JPH11324214A - 補強コンクリート材 - Google Patents

補強コンクリート材

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JPH11324214A
JPH11324214A JP15194298A JP15194298A JPH11324214A JP H11324214 A JPH11324214 A JP H11324214A JP 15194298 A JP15194298 A JP 15194298A JP 15194298 A JP15194298 A JP 15194298A JP H11324214 A JPH11324214 A JP H11324214A
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JP
Japan
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reinforced concrete
concrete material
sheet
reinforcing
resin
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Application number
JP15194298A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Yoshizawa
弘之 吉澤
Masahiko Uemura
政彦 植村
Taketaru Sakae
毅熾 栄
Isao Dobashi
功 土橋
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Taisei Corp
Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Taisei Corp
Tonen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリートと補強部材とのせん断付着を十
分に取ることが可能なシート状FRP部材により補強さ
れた補強コンクリート材を提供する。 【解決手段】 補強コンクリート材1は、シート状のF
RP部材3がコンクリート2に埋設されて構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般には、シート
状の繊維強化樹脂部材(以下「FRP部材」という。)
を内部に埋め込むことにより補強された補強コンクリー
ト材に関するものであり、特に、シールド掘削機が発進
及び到着する立坑壁として、更には、コンクリートアン
カー部材、通常の梁、柱、桁、壁、床版、煙突、トンネ
ル覆工部材、給水槽部材等として好適に使用し得るシー
ト状FRP部材が埋め込まれた補強コンクリート材に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】図3に示すように、従来、シールド掘削
機200が発進及び到着する立坑100の側壁(山止め
壁)は、鉄筋や鉄骨構造による地中連続壁101により
構成されている。
【0003】そのために、シールド掘削機200が立坑
100の側壁101aを貫通して発進及び到達する場
合、立坑外側の地盤改良を行い、地山を安定させると共
に、立坑100の側壁101aに配置された鉄筋や鉄骨
造を人力により撤去することが必要であった。
【0004】しかしながら、従来の方法によれば、上述
のように、立坑外側の地盤改良、地山の安定化、立坑1
00の側壁101aに配置された鉄筋や鉄骨造の人力に
よる撤去が必要とされ、多大の労力を要するだけでな
く、危険な作業を伴い、経済性、安全性において問題が
あった。
【0005】本発明者らは、多くの研究実験を行った結
果、地中連続壁101のうちシールド掘削機200が発
進する立坑100の一側壁101aだけをFRP部材に
て補強することを考えた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来、コンクリート表
面に強化繊維シートを樹脂により接着し、コンクリート
構造物を補強する方法が知られている。この方法は、コ
ンクリート構造物への強化繊維シートの接着に手間がか
かるといった問題の他に、この方法を、立坑の側壁など
の新設の構造物に適用するのは困難であるといった問題
がある。
【0007】又、樹脂により硬化させた補強繊維を棒
状、撚り線状若しくはメッシュ状に配列し、コンクリー
ト材に埋め込む補強方法もあるが、この方法は、樹脂硬
化補強繊維の断面積を大きくすることが困難で、表面積
が小さいため樹脂硬化補強繊維とコンクリートとのせん
断付着を十分に取りにくいといった問題がある。
【0008】本発明者らは、多くの研究実験の結果、シ
ート状強化繊維シートに樹脂を含浸させて硬化したFR
P部材を補強部材とすることにより、補強部材の表面積
を増加させることができ、更に、補強部材の表面に硅砂
等を接着することにより、コンクリートと補強部材のせ
ん断付着を十分に取ることが可能となることを見い出し
た。
【0009】又、例えば上記立坑の側壁などを、このよ
うなシート状補強部材により補強されたコンクリート材
で構築することにより、コンクリートと補強部材のせん
断付着を十分に取ることができ、しかも補強部材がシー
ルド掘削機により切削可能であり、且つ耐食性に優れて
いることが分かった。本発明は斯かる本発明者らの新規
な知見に基づくものである。
【0010】従って、本発明の目的は、コンクリートと
補強部材とのせん断付着を十分に取ることが可能な、耐
食性に優れたシート状FRP部材により補強された補強
コンクリート材を提供することである。
【0011】本発明の他の目的は、シールド掘削機によ
る切削が可能であり、シールド立坑壁として、更には、
コンクリートアンカー部材、通常の梁、柱、桁、壁、床
版、煙突、トンネル覆工部材、給水槽部材として使用す
ることが可能な、シート状FRP部材により補強された
補強コンクリート材を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
補強コンクリート部材にて達成される。要約すれば、本
発明は、シート状のFRP部材がコンクリートに埋設さ
れたことを特徴とする補強コンクリート材である。好ま
しくは、前記FRP部材は、厚さ(T)に対する幅
(W)の比(W/T)が10以上である。
【0013】本発明の一実施態様によると、前記FRP
部材は、強化繊維シートにマトリクス樹脂を含浸し、硬
化したものであり、又、他の実施態様によると、前記F
RP部材は、強化繊維シートにマトリクス樹脂を含浸
し、硬化し、この硬化したシート状FRP部材の少なく
とも片面に粒状物を接着して一体化される。好ましく
は、前記粒状物は、硅砂、白竜採石、川砂、海砂、山
砂、金剛砂、ガラスビーズであり、好ましくは、前記粒
状物の粒径は、平均直径が0.5mm〜30mmであ
る。
【0014】本発明の他の実施態様によると、前記強化
繊維シートは、シート状に強化繊維を一方向或いは多方
向に配列したシートであるか、強化繊維を織成したクロ
スであるか、又はマットであり、前記強化繊維は、炭素
繊維;ガラス繊維;ボロン、チタン、スチールなどの金
属繊維;アラミド、ポリエステル、ナイロン、PBO、
高強度ポリプロピレンなどの有機繊維;などから選択さ
れるいずれかの繊維であるか、或いは、前記繊維を複数
種混入したハイブリッドタイプとされ、更に、前記マト
リクス樹脂は、少なくとも常温硬化型エポキシ樹脂、熱
硬化型エポキシ樹脂若しくはポリエステル系樹脂;ポリ
アミド樹脂若しくはポリカーボネート樹脂;又は、MM
Aなどのラジカル反応系樹脂を少なくとも一種以上含ん
で使用する。
【0015】本発明の補強コンクリート材は、シールド
掘削機が発進及び到着する立坑壁、コンクリートアンカ
ー部材、通常の梁、柱、桁、壁、床版、煙突、トンネル
覆工部材、給水槽部材として好適に使用される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るシート状FR
P部材により補強された補強コンクリート材を図面に則
して更に詳しく説明する。以下の説明では、本発明の補
強コンクリート材をシールド掘削機が発進する立坑の地
中連続壁の一側壁に具現化した態様について説明する
が、本発明の補強コンクリート材はこれに限定されるも
のではなく、その他に、コンクリートアンカー部材、通
常の梁、柱、桁、壁、床版、煙突、トンネル覆工部材、
給水槽梁等の材料にも有効に適用し得るものである。
【0017】図3は、上述のように、立坑100を地中
連続壁101で構築し、シールド掘削機200が立坑内
から発進する状態を示す。地中連続壁101は、公知の
方法で複数に分割されたエレメントから構成され、立坑
100の地中連続壁101の中シールド掘削機200が
発進する地中連続壁101の一部分101aだけが本発
明に従った補強コンクリート材で構築されている。
【0018】次に、本発明の補強コンクリート材につい
て説明する。図1に、壁部材とされる本発明の補強コン
クリート1の一実施例を示す。補強コンクリート1は、
コンクリート2の内部にシート状のFRP部材3が埋め
込まれている。FRP部材3は、種々の方法にて作製し
得るが、強化繊維を所定方向に配列した強化繊維シート
10を使用した場合について次に説明する。
【0019】強化繊維シート10は、図2(A)及び
(B)にその一実施例が示されるが、支持シート11上
に炭素繊維のような強化繊維12を、例えば接着剤13
を介して一方向に、或いは二方向に、更にはそれ以上の
多方向に配列して形成される。
【0020】支持シート11としては、ガラスクロス、
ガラスペーパ(不織布)、アラミド繊維クロス、或いは
アラミド不織布などが使用される。支持シート11の厚
さ(t1 )は、1〜500μm、好ましくは5〜100
μm、接着剤13の厚さ(t2 )は1〜100μm、好
ましくは10〜30μmとされる。強化繊維シート全体
の厚さ(t)は10〜100μm程度である。
【0021】強化繊維シート10の表面にマトリクス樹
脂を塗布し、強化繊維12に樹脂を含浸させる。樹脂含
浸された強化繊維シート10は、必要に応じて複数枚積
層し、加熱することにより、硬化され、FRP部材3と
される。このとき、複数枚の強化繊維シート10は、強
化繊維12の方向が互いに異なるように積層し、その後
加熱硬化してFRP部材3を形成することもできる。
【0022】強化繊維12としての炭素繊維は、PAN
系繊維、ピッチ系繊維などを使用することができ、炭素
繊維の物性は、好ましくは、弾性率は1.5×106 〜
7.0×106 kgf/cm2 、引張強度は5000〜
70000kgf/cm2 とされ、炭素繊維の目付量
は、好ましくは10〜1000g/m2 とされる。
【0023】強化繊維12は、炭素繊維のみに限定され
るものではなく、その他に、ガラス繊維;ボロン、チタ
ン、スチールなどの金属繊維;アラミド、ポリエステ
ル、ナイロン、PBO、高強度ポリプロピレンなどの有
機繊維;などを使用することもできる。又、必要に応じ
て、斯かる繊維を複数種混入してハイブリッドタイプと
して使用することも可能である。又、マトリクス樹脂と
しては、常温硬化型或は熱硬化型のエポキシ樹脂、ポリ
エステル系樹脂などの熱硬化性樹脂、又、所望に応じて
ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂などの熱可塑性
樹脂、更にはMMAなどのラジカル反応系樹脂を少なく
とも一種以上含むものを使用することができる。強化繊
維シート10に対する樹脂含浸量は、50〜3000g
/m2 とされる。
【0024】上述のようにして作製された硬化済みのシ
ート状のFRP部材3は、図2(C)に示すように、そ
の両面に接着剤14を塗布し、その後、砂(硅砂)のよ
うな粒状物15を散布してFRP部材3の表面上に接着
させ、FRP部材3の両面に粒状物による凹凸を形成す
る。粒状物15としては、上記硅砂の他、白竜採石、川
砂、海砂、山砂、金剛砂、ガラスビーズなどとすること
ができる。
【0025】上記の接着剤14としては、砂などの粒状
物15とFRP部材3との高い接着強度を得るために、
好ましくはエポキシ樹脂がよい。接着剤14の塗布量
は、FRP部材3の表面積当たり0.1〜5.0kg/
m2 程度がよい。接着剤14の塗布量が0.1kg/m
2 未満では、FRP部材3の表面に対する粒状物15の
接着力が不十分となり、粒状物15がFRP部材3の表
面から剥れて、FRP部材3の面とコンクリート2との
付着強度を十分に確保できない。接着剤14の塗布量が
5.0kg/m2 を超えると、粒状物15が接着剤14
中に埋没して、FRP部材3の面に十分な凹凸が形成さ
れない。
【0026】砂などの粒状物15は、濡れていると接着
強度が低下するので乾燥しているほど良いが、加熱乾燥
するまでには及ばず、自然乾燥している程度で十分であ
る。粒状物15の平均粒径は0.5〜30mm位がよ
く、平均粒径が0.5mm未満では、粒状物15による
十分大きな凹凸を形成できず、逆に30mmを超える
と、FRP部材3と粒状物15の一体化が難しくなる。
粒状物15の散布量は、FRP部材3の表面積当たり
0.5〜5.0kg/m2 程度が好ましい。粒状物15
の散布量が0.5kg/m2 未満では、凹凸を十分に多
く形成できず、5.0kg/m2 を超えると、未接着の
粒状物15が多く生成し、コンクリート2との付着力を
確保するのに悪影響を与える。
【0027】接着剤14が硬化してFRP部材3の少な
くとも一面に粒状物15が一体化したら、粒状物15と
コンクリート2との馴染みをよくするために、粒状物1
5の上から溶剤系のプライマを塗布することもできる。
【0028】溶剤系のプライマとしては、クロロプレン
系ゴム、アスゴム等を使用できる。このプライマの塗布
量は好ましくは、FRP部材3の表面積当たり不揮発分
量で0.02〜1.2kg/m2 であり、0.02kg
/m2 未満ではFRP部材3の面に接着した粒状物15
の表面を十分に覆うことができず、コンクリート2との
馴染みが悪くなる。プライマの塗布量が1.2kg/m
2 を超えると、プライマ層が厚すぎて、コンクリート2
の付着強度をかえって低下させることになる。
【0029】硅砂等の粒状物15を接着し、必要に応じ
てプライマが塗布されたFRP部材3は、次いで、所定
の寸法に裁断する。補強コンクリート材1を、例えば、
立坑100の地中連続壁101の一側壁101aとして
使用する場合には、FRP部材3は、幅(W)が20〜
1000mm、長さ(L1 )が100〜100,000
mmとなるように裁断される。又、この場合には、FR
P部材3の厚さ(T)は、0.1〜20mmとなるよう
に調整される。
【0030】又、本発明によれば、FRP部材3は、厚
さ(T)に対する幅(W)の比(W/T)は、10以
上、実際には、比(W/T)=10〜1000とされ
る。この比(W/T)が10未満であると、FRP部材
3の面とコンクリート2との付着強度を十分に確保でき
ない。地中連続壁101の一部分101aとして使用す
る場合には、上記比(W/T)=10〜500とされ
る。
【0031】上記実施例では、FRP部材3を作製する
のに、マトリクス樹脂が含浸されていない強化繊維シー
ト10を使用する態様について説明したが、上記強化繊
維シート10において上記支持シート11の代わりに離
型紙(図示せず)を使用し、この離型紙の上に強化繊維
12を一方向に、或いは多方向に配列し、次いで、予め
マトリクス樹脂を含浸し、半硬化状態とした当業者には
周知の繊維強化プリプレグシート(図示せず)を使用す
ることもできる。
【0032】繊維強化プリプレグシートは、強化繊維シ
ート10の場合と同様に、所定枚数だけ、必要に応じ
て、複数層となるように積層して、所定の寸法に裁断し
て使用することができる。
【0033】強化繊維12に含浸された半硬化状態のマ
トリクス樹脂は、硬化され、FRP部材3とされる。そ
の後は、上述と同様にして、FRP部材3の少なくとも
一面に粒状物15が接着剤14により一体に接着され
る。
【0034】強化繊維12は、先に説明したと同じもの
を使用することができ、マトリクス樹脂としては、、少
なくとも常温硬化型エポキシ樹脂、熱硬化型エポキシ樹
脂若しくはポリエステル系樹脂等の熱硬化性マトリクス
樹脂が好適である。
【0035】更には、上記強化繊維シート10或いはプ
リプレグの代わりに、繊維に樹脂を含浸させたものを熱
硬化させながら引き抜いてシート状に成形することによ
ってもFRP部材3を作製することができる。
【0036】上述のようにして、その表面に粒状物15
が一体的に付着されたFRP部材3は、型枠内の所定位
置に配置され、引き続いて型枠内にコンクリート2が打
設される。
【0037】コンクリート2としては、通常、普通コン
クリートがを使用されるが、泥水コンクリート、短繊維
補強コンクリート、軽量コンクリート、高強度コンクリ
ートなどの使用も可能である。
【0038】以上説明したように、シート状FRP部材
3にて補強されたコンクリート材1は、内部に埋め込ま
れたFRP部材3の少なくとも一面には接着剤14によ
り一体化した粒状物15により凹凸が形成されているの
で、FRP部材3の回りのコンクリート2との機械的結
合力及び付着面積を大きくして付着でき、FRP部材3
とコンクリート2との付着強度を十分に確保することが
できる。
【0039】又、上記構成の本発明の補強コンクリート
材1を、シールド掘削機200が発進、通過する立坑1
00の地中連続壁101の側壁101aとして使用した
場合には、この側壁101aが、鉄筋を有していないた
めに、シールド掘削機は容易にコンクリート壁を貫通す
ることができる。従って、シールド掘削機200がコン
クリート壁を貫通する際は、通常の地中を掘進する操作
と同様でよい。そのために、従来行っていた貫通壁の鉄
筋コンクリートのはつり作業や、そのための周辺地盤改
良作業などによる地山の安定化は不要である。
【0040】上記実施例では、本発明の補強コンクリー
ト材1は、立坑100の地中連続壁101の側壁101
aとして使用するものとして説明したが、上述のよう
に、本発明の補強コンクリート材1はこれに限定される
ものではなく、梁等の材料としても有効に具現化し得
る。
【0041】次に、本発明の補強コンクリートを実施例
について更に詳しく説明する。
【0042】実施例1 本実施例では、先ず、図2に示す炭素繊維シート10を
作製した。強化繊維12としては弾性率は2,350,
000kgf/cm2 、引張強度は42,000kgf
/cm2 の炭素繊維を使用し、この炭素繊維をガラスク
ロスとされる支持シート11上に目付量300g/m2
にて一方向に配列した。接着剤13としてエポキシ樹脂
を使用した。
【0043】このようにして作製した高強度炭素繊維シ
ート10には、1m2 当たり常温硬化型エポキシ樹脂4
00gを含浸させ、8層積層し、硬化させ、シート状炭
素繊維シート硬化板、即ち、FRP部材3を形成した。
このFRP部材3の厚み(T)は約4.0mmであっ
た。
【0044】このFRP部材3に常温硬化型エポキシ樹
脂を400g/m2 の量にてFRP部材3の両面に塗布
し、2号硅砂をFRP部材3の両面に0.5kg/m2
の量にて接着させた。
【0045】硅砂を接着させたFRP部材3を幅(W)
160mm、長さ(L1 )2200mmにカットし、コ
ンクリート2内に埋め込んで、図4及び図5に示す梁を
想定した断面形状の炭素繊維補強コンクリート1を作製
した。補強コンクリート梁1の寸法は、幅(W1 )20
0mm、高さ(H1 )300mmとされ、FRP部材3
は、補強コンクリート梁1の上面より距離(H2 )26
0mmの位置に配置した。
【0046】コンクリート2は、Gmax=20mm、
水セメント比59%であり、打設後28日の強度は40
0kgf/cm2 であった。
【0047】この補強コンクリート梁1を、図5に示す
ようにして4点曲げを行い、FRP部材3の表面の歪み
及び荷重を測定した。その結果得られたFRP部材3の
表面歪みと荷重の関係を図6に示す。尚、図5にて、支
点間距離LS =2000mm、荷重間距離LP =200
0mmとした。
【0048】図6から理解されるように、上記実験にて
得られた実験値と、FRP部材3の表面とコンクリート
2との間に滑りがないと仮定した計算値とはよく一致
し、平面保持の仮定が満足され、炭素繊維補強コンクリ
ート梁1が十分な曲げ耐力を保持していることが判明し
た。
【0049】試験後、梁1の一部をカットしてFRP部
材3とコンクリート2の付着面を観察した結果、両者の
間に滑りのないことが観察され、FRP部材3とコンク
リート2の付着が十分であることが確認された。
【0050】実施例2 本発明の補強コンクリート材1の付着特性を把握するた
めに引抜試験を行った。図7及び図8に、本発明として
のFRP部材3を使用した供試体30と、比較例として
の鉄筋51を使用した供試体50との形状をそれぞれ示
す。
【0051】FRP部材3は、強化繊維12として炭素
繊維を使用した。FRP部材3は厚さ(T)が2mm、
幅(W)が40mmとされ、従って、FRP部材3の公
称周長は、厚さを無視する80mmであり、換算径は、 d=80/π≒25mm となる。そこで、比較例としての鉄筋51としては異形
鉄筋D25を用いた。
【0052】FRP部材3を作製するに際し、図2に示
す構成の炭素繊維シート10を使用した。強化繊維12
としては弾性率は2,350,000kgf/cm2 、
引張強度は42,000kgf/cm2 の炭素繊維を使
用し、この炭素繊維をガラスクロスとされる支持シート
11上に目付量300g/m2 にて一方向に配列した。
接着剤13としてエポキシ樹脂を使用した。
【0053】このようにして作製した高強度炭素繊維シ
ート10には、1m2 当たり常温硬化型エポキシ樹脂4
00gを含浸させ、複数層積層し、硬化させ、シート状
炭素繊維シート硬化板、即ち、FRP部材3を形成し
た。
【0054】このFRP部材3の両面に、常温硬化型エ
ポキシ樹脂14を400g/m2 の量にて厚さ(t2 )
=0.5mmに塗布し、粒状物15としての2号硅砂を
FRP部材3の両面に0.5kg/m2 の量にて接着さ
せた。
【0055】コンクリート供試体50の形状寸法は、表
1に示す通りであった。
【0056】
【表1】
【0057】尚、型枠35、55内にはスパイラル筋
(D6)36、56をピッチ40mmにて配設し、その
両端部36a、36b;56a、56bは型枠35、5
5に溶接した。尚、型枠35、55の内側幅(WM )が
120mm、内側高さ(HM )が150mmであった。
【0058】これらの供試体30、50は、コンクリー
ト2中での付着を除去する区間(絶縁区間)を設けるた
めに発泡スチロール32、52を予めFRP部材3及び
異形鉄筋51に巻き付けた。又、自由端での変位を測定
するために、FRP部材3及び異形鉄筋51をそれぞれ
コンクリート端面2aから距離S=10mmだけ突出さ
せ、この部分に変位計34、54を設置した。FRP部
材3及び異形鉄筋51の全長(LS )は共に1000m
mとした。
【0059】尚、FRP部材3の引っ張り側端部付近の
20cm部分には、引張試験装置のチャックによる破断
を防止するため厚さ2mm程度のアルミ板33をFRP
部材3の両面に接着した。
【0060】本実験では、実施工を想定し、泥水中での
FRP部材3の付着特性を評価することとし、泥水がF
RP部材3に付着した状態になるようにした。即ち、型
枠35、55へのコンクリート打設に先立ち、表2に示
す配合(水1m3当たり)の泥水を型枠35、55内に
満たし、一日静置した後、泥水を排出してからコンクリ
ート2を打設した。
【0061】FRP部材3及び鉄筋51等の補強材は、
実構造物と同様に垂直方向の状態で泥水中静置し、コン
クリート打設を行った。
【0062】
【表2】
【0063】引張試験装置による載荷方法を図9を参照
して簡単に説明すると、荷重は、供試体30、50を球
座60上に載せ、偏心して荷重がかからないようにし
た。載荷速度は、50N/mm2 /minとした。
【0064】このようにして測定した引っ張り荷重及び
自由端部での変位の測定結果を図10に示す。図10か
ら、補強材としてFRP部材3を使用した本発明の補強
コンクリート材1の付着特性が、補強材として鉄筋51
を使用した補強コンクリート材より優れていることが分
かる。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の補強コン
クリート材は、シート状のFRP部材がコンクリートに
埋設された構成とされ、好ましくは、FRP部材は、厚
さ(T)に対する幅(W)の比(W/T)が10以上と
し、更には、シート状FRP部材の少なくとも片面に粒
状物を接着して一体化した構成とされるので、コンクリ
ートと補強部材とのせん断付着を十分に取ることが可能
であり、特に、シールド掘削機が発進及び到着する立坑
壁として使用した場合には、シールド掘削機による切削
が可能であり、且つ耐食性にも優れている。更には、本
発明の補強コンクリート材は、上記シールド立坑壁の他
に、コンクリートアンカー部材、通常の梁、柱、桁、
壁、床版、煙突、トンネル覆工部材、給水槽部材等とし
て好適に使用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る補強コンクリート材の斜視図であ
る。
【図2】FRP部材を作製するための強化繊維シートの
一実施例を示すもので、図2(A)は正面図であり、図
2(B)は斜視図であり、図2(C)はFRP部材の構
成を示す図である。
【図3】立坑を地中連続壁で構築し、シールド掘削機が
立坑内から発信する状態を示す斜視図である。
【図4】本発明に係る補強コンクリート材の一実施例で
ある梁の正面図である。
【図5】図4の梁の4点曲げ試験態様を説明する図であ
る。
【図6】FRP部材の歪みと荷重との関係を示す図であ
る。
【図7】FRP部材供試体の概略構成図である。
【図8】鉄筋供試体の概略構成図である。
【図9】供試体の載荷方法を説明するための図である。
【図10】FRP部材及び鉄筋供試体の付着特性を示す
図である。
【符号の説明】
1 補強コンクリート材 2 コンクリート 3 FRP部材 10 強化繊維シート 11 支持シート 12 強化繊維 13、14 接着剤 15 粒状物 100 立坑 101 地中連続壁 200 シールド掘削機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植村 政彦 東京都渋谷区広尾一丁目1番39号 恵比寿 プライムスクェアタワー 東燃株式会社内 (72)発明者 栄 毅熾 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 土橋 功 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状のFRP部材がコンクリートに
    埋設されたことを特徴とする補強コンクリート材。
  2. 【請求項2】 前記FRP部材は、厚さ(T)に対する
    幅(W)の比(W/T)が10以上であることを特徴と
    する請求項1の補強コンクリート材。
  3. 【請求項3】 前記FRP部材は、強化繊維シートにマ
    トリクス樹脂を含浸し、硬化したものであることを特徴
    とする請求項2の補強コンクリート材。
  4. 【請求項4】 前記FRP部材は、強化繊維シートにマ
    トリクス樹脂を含浸し、硬化し、この硬化したシート状
    FRP部材の少なくとも片面に粒状物を接着して一体化
    したことを特徴とする請求項2の補強コンクリート材。
  5. 【請求項5】 前記粒状物は、硅砂、白竜採石、川砂、
    海砂、山砂、金剛砂、ガラスビーズであることを特徴と
    する請求項4の補強コンクリート材。
  6. 【請求項6】 前記粒状物の粒径は、平均直径が0.5
    mm〜30mmであることを特徴とする請求項5の補強
    コンクリート材。
  7. 【請求項7】 前記強化繊維シートは、シート状に強化
    繊維を一方向或いは多方向に配列したシートであるか、
    強化繊維を織成したクロスであるか、又はマットである
    ことを特徴とする請求項3又は4の補強コンクリート
    材。
  8. 【請求項8】 前記強化繊維は、炭素繊維;ガラス繊
    維;ボロン、チタン、スチールなどの金属繊維;アラミ
    ド、ポリエステル、ナイロン、PBO、高強度ポリプロ
    ピレンなどの有機繊維;などから選択されるいずれかの
    繊維であるか、或いは、前記繊維を複数種混入したハイ
    ブリッドタイプとされることを特徴とする請求項7の補
    強コンクリート材。
  9. 【請求項9】 前記マトリクス樹脂は、少なくとも常温
    硬化型エポキシ樹脂、熱硬化型エポキシ樹脂若しくはポ
    リエステル系樹脂;ポリアミド樹脂若しくはポリカーボ
    ネート樹脂;又は、MMAなどのラジカル反応系樹脂を
    少なくとも一種以上含んで使用することを特徴とする請
    求項8の補強コンクリート材。
  10. 【請求項10】 前記補強コンクリート材は、シールド
    立坑壁、コンクリートアンカー部材、梁、柱、桁、壁、
    床版、煙突、トンネル覆工部材又は給水槽部材として使
    用することを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか
    の項に記載の補強コンクリート材。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101189549B1 (ko) * 2012-05-18 2012-10-11 주식회사 에이씨이테크 아스팔트 포장 균열 방지용 부직포 및 그 제조방법, 이를 이용한 아스팔트 포장 및 교량 방수 포장 방법
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