を上記押圧手段により押え
る際に、上記杭打ち手段により水底に杭を打ち込むこと
により、上記函体を杭によって水底に支持させることを
上記課題の解決手段とした。
方法は、上記函体には、水底に杭を打ち込む杭打ち手段
が備えられ、上記矢板の前面を上記押圧手段により押え
る際に、上記杭打ち手段により水底に杭を打ち込むこと
により、上記函体を杭によって水底に支持させることを
上記課題の解決手段とした。
【0009】上記構成によれば、函体が水底に打ち込ま
れた杭により支持されているので、矢板を前方に押し出
すように大きな力がかかっても函体により矢板を支持す
ることができる。すなわち、函体を単に水底に沈めた状
態では、函体がその重量と、水底に対して生じる摩擦力
とにより矢板を押えた状態となるので、函体が軽ければ
矢板を十分に支持することができないが、函体を杭によ
り水底に固定した状態とすれば、矢板を確実に支持する
ことができる。さらに、上述のように杭を用いることに
より、函体を軽量化することができるとともに、函体の
底面を水底との間で大きな摩擦が生じるような形状や材
質とする必要がないので、函体のコストダウンを図るこ
とができる。
れた杭により支持されているので、矢板を前方に押し出
すように大きな力がかかっても函体により矢板を支持す
ることができる。すなわち、函体を単に水底に沈めた状
態では、函体がその重量と、水底に対して生じる摩擦力
とにより矢板を押えた状態となるので、函体が軽ければ
矢板を十分に支持することができないが、函体を杭によ
り水底に固定した状態とすれば、矢板を確実に支持する
ことができる。さらに、上述のように杭を用いることに
より、函体を軽量化することができるとともに、函体の
底面を水底との間で大きな摩擦が生じるような形状や材
質とする必要がないので、函体のコストダウンを図るこ
とができる。
【0010】本発明の請求項3記載の矢板式岸壁の改造
方法は、上記矢板式岸壁が、岸壁となる矢板と、該矢板
の背後に設けられた控え工とがタイ材により繋がれたも
のであり、上記矢板の前面を上記函体の押圧手段で押え
た後に、上記タイ材を上記矢板からはずし、次いで、矢
板の背後を改造することを上記課題の解決手段とした。
方法は、上記矢板式岸壁が、岸壁となる矢板と、該矢板
の背後に設けられた控え工とがタイ材により繋がれたも
のであり、上記矢板の前面を上記函体の押圧手段で押え
た後に、上記タイ材を上記矢板からはずし、次いで、矢
板の背後を改造することを上記課題の解決手段とした。
【0011】上記構成によれば、矢板を函体で支持した
後に、矢板と控え工とを繋ぐタイ材を外し、次いで、矢
板の背後を改造しているので、タイ材により矢板の背後
の改造が邪魔されることがなく、矢板の背後での改造を
容易に行うことができる。また、タイ材が存在する状態
で改造を行った場合に比較して、確実に改造を行うこと
ができる
後に、矢板と控え工とを繋ぐタイ材を外し、次いで、矢
板の背後を改造しているので、タイ材により矢板の背後
の改造が邪魔されることがなく、矢板の背後での改造を
容易に行うことができる。また、タイ材が存在する状態
で改造を行った場合に比較して、確実に改造を行うこと
ができる
【0012】。本発明の請求項4記載の矢板式岸壁の改
造方法は、上記改造として、上記矢板の背後において地
盤改良を行うことを上記課題の解決手段とした。上記構
成によれば、矢板の背後で地盤改良を行っても矢板が函
体に支持されているので、矢板の水平変位を防止するこ
とができる。特に、控え工を有する矢板式岸壁において
は、タイ材を外した状態で、地盤改良を行うことができ
るので、タイ材に邪魔されることなく、確実、容易、か
つ、むらなく地盤改良を行うことが可能となる。また、
タイ材に邪魔されることなく、各種重機等の機械を矢板
の背後に配置することができるので、地盤改良方法が限
定されることなく、各種の地盤改良方法による地盤改良
が可能となる。
造方法は、上記改造として、上記矢板の背後において地
盤改良を行うことを上記課題の解決手段とした。上記構
成によれば、矢板の背後で地盤改良を行っても矢板が函
体に支持されているので、矢板の水平変位を防止するこ
とができる。特に、控え工を有する矢板式岸壁において
は、タイ材を外した状態で、地盤改良を行うことができ
るので、タイ材に邪魔されることなく、確実、容易、か
つ、むらなく地盤改良を行うことが可能となる。また、
タイ材に邪魔されることなく、各種重機等の機械を矢板
の背後に配置することができるので、地盤改良方法が限
定されることなく、各種の地盤改良方法による地盤改良
が可能となる。
【0013】本発明の請求項5記載の矢板式岸壁の改造
方法は、上記改造として、既設の上記矢板の背後に上記
矢板に近接して上記矢板より深く新たに杭を打ち込むこ
とを上記課題の解決手段とした。上記構成によれば、函
体により既設の矢板の前面を押えた状態なので、矢板の
背面側に近接して新たに杭(矢板)を打ち込んでも既設
の矢板が変位するのを防止することができる。また、控
え工を用いた矢板式岸壁では、タイ材に邪魔されて連続
して矢板の背後に新たに杭を打ち込むことができない
が、既設の矢板を函体で支持して、タイ材を外すことに
より、既設の矢板の背後に連続して杭を打ち込むことが
できる。
方法は、上記改造として、既設の上記矢板の背後に上記
矢板に近接して上記矢板より深く新たに杭を打ち込むこ
とを上記課題の解決手段とした。上記構成によれば、函
体により既設の矢板の前面を押えた状態なので、矢板の
背面側に近接して新たに杭(矢板)を打ち込んでも既設
の矢板が変位するのを防止することができる。また、控
え工を用いた矢板式岸壁では、タイ材に邪魔されて連続
して矢板の背後に新たに杭を打ち込むことができない
が、既設の矢板を函体で支持して、タイ材を外すことに
より、既設の矢板の背後に連続して杭を打ち込むことが
できる。
【0014】そして、既設の矢板の背後に、既設の矢板
より深く杭を打ち込むことにより、杭(矢板)の根入れ
長が深くなるので、矢板の前面側において、水深を深く
することが可能となり、矢板式岸壁の改造が終了した後
に、より大型の船舶を係船できるように、水深を深くす
る工事を行うことができる。
より深く杭を打ち込むことにより、杭(矢板)の根入れ
長が深くなるので、矢板の前面側において、水深を深く
することが可能となり、矢板式岸壁の改造が終了した後
に、より大型の船舶を係船できるように、水深を深くす
る工事を行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態の一
例の矢板式岸壁の改造方法を図面を参照して説明する。
図1は、改良がほぼ終了した状態の矢板式岸壁の断面を
示すものである。この一例において改造される矢板式岸
壁は、控え工1を用いた通常のものであり、岸壁を構成
する矢板壁2と、その後方に設けられた控え工1とを備
え、矢板壁2と控え工1とがタイ材3(タイロッド、タ
イワイヤ)により繋がれたものである。
例の矢板式岸壁の改造方法を図面を参照して説明する。
図1は、改良がほぼ終了した状態の矢板式岸壁の断面を
示すものである。この一例において改造される矢板式岸
壁は、控え工1を用いた通常のものであり、岸壁を構成
する矢板壁2と、その後方に設けられた控え工1とを備
え、矢板壁2と控え工1とがタイ材3(タイロッド、タ
イワイヤ)により繋がれたものである。
【0016】上記矢板壁2は、この一例では、鋼管に継
手を設けた鋼管矢板(既設鋼管矢板4)が用いられてい
る。なお、矢板としては、その材料が、鋼、鉄筋コンク
リート、プレストレスコンクリート等のものがあり、ま
た、鋼矢板としては、U型、Z型、箱形及び鋼管があ
り、これらの矢板による矢板式岸壁に本発明を応用する
ことができるが、鉄筋コンクリート矢板や、プレストレ
ス矢板は大型係船岸に用いられることは少ない。
手を設けた鋼管矢板(既設鋼管矢板4)が用いられてい
る。なお、矢板としては、その材料が、鋼、鉄筋コンク
リート、プレストレスコンクリート等のものがあり、ま
た、鋼矢板としては、U型、Z型、箱形及び鋼管があ
り、これらの矢板による矢板式岸壁に本発明を応用する
ことができるが、鉄筋コンクリート矢板や、プレストレ
ス矢板は大型係船岸に用いられることは少ない。
【0017】また、控え工1は、二本の斜杭(押込み杭
1a、引抜き杭1b)の組杭からなるものである。な
お、控え工としては、斜杭ではなく直杭を用いたもの
や、場所打ちコンクリート壁、プレキャストコンクリー
ト壁、矢板壁等を用いたものなどがあり、これらを用い
たものにも本発明を応用可能である。上記タイ材3は、
高張力鋼からなるものであり、控え工1と既設鋼管矢板
4とを繋ぐように並列に多数配置されている。
1a、引抜き杭1b)の組杭からなるものである。な
お、控え工としては、斜杭ではなく直杭を用いたもの
や、場所打ちコンクリート壁、プレキャストコンクリー
ト壁、矢板壁等を用いたものなどがあり、これらを用い
たものにも本発明を応用可能である。上記タイ材3は、
高張力鋼からなるものであり、控え工1と既設鋼管矢板
4とを繋ぐように並列に多数配置されている。
【0018】上記矢板壁2の背面には、既設の裏込砂岩
Aが裏込めされている。また、矢板式岸壁には、控え工
1を用いないものもあり、これらの矢板式岸壁にも、後
述する函体5を用いた本発明を応用することが可能であ
るが、控え工1とタイ材3とを用いた矢板式岸壁に本発
明を応用した場合に、後述するような特に優れた効果を
奏することができる。
Aが裏込めされている。また、矢板式岸壁には、控え工
1を用いないものもあり、これらの矢板式岸壁にも、後
述する函体5を用いた本発明を応用することが可能であ
るが、控え工1とタイ材3とを用いた矢板式岸壁に本発
明を応用した場合に、後述するような特に優れた効果を
奏することができる。
【0019】そして、この一例の矢板式岸壁の改造方法
においては、まず、矢板式岸壁の改造を行う場所の前
面、すなわち、海側に、函体5を配置する。該函体5
は、内部に密閉された空洞を有し、浮いた状態で水上を
移動可能なものであるが、内部の空洞がバラストタンク
として機能するようになっており、内部の空洞に対して
図示しないポンプにより注水及び排水が可能となってい
る。すなわち、函体5は、基本的に内部に注水及び排水
が可能なポンツーンである。
においては、まず、矢板式岸壁の改造を行う場所の前
面、すなわち、海側に、函体5を配置する。該函体5
は、内部に密閉された空洞を有し、浮いた状態で水上を
移動可能なものであるが、内部の空洞がバラストタンク
として機能するようになっており、内部の空洞に対して
図示しないポンプにより注水及び排水が可能となってい
る。すなわち、函体5は、基本的に内部に注水及び排水
が可能なポンツーンである。
【0020】そして、函体5は内部に注水することによ
り、水底まで沈めることができるようになっている。ま
た、水底に沈んだ状態で、函体5の空洞内の水を排水す
ることにより、再浮上できるようになっている。また、
函体5には、上部に設けられたデッキ6と、少なくとも
一側面側に設けられた複数の油圧ジャッキ(押圧手段)
7と、水底に杭8、8を打ち込む杭打ち装置(図示略)
とが備えられている。上記デッキ6は、函体を水中に沈
めた状態で、水上にでるように、函体5上に組まれたフ
レーム9の上に形成されている。
り、水底まで沈めることができるようになっている。ま
た、水底に沈んだ状態で、函体5の空洞内の水を排水す
ることにより、再浮上できるようになっている。また、
函体5には、上部に設けられたデッキ6と、少なくとも
一側面側に設けられた複数の油圧ジャッキ(押圧手段)
7と、水底に杭8、8を打ち込む杭打ち装置(図示略)
とが備えられている。上記デッキ6は、函体を水中に沈
めた状態で、水上にでるように、函体5上に組まれたフ
レーム9の上に形成されている。
【0021】また、フレーム9に支持されたデッキ6の
高さは、函体5を沈めた状態で、矢板式岸壁の上面とほ
ぼ同じくらいになることが好ましい。そして、デッキ6
は、作業床として利用できるようになっている。従っ
て、矢板式岸壁の背後において後述するように地盤改良
等を行う際に、地盤改良を行っている部分のそばに十分
な作業スペースが取れないような狭い場所であっても、
函体5のデッキ6を作業スペースとして用いることがで
きるので、上述のような狭い場所でも、矢板式岸壁の改
造を行うことができる。
高さは、函体5を沈めた状態で、矢板式岸壁の上面とほ
ぼ同じくらいになることが好ましい。そして、デッキ6
は、作業床として利用できるようになっている。従っ
て、矢板式岸壁の背後において後述するように地盤改良
等を行う際に、地盤改良を行っている部分のそばに十分
な作業スペースが取れないような狭い場所であっても、
函体5のデッキ6を作業スペースとして用いることがで
きるので、上述のような狭い場所でも、矢板式岸壁の改
造を行うことができる。
【0022】上記油圧ジャッキ7…は、後述するように
矢板式岸壁の前に近接して沈められた函体5から矢板式
岸壁の既設鋼管矢板4を背後側に押圧して、背面土圧に
押された状態の既設鋼管矢板4を支持するものである。
そして、油圧ジャッキ7…により既設鋼管矢板4の前面
を押圧して背面土圧に押された状態の既設鋼管矢板4を
支持することにより、既設鋼管矢板4からタイ材3をは
ずすことが可能となる。また、油圧ジャッキ7…として
は、周知のものを用いることができるが、防水対策を施
されたものを用いることが好ましい。
矢板式岸壁の前に近接して沈められた函体5から矢板式
岸壁の既設鋼管矢板4を背後側に押圧して、背面土圧に
押された状態の既設鋼管矢板4を支持するものである。
そして、油圧ジャッキ7…により既設鋼管矢板4の前面
を押圧して背面土圧に押された状態の既設鋼管矢板4を
支持することにより、既設鋼管矢板4からタイ材3をは
ずすことが可能となる。また、油圧ジャッキ7…として
は、周知のものを用いることができるが、防水対策を施
されたものを用いることが好ましい。
【0023】上記杭打ち装置は、杭8を圧入するための
圧入装置であり、上記杭8は、函体5の四隅部分にそれ
それ配置されるとともに、函体5を上下に貫通するよう
に配置され、杭8が函体5に対して上下動自在となって
いる。
圧入装置であり、上記杭8は、函体5の四隅部分にそれ
それ配置されるとともに、函体5を上下に貫通するよう
に配置され、杭8が函体5に対して上下動自在となって
いる。
【0024】そして、上記杭打ち装置は、例えば、杭8
を挟持する挟持部(図示略)と、該挟持部を上下に案内
する案内部(図示略)と、挟持部を上下に駆動する油圧
シリンダ(図示略)とからなり、挟持部を杭8を離した
状態で油圧シリンダにより上方に上げ、次いで、挟持部
により杭8を挟持した状態で、挟持部を油圧シリンダに
より下方に下げることを繰り返し行うことにより、杭8
を下方の水底に圧入できるとともに、杭8を挟持するこ
とにより、函体5を杭8に固定できるようになってい
る。
を挟持する挟持部(図示略)と、該挟持部を上下に案内
する案内部(図示略)と、挟持部を上下に駆動する油圧
シリンダ(図示略)とからなり、挟持部を杭8を離した
状態で油圧シリンダにより上方に上げ、次いで、挟持部
により杭8を挟持した状態で、挟持部を油圧シリンダに
より下方に下げることを繰り返し行うことにより、杭8
を下方の水底に圧入できるとともに、杭8を挟持するこ
とにより、函体5を杭8に固定できるようになってい
る。
【0025】なお、杭打ち装置においては、上述の動作
と逆に動作することにより杭8を水底から引抜くことも
できるようになっている。また、杭打ち装置は、上述の
ものに限定されるものではなく、杭8を函体5から水底
に打ち込めるものならばどのようなもので良い。また、
杭8を函体5に固定する際には、例えば、杭8に函体5
側の部材を締結するものとしても良い。また、杭8とし
ては、鋼管、H型鋼、プレキャストコンクリート等など
からなる各種の杭を用いることができる。
と逆に動作することにより杭8を水底から引抜くことも
できるようになっている。また、杭打ち装置は、上述の
ものに限定されるものではなく、杭8を函体5から水底
に打ち込めるものならばどのようなもので良い。また、
杭8を函体5に固定する際には、例えば、杭8に函体5
側の部材を締結するものとしても良い。また、杭8とし
ては、鋼管、H型鋼、プレキャストコンクリート等など
からなる各種の杭を用いることができる。
【0026】そして、このような函体5は、例えば、タ
ンカー等を改造することにより、比較的容易に構築する
ことができる。すなわち、タンカー内部には、注水及び
排水可能なタンクがあるので、船体自体に多くの改造を
施す必要があまりなく、船体を多少改造するとともに、
上述のフレーム9及びデッキ6、油圧ジャッキ7、杭打
ち装置及び杭8等を艤装することにより、本発明の函体
5とすることができる。また、上述のように杭8により
函体5を水底に固定するものとすれば、函体5の底部の
形状が厳しく限定されるようなこともないので、船舶を
函体5に応用することが可能である。また、函体5とし
て専用のポンツーンを作成し、これに上述のような装置
を艤装するものとしても良いし、タンカー以外の各種船
舶、例えば、作業台船、フローティングドック等を改良
するものとしても良い。
ンカー等を改造することにより、比較的容易に構築する
ことができる。すなわち、タンカー内部には、注水及び
排水可能なタンクがあるので、船体自体に多くの改造を
施す必要があまりなく、船体を多少改造するとともに、
上述のフレーム9及びデッキ6、油圧ジャッキ7、杭打
ち装置及び杭8等を艤装することにより、本発明の函体
5とすることができる。また、上述のように杭8により
函体5を水底に固定するものとすれば、函体5の底部の
形状が厳しく限定されるようなこともないので、船舶を
函体5に応用することが可能である。また、函体5とし
て専用のポンツーンを作成し、これに上述のような装置
を艤装するものとしても良いし、タンカー以外の各種船
舶、例えば、作業台船、フローティングドック等を改良
するものとしても良い。
【0027】そして、上述のように矢板式岸壁の前に函
体5を配置する際には、函体5を浮いた状態で移動し、
函体5の上記油圧ジャッキ7…が取り付けられた側の側
面を、矢板式岸壁に沿わせて近接させた状態で、函体5
内に海水を注水して函体を沈めた状態とする。また、函
体5を沈める前、もしくは函体5を沈めた後に、杭打ち
装置により杭8を水底に圧入する。なお、先に杭8を打
ち込んだ後に函体5を沈めるものとすれば、函体5を杭
8に沿って安定した状態で沈めることが可能となる。
体5を配置する際には、函体5を浮いた状態で移動し、
函体5の上記油圧ジャッキ7…が取り付けられた側の側
面を、矢板式岸壁に沿わせて近接させた状態で、函体5
内に海水を注水して函体を沈めた状態とする。また、函
体5を沈める前、もしくは函体5を沈めた後に、杭打ち
装置により杭8を水底に圧入する。なお、先に杭8を打
ち込んだ後に函体5を沈めるものとすれば、函体5を杭
8に沿って安定した状態で沈めることが可能となる。
【0028】そして、函体5を沈めた後に、油圧ジャッ
キ7…のピストンを延出させることによりピストンを既
設鋼管矢板4に当接させて既設鋼管矢板4を支持させ
る。この状態では、既設鋼管矢板4が函体5に支持され
ているので、既設鋼管矢板4を支持しているタイ材3を
取り外すことが可能となる。
キ7…のピストンを延出させることによりピストンを既
設鋼管矢板4に当接させて既設鋼管矢板4を支持させ
る。この状態では、既設鋼管矢板4が函体5に支持され
ているので、既設鋼管矢板4を支持しているタイ材3を
取り外すことが可能となる。
【0029】なお、水中に沈められた函体5には、浮力
が作用するので、元々の函体5の重量が大きなものでな
いかぎり、函体5で既設鋼管矢板4を支持する際に大き
な支持力を得ることができないが、上述のように、水底
に杭8,8を打ち込み函体5を杭8,8を介して水底に
固定した状態とすることにより、函体5の重量が大きく
なくとも、十分な支持力を得ることができる。
が作用するので、元々の函体5の重量が大きなものでな
いかぎり、函体5で既設鋼管矢板4を支持する際に大き
な支持力を得ることができないが、上述のように、水底
に杭8,8を打ち込み函体5を杭8,8を介して水底に
固定した状態とすることにより、函体5の重量が大きく
なくとも、十分な支持力を得ることができる。
【0030】そして、既設鋼管矢板4を函体5で支持し
た後に、矢板式岸壁の既設鋼管矢板4から控え工1の後
方までの上面の舗装を剥がすとともに、上述のように舗
装を剥がされ、かつ、破線Cで示される範囲を掘削す
る。すなわち、既設鋼管矢板4と控え工1とを繋ぐタイ
材3を掘り出す。そして、タイ材3を既設鋼管矢板4及
び控え工1から取り外す。次いで、矢板式岸壁の背後の
改造を行うことになるが、ここでは、主に矢板式岸壁の
背後の地盤改良と、新たな杭の打ち込みを行う。
た後に、矢板式岸壁の既設鋼管矢板4から控え工1の後
方までの上面の舗装を剥がすとともに、上述のように舗
装を剥がされ、かつ、破線Cで示される範囲を掘削す
る。すなわち、既設鋼管矢板4と控え工1とを繋ぐタイ
材3を掘り出す。そして、タイ材3を既設鋼管矢板4及
び控え工1から取り外す。次いで、矢板式岸壁の背後の
改造を行うことになるが、ここでは、主に矢板式岸壁の
背後の地盤改良と、新たな杭の打ち込みを行う。
【0031】そして、地盤改良の主な目的は、液状化対
策であり、液状化対策に適した地盤改良方法を用いるこ
とが好ましい。そして、地盤改良には、周知の方法を用
いることができ、例えば、置換工法、サンドマット工
法、シートネット工法、押え盛土工法、サンドドレーン
工法、袋詰めサンドドレーン工法、ボード系ドレーン工
法、グラベルドレーン工法、プレローディング工法、ウ
ェルポイント工法、ディープウェル工法、大気圧工法、
トレンチ工法、生石灰パイル工法、サンドイッチ工法、
サンドコンパクションパイル工法。バイブロフローテー
ション工法、ロッドコンパクション工法、バイブロタン
パ工法、動圧密工法、補強土工法、薬液注入工法、混合
処理工法、噴射攪拌工法、電気化学的固結工法や、これ
らの工法を改良した工法や、その他の工法等を用いるこ
とができる。
策であり、液状化対策に適した地盤改良方法を用いるこ
とが好ましい。そして、地盤改良には、周知の方法を用
いることができ、例えば、置換工法、サンドマット工
法、シートネット工法、押え盛土工法、サンドドレーン
工法、袋詰めサンドドレーン工法、ボード系ドレーン工
法、グラベルドレーン工法、プレローディング工法、ウ
ェルポイント工法、ディープウェル工法、大気圧工法、
トレンチ工法、生石灰パイル工法、サンドイッチ工法、
サンドコンパクションパイル工法。バイブロフローテー
ション工法、ロッドコンパクション工法、バイブロタン
パ工法、動圧密工法、補強土工法、薬液注入工法、混合
処理工法、噴射攪拌工法、電気化学的固結工法や、これ
らの工法を改良した工法や、その他の工法等を用いるこ
とができる。
【0032】また、例えば、場所(例えば、矢板の近傍
と、矢板の近傍より離れた部分)や深さによって異なる
工法を用いるものとしたりして複数の地盤改良方法を併
用したり、複数の地盤改良方法を組み合わせた地盤改良
方法を用いるものとしても良いし、地盤改良方法は、特
に限定されるものではない。なお、ここで行われる地盤
改良の範囲は、例えば、既設鋼管矢板4の背後の既設裏
込砂岩Aと、控え工1の背後との間の図中斜線で示され
る地盤である。
と、矢板の近傍より離れた部分)や深さによって異なる
工法を用いるものとしたりして複数の地盤改良方法を併
用したり、複数の地盤改良方法を組み合わせた地盤改良
方法を用いるものとしても良いし、地盤改良方法は、特
に限定されるものではない。なお、ここで行われる地盤
改良の範囲は、例えば、既設鋼管矢板4の背後の既設裏
込砂岩Aと、控え工1の背後との間の図中斜線で示され
る地盤である。
【0033】そして、上記地盤改良に際しては、タイ材
3を取り外して施工しているので、施工がタイ材3に邪
魔されることがない。すなわち、タイ材3がある場合
は、タイ材3の配置によっては、施工のピッチが一定間
隔で行えなかったり、タイ材3が密に配置された場所で
施工できなかったりする場合があるが、タイ材3を取り
除くことにより、このような問題が生じるのを防止する
ことができる。
3を取り外して施工しているので、施工がタイ材3に邪
魔されることがない。すなわち、タイ材3がある場合
は、タイ材3の配置によっては、施工のピッチが一定間
隔で行えなかったり、タイ材3が密に配置された場所で
施工できなかったりする場合があるが、タイ材3を取り
除くことにより、このような問題が生じるのを防止する
ことができる。
【0034】また、既設鋼管矢板4の根入れ部分の図中
Dで示される領域に、土砂流出防止のために、注入方式
として二重管ダブルバッカを用いて、薬液注入を行うも
のとしても良いが、これは状況に応じて行われるもので
あり、行わなくても良い。また、この例では、既設鋼管
矢板4のすぐ後ろに、既設鋼管矢板4より長い新設鋼管
杭10を打ち込む。これは、将来、係船可能な船舶の大
型化に対応するために、符号L1で示される現在の水底
(図中、破線)を掘削して、符号L2で示される計画水
深の水底(図中、実線)とする工事を行うに当たって、
既設鋼管矢板4を補強するために行われるものである。
Dで示される領域に、土砂流出防止のために、注入方式
として二重管ダブルバッカを用いて、薬液注入を行うも
のとしても良いが、これは状況に応じて行われるもので
あり、行わなくても良い。また、この例では、既設鋼管
矢板4のすぐ後ろに、既設鋼管矢板4より長い新設鋼管
杭10を打ち込む。これは、将来、係船可能な船舶の大
型化に対応するために、符号L1で示される現在の水底
(図中、破線)を掘削して、符号L2で示される計画水
深の水底(図中、実線)とする工事を行うに当たって、
既設鋼管矢板4を補強するために行われるものである。
【0035】すなわち、既設鋼管矢板4の前側の水底に
おいて、水深を深くした場合には、既設鋼管矢板4の根
入れ長が水深を深くした分だけ短くなり、既設鋼管矢板
4の根入れ部分の受働土圧が小さくなってしまうので、
それを補うために、既設鋼管矢板4の後ろ側の近傍に、
新たに、既設鋼管矢板4より深く鋼管杭10を打ち込
み、既設鋼管矢板4と鋼管杭10とを接合することによ
り、新設鋼管杭10により水底の水深を深くしても十分
な受働土圧を受けられるようにしたものである。なお、
新設鋼管杭10としては、例えば、上述の各種矢板を用
いるものとしても良い。
おいて、水深を深くした場合には、既設鋼管矢板4の根
入れ長が水深を深くした分だけ短くなり、既設鋼管矢板
4の根入れ部分の受働土圧が小さくなってしまうので、
それを補うために、既設鋼管矢板4の後ろ側の近傍に、
新たに、既設鋼管矢板4より深く鋼管杭10を打ち込
み、既設鋼管矢板4と鋼管杭10とを接合することによ
り、新設鋼管杭10により水底の水深を深くしても十分
な受働土圧を受けられるようにしたものである。なお、
新設鋼管杭10としては、例えば、上述の各種矢板を用
いるものとしても良い。
【0036】そして、新設鋼管杭10の打ち込みに際し
ては、オーガ、例えば、ドーナツオーガによる先行削孔
を行う。そして、上述の地盤改良及び新設鋼管杭10の
打ち込みを行った後に、タイ材3を復旧する。すなわ
ち、既設鋼管矢板4と控え工1とを再びタイ材3で繋
ぎ、ターンバックル等で締め付ける。この際には、タイ
材3を新設鋼管杭にも取付、控え工1により既設鋼管矢
板4と新設鋼管杭10の両方を支持するようにする。次
いで、既設鋼管矢板4の上端部と新設鋼管杭10の上端
部とをコンクリートで一体に固める。また、タイ材3を
取り外すために掘削された部分を、裏埋砂等(軽量盛土
材でも可)で埋め戻し、その上に路盤11を形成し、路
盤11上をコンクリート舗装する。
ては、オーガ、例えば、ドーナツオーガによる先行削孔
を行う。そして、上述の地盤改良及び新設鋼管杭10の
打ち込みを行った後に、タイ材3を復旧する。すなわ
ち、既設鋼管矢板4と控え工1とを再びタイ材3で繋
ぎ、ターンバックル等で締め付ける。この際には、タイ
材3を新設鋼管杭にも取付、控え工1により既設鋼管矢
板4と新設鋼管杭10の両方を支持するようにする。次
いで、既設鋼管矢板4の上端部と新設鋼管杭10の上端
部とをコンクリートで一体に固める。また、タイ材3を
取り外すために掘削された部分を、裏埋砂等(軽量盛土
材でも可)で埋め戻し、その上に路盤11を形成し、路
盤11上をコンクリート舗装する。
【0037】また、上述のようにタイ材3を復旧した後
には、既設鋼管矢板4がタイ材3により支持された状態
となっているので、函体5による既設鋼管矢板4の支持
を解除することが可能となるので、函体5において、油
圧ジャッキを収縮させる。次いで、函体5内部の水を排
水した函体5を浮上させるとともに、杭打ち装置により
杭8を水底から引抜き、函体5が水上を移動可能な状態
とする。
には、既設鋼管矢板4がタイ材3により支持された状態
となっているので、函体5による既設鋼管矢板4の支持
を解除することが可能となるので、函体5において、油
圧ジャッキを収縮させる。次いで、函体5内部の水を排
水した函体5を浮上させるとともに、杭打ち装置により
杭8を水底から引抜き、函体5が水上を移動可能な状態
とする。
【0038】なお、基本的に矢板式岸壁の長さより函体
5の既設鋼管矢板4を支持可能な長さの方が短いので、
矢板式岸壁の改造は、函体5の上述の長さ毎に複数回に
分けて改造を行うことになり、一つの改造箇所で上述の
ようにタイ材3の復旧が終了した際には、次ぎの改造箇
所に函体5を移動し、上述の施工を繰り返し行うことに
なる。このようにして矢板式岸壁の改造が行われるが、
上述のように、新設鋼管杭10を打ち込んだことによ
り、水深を深くすることが可能となっており、矢板式岸
壁の改造が終了した後に、矢板式岸壁を有する港湾にお
いて、掘削、浚渫等の水深を深くする作業を行う。
5の既設鋼管矢板4を支持可能な長さの方が短いので、
矢板式岸壁の改造は、函体5の上述の長さ毎に複数回に
分けて改造を行うことになり、一つの改造箇所で上述の
ようにタイ材3の復旧が終了した際には、次ぎの改造箇
所に函体5を移動し、上述の施工を繰り返し行うことに
なる。このようにして矢板式岸壁の改造が行われるが、
上述のように、新設鋼管杭10を打ち込んだことによ
り、水深を深くすることが可能となっており、矢板式岸
壁の改造が終了した後に、矢板式岸壁を有する港湾にお
いて、掘削、浚渫等の水深を深くする作業を行う。
【0039】なお、上記例の矢板式岸壁の改造では、例
えば、岸壁の先端から控え工1までのエプロン幅や、既
設鋼管矢板4上と控え工1上とに形成されたレールのレ
ールスパンは、変更しないものとした。すなわち、控え
工1は、既設のものを用いるものとした。なお、上述の
ように改造中に矢板を函体5で支持する方法では、控え
工1を新設することも可能である。
えば、岸壁の先端から控え工1までのエプロン幅や、既
設鋼管矢板4上と控え工1上とに形成されたレールのレ
ールスパンは、変更しないものとした。すなわち、控え
工1は、既設のものを用いるものとした。なお、上述の
ように改造中に矢板を函体5で支持する方法では、控え
工1を新設することも可能である。
【0040】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の矢板式岸壁の改
造方法によれば、注水されて沈んだ状態の函体が、その
押圧手段により矢板式岸壁の矢板の前面を押えることに
より、函体が、背面の土圧に対抗して矢板を支持した状
態となる。従って、矢板式岸壁の背後で改造を行うもの
としても、改造中、矢板を函体で支持することができ
る。そして、改造中に矢板が水平変位するのを防止する
ことができる。また、矢板式岸壁が控え工を用いたもの
の場合に、矢板を函体で支えているので、矢板と控え工
とを繋ぐタイ材を外すことが可能となるので、タイ材を
外すことにより、タイ材に邪魔されることなく、矢板式
岸壁の背後で改造を行うことができる。
造方法によれば、注水されて沈んだ状態の函体が、その
押圧手段により矢板式岸壁の矢板の前面を押えることに
より、函体が、背面の土圧に対抗して矢板を支持した状
態となる。従って、矢板式岸壁の背後で改造を行うもの
としても、改造中、矢板を函体で支持することができ
る。そして、改造中に矢板が水平変位するのを防止する
ことができる。また、矢板式岸壁が控え工を用いたもの
の場合に、矢板を函体で支えているので、矢板と控え工
とを繋ぐタイ材を外すことが可能となるので、タイ材を
外すことにより、タイ材に邪魔されることなく、矢板式
岸壁の背後で改造を行うことができる。
【0041】本発明の請求項2記載の矢板式岸壁の改造
方法によれば、函体が水底に打ち込まれた杭により支持
されているので、矢板を前方に押し出すように大きな力
がかかった際に軽量な函体でも、矢板を確実に支持する
ことができる。また、上述のように杭を用いることによ
り、函体を軽量化することができるとともに、函体の底
面を水底との間で大きな摩擦が生じるような形状や材質
とする必要がないので、函体のコストダウンを図ること
ができる。
方法によれば、函体が水底に打ち込まれた杭により支持
されているので、矢板を前方に押し出すように大きな力
がかかった際に軽量な函体でも、矢板を確実に支持する
ことができる。また、上述のように杭を用いることによ
り、函体を軽量化することができるとともに、函体の底
面を水底との間で大きな摩擦が生じるような形状や材質
とする必要がないので、函体のコストダウンを図ること
ができる。
【0042】本発明の請求項3記載の矢板式岸壁の改造
方法によれば、矢板を函体で支持した後に、矢板と控え
工とを繋ぐタイ材を外し、次いで、矢板の背後を改造し
ているので、タイ材により矢板の背後の改造が邪魔され
ることがなく、矢板の背後での改造を容易に行うことが
できる。また、タイ材が存在する状態で改造を行った場
合に比較して、確実に改造を行うことができる。
方法によれば、矢板を函体で支持した後に、矢板と控え
工とを繋ぐタイ材を外し、次いで、矢板の背後を改造し
ているので、タイ材により矢板の背後の改造が邪魔され
ることがなく、矢板の背後での改造を容易に行うことが
できる。また、タイ材が存在する状態で改造を行った場
合に比較して、確実に改造を行うことができる。
【0043】本発明の請求項4記載の矢板式岸壁の改造
方法によれば、矢板の背後で地盤改良を行っても矢板が
函体に支持されているので、矢板の水平変位を防止する
ことができる。特に、控え工を有する矢板式岸壁におい
ては、タイ材を外した状態で、地盤改良を行うことがで
きるので、タイ材に邪魔されることなく、確実、容易、
かつ、むらなく地盤改良を行うことが可能となる。ま
た、タイ材に邪魔されることなく、各種重機等の機械を
矢板の背後に配置することができるので、地盤改良方法
が限定されることなく、各種の地盤改良方法による地盤
改良が可能となる。
方法によれば、矢板の背後で地盤改良を行っても矢板が
函体に支持されているので、矢板の水平変位を防止する
ことができる。特に、控え工を有する矢板式岸壁におい
ては、タイ材を外した状態で、地盤改良を行うことがで
きるので、タイ材に邪魔されることなく、確実、容易、
かつ、むらなく地盤改良を行うことが可能となる。ま
た、タイ材に邪魔されることなく、各種重機等の機械を
矢板の背後に配置することができるので、地盤改良方法
が限定されることなく、各種の地盤改良方法による地盤
改良が可能となる。
【0044】本発明の請求項5記載の矢板式岸壁の改造
方法によれば、函体により既設の矢板の前面を押えた状
態なので、矢板の背面側に近接して新たに杭(矢板)を
打ち込んでも既設の矢板が変位するのを防止することが
できる。また、控え工を用いた矢板式岸壁では、タイ材
に邪魔されて連続して矢板の背後に新たに杭を打ち込む
ことができないが、既設の矢板を函体で支持して、タイ
材を外すことにより、既設の矢板の背後に連続して杭を
打ち込むことができる。
方法によれば、函体により既設の矢板の前面を押えた状
態なので、矢板の背面側に近接して新たに杭(矢板)を
打ち込んでも既設の矢板が変位するのを防止することが
できる。また、控え工を用いた矢板式岸壁では、タイ材
に邪魔されて連続して矢板の背後に新たに杭を打ち込む
ことができないが、既設の矢板を函体で支持して、タイ
材を外すことにより、既設の矢板の背後に連続して杭を
打ち込むことができる。
【0045】そして、既設の矢板の背後に、既設の矢板
より深く杭を打ち込むことにより、杭(矢板)の根入れ
長が深くなるので、矢板の前面側において、水深を深く
することが可能となり、矢板式岸壁の改造が終了した後
に、より大型の船舶を係船できるように、水深を深くす
る工事を行うことができる。
より深く杭を打ち込むことにより、杭(矢板)の根入れ
長が深くなるので、矢板の前面側において、水深を深く
することが可能となり、矢板式岸壁の改造が終了した後
に、より大型の船舶を係船できるように、水深を深くす
る工事を行うことができる。
【図1】本発明の実施の形態の矢板式岸壁の改造方法に
よる改造がほぼ終了した状態の矢板式岸壁の断面図であ
る。
よる改造がほぼ終了した状態の矢板式岸壁の断面図であ
る。
1 控え工 2 矢板壁 3 タイ材 4 既設鋼管杭 5 函体 6 デッキ 7 油圧ジャッキ(押圧手段) 8 杭 10 新設鋼管杭
Claims (5)
- 【請求項1】 既設の矢板式岸壁において、矢板の背後
を改造する矢板式岸壁の改造方法であって、 排水及び注水により浮沈可能で、かつ、浮いた状態で水
上を移動可能な函体を既設の矢板式岸壁の前に移動して
沈め、 上記函体に備えられた押圧手段により矢板式岸壁の矢板
の前面側を押えた状態で、上記矢板の背後を改造するこ
とを特徴とする矢板式岸壁の改造方法。 - 【請求項2】 上記函体には、水底に杭を打ち込む杭打
ち手段が備えられ、上記矢板の前面を上記押圧手段によ
り押える際に、上記杭打ち手段により水底に杭を打ち込
むことにより、上記函体を杭によって水底に支持させる
ことを特徴とする請求項1記載の矢板式岸壁の改造方
法。 - 【請求項3】 上記矢板式岸壁が、岸壁となる矢板と、
該矢板の背後に設けられた控え工とがタイ材により繋が
れたものであり、 上記矢板の前面を上記函体の押圧手段で押えた後に、上
記タイ材を上記矢板からはずし、 次いで、矢板の背後を改造することを特徴とする請求項
1または2記載の矢板式岸壁の改造方法。 - 【請求項4】 上記改造として、上記矢板の背後におい
て地盤改良を行うことを特徴とする請求項1、2または
3記載の矢板式岸壁の改造方法。 - 【請求項5】 上記改造として、既設の上記矢板の背後
に上記矢板に近接して上記矢板より深く新たに杭を打ち
込むことを特徴とする請求項1、2または3記載の矢板
式岸壁の改造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13220098A JPH11323872A (ja) | 1998-05-14 | 1998-05-14 | 矢板式岸壁の改造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13220098A JPH11323872A (ja) | 1998-05-14 | 1998-05-14 | 矢板式岸壁の改造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11323872A true JPH11323872A (ja) | 1999-11-26 |
Family
ID=15075745
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13220098A Pending JPH11323872A (ja) | 1998-05-14 | 1998-05-14 | 矢板式岸壁の改造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11323872A (ja) |
Cited By (12)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005180041A (ja) * | 2003-12-19 | 2005-07-07 | Mirai Kensetsu Kogyo Kk | 岸壁構造体及びその形成方法 |
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| JP2023108872A (ja) * | 2022-01-26 | 2023-08-07 | 国立大学法人神戸大学 | 斜め控え支持杭式矢板岸壁 |
-
1998
- 1998-05-14 JP JP13220098A patent/JPH11323872A/ja active Pending
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