JPH1132670A - 植物系食品の冷凍方法及び解凍方法 - Google Patents

植物系食品の冷凍方法及び解凍方法

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JPH1132670A
JPH1132670A JP20383497A JP20383497A JPH1132670A JP H1132670 A JPH1132670 A JP H1132670A JP 20383497 A JP20383497 A JP 20383497A JP 20383497 A JP20383497 A JP 20383497A JP H1132670 A JPH1132670 A JP H1132670A
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JP
Japan
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refrigerant
plant
alcohol
based food
spraying
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JP20383497A
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English (en)
Inventor
Akiyo Shigematsu
昭世 重松
Yasuhiko Hatori
泰彦 羽鳥
Shigeru Narita
成 成田
Yuuko Hamai
憂子 浜井
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Seitai Kagaku Kenkyusho KK
Original Assignee
Seitai Kagaku Kenkyusho KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】換気や湿度管理の必要がなく、特に厳密な温度
管理を必要とせず、設備費が安く、雰囲気の変動及び不
均一による貯蔵物の変質のおそれがなく、しかもCA貯
蔵、氷温貯蔵と同等以上の長期間の貯蔵ができる、植物
系食品の冷凍方法及び解凍方法を提供する。 【解決策】植物系食品にアルコール系冷媒を、噴霧若し
くは散布、浸漬、又は噴霧若しくは散布した後浸漬する
ことにより冷凍する。冷凍保存した該冷凍食品の解凍
は、0.01モル/l〜10モル/lの濃度の糖類又は
塩類の水溶液中で行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物系食品の冷凍
方法、冷凍した植物系食品の保存方法及びその解凍方
法、特に果実類、果菜類、根菜類等の冷凍方法及び冷凍
品の解凍方法に関するものである。更に詳しくは、冷凍
保存する前の形状、感触、味及び色調を保持する、植物
系食品の冷凍方法及び解凍方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】食品の長期保存は、該食品を季節に左右
されずに市場へ提供することを可能にし、食生活を豊か
なものにしている。果実類の貯蔵方法には、常温貯蔵、
低温貯蔵、CA貯蔵、氷温貯蔵等がある。常温貯蔵は、
産地又は集積地の通常温度、一般的には10℃以上で貯
蔵するものである。低温貯蔵は0℃から10℃の低温で
貯蔵する方法である。CA貯蔵は、低温貯蔵と同様の温
度下で酸素や炭酸ガス等の雰囲気の濃度を制御して貯蔵
する方法である。氷温貯蔵は、凍結しない程度の氷点下
の温度で貯蔵するものである。
【0003】常温貯蔵では、産地の温度をそのまま利用
でき、特別の低温化設備を必要としない利点があるが、
換気、湿度等の管理等が必要とされ、適切に設計された
貯蔵庫の設置を必要とする。また、10℃以上の常温で
は果実の保存可能期間は、比較的短く、果実の種類、保
存場所等にもよるが、通常2ないし3ヶ月が限度であ
る。
【0004】低温貯蔵では、0℃から10℃の間の低温
で貯蔵する。低温貯蔵に於いても、果実類の多くは3な
いし4ヶ月程度の保存が限度である。冬期の低温を利用
して保存する場合には、果実が凍結しその結果果実の変
質が起る。また凍結に至らなくても、0℃に近い温度で
は果実の変質が速まることがある。従つて、低温貯蔵に
於いては最低温度を少なくとも2℃ないし3℃以上に保
つような温度管理を必要とする。
【0005】CA貯蔵では、低温貯蔵と同様の温度でよ
いが、更に酸素濃度、炭酸ガス濃度等を一定範囲に保つ
必要があり、そのための設備に多大の費用を要する。酸
素濃度や炭酸ガス濃度が管理範囲を外れると、果実の褐
変、やけ等を生ずる。特に大量貯蔵の際には、貯蔵され
た果実に部分的にこのような問題が起きるおそれがあ
る。
【0006】氷温貯蔵では、果実が凍結しないように貯
蔵する必要があり、温度の厳密な管理を必要とする。特
に大量の果実を保存する際には温度が不均一になりやす
く、温度が適値を外れた部分では果実に凍結等の変質が
起きる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
果実の貯蔵方法では、貯蔵期間が短いこと(常温貯蔵、
低温貯蔵)、換気、湿度の管理の必要なこと(常温貯
蔵)、温度の厳密な管理が必要なこと(低温貯蔵、CA
貯蔵、氷温貯蔵)、雰囲気の濃度制御に多大な設備費を
要すること(CA貯蔵)、温度や雰囲気の変動および不
均一による貯蔵物の変質(CA貯蔵、氷温貯蔵)とい
う、いくつもの欠点がある。これらの貯蔵方法上の問題
は、果実類に限らず、果菜類、根菜額の貯蔵にも等しく
認められる。また、冷凍保存した場合解凍過程での変化
も含めて、植物系食品はその形状、味或いは色調が変化
しやすい。
【0008】本発明の目的は、換気や湿度管理の必要が
なく、温度の厳密な管理を必要とせず、設備費が低温貯
蔵と同程度で、CA貯蔵よりも安く、雰囲気の変動およ
び不均一による貯蔵物の変質の恐れがなく、CA貯蔵、
氷温貯蔵と同等以上の長期間の貯蔵ができ、しかも、冷
凍貯蔵、その後の解凍過程に於いて、冷凍しない新鮮な
植物系食品の形状、感触、味及び色調をそのまま保持す
る、果実額、果菜類、根菜類の植物系生鮮食品の冷凍方
法及び解凍方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、冷凍保存に注目し鋭意研究の結果本発明に達したも
のである。本発明の要旨は、植物系食品に、冷媒を霧状
又はシャワー状に噴霧又は散布することを特徴とする、
植物系食品の冷凍方法、植物系食品を、冷媒に浸漬する
ことを特徴とする、植物系食品の冷凍方法、植物系食品
に、冷媒を霧状又はシャワー状に噴霧又は散布した後、
更に冷媒に浸漬することを特徴とする、植物系食品の冷
凍方法、植物系食品を、冷媒の噴霧若しくは散布、冷媒
への浸漬、又は冷媒の噴霧若しくは散布後冷媒に浸漬す
ることにより植物系食品の冷凍を完結させ、更に冷媒を
排出後気体で残存する冷媒を吹き飛ばすか又は風乾によ
り除去することを特徴とする、植物系食品の冷凍方法、
冷媒が、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコ
ール、ペンチルアルコール、エチレングリコール及びグ
リセリンからなる群から選ばれた少なくとも一種のアル
コール又は該アルコール及び水とからなることを特徴と
する、植物系食品の冷凍方法、冷媒に対し、アスコルビ
ン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、フマー
ル酸及びジチオスレイトールからなる群から選ばれた少
なくとも一種を10重量%以下含有せしめることを特徴
とする、植物系食品の冷凍方法、冷媒の温度が、−1℃
〜−50℃であることを特徴とする、植物系食品の冷凍
方法、及び冷凍植物系食品の解凍方法であって、0.0
1モル/l〜10モル/lの濃度の糖類水溶液中又は
0.01モル/l〜10モル/lの濃度の塩類水溶液中
で解凍することを特徴とする、冷凍植物系食品の解凍方
法である。
【0010】植物系食品、特に果実類や果菜類を冷凍保
存する場合には、解凍したとき果実等の形状がくずれた
り、感触や味が再現できないといった問題がある。ま
た、冷凍が急激に行われると、食品の表面のみが先に凍
結し中身はあとから凍結する。その結果中身が凍結する
際に、膨張して食品自体が破裂するという問題がある。
特に果実類の冷凍保存に於いては、これらの問題を解決
しない限り、冷蔵保存の実用化はできないものである。
【0011】本発明に於いては、植物系食品を冷媒を使
用して冷凍する。この際使用する冷媒としては、アルコ
ール類を使用する。具体的には、メチルアルコール、エ
チルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルア
ルコール、ブチルアルコール、ペンチルアルコール、エ
チレングリコールやグリセリン又はこれらの混合溶液又
はそれらに水を加えた溶液として使用することができ
る。実際上は、エチルアルコールが好適に使用される。
エチルアルコール単独の使用は勿論、エチルアルコール
に他のアルコールを混合した混合溶液も使用することが
できる。また、アルコールに水を含んでいても差し支え
はない。
【0012】アルコールは、水に溶解しやすい性質を有
しており、水を含む形態で使用するケースが多い。ま
た、エチルアルコール等の場合は、単蒸留に於いては、
共沸混合物を作り必然的に水を含む。以下、冷媒として
エチルアルコールを使用する場合を中心に説明するが、
これに限定するものではない。
【0013】解凍したときに元の味を保持するような方
法で冷凍し、同時に元の味を保持するように解凍する必
要がある。まず、冷凍方法について説明する。果実をそ
のまま例えば液体窒素のような冷却媒体に浸漬して冷凍
する方法が効果的な方法として既知であるが、この方法
で冷凍すると果実の表皮が急速に凍結し、先に述べたよ
うに冷凍過程で果実自身が破裂する。それに対して、冷
媒としてエチルアルコールを使用すると、エチルアルコ
ールが果実の表皮に浸透しいわゆる氷点降下効果をもた
らし、表皮の凍結温度が低くなる。その結果、果実全体
を効率よく冷却することができ、果実の破裂をきたすこ
となく果実全体を冷凍することができる。更に、エチル
アルコールに浸漬、又はエチルアルコールを噴霧若しく
は散布することにより果実の表皮の固定が起こり表皮が
構造的に硬めになるため破裂に対して強くなり、果実を
冷凍させるのに一層都合の良いものになる。
【0014】氷点降下を起こすには、冷媒中にエチルア
ルコールが含まれておればよいが、原理的には冷媒中の
エチルアルコールの濃度が高いほど高い効果が得られ
る。しかし、エチルアルコールを冷凍用の冷媒として使
用する場合には、当然回収して再使用するわけであり、
こうした経済的な視点からも冷媒中のエチルアルコール
の濃度は決められる。また、使用エチルアルコールの回
収を考慮すると、水を含む場合単蒸留に於いては95容
量%のエチルアルコールが得られることから、これをそ
のまま使用することもできる。
【0015】冷媒中に果実を浸漬する時間は、果実を芯
まで冷凍するに要する時間があればよい。通常、2℃な
いし4℃の温度の果実を使用することを前提に、使用す
る冷媒の温度を考慮して浸漬時間は決められる。この時
間は、10〜90分間である。また、冷媒の温度は、果
実を確実に冷凍させるに必要な温度にしておく必要があ
り、−1℃〜−50℃の温度範囲、好ましくは−5℃〜
−20℃の温度範囲が採用される。
【0016】冷媒にエチルアルコールを使用する効果
は、果実表皮の凍結温度を低下させる他に、エチルアル
コールのもつ殺菌作用に基づく殺菌効果、更には表皮の
硬化効果が認められる。殺菌効果により、貯蔵中は勿論
解凍後に於いても、細菌による汚染問題を心配する必要
がなく、安心して食に供することができる。果実の表皮
は、タンパク質を含むことからエチルアルコールにより
タンパク質が固定され表皮がやや硬くなる。このため、
果実の中身を外界から保護することができる。勿論、冷
却の過程で果実が破裂する現象を防止する働きもしてい
る。
【0017】エチルアルコールは、引火性の液体である
ので、その取り扱い、即ち爆発、火災に厳重な注意をし
なければならない。また、エチルアルコールは健康上の
問題、即ち、肝臓障害の原因となりうる。これらの観点
から、植物系食品を冷媒に浸漬等により冷凍した後に、
植物系食品に付着している冷媒を、気体で吹き飛ばすか
又は風乾しエチルアルコール分を除去しておくのが好ま
しい。この冷媒の除去又は風乾は、当然植物系食品が冷
凍している状態で行う必要があり、少なくとも植物系食
品の温度が−5℃以下の温度で行うのがよい。また、風
乾する際の気体も冷却しておくことが好ましいが、少な
くとも植物系食品の温度が上昇し解凍に至らないように
配慮する必要がある。吹き付け又は風乾用の気体として
は、通常は空気を使用するが、必要に応じて窒素、炭酸
ガス、アルゴン等を使用することもできる。
【0018】植物系食品を冷却するには、冷媒に浸漬す
る方法があるが、このほかに冷媒を噴霧ないし散布する
方法がある。噴霧ないし散布する方法は、大量の植物系
食品を一度に処理する場合に有利である。噴霧、散布の
方法と浸漬の方法とを併用してもよい。特に、冷却の初
期は、噴霧ないし散布で冷却し、その後浸漬によって冷
却する方法が好ましい。即ち、冷媒の噴霧ないし散布に
よりまず、植物系食品の表皮を適度に硬化させ且つ凍結
温度を低下させた後に、冷媒に浸漬することにより果実
全体を効率的に冷却することができる。エチルアルコー
ルを含有する冷媒を噴霧又は散布する場合、霧状又はシ
ャワー状に、噴霧又は散布する。
【0019】冷媒に対し、アスコルビン酸、クエン酸、
コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、フマール酸及びジチオス
レイトールからなる群から選ばれた少なくとも一種を1
0重量%以下含有せしめることが好ましい。冷凍保存し
た果実等を解凍した際に、果実の色が若干変化すること
がある。巨峰の場合では、若干赤みがかった色合いを示
す。冷媒に、アスコルビン酸を10重量%以下、好まし
くは0.05重量%〜1重量%添加してやれば、果実の
色の変化を防止することができ、新鮮な果実とほとんど
遜色のないものを得ることができる。
【0020】次に、解凍方法について説明する。解凍は
0.01モル/l〜10モル/lの濃度の糖類の水溶液
中、又は0.01モル/l〜10モル/lの濃度の塩類
水溶液に浸潰して30分以内の短時間に行なうのが好ま
しい。この解凍方法により、解凍の際の食品の変質、特
に果実等の軟化や食味の変化を避けることができる。糖
類としては単糖、多糖いずれを用いてもよく、糖アルコ
ールでもよい。例えば、しょ糖、果糖、葡萄糖、マンニ
トールを用いることができる。中でもしょ糖が大量に得
られ、安価であるので好ましい。例えば、室温に於い
て、1重量%ないし15重量%のしょ糖水溶液中に浸潰
する。糖類の代わりに塩類を用いることもできる。
【0021】冷凍した植物系生鮮食品を解凍する場合、
水で解凍すると浸透圧の関係で水が果実の中身に進入し
いわゆる水膨れの状態になり、見た目にも美観が悪く、
また味の低下が避けられない。この点、塩類又は糖類を
含む水溶液中で解凍すると、植物系食品の中身を変化さ
せることなく解凍することが可能である。従って、解凍
後の植物系食品の形状は、元の新鮮な植物系食品と大差
なく、味も新鮮植物系食品と大差ないものが得られるの
である。
【0022】以上、本発明の冷凍方法を、主としてぶど
うを例に取り、エチルアルコールを冷媒に使用する場合
を中心に説明したが、これに制限されるものではない。
冷凍の対象としては、葡萄以外に、きんかん、みかん、
ゆず、さくらんぼ、あんず、柿、等の果実、トマト、ミ
ニトマト、メロン、きゅうり、ピーマン、なす、おくら
等の果菜、ごぼう、里芋、じゃが芋、さつま芋、蓮根、
竹の子等の根菜等の植物系食品に適用することができ
る。特に、植物系食品のうち果実の冷凍保存には効果が
大きい。
【0023】冷媒として使用するアルコールについて、
エチルアルコールが一般的には好適であるが、これに限
定されるものではない。エチルアルコール以外のアルコ
ールを使用することができる。種類の異なるアルコール
を混合使用してもよいし、水を混合使用してもよい。使
用するアルコールは、既に述べたとおりである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に実施例を示し、本発明をさ
らに具体的に説明する。
【実施例1】巨峰を三房取り、温度約−20℃に冷却し
た95容量%のイソプロピルアルコールを更に外部から
冷却しながら、約25分間浸漬した。アルコールの温度
は浸漬の終了時に約−15℃に上昇した。これを三群に
分け、温度約−20℃の冷凍庫中で1ヶ月、6ヶ月間及
び12ヶ月間それぞれ保存した。保存後各群は温度約2
2℃のしょ糖13重量%水溶液中に約25分間置いて解
凍した。各群はいずれも形状と味に関して新鮮な果実と
差がなかった。果実の硬さは新鮮な果実に比べ幾らか柔
らかいものであった。
【0025】
【実施例2】巨峰を二房取り、温度約−20℃に冷却し
た95容量%のエチルアルコールを更に外部から冷却し
ながら、約25分間浸漬した。エチルアルコールの温度
は浸漬の終了時に約−15℃に上昇した。これを二群に
分け、温度約−20℃の冷凍庫中で2ヶ月間及び10ヶ
月間それぞれ保存した。保存後各群は温度約20℃のし
ょ糖12重量%水溶液中に約25分間置いて解凍した。
各群はいずれも形状と味に関して新鮮な果実と差がなか
った。果実の硬さは新鮮な果実に比べ幾らか柔らかいも
のであった。
【0026】
【実施例3】ぶどうの種類として、スチューベン及びレ
ッドグローブについて、−20℃に冷却したグリセリン
の80容量%水溶液を更に外部から冷却しながら、約2
0分間浸漬した。グリセリン水溶液の温度は浸漬の終了
時に約−15℃に上昇した。これを、温度約−15℃の
冷凍庫中で6ヶ月間保存した。保存後、スチューベン及
びレッドグローブを温度約22℃のしょ糖15重量%水
溶液中に約20分間置いて解凍した。いずれも形状と味
に関して新鮮な果実と差がなかった。果実の硬さは新鮮
な果実に比べ幾らか柔らかいものであった。
【0027】
【実施例4】ぶどうの種類として、スチューベンについ
て、−20℃に冷却したエチルアルコールを更に外部か
ら冷却しながら、約20分間浸漬した。エチルアルコー
ルの温度は浸漬の終了時に約−15℃に上昇した。これ
を、温度約−15℃の冷凍庫中で6ヶ月間保存した。保
存後、スチューベンを温度約20℃のしょ糖13重量%
水溶液中に約20分間置いて解凍した。いずれも形状と
味に関して新鮮な果実と差がなかった。果実の硬さは新
鮮な果実に比べ幾らか柔らかいものであった。
【0028】
【実施例5】スチューベン及びレッドグローブをそれぞ
れ一房取り、温度約−20℃に冷却したエチレングリコ
ール75容量%水溶液をノズルを使つて霧状に噴霧し
た。冷却したエチレングリコール水溶液を噴霧すること
により、−20℃まで降温させることによって冷凍せし
めた。冷凍するに要した時間は、18分程度であった。
この様に冷却したエチレングリコール水溶液を噴霧する
ことにより、浸漬処理よりも効果的に冷却冷凍すること
ができた。冷凍状態で6ヶ月保存した後、冷凍ぶどうを
実施例1と同様に解凍して当該産品の品質を厳密に新鮮
品と比較したが両者の間には差をほとんど認識する事が
できず最良の結果を得た。
【0029】
【実施例6】レッドグローブを一房取り、温度約−18
℃に冷却した95容量%のエチルアルコールをノズルを
使つて霧状に噴霧した。冷却した該エチルアルコールを
噴霧することにより、−17℃まで降温させることによ
って冷凍せしめた。冷凍するに要した時間は、18分程
度であった。この様に冷却した該エチルアルコールを噴
霧することにより、浸漬処理よりも効果的に冷却冷凍す
ることができた。冷凍状態で6ヶ月保存した後、冷凍レ
ッドグローブを実施例1と同様に解凍して当該産品の品
質を厳密に新鮮品と比較したが両者の間には差をほとん
ど認識する事ができず最良の結果を得た。
【0030】
【実施例7】巨峰を一房取り、温度約−20℃に冷却し
た99容量%のイソプロピルアルコールを霧状に8分程
度噴霧し、最終的には噴霧した該イソプロピルアルコー
ル中に巨峰を浸漬することにより冷却した。この間巨峰
及び噴霧された該イソプロピルアルコールを、−20℃
の外部冷媒で強制冷却をした。合計時間約15分間で冷
凍巨峰を得た。冷凍した巨峰を、4ヶ月間−15℃で冷
凍保存した。保存後、しょ糖水溶液の代わりに1重量%
食塩水を用いて解凍した。この場合も、実施例5と同様
に形状と味に関して新鮮な果実と差がなかった。果実の
硬さは新鮮な果実に比べ幾らか柔らかいものであった。
【0031】
【実施例8】さつまいもを、温度約−20℃に冷却した
95容量%エチルアルコール中に、冷却しながら約20
分間浸漬した。浸漬終了時の該エチルアルコールの温度
は約−16℃であった。冷凍したさつまいもを、温度約
−20℃の冷凍庫中で5ヶ月間保存した。保存後温度約
25℃の10重量%しょ糖水溶液中に置き、約30分間
解凍した。原料のさつまいもとともに家庭用冷蔵庫に一
昼夜置いて温度を平衡させた後、ふかして調理した。冷
凍保存したさつまいもは、味、舌触りとも、新鮮品との
差がなかった。
【0032】
【実施例9】巨峰を一房取り、−18℃に冷却した95
容量%のエチルアルコールに25分間浸漬し冷凍した。
冷凍した巨峰を、該エチルアルコールから引き上げて、
0℃に冷却した空気を吹き付けて、残存する該エチルア
ルコールを吹き飛ばした。この際、冷媒を気体で吹き飛
ばす代わりに、気体で風乾してもよい。エチルアルコー
ルの気化熱の効果もあって、巨峰は冷凍されたままの状
態であった。この冷凍巨峰を、3ヶ月間−18℃で保存
した。保存後、10重量%しょ糖水溶液を使用して解凍
した。実施例1と同様に良好な結果を得た。
【0033】
【実施例10】ぶどうの種類として、スチューベン及び
レッドグローブについて、温度約−20℃に冷却したア
スコルビン酸を0.1重量%含有する95容量%イソプ
ロピルアルコール中に約20分間浸漬した。該イソプロ
ピルアルコールの温度は浸漬の終了時に約−10℃に上
昇した。これを温度約−20℃の冷凍庫中で6ヶ月間保
存した。保存後各群は温度約22℃のしょ糖10重量%
水溶液中に約20分間置いて解凍した。得られた果実
は、形状と味及び色に関して新鮮品と差がなかった。ス
チューベンの場合、解凍後の色は、新鮮果実の色調を保
持していた。
【0034】
【発明の効果】本発明の植物系食品の冷凍方法及び解凍
方法により、果実類、果菜類、根菜類等の植物系生鮮食
品を6ヶ月間以上の長期間保存ができ、長時間保存後で
も元の食味をほぼ完全に保持することができるという特
徴を有する。また、本発明を実施するに際して、貯蔵装
置の厳重な温度管理を必要とせず、換気や湿度管理の必
要もない。また、冷蔵温度を−10℃以下にする場合
は、温度制御の精度は±5℃程度で充分であるので、設
備費は低温貯蔵と大差がなく、CA貯蔵よりはるかに安
いものである。雰囲気の変動および貯蔵庫内での温度不
均一による貯蔵物の変質のおそれがなく、しかもCA貯
蔵、氷温貯蔵と同等以上の長期間の保存ができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】植物系食品に、冷媒を霧状又はシャワー状
    に噴霧又は散布することを特徴とする、植物系食品の冷
    凍方法。
  2. 【請求項2】植物系食品を、冷媒に浸漬することを特徴
    とする、植物系食品の冷凍方法。
  3. 【請求項3】植物系食品に、冷媒を霧状又はシャワー状
    に噴霧又は散布した後、更に冷媒に浸漬することを特徴
    とする、植物系食品の冷凍方法。
  4. 【請求項4】植物系食品を、冷媒の噴霧若しくは散布、
    冷媒への浸漬、又は冷媒の噴霧若しくは散布後冷媒に浸
    漬することにより植物系食品の冷凍を完結させ、更に冷
    媒を排出後気体で残存する冷媒を吹き飛ばすか又は風乾
    することにより除去することを特徴とする、植物系食品
    の冷凍方法。
  5. 【請求項5】冷媒が、メチルアルコール、エチルアルコ
    ール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、
    ブチルアルコール、ペンチルアルコール、エチレングリ
    コール及びグリセリンからなる群から選ばれた少なくと
    も一種のアルコール又は該アルコール及び水とからなる
    ことを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載
    の植物系食品の冷凍方法。
  6. 【請求項6】冷媒に対し、アスコルビン酸、コハク酸、
    クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、フマール酸及びジチオス
    レイトールからなる群から選ばれた少なくとも一種を1
    0重量%以下含有せしめることを特徴とする、請求項1
    ないし5のいずれかに記載の植物系食品の冷凍方法。
  7. 【請求項7】冷媒の温度が、−1℃〜−50℃であるこ
    とを特徴とする、請求項1ないし7のいずれかに記載の
    植物系食品の冷凍方法。
  8. 【請求項8】冷凍植物系食品の解凍方法であって、0.
    01モル/l〜10モル/lの濃度の糖類水溶液中又は
    0.01モル/l〜10モル/lの濃度の塩類水溶液中
    で解凍することを特徴とする、冷凍植物系食品の解凍方
    法。
JP20383497A 1997-07-14 1997-07-14 植物系食品の冷凍方法及び解凍方法 Withdrawn JPH1132670A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013252058A (ja) * 2012-06-05 2013-12-19 Technican:Kk 冷凍果物の製造方法及び冷凍果物
CN112106822A (zh) * 2020-09-14 2020-12-22 祁东县农业发展有限公司 一种速冻黄花菜的制作工艺
CN113180098A (zh) * 2021-06-02 2021-07-30 渤海大学 一种用于果蔬超声波浸渍冷冻的载冷剂制备及应用

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